【今回レビューする内容】2023年 主要9社の最新炊飯器!新製品の炊飯器(ほぼ)全機種からのおすすめ製品の選び方!長時間保温でも味が落ちない炊飯器:象印・パナソニック・タイガー・日立・三菱電機・東芝・アイリスオーヤマ・バルミューダ・バーミキュラ機種の違いや人気ランキングなど
今回のお題
美味しいご飯が炊ける!炊飯器の選び方のおすすめは?
どもAtlasです。
今日は、2023年4月現在、最新の「家庭用炊飯器の選び方」に関する記事です。
このブログ「家電批評モノマニア」では、合計で100機以上の炊飯器を調査しています。
今回は、記事全体の「まとめ」ないし「導入編」です。
スペック面からの、人気炊飯器の基本的な選び方を詳しく紹介するつもりです。
1・5合炊きの高級炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:3.5万円〜10万円
2・5合炊きの格安炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:1万円〜3.5万円
3・一升炊きの高級炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:3.5万円〜10万円
4・一升炊きの格安炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:1万円〜3.5万円
5・3合炊き小型炊飯器の比較
人数:1-2人用
予算:5千円〜5万円
6・糖質カット炊飯器の比較
人数:1-4人用
予算:1万円〜3.5万円
7・おすすめ炊飯器の選び方【まとめ】
=選び方についての補足的な解説
今回は、上表の7回目の記事となります。
ここまでの6回の記事では、各社の製品の能力を一機ずつ説明しながら、予算別、目的別に「Atlasのおすすめ機種!」を提案してきました。
今回は、それらの記事をふまえた、最終的な「まとめ」です。
1・サイズの選び方
:10合・5.5合・3合
2・味に関わるスペック
:圧力・スチーム・火力・釜・炊分け
3・利便性に関わるスペック
:保温機能・蒸気レス・掃除しやすさ
今回の記事は「とことん納得して選びたい方!」向けに、炊飯器のスペックについて、少し詳しめに説明することを意図して書きました。
7回の記事の最初にお読み頂いても、最後にお読み頂いても、問題ないように書きました。
よろしくお願いします。
1・正しい炊飯器のサイズの選び方
はじめに、説明するのは、炊飯器のサイズ面の選び方についてです。
炊飯器を選ぶ場合、最も重要と言えるのは、「炊飯器のサイズ」です。
この部分は、 「上手に美味しく炊きたい」場合、はとても重要です。
必要以上に大きいと「味が大きく劣化」するからです。
炊飯器は、ご飯を炊くための「ヒーター(IHヒーター・電熱ヒーター)」を全体にまわし入れています。
ヒーターは、基本的に、ご飯を最大容量(もしくはそれに近い量)で炊いた場合に最適化して配置されています。
そのため、炊飯器のサイズに較べて「少量」のお米を炊く場合、炊飯器の「真の実力が発揮できない」と言えます。
ーーー
1・3.0合炊き(約9杯分)
人数:1-2人家族まで
消費電力:約700W
2・5.5合炊き(約16杯分)
人数:1-4人家族まで
消費電力:約1200W
3・一升炊き(約30杯分)
人数:5人家族以上
消費電力:約1400W
結論的に言えば、1日1回だけご飯を炊くご家庭の「家族の人数ベース」で考えると、以上のような選び方をするのが、「賢い」と思います。
必要以上に大きいと、消費電力が多くなるので、ご自宅によっては「ブレーカーの心配」も必要になります。
ただ、「小さすぎる」と、急な来客の際は困る場合もあるでしょう。
和平フレイズ 土鍋3合 ガス火電子レンジ対応
¥3,900 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
その場合は、上図のような電子レンジでも炊ける簡易的な炊飯鍋を購入しておくのが良いと思います。
こうした簡易的な炊飯器については【おすすめ炊飯用土鍋の比較記事】で10点以上フォローしていますので、よろしければ、後ほどご覧ください。
もちろん、「まめな」方は、「炊き貯めたご飯を冷凍対応のジップロックして冷凍しておく」ことも有効です。
ーーー
なお、一部の大型炊飯器は、「少量炊きでも美味しく炊けること」をアピールしている機種があります。
しかし、例えるならば、「深鍋でチャーハンを無理に作るようなもの」であり、味は小型機種で炊飯する場合に較べて劣ります。
いずれにしても、日常のご飯が美味しくないと意味がありません。また、大きすぎる炊飯器は、電気代も多くかかります。
必要なサイズを見極めて買うべきでしょう。
2・炊飯器の味を決めるスペック
続いて、炊飯器の味を決めるスペックについての解説です。
炊飯器のサイズを決めたら、次に重視したいのがこの部分です。「自分の味の好みに合った炊飯器」を選ぶ場合に重要になりますので。
その場合、味の面で「これだけ見ておけば間違いない」というポイントは、次の4点です。
2-1・沸騰温度の持続性
2-2・炊飯器の加熱方式
2-3・内釜の素材と厚さ
2-4・ご飯の炊き分け機能
「どうしてこれらが重要なのか?」、1つずつ以下で詳しく説明していきます。
2-1・沸騰温度の持続性
はじめに、沸騰温度の持続性です。
「100度以上の温度を長く続けられること」は、美味しくお米を炊く際に最も重要です。
そのため、どの炊飯器メーカーのカタログでも、この点の自社技術を宣伝しています。
1・マイコン式炊飯器
=電熱ヒーターのみで加熱
2・IH式炊飯器
=鍋全体を磁力で加熱
沸騰温度をキープするためには、炊飯器を囲むヒーターのパワーの強さ(が必要です。
そして、現状の炊飯器は、ヒーター上図の2方式のいずれかが採用されます。
ーー
第1に、マイコン式です。
相当古い方式で、「マイコン式炊飯器」という名前で現在売られている激安炊飯器はこれに分類されます。
ニクロム線の電熱ヒーターしか利用しないため、加熱ムラがあり、沸騰温度の持続性にも不利です。
ーー
第2に、IHヒーター式です。
この場合、電化キッチンなどの「IHクッキングヒーター」と同じで、、磁力を使って鍋全体を加熱できるIHヒータ(=induction heating heater 誘導加熱式ヒーター)を採用しています。
1990年代から最新炊飯器に採用された比較的古い技術です。
後述するように、圧力IH式、スチーム圧力IH式を含め1万円以上のほぼ全ての炊飯器はこの方式です。
要するに「高価」なのですが、電熱ヒーターに比して、加熱ムラの少なさが「特長」です。
ーー
IHヒーターは、一本では火力が弱いので、複数のヒーターを導入するのが「基本」です。
その数は「段数」で表記しますが、1万円以上ならば「IH2段」は、普通です。
とくに、IHヒーターを重視しているのは、電化キッチン分野で強みを持つ「パナソニック」です。
同社は多いものでは、「IH5段」「IH6段」と、IHヒーターだけで全面加熱を実現しています。
他社機の場合、IHヒーターは底面に2段程度に止める場合が多いです。
マイコン式にも使われる電熱ヒーター(シーズーヒータ)で、それを補助する形式をとります。
例えば、上記の製品は、底面に「2段IH」に、ふたと側面に「3本の電熱線」を回しています。
なお、三菱電機は、「5重全面加熱」など「段」ではなく「重」の漢字で表します。
これは「IHヒーターだけで5段ではない」点、注意するべきです。
いずれにしても、火力としては「IHヒーターだけで5段」の方が上位で、ムラ無く加熱できるでしょう。
【2022年発売】
【5.5合炊き】
1・象印 炎舞炊き NW-FA10
¥79.400 楽天市場 (4/11執筆時)
【10合炊き】
¥81,500 楽天市場 (4/11執筆時)
【4合炊き】(2021年)
3・象印 炎舞炊き4合 NW-US07
¥60,773 Amazon.co.jp (11/19執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:業炎かまど釜
内釜厚さ:2.2mm
内釜保証:5年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:121通り
※5.5合炊きのスペック
ただし、公平を期して言えば、IHヒーターの段数だけで、全てが決まるわけでもありません。
例えば、象印・三菱電機・タイガー・東芝は、(あえて)「かまど炊き」を再現するという目的から、内釜の底面に火力を集中させています。
これらの企業は、最高級機を含めて、上部は(あえて)電熱線にしているとも言えます。
一方、象印の最高級機の「炎舞炊き」は、底面だけに、IHヒーターを(贅沢にも)6つ搭載し、独立制御させるローテーションIH式を採用します(4合は3個)。
これは、10年単位の技術革新と言え、相当高度です。
なお、「全面IH」を採用しない機種の場合、内釜自体の品質(熱伝導性・磁力の通しやすさ)が重要です。この部分は後ほど改めて書きたいと思います。
ーー
結論的に言えば、沸騰温度の持続性の面から、美味しい炊飯器を選びたい場合、IHヒーターの採用は最低条件です。
2-2・炊飯器の加熱方式
続いて、重要なのが、炊飯器の加熱方式です。
1・IH炊飯器
=米そのもの味の特長が出やすい
2・圧力IH炊飯器
=ふっくら/もちもち系の炊飯が得意
3・可変圧力IH炊飯器
=かたさの調整が得意
4・スチームIH炊飯器
=しゃっきり/かため系の炊飯が得意
5・スチーム圧力IH炊飯器
=かたさ調整と甘みの引き出しが得意
先ほどで紹介した、IHヒーターを利用する炊飯器は、そのメカニズムの違いで、さらに4種類に分類可能です。
これは、「炊飯器の得意なご飯の方向性」が分かるという点で重要です。
具体的には、上図のような分類と特質がありますが、これらについて順番に説明しましょう。
第1に、IH式炊飯方式です。
こちらは、底面のIHヒーターと、それを補助する複数の電熱ヒーター(上図の製品の場合、周囲に2段、上部に1段)のみが加熱手段であり、圧力などの技術を採用しない炊飯器を意味します。
ただ、この方式が、他の方式に比べて「味が落ちる」とは言えません。
【2022年発売】
【5.5合炊き】
4・三菱電機 炭炊釜 NJ-VED10
¥20,609 楽天市場 (4/11執筆時)
【10合炊き】
5・三菱電機 炭炊釜 NJ-VED18
¥25,950 楽天市場 (4/11執筆時)
【3.5合炊き】
5・三菱 炭炊釜 NJ-SED07
¥20,400 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:備長炭コート2層圧釜
内釜厚さ:2.0mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り
※5.5合炊きのスペック
例えば、三菱電機の炊飯器が良い例です。
同社は、この機種のような「入門機」から8万円を超える「高級機」まで、圧力などの技術を「あえて」採用しません。
これは、「昔のかまどご飯の炊飯には圧力など使わなかった」「むしろ圧力などをかけるのは炊飯において不自然」という三菱の企業思想からです。
考え方次第ですが、たしかに、後ほど紹介する「圧力IH式」の高級炊飯器は、どんなご飯でも甘く・美味しく炊ける反面、お米の銘柄の個性を消す傾向もみられます。
これをふまえると、こうしたシンプルな炊飯器は、メリット性もあると言えます。少なくとも、「三菱独自の個性」として評価できるでしょう。
炊けるご飯の味は、圧力方式に比較すると、IH式炊飯方式は、やや「しゃっきり・かため系」です。
甘みは強調されにくいですが、良い意味で「自然な甘さ」です。
第2に、圧力IH式炊飯器です。
圧力IH式は、1990年代後半に流行し、現在まで続く方式です。
底面のIH式ヒーターと、周囲・上部の電熱ヒーターを使う点は、通常のIH式と同じです。
しかし、圧力IH式炊飯器は、この機構に加えて、フタに圧力調整装置と安全弁が付き、圧力鍋のように高気圧をかけられる構造が加えられています。
「1気圧」以上出せるため、100度を超える温度で加熱できます。
これは、沸騰温度の維持に効果的で、ご飯の「おねば」と「甘み」が引き出せます。
炊けるご飯の味は、総じて「甘み」が最大限強く、ふっくらもちもちした感じです。
また、単純なIH式炊飯に比べると、同じ程度の水分量にした場合、食感はやわらかめの傾向です。
一方、しゃっきり系/かためのご飯も炊飯できますが、味の面では他方式に劣る部分があります。
【2021年10月発売】
【5.5合炊き】
9・ 象印 極め炊き NW-JE10-BA
¥39,900 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【10合炊き】
9・ 象印 極め炊き NW-JE18-BA
¥32,700 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【3合炊き】
9・象印 極め炊き NW-MA07-BA
¥33,560 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:鉄器コートプラチナ厚釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:極め保温
堅さ調整:5通り
※5.5合炊きのスペック
この方式の炊飯器に最も「こだわり」があるメーカーは、象印です。
象印の場合、IHの段数は2段ながら、気圧は中位機でも最大1.3気圧をかけられます(3合炊きは1.2気圧)。温度は107度に達します。
いずれにしても、ここまで気圧がかけられるのは象印だけで、ヒーターの豪火と、圧力弁による高気圧で一気に甘さを引き出します。
第3に、可変圧力式IH式炊飯器です。
この方式は、先述の圧力式IH式炊飯器の位置ジャンルとして、2000年代から、数社が採用した方式です。
可変圧力IH炊飯器の場合、単に加圧するだけではなく、特殊な減圧機構(圧力ボールなど)を内臓し、炊飯中に圧力を何度も可変的に動かす構造を有します。
たんなる「圧力IH炊飯器」は、象印をふくめて「かける圧力の調整」はしています。しかし、これは、ご飯の硬さの調節のためであり、炊飯中は一定の気圧に調整されます。
炊飯中に圧を加減させる可変圧力は、それとは目的が異なる技術といえます。なお、可変圧力IH炊飯器は、普通の圧力式IH式炊飯器に較べて低く、最大でも1.25気圧ほどとなります。
しかし、圧力式炊飯器の弱点だった、甘みを出そうとするとやわらかくなりすぎる問題を解決でき、一般的に言って、ご飯のハリと粒の大きさが増します。
他方、「甘さと粘り」は、より高圧の出せる普通の圧力式IH炊飯器には及ばないでしょう。
炊けるご飯の味は、甘さとハリが両立しやすい炊飯器です。
とくに「炊き分けメニュー」を利用する場合、ふっくら系からしゃっきり系まで、比較的高水準で段階的に炊き分けが可能です。そのため、その日、その銘柄により、色々な米質で炊き分けたい場合は、この方式は有利です。
ーーー
【2022年発売】
【5.5合炊き】
10・タイガー ご泡火炊き JPI-S100
¥38,600 楽天市場 (4/11執筆時)
【10合炊き】
11・タイガー ご泡火炊き JPI-S180
¥47,293 楽天市場 (4/11執筆時)
【3.5合炊き】(2020年)
12・タイガー ご泡火炊き JPD-G060
¥35,640 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:9層遠赤特厚釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:
※5.5合炊きのスペック
可変圧力式IH式炊飯器は、タイガー・パナソニックから発売中です。
上で説明した味の面で直結して考えているのは、タイガーです。
タイガーの場合、圧力弁が2つあり、常圧(1気圧)と最高圧(1.25気圧)だけでなく、中間的な圧力も出せる構造です。割と高度です。
ーー
【2022年発売】
【 5.5合炊き】
13・パナソニック おどり炊き SR-MPA102
¥34,064 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【10合炊き】
14・パナソニック おどり炊き SR-MPA182
¥39,663 楽天市場 (4/11執筆時)
【3合炊き】(2019年)
15・パナソニック おどり炊き SR-JX058-K
¥52,764 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:ダイヤモンドかまど釜
内釜厚さ:2.4mm
内釜保証:3年保証
保温機能:エコナビ保温
堅さ調整:3種類(しゃっきり〜もちもち)
※5.5合炊きのスペック
パナソニックは、「加圧減圧を繰り返すことでご飯を「おどらせ」て、均等に加熱する目的で、可変圧力を利用しています。
そのため、常圧(1気圧)と最高圧(1.25気圧)だけの繰り返しです。
両社で、多少毛色が異なりますが、硬さの調整は同じく得意です。
第3に、スチームIH炊飯方式です。
これは、2000年代後半に、はじまった方式です。
可変圧力IH式炊飯器の構造を採用した上で、水容器か最大220度の過熱水蒸気を庫内に噴出させ、100度以上の温度作るという仕組みです。
蒸発した水蒸気は「100度以上」ですから。
メーカーは、蒸発したご飯の「うまみ」成分を再度吹き付けられるなどの副次的効果も示します。
しかし、おそらく最も重要なのは、スチームの度合いでご飯のかたさ/甘さを可変できる点です。
とくに、圧力式が苦手とし、可変圧力式もやや不得意とする「ややかため/しゃっきり系」の炊き分けはかなり上手にできます。
ーーー
【2021年発売】
【10合炊き】
16・パナソニック SR-STS181
¥59,997 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【5.5合炊き】
17・パナソニック SR-STS101
¥42,800 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:スチームIH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:ダイヤモンド竈釜
内釜厚さ:2.3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:スチーム保温
堅さ調整:3通り
※5.5合炊きのスペック
この炊飯器は、高温スチームの効果でお米の甘さを引き出しつつ「ハリのあるご飯」が得意な傾向といえます。
第4に、スチーム圧力IH炊飯方式です。
これは、2010年代に始まった方式です。
こちらについては、話は簡単です。
ようするに、スチームIH炊飯器と(可変)圧力IH炊飯器の特性をかねそなえた「ハイブリッド炊飯器」です。
スチーム圧力IH炊飯方式に力を入れているのは、パナソニックと日立です。
ーー
【2021年発売】
【5.5合炊き】
18・パナソニック SR-VSX101
¥86,900 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【10合炊き】
19・パナソニック SR-VSX181
¥94,000 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:スチーム圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:ダイヤモンド竈釜
内釜厚さ:2.4mm
内釜保証:3年保証
保温機能:220度スチーム保温
堅さ調整:4種類(しゃっきり〜もちもち)
※5.5合炊きのスペック
第1に、パナソニックです。
同社は、Wおどり炊きという上位シリーズで、可変圧力式と水タンク式スチームを併用したハイブリッド製品を出しています。
最高温度は、最大220度です。
ーー
【2022/7】
【5.5合炊き】
20・日立 ふっくら御膳 RZ-V100FM
¥30,918 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:スチーム圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:大火力 沸騰鉄釡
内釜厚さ:
内釜保証:6年保証
保温機能:スチーム保温
堅さ調整:3種類(しゃっきり〜もちもち)
第2に、日立です。
同社は、圧力部分の可変性はなく、最高温度も105度です。
日立の場合、沸騰時の水をフタ部分に貯めて、蒸らし時に利用する方式です。
そのため、水タンクが不要であり、炊飯器の蒸気がほとんどでないという利点があります。
炊けるご飯の味は、スチーム圧力IH炊飯方式の場合、粘り気を調整しつつ、甘みをひき出すことができます。
「もちもちふっくら系」も、「しゃっきり系も、高度にこなすためある意味「ハイブリッド」です。
いずれの傾向の炊飯でも、甘みは引き出しているため、普通のIH式炊飯器と味は異なります。
ーー
以上、5つの炊飯方式について説明しました。
その特長を、「ざっくりと」まとめれば、上表のようになります。
結論的にいえば、技術体型的に、最も新しく「進化」した方式は、スチーム圧力IH炊飯器といえます。
ただし、先ほど紹介した象印の「炎舞炊き」に採用されるローテーションIH式を別にカウントするならば、2018年にはじまったそちらのほうが「最新」とも言えます。
とはいえ、圧力をかけないことにこだわる三菱をはじめ、この部分で全てが決まるわけではないです。
基本的には、「好みの味の傾向」で選ぶのがよいでしょう。
2-3・内釜の素材とその厚さ
内釜の品質の信頼性も炊飯器には重要です。
とくに、高級炊飯器については、内釜の部品代が原価の大部分を占めているものも多くあるほど、メーカーが重要視している部分です。
1・内釜の厚さ
2・内釜の構造と材質
3・内釜のコーティング
内釜を比較する場合、基本的に重要視するべきポイントは、上記3点です。
こちらについても、順番に解説しています。
第1に、内釜の厚さです。
これは、特に重要です。
釜が厚いほど、沸騰高温状況のキープが可能で、ご飯が美味しく炊けるからです。
IH方式の場合で、(パナソニックのように)多段のIHヒーターを搭載せず、底面からの火力を重視するタイガー・三菱電機・東芝の場合は、内鍋の熱伝導性・蓄熱性の点で「厚みはとくに重要」です。
ただし、さきほどみた、圧力IH式炊飯器・可変圧力IH式炊飯器など、圧をかける炊飯器は、構造的に内釜の厚みがIH式炊飯機より厚みが出しにくいので、(圧をかけない)IH方式と、単純に厚みの比較はできない場合もあります。
そのため、「厚ければ、厚いほど高性能な炊飯器!」とは言えない点は注意するべきでしょう。ただし、逆に「釜の厚みはもはや意味が無くなった」と言い切る専門家もいましたが、それはそれで「極論」です。
実際、このブログでは、この点を考慮に入れて比較しています。
【2022年発売】
【5.5合炊き】
21・三菱 本炭釜 IH NJ-VWD10
¥49,800 楽天市場 (4/11執筆時)
【3合炊き】
22・三菱 炭炊釜 3.5合炊き NJ-SED06
¥20,400 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:IH式
圧力炊飯:
内釜素材:本炭釜
内釜厚さ:10mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り
※5.5合炊きのスペック
なお、極厚釜を採用する企業は多いですが、この点に最も力を入れているのは、東芝と三菱です。
両社とも、昔ながらの「かまど用のお釜」をお手本としつつ、鍋の下面の厚みを10mmと厚くして、米粒の対流と蓄熱性を高める仕組みがとられます。
かまどを再現したような複雑な形の製品は、高級な炊飯器に限定されますが、1万円程度の炊飯器でも、釜が厚いほど基礎的な実力があると評価できます。
第2に、内釜の構造と材質です。
この部分は、三菱電機とタイガーがわりとこだわりが強いので、事例として参考にできます。順番にみていきます。
ーー
【2022年発売】
【5.5合炊き】
30・三菱 本炭釜 紬 NJ-BWD10
¥59,800 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:本炭釜
内釜厚さ:10mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:5種類(しゃっきり〜もちもち)
第1に、三菱電機の場合です。
同社の最上位機は、焼成した炭素素材を職人が芯抜きして仕上げた「本炭釜」を2006年頃から採用します。
この場合、厚みがあるというメリット性のほか、炭素(カーボン)は、ステンレス素材などに比して、10倍以上の深度でIHの磁力を通しやすいため、IHヒーターが底部だけでも、沸騰温度が効果的に持続できます。
ーーー
【2022年発売】
【5.5合炊き】
24・タイガー ご泡火炊き JPL-S100
¥79,800 楽天市場 (4/11執筆時)
【3合炊き】(2020年)
25・タイガー 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060-KS
¥54,000 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:本土鍋
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:5年保証
保温機能:おひつ保温
堅さ調整:5種類(しゃっきり〜もっちり)
※5.5合炊きのスペック
第2に、タイガーの場合、硬質陶器(土鍋)を利用する点に特色があります。
同社の製品の上位機は、四日市の窯業所で作られた土鍋(萬古焼)です。
蓄熱性の高さは「ガス炊飯」で立証済みです。
土鍋は磁力を通さないので、素地の上にアルミを溶射してあります。
陶器は熱伝導率が悪い一方、熱容量が多く蓄熱性が良いので、一度暖まると、沸騰温度の持続に貢献します。
一方、パナソニック・東芝・日立・アイリスオーヤマなどの他社は、工業製品です。
ただ、上位機は最新のプレス技術を駆使して、基材を「多層構造」にしています。こうした製品を比較する場合は「素材と層数」に注目すると良いでしょう。
とくに、パナソニックは、中空ビーズなどを挿入し、中空構造とすることで蓄熱性を高める工夫などもします。こうした機種は、能力を維持しつつ内釜を薄できます。
そういった製品、釜の厚みが薄くても、機能性がある程度高いといえるので、注意しても良い部分です。
なお、金属の性質について、少し確認しておきます。
熱伝導性(発熱の速さ)は、ステンレスは悪く、鉄・アルミは普通、銅は優秀です。
蓄熱性(熱容量)は、アルミはイマイチで、鉄は普通、ステンレス・銅は優秀です。
---
結論的にいえば、銅は、炊飯釜の素材として最も優秀です。
しかし、金属価格が最近高騰しています。そのため、最近は(特に格安機で)各社とも銅を「省略」していく傾向がみられます。
そうした状況をふまえつつ、銅・鉄などの素材をプレスした多層構造の内釜を選ぶと良いでしょう。なお、鍋素材についての説明がない格安機は、(ほぼ)アルミという製品も多いです。
一方、先ほど見た、本炭釜や土鍋について補足しておけば、値段面のほか、落としたりすると「割れる」性質がある点には注意してください。
第3に、内釜のコーティングです。
これは、「内釜にあまり費用を使えない」3万円以下の普及機の場合重要です。
炊飯器の場合、土鍋、炭、ダイヤモンドなどが、コーティング素材として使われます。
要するに、全部炭素系の素材です。熱伝導の向上やと対流を促す「プラスアルファ」 の要素として重要です。
ーー
以上、内釜の素材と厚さについてみてきました。
結論的に言えば、炊飯器は、内釜の厚さ・内釜の材質・形状に注意しながら選ぶのが基本といえます。
一方、コーティングは、あくまで副次的な要素ですので、「おまけ」程度に考えて、比較の中心に置く必要あまりないでしょう。
2-4・ご飯の炊き分け機能
つづいて、ご飯の炊き分け機能です。
メニューボタン1つで、「ご飯を細かく炊き分けられる機能」は、最近はミドルクラスの炊飯器では必ず採用される機能です。
1・かため〜やわらかめ
2・もちもち〜しゃっきり
3・銘柄炊き分け
第1に、「かため」「ふつう」「やわらかめ」など、ご飯の堅さを指標にするものです。
多くの炊飯器に搭載されており、6段階ほどの炊き分けも普通となってきました。
第2に、「しゃっきり」「ふつう」「もちもち」などご飯の食感を指標にするものです。
かたさの指標とのかけ算で、100通り以上の炊き分けが可能な炊飯器もあります。
明確に自分の好みのお米の「堅さ」「食感」が表現できる方は、炊飯器の炊き分け機能を重視すると良いでしょう。
そのほか、「おこげご飯」「発芽玄米の炊飯」など、炊き方に関する指標とともに注意して見比べましょう。
【5.5合炊き】
26・アイリス 銘柄炊き RC-IK50
¥12,450 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【3合炊き】
27・アイリス 銘柄炊き RC-ME30-B
¥9,998 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:IH式炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:極厚火釜
内釜厚さ:3.1mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:
なお、「お米の銘柄ごとに炊き分ける機能」も、最近の象印やパナソニックなどの高級炊飯器に登場しています。
比較的安めの炊飯器でも、アイリスオーヤマが「銘柄炊き分け機能」を標準搭載して、注目を集めました。
もちろん、同じ銘柄でも、米ごとに精米時期や産地で、保水率・アミロース値などが異なるため、味の違いがあります。
しかし、圧力式IH炊飯器などは「銘柄の個性によらずどんなご飯でも美味しく炊いてしまう」ため、銘柄固有の個性を楽しむにはこうした機能は「面白い」でしょう。
3・炊飯器の利便性を決めるスペック
ここまでは、美味いご飯を炊ける炊飯器を見極める4つのポイントを紹介してきました。
3-1・長時間保温機能
3-2・蒸気レス機能
3-3・掃除のしやすさ
3-4・IOT対応
最後に、「家電としての利便性」の面で、選ぶにあたって重要視しても良いポイントをさらに3点、紹介しておきます。
第1に、長時間保温機能です。
ご飯の長時間保温は、その味を大きく落としてしまう要素です。ほとんどのメーカーはこの部分を重視せず、簡易的な低温保存機能しか付属しません。
しかし、東芝・パナソニック・象印・日立は、一部上位機で、この部分に配慮した機種を出しています。
----
【2022年発売】
【可変圧力式 5.5合】
28・東芝 真空IH保温釜 RC-10VST
¥28,081 楽天市場 (4/11執筆時)
【可変圧力式 10合】
29・東芝 真空IH保温釜 RC-18VSR
¥56,903 楽天市場 (8/5執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:鍛造かまど銅釜
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:5通り
最も高度なのは、間違いなく東芝です。
最長保温時間は、40時間に達します。
真空IH炊飯器とも呼ばれ、庫内を低圧にすることで、保温時にご飯の色とつやを守ります。
炊いたご飯をいちいち冷蔵するのが面倒な方におすすめです。
日立(スチーム保温)は、スチームIH式に限りますが、スチーム噴射で40時間まで保温する技術を持ちます。
ただし、水分の均一性の面で、方式としては、東芝が優れます。
象印(うるつや保温)とパナソニック(エコナビ保温)は、重量センサーで保温温度を調整する機能が付属します。この場合、30時間程度が、最大保温時間の目安となります。
三菱・タイガー・アイリスオーヤマなどは、この部分にあまり工夫は見られません。
第2に、蒸気レス機能です。
これは、置き場所や、冬場の結露などの関係で、キッチンに蒸気を発生させたくない場合に重要となる機能です。
炊飯器の蒸気を減少させる特別なモードは、多くの炊飯器に搭載されます。しかし、この場合、炊飯の味に悪影響をあたえてしまいます。
【2021年発売】
【5.5合炊き】
30・三菱 蒸気レスIH NJ-XSC10J
¥51,127 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:炭炊釜
内釜厚さ:3.5mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:2種類(しゃっきり〜もちもち)
しかし、三菱は、標準的な炊飯が蒸気レスの機種があります。
また、日立も、「棚中に置けるほどには」蒸気が少ない機種を出しています。
炊飯の味に悪影響をあたえることもありません。この点で選ぶなら両社の製品でしょう。
第3に、掃除のしやすさです。
この点について言えば、現状は、あまり考えなくても、どれも基本的に掃除は手軽です。
以前は、圧力IH式炊飯器などは、安全弁の形状が古く、極端に洗いにくいモデルがありましたが、現在はせいぜい1-2パーツ余分に洗う必要があるだけです。
ただ、圧力をかけるタイプは、掃除をさぼって安全弁を塞いでしまうと問題があるので、その点は注意しましょう。
また、本炭釜や本土鍋のように、金属プレス加工でない土鍋・炭鍋は(相当堅く焼成してあるものの)、割れることはあるため、節約志向・安全志向の方は考慮するべきでしょう。
【2021年発売】
33・タイガー 炊きたて JPA-X100-KC
¥39,255 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:5層遠赤特厚釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:
第4に、IOT対応です。
家電ジャンルの中でも、炊飯器分野では、IOT対応は遅れています。
しかし、2020年末にタイガーと三菱電機がWi-Fi搭載機を、国産機としては初めて出しました。
とはいえ、現状ではファームウェアの更新のようなものは不可です。
「お米の銘柄データの更新」や、使用量から類推しての「お米の自動注文機能」が精一杯です。
この機種については、詳しくは、【5合炊き炊飯器の比較記事】で書いています。
ただ、外出先で炊き上がり時刻の調整ができるのはわりと便利ですし、今後の展開に期待したい部分です。
なお、他社では、パナソニックの10万円前後の2021年モデルの最上位機(5.5合・10合)で「対応」しました。
現在利用できるのは、その3社(3機)くらいで、今後の展開が待たれる状況です。
今回の結論!
美味しいご飯が炊ける!炊飯器の選び方はこれ!
というわけで、今回は、ここまでの記事の「まとめ」として、家庭用炊飯器の選び方について書きました。
1・5合炊きの高級炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:3.5万円〜10万円
2・5合炊きの格安炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:1万円〜3.5万円
3・一升炊きの高級炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:3.5万円〜10万円
4・一升炊きの格安炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:1万円〜3.5万円
5・3合炊き小型炊飯器の比較
人数:1-2人用
予算:5千円〜5万円
6・糖質カット炊飯器の比較
人数:1-4人用
予算:1万円〜3.5万円
製品のサイズや価格別に、最終的にAtlasがどの機種をおすすめにするか?については、上記のリンク記事に詳しく書いてあります。
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
それぞれの記事の「結論」では、指標に基づいた評価もしていますので、お求めの製品ジャンルごとに、上記のリンク先で確認いただければと思います。
ただ、今回の記事をこれで「おしまい」にするのは多少「締まりが悪い」気もします。
そのため、今日はは「オススメ機種」を結論として書く代わりに、「どれくらいの価格の製品を買えば良いか?」について、Atlasの意見を簡単に触れて、記事を締めくくりたい思います。
おまけ:食味検定に使う炊飯器
さて、このブログの別の記事で、Atlasは、」日本穀物検定協会の食味試験の結果に基づき、【特A評価を得た美味しいお米の比較記事】を書いています→こちら。
「各都道府県のお米」の味のランキングとしては、もっとも信頼性があるといえるものです。
ーー
【2021年発売】
【5.5合炊き】(黒のみ)
34・パナソニック SR-HBA101
¥25,980 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【3合炊き】
35・パナソニック SR-KT060-K
36・パナソニック SR-KT060-W
¥21,217 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:ダイヤモンド銅釜
内釜厚さ:1.7mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り
※ 3合は2mm/備長炭釜/1年保証
この検定で、毎年利用されている炊飯器は、パナソニックのSR-HD103-Wという5.5合炊きIH式炊飯器です。
SR-HD103は、2013年発売のモデルです。
割と「格安な炊飯器」では人気機種なので、(少しずつ機能を加えつつ)「後継機」が毎年型番を替えつつ現在も残っています。
上で出したのが、この系譜に連なる、現世代の最新機です。
穀物検定協会は、「どの産地・品種のお米も均一に美味しく炊けてしまわない」という点で、この試験では、IH式炊飯器(無印)を選んでいると思われます。
ただ、言いかえれば、このレベルの炊飯器(IH式以上、釜の厚み1.7mm以上)ならば、「お米の底力がわかる」と、専門家が評価しているとも言えるでしょう。
これをふまえると、価格面の相場としては、発売時価格で、2-3万円くらいが「十分美味しく炊ける」だろう標準ラインとみなせそうです。
これより高級な炊飯器を買うにしても、安い炊飯器を買うにしても、この炊飯器を「値段の基本」に考えると良いと思います。
おまけ:実力のあるオルタナティブ炊飯器
もうひとつ「おまけ」というか、補足です。
また、今回の記事の選び方だとさほど評価できないが、確実に実力のある炊飯器が2つあります。
【3合炊き】
17・BALMUDA The Gohan K08A
¥43,680 楽天市場 (4/11執筆時)
炊飯方法:スチーム式
第1に、BALMUDA The Gohanです。
カテゴリーとしては、3合炊きのスチーム式炊飯器です。
しかし、蒸気のみで炊飯するため「蒸しご飯」に近い炊きあがりになります。
この場合、米の甘み・柔らかさなどは期待できませんが、しゃっきり系/かための炊飯に特化して考えると、値段以上の実力を発揮します。
この系統の米質が好きならば、試しても良いでしょう。ちなみに、Atlasも美味しく感じました。詳しくは、3合炊きの炊飯器の比較記事で書きました。
ーーーー
【5合炊き】
38・ バーミキュラ ライスポット
¥96,580 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
【3合炊き】
39・ バーミキュラ ライスポットミニ
¥70,400 Amazon.co.jp (4/11執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:鋳物ホーロー
内釜厚さ:3mm
もう1つは、バーミキュラの炊飯器です。
バーミキュラのホーロー鍋は、ガス火で美味しく炊飯できることで評判で、それを炊飯器にしたものがこちらです。
釜の厚みと炊飯方式は「月並み」です。
しかし、蓄熱性のある鋳鉄に、熱伝導率の良い釉薬としてホーロー(エナメル)をかけた独特の内釜で、昔ながらのガスの強火で炊いたようなご飯が再現できます。
味は、やはり「しゃっきり」よりですが、レベルの高い炊飯器です。こちらについては、高性能炊飯器の比較記事で紹介しました。
まとめ:美味しい炊飯器の見極め方!
というわけで、今回は、美味しく炊ける炊飯器に関する「まとめ記事」でした。
スペック比較中心の記事ですが、Atlasは、「試食も大好き」なので、炊飯器の試食会や見本市、試食イベントなどには、東京などにまめに出向いています。
そして、記事の方向性について間違いがないか、定期的にチェックしています。
---
ただ、それでも「どの炊飯器で美味しいご飯が炊けるのか?」については、見極めは相当難しいです。
1・特Aブランド米の比較
2・コシヒカリの比較
3・珍しい地方米の比較 (東日本)
4・珍しい地方米の比較 (西日本)
このブログでもお米の味については、以上の記事で比較しました。
ただ、このブログの記事を含めて、「ユーザー体験系」の記事は重要な情報源とはいえ、ご飯は、個人で味の好みが大きく違うものです。
さらに、利用するお米の銘柄や栽培法、水質、室温などの「条件面の差」があります。
雑誌の比較記事も、全てのグレードの炊飯器を、性質の異なる銘柄のお米を複数使い、網羅的に比較してくれるわけでもないので、これだけでは決められません。
----
結論的にいえば、個人的には、メーカーが開示するスペックをおさえた上で、こうした雑誌や口コミ情報を広く参照しながら選んでいくのが良いと思います。
Atlasも、炊飯器の比較では、こうしたやり方を併用しています。
ーー
最後になりましたが、もしこの記事がお役に立ったようならば、Twitter Facebook はてなブックマークなどで話題を共有していただければ嬉しいです。