【今回レビューする内容】2023年 最新の液晶テレビの価格・性能とおすすめ・選び方(まとめ記事):LGエレクトロニクス・シャープ AQUOS・パナソニック VIERA・ 東芝 REGZA ・SONY BRAVIAなど: 1人暮らし用のテレビ・リビング用の大画面液晶テレビ:ゲーム・アニメ・スポーツ・映画向け、倍速液晶搭載TVなど
今回のお題
最新のテレビはどのように選ぶのがおすすめ?
どもAtlasです。
今日は、2023年8月現在、最新のテレビの選び方の「まとめ」記事です。
Atlasが今年、このブログの記事で紹介している250機以上の最新テレビから、皆さんの目的に適ったテレビを「どのように選んでいけば良いか?」について、まとめます。
1・10v-15v型の防水TVの比較
2・19v-22v型の液晶TVの比較
3・24v型の小型液晶TVの比較
4・32v型の中型液晶TVの比較
5・40v型のFHD液晶TVの比較
6・4K液晶テレビの比較
7・有機ELテレビの比較
8・8Kテレビの比較
9・テレビの選び方まとめ 【まとめ】
このブログ「家電批評モノマニア」では、画面サイズや、パネルの種類から8つのカテゴリ」にわけながら、各社のテレビを紹介してきました。
また、各カテゴリごとに「おすすめ」機種も具体的に提案してきました。
しかじ、全部合わせると、文字数だけでも相当になるので、読破した方は(おそらく)おられないと思います。
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そこで、9回目記事となる、今回は改めて「テレビ全般の選び方の基本」を紹介しつつ、「ざっくりと」ですが、全体からの「オススメ機種」を改めて提案したいと思います。
1・視聴距離からの画面サイズの選び方
「失敗しないTVの選び方の基本」としてはじめに説明したいのは、テレビの「適切な視聴距離」です。
部屋に置けるテレビの「サイズ」に関係する部分ですから、TV選びでは「最も重要」であり、かつ、「最も失敗しやすい」部分です。
テレビというのは、要するに「強い光」です。
そのため、不適当に大きなサイズを買ってしまうと、視聴距離が合わず、目が疲れたり、健康を害す可能性があります。
上表は、画面サイズ別の「最低視聴距離」として、家電業界が「参考」として示すデータです。
例えば、55インチのテレビの場合です。
普通のTV(HD)の場合、約2mの視聴距離が最低限、必要とされます。
4Kテレビは、解像度が高く粗く見えにくいので、視聴距離は約1.0mと「短くても良い」とされます。8Kテレビも然りです。
しかし、これは、あくまで(大画面を売りたい)業界が提案する「視聴距離」でしょう。
「目への負担」を考えると、この基準は「甘過ぎ」です。
4K・8Kテレビも、目に入ってくる光の量は普通のTVと同じだからです。
しかも、輝度が高い4K HDR時代になり、最近のテレビは昔より明るくなっています。
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結論的にいえば、目の疲れやすい方は、「4Kテレビ」でも「HD基準の距離」をもとに、テレビのサイズを決めるのが「無難」です。
疲れない方でも「適切な視聴距離」は、少し長めをおすすめします。
いくつか、場合分けして解説しておきます。
第1に、スポーツなど動きの速い映像をよく見る場合です。
動きのある映像は見疲れしやすいため、先ほどの「4K視聴距離表」の「1.2倍」くらいは遠くから見た方が良いです。
第2に、ゲームや字幕映画をよく見る場合です。
テキストが全て視界に入らないと、目の視点の移動が頻繁に発生します。
やはり先ほどの「4K視聴距離表」の「1.2倍」くらいは遠くから見た方が良いです。
この点で言えば、一般住宅では、画面サイズは、43〜55インチあたりが適当です。
第3に、子ども部屋に置くテレビの場合です。
この場合、画面を食い入るように見る子どもの「個性」を考慮に入れる必要があります。
画面サイズは、視聴距離にかかわらず、大きくても32インチの中型液晶テレビが適当です。
逆に画面が小さすぎても、近くに「寄って」しまいます。
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結論的にいえば、「欲張りすぎて大きすぎるテレビを選ばないようにする」のが、満足のいくテレビを選ぶ際の「基本中の基本」といえます。
2・テレビの設置スペースからの選び方
続いて、TVを設置するスペースについて、解説しておきます。
あまり考えずに買うと「大きすぎてTVボードに置けない」サイズになりがちなので。
上表は、(ざっくりと)TVを置くのに必要な横幅と高さを表したものです。
大画面テレビと小型テレビの場合、それぞれについて詳しくみてみます。
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第1に、大画面型テレビの場合です。
例えば、55インチのテレビなら、125センチの幅と、約78センチの高さが必要です。
8〜10畳程度の長方形のリビングにおくならば、長方形の短辺の側におくとしても、55インチ程度までは圧迫感なく置けるでしょう。
ただし、60インチを超えるTVは、テレビ本体の横幅が相当出てくるので、長辺に置くか、サイドにおく配慮が必要です。
ソファなどを置く場合、前の項目で書いた「TVまでの視聴距離」がしっかり取れるかも、合わせて確認してください。
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結論的にいえば、こうした点や、コスパ的な観点から、Atlasは、50〜55インチに収まるサイズのTVをリビング用として、おすすめすることが多いです。
それならば、図のような、TVボードの規格にも「すんなり」収まるからです。一般的なご家庭の場合、壁掛けにしないならば、大きくても65インチが限界でしょう。
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第2に、小型テレビの場合です。
2段のカラーボックスの上にテレビを置こうと考えている方も多いと思います。
手持ちのものの実寸を調べたら、幅40cm・高さ59.5cm・奥行29cmほどでした。
したがって、縦に置く場合は19V型が限界で、横に置く場合も32V型あたりが限界です。
なお、耐荷重は全体で50kgですので、重さ面では問題なさそうです。
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部屋の美観を考えるならば、やはりTVラックを購入するべきです。
例えば、32インチテレビが置けるラックでも十分低価格です。
こちらは、幅89cm×奥行29.5cm×高さ42cmです。
3・価格面からのテレビの選び方
続いて、テレビの本体価格です。
TVは、高い買い物なので、予算をいくら組めるかも重要なポイントです。
上表は、今回の比較記事で、Atlasが性能面で「おすすめ」にあげた最安モデルの価格について、だいたいのサイズごとに示したものです。
こちらも、大画面テレビと小型テレビに分けて説明します。
第1に、大画面テレビです。
4Kでもだいぶ安く買えます。
HDテレビだと、大画面で高性能な製品は既にないです。
正直なところ、4Kテレビが良いと思います。
OLED(有機EL)も、だいぶ安くなりました。
最小は43Vクラス(正確には42V)です。
ただ、OLEDは、単純に「液晶の上位互換」とは言えないので、注意してください。違いは、あとで詳しく説明します。
大型画面テレビは、100万円以上の機種もあります。
ただ、液晶テレビは、バックライト寿命があり、段々輝度が落ちること、有機ELでも焼き付け問題と無縁ではないこと、そして、技術革新のペースが速いことを考慮すべきでしょう。
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結論的に言えば、30万円以上は、さほど「費用対効果は望めない」と思います。
Atlasならば、50万円のテレビを(無理に)10年使い続けるより、25万円のテレビを途中で買替えて、リサイクルに出します。
第2に、小型液晶テレビは、最も売れ筋で、お買得と思えるのが32インチです。
24インチより小型の液晶もあります。しかし、市場が狭く、画面サイズに比して少し高めです。
また、性能が期待できる機種が(本当に)少ないです。
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結論的に言えば、小型機は、基本的に、32インチのTVをベースにして、考えるのがよいと思います。
4・パネル品質からの選び方
第4に、液晶テレビのパネルのグレードです。
家電好きの方以外は、一番聞くのが面倒な部分でしょう。
しかし、とても重要なのでしっかり選び方を説明します。
1・液晶の解像度
第1に、テレビの解像度です。
上表のように、最近のTVは、「解像度」によって、大きく4種類に分けられます。
順番に詳しく解説します。
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HDテレビ(ハイビジョン)は、小型機種に多いです。
24インチ以下の小型ならば、テレビ番組を見る専用ならばこの解像度で良いです。
むしろ、次項で説明する「液晶パネルの品質」のほうがが重要です。
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フルHDテレビ(2Kフルハイビジョン)は、32インチ以上のテレビに多く見られます。
HDテレビの約2.3倍の画面密度で表示できます。
フルHDテレビの場合、地デジほか、ブルーレイなどの高解像度放送がそのままの画質で見られます。
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4Kテレビは、フルHDの4倍となる、解像度の高い4K放送に採用される規格です。
4K映像は、地上波では未対応です。
しかし、Netflixなどのネット動画サービスのほか、BS・CSでも新4K放送が始まりました。
そのため、専用チューナー内蔵型のテレビか、【新4K衛星放送チューナーの比較記事】で書いた別売チューナーやアンテナ類を導入すれば、一般家庭でも「観れる」状態になりつつあります。
最近は、地デジなどの通常画質の画像を、再計算により「4K画質」にアップコンバートする機能をテレビに内蔵するメーカーが大半です。
そのため、地デジの場合でも、画質は4K対応機の方が有利です。
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8Kテレビは、現状で解像度の面では最高のテレビです。
液晶もOLEDもラインナップがあります。
ただ「NHK BS8K」ほどしか放送コンテンツがないので、今は完全に「趣味の世界」です。
8Kテレビの「旗手」といえるシャープによると、4K放送のコンテンツの多くは「実際に8Kで撮影されている例も多い」ので、画質向上効果はあるとされます。
とはいえ、まだ先進的な「家電好き」向けで、一般ユーザーには時期尚早です。
2・液晶パネルの品質
第2に、液晶パネルの品質です。
なお、有機EL(OLED)のパネル特性は、後ほどべつに説明します。
液晶TVを選ぶ際に、最も重要視するべき点はこの部分です。
例えば「アクオス」とか「ビエラ」とか「ブラビア」とか、各社のTVのブランド名がありますが、同じ名前のテレビでもTNパネルだったり、VAパネルだったり、IPSパネルだったりします。
注意が必要な部分なので、順番に簡単に解説しておきます。
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TNパネルは、最も安価なTVに採用される方式です。
色味も悪く、視野角が狭い格安パネルです。
また、メーカーがカタログで液晶パネルの種類を書いていない場合、TN液晶であることが「疑われ」ます。
「見やすい液晶TV」を購入したければ、パネルの種類の説明がない製品は、検討対象から外すべきです。
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VAパネルは、格安機から上級機まで広く使われています。
TNパネルよりも視野角が広く高性能です。
特に正面からの視聴の場合は、コントラストが良く「黒が引き締まり」ます。そのため、テレビだと、VAを使う製品が最も多いです。
一方、視野角の広さと近接視聴時の「目の疲れにくさ」の点で、IPSよりやや弱めです。
IPSパネルは、ぎらつきが少なく見やすい良い液晶です。
このパネルは、LGが世界的な生産企業として知られます。
視野角はスペック的にはVAと同じですが、正面以外から見た場合の画質は、実質的にIPSのが良いです。TVの場合、3万円ほどの小型テレビでも、IPS液晶を搭載するモデルがあります。
一方、「黒の引き締まり(画質)」はVAに負ける部分があります。ただし、後述するように、高度な対策をなした上級製品もあります。
なお、IPS液晶には、2種類の「下位機・互換機」があり、この部分は注意が必要です。ADSと、RGBW-IPSです。
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第1に、ADSパネルです。
これは、いわばIPS液晶の「ジェネリック製品」で、BOEという大企業が作ります。
電界の利用法がIPSと異なりますが、表示品質はIPSに準じます。
販売元の生産管理の違いから、品質はIPSの名を冠したものが上回ると言えます。
しかし、最近評価を上げているのでADSも「信用できる」といえます。格安製品だと製造企業が分からない「ジェネリック」が多いので、それらと区分できるからです。
第2に、RGBW-IPSパネルです。
格安4K液晶テレビに見られるIPS液晶の一種で、赤・緑・青の三原色に、白のピクセルを加えた構成のIPSです。
これは、単に、価格を下げるための手段です。
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結論的に言って、RGBW-IPSは「安売り用」であり、TV画質に重要な「引き締まった黒」を表現できません。
一部メーカーは、RGBW-IPSや、ADS以外のIPS方式の「ジェネリック」パネルを「IPS系」という曖昧な表記で売る事例も多いです。「IPS」とだけ記すことすらあります。
いずれの場合も、テレビで使用実績が多く、信頼性がある製品を選びたい場合、注意が必要です。
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以上、パネルの種類による、性質の違いについて書きました。
高級機ならば、VAかIPSを使っていれば、それなりの性能と言えます。
一方、その上で注意して良いのが、Atlasが「ブランド液晶」と呼ぶものです。
ようするに、テレビ製造メーカーが、VAかIPSに、表面やバックパネルに「細工」することで、パワーアップさせた特別なパネルです。
代表的な製品を、少し細かく見てみましょう。
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第1に、シャープの「低反射液晶パネル」です。
これは、VAの改良版です。
「黒の締まり」のよいVAパネルにの表面に、外光反射がしにくい特殊処理をすることで、昼間の視認性の強化を図ったパネルです。
「パネル部分の品質」で成長してきた会社なので、4Kの低価格入門機でも、特別なパネルを載せています。
8Kでは、さらに、UV2A(UVVA)液晶パネルという、上位の技術も見られます。
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第2に、東芝の「低反射高コントラスト液晶」です。
これも、VAパネルの改良版です。
VAの特性を活かしつつ、日中の視認性の強化を主眼に置いた改良です。
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第3に、LGエレクトロニクスの「ナノセルディスプレイ」です。
光波長の吸収のため1nmの粒子を敷き詰めた自社製の特別なIPSです。
「広色域化技術」の一種で、IPSの苦手なコントラストも強化します。
4KHDR時代にマッチする良い改良といえます。
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第4に、東芝やシャープ、あるいは、TCLやフナイほかが採用する、「QLEDパネル」です。
これは、量子ドット(QLED)技術を取り入れて、「広色域化」させたものです。
もとは中国勢が得意として、発展させてきた技術です。表面パネルは、VAパネルの場合や、ADSやIPSの場合もあるので、その性質を継いでいます。
正確には、青色LEDと特殊フィルムの部分の工夫ですが、QLEDパネルと呼ぶのが普通です。
なお、LGも、ナノセルIPSにQLED技術用いた新型を、2021年から出しています。
第5に、ソニーのトリルミナスディスプレイです。
VAパネルを基に、バックライトやパネル制御を高次元で組み合わせて、「広色域化」したものをこう呼びます。
同社のパネル独特の赤系の「鮮やかさ」はこの技術から生まれています。
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以上、「ブランド液晶」を少し細かくみました。
なお、格安テレビは、スペック表を見ても、液晶パネルの種類や仕組みが分からない場合も多いです。
また、先述のように、「IPS」表記でも、RGBW-IPS液晶など、表示性能が劣るIPSパネルの場合もあるので、注意が必要です。
しかし、このブログ「モノマニア」では、独自調査したものを含めて、分かったものは、機種ごとに使用パネルを記載してあります。(ある程度は)ご安心ください。
3・バックライトの品質
第3に、「バックライトの品質」です。
バックライトとは、液晶パネルを後方から照らすLED光源のことです。
液晶は、有機ELと違って電圧を掛けても自発光できないので、バックライトを使います。
バックライトの性能が悪いと、画面の立体感や奥行感を出すのに重要な、輝度やコントラストを出せません。
酷い場合だと、画面全体の明るさのムラが生じます。視野角にも影響します。
多くのTVメーカーは液晶パネルを外注しているので、パネルよりもバックライトの品質に性能差が現れることも多く、重要です。
とりわけ、大画面TVの場合、輝度ムラが「命取り」で、この部分の品質がとにかく重要です。
こちらも順番に詳しく見ておきます。
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エッジ型LEDバックライトは、最も低コストな形式です。
図のように、LEDライトを隅(エッジ)だけに配置する方式です。
24インチなど小型液晶TVの場合は問題ありません。しかし、大きくなるほど、画面全体の輝度ムラや、奥行感がでないという弊害が生じます。
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エッジ型LED+エリア制御は、4K液晶テレビの高級機の一部に使われます。
エッジ型は、パネル幅を薄くできる利点があるので、「壁掛け」向けの高級テレビなどでは、(あえて)この形式を採用する場合があります。
こうした高級機では、先述のエッジ型固有の欠点を緩和するために、パネルをいくつかの縦エリアに分けて、部分部分で輝度を調整できるような仕組みが加わります(エリア制御)。
そうした製品は、上位の「直下型」より表現力が優れる機種もあります。
例えば、パナソニックです。
同社は、輝度のエリア制御に加えて、ソフト的にコントラスト制御もするWエリア制御が自慢です。
上位機では、これに加えて、放熱対策をしつつ、エッジLEDの密度を細かくし、詳細なエリア制御できるようにした「プレミアム液晶ディスプレイ(IPS)」を採用しています。
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直下型LEDは、現在のテレビでは最も多いパネル形式です。
格安機も4Kテレビも、最近このタイプが多いです。
LEDを隅(エッジ)ではなく、パネルの直下に配置して、画面の輝度やコントラストを高めています。
ただ、直下型は、そのLEDの数(密度)で性能差が大きいです。
例えば、激安テレビは、直下型でもLEDの個数が少ないことがあります。
この場合、視野角に・輝度ムラ影響が出がちです。
高品質な「直下型」で有名な東芝も、自社のテレビを(普通の)「直下型」と(優れる)「全面直下型」とに、表現を分けます。
結論的にいえば、直下型パネルなら何でもよい、というわけではないです。
なお、直下型は、LEDをパネル下に配置するため、エッジ型よりテレビの厚みがでますので、壁掛けに向かない場合があります。
ただ、「スリム直下型」というタイプも出てきたので、エッジ型は今後消えていくかもしれません。
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直下型LED+エリア制御は、東芝やLGほか、一部の企業の最高級テレビにだけ使われる方式です。
図のように、画面を「縦と横のエリア」に細かく分けて、高精度に輝度やコントラストを制御しています。
そのため、画面の奥行き感・立体感が最高に出せます。
直下型Mini LED+エリア制御は、2020年末から採用する企業が増えてきた方式です。
20万円以上の高級機に限られますが従来よりも細かいminiLEDを敷き詰め、LEDを細かくエリア制御する方式です。
なお、同じminiLED方式でもメーカーや機種で、LEDの密度(細かさ)は異なります。また、エリア制御の際のブロック単位の細かさも然りです。
最高と言えるのは、ソニーの8K機です。1LED単位で光源を制御する技術を使っています。
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以上、液晶パネルの選び方の紹介でした。
結論的に言えば、液晶パネルの品質・バックライトの品質双方に、注目して選ぶべきです。
改めて確認すると、液晶パネルは、「外光反射の低減」・「色彩の鮮やかさの強化」のいずれかを強化するのが近年のトレンドです。バックライトは「コントラストや輝度」の強化を狙った改良が主です。
Atlasが思うに、TVの「どこ」を重視して強化したかに、各メーカーの「個性」が表れます。
「販売価格」という制限がある中、理想とする「鮮やかで美しい色」をできるだけ再現するため、各社は技術にしのぎを削っています。
幸いなことに、TVにおいては「コモディティ化」は進んでいません。
同じ値段なら「どこの製品を選んでも同じ」と言えませんので、考えて選ぶことが必要です。
5・付加機能からのTVの選び方
ここからは、パネル以外のハード面の性能について説明します。
基本的に、「質の良いパネル」と「優れたバックライト」を搭載するモデルに注意すれば、液晶テレビを選ぶのはさほど難しくありません。
しかしながら、4K液晶テレビやOLEDを選ぶ場合は、とくに、上の4つの機能にも注意するべきです。
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第1に、倍速パネル(オーバードライブ)です。
画面の大きなテレビでとくに重要になる技術です。
搭載機は、モータースポーツや球技など動きの速い画像の画質が格段に上昇します。
十分にピントが合っている映像ならばたいてい「効き」ます。
基本「絵」であるゲームやアニメならば、さらにそのように言えます。
倍速パネルは、放送局から送られてくる信号(絵)の2倍にあたる毎秒120枚のフレームの表示を可能にするパネル技術です。
テレビ側で、2枚のフレームの中間画像を生成することで可能にします。
格安の液晶テレビでも「倍速技術」を搭載する場合があります。
バックライトの点滅・消灯・発光制御などで、同質の効果を「仮想的」に実現する仕組みと言えます。
効果はありますが、画面が暗くなりやすい、動体が多いと逆効果、画像が遅延しやすいなど、かなりの弊害があります。
そのため、今回の比較記事では「2倍速相当」という表現をとってきました。
高級テレビは、一方、「倍速パネル」と「バックライト制御」の合わせ技で効果を高める技術をとります。
今回の記事では「4倍速相当」と記してきた機種です。
なお、PS5(プレステ5)の登場でゲーム好きににわかに注目されてきた、HFR(ハイフレームレート)は、倍速パネル(120Hz)の搭載だけでは対応できません。
対応するテレビは、このブログの記事ではしっかり明示しています。
HFR対応テレビは、120フレーム/秒(4K/120Hz)の表示ができるので、ゲームが「なめらかに」動きます。
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第2に、高画質化技術(画像エンジン)です。
画像エンジンは、パソコンで言うCPUで、TVの「脳みそ」です。
パネルが高品質でも、この部分が弱いと「宝の持ち腐れ」と言えるほど、画質には重要です。
処理能力の高い画像エンジンを装備する製品は、ソフト的に、画像を高度に処理する技術が多く採用されます。4Kでない小型テレビでも、良いものを積む機種があります。
各社とも機能に色々な名前を付けますが、画像解析による、地デジを含む低解像度画像の「高精細化」「ノイズ除去」「超解像技術」「広色域化処理」が、機能としての4本柱です。
いずれも、画質の低い、昔の番組の再放送や、アニメの再放送などの画像を再分析し、画像を補完して綺麗に見せるために、必要とする技術です。
このうち、今回キーワードとしたいのは「超解像技術」です。
4K時代に突入した現在は、特に重要な技術なので、詳しく説明しておきます。
4Kテレビは、放送局の地デジ解像度(1920×1080)の画像情報を、4K解像度(4096×2160)に「アップコンバート(引き延ばし)」して表示しています。
この際、普通のテレビは、隣接する画像との違いを関数的に「なだらかに」拡大表現するだけです。
極端に言えば、「YouTubeの低解像度動画を無理やり全画面表示」させたような「色と色の境目がボケボケな」感じに、スクリーンに投影されるようなものです。
その際に使われるのが、「超解像技術」です。
高度な「画像解析」と「再計算」により、自然な形で「拡大」することが可能です。
地デジ以外でも、BSの再放送など古い映像を愛好する方は、とくに、綺麗に見るためにあって損はない機能です。
「超解像技術」は、前後のフレームまで解析する「フレーム間処理」ができる機種と、単純に1フレーム(静止画)だけ見て解析する「フレーム内処理」をする機種の、2パターンあります。
高度な「フレーム間処理」も併用するのは、現在のところ東芝とハイセンスの一部上位機です。
両社は、強力な画像エンジンを積むことで、複数回の解析を行うなど、複雑なシステムを実現しています。
「フレーム内処理」も、画像中の諸データ(物体・文字・色・輪郭など)をどの程度、エンジンが認識・解析できるかは、メーカーごとに差があります。
技術に「自信」があるメーカーは、情報を細かいレベルまで「分かりやすく」開示するので、カタログを注意してみると良いでしょう。
最近だと「背景と前景とを分けて処理する技術」がトレンドに思います。
ほかにも、鮮鋭化フィルタ(エッジ強化)など、別の「高精細化技術」を使っている場合もありますが、効果は下回ります。
一方、高度の画質補正は、映像と音の遅延をもたらします。
処理に時間が必要だからです。ただ、数秒遅れで生中継をみているようなもので、普通は気になりません。
しかし、コマンド入力のあるゲームだと時差が生じ、致命的です。そのため、低遅延のゲームモードを搭載する機種が近年増えました。
低価格機の場合、処理の多くを「すっ飛ばす」ことで遅延を防止する仕組みですので、多かれ少なかれ、画質は劣化します。「低画質モード」です。
極論すれば、画像処理になんの工夫もない格安TVのほうが遅延は少ないです。雑誌の検証記事で「安くても速かった!」みたいな結果がでるのは、当たり前です。
高級機だと「できるだけ補正しつつ速度を上げて」いるので、画質込みで評価するべきでしょう。
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第3に、HDR技術(HDR10)です。
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)は、画面のピーク輝度を従来より上昇させる技術のことです。
そうすることで、画像の立体感や解像感を高めることとを目的としています。
HDR技術は、簡単に言えば「3D眼鏡なし」で、TVの立体感(奥行感)を出すことを目指すための一歩となる、最新規格です。
各社の新機種がこの機能を搭載しはじめています。
対応するコンテンツも増えています。
例えば、次世代のブルーレイ規格であるUltra HD ブルーレイは、HDR10規格が採用されました。
また、新4K衛星放送でも、HLG形式のHDRがフォローされました。
Netflixなどのネット動画サービスでも、「HDR10」規格に準拠するコンテンツが利用できます。
現状では、地デジは、HDR対応でありません。
しかし、一部の高級テレビは、「画像エンジン」を利用し、通常画質の映像を、HDRに疑似的に底上げする機能を持たせています。
「HDRアップコンバート技術」と呼びますが、対応機は高画質化がはかれます。
8Kが普及する前に、HDR技術が先行して普及していくだろうといわれています。HDRは、ここ数年のTVのトレンドになるだろう重要なキーワードです。
第4に、AIオート機能です。
近年各社が技術を争っている部分で、技術競争がとくに「熱い」部分です。
AI・ディープランニング・ビッグデータ技術の進展に伴って出てきた新しい機能性と言えます。
AIオートとは、簡単に言えば、視聴しているTVコンテンツを自動で解析し、最適な画像・音声に自動調整して出力する機能です。
つまり、「スポーツ・ニュース・映画・ゲームモード」などを手動設定せずとも、映像とサウンドを勝手に最適化してくれる便利機能です。
似た機能が昔からなかったわけではないですが、精度が格段に高まりました。
単純な映像調整だけが「第1世代」とすれば、音声も連動で調整してくれるのが「第2世代」、環境光センサーで部屋の照明色までみてくれて「第3世代」、分析を内蔵データベースほか、クラウドデータも取得して調整してくれて「第4世代」という感じです。
東芝とパナソニックがとくに力を入れます。
6・液晶テレビと有機ELテレビの違い
最後に、有機ELテレビ (OLED)が、液晶テレビと「何が違うのか」を解説します。
有機ELテレビは、次の4点で、液晶テレビとは違う部分があります。
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第1に、設置性です。
OLEDは、バックライトが不要なので、画質を犠牲にせず「超薄型」にできます。
壁掛けにするとたいへん「スマート」です。
ただし、画面サイズは48インチ機が「最小」となるので、狭い部屋には厳しいです。
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第2に、装置寿命です。
有機ELテレビは、パネル寿命が10万時間と言われます。
液晶より短いですが、家庭用としては問題ないでしょう。
また、よく話題に上がる「長期間使用時の画面焼き付け」問題は、新世代のパネルの登場と対策で、ほぼ解決された感じです。
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第3に、画質です。
黒表現とダイナミックレンジ(白と黒の明暗の幅)は、どの液晶テレビよりも優れます。
バックライトが不要で、素子自身が自発光できる仕様ですから、完全にライトをオフにできるからです。
その点で、シアターのように、暗くして使う際は、とくに映像は美しいです。
ただ、白表現(光線表現)は、液晶パネルより苦手です。
白色LEDで白を表現できる液晶TVと違って、色を重ねて白系の色味を出さざるを得ないからです。
この部分は、各社とも対策を練っていて、パネル制御やソフト的な処理で、ある程度緩和してはいます。
第4に、日中における視認性です。
この部分は、LEDで明るさを簡単に強化できる液晶テレビとの大きな差です。
日中の明るい場所で見る場合、有機ELだと少し輝度が足りない部分があり、外光で見えにくくなる場合があります。
センサーなどで補正する機種などもありますが、パネル自体の性質が明るい場所に向いていません。
両方の種類のパネルを生産する大企業のLGも、液晶は「明るい光のなか」で見やすく、OLEDは「映画を楽しみたい方」に向くと、場合分けをして「おすすめ」しています。
各社とも「有機ELが液晶の上位機」のような売り方をするなか、LGは親切だと思います。
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以上、液晶テレビと有機ELテレビの相違点を4点較べてみました。
結論的にいえば、基本的に、外光が入るリビングで日中使うならば、液晶テレビの方が扱いやすく、満足度は高いです。とくに、先ほど書いた上位の「低反射パネル」ならば、なおさらそう言えます。
一方、日中でも無理なくカーテン締められる環境では、OLEDは「おすすめ」です。
同じほどの値段の製品同士で比べれば、日光が差し込みにくい環境ならば、圧倒的にOLEDが有利ですから。
なお、OLEDも、倍速液晶・画像エンジンなどの部分で機能差があります。
しかし、基本、液晶テレビの話を踏襲して考えてOKです。
パネル部分は、LGほかサムスンもOLEDパネルに参戦したことで、「パネルのランク」が複雑化してきました。
詳しい違いは【有機ELテレビの比較記事】で詳しく説明しています。
今回の結論
最新テレビのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、どのようにテレビを選べば良いのかについて、色々書いてきました。
これらの基準に則った上で、目的別・予算別・サイズ別にAtlasのおすすめしたい機種を、最後にいくつかあげておきたいと思います。
個別記事で、予算別に「おすすめ」はあげているので、可能な限り「安め」な機種を中心にあげていきます。
第1に、寝室などに置く「小さいTV」としておすすめできる超小型機種は、
【2021/6】
1・パナソニック VIERA UN-19FB10H
¥56,430 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
画面:19V型 (HD)
モニターパネル:VA
バックライト:エッジ型
ネット動画視聴:対応
スピーカー: 6W
HDMI端子:2 (ARC)
パナソニックの19インチの液晶テレビとなる、FB11シリーズでしょう。
本機は、チューナーとTV部分が別で、無線で飛ばすというポータブル式です。
ベッドサイドへは、モニター部分だけで良いため設置しやすいほか、3.5時間分のバッテリー搭載なので、好きに持ち運んでも使えます。
22型以下の小型液晶テレビは、画質面であまり個性的な機種がないです。
そのため、本機のような機能性を重視した方が、良い機種を選べます。
ネット動画サービスも、標準対応です。
寝室に置きつつどこでも使える「映像用の端末」として、本機は優秀です。
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1・10v-15v型の超小型防水TVの比較
2・19v-22v型の小型液晶TVの比較
なお、このサイズの液晶テレビについては、2番の記事で紹介しました。
それ以下は、お風呂用ですが、1番の記事で見ています。
第2に、ワンルーム用の1人暮らしの方が、すこし小さめのTVが欲しい場合は、
【2022年発売】
13・ハイセンス 24A40H
¥24,958 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
画面:24V型 (HD)
モニターパネル:VA液晶
バックライト:直下型
ネット動画視聴:対応
スピーカー:8W
HDMI端子:2 (ARC)
ハイセンスの24A40H良いでしょう。
同社は、東芝と協業状態ですが、格安機についてはハイセンスブランドの方が、性能のバランスが良いです。
液晶パネルは、テレビ向きで「黒がしまる」VAパネルです。
バックライトは、直下型、そして、東芝系の技術を取り入れた画像エンジンNEOエンジン2K Smartの搭載です。
つまり、画質に重要な基礎部分が、本機は、小型機としてはとても強力です。
十分な数のHDMI端子があるほか、主要な動画サービスにもネイティブ対応できるので、20代くらいの「1人暮らし初心者」には、かなり良い構成だと思います。
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なお、このサイズのTVについては、上記リンクで、国内メーカーのモデルを含めて、より多くの機種を紹介しています。
第3に、性能のよい中型の32V型のテレビとしておすすめできるのは、
【2023年発売】
15・TCL 32S5400
¥34,364 楽天市場 (8/1執筆時)
16・TCL 32S5401
¥29,800 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
画面:32V型(フルHD)
モニターパネル:VA液晶
バックライト:直下型
ネット動画視聴:Google TV
スピーカー:10W
HDMI端子:2 (ARC)
TCL の 32S5400が良いと思います。
同じ性能の32S5401も含みます。
液晶パネルは、本機は、黒が締まる点でTV向きのVAです。
その上で、バックパネルが直下型である上、フルHD表示に対応できます。
VA+直下型という機種は32型だとほかにもあります。しかし、フルHD表示まで備える機種は稀です。
地デジを解像度的に劣化させずにみれるため、32インチの現行機では水準が高いです。
これら3点を兼ね備える32インチ機は、他にはないです。
画像エンジンは、手の込んだ技術は採用しません。
しかし、「高精細化・ノイズ除去・広色域化」、大事な処理は一通りこなします。
バックライトも、エリア制御はしませんが、ソフト的なマイクロディミングで、輝度を調整する制御法を採用します。
同社は、自社でTVを生産する世界的メーカーですので、安価なTVでもこうした技術を搭載できます。
ネット動画サービスも、Google TVを搭載します。
自社システムを搭載する企業もありますが、TV内蔵型だと、コンテンツ数の多さや、コンテンツ間の串刺し検索の部分で、Google TV以上はないです。
色々に使える点で、今どきですし、優れます。
なお、TCLは海外企業ですが、日本に出張修理網もあります。これは、ハイセンスも同じですが、日本でテレビを輸入販売している商社のテレビに比べて、保守面で安心です。
ゲーム用にも、遅延対策されたゲームモードがあります。
また、本機は、4K以外では珍しく、HDR対応なので、ネット動画サービスやゲーム機を利用する場合、画質向上効果も望めます。
この部分で、1人暮らしのワンルーム暮らしにも良い機種です。
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【2022年3月発売】
3・ LGエレクトロニクス 32LX7000PJB
¥32,805 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
画面:32V型(フルHD)
モニターパネル:VA液晶
バックライト:直下型
ネット動画視聴:Web-OS
スピーカー:10W
HDMI端子:2 (ARC)
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なお、この機種は、同じフルHD解像度の対応のライバル機となるLG製品を含めて、以上の記事で比較しています。
よろしければ、続けてご覧ください。
第4に、リビングに置く4Kテレビとしておすすめできるのは、
【2022年8月発売】
【55インチ】
18・東芝 REGZA 55Z770L
¥164,464 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
【65インチ】
18・東芝 REGZA 65Z770L
¥172,378 楽天市場 (8/1執筆時)
モニターパネル:IPS(量子ドット)
バックライト:スリム直下型+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K/HDR10
フレームレート: 4K/ 60p
新4K放送チューナー:搭載(2)
映像美を追求するならば、東芝の770Lシリーズ がオススメです。
15万円前後で選べるクラスの場合、性能部分で最もまとまりが良いでうs。
装備面では、有機ELや超高級8Kテレビを除けば、最も高度な技術を採用します。
新型のIPSベースの量子ドットパネル・倍速液晶・超解像技術・HDRという、今回の記事で紹介した重要な要素を網羅します。
バックライトも、エリア制御を伴う上級の直下型です。
東芝は、LEDの数で「直下型」と「全面直下型」に表記を分けるのですが、しっかり本機は「全面直下型」です。さらに、最近出てきたスリムタイプの直下型で、設置性も良いです。
画質補正は、とくに東芝の強みです。
視聴中の番組ジャンル情報をネットで取得してから、補正します。この仕組み同東芝だけです。その上で、超解像処理を含む高度な補正をかけて、画質を高めていきます。
また、搭載の環境光センサーは、部屋の照明明るさほか、部屋の照明色もみて画質を調整するため、最適化の度合いが高いです。
定評ある、アニメや昔のドラマの再生から、HDR技術を活かした映画・紀行番組の視聴までレベル高のい性能を得られるでしょう。
ちなみに、これ以上のクラスだと、東芝は「ミリ波レーダー」で、家族の位置までセンシングして画質・音質まで強化する段階まで、最適化技術は進んでいます。
番組表は、4K表示で見やすいですし、録画も、外付けHDDを増設する録画は、最大6ch対応の「全録」になります。
スピーカーも水準以上ですし、ゲーム・映画・ニュース・紀行番組などをふくめて楽しめる製品といえます。
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【2022年6月発売】
【48インチ】(放熱プレートなし)
66・東芝 REGZA 48X8900L
¥169,300 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【55インチ】
67・東芝 REGZA 55X8900L
¥167,000 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【65インチ】
68・東芝 REGZA 65X8900L
¥234,800 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
モニターパネル:OLED Gen2
バックライト:自発光
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K/HDR10
フレームレート: 4K/ 120p
新4K放送チューナー:搭載(2)
なお、770Lシリーズ と「同等クラス」」となる製品を有機ELテレビ(OLED)で選ぶとすると、東芝の場合はX8900Lシリーズです。
パネル以外の部分は、ほぼ同じと考えて貰ってOKです。
価格差はだいぶ詰まりました。
先述のように、光の差し込む明るい部屋は、有機ELは「苦手」です。
しかし、シアター目的でカーテンを閉めた暗めの部屋で使う場合、「深みのある美しい黒」は、液晶を凌ぎます。
有機ELは、仕組みの違いから遅延も少ない上で、倍速パネルの効きも良いです。
もちろん、黒の締まりは「抜群」です。
利用形態によりますが、利用法の部分で問題ないならば、画質はOLEDが上位です。
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【2022年7月発売】
【43インチ】
11・ハイセンス 43A6H
¥47.960 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
【55インチ】
12・ハイセンス 55A6H
¥67,380 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
【65インチ】
13・ハイセンス 65A65H
¥99,800 楽天市場 (8/1執筆時)
【75インチ】
14・ハイセンス 75A6H
¥149,180 Amazon.co.jp (8/1執筆時)
モニターパネル:ADS液晶
バックライト :直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速相当
コンバート:4K/HDR10
フレームレート:4k/60p
新4K放送チューナー:搭載(1)
一方、コスパを優先するならば、ハイセンスの4K液晶テレビでしょう。
流通経路と発売時期の違いで型番が複数ありますが、性能は同じです。
同社は東芝と協業してから、「格安・高品質」なモニターを多く展開し、価格面で他社が対抗できないほどの低価格で出しています。
パネルは、ADS液晶+直下型のバックパネルという、堅実な構成です。
その上で、東芝の技術を使った画像エンジン、NEOエンジンLITEがかなり優秀です。
動く映像にも、独自技術で「2倍速相当」のオーバードライブがあるため、充実していると言えます。
新4K放送用チューナーも搭載し、ネット動画サービスにもしっかり対応します。
保証も3年ですし、番組表なども東芝を踏襲して「ガラパゴス化」が済んでいるため、あまり「穴もない」です。
画質の自動調整機能も、本家の中位機並みです。
「何も設定せずに、テレビ任せでほったらかしで高画質を得たい」方は、東芝やハイセンス機は特に向きます。
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6・4K液晶テレビの比較
7・有機ELテレビの比較
8・8Kテレビの比較
それぞれの「選び方の基本」もそれに特化して、冒頭に書いています。
詳しい機能などに興味がある方は、こちらも、ご利用ください。
補足:このブログの関連記事について
というわけで、今回は液晶テレビのまとめ記事でした。最後に「おまけ」で、同時にそろえると良いだろういくつかの機器について補足します。
第1に、ブルーレイレコーダーです。
テレビと同時に購入することの多い家電でしょう。
同時購入の場合、ブルーレイレコーダーの選び方の基本は、TVメーカーと併せることです。
両者は、電源回り・ネットワーク周りの連携機能が多いので、利便性の面でこの方法が最適です。
なお、ブルーレイレコーダーについてもまとめ記事がありますので、よろしくお願いします。
第2に、スピーカーです。
今回紹介したテレビも、上位機は優れたスピーカーを採用します。
ただし、その音質は、あくまで「テレビレベル」であり、映画館のような、「オーディオグレード」とはほど遠いと言えます。
「テレビを購入する」場合、意外と「音質」が軽視されます。
しかし、少数の例外を除けば、ど最大でも20W程度の出力の貧弱なスピーカーしか採用していません。
家電雑誌でこの点があまり書かれないのは、「家電評論家は、TV付属のスピーカーを信頼せず、そもそも自宅で使っていないから」というだけです。
音声は、映画や音楽番組だけでなく、ニュース番組や紀行番組を見る際にも、アナウンスの聞き取りやすさなどに関係する点で重要な要素です。
良い音が得られることで、「TVを購入した満足感」はさらに高まるでしょう。
実際、テレビの前面に配置する1本のスピーカーで手軽にTVの音質を強化できる製品が、1万円前後から手に入ります。
設置が手軽な機種を上記の記事で比較しています。よろしければご覧ください。
そのほか、より本格的なホームシアターの構築を考えておられる方は、以下のようなものがあります。
10・AVアンプの比較
11・シアター用スピーカーの比較
12・ブルーレイレコーダーの比較
13・ブルーレイプレーヤーの比較
14・家庭用プロジェクターの比較
とくに、後方にもスピーカーを置きサラウンド環境を構築したい方については、上記1番と2番の記事で対応できます。これらの記事もよろしくお願いします。
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最後になりましたが、今回の記事がもしお役に立ったようならば、Twitter Facebook はてなブックマークなどで、話題を共有していただければ嬉しいです。
ではでは!