【今回レビューする内容】2025年 子育て用の子供乗せ電動アシスト自転車の人気機種の性能とおすすめ・選び方:前のせ・後のせ・3人乗り・2人乗りの違い:子育てモデルの電動自転車の性能人気ランキング
【比較する製品型番】ヤマハ PAS Kiss PA20KS 25PA20KS2 ヤマハ PAS Babby PA20BB 25 PA20BB PAS Kiss mini un SP PA20KSP Kiss Babby un SP PA20BSPR PA20BXL PAS Babby un SP coord. PA20BSPR PAS Crew PA24C ブリヂストン ビッケグリ dd BG0B40 ブリヂストン ビッケモブ dd BM0B44 アシスタC STD CC0C31 ビッケポーラーe BP0C44 HYDEE.U HY6B43 パナソニック ギュット・クルーム DX BE-FFD033 ギュット・クルームR・DX BE-FRD034 ギュット・クルーム EX BE-FFE033 ギュット・クルームR・EX BE-FRE033 BE-FRE034 ギュット・アニーズ DX BE-FAD032 ギュット・アニーズ DX 26 BE-FAD632 ギュット・クルーム F・DX BE-FHD032 ほか
今回のお題
子供のせ電動アシスト自転車のおすすめ車種はどれ?
どもAtlasです。
今日は、2025年6月現在、最新の子ども乗せタイプの電動アシスト自転車の比較です。
1・電動アシスト自転車の比較 (普通車)
2・電動アシスト自転車の比較 (シティ)
3・電動アシスト自転車の比較 (子乗せ)
今回は、このブログの電動アシスト自転車の比較全体では「3回目記事」となります。
「アシスト力」「バッテリー量」などに注目しつつ、「前乗せ」・「後乗せ」・「3人乗り」を含めて、子育て用の自転車を比較します。
シートの安全性 ★★★★★
こぎだしの軽さ ★★★★★
走行安定性 ★★★★★
バランス ★★★★★
バッテリー量 ★★★★★
見まもりやすさ ★★★★★
夫婦での共用 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各機種を比較します。
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ車種を提案する形式で執筆していきます。
1-1・子育て電動アシスト車の選び方の基本
具体的な製品の比較にはいる前に、「子育て用電動アシスト自転車の選び方の基本」をあらかじめ説明しておきます。
1:センサー性能
2:バッテリー量
3:子どもの乗せ方
とくに、(自分でこぐ)普通の自転車と違う上記の3点について、あらかじめ説明しておきます。
1・センサー性能の違い
はじめに、センサー違いについてです。
電動アシスト車は、法律で「最大アシスト力」が定められている関係もあり、センサー性能が、「アシストがなめらかさ」を規定する部分があります。
そのため、上図の「3つのセンサー」で、その速度の枠内で「加速力」や「運転のなめらかさ」を制御しています。
これらの詳しい仕組みは、(子乗せではない)【電動アシスト自転車のおすすめ】記事の冒頭で書きました。
一方、「子乗せ」については、「子乗せに向いたプラスアルファな装備」があるか、が重要です。
特に、子ども分の「重さ」があっても、しっかりアシストしてくれる仕組みが重要です。ここは、メーカーによって異なります。
例えば、パナソニックだと、子供を載せた状態でも加速力を維持しやすい、カルパワードライブユニットを採用します。
ヤマハも、似たような発想のスマートパワーモードがあります。
ブリヂストンは、子どもを乗せた不安定な状態でもブレーキが効きやすい両輪駆動の仕組みをとる機種があります。
工夫は他にも多くあるため、記事の中で説明しようと思います。
2・バッテリー性能の違い

続いて、バッテリー性能の違いです。
各社とも、モード別に、(購入当初の)バッテリーの最大持続時間を明示します。
必要に応じて選ぶわけですが、子乗せは重量があるので、「強モード」以外の数値は、みてもあまり意味がないと思います。
アシスト自転車は、「補助力を期待してこそ買う」わけで、エコモードを仕方なしに使っても、かえってストレスを抱えるだけですから。
ある程度、大きめのバッテリー搭載機を選ぶ方が、良いです。
ブリヂストン車は、運動エネルギーの回生システムを乗せる機種があります。
坂道で前輪ブレーキを使用した場合や、平地を含めてペダルを漕がない状態で慣性運転している場合に、モーターを回して、電力を回生充電します。
バッテリーの持続時間が回復するため、表記上の持続時間が他社より長めとなります。
加えて、この仕組みだと、(自動車のエンジンブレーキのように)坂でのブレーキ性能が向上します。
一方、、坂がない平地だとやや短くなる部分があります。
そのため、特に、街乗り平地ユーザーの場合、持続距離数より、バッテリー量の多さを比較した方が実際的となります。
そのため、バッテリー量(アンペア/時間)についても、今回は比較しています。
3:子どもの乗せ方
続いて、子ども乗せ方です。
ようするに、「前乗せ」が良いか、「後乗せ」が良いかという話です。
それぞれ、メリット性と、デメリット性がありますので、 「前後2人乗せ」を含めて、順番にみておきます。
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体重15kg以下、身長100cm以下、1〜4歳未満
第1に「前乗せ」です。
前乗せタイプは、その部分に昔からこだわりのあったヤマハほか、今では各社とも出しています。
メリット性は、子どもの挙動ををしっかり見守れるため、安心感がある部分です。
デメリット性は、走行時のバランスの悪さです。
学生時代、前に大きな荷物を乗せた自転車が漕ぎにくかったのと同じで、安定性が歩くなります。
実際、上表(ヤマハモデル)のように乗せられる子どもの体重制限がわりとシビアです。
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特段の制限はなし
第2に「後ろ乗せ」です。
後ろ乗せタイプは、(電動でなければ)20年以上前からある方式で、ブリヂストンがわりと得意とします。
メリット性は、走行安定性です。
バランス的に後輪は操舵に関わらないタイヤなので、こちらの方が圧倒的に運転しやすいです。
そういた事情もあり、後部については(常識的な限界はあるものの)体重制限などは各社とも基本的に記載しないのが普通です。
デメリット性は、いうまでもなく、子どもの様子が見にくい点です。
こういった点では、ある程度成長した段階の子どもの場合に向くでしょう。
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第3に「2人乗せ(3人乗り)」です。
この場合は、(仕方ないですが)両方のデメリット性が出てしまいます。
また、危ないので、運転者の「両足裏全体が地面に着く高さ」が必要です。
今回は、車種ごとに「適正身長」を書き入れていますが、2人乗せの場合、10cmほどプラスになるため、背の低い方は注意しましょう。
また、車種によっては、増設用シートが、通常より簡易的なものになる場合があるので、その部分も注意しましょう。
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というわけで、「子ども乗せ電動アシスト自転車の選び方の基本」の紹介でした。
このほか、安定的なスタンド、子乗せでも使いやすい施錠なども、重要です。
ただ、今回紹介する大手3社は、どこもしっかり対応していることもあり、各機を説明するなかで、必要に応じて説明します。
1・子乗せ用電動アシスト自転車の比較 (1)
1-1:選び方の基本の紹介【導入】
1-2:ヤマハ
1-3:ブリヂストン
1-4:パナソニック
2・子乗せ用電動アシスト自転車の比較 (2)
2-1:パナソニック〈続き〉
2-2:最終的なおすすめの提案【結論】
今回は、以上のようなメーカー順にみていきます。
1-2・ヤマハの子育て電動アシスト車
はじめに、最も市場にシェアを持っている電動自転車メーカーであるヤマハの機種から紹介していきましょう。
なお、ヤマハは、他社同様に、毎年1月納車予定で「新車(新モデル)」を出します。
しかし、同社に限っては、「型番が毎年同じ」ですの。ネットや実店舗で購入される場合は「年度表記」を注意してください。
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以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【20インチ】
【2025年1月発売】25PA20KS2
1・ヤマハ PAS Kiss PA20KS
¥154,900 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ)
適正身長:145cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:15.8アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):77キロ
走行可能距離(フルパワー) :51キロ
急速充電時間:4.5時間
自転車の重さ:31.1キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
PAS Kiss(パス キッス)は、ヤマハでは人気の子乗せアシスト車です。
20インチの小径車で、同社の子乗せ型のスタンダード車種です。
25年にフルモデルチェンジして、男女にかかわらず乗せやすい新フレーム形状、押し歩きやすさに配慮した低重心化、簡単に高さを変更できるよう、サドル部品を変更するなどの改良がみられます。
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結論的にいえば、高身長の男性でも使いやすくするような改良と言えます。
時代を反映した良い改良でしょう。
タイヤ構成は、前後とも20インチです。
一般的な普通車が26インチなので、小径車と言えます。
なお、小径車と普通車ではギア比を替えているので、一漕ぎで進む距離は、ほとんど同じです。小径だから疲れるということは、ほぼありません。
なお、子育てが終わったら、最終的には普通車として利用可能です。
バッテリーは、15.4アンペアのバッテリーを搭載しています。
走行可能距離は、フルパワーで51キロ、エコモードで77キロです。
ママチャリタイプの自転車に較べると、子ども乗せ用は走行距離が短いです。
これは装備重量のほか、「子ども」が乗る分、低速時のアシスト力を強化しているためです。
そのため、普通のママチャリタイプ(アシストレベル4)よりもアシストする力は強いです(アシストレベル6)。
センサーは、乗り心地に関係する3つのセンサーが「しっかり」搭載されています。
先ほども紹介したトルク・スピード・クランクセンサーで同社の「売り」である「滑らかな乗り心地」は上位機種同様に楽しめます。
特に、同社の場合、他社機にない場合もある「クランクセンサー」が備わります。
とくに、「子乗せ」となる本機の場合、ふらつきやすい乗り出し時の安定性は、クランクセンサー搭載の良い部分でしょう。低速走行時も、クランク回転をみるので、スピード制御が適切で、操作性が「なめらか」です。
子ども乗せ向きと言って良いです。
加えて、2025年モデルからは従来このグレードでは装備されなかった、スマートパワーモード(スマートパワーアシスト)が装備されました。
自動車における「オートマ」のような感じで捉えてください。設定しておけば、モード切替不要で、アシスト力を調整します。
アシスト力を道の傾斜などに合わせて柔軟に変化させることで、バッテリー持続時間と快適性を高める工夫です。
駆動は、同社の前のせモデルは、「両輪駆動(前輪モーター、ペダル後輪)」です。
この仕様は「前のせ」の場合、ふらつきにくく仕組み的に安定しますし、仕組みにあった仕様です。将来的に「後ろ乗せ」にするとしても、問題ないです。
子供のせの方法は、自転車の前部と後部に子どもを乗せられる仕様です。
1人の場合は、「目が行き届く」という意味で、前に乗せるモデルの方が(個人的には)安心感があります。
お子さんは、前乗せの場合は、体重15キロ以下、身長100センチ以下です。
3歳児の平均に基づきます。
後部の場合は、体重23キロ以下、身長120センチ以下までの対応です。
小学校入学までという感じです。
フロントシートは、標準付属です。
コクーンルームプラスという名前で胸まで包み込む25年からの新型です。
安全性のための変更です。また、片手で開閉できるロックレバーや、固定が楽なマグネットバックルを装備するなど、この形状でも乗せやすいような配慮もなされます。
・ヤマハ kiss専用レインカバー YRCH-001
¥10,000 楽天市場 (6/20執筆時)
内装も、撥水性のあるクッションを装備します。別売のレインカバー(YRCH-001)も用意されます。
RBC-018DX2
【リヤチャイルドシート ハグシートプラス】
ハグシートプラス Q5KOGGY04016
ハグシートプラス Q5KOGGY04017
¥29,500 楽天市場 (6/20執筆時)
リアシートは、標準装備では付きません。
必要に応じて増設すれば良いでしょう。
いくつかグレードがありますが、安全性ほか、乗り心地の部分をふまえると、ハグシートプラスが、最も上級です。
安全性は、子どもを載せる自転車と言うことで、最重要視されています。
例えば、スタンドを建てた際に連動してハンドルが固定される「スタンド連動式 ハンドルストッパー」や、安定した走行性能を誇る、太めのファットタイヤなど、充実します。
モニターは、スマートクロックスイッチです。
電池残量・残り走行距離などが分かります。
一方、走行速度の表示に対応しない代わりに、消費カロリーの推測表示に対応します。
カロリー計算は、ペダルを踏み込む力から計算する方法です。
製品保証は、3年間の盗難補償のほかに、こちらの機種については1年間の傷害保険も付与されます。
保証内容は、死亡・後遺障害保険金額200万円まで、入院保険金日額1,000円との表記でした。
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以上、ヤマハのPAS Kiss の紹介でした。
ヤマハ製品としてアシスト性能は万全です。その上で、安全性にもこだわった作りであり、安心して利用できる電動自転車と言えます。
保証も充実しており、価格も割安なためオススメだと思います。
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【20インチ】
【2024年1月発売】24PA20KSP
2・ヤマハ PAS Kiss mini un SP PA20KSP
¥150,500 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ)
適正身長:146cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:15.8アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):80キロ
走行可能距離(フルパワー) :55キロ
急速充電時間:4.5時間
自転車の重さ:30.6キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
なお、本機の2024年モデルになるのがこちらです。
名前は、PAS Kiss mini SP(パス キッス ミニ アン スーパー)と上位機っぽい名前ですが、グレードは同じです。
25年のPAS Kissと24年のPAS Kiss mini SPとの違いは、先ほど書いたように、「乗せやすさ」の部分での、自転車のフレーム改良や、運転者が変わる際のサドルの上げ下げのしやすさなどの部分です。
とくに、背が高めな男性も使う場合は、快適度は新型に負けるでしょう。
フロントのチャイルドシートもマイナーな改良がありました。この部分の新旧の違いは、乗せやすさです。
マグネットバックルは旧機では未装備でした。
なお、装備の関係で、車重は旧機の方がやや軽めです。
航続距離が多少現行機より良いのは、そのためです。
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結論的にいえば、特に、背が高めの方も使うようなご家庭は、新型が良さそうです。
ただ、少し安めなので、ネットで買う場合、値段面でこちらを選んでもOKでしょう。
【20インチ】
【2025年1月発売】25PA20BB
3・ヤマハ PAS Babby PA20BB
¥158,796 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ時)
適正身長:145cm以上(2人乗せ時)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:15.8アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):77キロ
走行可能距離(フルパワー) :51キロ
急速充電時間:4.5時間
自転車の重さ:33.2キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
PAS Babby (リヤチャイルドシート標準装備モデル)は、ヤマハが販売する、もうひとつのファミリー向けラインです。
本機も、25年に久しぶりのフルモデルチェンジがありました。
やはり、男女とも使いやすくするためのフレームの改良がメインです。
この車種は「後ろ乗せ」と言う部分もあり、車高の調整のほか、全長もやや長めに改良されました。
やはり、子供の成長後は普通の電動自転車にできます。
全長が10cm弱ほど長い見た目にはなりますが、変ではないです。
別売の幅広バスケットは、小学校入学以後の「クラブ活動」な感じで、収納力がありそうです。
走行可能距離は、フルパワーで51キロ、エコモードで77キロです。
1つ上で見た、先ほどの機種と同じバッテリー(15.8Ah)で、同じタイヤ径、ほぼ同じ車重ですし、変わりません。
子供のせの方法は、自転車の後部に子どもを乗せる仕様です。
ここが、先ほどの機種との決定的な違いです。
写真のように標準がリアシート仕様となっています。
フロントシートで常に見守る必要がない年齢(つまり4歳以上)になった際に買うならば、必然的にこのタイプです。
このタイプは、「見守れない」部分がありますので、安全装備が重要です。
ただ、同社(正確にはOGK)が用意する、後ろ用のハグシートプラスは、装備が充実します。
頭を270度被う形でのヘッドレスト、車輪に足を巻き込みにくいフットレストほか、後部用としては安全面への配慮が充実します。
乗せやすさの部分でも、子供を通すスペースを増やすための「開閉式ハンドルバー」の工夫があります。
後ろのせは、重量的な許容範囲が拡がるので、1歳児から、小学校入学前までのお子さん(24kg以下、120cm以下)まで対応可能です。
センサーは、こちらも、トリプルセンサー+パワーアシストです。
もちろん、クランクセンサーも搭載です。
どちらかと言えば、ハンドルのある「前のせ」のほうがふらつき防止に効果的に思いますが、後ろ乗せでもあって損ではないです。
駆動は、本機は、ペダル、アシストとも)「後輪駆動」(リアドライブ)です。
先ほどみた、同社の前のせは「両輪駆動(前輪モーター、ペダル後輪)」でした。「後ろ乗せ」ならば、乗り出し時にハンドルのふらつきなく、坂道などでも安定しやすいため、あえてしていると思います。将来、「2人のせ」する場合も、この方法で問題ないです。
逆に、将来「前のせ」だけに再改良を要する方は少ないでしょうし、いずれにしても、この仕様は合理的です。
安全性は、本機もスタンド連動型のハンドルストッパーほか、充実します。
そのほかの装備面のグレード自体は、1つ上で見た、先ほどの機種と同じです。
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以上、ヤマハのPAS Babbyの紹介でした。
ヤマハのドライブユニット特有の快適なアシスト性は、後ろのせタイプでも同じです。
お子さんがある程度成長している方、買い物などにも使いたいならば、前カゴがつくこちらでしょう。
一方、買った当初から「2人のせ仕様」にする場合、どちらが良いかは難しいです。
「前のせタイプ」を購入し、リアシートを増設する方向の方が、「フロントシート」の品質が良いと言えます。
「後ろのせタイプ」を購入する場合、増設用のフロントシートについて、純正品と同等水準のものを選べません。
ただ、先述のように、2人載せの場合、操作性は本機のような「後ろ乗せ」のほうが良い部分があるので、一長一短です。
あえて言えば、後ろに乗せる子どもの体格が良い場合は、本機のような「後ろ乗せ」が良いようには思います。そうでないならば、「乗り心地」を含めて、「前のせ」に増設した方が良いかなと思います。
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【20インチ】
【2024年1月発売】24PA20BSPR
【リアシート付き】
4・ヤマハ PAS Babby un SP PA20BSPR
¥159,796 楽天市場 (6/20執筆時)
【2024年3月発売】
【リアシート別売】
5・ヤマハ PAS Babby un PA20BXL
¥152,195 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ時)
適正身長:146cm以上(2人乗せ時)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:15.8アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):77キロ
走行可能距離(フルパワー) :59キロ
急速充電時間:4.5時間
自転車の重さ:32.7キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
なお、このグレードも旧機が残ります。
25年のPAS Babbyと24年のPAS Babby un SPとの違いは、先述のように、フレームの変更です。
新機種では男女(あるいは身長)を問わず乗せやすいようにフレームが改良されました。したがって、乗せやすさの部分で差があります。
子供用のリアシートも「開閉式ハンドルバー」の採用は新機種からなので、その部分も差になります。車重の関係で、航続距離は、旧機のが少し良いです。
一方、リアシート別売の製品も、旧機は展開があります。
春先にいつも追加発売されるので、新型も今後出るかもしれません。
シートのオプションを自由に選びたい場合、候補になります。
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結論的にいえば、値段が十分安いようならば、選んでも良いでしょう。
ただ、今の値段ならば、素直に新機種をおすすめします。
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【20インチ】
【2024年1月発売】24PA20BSPR
6・ヤマハ PAS Babby un SP Coord. PA20BSPR
¥158,796 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:144cm以上(1人乗せ)
適正身長:149cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:15.8アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):77キロ
走行可能距離(フルパワー) :59キロ
急速充電時間:4.5時間
自転車の重さ:32.3キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
このほか、2024年モデルは、PAS Babby un SP coord.(パス バビー アン スーパー コーデ)という製品展開もありました。
ほぼ同じ製品ですが、サドル、ハンドル、カゴ、タイヤなどのパーツのデザインが、少し凝ったものになります。
ただ、性能面で上級というわけでなく、ファッション的な意味に止まるので、皆さんの好みで選んで良いかと思います。
【24インチ】
【2025年2月発売】25PA24C
7・ヤマハ PAS Crew PA24C
¥174,200 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:145cm以上(1人乗せ)
適正身長:150cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:15.8アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):80キロ
走行可能距離(フルパワー) :57キロ
急速充電時間:4.5時間
自転車の重さ::35.4キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
PAS Crewは、ヤマハの別タイプの子ども乗せアシスト車です。
なお、同じ型番で2024年、2025年モデルが併売されます。
このシリーズは、装備面の変化はないため、ネットだと色だけみて選んでも良いです。なお、もうないと思いますが、2023年モデルは、バッテリー(重さ)が旧式でした。
タイヤ構成は、前後とも24インチです。
要するに、「幼稚園・保育園の送り迎え」の終わりに近いご家庭向けの製品です。
走行可能距離は、フルパワーで57キロ、エコモードで80キロです。
上位構成にしたのは、「子育て以後」をターゲットにしているからでしょう。
センサーは、本機も、トリプルセンサーが搭載されます。
スマートパワーモード(スマートパワーアシスト)もありますし、アシストレベル6である部分も同じです。
子供のせの方法は、先ほどみた「後ろのせ」と同じです。
シートも同じ品質のもので差はありません。
こちらも、1歳児から、小学校入学前までのお子さん(21.8kg以下、115cm以下)まで対応可能です。
安全性は、AS Babby un SPと同じです。
タイヤが大きいので、お子さんは高い場所に乗ることになりますが、ここは問題ないです。
ただ、本機の適正身長は1人のせの場合145cm(2人の世辞150cm)ではありますが、背の低めの親御さんの場合、載せおろしなどの際に、20インチタイプよりはしにくくなります。
「パパにもフィットする」というキャッチフレーズですが、(単純に運転経験がないだけで)小径でも男性が運転しにくいわけではないです。
パートナーがベロタイプの自転車を運転した経験がないだけで「嫌だ」と言っている場合が多いと(Atlasは)思うので、それは振り切って、子ども乗せは基本、小径で考えて良いかとは思います。
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以上、ヤマハのPAS Crewの紹介でした。
「子供ファースト」に考える場合、載せる位置が高くなることには、特にメリット性はないです。チャイルドシートを外して、20インチも普通に運転可能です。子ども乗せとして、普通自転車と同じサイズの製品が存在する意味は、あまりないと思います。
それならば、20インチで「外しても格好良い」製品を開発して欲しいです。
1-3・ブリヂストンの電動子乗せ自転車
続いて、ブリヂストンの子育て用電動自転車です。
同社はヤマハと協力関係があり、一部のパーツが共用となります。
なお、ブリヂストンの子ども乗せの新年度モデルは、ハイディツーという車種を除いて、(その年の前の)毎年12月頃に登場する場合が多いです。
【24インチ+20インチ】
【2023年12月発売】(現行モデル)
8・ブリヂストン ビッケモブ DD BM0B44
¥148,500 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ)
適正身長:152cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:14.3アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):180キロ
走行可能距離(フルパワー) :54キロ
急速充電時間:4時間10分
自転車の重さ::33.5キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
ビッケグモブdd は、ブリヂストンの子供のせ自転車です。
タイヤ構成は、前輪タイヤが普通車レベルの24インチ、後輪が小径車レベルの20インチの変則的な構成です。
これは、小径車の利点である「子供の乗せやすさ」をキープしつつ、背の高い人でもある程度運転しやすくするための工夫です。家族の複数人で送り迎えする場合は向きそうです。
また、写真のように、フレームが低い低床フレームなので、子供を乗せた状態でまたぎやすい配慮があります。
バッテリーは、14.3Ah相当との表記です。
実際のバッテリー量は、9.9Ah(36.5V)なのですが、それより多くなるのは、次に説明する、回生充電の部分を考慮するからです。
走行可能距離は、フルパワーで54キロ、エコモードで180キロです。
ほぼ同じバッテリー量の他社機よりも持続距離が長いのは、ブリヂストンの場合、下り坂の際や、平地ででブレーキをかけている際に発電して、バッテリー寿命を回復する回生充電機能があるからです。
この機能は、ブリヂストン独自であり、同社の持続距離の長さに貢献しています。
駆動は、「両輪駆動」です。
前輪はモーター駆動、後輪は人の力で駆動する方式で、ヤマハの「後ろ乗せ」と同じです。先述のように、荷重の部分で「後ろ乗せ」向きの仕様です。
一方、パナソニックと比べる場合、ブリヂストンの場合、仕組み的に「モーターブレーキ」としても機能するので、坂道の制動部分でも利点があります。
また、本機の場合、後輪ブレーキ(左ブレーキ)をかけたとき、自動で前輪のブレーキがかかり、そのエネルギーを充電する機構があります。
これを回生充電と言います。
このほか、平地や下り坂でペダルを漕がない状態でも発電するので、坂道が多い場所などでこれを使う場合、走行可能距離はかなり伸びます。
これを加味すると、同じバッテリー量の他社機より、航続距離は長いです。
一方、航続距離の計算は、ある程度の勾配の坂道があることが前提ですので、平地だけの場合は、実際短くなります。
14.3アンペア相当のバッテリーなので、車体重量とバッテリー量が近い他社機とさほど変わらなくなる、とは言えます。
この部分で、坂道の多い地域にお住まいで、比較的移動距離が長い場合、わりと効果を発揮するシステムと言えます。
センサーは、トルク・スピード・クランクのトリプルセンサーが搭載されます。
スピードセンサーは説明書に記載が見られませんが、法定速度制限の関係で必要でしょうし、おそらく搭載です。
ただ、ヤマハのパワーアシストのように、「オートマ」的に、アシストのかかりを自動調整する機能性はないです。
子供のせの方法は、標準では、後部座席に子どもを乗せるタイプです。
安全面では、ヘッドレストやフットレストとも、ヤマハとは構造が違いますが、配慮するべき部分は、こちらもしっかり行き届きます。
目安として身長70〜115cm、体重8kg〜22kg以下とされます。
【型番:FCS-BIK4】
フロントチャイルドシート
¥16,500 楽天市場 (6/20執筆時)
フロントシートは、増設対応できます。
ただ、先ほども書きましたが、もともとフロントシート前提で設計している機種に比べると、増設用は、簡易的なものです。
目安として身長70〜90cm、体重8kg〜15kg以下とされます。
安全性は、先述のように、回生充電構造が、功を奏します。
つまり、前輪が、自動車で言う「エンジンブレーキ」の作用を果たすため、坂道や「子供乗せ」時にかなり安全にブレーキをかけることができます。
また、前輪モーターは、スリップを感知し、回避する機能もあるため、メカ的な意味では、総合的な安全性は「最強」でしょう。
加えて、本機は「基本後ろのせ」で、前かご付きなので、「テモトデロックU」という、ハンドル部に、前輪のロック機能があります。
ハンドルを半固定してから、スタンドを下ろして子供を下ろす構造で、安定的に子供を降ろせる工夫です。
ヤマハは、スタンド連動式ですが、両足をついた状態でロックできるほうがより安全には思えます。本機のメリット性です。
製品保証は、車両保証のほか、3年間の盗難補償が付属です。
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以上、ブリヂストンのビッケモブ dd の紹介でした。
両輪駆動・回生充電・エンジンブレーキ(モーターブレーキ)という独自機能が目立つ製品です。いずれも子供のせのような重量過多の自転車においてかなり効果的と言えます。
「後ろ乗せ」設計の車種だけでいえば、同社の装備は、他社に比べても最も「理に適った」仕組みに思います。ある程度成長したお子さんを載せる場合、有力候補です。
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このほか、同社からは、両輪とも20インチの低床モデルの展開があります。
以下確認しておきます。
【2022年12月発売】
【20インチ】
9・ブリヂストン アシスタC STD CC0C31
¥159,800〜 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:144cm以上(1人乗せ)
適正身長:155cm以上 (2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:12.3アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):61キロ
走行可能距離(フルパワー) :46キロ
急速充電時間:3.5時間
自転車の重さ::31.5キロ
センサー::スピード
第1に、アシスタC STD です。
両輪とも20インチ系なので、ヤマハにもあったタイプの「ブリヂストン版」です。
ただ、こちらは、両輪駆動・回生充電・エンジンブレーキ(モーターブレーキ)・トルク・クランクセンサーなどが非採用です。
その上で、チャイルドシートが、格安品でクッション性の少ないものです。
安全性の部分でも「グリップを握れる2歳以上」との註記がある点も注意してください。
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結論的に言えば、同社の良い部分の多くが削られているため、性能の面でも、値段の面でも、選択肢にしない方が良い機種です。
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【2023年12月発売】BP0C40後継機
【20インチ】
10・ブリヂストン ビッケポーラーe BP0C44
¥135,900〜 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:138cm以上(1人乗せ)
適正身長:146cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:15.4.アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):78キロ
走行可能距離(フルパワー) :56キロ
急速充電時間:4.0時間
自転車の重さ::30.8キロ
センサー:スピード
第2に、ビッケポーラーeです。
こちらも、20インチ系のタイヤを両輪装備する低床モデルです。
ただ、「前のせ」となる部分で、上の製品と異なります。
こちらも、両輪駆動・回生充電・エンジンブレーキ(モーターブレーキ)・トルク・クランクセンサーなどが非採用です。
いずれにしても、ブリヂストンの両輪駆動・回生充電の形状からしても、「得意」なのは、「後ろのせ」タイプなので、選ぶならば、そちらでしょう。
【2022年12月発売】
【26インチ】
11・ブリヂストン HYDEE.U HY6B43
¥202,000〜 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:145cm以上(2人乗せ)
適正身長:157cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:14.3.アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):185キロ
走行可能距離(フルパワー) :56キロ
急速充電時間:4時間10分
自転車の重さ::31.0キロ
センサー:トルク・スピード・クランク
HYDEE.Uは、ブリヂストンの販売する子育て自転車ももうひとつのラインです。
タイヤ構成は、こちらは、タイヤがママチャリとおなじ26インチで大きいです。
バッテリーは、ピッケグリと同じ14.3Ahサイズのバッテリーを搭載しています。
走行可能距離はフルパワーで56キロ、エコモードで185キロです。
もちろん、回生充電対応ですので、ピッケグリとほぼ差はないです。
センサーは、トルク・スピード・クランクのトリプルセンサーが搭載されます。
なお、センサーユニットは、ヤマハから供給を受けているため、その性能は基本的に同じです。
子供のせの方法は、標準では、後部座席に子どもを乗せるタイプの自転車です。
装備されるユニットは、ビッケグリ dd と同じですから、同社の「プレミアム」なほうです。適正身長はそちらと同様です。
5点式のシートベルトなどの安全性能に加えて、成長に合わせてフットレスト・ヘッドガードを調節できる機能が付きます。
【型番:FCS-HDB3】
HYDEE.II専用 フロントチャイルドシート
¥16,480 楽天市場 (6/20執筆時)
フロントシートは、増設にて対応になります。
車体に合わせた専用品で鵜が、基本的にハイディ系と同じ形で、同じグレードです。
本機の場合も、5点締めのシートベルトなど安全装備は一通りありますが、あくまで「後ろのせ」で重心が安定する設計です。
安全性は、本機も十分です。
乗りおろしの際に、片手でハンドルがロックできるテモトデロックUや、出しやすく倒れにくい、スーパーラクラクワイドスタンドや大型のフットガードなど、自転車メーカーの老舗として、堅実な作りです。
また、走行性能について言えば、独自設計のクルーザーハンドルが採用されるほか、マウンテンバイクのようなスリックタイヤが採用されます。
このタイプのタイヤは、町中の段差などの悪路に強い特性があり、安全性・快適性の点でメリットが高いです。
製品保証は、3年間の盗難補償のみ付属です。
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以上、ブリヂストンHYDEE.Uの紹介でした。
アシスト面の性能は、ヤマハと比較しても差がない状況です。考えるべきは、リアシートに乗せるか、フロントシートに乗せるか、という部分でしょう。
ブリヂストンのようなリアシート重視の方式の場合、とくに男性は、タイヤが大きく、視点が高くなるため、運転しやすいとの声もあります。
また、子どもが成長した後に、ママチャリとして使いやすいというメリットもあります。また、男女問わず、ハンドルが重くなると言う点で、前方に乗せることに抵抗のある方も、こちらの機種を選択する意味があるでしょう。
子供から目を離さないという点ではフロントシートもメリット性がありますが、自転車の構造としては後ろに「荷物」を載せた方が安定するので、比較的長距離を送り迎えする場合は、最終的に後ろ乗せの方が疲れにくいでしょう。
1-4・パナソニックの子乗せ電動アシスト車
続いてパナソニックの子育て用電動アシスト自転車です。
同社は、バッテリーが自社生産できるため、スタミナがある自転車が多いです。
【20インチ】
【2024年12月発売】
12・ギュット・クルーム DX BE-FFD033
¥169,800〜 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ)
適正身長:154cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:16.0アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):86キロ
走行可能距離(フルパワー) :50キロ
急速充電時間:5時間
自転車の重さ::31.6キロ
センサー:トルク・スピード
パナソニックのギュット・クルーム・DXは、パナソニックの子育て用のスタンダードです。
タイヤ構成は、こちらも20インチの小径車です。
先述のように、小径車だから男性は乗りにくい、ということはないです。
バッテリーは、16Ahのバッテリーです。
同社は、バッテリーを自社製造できるメーカーですので、品質面でも信頼性があります。
走行可能距離は、フルパワーで50キロ、エコモードで80キロです。
3社通して見ても、回生充電を伴わずに、この距離が出せるのは、パナソニックだけでしょう。
幼稚園保育園の送り迎えならば、1週間に1度ほど充電すれば持ちそうな容量です。
センサーは、同社の場合、トルク・スピードセンサーを搭載です。
クランク(回転)センサーは、少なくとも今年度のカタログ上、確認できません。
ヤマハ機で書きましたが、「前のせ」時の踏みだしの安定性などにはあってよい装備ですし、トルクセンサーの情報(踏み込み・停止)だけのデータで判断する部分は多少「マイナス」に思います。
駆動は、本機は「後輪駆動」です。
ヤマハ機で書いたように、後輪駆動は「後ろ乗せ」とむしろ相性がよく、「前のせ」の場合、一般的に「ふらつきやすい」性質があります。
ただ、次に見るモーター部分の工夫で、これらの弱点を補う工夫は見られます。
説明を続けます。
モーターは、本機は、カルパワードライブユニットという名前です。
軽量化モーターです。
子乗せモデルの場合、そもそもの車重も子供も重いので、ユニット自体が軽いことの意味性はあまりないです。
しかし、このモーターのこぎ出し時の加速力は評判が良いです。
例えば、子供を乗せた状態で、坂道発進する場合は、しっかりアシストがかかり、スムーズに乗り出せます。
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結論的にいえば、本機の場合、モーター自体の仕様の工夫で、クランクセンサーなしの「前のせ」「後輪駆動」でも、問題ないようにしていると言えそうです。
ただ、モーターとセンサー構成だけで言えば、「前のせ」「両輪駆動」のヤマハ機のほうが、根本的には、「前のせ」向きな仕様とはいえるでしょう。
そのあたりの調整もあり、(子育て利用後、若干見栄えの悪いような)車体形状になってしまっているという言い方もできそうです。
一方、このモーターは、中速域の加速力も強めになるので、スピードの伸びも良いでしょう。町中で(法定速度を守りながら)快適に加速できます。
モニターは、「液晶スイッチ5」タイプです。
かなりシンプルで、スピード表示もできません。
ただ、同じスイッチタイプが常に搭載ではないですが、24年以降のティモ系の場合、タイヤの空気チェック機能があります。
後述するセンサーの情報から空気圧を推定するというものです。時速10km-19kmでのアシスト走行で、10分以上、なだらかな平面を走行した場合、計測がはたらき、足りなそうならば、表示が出るという仕組みです。
ビッグデータのAi学習による分析成果のように思える新機能です。
実際の前後のタイヤの圧を見ているわけではないですが、目安にはなりそうです。
子供のせの方法は、こちらは、自転車の前部に子どもを乗せる仕様です。
フロントシートは、標準装備です。
名前通り「クルーム」ような製品です。載せおろしがより簡単になりました。
着脱に便利なクイックアジャスターやウェルカムベルト、頭部を支えるエッグショックなど、安全面でのこだわりも高レベルです。ヤマハの前のせも良さそうですが、サンシェードも標準装備ですし、豪華に見えます。
なお、前の乗せの場合、目安として、身長は100cm以下、体重は8kg以上15kg以下です。
プレミアムリアチャイルドシート NCD502S
¥23,800 楽天市場 (6/20執筆時)
パナソニック クルームリアシート NCD491S
¥26,200 楽天市場 (6/20執筆時)
リアシートは、パナソニックの場合も「別売」です。必要に応じて増設しましょう。
以上のシートを増設する場合、22kg以下、115cm以下まで対応です。
なお、後ほどみるこの車種のリアシートモデルと同じ、サンシェード付きも選べます。
安全性は、太めのタイヤ、乗せおろし時に操作しやすいスタンドなど工夫があります。
その上で、後部ブレーキが放熱フィン付きのローラーブレーキで、制動性能に配慮がある部分がポイントです。ブリヂストンの「エンジンブレーキ」への対抗策でしょう。
なお、乗せおろしの際の前輪(ハンドル)固定は、ヤマハと同じでスタンド連動型です(スタピタ2S)。
スタンドを立てると半固定になりますので、乗せおろしが便利です。タイヤも幅広ですし、ヤマハの良い部分は、パナソニックも持つと言えます。
製品保証は、3年間の盗難補償が付属します。
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以上、パナソニックのギュット・クルーム・DXの紹介でした。
ヤマハの「前のせ」タイプのライバルです。
安全性や乗せおろしの容易さなど、「子乗せ」に関わる部分では、正直、決定的な差はないです。
走行性能も、「オートマ」的な操作の楽さではヤマハですが、パナソニックは、坂道発進時のアシストがあるので、甲乙つけがたいです。
一方、、パナソニックは「後輪駆動」で「クランクセンサー」がない仕様で、この点で「前乗せ」に最適に仕様とも言えません。
ただ、子乗せモデルの場合、子供の成長とともに「後ろ乗せ」あるいは「2人載せ」としていわけで、そちらの用途だと、この仕様はむしろ利点です。
「前のせ」時の安定性も、車体やカルパワードライブユニットの部分で、設計上の「対策」はありますし、普通程度の腕力がある大人が操作し、この適正身長(年齢)の指示に応じて使うならば、大丈夫でしょう。
つまり、一般車にしたとき見栄えが悪いフレームである以外は、バランスが取れた仕様と言って良いです。
パナソニックは、バッテリー量は少し多めですので、送り迎えが相当長距離な場合や、バッテリー充電を忘れがちな方には、一定のメリット性があります。
なお、最終的な「おすすめ」は最後に改めて考えます。
【2024年12月発売】(2025年モデル)
【20インチ】
13・ギュット・クルームR・DX BE-FRD034
¥154,800 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ)
適正身長:155cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:16.0アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):86キロ
走行可能距離(フルパワー) :50キロ
急速充電時間:5時間
自転車の重さ::31.1キロ
センサー:トルク・スピード
ギュット・クルームR・DXも、「クルームシート」を採用したパナソニックの製品です。
簡単に言えば、上で見た「前のせ」のギュット・クルーム・DXの車体を「後ろ乗せ用」として、再設計したものです。
バッテリーは、したがって、同じものです。
車体重量も、ほぼ変わりません。
リアシートは、ギュット・クルーム・DXのリア用のオプションにあった「サンシェード付」のものと同じです。
夏の日差しから子どもを守る仕様です。なお、こうした仕様でも乗せやすくするため、左右どちらからでも乗せおろしが容易にできる構造を採用しています。
対応身長の目安は、身長70cm以上120cm以下、体重は体重8kg以上24kg以下です。
クルームフロントシート(前用)NCD490S
クルームフロントシート(前用)NCD489S
¥24,840 楽天市場 (6/20執筆時)
チャイルドシート(前用)NCD514S
¥19,800 楽天市場 (6/20執筆時)
フロントシートは、増設対応できます。
2024年モデルから、サンシェード付きの「クルームフロントシート」も登場しました。
ただカタログには「豪華版」のラインナップはなく、普通のリアシートだけの紹介です。成長段階からすると例外的になるのと、もともとカゴが付くからだと思います。
あとの部分は、基本的に、ギュット・クルーム・DXとだいたい同じですので、説明は諸省略します。
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以上、ギュット・クルームR・DXの紹介でした。
「後ろ乗せ」がデフォルトなので、成長したお子さんの場合はこちらで良いかと思います。
「後輪駆動」「クランクセンサーなし」の部分も、この仕様ならば目立ちません。
一方、パナソニック製品を考えている方で、最初から「2人乗せ」が想定される場合で性能を重視したい場合は、リアシートを「増設」の方向性で考えた方が、費用対効果が良いといえます。
その点で言えば、この場合は、先ほどのギュット・クルーム・DXをベースに考えた方が良いでしょう。
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【20インチ】
【2024年12月発売】
14・ギュット・クルーム F・DX BE-FHD032
¥155,000〜 楽天市場 (6/20執筆時)
適正身長:142cm以上(1人乗せ)
適正身長:155cm以上(2人乗せ)
シフト数:3段変速
バッテリー容量:16.0アンペア/時間
バッテリー寿命:700〜900回
走行可能距離(エコモード):86キロ
走行可能距離(フルパワー) :50キロ
急速充電時間:5時間
自転車の重さ::30.1キロ
センサー:トルク・スピード
なお、前のせの「ギュット・クルーム」に、バスケットを装備させたギュット・クルームF・DXもあります。
ようするに、これは、1つ上で見た「後ろ乗せ」のギュット・クルームR・DXの改良版です。
後ろ乗せシートを取っ払い、通常オプションの「前のせ」用のクルームフロントシートを装備させています。
シートは、年齢(1歳以上4歳未満)、体重(8kg−15kg )、身長(70cm-100cm)ですので、普通の前のせと基準は変わりません。
ただ、バスケットに荷物を載せるとする場合、バスケットの荷物の重量も考えないといけないわけで、バランスが必ずしも良いは言えない感じはあります。
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結論的にいえば、前のせならば、「ギュット・クルーム・DX」などカゴのないものを利用し、カゴは(2のせしないなら)後部スタンドに増設する方が良いような感じは(個人的には)します。
ただ、子供を送っていく際は、簡単な荷物くらいで、その帰りに「買い物して帰る」感じならば、「ありと言えばあり」なのかとは思います。
ただ、最後発だったことをふまえても、子乗せの中では「特殊なモデル」だとは思って買ってください。
次回に続く
子供のせ電動自転車のおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、子育て用の電動自転車の比較の1回目記事でした。
しかし、記事はもうすこしだけ「続き」ます。
2・子乗せ用電動アシスト自転車の比較 (2)
2-1:パナソニック〈続き〉
2-2:最終的なおすすめの提案【結論】
シートの安全性 ★★★★★★
こぎだしの軽さ ★★★★★★
走行安定性 ★★★★★
バランス ★★★★☆
バッテリー量 ★★★★★
見まもりやすさ ★★★★★★
夫婦での共用 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く2回目記事(こちら)では、パナソニックの製品をもう少しだけ追加でみます。
その上で、ここまでの「結論」として、目的別・用途別にAtlasのオススメ車種を提案しておきたいと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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