Top 炊飯器 比較2024’【味重視】3合小型炊飯器51機の性能とおすすめ・選び方(2)

2024年01月01日

比較2024’【味重視】3合小型炊飯器51機の性能とおすすめ・選び方(2)

1回目記事からの続きです→こちら

今回のお題
美味しく炊ける小型炊飯器のおすすめはどれ?

 どもAtlasです。

 今日は、2024年1月現在、最新の3合炊きの炊飯器の比較の2回目記事です。

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1・3合炊き炊飯器の比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2: 象印
 1-3:パナソニック
 1-4:三菱電機
 1-5:バルミューダ
2・3合炊き炊飯器の比較 (2)
 2-1:タイガー
 2-2:アイリスオーヤマ
 2-3:T-Fal
3・3合炊き炊飯器の比較 (3)
 3-1:東芝
 3-2:バーミキュラ
 3-3:シャープ
 3-4:シロカ〈長谷園〉ほか
 3-5:最終的なおすすめの提案【結論】

 今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿って、各機を比較していきます。

2-1・タイガーの炊飯器の比較

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 はじめに、タイガーの炊飯器の比較です。

 同社は、上位機においては「底面加熱」にこだわる企業です。

 この場合、釜の質(熱伝導性)が結構重要になりますので、その部分の質には注目です。

ーーー

 なお、以下では、オススメできるポイントを赤系の文字色で、イマイチな点を青字で記していきます。


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 【2018年発売】(生産終了)

 19・タイガー 炊きたてミニ JAI-R551-W
  ¥8,980 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 【2019年発売】(生産終了)

 19・タイガー 炊きたてミニ JAI-R552-W
  ¥9,850 楽天市場 (1/1執筆時)

炊飯方法:マイコン式
圧力炊飯:
内釜素材:黒遠赤釜
内釜厚さ:1.0mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:

 JAI-R551は、タイガーのマイコン式の3合炊き炊飯器です。

 色違いのJAI-R552も性能は同じです。

 いずれも後継モデルはなく在庫限りですが、2018年機でのほうが在庫は多そうです。

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 炊飯方式は、マイコン式です。

 昔ながらの方式で、下面にある熱板、ないし電熱線(シーズヒーター)が唯一の熱源です。

 そのため、火力においては、磁力で「面の加熱」ができるIH炊飯式に及ばないといえます。

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 使われている釜は、黒遠赤釜です。

 熱伝導性を高めるため、遠赤コーティングはなされますが、厚みは、1.0mmとかなり薄いです。

 この点で、製品コストを抑えていると言え、味についてはさほど期待できません。

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 炊き分けは、玄米・無洗米などの専用モードはあるものの「かたさ」などの炊き分けには、対応しない機種です。

 ただ、マイコン式は構造が単純なので、煮込みなどのスロークックに応用できるメリット性はあるでしょう。

 ご飯の保温は、温度センサーがないため、長時間保温には向かない機種です。

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 以上、JAI-R551の紹介でした。

 マイコン式は炊飯以外の応用の幅が広いため、ロシアなど海外の方のお土産として人気です。ただ、炊飯については「イマイチ」と言わざるを得ず、抜群に「美味しいご飯」の炊飯は無理でしょう。 


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 【2022年1月発売】

 20・タイガー 炊きたて JBS-A055-KM
 20・タイガー 炊きたて JBS-A055-WM
  ¥8,600 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 20・タイガー 炊きたて JBS-B055KL
  ¥9,265 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:マイコン式
圧力炊飯:
内釜素材:黒遠赤特厚釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:

 JBS-A055は、タイガー炊きたての格安モデルです。

 あとから、JBS-B055という製品も出ました。

 実際的には下位機種で、パンの発酵とパン焼メニューが省略されているモデルになります。

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 本体色は、ブラック(JBS-A055KM)とホワイト(JBS-A055WM)です。

 丸みを帯びた外観フォルムは、デザイン性が良いです。

 ターゲット層は「若者」ということで、結構オシャレに思えます。

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 炊飯方式は、マイコン式です。

 先述のように、マイコン式はお米の味においてIH式決定的な差があります。

 火力が出せないので仕方ないものの、カタログ写真のご飯写真も、「マイコン式で炊いたな」とわかるような微妙な感じです。

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 一方、本機については、ごはん以外の調理が得意です。

 ここまで見た機種は(沸騰させて)茹でる系の調理でしたが、本機については、沸騰温度以下での低温調理が可能です。

 ジップロックに入れたお肉でローストビーフ・ゆで豚などを調理できる点が、ユニークです。

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 「ゆでる系」については、従来のTacookのようなカゴは使わず、そのまま鍋に入れて作るメニューの調理が可能です。レシピ集に沿って作れます。

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 このほか、レトルトの温めほか、パンの発酵・パン焼きメニューなど、バリエーションは豊富です。

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 使われている釜は、本製品も、黒遠赤特厚釜です。

 ただ、厚みを3mmにした上で、「釜包み高火力」として電熱線の数を増やし、下位機種より火力を高めています。

 ただ、繰り返しますが、マイコン式は、IH炊飯と違って火力を出せないため、この部分の工夫を重ねても、IH式にはごはんの味で決定的に及びません。

 これは、仕組み的に仕方のないことです。

 炊き分けは、対応しない機種です。

 ただ、各社上位機にのみ搭載するプレミアム炊飯メニュー(極うま)を搭載します。同社曰く、「マイコンタイプの中でも最高レベルのおいしさ」を目指しています。

 ご飯の保温は、温度センサーがないため、長時間保温には向かない機種です。

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 以上、タイガーのJBS-A055の紹介でした。

 ごはんの味を重視する場合、やはり火力が出せないマイコン式ですので、いかに内鍋を厚くして、特別なメニューを作ろうとも期待値は低いです。

 ただ、20-30代の1人暮らしとターゲット層が明確な製品ですので、逆説的ですが「ごはんの味はそこそこでもOK」という場合には選択肢にはなるでしょう。

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 一方、タイガーとは逆の発想で、「電気調理器メインだが、ごはんも炊ける」というタイプの商品ならば、ライバルの象印ほか、色々機種があります。

 調理メインに考えたい場合、このブログの【マルチクッカーの比較記事】も合わせてご覧ください。


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 【2022年10月発売】

 21・タイガー JPF-G055-WL
 21・タイガー JPF-G055-KL
  ¥21,880 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 【2018年8月発売】

 22・タイガー JPF-A550-W
 22・タイガー JPF-A550-K
  ¥22,900 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:IH式
圧力炊飯:
内釜素材:遠赤5層土鍋蓄熱コート釜
内釜厚さ:2.5mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:

 JPF-G055は、タイガーの3合炊きの炊飯器です。

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 旧機種が残ります。

 新機種と同じ5層釜なのですが、コーティングの構成が変わっています。

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 ただ、さほど大きな違いではないです。あとは、缶詰や野菜を使ったいくつかの時短調理に対応したのと、内釜が3年保証になった程度の違いになります。

 とはいえ、値段差はすでにないので、素直に新機種で良いかと思います。

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 炊飯方式は、IH式炊飯です。

 搭載されるIHヒーターは、タイガーは非公開です。

 少なくとも、「ふたヒーター」を含めた全面加熱は、機能的に持ちません

 なぜなら、タイガーの場合、下面のIHヒータの火力を重視し130度まで上げつつ、内釜をとおしての熱伝導を重視するという仕組みを採用するからです。

 昔ながらの「かまど炊き」ご飯は、「全面加熱などしない」という発想から来ているようです。タイガー炊飯器の「個性」と言えます。

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 使われている釜は 2.5mm遠赤5層土鍋蓄熱コート釜です。

 割としっかりした内釜です。

 内釜のコートは遠赤土鍋コーティングです。

 これは、遠赤効果でごはんを「ふっくら」させるためのものです。

 加えて、本機の場合、外側部分が土鍋蓄熱コートです。その上で、内部の中空ガラスビーズの練り込みもあります。

 これらは、いずれも、内釜の蓄熱性を高めるための工夫です。これにより、炊飯時に重要な「沸騰温度の持続性」を高めることができます。

 次に見る、同社の高級機のように「本当の土鍋(萬古焼)」ではないですが、その仕組みを模しています。

 内釜の保証は3年です。

 炊き分けは、「かたさ」などの指標では「未対応」です。

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 ただ、甘さを引き出す「プレミアム」な炊飯方式である極うまメニューは搭載します。

 そのほか、健康米という観点では、他社同様に玄米に対応するほか、白米に混ぜる「麦めし」専用モードを持ちます。3割と1割に対応します。

 「麦めし炊飯」は、最近だと他社機もみられますが、同社は昔から力を入れていました。

 保温機能は、ただし、特別な機能がないです。

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 以上、タイガーのJPF-G055の紹介でした。

 格安ながら、「下面強火」というタイガーの発想が出ている機種です。

 これを活かすための内鍋の性能も遠赤5層土鍋蓄熱コート釜であり、期待値は高いです。

 保温機能や炊き分けについてはイマイチですが、(普通に炊くと美味しいとは言えない)「麦めし」の味向上を目指すモードは、もう1つの魅力と言えます。


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 【2020年発売】JPJ-A060-KS後継品

 23・タイガー 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060-KS
  ¥61,574 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:本土鍋
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3段階

 JPJ-G060は、タイガーの土鍋ご泡火炊きシリーズの小型高級炊飯器です。

 こちらは、3.5合炊きです。

 下位機種と比較する場合、本当の「土鍋」を採用する面白い製品です。

 炊飯方式は、可変圧力IH式です。

 タイガーは、圧力を細かく調整しながら炊飯する可変IH圧力炊飯になります。

 なお、土鍋をつかっているため、メーカーでは土鍋圧力IH炊飯器と表現しています。

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 かけられる圧力は、最高1.25気圧になります。

 一方、可変IH圧力炊飯の構造は、独特です。

 こちらも、パナソニックのように加圧・減圧を繰り返すタイプですが、目的が異なります。

 パナソニックは、「米を踊らせる」という目的でしたが、タイガーは、気圧・温度を炊飯中に制御することで、お米の甘みと粘りをバランスよく引き出すという、直接的な「味」の意味で利用しています。

 そのため、圧力ボールをわざわざ2つ用意し、1.25気圧・1.05気圧という固定値で可変できる、W圧力仕様にしています。

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 ヒーターの段数は、非公開です。

 ただ、底面にヒーターを集中させて強火力にする構造です。

 後述するように、内鍋は土鍋なので、ゆっくり熱が回る土鍋の性質を利用し、内鍋の中でに上下の温度差を作り、お米の対流を促すという発想です。

 (本当の)「かまど」の再現を目指すものです。 

 また(ルクルーゼなどのセラミック鍋と同じで)土鍋はいったん温度が上がれば、蓄熱性は群を抜くので、炊飯行程の後半に必要な「沸騰温度の持続」面でもメリットがあるといえます。

 加熱にパワーが必要な土鍋のため、鍋底は「210度での高温にできる仕様」です。

 高温炊きで、「ふっくら・もちもち」感を出しつつ、ご飯のハリも重視すると言う点で、パナソニックのスチームIH式に、メーカーの推奨する「ご飯の理想像」は近いでしょう。

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 使われている釜は、本機の注目点であり「本土鍋」です。

 かなり贅沢です。

 鍋の厚みは、最大5mmになります。

 写真のように本体の底の部分に「遠赤大土かまど」があり、内釜と共に二重発熱構造になっています。

 また、この機種については、四日市萬古焼である点が明示されます。

 したがって、タイガーの場合、コーティングなどでなく、本物の土鍋(セラミック)です。本体も鉄製の釜よりも重厚感がある感じで、見た目も非常に美味しく炊けそうです。

 同社の通常の金属釜は、外側130度ですが、土鍋の場合、220度の火力を引き出せます。

 土鍋は、1250度での焼成を繰り返すことで作られた本格仕様です。本体の値段の数割分はこの釜の値段でしょう。

 土鍋を模した構造のため、「香ばしい」ご飯が炊くことができます。ちなみに、メーカーで「香ばしい」を使っているのはタイガーの炊飯器だけです。

 なお、萬古焼は、半磁器(b器)であり頑丈なので、割れにくい特徴もあります。

 コーティングは、外側については、フッ素コーティングです。

 内釜の中身(層数ほか)は、素材を含めて非開示です。

 ただ、先述のように基層は土鍋の素地ですので、蓄熱性は抜群です。

 一方、形状面の工夫という部分では、土鍋の底の波紋底は強調できます。

 タイガーの(サイズの大きな)高級機にも採用実績がありましたが、土鍋特有の細かい泡を出させる工夫です。同社によると「炊きムラなくふっくら仕上がる」とされます。

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 ご飯の堅さは、3段階で調整可能です。

 その上で、雑穀米や玄米を炊く機能のほか、麦飯専用のモードを搭載するなど、健康米系が充実するのが、タイガーの炊飯器に共通する特長です。

 とくに、麦飯は、タイガーは相当こだわりを持っており、細かいメニューが充実します。

 一方、白米について言えば、「おこげご飯」が「売り」です。

 パナソニックの「おこげご飯」と異なって、こちらは、3段階で焼き目を調整できます。「おこげご飯」を先に取り入れたのはタイガーなので、この方面での優位性があります。

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 ご飯の保温は、つや艶内ふたと名付けられた、内ふたの親水加工が目立ちます。

 保温中にふたに水の膜を張ることで、ごはんの水分と、つゆたれを防ぐ仕組みです。

 保温は従来タイガーが弱かった部分ですが、これにより一定の配慮が見られるようになりました。ただ、他社機と較べた場合、(それでも)あまり高機能とは言えません

 蒸気セーブ機能は、未搭載です。

 お手入れ洗う必要があるのは、ご飯のお釜内ぶたセット蒸気口(スチームキャップ)です。

 内ぶたは安全弁が2つあり、若干掃除が手間かもしれませんね。しかし、許容範囲でしょう。

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 以上、炊飯ジャー「炊きたて」JPJ-G060の紹介でした。

 土鍋を使い熱を逃がさず高温に保つという、かなり独創的な炊飯器だと思います。

 また、独創的だけではなく、米の甘み成分をひきだすために沸騰温度を維持するにあたって理に適った正統的な発展形態だと思います。

 土鍋の再現を目指している機種は、先述のバルミューダなど他機もありますが、底面の火力や、土鍋自体を発熱させる仕組みをとるタイガーのほうが、その再現性は高いでしょう。

 ガス火で、土鍋を使う炊飯に方式や味が近いので、「土鍋で炊いたごはんが好き」という方は、こちらを有力な候補と言えます。

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 【2020年12月発売】【3.5合】

 24・タイガー ご泡火炊き JPD-G060-KP
 24・タイガー ご泡火炊き JPD-G060-WG
  ¥38,652 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:9層遠赤特厚釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:

 タイガーからは下位機種として、JPD-G060が発売中です。

 こちらも可変圧力式ですが、「本当の土鍋」を採用しません。硬さの炊き分けもできないため、タイガーから選ぶならば、最上位機が良いでしょう。

 なお、新旧の違いは、土鍋の底に凹凸が付いた点のほかは、冷凍ご飯メニューが付いたほどで、ほぼ同じです。



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 【2023年7月発売】

 25・タイガー 土鍋ご泡火炊き JRX-T060-KT
 25・タイガー 土鍋ご泡火炊き JRX-T060-WT
  ¥80,398 楽天市場 (
1/1執筆時)

炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:本土鍋
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:おひつ保温
堅さ調整:3段階

 JRX-T060-KTは、タイガーの高級炊飯機です。

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 先ほどの機種と同じ「土鍋ご泡火炊き」シリーズですが、新機軸がかなり多いです。同社が、100周年で出した記念製品の1つです。

 本機も、3.5合炊きです。

 炊飯方式は、可変圧力IH式です。

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 かけられる圧力は、最高1.25気圧になります。

 ここまでは下位機と同じです。

 しかし、下位機と比べて本機は、圧力ボール式の可変機構を止めて、中間的に何段階かに分けて減圧できる、多段階圧力機構を新搭載しました。

 手入れが楽という部分もありますが、基本的には、さらに「甘みを引き出すための工夫」です

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 加えて、本機は、外気をポンプで取り込み、蒸気を押し出すハリつやポンプを搭載します。

 これは(本当の)「かまど」の木ふたの再現を目指したもので、過剰な蒸気でご飯の表面が(不必要に)柔らかくなるのを防ぐためで、ご飯に「ハリ」を生み出します。

 従来のタイガーの理想型といえる「ご飯にハリがありつつ、噛めば甘み」という「土鍋炊飯」を極めたといえます。

 ポンプには、間欠運転機能があり、一度に熱を下げない工夫もあります。吹きこぼれが抑制もできるため、1.25 気圧(106度)での沸騰時間をを伸ばせるようになりました(連続ノンストップ加熱)。

 結果、甘みをより引き出すことが可能になっています。

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 搭載されるIHヒーターは、象印とはまた違った方向でかなり面白いです。

 先述のように、同社の場合(かまど同様の)「底面加熱」にこだわるので、他社のような全周ヒーターは引き続き不採用です。

 しかし、本機はIHコイルを底面に2層巻きにしています。

 1層目は釜全体に熱を伝えること、2層目は底面の加熱力をより強化することを意図します。

 つまり(かまど同様の)「底面発熱」が美味しさの源というタイガーの哲学をキープしたまま、熱周りが良くなったと言えます。

 底の温度も3合炊きとしては高いと言える250℃です。繰り返しますが「ご飯の甘み」を引き出す工夫です。

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 使われている内鍋は、「本土鍋」です。

 鍋の厚みは、最大5mmになります。この部分は、下位機と同じです。

 先述のように、萬古焼の半磁器ですので、部品費としては効果です。

 なお、土鍋は落ちれば割れますが、万古焼は半磁器(b器)でありかなり堅牢です。水による劣化を理由にしたひび割れも保証対象なので、過度の心配は要らないでしょう。

 重さも普通の釜よりありますが、3.5合用ですので、あまり気にしなくて良いかと思います。

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 コーティングは、6層です。

 土鍋の上に、熱伝導性を確保するためアルミ溶射をした上、最上部に土鍋用のフッ素加工をしています。

 また、一層目のコーティングに特殊プライマーを混合しており、耐久性を高めています。

 外装はむろん土鍋素地です。

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 ご飯の堅さは、5段階調整と、銘柄別の炊飯ができます(デフォルト70種)。

 一方、下位機と較べる場合、新しい銘柄米について、スマホ経由で「炊飯プログラムをダウンロード」することが可能になりました。

 一方、産地別にコシヒカリを炊き分ける「産地炊き」も選べます。

 ただ、(テノワールは重要とはいえますが)これについては、農場や作り方でむしろ差が付く部分ですので、実用的かは微妙そうです。

 加えて、お米の保水率が高い新米時期限定の特別プログラムの配信(新米誉れ炊き)も搭載です。炊飯器自体にその機能を持たせなかったのは、(忘れて)年中そのモードで年中炊かれても困るからでしょう。

 そのほか、食感別(中間・もっちり・あっさり・やわらかめ・かため)におすすめ銘柄を提案してくれる機能や、炊飯器の利用状況を通知してくれる(主に実家などで有効な)みまもり機能、あるいは、外出先から、スマホ経由でしかけ直しなどができる予約炊飯など、IOT対応を進めました。

 白米以外の炊飯は、雑穀米や玄米を炊く機能のほか、麦飯専用のモードを搭載するなど、健康米系が充実します。

 特に「麦系(押し麦・もち麦)」は、パナソニックなども取り入れていますが、「麦臭」対策を含めて、先行したタイガーは技術水準が高いです。炊き込み専用メニューもあります。

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 ご飯の保温は、同社の長年の弱点でした。

 しかし、本機は「ハリつやポンプ」を有効利用する形で、「おひつ保温」という機能を新搭載しています。湿度低下を市販の木製おひつに合わせるように、蒸気を出していく方式です。

 「24時間保温」なので、従来の同社機より対策力に期待できます。

 蒸気セーブ機能は、未搭載です。

 お手入れは、圧力ボールがなくなったことで、内フタがさらに洗いやすくなりました。

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 そのほか、本機には、少量炊飯を美味しく仕上げるための「中フタ」が付属します。

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 以上、タイガーJPL-S100の紹介でした。

 下面火力を最大限強化した上で、可変圧力の新方式といえる多段階圧力機構ハリつやポンプと、新技術を惜しみなく搭載した新モデルです。

 ライバルと言える象印が「炎舞炊き」で「ふっくら粘る」圧力炊飯を極めたの対して、タイガーは、土鍋炊飯を極めた形で「ハリがあって甘いご飯」という(ある種)対極を極めようとした野心作に思えました。

 とくに、ポンプで「木フタ」を再現したことは、面白い着想だと感じます。従来の弱点だった保温部分にもメスが入り、スキが無くなったといえる新機種です。

2-2・アイリスオーヤマの炊飯器

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 続いてに、日本の家電メーカーであるアイリスオーヤマの炊飯器です。

 同社は、2016年からの炊飯器への参入です。シャープの技術者を受け入れて、白物家電の開発力を強化したそうです。本機は、その「2世代目」となります。

 時間経過とともに、上位機をどんどん発表するスタイルです。ターゲットとする一定の年代層の成長に合わせているのかもしれません。


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 【2020年発売】(2023年追加)

 【極厚銅釜 3mm】

 26・アイリス 銘柄炊き KRC-ME30-T
   ¥10,690 楽天市場 (1/1執筆時)

 【極厚火釜 3mm】

 27・アイリス 銘柄炊き RC-ME30-B
 27・アイリス 銘柄炊き RC-ME30-W
   ¥11,920 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 【極厚火釜 3mm】

 28・アイリス 銘柄炊き RC-MEA30-B
   ¥7,540 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 【Amazon限定ブランド】

 29・アイリス SmartBasic RC-MA30AZ-B
   ¥7,980 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:マイコン式
圧力炊飯:
内釜素材:極厚銅釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:9通り

  KRC-ME30は、アイリスオーヤマの格安炊飯機です。

 複数の機種があります。

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 第1に、RC-ME30は、実際的には下位機種です。

 後述する「銘柄の炊き分け」はできますが、堅さと食感の調整に非対応です。

 また、使われている内釜が下位グレードの極厚火釜です。銅コーティングがなされないので、蓄熱性熱伝導性の部分で劣ります。

 第2に、RC-MEA30は、2023年に追加された製品です。さらに廉価版と言えます。

 おそらく、RC-ME30の後継品になると思いますが、釜の厚みが1mmだけ薄いです。

 そこは問題ないですが、層構造(素材)自体が書かれなくなったので、そこが心配です。

 第3に、RC-MA30AZは、Amazon限定で売られる、PB(プライベートブランドブランド)の商品です。

 こちらについては、極厚銅釜ですが、堅さ・食感調整ができません。

 そのほかは、健康米に関わる一部メニューや外観デザイン以外、基本的に同じです。

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 結論的にいえば、色々ありますが、極厚銅釜で、食感調整も巧みな KRC-ME30-Tがやはり良いでしょう。

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 炊飯方式は、マイコン式です。

 加熱に使うシーズヒーターは、底面とふたの「2段」です。

 側面ヒーターもないですし、ご飯の味は期待薄です。

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 使われている釜は、極厚銅釜です。

 重要な釜の厚みについては、Amazon限定モデルで開示があり、3mmとなります。

 熱伝導率の高い銅コートが利用されます。

 とはいえ、内部はアルミのみなので、高級仕様ではありません。

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 炊き分けは、新機種のみ、かたさ3段階、食感3段階の調整が可能です。

 ただ、マイコン式の火力調整で、この部分が果たして活きるかは微妙な部分もあります。

 一方、アイリスオーヤマは、「銘柄炊き」として、銘柄の炊き分けができます。最新機種は40種です。

 面白いですが注意も必要です。

 ボタンで選べるのは、こしひかり、あきたこまち、つや姫、ゆめぴりか、ひとめぼれ、ヒノヒカリ6コースのみだからです。それ以外の米は、説明書参考表に基づき、これら6コースから選ぶ方式です。

 実用度はともかく、発想は「面白い」とは言えます。

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 健康米は、玄米・発芽米・麦飯に対応できるほか、(味はともかく)糖質を10%カットする低糖質コースが利用できる点は独創的です。

 ご飯の保温は、特段の機能はなく、長時間保温には向かない機種です。

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 以上、 アイリスオーヤマKRC-ME30の紹介でした。

 「銘柄炊き」「厚い内釜」という明確なアピールポイントがある機種です。5000円強の製品としては、なかなか楽しめそうです。

 ただ、すでに1万円以下で、マイコン式より味の良いIH式炊飯器が買えるため選択肢としてはイマイチでしょう。


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 【2020年発売】

 【極厚銅釜 3mm】

  30・アイリスオーヤマ KRC-IK30-T
    ¥13,700 楽天市場 (1/1執筆時)

 【極厚火釜 3.1mm】

  31・アイリスオーヤマ RC-IK30-B
  31・アイリスオーヤマ RC-IK30-W
    ¥11,000 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

  32・アイリスオーヤマ BLRC-IK30-B
  32・アイリスオーヤマ WLRC-IK30-W
    ¥10,500 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 【極厚火釜 3.0mm】(2023年追加)

  33・アイリスオーヤマ RC-IKA30-B
    ¥12,140 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:IH式
圧力炊飯:
内釜素材:極厚銅釜
内釜厚さ:3.0mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:9通り+(銘柄炊き)

  KRC-IK30は、アイリスオーヤマのIH炊飯器です。

 本機も、幾つのバリエーションがあります。

 1つ上でみた下位機の場合と同じで、最上位版だけが銅釜で、あとは、普通の極厚火釜になる点が違いです。

 あとは、流通ルートの違いで型番が変わるだけになります。

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 炊飯方式は、IH式炊飯式です。

 IH式で新機種で1万円を切ったのは、Atlasが記憶する限り、同社が初めてでした。

 搭載されるIHヒーターは、底面と側面の2段式です。

 それにふたヒータが加わる仕様で、象印と同等で、火力も十分です。

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 使われている釜は、先述のように、上位機は3.0mmの極厚銅釜です、

 厚みがある上、外装が銅コートで、熱伝導性に配慮がある釜です。

 この価格グレードだと、わりと贅沢に思えます。

  202101061454.jpg

 炊き分けは、「かたさ・食感」という数値で9通りの炊き分けに対応です。

 その上で、米の銘柄炊きに対応です。銘柄を6つのコースで分けている点は、同社のマイコン式と同じです。

 健康米は、玄米・麦飯・雑穀米の炊飯に対応です。

 保温機能は、ただし、特別な機能がないです。

 保温はせずに、冷蔵庫などに入れることをおすすめします。

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 以上、 アイリスオーヤマKRC-IK30の紹介でした。

 1万円以下のIH式炊飯器という点で、予算を「1万円以内」にする場合は、Atlasとして「味の面で最もおすすめできる機種」です。

 IHの段数や、内釜の厚みについても妥協がないため、コスパと性能が両方とも期待できます。

 とはいえ、欠点と言わざるを得ない保温機能のほか、味の面でも1.5万円クラスの機種には敵わない部分はあるため、味を重視するならば、もう1ランク上でも良いでしょう。

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 【2021年発売】

 34・アイリスオーヤマ 炊飯器 RC-IL30
  ¥14,080 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:IH式炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:極厚火釜
内釜厚さ:3.1mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:9通り

 なお、アイリスオーヤマは、だいたい同じスペックで、炊飯以外の機能性を強化したRC-IL30を追加で発売しています。

 本体色は、グレー(RC-IL30-H)とホワイト(RC-IL30-W)とブラック(RC-IL30-B)です。

  202110041736.jpg

 目をひく機能面での特徴は、低温調理機能と、パン・ケーキ機能です。

 パン・ケーキ機能は似たような機能をたまに見ますが、低温調理機能は、炊飯器としては初めてかと思います。

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 ようするに、水を張った状態の炊飯器について、温度センサーで温度管理ができる仕様にしています。そのため、(ジップロックした)豚肉などでローストビーフを定温調理することで、ローストビーフなどができます。

 そのほか、甘酒ほか、ヨーグルト・発酵食品の調理も対応します。

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 一方、お米の部分に注目すると、50銘柄の炊き分けほか、「食物繊維米モード」にも対応します。

 普通のお米を食物繊維(難消化性デンプン)を「2倍」残せるように炊飯モードです。

 ただ、試食すると、炊飯時間がかかるほか、硬めでうまみというものがないので、ある種、ストイックに食事をする方以外は向かないでしょう。

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 「ご飯の味」の部分では、本機も銅コートがない3層釜(極厚火釜)で、釜の厚みが非公開(極厚火釜)です。

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 結論的にいえば、ご飯の味を優先した場合、選べる機種ではないです。ただ、「色々料理を楽しめる」という部分では「あり」といってよい製品群でしょう。

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 なお、アイリスオーヤマも出しますが、料理メインで考えたいならば、【多機能調理機の比較記事】もご覧ください。

 本機が「炊飯ができつつ、色々な調理もできる」系だとすると、そちらは、「色々な料理ができつつ、炊飯もできる」という優先順位です。

 1人暮らしで、料理は好きだけど、あまりご飯の味に関心が無い場合は、そちらの系統のが合うと思います。

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 【2022年発売】

 35・アイリス RC-MGA30-W
 35・アイリス RC-MGA30-B
   ¥8,700 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:マイコン式
圧力炊飯:
内釜素材:極厚火釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り

  一方、同じようなラウンド型デザインのRC-MGA30も追加発売されました。

 ただし、マイコン式です。

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 本機も、銘柄炊き分け(50銘柄)、触感調整(3通り)と、低糖質米・食物繊維米を含めた炊飯ができますた、

 普通に炊いたご飯の味では差があるでしょう。値段差をふまえても選択肢にはしづらいです。

 なお、本機のように「低糖質」なお米が炊ける炊飯器については、このブログの【糖質カット炊飯器の比較】で色々見ています。


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 【2020年発売

 【極厚銅釜 3mm】

 36・アイリスオーヤマ 銘柄炊き KRC-PD30-T
   ¥15,557 楽天市場 (1/1執筆時)

 【極厚火釜 3.1mm】

 37・アイリスオーヤマ 銘柄炊き RC-PD30-B
 37・アイリスオーヤマ 銘柄炊き RC-PD30-W
   ¥19,000 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 【極厚火釜 3mm】(2023年追加)

 38・アイリスオーヤマ 銘柄炊き RC-PDA30-B
 38・アイリスオーヤマ 銘柄炊き RC-PDA30-W
   ¥17,700 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:極厚銅釜  
内釜厚さ:3mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:9通り+(銘柄炊き)

 KRC-PD30は、アイリスオーヤマが販売する、圧力IH式炊飯器です。

 本機も、3種類あります。

 先ほどのIH式の場合と同じで、最上位機のみが、熱伝導に工夫がある銅コート採用の極厚銅釜で、 RC-PD30は、普通の炭素系コート(極厚火釜)です。

 23年に追加されたRC-PDA30は、やはり、3mmと内釜素材(層数)に言及がない部分が心配です。

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 炊飯方式は、圧力式炊飯器です。

 かけられる圧力は、1.25気圧です。

 搭載されるIHヒーターは、2段です。

 IHヒーター式を2段と、電熱線のふたヒーターという構成です。

 アイリスオーヤマの他機種を見ると「全面加熱」方式が「最上」という思想ですが、本機もその思想を継いでいます。

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 使われている釜は、3mmの極厚銅釜です。

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 ただし、下位機種は銅コートがされないため、熱伝導性の部分で下位です。

 厚さの情報もありません。

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 炊き分けは、対応です。

 「やわらか」「ふつう」「かため」という堅さ指標と「もっちり」「ふつう」「しゃっきり」という食感系を組み合わせて、9通りです。

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 健康米としては、玄米・雑穀米コースが付属します。

 一方、先述の「食物繊維米モード」ほか「低糖質炊飯」も可能です。

 これは、水分量を多くした柔らかくするモードで、やはり味は犠牲になります。

 下位機種同様に、銘柄炊き分けも可能です。

 保温機能は、ただし、特別な機能がないです。

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 以上、アイリスオーヤマのKRC-PD30の紹介でした。

 機能面において「そつのない」構成である上で、圧力IH式としては「他社より安い」という部分が魅力となるでしょう。

 最終的なおすすめは、最後に書きますが、価格面では圧倒的に有利です。


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 【2018/19年発売】

 【圧力IH方式】

 39・アイリス 銘柄量り炊き RC-PC30-W
 39・アイリス 銘柄量り炊き KRC-PC30-B   
   ¥17,640 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

 【IH方式】

 40・アイリス 銘柄量り炊き RC-IC30
 40・アイリス 銘柄量り炊き KRC-IC30
   ¥10,890 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:極厚火釜  
内釜厚さ:3.1mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り

 RC-PC30は、アイリスオーヤマの炊飯器の最上位機です。

 本機は、銘柄量り炊きシリーズに属します。

 2機種ありますが、下位機種は加熱方式がIH式で、上位機は圧力IH式となります。

 今回は、上位機について説明していきますが、味の好みによっては(安い)IH式でも良いかと思います。

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 搭載されるIHヒーターは、2段です。

 かけられる圧力は、1.25気圧です。

 使われている釜は、3.1mmの極厚火釜です。

 これらの部分では、1つ上で紹介した製品と変わりません。

 炊き分けは、一方、本機は「やわらか」「標準」「かため」の3通りだけです。

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 ただ、本機も同社の下位機種と同じく、米の銘柄炊き」に対応です。 

 その上で、商品名の「銘柄量り炊き」が示すように、この機種は底面に重量センサーが内蔵されます。

 水量に注目したのはアイリスオーヤマが初めてと言え、独自性があります。

 ようするに、銘柄にふさわしい水分量をブザーでお知らせしてくれる、という仕組みです。

 ただし、銘柄炊分は「6コース」からの選択です。そのため、例えば、アミロース値がかなり低い、ミルキークイーンや、ミルキープリンセスなど、水量において対応できるか微妙でしょう。

 加えて、お米は銘柄だけでなく、季節によっても水分量は変わるため、この機能が便利かは論争的です。

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 そのほか、煮込みコースなどが目新しいですが、3合炊きだと、料理には少し鍋が小さいようには思います。

 保温機能は、特段の機能はみられません

---

 以上、アイリスオーヤマのRC-PC30の紹介でした。

 目玉となるのは、重量センサーの搭載でしょう。先述のように、極端なお米には対応できないですし、季節や米の鮮度で水分量は変わるので、この部分では実用性は低いです。

 ただ、ご飯を盛り付けた量から「カロリー表示」ができるため、その部分で便利に感じる方がいるかもしれません。

ーーーー

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 【IH方式】【分離式】

 【2021年発売】

 41・アイリス 分離式量り炊き RC-IM30-B
  ¥18,919 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:極厚銅釜  
内釜厚さ:3.1mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り

 なお、本機については完全に分離でき、下段をクッキングヒーターとして単独で利用可能というユニークなバリエーションもあります。

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 こちらは、構造的に圧力は無理なので、IH式炊飯です。

 一方、クッキングヒーターが熱源なので、ヒーターは下段のみです。

 そのため、熱伝導性を高めるため、銅コートを施した上で、内釜も(コーティング含め)5層で厚くしています。

 ただ、炊飯を優先した設計ではないので、炊飯器をメインに考える場合、は選択肢にはしない方が良いと思います。あくまで「クッキングヒーターが欲しい人」に向いた機種で、特殊なニーズです。

 なお、本機は、先述の(ローストビーフなどを作れる)「低温調理機能」に対応するほか、重量センサーも付くため、カロリー計算にも対応できます。

2-3・T-Falの炊飯器の比較

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 続いて、フランス発のT-Falの高級炊飯器です。

 日本ではお馴染みの、キッチンウェアとキッチン家電のブランドです。しかし、炊飯器については2022年からで、ある種、日本に「逆輸入」するような、形での参戦です


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 【3.5合炊き】

 【2023年発売】

 42・ティファール ザ・ライス RK8818J
  ¥39,800 楽天市場 (1/1執筆時)

 【Amazon限定】(まな板おまけ)

 42・ティファール ザ・ライス RK8818JPA
  ¥44,000 Amazon.co.jp (1/1執筆時)

炊飯方法:IH式
圧力炊飯:
内釜素材:本釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:(下で説明)
堅さ調整:3段階

 ザ・ライス RK8818JPは、ティファールの炊飯器です。

 Amazon限定モデルがあります。オリジナルカッティングモードのオマケが付きますが、性能は同じです。

 容量は、3.5合炊きとなります。

 202211191640.jpg

 炊飯方式は、IH式炊飯です。

 ヒーターの段数は、写真から判断すると、3重あるいは4重加熱です。

 IH式の底ヒーターと銅ヒーター、及び、ふたヒーターという構成です。 

 考え方としては、多重加熱の三菱電機に近いと言えます。 

 202211191641.jpg

 一方、T-Falは、この製品を「遠赤外線IH炊飯器」と呼びます。

 なぜなら、外ふたの中央に近い部分に、遠赤ヒーターを装備するからです。

 炊飯時には閉じているためニクロム線が見えるわけではないです。ただ、内蓋上部がガラスになっていて、遠赤外線を透過させるような構造になっています。

 ここは、完全に「新機軸」なので少し説明を要するでしょう。

 202112301622.jpg  

 遠赤ヒーターは、他方式より「物体の表面を素早く加熱できる性質」があります。

   202211191700.jpg

 本機の場合、「ふたから放出される遠赤外線が、一粒一粒のお米に直接熱を届ける」とT-Falは説明しています。

 遠赤外線は、電子レンジのマイクロ波のように水分子を振動させて熱を伝えていく仕組みです。実際、そのように言えるかと思います(内釜と水表自体も温めます)。

  202211191650.jpg

 ふたヒーターは、他社の炊飯器とも使っていました。

 しかし、遠赤ヒーターを採用した例は他にないです。遠赤についても、釜の工夫(遠赤釜)はありますが、「真上」からガラスを透過させつつ照射する点で、本機は「新しい」といえます。

---

 結論的にいえば、実際の炊飯への効果は、あるでしょう。

 T-Falは、従来のIH炊飯器に対して、同社の「遠赤外線IH」は、「お米の粒立ちや粒感、甘み向上に効果がある」と説明します。

 比較対象のIH炊飯器の性能が分からないので、これが実際遠赤ヒーターだけの効果なのかは不明です。

 しかし、「全面加熱で火力を高め、熱対流を促し、沸騰温度を持続させる」という意図は、三菱電機ほかの「IH炊飯器」の高級機と同じ方向性です。

 あえて「遠赤を採用する必然性」があるかは置いておくとしても、同じような効果はあるでしょう。真面目に考えて作ったのだと思います。

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 使われている釜は、「本釜」です。

 このブログでは【取っての取れるT-Falのフライパンの比較】もしています。

 同社のパンは堅牢なコートで評判ですが、本機もしっかり、2層のノンスティック加工です(3年保証)。

 釜自体はパナソニックと同じ方向性で、性質の異なる金属を複合的に利用する形です。ただ、鍋の口の切り方などは、三菱の製品を思わせます。

 ただし、鍋の厚みは3mmと薄く、素材も、アルミと鉄のみという構成です。

 値段的に仕方ない部分はありますが、圧力やスチームを使わないIH機としては、物足りないです。

 ご飯の堅さは、「やわらかめ・ふつう・かため」の3種類です。

 雑穀は、「長粒米・すしめし・炊き込み・冷凍ごはん・お粥・玄米/雑穀粥」とモードが多いです。

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 ご飯の保温は、遠赤保温という名前です。

 上部の遠赤が保温に役立つ理由は非開示です。

 ただ、構造的に密閉性を高めた上で、断熱ベルトを装備しつつ、全面から最低限の火力で保温することで、長時間保温をする仕組みですし、一定の効果はありそうです。

 最大24時間ですが、12時間を目安にとされていますし、ここが「売り」という機種ではないでしょう。

  お手入れは、IH式ですが、蒸気口の部分がそれなりに複雑な構造です。

 回し開けた状態で部品が3点ですので。蒸気口もすこし凹凸があります。

 これに加えて、少し特殊形状な内蓋がメンテ対象です。

 その上側のガラス部分は、取り外せないのでふき掃除です。圧力を伴わないモデルとしては(多少ですが)面倒な方でしょう。

---

 以上、ティファールのザ・ライス RK8818JP の紹介でした。

 独自性は「遠赤外線IH」の部分です。

 全く新しい方式なので、実際の利用レビューは細かくみる必要はあります。ただ、目指すところは三菱など他社機と同じですから「買っても、失敗することはない」類の新機種に思います。

 全く課題がないわけではなく、保温部分と炊き分けの部分が少し弱い(説明不足)であるほか、お手入れの部分も課題に見えます。

 ちなみに、同社は、(炊飯器向けの低圧ではないですが)圧力技術も自社にあるので、圧力を「あえて使わなかった」ことに(三菱のような)意図性があるか、Atlasとしては「気になって」います。

 数年後には(しれっと)圧力搭載の上位機が出るかもしれませんが、独自性が強い「遠赤外線IH」という部分を、突き詰めていって欲しいように思いました。

今回の結論
美味しく炊ける!小型炊飯器のおすすめは結論的にこれ!!

 というわけで、今日は、少量炊きの炊飯器の比較の2回目記事でした。

 しかし、記事はもう少しだけ続きます。

 201807281954.jpg

3・3合炊き炊飯器の比較 (3)
 3-1:東芝
 3-2:バーミキュラ
 3-3:シャープ
 3-4:シロカ〈長谷園〉
 3-5:最終的なおすすめの提案【結論】

もちもち炊飯  ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み   ★★★★★
保温性能    ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価    ★★★★★

 続く、3回目記事こちら)では、東芝・バーミキュラほか、ここまで紹介できなかった製品を追加でみていきます。

 その上で、ここまで紹介してきた全機種のうちから、価格別・目的別にAtlasがもっともおすすめできる機種を数機種選んでいきたいと思います。

 引き続きよろしくお願いいたします。

 3回目記事は→こちら

posted by Atlas at 11:21 | 炊飯器

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