Top 情報家電 比較2025'【目的別】ICレコーダー49機の性能とおすすめ・選び方(2)

2025年04月25日

比較2025'【目的別】ICレコーダー49機の性能とおすすめ・選び方(2)

 1回目記事からの続きです→こちら

2-1・音楽録音用のICレコーダーの比較

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 2回目記事では、ICレコーダーのうち、音楽録音に向く上級もデルを順番にみていきます。

 音楽のほか、野鳥観察などの際の集音に向く機種、プロ向けの録音機材も含みます。

1・ICレコーダーの比較 (1)
 
1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:仕事用レコーダー
2・ICレコーダーの比較 (2)
 2-1:音楽用レコーダー
3・ICレコーダーの比較 (3)
 3-1:文字起こし用レコーダー
 3-2: 最終的なおすすめの提案【結論】

 今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた、ICレコーダーの「選び方の基本」に沿いながら、説明していきます。

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 なお、以下の記事では、高評価できる部分については赤系の文字色で、イマイチな部分については青字で表記していきます。 


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 【2025年発売】(32bit float非対応)

 22・TASCAM リニアPCM DR-05XP
  ¥20,000 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 【2019年発売】(32bit float非対応)

 22・TASCAM リニアPCM DR-05X
  ¥16,500 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(全方向性)
記憶容量:8GB
電池寿命:46時間(単三2本)
外部編集:対応(USB MicroSD)
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:167g

 TASCAMリニアPCMレコーダーDR-05XPは、音楽録音に特化したICレコーダーです。

 同社は、音響ブランドの「TEAC(ティアック)」の業務用音響ブランドの名称で、割と昔からICレコーダーを作っていました。

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 2025年にモデルチェンジがありました。

 筐体形状は同じですが、32ビットフロート録音に対応しました。

 記事冒頭の「選び方の基本」でも書きましたが、最近普及が進んでいる規格で、再生音量の大小にかかわらず、音質劣化が少ない、新世代の録音規格です。

 あとは、接続端子がUSB-Cになった程度の違いです。

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 結論的にいえば、32bit float対応はかなり大きな進化ですし、新機種を選ぶ意味は大きいです。

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 ステレオは、最大で、96kHz/24bitです。

 先述のように、WAVの32ビットフロート録音です。

 マイクは、左右に全方向性のステレオマイクを装備します。

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 耐音圧は、125dBです。

 価格的にこの用途の入門機ですので、示される値は一般レベルです。

 ただ、32bit float録音ですし、録音レベルをピークレベルで自動調整する機能があるため、問題点とは言えません。。

 対応フォーマットは、WAVの32bit float以外は、MP3に対応します。

 リニアPCMは旧機はフォローでしたが、仕様が変わりました。

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 PCとの接続は、対応します。

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 【128GB〜512GB】

 Samsung microSDXCカード
  ¥1,799〜 Amazon.co.jp (3/14執筆時)

 記憶容量は、8GBです。

 その上で、本機はMicro SDカードを利用する仕様で、最大512GBまで認識されます。

 電池寿命は、単3電池2本で、最大17時間との表記です。

 ただ、ハイレゾ音質で録音する場合短くなります。

 その場合、旧機だと10時間程度でしたが、新機種の場合は不明です。

 重さは、電池込みで、174gです。

 スマホ並みの重さです。音楽用は基本重めになります。 

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 インターフェースは、USB-Cを1ポート装備です。

 入出力とも2chです。

 ただ、入力して使う場合は、48kHz/24bitが最大です。  

 そのほか3.5mmのステレオミニジャックがIN/OUTと装備されます。

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 あとは、フィールド用に便利な風切り音の軽減のためのローカットフィルター(4段階)も装備となります。

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 以上、TASCAMDR-05XPの紹介でした。

 32bit float録音に対応した、音楽録音用の入門機としてプレゼンスがあります。

 入力や耐音圧ほかのスペックは、入門機相当ではありますが、ある程度軽量で気軽に使えそうな仕様といえます。

 音楽録音や、集音などの気軽な趣味に便利に使えるでしょう。

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 なお、本機には、次のような上位機の展開もあります。

 違いを確認しておきます。

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 【2025年発売】

 23・TASCAM リニアPCM DR-07XP
  ¥33,000 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 【2019年発売】

 23・TASCAM リニアPCM DR-07X
  ¥17,800 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(可動式)
記憶容量:8GB
電池寿命:46時間(単三2本)
外部編集:対応(USB MicroSD)   
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:184g(電池込み)

 第1に、 DR-07XPです。

 先ほどの機種の1つ上位機にあたります。

 本機の場合も、旧機は32bit float非対応なので、今買うならば新機種です。

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 重さは、184gです。

 下位機とあまり変わりません。

 しかし、サイズ(幅68x高さ159.6x奥行27 mm)は、下位機(60.5x142.3x27 mm)少し大きいです。

 音質面は、一方、耐音圧(125dB)の部分を含めて、下位機種と同じです。

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 マイクは、ただ、可動式のステレオです。

 冒頭の「選び方の基本」でも書きましたが、ワイドな臨場感を出せるA-B方式と、マイクをクロスさせることで、センター部分の中抜けを防げるX-Y方式対応します。

 全指向性の2マイクだった下位機と違い、単一指向性の2マイクの可動式の場合、シーンに合わせた集音ができる部分で便利です。

 特に、クロス状態(X-Y)が使える部分で、インタビューやスタジオ内などの近接での音楽録音などにおいて、使い勝手が良いです。

 あとは、大きな違いは見られません。

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 結論的にいえば、 X-Y方式に対応する部分で、利用シーンの幅はかなり拡がります。

 わりと値段差はあるものの、汎用性を重視したい場合、こちらを選ぶ意味は大きいです。

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 【2019年発売】

 24・TASCAM DR-40X
  ¥24,750 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 第2に、DR-40です。

 2019年旧機ですが、1つ上の製品より1つ上の上位機です。

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 インターフェースは、主な相違点です。

 こちらのみステレオ端子、USB(Micro-USB)ほか、XLR/TRS入力があります。

 この部分で、外部のミキサーやマイクからの入力に対応する機種です。

 重さは、ただ、282gです。

 また、2019年世代なので、32bit float非対応で、Micro SDカードも128GBまでとなります。

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 結論的にいえば、おそらく、ですが、近々「DR-40XP」などの後継品がでる蓋然性が高い製品です。

 今は買い時ではない機種と言えます。


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 【2022年発売】

 25・オリンパス OM SYSTEM LS-P5
  ¥20,200
Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(3マイク式)
記憶容量:8GB
電池寿命:46時間(単4 2本)
外部編集:対応(USB MicroSD)   
記録形式:リニアPCM WAV Flac
重さ:78g(電池含)

 リニアPCMレコーダーLS-P5は、オリンパス(現OMシステム)の音楽録音に特化したICレコーダーです。

 長いこと在庫がなかった LS-P4の後継機です。本機は、オリンパスが、OMデジタルソリューションズ(OM SYSTEM)になって最初の新製品でした。

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 用途は、音楽や映像製作を想定します。

 ただ、ビジネス用の上位機としてのニーズも備える製品です。

 ステレオの音質は、96kHz/24bit対応です。

 CDより高音質なハイレゾ音源の音質で録音が可能です。

 一方、本機は、32bit float非対応です。

 この部分は注意点です。

 この機能のあるなしで、集音時も、また、その後の編集でも大きな差が付くので、(今だと)やや残念と言えます。

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 マイクは、ただ、独自の工夫があります。

 写真のようにな、3マイクシステムです。

 全方向性マイクを2機のほか、指向性マイクを1機中央に持つ構造です。

 この場合、X-Y方式のようにクロスさせずとも、中間の音の欠如が少なく、より自然です。

 写真は旧機種のマイク(TRESMIC )ですが、今回、詳細は非開示ながら、マイク部分に改良が加えられ、TRESMIC IIとなっています。

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 ビジネス専用の機種ではないのですが、この仕様だと、会議・講演でも、かなり鮮明な録音が可能です。

 むろん、録音レベルを自動で制御する「ボイスチェイサー」ほか、2マイクをノイズキャンセル用に使う「2マイクノイズキャンセル」など、ビデオ制作などにおいても、便利な機能は多いです。

 スレートトーン信号を挿入し、編集時のため、インデックスをつけられる機能や、カメラで利用する場合のテストトーン調整ができます。

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 とくに、【オリンパスのミラーレス一眼の比較記事】で紹介した、同社のハイエンドカメラと連携し、ハイレゾ録音する機能など、見どころは多いです。

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 指向性も、細かく変更できるので、多用途に使えます。

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 耐音圧は、125dBです。

 音楽用としては、入門機相当です。

 本機も、録音レベルのリミッターがあるため、音割れの危険は少ないです。

 対応フォーマットは、 WAV以外に、ハイレゾ規格の圧縮形式となるFLACでの録音に対応します。

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 【128GB〜512GB】

 Samsung microSDXCカード
  ¥1,799〜 Amazon.co.jp (3/14執筆時)


 PCとの接続は、対応できます。

 内蔵メモリー16GBのほか、MicroSDカードに対応できます。

 対応する最大容量の記載はないのですが、64GBまではスペックが示されるので使えるでしょう。

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 また、この機器は音楽プレーヤーとして再生も可能で、録音したデータを試聴可能です。

 また、簡易的ですが、イコライザーも付属します。

 Bluetooth搭載なので、録音した機器をBluetooth対応の無線ヘッドホンに転送することも可能です。なお、【Bluetooth対応ヘッドホンの比較記事】はこちらで別に書きました。

 電池寿命は、最大42時間の録音に対応します。

 バッテリーは単4電池ですが、電池込みでも78gとかなり軽いです。

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 OM SYSTEM BR404
  ¥1,879 楽天市場 (4/25執筆時)

 充電は、オリンパス製のニッケル乾電池(BR404)を使う場合に限り、USB給電にも保証されます。

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 インターフェースは、3.5mmステレオミニジャック(in/out)が1系統です。

 音楽用のUSBインターフェースがない点がTASCOM機との相違点でしょう。

 なお、搭載するBluetoothを使って、スマホをリモコン代わりに利用できます。利用するアプリは、DVR.Remoteという自社アプリです。iOS系とAndroid系双方に用意されます。

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 使いやすさの部分では、本機は、SMARTモードとして、リハーサル(試し録音)時の集音内容から、集音レベル(音量)を適切に調整する機能も持ちます。

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 このほか、録音レベルが細かくマニュアル調整できる点も、こちらの魅力です。コンサート中でも、左右の録音レベルメーターを見ながら、レベル合わせが容易に行えます。

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 以上、オリンパスOM SYSTEM LS-P5の紹介でした。

 集音部分の性能は、ミキシング部分で定評のある3マイク式をそのままに、性能を増した印象です。

 その上で、Bluetoothを装備して操作できる点、電池込みでもかなり軽量な点で、とりまわしやすいのもメリットです。軽いと、カメラほかの機材に取り付けやすいですし、この部分を含めた良さそうです。

 音楽録音モデルとしては、一方、32bit float非対応なのは注意点です。

 その分、3マイクでも「軽い」とは言えますが、少なくとも、音楽用では(対応機に比べると)演奏者用というより、趣味の録音用のレベルかなと思います。

 いずれにしても、〈今だと)音楽用だが「ビジネス用の高性能機」としてのほうが、おすすめしやすい機種です。


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 【2018年発売】

 26・SONY リニアPCM PCM-D10
 
 ¥56.436 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(可動式)
記憶容量:16GB
電池寿命:26時間(PC充電可)
外部編集:対応(USB SD)
記録形式:リニアPCM WAV Flac
重さ:480g

 SONYPCM-D10は、ソニーの音楽用の「リニアPCMレコーダー」シリーズの高級機です。

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 だいたいこの程度の価格から、ICレコーダーは情報家電から音響家電に「変化」し、パーツダイヤルなどのこだわりが増していきます。

 内蔵メモリーは、16GBです。

 しかし、さらに、SDカードで容量追加できます。

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 ステレオの音質は、この機種もハイレゾ対応です。

 ただ、やはり、発売時期の関係で、32bit float非対応です。

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 サンプリング周波数は、一方、高解像度の192kHz/24bit対応です。

 そのため、「音楽を録る」というより「ハイレゾ音源を作る」こと自体を目的化しる上級者にも対応できます。

 コーデックは、LPCMのほか、FLACにも対応します。

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マイクは、全方向性マイクが2つであり、可動式です。

 本機も、マイクをクロスさせることで、中央部の音抜けを減らし自然なステレオ感にするX-Y式に対応します。

 また、マイクを前方に向けるズームポジションに対応しますが、これは、全方向性マイクの弱点だった、後援会など、距離が離れた前方の音の収集に効果を発揮します。

 指向性ズームマイクなしに、同様の効果を狙ったもので、ビジネス向けの使い方もできる機種です。

 音楽用にも、インタビュー用にも使える機種と言えます。

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 耐音圧は、123dBと明記があります。

 バンド演奏を含めて、それなりに対応できる機種です。

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 とくに本機は、2系統のA/Dコンバータを使ったデジタルリミッタを搭載します。

 下位機種と比べても、高度に(拍手など)の音割れ時の調整がなされるため、使い勝手は良いです。

 なお、ADコンバータの恩恵で「高S/Nモード」利用できるのも特色で、楽器などの小音再生時に、周りのノイズに埋もれてしまう音を拾い出す仕組みもあります。

 アナログ音声をデジタルに変換する場合、ノイズが問題になるのですが、その部分も、高級オーディオようのコンデンサの採用や、ソフト的な対応で、クリアなサウンドが実現しています。

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 PC接続は対応です。

 また、Bluetooth経由で、ICレコーダーがスマホで遠隔操作・遠隔再生できます。ただし、音楽の場合は、コーデックがSBCのみですので、あくまで「試し聴き」用です。

 電池寿命は、LPCMによるハイレゾ録音の場合26時間となります。

 充電は、この機種は、リチウムイオン電池が内蔵なので、USB充電ができます。

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 インターフェースは、3.5mmのステレオミニジャックとUSBのほか、TASCOMの上位機と同じく、XLR/TRS入力端子も装備します。

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 以上、ソニーの PCM-D10 の紹介でした。

 発売時は、音楽録音用の高性能機として、プレゼンスがあった機種です。

 ただ、本機の場合も、32bit float非対応なのは注意点です。

 新機種がでるか、終息するかは不明ですが、今だと多少、おすすめしにくさはあります。


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 【2021年発売】

 27・TASCAM Portacapture X8
  ¥56,371 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:大型ステレオ(可動式)
記憶容量:
電池寿命:11時間
外部編集:対応(Micro SDカード)  
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:472g

 Portacapture X8 は、TASCAM(TEAC)上位機となる、8トラックハンドヘルドレコーダーです。

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 本機は、3.5インチのカラータッチパネル搭載です。

 UIは、マニュアルモードほか、ポッドキャスト・フィールド(野帳などの録音)・ボイス(インタビュー)、音楽、ASMR録音の6つのモードが用意されます。

 ステレオの音質は、こちらもハイレゾ対応です。

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 サンプリング周波数は、本機も192kHz/24bitです。

 そのため、 「マスター音源レベル」の解像度での録音が可能です。 

 一方、ハイエンドなのでFlac圧縮での録音ができない一方、WAVでの32bit floatフォーマットに対応します。

 小音量での録音を大きく再生する場合に音質劣化がない点、逆に大きすぎる音量を小さく調整する際にクリップ(飽和)しない点で、最近注目されています。

 画像ファイルに例えると(拡大しても荒れない)ベクター画像の違いのようなもの、と言われます。

 音楽編集の際に有用であるほか、ICレコーダーについては、フィールド自然観察の際など、いろいろ応用が利くでしょう。

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 【128GB〜512GB】

 Samsung microSDXCカード
  ¥1,799〜 Amazon.co.jp (3/14執筆時)

 内蔵メモリーは、ありません。

 この製品は、Micro-SDカードを利用する形式です。512GBまで対応です。

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 マイクは、搭載は、全方位マイクが2マイクです(14.6mmラージダイアフラムコンデンサーマイク)。

 加えて、4系統の系統のXLR/TRS入力があり、6チャンネル(+2ミックス)までの録音ができます。


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 PCとの接続は、対応できます。

 USB経由で接続時には、PCに対してUSBオーディオインターフェースとして機能します。

 配信などの簡易的なミキサーなどとしての利用法を想定します。

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 電池寿命は、付属マイクのみ利用の2chで約11時間です(単3/4本)。

 ただ、PCでのUSBバスパワー、別売のACアダプターからも電源をとれる仕様です。

 そのほか、本機はBluetooth搭載で、野外利用時などに、スマホをリモートコントローラーにできます。

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 以上、タスカムのPortacapture X8 の紹介でした。

 32bit floatに対応という分かりやすいポイントがあるハイグレード機です。

 基本的は音楽用・室内配信向けですが、フィールド観察でも便利そうです。

 個人的に、その方面で面白そうで使ってみたいのですが、本体について、防水・防塵性の明示がない点だけ、注意してください。

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 【2022年発売】

 29・TASCAM Portacapture X6
  ¥39,800 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:大型ステレオ(可動式)
記憶容量:
電池寿命:13.3時間
外部編集:対応(Micro SD)
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:365g

 なお、本機の下位機種として、Portacapture X6も登場しています。

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 下位機種と言うより「小型機」というのが正解で、やや大きめだった上位機と違い、重さは365gで、サイズも、幅75 x高さ174.3x奥行37.2 mmと少し「加減」があります。

 端子は、入力が最大4ch、録音6トラックと少なめです。

 具体的には、3.5mmのアンバランスが省略です。

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 サンプリング周波数は、ただ、WAV96kHz/24bitです。

 32-bit floatは対応しますが、ここが最も目立つ違いかもしれません。

 あとは、細かい出力の値を除けば、変わらないと言えます。

 バッテリーは、最大13.5時間ですので、少し伸びます。

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 結論的にいえば、スタジオ環境でないならば、こちらでも十分過ぎるスペックだと思います。サンプリング周波数の部分では、注意が必要ながら、上位機に続いて出た形ですし、信頼性の部分でも選んで良いかと思います。


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 【2024年発売】

 30・ ZOOM H6essential Handy Recorder
  ¥33,551 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2マイク)
記憶容量:
電池寿命:18時間
外部編集:対応(Micro SD)  
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:423g

 H6essential Handy Recorderは、ZOOMの販売するICレコーダーです。

 同社は、主な市場が海外という会社ですが、日本の音響電子機器の上場企業で、ファブレス企業です。

 音楽用ICレコーダーも相当前から販売しています。楽器店を中心に流通する製品です。

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 本機も音楽用ICレコーダーですが、どちらかというと、演奏者・配信者に向く「プロ用・ライブ配信用機材(ミキサー)」の色合いが強い製品です。

 サンプリング周波数は、96kHz/32bitす。

 ハイレゾ級であり、32bit floatにもしっかり対応します。

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 【128GB〜1TB】

 Samsung microSDXCカード
  ¥1,799〜 Amazon.co.jp (3/14執筆時)

 内蔵メモリーは、ありません。

 MicroSDカードを利用する形式で、最大1TBまで認識します。

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 MSステレオマイク・カプセル MSH-6
  ¥9,064 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 マイクは、X-Y方式の指向性マイクが2マイクです(XYH-6e)。

 着脱式で、別売のMSステレオマイク・カプセル(MSH-6)に交換も可能です。

 この場合、センターに単一指向性マイク、サイドに双指向性マイクです。

 ビデオカメラなどにも利用するもので、立体的な録音ができますが、センターだけのモノラルにして、インタビューなどに使う人もいるようです。

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 インターフェースは、一方、出力は3.5mmのステレオミニジャックです。

 入力は、4系統のXLR/TRS入力があります。

 複数のマイクをつなげての録音に対応できます。

 内蔵マイク2機の部分を含め、最大6トラックのマルチトラック録音に対応し、それらを本機内蔵のミキサーで扱えます(バックアップを含めると8トラック)。

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 PCとの接続は、USB-Cを利用します。

 USB-C規格で、入力も対応です(最大 6トラック)

 出力は、2OUTで、ミックスしたトラックをPCに出せます。

 ライブ配信にも向くでしょう。

 なお、iOS系(iPad)にも対応しますが、その場合は、2in/2Outです。

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 耐音圧は、標準マイク利用時に、最大136dBというスペックです。


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 ZOOM ズーム ACアダプター AD-17A
  ¥1,755 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 電池寿命は、最大18時間です。

 アルカリの単3乾電池を4本利用します。

 そのほか、USBバスパワー駆動にも対応します。

 別売のACアダプタ(AD-17)が用意されますが、低出力の単なるUSB充電器なので、スマホ用のものを持っているならば、不要でしょう。

 重さは、標準マイクで、電池込みで381gです。

 着脱式マイク(42g)の重さは含みませんので、つけた状態で絵、

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 操作部分は、同社の下位機などと仕様は変わります。

 回転式のインプットダイヤルが省略され、ミキサーボタンとダイヤルによる調整です。

 ボタン配置も変更されています。

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 以上、ZoomH6essential Handy Recorder の紹介でした。

 言うまでもなく、プロ用のハンディ録音機材、ポータブルミキサーです。

 その点で、気軽に持ち運んで使う趣味の域からは逸脱します。基本的には、マルチトラック録音を楽しむ場合のミキサーであり、その面で優秀だとおもいます。

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 なお、同社からは、このほか次のような製品展開があります。

 順番にみておきます。

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 【2020年発売】

 31・ ZOOM Handy Recorder H6/BLK
  ¥36,850 楽天市場 (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2マイク)
記憶容量:別売SDカード
電池寿命:20時間
外部編集:対応(SDカード)  
記録形式:WAV MP3
重さ:365g

 第1に、 ZOOM H6 essential Handy Recorderです。

 1つ上の製品の旧機で、32bitフロート非対応の世代です。

 操作は、一方、上面に、回転式のインプットダイヤルがある従来の方式です。

 あとは、旧機だとMP2(2トラック)録音ができたのと、USBの仕様や、対応カードの種類(SDカード)、バッテリー持続時間が若干変わるほどです。

 ただ、やはり32bitフロートは、最近では、革新的な記録方式ですし、今選ぶ製品ではないでしょう。

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 【2025年発売】

 32・ZOOM H5studio
  ¥42,696 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2マイク)
記憶容量:別売SDカード
電池寿命:18時間
外部編集:対応(Micro SDカード)  
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:410g

 第2に、 ZOOM H5studio です。

 2025年に登場した、H6の下位シリーズです。

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 トラック数は、4トラック(バックアップ含めて6トラック)で、上位機とをつけます。

 マイク特性も、耐音圧(140 dB)を含めて、上位機と若干数字が変わりますが、性能差差というほどでもないでしょう。

 バッテリーは、アルカリ電池4本で、最大15時間です。

 ただ、ハイレゾ仕様で使う場合、相応に短くなるでしょう。

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 重さは、マイク・電池込みで410gです。

 本機も、マイクの着脱は可能な仕組み(Dual AD)です。

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 〈2025年夏登場予定〉

 ワイヤレスラベリアマイク・カプセル WLM-1
  ¥----

 なお、この製品の登場に合わせて、純正ワイヤレスマイク(直径14.6mm:130dB)も登場予定です。上部マイクコネクタにトランスミッタを付けて、通信する方向性です。

 こちらは、上位機(H6essential)でも使えます。

 こちらは、最近の録画機器でもよくみられるAIノイズリダクションにも対応です。

 通信仕様や、価格は、登場以降補記します。

 あとは、上位機に対して、言及したい違いはないです。

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 結論的にいえば、上位機と、トラック数以外は大きな変更はない感じです。

 重さもサイズもさほど変わりませんが、操作性は、配置も含めてしやすい感じなので、これで足りる場合、選択肢にできそうです。

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 【2024年発売】

 33・ ZOOM H4essential Handy Recorder
  ¥26,320 楽天市場 (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2マイク)
記憶容量:別売SDカード
電池寿命:9時間
外部編集:対応(Micro SDカード)  
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:243g

 第3に、ZOOM H4 essential Handy Recorderです。

 H5の下位機になります。

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 トラック数は、本機も、4トラックです。

 重さは、ただ、243gと軽量になるうえで、小さめです。

 その代わり、電源が単3×2となる関係で、持続時間は9時間です。

 仕様面では、こちらは、LRマイク交換(Dual AD)に非対応です

 マイク性能も、若干ですが耐音圧などのスペックでをつけています。

 とはいえ、32bitフロート対応の小型機として、需要はあるでしょう。

 ポータブルで使うならば、一定の魅力があります。

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 【2024年発売】

 34・ ZOOM H1essential Handy Recorder
  ¥12,500 楽天市場 (4/25執筆時)

 【マイクなし・ XLR/TRSジャック】

 34・ZOOM H1 XLR Handy Recorder
  ¥17,380 楽天市場 (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2マイク)
記憶容量:別売SDカード
電池寿命:10時間
外部編集:対応(Micro SDカード)  
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:92g
※H1 essentialのスペック

 第4に、ZOOM H1 essential Handy Recorderです。 

 このグレードの廉価版です。

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 こちらは、インプット(モノラルの MIC/LINE端子)がない製品です。

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 内蔵マイクは、同じく、同じようなXYステレオ方式指向性マイクです。

 耐音圧(120 dB SPL)などでも、エントリークラスになっています。

 それもあって、パネルは、モノクロのOLEDです。

 とはいえ、32bitフロート対応になりますので、その部分は強調できます。

 電池は、単42本で、約10時間です。

 なお、同シリーズのH1 XLR Handy Recorderは外部入力(XLR/TRS)のみになります。

 インプット(MIC/LINE)はあります。

 同じように32bitフロート対応ですが、少し特殊なニーズと言えます。

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 結論的にいえば、音割れせず、劣化しない32bitフロートを試したい方にピッタリの製品と言えます。

 軽量で小さめなので、なにかしらアクティブな使い方にも向くでしょう。


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 【2020年発売】

 35・ ZOOM Handy Recorder H8
  ¥38,999 楽天市場 (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2マイク)
記憶容量:
電池寿命:15時間
外部編集:対応(SDカード)  
記録形式:WAV MP3
重さ:354g

 H8は、ZOOMの販売するICレコーダーの上級シリーズです。

 H6の上位機にあたりますが、発売時期の関係で、32bitフロート非対応の世代です。

 サンプリング周波数は、96kHz/24bitで、WAV MP3のみの対応です。

 内蔵メモリーは、本機もありません。

 カードは、SDカードになります。

 最大で512GBまで対応です。

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 マイクは、X-Y方式の指向性マイクが2マイクです。

 マイクカプセルの交換は、下位機同様に対応です。

 ただ、対応機機は、完全互換ではなく、先述のワイヤレスマイクは、非対応です。

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 インターフェースは、一方、本機は最大8トラックです。

 XLRマイク入力4系統と、XLR/TRS2系統と、入力を6系統に増加させています。

 内蔵マイクと合わせて「8チャンネル(8in)」です。

 バックアップ録音の4chを含めると、12chになります。

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 パネルは、一方、タッチパネルです。

 直感的な操作がしやすくなっています。

 目的に合わせて「フィールド」「音楽」「ポッドキャスト」アプリが用意され、設定面の利便性向上が見込めます。

 なお、同社は本機を「フィールドレコーダー」と呼びます。

 操作系を含めて、どこでも使いやすくしているからです。

 出先でのポッドキャストなどの配信も、下位機種以上に使いやすいでしょう。

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 効果音・ジングルなど、下位機より多い、13個のプリセットもこの用途のために用意されます。

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 ZOOM ズーム Bluetooth Adaptor BTA-1
  ¥4,490 楽天市場 (4/25執筆時)

 ネットワークは、こちらは、Bluetoothアダプタを装備可能です。

 別売の、Bluetoothアダプタを購入し、専用アプリ利用することで、リモート操作もできるため、一般向けでも、何らかの使途があるようにも思えます。

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 PCとの接続は、USBケーブルを利用します。

 本機も、パソコン外部オーディオインターフェースとして利用できます。

 12in/2Outという仕様で、高度なライブ配信用にも使えます。

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 以上、ズームのHandy Recorder H8の紹介でした。

 大きくて重いので、使途はより限られるでしょう。

 ただ、タッチパネル式モニターの採用や、Bluetoothアダプタ経由でのスマホとの接続性など、使い勝手の部分でもパワーアップが見られます。完全に「プロ機材」ですが、利便性は期待できます。

 一方、先述のように、32bitフロート非対応ですので、近いうちに後継機がでるようには思います。

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 【2020年発売】

 36・ ZOOM PodTrak P4
  ¥19,090 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2マイク)
記憶容量:
電池寿命:9時間
外部編集:対応(SDカード)  
記録形式:WAV
重さ:290g

 なお、ズームのフィールド用の「廉価版」といえるのが、PodTrak P4です。

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 モニターは、白黒で小さいですが、本機も4チャンネルのXLRマイク入力を持ちます。

 ただし、本機は内蔵マイクがないので、単独での利用は不可です。

 本機も、オーディオインターフェース機能を利用してのライブ配信にも対応できます。

 ただし、PC・スマホ関わらず、2チャンネルのイン/アウトになります。

 音源は、WAVの44.1kHz/16bitまで対応です。

 したがって、記録音質面でのスペックについて上位機とを付けています。

 バッテリーは、単3電池2本です。

 本体も、それなりに軽量なので携帯性は評価できます。USBバスパワーでの動作に対応し、本機も、別売のAD-17アダプターに対応できます。

 ジングルは11種類です。


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 【2021年発売】

 【Bluetoothあり】

 37・ ZOOM F2-BT/B
 37・ ZOOM F2-BT/W
  ¥23,213 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 【Bluetoothなし】

 38・ ZOOM F 2/B
  ¥18,576  (4/25執筆時)

内蔵マイク:モノラル
記憶容量:
電池寿命:14時間
外部編集:対応(SDカード)
記録形式:WAV
重さ:32g

  F2-BTもZOOMの販売するのICレコーダーです。

 本体色は、黒(F2-BT/B )と白(2-BT/W)です。

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 コンセプト的には、音楽も視野に入る製品です。

 本機も、「フィールドレコーダー」の仲間で、むしろ、小型軽量化と堅牢性の部分にポイントを置いた機種です。

 胸元などに装着しやすいスクリューロック付のピンマイクが付属です。

 サイズは、 57.5 × 46.4× 22.4 mm です。

 音質は、本機はモノラルのみです。

 マイクは無指向性です。

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 PCとの接続は、SDカードを介す形です。

 最大で512GBまで認識します。

 なお、Bluetoothは、スマホアプリ(F2 Control)から本機をリモートコントロールするためのもので、通信には利用できません。

 電池寿命は、アルカリ電池2本で、Bluetoothモデルだと14時間です。

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 以上、ZOOMのF2-BT の紹介でした。

 フィールド用のモノラルと使途がハッキリしている製品です。

 一方、防水性・落下・温度耐性などの意味でのタフさの表明がないです。これがあれば、また違った意味合いが出てくる気もします。


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 【2022年発売】

 39・ ZOOM MicTrak M2
  ¥13,264 楽天市場 (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(X-Y式)
記憶容量:
電池寿命:11時間/22時間
外部編集:対応(USB SDカード)
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:204g

 M2 MICTRAKは、ZOOMの販売するICレコーダーとしては、少し特殊といえる製品です。

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 音楽用でもありますが、持ち歩いてのインタビューや、野外集音、配信用の録音に向くタイプのICレコーダーでもあります。

 インタビュー用にもよいので「ビジネス用」として1回目記事で紹介しても良かったのですが、主要ターゲット層は、録音後の「ネット配信」を趣味とする方に思いますので、やはり、こちらにしました。

 ステレオの音質は、こちらもハイレゾ対応です。

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 サンプリング周波数は、一方、本機は32-bit float/ 96kHzに対応です。

 先ほど、TASCAM製品で少し書きましたが、新しい規格です。

 小音量での録音を大きく再生する場合に音質劣化がない点、逆に大きすぎる音量を小さく調整する際にクリップ(飽和)しにくい方式です。

 この特長を活かすため、ADコンバータを2種類積みます(デュアルADコンバータ) 

 ようするに、あまり考えなくても、音割れや音量不足が起こりにくく、高音質な録音が「簡単にできる」というコンセプトです。

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 重さは、標準マイクで204gです。

 ハンディマイクより軽いほどで、サイズを含めて違和感はないです

 内蔵メモリーは、ありません。

 この製品は、SDカードを利用する形式です。1TBまで公式対応です。

 マイクは、X-Y方式で固定です。

 つまり、単一指向性になるので、先ほどの写真のように、音楽ならばソロ演奏用と言えます。

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 耐音圧は、135dBです。

 インターフェースは、出力は PHONE/LINE OUTです。

 なお、一応確認用に、スピーカーも内蔵しています。

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 PCとの接続は、USB-Cです。USBマイクとして配信などに利用できます。

 ただ、速度規格はUSB2.0なので、32-bit float/ 48kHzが最大です。

 まあ、問題ないです。

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 【Amazon.co.jp限定】

 パナソニック エネループ Pro 単3×4本
  ¥2,160 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 パナソニック エネループ 急速充電器
   ¥2,806 Amazon.co.jp (1/31執筆時)

 電池寿命については、アルカリ電池が11時間、リチウム乾電池が22時間との表記です。

 具体的な説明はないですが、実際的には、Panasonicの蓄電容量多めのeneloop proを使った場合でしょう。

 実際、この手の電力を一気にたくさん使う機器は、放電容量が少ないリチウム電池の方がだいぶ有利です。

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 以上、ZOOM MicTrak M2の紹介でした。

 音楽用としては、単一指向性なのでかなり限定的でしょう。ただ、野外集音やインタビュー用に、ある程度の音質を得たい場合、画期的なICレコーダーに思えます。

 実際、インタビューやネット配信ならば、不快な音割れや、音不足さえなければよいわけで、それを自動で制御できる本機は、とくに録音の初心者には良いかと思います。

ーーー

 なお、これに類するように思われる同社の製品がほかにもあります。

 順番にみていきます。

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 【2022年発売】

 40・ ZOOM MicTrak M4
  ¥18,900 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

 41・ ZOOM MicTrak M3
  ¥24,000 楽天市場 (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(X-Y式)
記憶容量:
電池寿命:10時間/18.5時間
外部編集:対応(USB SDカード)  
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:325g

 第1に、MicTrak M3とM4です。

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 M3のほうは、完全にカメラ用のショットガンマイクで、追加の説明は要らないかと思います。

 48 kHz/32bit floatですが、用途として問題ないでしょう。

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 一方、M4は、スペック面で、192 kH/32-bit floatまで対応となる製品で、ハイレゾ用です。

 その上で、XLR入力が2系統あるので、4トラック機です。 

 外部マイクが使えるならば、音楽用として問題ないので、こちらはスタジオ用の色合いがより濃いと言えます。逆に言えば、ハンディマイク型である意義は、先ほどの機種より薄い部分は感じます。

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 機能面では、音ズレを防ぐタイムコードジェネレータを内蔵するので、映像製作にも向く仕様です。

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 そのほか、形状が特殊でボタンが多いので、変な持ち方をしないといけないシーンが多いので、その部分で、強化コーティング塗装をしてグリップ力を高めています。

 ハンドリングノイズ予防のためもあります。

---

 結論的にいえば、M4は、下位機種(M2)とはえらく正確が異なるものと言えます。

 上位機、下位機の関係で捉えて「大は小を兼ねる」とせず、用途に合わせて、選ぶべきと言えます。

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 【2024年発売】B0DJPQXJ46

 42・ ZOOM H2essential Handy Recorder
  ¥19,300 Amazon.co.jp (4/25執筆時)

内蔵マイク:ステレオ(2+1マイク)
記憶容量:
電池寿命:11時間
外部編集:対応(microSDカード)  
記録形式:WAV (32bit float)
重さ:270g

 第2に、ZOOM H2 essential Handy Recorderです。

 シリーズ的に言えば、既に見た「 essential Handy」の仲間ですが、内蔵マイクの形式からこちらに分類しました。

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 サイズは、幅60×奥行44×高さ97mmです。

 重さは270gです。

 音楽、集音用です。主朝とサイズが問題ないならば、仕事にも使えそうではあります。

 大きめのスマホほどの重さなので。

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 マイクは、グリルの下に内蔵です。

 むき出しではないタイプです。

 前後に指向性マイクがあるほか、サイドに双方向性マイクがある構成です。

 ゲーミングを含めたPC用コンデンサーマイク(にみられるような構成です。

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 基本は、ステレオ、サラウンドな音楽録音用ですが、対談やのような用途にも向きそうな汎用性があります。

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 上の3パターンの集音方法が選択できる上で、モノラル(ハイパーカーディオイド)、ステレオ90度、ステレオ120度の指向性が選択できるので、合計で9種のパターンが、簡単に設定できます。

 人数に柔軟に対応できる点で、ビデオ会議用の据置にも手軽でよさそうです。

 本機も32bitフロート対応です。

 バッテリーは、11時間保ちます。

4---

 結論的にいえば、専門化した使い方というより、色々な集音に使える汎用性が「売り」でしょう。

 個人用としてはもちろん重いので、組織が1つ備えて置くと便利な機種に思えます。

次回につづく!
ICレコーダーのおすすめは結論的にこの機種!

 以上、今回は、ICレコーダーの比較の2回目記事でした。

 しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。

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3・ICレコーダーの比較 (3)
 3-1:文字起こし用レコーダー
 3-2: 最終的なおすすめの提案【結論】

音質の良さ ★★★★★
取材の録音 ★★★★★
会議の録音 ★★★★★
音楽の録音 ★★★★★
語学学習  ★★★★★
携帯性   ★★★★★
総合評価  ★★★★★

 続く、3回目記事こちら)は、まだ見ていない、文字起こし用のICレコーダーを見た後で、結論編に入ります。

 今回紹介する製品全てから、目的別・予算別にAtlasのおすすめできる機種をあげていこうと思います。

 引き続きよろしくお願いします。

 3回目記事は→こちら

posted by Atlas at 15:34 | 情報家電

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