【今回レビューする内容】2022-2023年 Bluetoothワイヤレスヘッドホンの性能とおすすめ・選び方:機種の違いと評価・性能ランキング iPhone Android対応 無線ヘッドホン
【比較する製品型番】SONY WH-CH510 WH-XB900N WH-XB910N WH-XB700 WH-CH710N WH-H910N WH-H810 WH-1000XM4WH-1000XM5 Bose Noise Cancelling Headphones 700 Eclips HA-S88BN HA-S78BN HA-S28BT Bose QuietComfort 45 headphones Apple AirPods Max MGYH3J/A MGYJ3J/A MGYM3J/A MGYL3J/A MGYN3J/A JVC ケンウッド KH-KZ30-W
今回のお題
ワイヤレスBluetoothヘッドホンのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今回は、2022年12月現在、最新のBluetooth搭載のワイヤレスヘッドフォンの比較です。
1・Bluetoothヘッドホンの比較
装着:オーバーヘッド型
予算:5000円〜4万円
2・Bluetoothイヤホンの比較
装着:インイヤー型(小型)
予算:3000円〜3万円
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較
装着:左右独立型(小型)
予算:5000円〜4万円
はじめに、お読み頂くにあたっての注意です。
今回の記事は、上記リンクのように、3つに分けています。

1回目記事となる今回は、「オーバーヘッド型」のBluetoothイヤホンを紹介します。
ハイレゾ対応機や、有線/無線兼用型も含みます。
一方、小型のインイヤータイプのヘッドホン探している方は、記事は別となります。
どの記事から読んでも分かるようにしていますので、上表のリンク記事から、 2回目記事・3回目記事をご覧ください。
よろしくお願いします。
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音質の良さ ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズキャンセル ★★★★★
ハイレゾ再生 ★★★★★
バッテリー量 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各製品を機種ごと比較します。
そして、最後の「結論」部分では、上表のようなポイントから、「Atlasのおすすめ機種!」を提案する形で記事を進めていきます。
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1・Bluetoothヘッドホンの比較
2・Bluetoothイヤホンの比較
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較
4・ハイレゾヘッドホンの比較
5・ハイレゾイヤホンの比較
6・ノイキャンヘッドホンの比較
7・ノイキャンイヤホンの比較
8・Beatsのヘッドホンの比較
9・ライトニング端子イヤホンの比較
10・ウェアラブルネックスピーカーの比較
11・おすすめヘッドホンの選び方 【結論】
今回の記事は、このブログのヘッドホン・イヤホン比較シリーズの、第1回目記事として書きました。
0・Bluetoothヘッドホンの選び方の基本
Bluetoothヘッドホンは、性能を問わなければ、デンキヤに「選びきれないほど多数の製品」が並んでいます。
0-1・Bluetoothの圧縮転送規格
0-2・ノイズキャンセリング機能
0-3・再生周波数帯域
0-4・ヘッドホンの重さと形状
0-5・バッテリーの保ち
結論的にいえば、音質が良く、自分の目的に合った最も良いモデルを見つけたい場合、基本的にこれら4つの要素に注目すると「良い製品が選びやすい!」と言えます。
重要な部分ですから、各製品の紹介に入る前に、やや詳しめに紹介しておきます。
0-1・Bluetoothの転送規格
第1に、Bluetoothの圧縮転送規格です。
Bluetoothは、Wi-Fiなどに比べて回線が細いので、スマホや音楽プレーヤーから音を転送する前に、音源を自動的に圧縮して送っています。
その際の圧縮基準を「コーデック」といいます。上表のように、コーデックは複数あり、それぞれ音質が異なります。
例えば、最も低品質のSBC規格の場合、BitPool 53規格の登場で、AACに近づいたものの、それでも音質の劣化が見られるほか、動画との相性が悪く音の遅延が起こります。
逆に、LDACなど、CD以上の音質であるハイレゾ音源の音質でも劣化なしに伝送できる規格があります。
こちらの場合も、スマホなどの再生機器側とヘッドホン側双方で対応しない場合は、SBC音質での転送になります。
iOS:AAC
Android:Apt-X (LDAC)
SONY:SBC AAC LDAC
Mac&Windows:SBC AAC Apt-X
上表は、一部例外がありますが、外部機器を利用しない場合の、機器側のBluetoothの対応状況を示したものです。
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結論的にいえば、スマホなどで利用する場合、(少なくとも)AAC規格以上に対応していることが、音質を重視する場合には重要です。
ただ、BOSEなどの米国ブランドは、SBC圧縮音源のアップコンバート(再計算)に長けており、未対応でも音質が良い(=自社の味付けにする)場合もあります。
このほか、Apple系・SONY系・Dolby系で、立体的な3Dオーディオ規格(空間オーディオ)の対応も、最近の注目点になっています。
その点を含めて、今回の記事では、各機の対応を詳しく書いていきます。
0-2・ノイズキャンセル機能
第2に、ノイズキャンセル機能の有無です。
電車や飛行機で利用する場合、音質よりも、こちらの機能の方が、高音質で聴く場合重要となります。
ノイズキャンセルは、マイクから感知した騒音を打ち消す逆の傾向を持つ音を発生させ、ノイズを打ち消すという仕組みです。
例えば、電車の走行音や、オフィスの空調の音、自動車の騒音は、効果的に打ち消せます。
一方、電車のアナウンスや話し声、プリンター機器の駆動音など、高い周波数が含まれる音は不得意です。
なお、ノイキャン技術については、マイクの数とセンサーの性能により、以上のような区分が可能です。
オーバーイヤー型ヘッドホンの場合、最も多いのが、カップの外側に1つだけマイク(センサー)があり、その情報だけで音を打ち消すという1マイク式です。
一方、上位機になると、内側にもマイクを配置することで精度をあげるWマイク式(ハイブリッドANC)を採用する機種もあります(ソニーなど)。
Wマイク式の場合、外側の騒音だけでなく、実際にきこえている内側の騒音(音楽)もAIが理解できるため、ノイズが実際「どのように実際伝わっているか」も合わせて分析できます。
そのため、1マイク式よりも高精度にノイズキャンセリングされます。
さらに上位といえる製品もあります。
センシングで周囲の環境を判断することで、自動で強度が調整される製品です。
今回の記事では、Wマイク式(自動)と記しますが、一般的には、アダプティブ・ハイブリッドANCと呼ばれる、高度なノイキャン技術となります。
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結論的にいえば、主な利用場所が「乗り物」の場合、高度なノイズキャンセリングの搭載は「マスト」です。
ヘッドホンの音質そのものより重要で、未搭載だと没入感を得にくいでしょう。
0-3・再生周波数帯域
第3に、再生周波数帯域です。
この値は、ヘッドホンのスペック表に掲載されています。
左値(Hz)が、小さいほど「低音域がしっかり聞こえるヘッドホン」であること、右値(kHz)が大きいほど「高音域が削られずに聞こえるヘッドホン」であることを意味します。
ヘッドホンの音質は、ドライバー(スピーカー/振動板)の大きさや素材などで大きく変わります。ただ、メーカー横断的にこうした要素は、比較しづらい部分があります。
その点言えば、再生周波数帯域という数値は、低音域と高音域の品質が分かる数少ないデータで、比較にあたって重要な部分です。
もちろん、耳の可聴域は、20Hz〜20kHz程度ですので、過剰な測定値はオーバースペックです。
しかし、実際のところ、数値に余裕がある方が、臨場感を得やすいです。
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結論的にいえば、各製品の素材や駆動方法をしっかり見る必要はあるにせよ、再生周波数帯域は、はじめに見るべき重要な指標と言えます。
とくに、ハイレゾ音源に対応させたい場合、40kHz以上が必須ですから、その部分も含めて、今回は詳しく比較します。
0-4・ヘッドホンの重さと形状
第4に、ヘッドホンの重さと形状です。
一般的に軽量の方が疲れにくいといえます。
ただし、イヤーパッドの形状の工夫で、多少重くても疲れにくい機種もあります。
また、多少サイズが大きくても、コンパクトに折りたため、持ち運びしやすい機種などもあります。そういった部分の説明も詳しくしていくつもりです。
0-5・バッテリーの保ち
第5に、連続再生時間です。
ワイヤレス製品は、ヘッドホン側にバッテリーを搭載します。
そのため、機種によっては重量感があります。そういった機種は持ちは個帯びやすさの点ではデメリットです。
今回は、バッテリーの持続時間についても説明を加えていきます。
メーカーによっては「最大持続時間」表記です。
しかし、上位のBluetoothコーデックの利用やノイキャン機能利用で「実際は短くなる」ため、その辺も加味しながら、ノイキャンと上位Bluetoothコーデック利用時の状態の数値で比べていく予定です。
1・Bluetoothヘッドホンの比較 (1)
1-1:ソニー〈日本〉
1-2:BOSE〈米国〉
1-3:JVC〈日本〉
1-4:Apple〈米国〉
2・Bluetoothヘッドホンの比較 (2)
2-1:Beats〈米国〉
2-2:SHURE〈米国〉
2-3:JBL〈米国〉
2-4:Scallcandy〈米国〉
2-5:Anker〈米国〉
2-6:パナソニック〈日本〉
3・Bluetoothヘッドホンの比較 (3)
3-1:ゼンハイザー〈ドイツ〉
3-2:B&W〈英国〉
3-3:B&O〈北欧〉
3-4:Philips〈オランダ〉
3-5:DENON〈日本〉
3-6:オーディオテクニカ〈日本〉
3-7:その他
4・Bluetoothヘッドホンの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
たくさん見るので、記事は、4回連続記事にしています。
「決め打ち」のメーカーや製品がある場合は、以上のリンクをお使いください。
よろしくお願いします。
1-1・ソニーのヘッドホン
はじめに、SONYのBluetoothヘッドホンからです。
同社のBluetooth製品はどれも密閉型ヘッドホンなので、自宅以外でも利用しやすいです。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントについては赤字系で、イマイチだと思う部分は青字系で書いていきます。
【2019年発売】
1・SONY WH-CH510
¥5,199 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
ドライバー: 30mm
コーデック: SBC・AAC
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:
有線接続:
重さ:132g
SE-MJ561BTは、ソニーが発売するワイヤレス対応の密閉型ヘッドフォンです。
同社の入門機で、ワイヤレスヘッドホンとしては、最も安い製品です。
本体の重さは、132gです。
ほぼ耳の大きさと同じオンイヤー型で、持ちはこびにも配慮があるタイプです。
再生周波数帯域は、20Hz-20kHzというスペックです。
正確には、無線の伝送帯域としての値ですが、耳の可聴域と同等とはいえ、音質重視の作りではないでしょう。
ドライバーは、30mmの密閉ダイナミック型です。
基本的にドライバーは、口径が大きいほど音質が良いです。
その点で言えば、本機は同社における平均値はあります。
音質は、ただ、同社の製品としては、やや余裕がないです。
あえて言えば、聴き疲れしにくい「バランス型」の音色でしょう。
Bluetoothコーデックは、SBC規格のほか、遅延が少なく、音質も高いAACに対応です。
iPhone系で使う場合、(スマホ側の仕様で)AACが最高音質ですから、iOS系ユーザにとっては良いでしょう。
通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応しますので、信頼性があります。
連続再生時間は、30時間です。
この製品の良い部分で、スタミナは「自慢」です。
ノイズキャンセリング機能は、未搭載です。
音漏れのしにくい密閉型なので屋外でも使えますが、電車などの騒音を打ち消す力は持ちません。
使い勝手の部分では、ヘッドホン部に音量操作などのボタンがあるほか、ハンズフリー電話に対応できる点が挙げられます。
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以上、ソニーのSE-MJ561BTの紹介でした。
軽量性・通信安定性の面で性能が高い製品です。持ち歩くには良いでしょう。
ただ、先述のように、音質部分で上位機と値段差以上の差は感じます。
【2021年発売】(Wマイク式)
2・SONY WH-XB910N
¥28,000 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
【2019年発売】(1マイク式)
3・SONY WH-XB900N
¥22,500 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:3Hz-20kHz
ドライバー: 40mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:Wマイク(自動)
有線接続:対応
重さ:252g
WH-XB910Nは、ソニーの密閉型ヘッドフォンです。
先ほど紹介した区分で言えば「重低音」と「ノイキャン」を重視する系統の製品です。
なお、本機はステレオケーブル対応ですから、有線接続も可能です。
ソニーの場合、ケーブルは付属します。
一方、旧機種のWH-XB900Nは、ノイズキャンセリングの部分で1マイク式(フィードフォワード)です。精度の部分で値段差以上の差があるので、選ぶならば新機種です。
本体の重さは、252gです。
割と重いですが、その分機能面では充実します。
また、このクラスでは(まだ)比較的軽量と評価できるレベルです。装着感も良いです。
再生周波数帯域は、3Hz-20kHzというスペックです。
同社の製品としては、低音域方向に測定値を高く出しており、その部分を強調する製品であることが分かります。
実際この製品は、ドライバーやダクト構造、内蔵アンプを用いて「低音域を強調」するEXTRA BASS技術を採用するため、こうした数値を出していると言えます。
ドライバーは、40mmです。
オーバーイヤー型のヘッドホンに多いサイズですが、ソニー機としては「大きめ」に分類されます。
もちろん、音質は、大きさだけでは決まりません。本機の場合、振幅・耐気圧特性を「低域」に最適化した専用振動板を採用するなどの工夫が見られます。
音質は、完全に、低音域を重視した作りです。
中音域を重視しているわけではないですが、低音が通気孔の作用であまり籠もらないので、バラナスも良いです。
高音域はさほど特徴が無く、ハイレゾ再生にも非対応です。
ただ、ソニーの独自技術となるDSEEに対応するため、再計算により、圧縮音源をCDレベルまで高め、高音域の音質をアップさせる効果は、期待できます。
Bluetoothコーデックは、SBCとAACのほか、apt-Xに対応です。
一方、ハイレゾ音質対応のaptX-HDも対応です。
しかし、ヘッドホン自体がハイレゾ水準に満たないので、再現性はありません。
SONYの場合、1万円以下の下位機を除けば、「360 Reality Audio」の認定製品である点は強調できます。
Appleの「空間オーディオ」に相当するもので、同名の専用アプリ経由で、最先端の3D立体音源を楽しめます。
360 Reality Audioは、アプリベースの処理なので、ソニー製品ヘッドホンでなくても、Bluetooth搭載のイヤホンならば、他社製品でも使える点で汎用性があります。
ただ、本機を含めて、SONYのBluetooth搭載イヤホンは、「360 Reality Audio認定ヘッドホン」として、耳の形やヘッドホン特性に応じた、カスタマイズが可能な点で高度です。
なお、空間オーディオは、360 by deezerかnugs.netほか、定額聴き放題サービスでも、「Amazon Music Unlimited」でも、3Dオーディオは配信がはじまりました。
イヤホンも2021年後半からアマゾンで使えます。(こちら)で無料体験も可能です。
ハイレゾより対応が簡単なので、(イマイチ拡がらなかった)ハイレゾより急速に普及する気がします。
通信安定性の面でも、Bluetooth5.0に対応です。
連続再生時間は、30時間です。
やはり、MicroUSBケーブルで充電することになります。
ノイズキャンセリング技術は、搭載されます。
しかも、冒頭で書いた区分で言えば、最上位のWマイク式(自動)で、周りの環境を見て精度を帰られる上位版です。
さらに、ノイキャンの使い勝手にかかわる部分でいくつかの独自機能があります。
第1に、外音取り込みモードです。
通勤中などに、電車のアナウンスなどを聴きたい場合に便利です。
他社にも搭載機は多いですが、ソニーは アプリで20段階で設定可能な部分で細かいです。
また、ヘッドホンのタッチセンサーにふれている際だけに、マイクから外音を取り込める「クイックアテンションモード」も搭載です。
第2に、アダプティブサウンドコントロールです。
スマホの加速度センサーを利用しつつ、「歩行」「静止」「着席時」などシーンに合わせて自動でキャンセルや外音取り込みレベルを変更する機能です。
日本の通勤や出張は、複数の乗物を乗り継ぐパターンが多いため、この機能は重要です。
また、高度に使いこなしたい場合は、スマホのGPSと連動した設定もできます。
よく行く場所を登録し、スマホの位置センサーで設定したモードに自動で切り替える機能です。
こうした便利機能を持つため、同じノイズキャンセリングでも利便性はSONYは高いです。
ノイズキャンセルはSONYが昔から力を入れてきた部分で、能力は期待できます。
使い勝手の部分では、他社同様、ヘッドホン部分での楽曲操作、ハンズフリー電話もに対応します。
その上で、Google系とAmazon系のAIを利用できるため、音声による再生制御のほか、ニュースやスケジュールの確認にも利用できます。
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以上、ソニーのWH-XB910Nの紹介でした。
ハイレゾに対応する必要の無い方で、「低音域の迫力重視」ならば、「最先端」な製品だと思います。
重低音重視のものデルながらWマイク式のノイズキャンセリングと豪華ですし、音声アシスタントにも対応しますので、外出先でも、自宅でも割と便利に使えるでしょう。
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【2018年発売】
4・SONY WH-XB700
¥15,480 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:7Hz-20kHz
ドライバー: 30mm
コーデック: SBC, AAC, aptX
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:
有線接続:対応
重さ:245g
なお、WH-XB700というこの系統の下位機種もあります。
こちらについては、ノイズキャンセリング技術が採用されない製品です。
音質は、この機種も、重低音を強調するEXTRA BASS技術を採用します。
しかし、ドライバーのサイズは、低音を重視する機種としては少し「弱め」であり30mmです。
小径の場合、低音はアンプで増幅する部分がより大きくなるため、音質はあまり期待できないでしょう。
結論的にいえば、重低音重視でソニー機を選ぶ場合は、やや価格が高くても、WH-XB900Nがおすすめです。
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【2020年発売】(Wマイク式)
5・SONY WH-CH710N
¥14,809 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:7Hz-20kHz
ドライバー: 30mm
コーデック: SB, AA, aptX
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
有線接続:対応
重さ:223g
また、ソニーからは、WH-CH710Nという製品も販売されます。
本機については、WH-XB910Nと比較する場合、Wマイク式のノイズキャンセラを採用します。
周囲の環境に合わせた調整はできない点で、「2番目に良い水準」のノイキャンですが、値段からすると優秀です。
外音の取り込みモードも装備します。
しかし、ドライバーが30mmである上、低音強化技術ののEXTRA BASS技術が不採用です。
特に工夫があって小型化しているわけでもないため、豊かな低音再生力は犠牲になっています。
見どころがある機種ですが、音質(ドライバサイズ)とノイズ対策など、総合的なバランスの悪さはあるため、オススメはしにくいです。
また、本機に限っては、「360 Reality Audio認定ヘッドホン」でもないです。
【2019年発売】(在庫限り)
【上位機】
6・SONY NC WH-H910N
¥23,000 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
【下位機】
7・SONY WH-H810
¥20,600 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:5Hz-40kHz
ドライバー: 25mm(高機能)
コーデック: SBC AAC LDAC
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:Wマイク
有線接続:対応
重さ:251g
h.ear on 3 Wireless NC WH-H910Nは、ソニーの「h.ear on 3」シリーズに属する、ワイヤレスヘッドホンです。
なお、下位機種としてWH-H810があります。
カップがやや小さめのオンイヤー型になり、ノイキャン非搭載で、再生周波数帯域も非公開です。値段差をふまえても選ぶならば上位機でしょう。
本体の重さは、251gです。
十分に軽量と言えます。
再生周波数帯域は、5Hz-40kHzというスペックです。
高音域が40kHzを超えているため、こちらは、「ハイレゾ音源対応」の機種です。
「360 Reality Audio認定ヘッドホン」でもあります。
ドライバーは、25mmです。
明らかに小さいです。
ただ、対策なしに小型化した機種ではなく、振動板の素材部分に工夫があります。
こちらの場合、振動板に軽量・高剛性アルミニウムをエッジにウレタンを採用することで、40mmクラスと同等の再生周波数帯域を出しています。
カジュアルな、「h.ear on 3」シリーズとしては、問題なく思います。
音質は、アルミの素材的な特性で、高音域のつややかさが特徴です。
またCO音質を、再計算でハイレゾ音質までアップスケーリングできるDSEE HXを搭載です。
一方、低音域については、ドライバーの口径に影響する部分が大きいため、その方面の「豊かさ」を期待する方は、EXTRA BASS技術を搭載する同社の製品を選ぶべきです。
Bluetoothコーデックは、SBC・AACのほか、LDACに対応します。
LDACは、Bluetoothによるハイレゾ音源の電送に対応する規格です。
通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応です。
連続再生時間は、35時間です。
ノイズキャンセリングは、このしっかりWマイク式(自動)です。
位置情報やスマホのジャイロセンサーと連動して動作する仕様です。
外音取り込み機能も、同水準で搭載です。
ヘッドに手を付けた時だけ外音をきける「クイックアテンションモード」も搭載です。
使い勝手の部分では、本機は、音声アシスタントに対応するほか、ヘッドホン部分での楽曲操作、ハンズフリー電話もに対応します。
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以上、ソニーのWH-H900Nの紹介でした。
Bluetoothを装備する上で、「ノイズキャンセリング技術」と「ハイレゾ再生」を重視するという総合力に優れた中位機です。
カジュアルで、ファッション性もあるため、世代は選ぶでしょうが良い機種だと思います。
あまり、「体を揺さぶる低音」という方向性に興味のない方で、外出先で気軽に使いたい方に良いでしょう。
【2022年発売】
8・SONY WH-1000XM5
¥41,978 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:4Hz-40kHz
ドライバー: 30mm(高機能)
コーデック: SBC AAC LDAC
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:Wマイク(自動)
有線接続:対応
重さ:250g
MDR-1000XM5は、ソニーのBluetoothヘッドホンの最上位機です。
本体の重さは、250gです。
大きめのパットを採用したオーバーイヤー型です。
耳と肌にあたる部分にソフトフィットレザーを採用し、装着感を高める工夫があります。
再生周波数帯域は、4Hz-40kHzというスペックです。
したがって、「ハイレゾに対応」するスペックです。
ドライバーは、30mmです。
他社の高性能機は40mmが標準なので、ソニーの最上位機はこの部分で弱めといえます。
ただ、小型化するにあたって、軟性のある素材をエッジ部に、硬質なカーボンファイバーコンポジット素材をドーム部に採用するなど、配慮はあります。
そのほか、通気口の工夫で、低音再現性も強化されています。
音質面では、同社の音源のアップスケーリング技術となるDSEEが、現状で最上位の「DSEE Extreme」になります。
ハイレゾ相当にアップコンバートする 点は同じです。i学習で膨大な楽曲データを分析したDBを利用し、再現性を高めたというものです。
むろん、「360 Reality Audio認定ヘッドホン」です。
Bluetoothコーデックは、SBC AAC LDACに対応します。
通信安定性は、Bluetooth5.2となり、安定性を増しました。
ビームフォーミング対応になるので、接続性は良いです。
連続再生時間は、30時間です。
高性能機ですが、十分な時間です。
ノイズキャンセリング機能は、注目点です。
本機のみ、自社のQN1プロセッサーを採用するからです。
精度はチップの処理面にも大きく依存するため、ノイズキャンセルの精度は高まっています。
本機も、最も精度が良い「Wマイク方式(自動)」の仲間です。
ただ、外側のマイク(センサー)は3つです。
今バージョンから新しく加わったV1プロセッサの性能を活かす形ですが、合計4つのマイクでノイキャンの精度を「さらに上げて」います。
マイク(音声通話)も、この部分を活かしつつ、ノイズレスな通話を可能にしています。
そのほか、本機のノイキャンは独自技術が多いので、順番に紹介していきます。
第1に、NCオプティマイザーです。
これは、装着時の個人差(髪型・メガネなど)を音波センサーで検知し、適切にノイズキャンセリングを行える仕組みであり、かなり高度です。
また、気圧計も内蔵され、飛行機では、気圧に応じた適切なノイズキャンセルを行えます。
第2に、スピーク・トゥ・チャットです。
本機搭載のマイクが、ユーザーの声だけに反応し、音楽を止めて外音取り込みを自動で開始する機能です。
声紋登録のような仕組みではなく、マイクが感知した発生方向を検知する仕組みですから、感度が調整できます。会話終了後30秒で、音楽が自動的に再生されます。
そのほか、スマホの加速度センサーやGPSと連動した自動操作(アダプティブサウンドコントロール)に対応しますし、クイックアテンションモードも搭載です。
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以上、ソニーのMDR-1000XM5の紹介でした。
外出先での利用に向く高度なノイズキャンセル機能を装備している点が最大の魅力でしょう。イヤホンを含めて、同社のヘッドホンでは、「最大のノイズ除去力」です。
その上で、ハイレゾに対応し、Bluetooth接続できるという点で、「隙の無い」モデルだと言えます。
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【2020年発売】
9・SONY WH-1000XM4
¥38,000 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:4Hz-40kHz
ドライバー: 40mmドーム型
コーデック: SBC AAC LDAC
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:Wマイク(自動)
有線接続:対応
重さ:254g
なお、本機については、2020年発売の旧機種が残ります。
ドライバーは、上で見た新機種と比べて、最も大きな違いと言えます。
ユニットの基本構成は新機種と同じなのですが、旧機種の場合、10mm大きい40mmでした。
また、同社の高級機にも乗せる、剛性素材のアルミニウムコートLCP振動板が採用されていました。
基本的にドライバは大きいほど音に余裕が生まれる部分も含めて、旧機種は、新機種より、音質部分の基本スペックにおいて「優る」部分があると言えます。
ただ、ノイキャン機能について言えば、新機種が圧倒的に上です。
旧機種もWマイク式(自動)ではあるのですが、(新機種のように外側3つではなく)合計2マイクによるキャンセルです。
また、ノイキャン用のQN1プロセッサーは新機種と同じものですが、V1プロセッサーが不採用になります。
新機種と「できること」はほぼ同じなのですが、精度については、それに準じるものになります。
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結論的にいえば、Atlas個人としては、値段差があるうちは旧機種でも良いかと思います。個人的な利用経験でも音質は良い機種ですし、ノイキャンの精度も十分でした。
おそらく、今回は、プロセッサなどの新搭載によるスペースの問題からの小径化で、SONY自体もシステム変更で音質が向上したとは(しっかりと)言及していないです。
とはいえ、ノイキャンの精度向上はもちろん魅力なので、移動中などでの没入感を重視したい場合は、新機種が良いかと思います。
1-3・BOSEのBluetoothヘッドホン
続いて、アメリカのBOSEのBluetoothヘッドホンです。音質重視の方に人気のアメリカ東海岸を代表する高級オーディオメーカーです。
独特の「BOSEサウンド」への作り込みは中毒性があり、コアなファンが多いです。
【2019年発売】
10・Bose Noise Cancelling Headphones 700
¥42,500 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:
ドライバー:
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:20時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
有線接続:対応
重さ:250g
Bose Noise Cancelling Headphones 700 は、アメリカのBOSEの製品です。
BOSEは、全製品とも、有線ケーブル付属で、ワイヤードでも使えます。
ノイキャンとEQを利用する場合はバッテリーが必要ですが、不要ならば、未充電でも使えます。
本体の重さは、245gです。
従来のBOSEのヘッドホンと重さはあまり変わらないのですが、バンド部分が相当スリム化しました。
(後ほど紹介する)従来機(QUIETCOMFORT 35)は「スーツに合う」ビジネスマン向きのデザインでした。
こちらは、カジュアルなので、性別を問わず利用しやすそうです。なお、折りたたみはできませんが、キャリングケースが付属します。
再生周波数帯域・ドライバーは、BOSEは、スペックが未開示です。
音質は、BOSEは、非開示な部分が多いです。
試聴の限り、同社の特徴である、音がこもらない安定した低音域をもちつつ、聴き疲れしにくい中音域を保つという、共通する特性を維持しています。
同社の場合、内部構造のほか、イコライザー(アクティブEQ)で「BOSEサウンド」に味付けするため、ある種の「中毒性」があり、リピートユーザーも多いです。
比較的小音量でも、しっかり音のバランスが取れるのも特徴で、小音量再生時の音質の良さは、他社を凌ぎます。
テクノロジー的には、TriPortという低音再生技術で、重低音を強調しています。
SONYやBeatsが、現在的な若者音楽をターゲットにしているとすれば、こちらは、少し大人世代です。
ジャズやロックを低音を響かせながら使いたい人に向く、ヘッドフォンといえます。
Bluetoothコーデックは、SBC・AACに対応します。
新モデルになってAACに新しく対応しました。
BOSEは、先述のように「音を作り込む」タイプのメーカーです。その上で、圧縮音源のアップコンバートも伝統的にうまいので、SBCだけでもこの部分の不満は、ユーザーからは少なかったと言えます。
ただ、遅延の問題があるので、ヘッドホンを映像に使いたい方にはやや問題でしたので、(完全に遅延はないわけではないでしょうが)朗報と言えます。
無論、他社のヘッドホン同様に、再生機器側のコーデック対応も必要です。
通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応します。
ノイズキャンセリング機能は、内外のマイクを利用する方式が搭載されます。
4つのマイクを利用しつつ、AIが周囲の状況を判断して自動で出力を調整します。
BOSEのノイズキャンセルは従来的に評判が良いです。特に、(アメリカらしく)飛行機のノイズのキャンセル力は高いです。
「外音取り込みモード(会話モード)」も搭載し、本体のボタン長押しで、外音がマイク経由で取り込めます。
先述のように、ソニー機は、モーションセンサーを利用し、移動中などシーンに応じて、自動でキャンセル方法を調整する「アダプティブサウンドコントロール」に搭載していました。
一方、BOSEはこれに該当する機能は未搭載です。
アプリで、ノイキャンの効き方(外音の取り込み程度)を10段階から選び、そのうち3段階を本体に登録し、ユーザーがボタンで可変させる仕組みです(=可変ノイズキャンセリング)。
好き嫌いがありますが、SONY方式は、モード変更時、楽曲が一瞬途切れる仕組みなので、シームレスに聴きたい場合は、BOSEが向きます。
ただ、徒歩・地下鉄・電車など、移動中の状況変化が多い方は、SONY方式が向くでしょう。
BOSEは、「飛行機」での移動の多い米国向き設計のような気がします。ソニーも気圧関係の配慮はありますが、この部分は同社に「定評」があります。
連続再生時間は、20時間で、長時間のフライトにも向いた仕様です。
加えてこの機種は、GoogleAssistantとAmazon Alexaに対応です。これらは、【スマートスピーカーの比較】で紹介した音声コントロールシステムです。
この場合、ヘッドホン本体のボタンを押すことで、音声による音楽コントロールや、アシスタントへの質問・お願いをマイク経由で可能としています。
マイク(ハンズフリー通話)は、一方、他機については、あまり検証しませんでしたが、本機のもうひとつよい部分です。
電話が着信すると「セルフボイス」が自動的にONとなり取り込めるので、受話器での電話のような感覚で通話ができます。
なお、本機は先述のように、ノイキャン(アダプティブノイズキャンセル)についてはマイク4基の「4マイクシステム」ですが、合計では「マイク8基」です。
別の2組4基マイク(ビームフォームアレイ・リジェクションアレイ)は、通話と音声コントロールの品質向上のために利用されています。
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以上、BOSEのNoise Cancelling Headphones 700の紹介でした。
自然な音の再生とは方向性が異なりますが、豊かな低音域をベースに作り込まれた「BOSEサウンド」のファンには最適です。
一方、ノイズキャンセリング技術の水準は、ソニー上位機に及びませんが、小音量で再生した際のバランスが良いので、飛行機などの騒音下でも、低音量で聞きたい場合は選択肢です。
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【2021年発売】
11・Bose QuietComfort 45 headphones
¥30,600 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:
ドライバー:
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:24時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
有線接続:対応
重さ:240g
なお、下位機種となるのが、QuietComfort 45 headphonesです。
本機もオーバーヘッド型で重さはほとんど変わりません。
ただ、ノイズキャンセリングレベルの調整に非対応で、常に最大でかかります。
一方、ボタンで、最大(クワイエット)外音取込モード(アウェア)にワンタッチで切り替えられる「シンプルさ」を逆に売りにしているとも言えます。
そのほかは、イコライザー調整とタップによるSpotifyの起動ができない点が、先述の他社の音声AIに対応しない点が、上位機との違いです。
その代わり、バッテリーの保ちが本機の方が少し良いです。。
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結論的にいえば、現在BOSEから選ぶならば、上位機種でしょう。既存ユーザーの買換にも向きます。
1-4・JVCのBluetoothヘッドホン
つづいて、日本のJVCケンウッド(日本ビクター)の密閉型構造のBluetoothヘッドホンです。
格安なヘッドホンも得意な企業です。
【2017年発売】
12・JVC HA-S88BN
¥7,980 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:8Hz-25kHz
ドライバー: 40mm
コーデック: SBC
連続再生時間:27時間
ノイズキャンセル:1マイク式
有線接続:対応
重さ:195g
HA-S88BN は、日本の音響メーカーである、JVCケンウッドが発売する密閉型ヘッドフォンです。
後述するように、格安ながらノイズキャンセリング技術を搭載する製品です。
本体の重さは、195gです。
十分軽量といえる水準です。
再生周波数帯域は、低音域は8Hzで、高音域は、22kHzです。
いずれも、人間の可聴域に対して余裕がある水準です。
ドライバーは、40mmです。
軽量ヘッドホンの「標準サイズ」です。
再生周波数帯域に余裕があるのも、あまり小型化しなかったからでしょう。
音質は、やや派手目ながら、ドライバの大きさが幸いし、このクラスでは十分な音質です。
ボーカル用の「クリア」、低音を強調する「バスブースト」モードが付属しますが、利用する場合、ややバランスが崩れます。
Bluetoothコーデックは、SBC規格のみです。
通信安定性の面では、Bluetooth3.0とあまり配慮がないです。
連続再生時間は、27時間です。
ノイズキャンセリング機能は、搭載です。
この価格では搭載が珍しいです。
ただ、最近のNCが、2マイク仕様が標準化されている点からすれば、1マイク式のこの機種は、キャンセルレベルは「そこそこ」ではあります。
使い勝手の部分では、この機種も、ヘッド部分で、リモート操作が可能なほか、ハンズフリー通話にも対応します。
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以上、JVCのHA-S88BNの紹介でした。
言うまでもなく、ノイズキャンセリングの搭載が見どころです。
音質面も、ドライバーのサイズも平均を超えていますし、価格以上の性能は期待できるでしょう。
BluetoothのコーデックはSBCのみですが、騒音下の利用が前提のNC機なので、あまり気にしなくて良いともいます。
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【2014年発売】
13・JVC ノイズキャンセリング HA-S78BN
¥5,680 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:10Hz-22kHz
ドライバー: 30mm
コーデック: SBC
連続再生時間:16時間
ノイズキャンセル:1マイク式
有線接続:対応
重さ:195g
なお、同社からは、160gと軽量化された下位機があります。
しかし、他社の場合と同じで、ドライバーが30mmとなります。
音質面で物足りないため、基本的にはあまりおすすめしません。
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13'・JVC HA-S28BT
¥1,980 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
ドライバー: 30mm
コーデック: SBC
連続再生時間:11時間
ノイズキャンセル:
有線接続:
重さ:99g
さらに、下位機のこちらは、ノイズキャンセリング技術自体備わらない製品です。
連続再生時間も11時間と短くなるほか、再生周波数帯域も狭くなっており、やはりおすすめできません。
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【2022年発売】
13'・JVC ケンウッド KH-KZ30-W
13'・JVC ケンウッド KH-KZ30-B
¥4,850 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
ドライバー: 30mm
コーデック: SBC
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:
有線接続:
重さ:157g
一方、JVCがケンウッドブランドで出す本機も、仕様は似ています。
バッテリー持続時間は長めですが、本機もノイキャンを装備しない仕様になります。
1-4・Appleのヘッドホン
というわけで、メーカー別に、各社の代表的なヘッドホンを見ていきます。
続いて、AppleのBluetoothヘッドホンです。
同社の別ブランド(Beats)のものは後ほど見ますが、Apple直販の製品は「超高級機」だけです。
【2021年発売】
14・ Apple AirPods Max
¥81,374 Amazon.co.jp (12/2執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:
ドライバー:40mm
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:20時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
有線接続:
重さ:364.8g
AirPods Max は、Appleが発売した新製品です。
傘下のBeatsブランドの製品を除けば、自社としては初めてのオーバーイヤー型です。
なお、Apple機は高級機ながら、他社と違ってBluetooth専用で、ワイヤード接続に非対応ですので、注意してください。
1・MGYH3J/A [スペースグレイ]
2・MGYJ3J/A [シルバー]
3・MGYM3J/A [ピンク]
4・MGYL3J/A [スカイブルー]
5・MGYN3J/A [グリーン]
本体色は、現状では上表のような5種類です。
ただ、Appleは、ヘッドホンをファッションとしても売る部分があるので、そのうち期間限定色がでてくるでしょう。
本体の重さは、364.8gです。
わりと最近見かけない楕円形のドライバーで、見かけはすっきり軽く見ますが、平均よりけっこう重めです。
ただ、形状記憶フォーム性のイヤークッションのフィット感の調整が抜群なので、長時間でも疲れにくいです。
このあたりは、やはり「うまい」です。イヤーパッド以外も、頭の部分がメッシュで放熱性に配慮があったり、デザイン性と機能性が両立した伸縮アームなど、かなりレベルは高いです。
ドライバーは、実寸で40mmです。
このクラスとしては、大きいとも言えません。
下部に、強力なデュアルネオジウムリングを装備し、音の歪みを除去する仕組みです。
Bluetoothコーデックは、SBCとAACのみに対応します。
同社のiPhoneに準じた仕様です。
通信安定性については、本機は、新型のAppleのH1チップです。
クラス1のBluetoothにも対応するため、iPhoneなどのApple製品に対して、通信安定性・音の遅延が減少に効果を発揮します。
また、このチップにより、同社の人工知能、Siriも利用可能です。
ノイズキャンセリング機能は、強力です。
数で対抗したわけでもないでしょうが、外向きに6個、内向きに2個のマイクを装備します。
方式としてはWマイク式ですが、AIが複数の情報源を参照できる分、キャンセル力は高いでしょう。
ソニーの「アダプティブサウンドコントロール」に相当する機能はないです。
音質は、基本的に、フラットで、原音忠実性を優先した作りです。
ドライバのサイズからすれば、低音も出ます。
立体音響は、本機のもうひとつの特徴で「空間オーディオ」として、フォローされます。
本機の場合、7.1chまでのドルビーほか、ドルビーアトモスに対応します。
ドルビーアトモスは、映画館のような上からの振り下ろし音を3D的にフォローできる新しいサラウンド規格で、ネットを含む映画コンテンツで採用が多くなってきた音響規格です。
映像に含まれるこれらのデータをそのまま利用しつつ、再計算して立体音響を再現しています。
なお、現状では、AppleMusicを含め、Padを含むiOS系のデバイスを利用して聴く際に限定で使えます。また、映像コンテンツで対応するのは、Apple TVアプリ中のドルビーアトモスなどの対応コンテンツのみです。
しかし、Netflixも対応予定とのことです。
なお、この機能を利用する際、「ヘッドトラッキング機能」もオンになります。
内蔵される加速度・ジャイロセンサーを利用し、利用者の頭の向きに連動して、立体音響の方向性を正しく調整する技術です。ようするに、普通のスピーカーのように、自分が首を振ったりしても、音が正しく定位します。
なお、本機は、(空間オーディオは使えませんが)【STB機器の比較記事】で紹介したApple TVともBluetoothペアリングできます。
Apt-X LLなど使用できませんが、あまり音ズレを気にする声が聞こえてきません。
TV側で何かしらの音ズレのタイミング処理がなされている可能性はあるでしょうが、単純にSBCの性能向上によるものかもしれません。調査中です。
連続再生時間は、20時間です。
充電は、iPhoneと同じライトニング端子を利用する方式です。
5分の充電で、1.5時間分の緊急充電も可能です。
また、付属ケースに入れることで、自動的に低電圧モードになり、バッテリーを節約します。
マイク(ハンズフリー通話)は、搭載です。
「外音取り込みモード(会話モード)」も搭載しますし、この部分の使い勝手は良好です。
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以上、AirPods Max の紹介でした。
値段は相当高いですが、Apple製品を軸にしてオーディオ環境を整えている場合、この値段でも、十分納得がいく機能性です。
メインの用途が、iPhoneやiPadを利用した「映像視聴」ならば、本機を買う価値があります。
ただ、そうでない場合は、単純に40mmのドライバーの高級機にすぎないわけで、本機はオーバースペックで、割高でしょう。
ノイキャンにしても、外出先で使う分には他社機が優れますから、ある種ニッチな高級機と言えます。
次回に続く!
Bluetoothヘッドホンのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、Bluetooth対応のスマホ・音楽用ヘッドフォンの比較をしました。
しかし、記事はもう少し「続き」ます。
2・Bluetoothヘッドホンの比較 (2)
2-1:Beats〈米国〉
2-2:SHURE〈米国〉
2-3:JBL〈米国〉
2-4:Scallcandy〈米国〉
2-5:Anker〈米国〉
2-6:パナソニック〈日本〉
3・Bluetoothヘッドホンの比較 (3)
3-1:ゼンハイザー〈ドイツ〉
3-2:B&W〈英国〉
3-3:B&O〈北欧〉
3-4:Philips〈オランダ〉
3-5:DENON〈日本〉
3-6:オーディオテクニカ〈日本〉
3-7:その他
4・Bluetoothヘッドホンの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
次回の2回目記事(こちら)では、引き続き各社の製品を追加で紹介します。
音質の良さ ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズキャンセル ★★★★★
ハイレゾ再生 ★★★★★
バッテリー量 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
そのうえで、最後の結論編では、ここまで紹介してきたBluetoothヘッドホン全てから、価格別・目的別にAtlasのおすすめ機種!を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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