【今回レビューする内容】2023年 ふき掃除用ロボット掃除機の性能とおすすめ・選び方:床拭きロボット ぞうきん掛けロボット:市販のクイックルワイパー 床クリーナーシート フローリング用ウェットシート対応:ルンバとブラーバ・ブラーバジェットの違いなど
【比較する製品型番】iRobot Braava 390j B390060 380j 371j 380t Braava jet ブラーバジェット 250 B250060 240 B240060 m6 m613860 パナソニック ローラン MC-RM10-W レイコップ ミズロボ RMR-100
今回のお題
水拭き専用ロボットはどのように選ぶのがおすすめ?
ども、Atlasです。
今日は、2023年3月現在、最新の床ふきロボットの比較です。
Atlasも所有する「ブラーバ」の紹介を軸にしながら、各社の製品を解説します。
1・床拭きロボットの比較記事 (1)
1-1・選び方の基本の解説【導入】
1-2・ブラーバ〈iRobot〉
1-3・ブラーバジェット〈iRobot〉
1-4・ローラン〈 Panasonic〉
1-5・ミズロボ〈 Reycop〉
2・床拭きロボットの比較記事 (2)
=最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、はじめに、床拭きロボットの「選び方の基本」を紹介します。その後で、各製品を順番に解説していきます。
市販のフロアワイパー用シート(ドライシート・ウェットシート)が便利に使えるかどうかは、とくに注目して書きました。
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水拭きの性能 ★★★★★
から拭きの性能 ★★★★★
センサー精度 ★★★★★
すき間対応力 ★★★★★
市販シート利用 ★★★★★
使いやすさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
以下では、いつものように、各社のロボット掃除機を一機ずつ比較していきます。
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
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1・サイクロン式掃除機
2・紙パック式掃除機
3・コードレス掃除機
4・ロボット掃除機
5・水拭きロボットの比較
6・おすすめ掃除機の選び方 【まとめ】
なお、今回の記事は、掃除機の比較シリーズの5回目記事として書いたものです。
拭き掃除専用機だけを取りあげた比較です。
そのため、水拭きと吸引掃除が同時できる「ハイブリッド型」は、4回目の【ロボット掃除機の比較記事】をご覧ください。
よろしくお願いします。
1-1・床拭きロボットの選び方の基本
はじめに、ロボット掃除機にあまり詳しくない方に向けて「選び方の基本」を書いておきます。
お掃除ロボット(ルンバ)と床拭きロボット(ブラーバ)は、実際のおそうじの運用でどのような部分で異なるかについて、導入的に説明します。
床拭きロボット(ブラーバ)と、お掃除ロボット(ルンバ)は、どちらも米国のiRobotの製品です。現在は、Amazon傘下の企業です。
同社は、これら2機の「併用」を提案している部分があります。
つまり、お掃除ロボット(ルンバ)でゴミを取りきったあと、床拭きロボットで仕上げるという方向性です。
1台で同時にできる「ハイブリッド式」も多いです。
同社も最近、このタイプの高級機を出しました。
しかし、「ハイブリッド式」は、ゴミを取り切る前に、汚い粘性のゴミを拭いてしまうような「トラブル」はどうしても起こえます。
そのため、センサーが充実する「超高級機」を除けば、個人的には、用途を分けて考えた方が、総合的な満足度は高いと思っています。
一方、ロボット掃除機がご自宅に「いない」方は、床拭きロボット(ブラーバ)と、お掃除ロボット(ルンバ)どちらを先に買うか迷うでしょう。
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結論的にいえば、ご自宅の主な掃除において、フローリングや板張りの部屋が多く、現状で「クイックルワイパー」でほぼ間にあるご家庭の場合は、床拭きロボット(ブラーバ)を選んだ方が確良いです。
フロアワイパーで賄える程度のゴミならモップの「から拭き」で取り切れますし、その上で、おそうじ後の「爽快感」が格段に高まる「水拭き」もできますから。
床に溜まる花粉やハウスダストを一掃できるわけですから。水拭きした床は清潔で気持ちが良いです。
Atlasは、2機とも所有してますが、どちらか1つを選べと言われれば、床拭きロボット(ブラーバ)を選びます。時短効果もこちらのほうが期待できますから。
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カーペットが多い場合は、もちろん、お掃除ロボット(ルンバ)を優先するべきでしょう。
ただ、毛の短いマット程度のものならともかく、毛の長いカーペットのゴミを完全に取り切るのは難しいです。取り切るとしても、時間がかかるため、騒音は苦痛です。
結局掃除機をかける「二度手間」になりがちという意味では、(どちらか選ぶとするならば)導入効果は床拭きロボット(ブラーバ)だというのが、長いこと両方使ったAtlasの結論です。
1-2・ブラーバの比較
というわけで、具体的な製品の紹介にはいります。
はじめに、iRobot社のブラーバからです。
世界で最も最初に出た床拭きロボットです。
そのため、最終的に他社機を買うとしても、ブラーバの仕組み(あるいは欠点)を、理解してからの方が、自分に合ったものを選べるでしょう。
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なお、以下では、Atlasが評価できるポイントは「赤字系」で、イマイチに思うところは「青字系」で記していきます。
【2019年発売】
1・iRobot Braava 390j B390060
¥ 36,800 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
【2015年発売】
2・iRobot Braava 380J B380065
¥ 35,179 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
走行方式:ノーススター制御式
稼働範囲:ウェット20畳 ドライ56畳
充電時間:2時間
市販シート:対応
段差:3mmまで
センサー:ノーススター・段差
サイズ:幅244×奥行き216×高さ79mm
Braava 390j は、日本で発売されている最も一般的な「ブラーバ」です。
旧モデルが残っていますが、新旧で機能差はありません。
本体のサイズは、22mm×25mmです。
一般的なお掃除ロボットより小さいので、小回りが効きます。
背も低いので、8センチまでの隙間なら入り込んで掃除をします。
お掃除ロボット(ルンバ)が入れない隙間もスイスイ入ります。
マッピングは、ブラーバ自身はカメラセンサーやレーザーセンサーを装備しないので、「部屋の間取りを自分で描けない」タイプのロボットです。
しかし、写真(左)の黒色の「ノーススター」との位置関係から、ブラーバが現在地を把握することは可能です。
ブラーバの掃除は、したがって、ノーススター(北極星)を置いた場所から周囲7mが有効範囲です。
それ以上にも動きますが、自己位置は推定になるので、精度は落ちます。
範囲外だと、例えば、壁際や机の下などは、あまり正確に掃除してくれません。
先ほど書いた高級な「ハイブリッド式」だと、自身に積んだセンサーで自己位置がわかるので、しっかり地図を描きながら、もっと広い範囲を拭けます。
この部分にルンバの限界があります。
ただ、利用経験上、14-18畳程度の続きのリビングでも、2-3回「ノーススターを動かせ」ば、問題なく掃除をしませてくれます。
Braava(ブラーバ) NorthStar
¥5,713 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
また、ノーススターは、本体付属のものほか、もう1機だけ増設できます(最大2機)。
その場合、1回で14-18畳程度の続きのリビングは、処理できます。
ブラーバの軌道は、から拭きの場合、一方向に順に掃除していくシステムです。
水拭きの場合は、人間が行う「ぞうきん掛け」のように、短距離を行ったり戻ったりして丁寧に拭きます。
自重があまりないので、こびり付いた汚れは取りきれません。
この部分に対応したい場合は、「スプレーで水を吹き付け」ながら掃除をするタイプのが良いです。iRobt社ならば、あとでみる「ブラーバジェット」(上図)がそのタイプです。
対応する床面は、フローリングほか、タイル、クッションフロアなど、「ぞうきんがけができる」場所なら問題ありません。
運転音は、ほぼ無音です。
吸引せずに服だけなので、実際、使いながら昼寝ができるレベルです。
電気代も、1時間で0.5円ほどと経済的です。
稼働時間は、ドライモードで4時間、ウェットモードで2.5時間となります。
充電台は、専用設計で、約2時間でフル充電されます。
なお、ルンバのように、自動的に充電台に戻って充電が始まる仕様ではありません。
ぞうきんの処理をしないといけないので、当たり前でしょうけれども。
掃除開始地点に戻るだけの仕様です。
稼働可能な面積は、から拭きで約56畳、水拭きで最大約20畳です。
日本の家屋では十分すぎるスペックです。
部屋の段差は、個人的には、対応力がイマイチに感じる部分です。
ロボット掃除機だと、2cm程度の段差まで行けますが、ブラーバは、3mmほどが限界です。
例えば、ご家庭によく見る写真のドアレールは、ぎりぎりOKな水準です。
センサーは、段差センサーは付属です。
玄関などの段差で落ちて止まることは防ぎます。
付いており、玄関などで下に落ちてしまわないようになっています。
付属品は、上図のような構成です。
ノーススターと充電台はすでに説明しました。
クロスは、から拭き用のドライクロスと、水拭き用のウェットクロスが1枚ずつ付属です。洗濯可能で、繰り返し利用できます。
クロスは、長細い台座に、マジックテープで貼り付けます。その台座を本体に付けるだけなので、準備は楽です。
水拭き用とから拭き用それぞれの台座があります。水拭き用は、水タンクがあり、そこに水をいれて利用します。
・Braava jet 床用洗剤
¥968 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
水のほか、床用の専用洗剤を水に混ぜて利用するこのも可能です。
普通の界面活性剤なので、天然木の床材(ウッドワンなど)でないならば使えるでしょう。
クイックルワイパーは、対応水準と言えます。
付属のクロスと違ってメンテ不要で便利ですが、普通に付けて使えます。
いろいろ試しましたが、立体タイプで、ふくらみのあるシートとの相性が最も良かったです。薄いものは、途中で事故(止まる)ことが多いです。
ウェットタイプも、利用可能です。
なお、から拭き用ほか、水拭用の台座でもいけます。一方、通常のクロスより少し薄めになるので、(もともと低い)段差対応力がさらに落ちます。
そのため、運転はどちらを使うにせよ「から拭きモード」で行った方がよいです。
上図は、20分くらい運転したあとの裏面の写真ですが、かなり汚い(良く汚れを取ってくれている)ことが分かります。
さすがに、(昔一度ためしたのですが)ワックスは無理でしたが、それ以外ならいけ
保証は1年間になります。
---以上、iRobotのBraava 390jの紹介でした。
上で書いたように、こびり付いた汚れに対応できない点、ノーススターの範囲外では精度が鈍る点など、弱点はあります。
ただ、14-18畳程度の続きのリビングは、しっかりと、かつ、静かに拭いてくれる製品です。値段も、他社機に比べて高くないため、最初に導入するには、向く機種だと思います。
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【2015年発売】
3・アイロボット iRobot Braava 371j
¥31,800 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
なお、ネットだとBraava 371j という機種が見られます。
これは、本機の下位機種となりますが、すでに生産は終わっているので、さほど安いわけでないです。
機能面は、上位機と同じですが、充電台が付属しません
その代わりクロスが2枚ずつつくので「お得」な部分もあるのですが、充電台がないのは不便ですし、選ぶならば新機種でしょう。
1-3・ブラーバジェットの比較
続いても、iRobot社の製品です。
「もうひとつのブラーバ」である「ブラーバジェット」を比較します。
おなじ、シリーズ名ですが、構造も利用目的も相当異なる製品と言えます。
【2019年発売】
4・iRobot ブラーバジェット 250 B250060
¥25,500 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
【2016年発売】
5・iRobot ブラーバジェット 240 B240060
¥33,111 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
走行方式:ランダム走行
稼働範囲:ウェット15畳 ドライ15畳
充電時間:2時間
市販シート:非対応
段差:
センサー:落下防止センサー
サイズ:幅178×奥行き170×高さ84mm
ブラーバジェット 250は、アイロボットが販売するもう一つの床拭き掃除機です。
新旧両機種ありますが性能は同じです。値段で決めてOKです。
掃除の方法は、ブラーバとはだいぶ異なります。
から拭きもできますが、基本的には「水拭き専門」です。
本機は、水タンクの水をクロスに浸透させる方式ブラーバと異なります。
写真のように、前方に水をスプレーし専用クロスで拭いていくとい構造です。
こびり付いた汚れにとても強く、乾いている食べこぼしの跡や、ベタ付きまできれいにできます。
欠点は、2つあります。
第1に、物体認識です。
カメラセンサーやAIを搭載するわけではないため、濡らしてはいけないものへスプレーはあり得ます。
赤外線式の障害物センサーで家具や壁を検知し、ないことが分かったあとで「スプレー」するようで、滅多なことはないです。
カーペットを濡らすこともまずないですが、家を見渡して「危ないな」と思うものがないかは、事前に確認してください。
第2に、床の水残りです。
むしろ、こちらのトラブルのがあり得ます。
構造的にクロスが濡れやすいので、季節によっては、床の水残りが気になる場合があります。
ブラーバジェットに、クロスの濡れ具合は分からないからです。
掃除モードは、ブラーバは、「からぶき」と「水拭き」の2種類でした。
本機は3つの掃除モードが選択できます。
順番に見ていきます。
使い捨てウェットモップパッド 10枚
¥871 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
第1に、ウェットモップモードです。
細かく左右に振動しながら、同じ箇所を往復し、繰り返し3回拭きます。
丁寧に拭くことができるモードです。
パッドは、付属する洗濯可能なクリーニングパッドを利用します。
そのほか、上のような専用の使い捨てモップパッドも用意されます。
第2に、ダンスウィープモードです。
こちらは、2度しか往復しません。しかし、その代わり速く掃除ができるモードです。
日常の水拭きに向いた走行方法ですが、結構水残りはあります。
使い捨てダンプスウィープパッド 10枚
¥968 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
パッドは、本機も付属する洗濯可能なクリーニングパッドを利用します。
専用の使い捨てモップパッドもやはり用意されます。
使い捨てドライ スイーピングパッド 10枚
¥968 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
第3に、ドライスウィープモードです。
「から拭き」をするためのものです。水拭きする必要がない時にはこちらを使います。
パッドは、付属のクリーニングパッドほか、こちらも、使い捨てがあります。
そえぞれの使い捨てモップは、いずれも使用後に手を触れずに取り外せます。多
潔癖過ぎる気もしますが。
ウォッシャブル ウェットモッピングパッド 2枚
¥1,000 楽天市場 (3/24執筆時)
洗濯可能なクリーニングパッドは、複数用意したい場合は、別売で売られています。
市販の使い捨てシートは、一方、利用不可です。
な構造上、市販品を付けられない構造です。
ブラーバは市販品を使えるため、ブラーバジェットとの最も大きな違いと言えるかもしれません。
走行形式は、ランダム走行です。
水拭きの際は、写真のように、できるだけ直線的に動き、拭きムラが残らないように動くものの、(吸入式のロボット掃除機でいうところの)ランダム走行には変わりません。
ブラーバと違ってノーススターは用いないので、正確な自己位置は分かりません。
赤外線センサーで検知した壁の情報をAI(Adapt2.0)が分析し、限られた情報から部屋の形状を推定し、動く方式です。
そのため、複雑な家具配置の部屋などは、拭き掃除の効率性とムラという点ではブラーバには劣ります。
段差は、一方、本機は(スプレーが誤動作しないよう)「あえて超えられない仕様」にしています。ほぼ超えません。部屋の間にレールがある場合などは注意が必要です。
なお、玄関などは、落下センサーがあるので、本機も滅多に落ちません。
掃除後は、自動で開始位置に戻る仕様です。
充電は、バッテリーを取り外して、家庭のコンセントで行います。
充電時間は、2時間です。
稼働面積は,ドライモード15畳・ウェットモード15畳となります。
から拭きでも短いのは、位置情報が把握できないランダム走行式だからでしょう。
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以上、ブラーバジェット250の紹介でした。
ブラーバと比べて、こびり付き汚れに強いので、その部分を期待するならば本機でしょう。
ただ、市販のモップ(クイックルワイパー)が使えない点ほか、先述のスプレーにまつわる問題点もあるので、一般家庭だと「効果は高いが、リスクも高い」部分はあるでしょう。
【2019年発売】
6・iRobot ブラーバジェット m6 m613860
¥69,800 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
走行方式:マッピング方式
稼働範囲:ウェット60畳 ドライ60畳
充電時間:3時間
市販シート:非対応
段差:
センサー:カメラセンサー
サイズ:幅270×奥行き252×高さ90mm
ブラーバジェット m6 は、2019年に追加販売された、ブラーバジェット250の上位機です。
本体のサイズは、幅270×奥行き252×高さ90mmです。
ブラーバジェット250より大型です。
掃除法は、下位機種のブラーバジェットと同じです。
霧を前方に噴射し、それを専用クロスで拭いていくという仕組みです。
から拭きも、同様に対応できます。
走行方式は、しかし、下位機種とは異なり、マッピング方式です。
本体にカメラセンサーを搭載しており、その情報から部屋の間取りを正確に把握しています。
掃除機タイプの「お掃除ロボット」だと、中級機以上にわりとみられますが、それと同じです。
本機は、AIが部屋の間取りを記憶し、自主的に掃除するので、掃除速度にアップしています。
ノーススター式と違って範囲制限もないので、値段に見合う高性能です。
段差は、本機も、乗り越えられる構造にしていません。
やはり、カーペットに乗り上げて「水びたし」という最悪の事態を避けるためでしょう。
掃除後は、自動で充電ベースに戻る仕様です。
この部分でも、下位機より「賢い」です。
充電時間は、3時間です。
クロスは、本機も、選択可能なモップが付属です。
4634175 ウェットパッド(7枚)
4632820 ドライパッド(7枚)
¥(968) Amazon.co.jp (3/24執筆時)
また、下位機種と同じで、別売の使い捨てパッドが用意されます。
市販のウェットシートは、本機も非対応です。
稼働面積は、ドライモード60畳、ウェットモード60畳となります。
本体の大型化によるバッテリー量と水タンク量の増加の恩恵でもありますが、マッピング方式で走行が効率化できたことも大きいでしょう。
保証は1年間になります。
2・ロボット掃除機の比較 (2)
2-1:ルンバ〈iRobot〉
そのほか、本機は、ロボット掃除機の比較記事の2回目で、紹介したルンバ(i3以降)とは、連携した掃除が可能です。
ゴミ掃除が終わった後に、自動で動かせるため、両方利用する場合、より便利と言えます。
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以上、ブラーバジェット m6の紹介でした。
マッピング式で、広い面積を水拭きできる点で優れる製品です。
一方、下位機種で指摘した2つの問題(スプレーの誤動作・床の水濡れ)は、引き続き課題でしょう。
また、カメラセンサーは暗い場所を苦手とするので、夜間の暗い場所では使えないと思ってください。
1-4・ローランの比較
続いて、パナソニックのローランです。
大きなデンキヤでは、ブラーバの隣に必ず置かれている「ライバル機」です。
【2019年1月】
7・パナソニック ローラン MC-RM10-W
¥34,618 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
走行方式:ランダム走行式
稼働範囲:ウェット20畳 ドライ20畳
充電時間:2.5時間
市販シート:対応
段差:0.5cmまで
センサー:赤外線・落下防止・接触
サイズ:幅240×奥行き243×高さ80mm
床拭きロボット掃除機 Rollanは、パナソニックの床拭きロボットです。
本体のサイズは、ブラーバが22cm×25cmだったのに対して、ローランは、24×24.3cmとなります。
したがって、入れる隙間についてはほとんど同じで、(余裕を勘案し)実空間として35cm以下まで対応します。
走行方式は、ブラーバジェットの下位機と同じく、ランダム走行です。
縦横無尽ではなく、コの字型に動きますが、カメラセンサーなどはなく、赤外線センサーが検知した壁の情報を元に、部屋の間取りと自己位置を推定するだけの点で、高度ではないです。
センサーは、赤外線ほか、落下防止・バンパー(触覚)の各センサーです。
落下については、似た掃除方法を取るブラーバに比べると、落下しにくいです。
落下防止のためのセンサーが多いからですが、不意に止まらないのはローランの良い部分です。【ロボット掃除機の比較記事】で紹介したパナソニックのルーロの技術を利用したものでしょう。
掃除方法は、本機も、から拭きと水拭き双方に対応します。
ただ、あきらかに水拭きが得意な機種です。
写真のような回転式ローラーを装備し、モップを時間単位で回して掃除します。
ようするに、常に綺麗な状態で床掃除ができる部分が、ブラーバとの違いです。
本機は、180mlの水タンクを装備します。
8カ所の噴水口から水を出しつつ、ローラーが拭き取っていく形式です。
この方式だと、ブラーバジェットと違い水濡れ・水残りの心配は少ない上で、こびり付いた汚れについては、ブラーバを上回ると言えます。
徹底度はそれぞれに負けますが、そつのない構成なのはパナソニックらしいです。
対応する床面は、ブラーバと変わりません。
手で「ぞうきんがけができる」場所なら問題ありません。
運転音は、掃除機と異なり吸気・排気のない形状なので、問題ありません。
電気代も、ブラーバと変わりません。
部屋の段差は、5mm未満です。
カーペットの誤動作を防ぐためですが、ブラーバやブラーバジェットより対応力は高いです。
同社の場合、直進する際、先述の障害物センサー(バンパーセンサー)があるので、それでもカーペットへの誤進入を防護できるからのようです。
部屋と部屋の間にレールなどの段差があるご家庭の場合、とくに良いでしょう。
掃除後は、自動で掃除開始地点に戻る仕様です。
ちなみに、本機の水の滴下は、走行開始時の以上の万位に多めに滴下して最初に掃除をすます方式です。
一番、気になるところからはじめると効率が良いかと思います。
付属品は、上図のような構成です。
クロスは、ブラーバと異なり、ウェット/ドライ兼用で1枚付属です。
洗って繰り返し使えます。上手の黄色のものです。
クロスの装着は、回転式を採用するため、ブラーバに比べると、面倒です。
ローラー部分を引き外し、シートを巻きつけて戻す必要があります。
また、モップが本体内に内蔵される形式のため、利用後にモップローラー自体の手入れも必要となります。
ぞうきんの清潔面を保てるメリット性は、利用前と利用後の手入れに一手間を要求する部分がネックでしょう。
クイックルワイパーは、「公式的に」利用できることを表明されます。
「使ったらすてるだけ。 市販シートも使えてラクラク」という宣伝です。
たしかに、クイックルワイパーを利用する場合、ボタン1つでシートを自動挿入でき、捨てるときも同様に自動なので、利便性は高そうです。
ただ、正確に言えば、クイックルワイパーを利用する「シートモード」で利用したい場合も、事前にモップローラを外して、付属のシート専用パッドを取り付ける手間が生じます。
シートを使いたいのは「時短」を期待しての方が多いという点から言えば、手間がかかるのは問題に思えます。
シート専用パッドは、「ニオイが気になったとき」だけ洗えばよいですが、(蒸れるので)付けっぱなしはできない仕様です。
充電台は、未付属です。
プラグで充電する仕様です。2.5時間でフル充電です。
稼働面積は、ドライ・ウェットとも最大20畳です。
保証は、1年間です。
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以上、パナソニックのローランの紹介でした。
ブラーバジェットより、ブラーバに近い機種だと思います。
比較した場合、利用前・利用後の準備期間の手軽さでは、ブラーバのほうが楽です。「ちょっと拭き掃除して欲しい」レベルならば、ブラーバが良いと思います。
とくに、クイックルワイパーを利用して手軽に掃除したい場合は、ローランは手間がかかり向かないので、そちらの方が良いでしょう。
しかし、ローランにも、良い部分はあります。
8つの噴水口をもち、ローラー式のぞうきんを採用するため、拭く能力(強さ)だけで言えば、こちらのほうがレベルが高いです。
その点で言えば、すこし「強度高く」水拭きしたいが、ブラーバジェットのやり方は「少し乱暴かな」と思う方に合うでしょう。
1-5・ミズロボの比較
続いて、韓国のレイコップのミズロボの比較です。
同社は、【ふとん掃除機の比較記事】でも紹介しましたが、ダニ対策関係の家電に力を入れる企業で、その一環として、こちらも展開しました。
【2019年発売】
8・レイコップ ミズロボ RMR-100
¥14,400 Amazon.co.jp (3/24執筆時)
走行方式:ランダム走行式
稼働範囲:30畳
充電時間:2.5時間
市販シート:非対応
段差:
センサー:赤外線・落下防止・照度
サイズ:幅371×奥行き203×高さ110mm
ミズロボ は、レイコップが2019年に発売したぞうきん掛けロボットです。
最近、かなり価格が安くなっているので、なんとなく終息が近い気がします。
本体のサイズは、:幅371×奥行き203×高さ110mmです。
多少幅があります。
背の高さも11cmなので、他機に較べると、すき間対応力はわずかに劣るでしょう。
走行方式は、ローランと同じランダム走行式です。
センサーは、赤外線・落下防止・明るさの各センサーです。
カメラセンサーなどはないので、自己位置は、壁を基準にしたアバウトな推定しかできません。
軌道は一方、ローランと違って、円弧を描きつつ部屋を端からぞうきん掛けしていくという軌道です。
モード選択によっては、ブラーバのようなY字で丁寧に拭く動きも再現できます。
掃除方法は、 から拭きさせることも可能ですが、基本は水拭き用です。
構造的には、下部に2つの回転モップをつかう仕組みです。
モーターほか、2.1kgの本体の荷重を利用して「ゴシゴシ」と拭いていきます。
ローラン同様に、「力を入れて拭く」を再現する仕組みです。モーターを高速に回転させる「ターボモード」も付属です。
水タンクは、モップ自体に内包されます。
したがって、都度2つのモップキットに水を差す方式です。
バッテリーは、最大100分です。
ただ、水タンクの水はなくなるので、途中で1回の注入は必要です。
なお、「水なしお知らせ」のようなものはありません。
対応する床面は、ブラーバと変わりません。
手で「ぞうきんがけができる」場所なら問題ありません。
運転音は、ただ42デシベルです。
水拭き用としては、結構な音がします。
段差は、案内がありません。
ただ、仕組み上、段差がある場所は不可でしょう。
掃除後は、必ずしも、起動した位置には戻らない仕様です。
ミズロボが暗い場所で終了しないため、先ほど書いた「明るさセンサー」が付属します。
付属品は、繰り返し洗って使えるモップと、リモコンです。
クイックルワイパーは、形状的に非対応です。
稼働可能な面積は、最大約30畳となります。
電池的には60畳分あるのですが、自動モードで、AIが「空間認識」できる範囲が30畳に限られるということです。
保証は1年間です。
メーカーに登録した場合、2年に延長されます。
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以上、水拭きロボットクリーナー・ミズロボ の紹介でした。
Panasonicのローランと同じく「ゴシゴシ拭きたい」方におすすめできる製品です。その上で、回転式のため、掃除も早いでしょう(1秒間20cm)。
一方、使い捨てシートが対応しない点、円弧を描いて拭くため、拭き跡がぞうきん掛けとは異なる点、すき間対応力が多少弱い点は、気になる部分です。
次回に続く
水拭きロボットのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今日は水拭きロボットを比較しました。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
2・床拭きロボットの比較記事 (2)
=最終的なおすすめの提案【結論】
水拭きの性能 ★★★★★
から拭きの性能 ★★★★★
センサー精度 ★★★★★
すき間対応力 ★★★★★
市販シート利用 ★★★★★
使いやすさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回の2回目記事(こちら)では、今回紹介した全機種から、Atlasの最終的なおすすめ機種を、目的別・用途別に、数点提案していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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