【今回レビューする内容】2024年 最新の液晶テレビの価格・性能とおすすめ・選び方(まとめ記事):LGエレクトロニクス・シャープ AQUOS・パナソニック VIERA・ 東芝 REGZA ・SONY BRAVIAなど: 1人暮らし用のテレビ・リビング用の大画面液晶テレビ:ゲーム・アニメ・スポーツ・映画向け、倍速液晶搭載TVなど
今回のお題
最新のテレビはどのように選ぶのがおすすめ?
どもAtlasです。
今日は、2024年10月現在、最新のテレビの選び方の「まとめ」記事です。
Atlasが今年、このブログの記事で紹介している250機以上の最新テレビから、皆さんの目的に適ったテレビを「どのように選んでいけば良いか?」について、まとめます。
1・10v-15v型の防水TVの比較
2・19v型の液晶TVの比較
3・24v型の小型液晶TVの比較
4・32v型の中型液晶TVの比較
5・40v型のFHD液晶TVの比較
6・4K液晶テレビの比較
7・有機ELテレビの比較
8・8Kテレビの比較
9・チューナーレス4Kテレビの比較
10・テレビの選び方まとめ 【まとめ】
このブログ「家電批評モノマニア」では、画面サイズや、パネルの種類から8つのカテゴリ」にわけながら、各社のテレビを紹介してきました。
また、各カテゴリごとに「おすすめ」機種も具体的に提案してきました。
しかじ、全部合わせると、文字数だけでも相当になるので、読破した方は(おそらく)おられないと思います。
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そこで、10回目記事となる、今回は改めて「テレビ全般の選び方の基本」を紹介しつつ、「ざっくりと」ですが、全体からの「オススメ機種」を改めて提案したいと思います。
1・視聴距離からの画面サイズの選び方
「失敗しないTVの選び方の基本」としてはじめに説明したいのは、テレビの「適切な視聴距離」です。
部屋に置けるテレビの「サイズ」に関係する部分ですから、TV選びでは「最も重要」であり、かつ、「最も失敗しやすい」部分です。
テレビというのは、要するに「強い光」です。
そのため、不適当に大きなサイズを買ってしまうと、視聴距離が合わず、目が疲れたり、健康を害す可能性があります。
上表は、画面サイズ別の「最低視聴距離」として、家電業界が「参考」として示すデータです。
例えば、55インチのテレビの場合です。
普通のTV(HD)の場合、約2mの視聴距離が最低限、必要とされます。
4Kテレビは、解像度が高く粗く見えにくいので、視聴距離は約1.0mと「短くても良い」とされます。8Kテレビも然りです。
しかし、これは、あくまで(大画面を売りたい)業界が提案する「視聴距離」でしょう。
「目への負担」を考えると、この基準は「甘過ぎ」です。
4K・8Kテレビも、目に入ってくる光の量は普通のTVと同じだからです。
しかも、輝度が高い4K HDR時代になり、最近のテレビは昔より明るくなっています。
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結論的にいえば、目の疲れやすい方は、「4Kテレビ」でも「HD基準の距離」をもとに、テレビのサイズを決めるのが「無難」です。
疲れない方でも「適切な視聴距離」は、少し長めをおすすめします。
いくつか、場合分けして解説しておきます。
第1に、スポーツなど動きの速い映像をよく見る場合です。
動きのある映像は見疲れしやすいため、先ほどの「4K視聴距離表」の「1.2倍」くらいは遠くから見た方が良いです。
第2に、ゲームや字幕映画をよく見る場合です。
テキストが全て視界に入らないと、目の視点の移動が頻繁に発生します。
やはり先ほどの「4K視聴距離表」の「1.2倍」くらいは遠くから見た方が良いです。
この点で言えば、一般住宅では、画面サイズは、43〜55インチあたりが適当です。
第3に、子ども部屋に置くテレビの場合です。
この場合、画面を食い入るように見る子どもの「個性」を考慮に入れる必要があります。
画面サイズは、視聴距離にかかわらず、大きくても32インチの中型液晶テレビが適当です。
逆に画面が小さすぎても、近くに「寄って」しまいます。
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結論的にいえば、「欲張りすぎて大きすぎるテレビを選ばないようにする」のが、満足のいくテレビを選ぶ際の「基本中の基本」といえます。
2・テレビの設置スペースからの選び方
続いて、TVを設置するスペースについて、解説しておきます。
あまり考えずに買うと「大きすぎてTVボードに置けない」サイズになりがちなので。
上表は、(ざっくりと)TVを置くのに必要な横幅と高さを表したものです。
大画面テレビと小型テレビの場合、それぞれについて詳しくみてみます。
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第1に、大画面型テレビの場合です。
例えば、55インチのテレビなら、125センチの幅と、約78センチの高さが必要です。
8〜10畳程度の長方形のリビングにおくならば、長方形の短辺の側におくとしても、55インチ程度までは圧迫感なく置けるでしょう。
ただし、60インチを超えるTVは、テレビ本体の横幅が相当出てくるので、長辺に置くか、サイドにおく配慮が必要です。
ソファなどを置く場合、前の項目で書いた「TVまでの視聴距離」がしっかり取れるかも、合わせて確認してください。
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結論的にいえば、こうした点や、コスパ的な観点から、Atlasは、50〜55インチに収まるサイズのTVをリビング用として、おすすめすることが多いです。
それならば、図のような、TVボードの規格にも「すんなり」収まるからです。一般的なご家庭の場合、壁掛けにしないならば、大きくても65インチが限界でしょう。
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第2に、小型テレビの場合です。
2段のカラーボックスの上にテレビを置こうと考えている方も多いと思います。
手持ちのものの実寸を調べたら、幅40cm・高さ59.5cm・奥行29cmほどでした。
したがって、縦に置く場合は19V型が限界で、横に置く場合も32V型あたりが限界です。
なお、耐荷重は全体で50kgですので、重さ面では問題なさそうです。
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部屋の美観を考えるならば、やはりTVラックを購入するべきです。
例えば、32インチテレビが置けるラックでも十分低価格です。
こちらは、幅89cm×奥行29.5cm×高さ42cmです。
3・価格面からのテレビの選び方
続いて、テレビの本体価格です。
TVは、高い買い物なので、予算をいくら組めるかも重要なポイントです。
上表は、今回の比較記事で、Atlasが性能面で「おすすめ」にあげた最安モデルの価格について、だいたいのサイズごとに示したものです。
こちらも、大画面テレビと小型テレビに分けて説明します。
第1に、大画面テレビです。
4Kでもだいぶ安く買えます。
HDテレビだと、大画面で高性能な製品は既にないです。
正直なところ、4Kテレビが良いと思います。
OLED(有機EL)も、だいぶ安くなりました。
最小は43Vクラス(正確には42V)です。
ただ、OLEDは、単純に「液晶の上位互換」とは言えないので、注意してください。違いは、あとで詳しく説明します。
大型画面テレビは、100万円以上の機種もあります。
ただ、液晶テレビは、バックライト寿命があり、段々輝度が落ちること、有機ELでも焼き付け問題と無縁ではないこと、そして、技術革新のペースが速いことを考慮すべきでしょう。
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結論的に言えば、30万円以上は、さほど「費用対効果は望めない」と思います。
Atlasならば、50万円のテレビを(無理に)10年使い続けるより、25万円のテレビを途中で買替えて、リサイクルに出します。
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第2に、小型液晶テレビは、最も売れ筋で、お買得と思えるのが32インチです。
24インチより小型の液晶もあります。しかし、市場が狭く、画面サイズに比して少し高めです。
また、性能が期待できる機種が(本当に)少ないです。
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結論的に言えば、小型機は、基本的に、32インチのTVをベースにして、考えるのがよいと思います。
4・パネル品質からの選び方
ここからは、液晶テレビのパネルのグレードについて説明します。
家電好きの方以外は、一番聞くのが面倒な部分でしょう。
しかし、とても重要なのでしっかり選び方を説明します。
1・液晶の解像度
はじめに、テレビの解像度です。
上表のように、最近のTVは、「解像度」によって、大きく4種類に分けられます。
順番に詳しく解説します。
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第1に、HDテレビ(ハイビジョン)です。
小型機種に多いです。
24インチ以下の小型ならば、テレビ番組を見る専用ならばこの解像度で良いです。
むしろ、次項で説明する「液晶パネルの品質」のほうがが重要です。
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第2に、フルHDテレビ(2Kフルハイビジョン)です。
32インチ以上のテレビに多く見られます。
HDテレビの約2.3倍の画面密度で表示できます。
フルHDテレビの場合、地デジほか、ブルーレイなどの高解像度放送がそのままの画質で見られます。
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第3に、4Kテレビです。
フルHDの4倍となる、解像度の高い4K放送に採用される規格です。
液晶もOLEDもラインナップがあります。
4K映像は、地上波では未対応です。
しかし、Netflixなどのネット動画サービスのほか、BS・CSでも新4K放送が始まりました。
そのため、専用チューナー内蔵型のテレビか、【新4K衛星放送チューナーの比較記事】で書いた別売チューナーやアンテナ類を導入すれば、一般家庭でも「観れる」状態になりつつあります。
また、4Kテレビの場合、地デジなどの通常画質の画像を、計算で「4K解像度」にアップコンバートする機能をテレビは内蔵します。
そのため、地デジを見る場合も、画質は4K対応機の方が良いです。
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第4に、8Kテレビです。
こちらも液晶もOLEDもラインナップがあります。
ただ「NHK BS8K」ほどしか放送コンテンツがないので、今は完全に「趣味の世界」です。
8Kテレビの「旗手」といえるシャープによると、4K放送のコンテンツの多くは「実際に8Kで撮影されている例も多い」ので、画質向上効果はあるとされます。
とはいえ、思ったように規格普及していないので、一部の好事家向きの製品しかもう出ていません。
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結論的にいえば、リビング用の場合、画質面で4Kテレビであることはマストでしょう。
小型テレビの場合でも特に32型ならば、フルHDが割と多く出ますので、解像度の面では、そういった機種を選ぶのが良いです。
2・液晶パネルの品質
つづいて、液晶パネルの品質です。
なお、有機EL(OLED)のパネル特性は、後ほどべつに説明します。
液晶TVを選ぶ際に、最も重要視するべき点はこの部分です。
例えば「アクオス」とか「ビエラ」とか「ブラビア」とか、各社のTVのブランド名がありますが、同じ名前のテレビでもTNパネルだったり、VAパネルだったり、IPSパネルだったりします。
注意が必要な部分なので、順番に簡単に解説しておきます。
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第1に、TNパネルです。
色味も悪く、視野角が狭い格安パネルです。
最近では、小型テレビに限られますが、カタログで液晶パネルの種類を書いていない場合、TN液晶であることが「疑われ」ます。
いずれにしても「見やすい液晶TV」を購入したければ、パネルの種類の記載が不明瞭なものは、検討対象から外すべきです。
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第2に、VAパネルです。
格安機から上級機まで広く使われるテレビ向きのパネルです。
特に正面からの視聴の場合は、コントラストが良く「黒が引き締まり」ます。
テレビの高画質化には重要な要素なので、テレビだとVAを使う製品が最も多いです。
一方、視野角の広さと、近接視聴時の「目の疲れにくさ」の部分で、IPSより弱めです。
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第3に、IPSパネルです。
VAよりぎらつきが少なく、目疲れしにくい液晶と言えます。
視野角は、スペックとしてはVAと同じです。
しかし、正面以外から見た場合の画質は、実際はIPSが良いです。
小型テレビでも、IPSを搭載するモデルがあります。
黒の引き締まり(画質)は、しかし、VAに負ける部分があります。
後述するような対策された上位品もありますが、4K液晶の中級機以上に限られます。
なお、IPS液晶には、2種類の「下位機・互換機」があり、この部分は注意が必要です。ADSと、RGBW-IPSです。
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第4に、ADSパネルです。
BOEという大企業が作るパネルです。
電界の利用法がIPSと異なりますが、表示品質はIPSと変わらないといえます。
各社とも「IPS」と言わないのは、商標の関係です。
ただ、TVパネル採用歴は長く近年は高級パネル(ADS PRO)も製造します。
最近評価を上げているので、特に上級機に採用されるADSは、むしろ「信用できる」といえます。IPSの格安製品だと製造企業が分からない「ジェネリック」が多いので、それらと区分できるからです。
なお、ADSを含めた「IPS系パネル」は、その商標を持つ最大手のLG以外に、以上の各社で作られます。これ以外の準大手でも製造が見られます。
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以上、パネルの種類による、性質の違いについて書きました。
カタログに、VA・IPS・ADSの表記があれば、最低減の安心感はあると考えてください。
上表のような特質のうち、自分がどれを重視したいかをふまえつつ選ぶと良いでしょう。
一方、VA・IPS・ADSという名前のパネルならば、全て同じパネルというわけではないです。その中でも、輝度・コントラスト比・色域の違いで、グレード差があります。
例えば、IPSでも、低費用で輝度強化するため、RGB以外に白ピクセルを加えた)RGBW-IPSパネルという格安品があります。
パネル全体がが白っぽくなるので、かなり不評です。
逆に、画質を強化するためプラスアルファの工夫をした上位パネルも多いです。
そこで、以下、注目するべき上位パネルの一部を少し細かく見てみおきます。
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第1に、低反射液晶パネルです。
パネル表面に、外光反射がしにくい特殊処理をしたものです。
日中視聴においてはこの部分が重要で、改善効果があります。
とくに、シャープは4Kの入門機からこのパネルを採用する点に特徴があります。
最近は、似た発想で、視野角を広くする処理をしたものもあります。
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第3に、ナノセルディスプレイです。
IPSの上位版です。
光波長の吸収のため1nmの粒子を敷き詰めた部分が名前の理由です。
目疲れしにくいIPSの良い部分を保ちながら、色域(色表現)を強化したパネルです。
IPSの苦手なコントラスト表現も(VAほどでないにせよ)高まります。
この技術は、LGが自社の4Kテレビの商品の上位機などでみられます。
4KHDR時代にマッチする良い改良といえます。
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第4に、量子ドットパネル(QLED)です。
通常白(WLED)のバックライトを青色LEDとした上で、量子ドットフィルムを通してカラーを表現する手法です。
狙いは、ナノセルと同じで広色域化のための技術です。
光源の工夫なので、パネル自体はVA・ADS・IPS・ナノセルの場合があります。
それぞれの性質も引き継ぎますが、傾向として、少し「派手目」な映像表現になる場合が被いです。
今だと、4K液晶テレビは、各社とも最上位機はこの方式と言えます。、
今の時代のテレビだと、十分な色域表現ができないと高画質とは言えないからです。
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以上、上位のブランド液晶を少し細かくみました。
パネルの種類(IPSなど)と、その性質を理解した上で、上位の工夫のあるものを選べば、画質の良いパネルが選べると言えます。
一方、困ったことに、VA・IPSなどのパネルの種類すら「非開示」の場合が最近増えました。
しかし、多くの場合、有志などの調査や、パネル製造企業側の生産情報、あるいは、周辺機器メーカーに提供された情報などから、スペックが確定できる場合が多いです。
このブログ「モノマニア」では、この部分を独自調査し、ある程度推定できたものは、機種ごとに使用パネルを明記してあります。
3・バックライトの品質
つづいて、バックライトの品質です。
バックライトは、液晶パネルを後方から照らすLED光源のことです。
有機ELと違って電圧を掛けても自発光できないので、液晶はバックライトを使います。
その性能が悪いと、画面の立体感や奥行感を出すのに重要な、輝度やコントラストを出せません。酷い場合だと、画面全体の明るさのムラが生じます。視野角にも影響します。
したがって、画質には、この部分の品質がとにかく重要です。
ここでも、いくつかの種類に分けつつ、その違いを詳しく見ておきます。
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第1に、エッジ型です。
最も低コストな形式です。
図のように、LEDライトを隅(エッジ)だけに配置する方式です。
他方式より、画面に色ムラが出やすいので画質重視の高級機にはあまり採用されません。
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第2に、エッジ型LED+エリア制御です。
主に壁掛け向けに売られる薄型4K液晶テレビに使われます。
エッジ型は、パネル幅を薄くできる利点があるので、「壁掛け」向けの高級テレビなどでは、(あえて)この形式を採用する場合があります。
しかし、先述のエッジ型固有の欠点を緩和するために、パネルをいくつかの縦エリアに分けて、部分部分で輝度を調整できるような仕組みが加わります(エリア制御)。
そうした製品は、並の「直下型」より表現力が優れる機種もあります。
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第3に、直下型LEDです。
現在のテレビでは最も多い形式です。
LEDを隅(エッジ)ではなく、パネルの直下に配置して、画面の輝度やコントラストを高めています。
また、弱点だった「パネルの厚み」も、「スリムIPS」の登場で、エッジ型とほぼ差が内です。
ただし、直下型は、背面のLEDの数(密度)で性能差が大きいです。
例えば、格安テレビは、直下型でもLEDの個数が極端に少なく、平均輝度が低い(200ニト)ものがかなり多いです。
そういった場合、視野角に・輝度ムラ影響が出がちです。
逆に、レグザ(東芝)の「全面直下型」などの数の多いものは、同じ直下型でも、表現力が高いと言えます。
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第4に、直下型LED+エリア制御です。
東芝やLGほか、一部の企業の最高級テレビにだけ使われる方式です。
図のように、画面を「縦と横のエリア」に細かく分けて、高精度に輝度やコントラストを制御しています。
そのため、画面の奥行感・立体感が最高に出せます。
むろん、区分できるエリアの数や、制御法も重要で、そこでも差が付きます。
第4に直下型Mini LED+エリア制御です。
2020年末から採用する企業が増えてきた方式です。
高級機に限られますが従来よりも細かいminiLEDを敷き詰め、LEDを細かくエリア制御する方式です。
なお、同じminiLED方式でも世代で、LEDの密度(細かさ)は異なります。また、エリア制御の際のブロック単位の細かさも然りです。
最高と言えるのは、ソニーの8K機です。1LED単位で光源を制御する技術を使っています。
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以上、液晶パネルの選び方の紹介でした。
結論的に言えば、液晶パネルの品質・バックライトの品質双方に、注目して選ぶべきです。
改めて確認すると、液晶パネルは、外光反射の低減・色彩の鮮やかさを強化するのが近年のトレンドです。バックライトは「コントラストや輝度」の強化を狙った改良が主です。
Atlasが思うに、TVの「どこ」を重視して強化したかに、各メーカーの「個性」が表れます。
「販売価格」という制限がある中、理想とする「鮮やかで美しい色」をできるだけ再現するため、各社は技術にしのぎを削っています。
幸いなことに、TVにおいては「コモディティ化」は進んでいません。
同じ値段なら「どこの製品を選んでも同じ」と言えませんので、考えて選ぶことが必要です。
5・付加機能からのTVの選び方
ここからは、パネル以外のハード面の性能について説明します。
基本的に、「質の良いパネル」と「優れたバックライト」を搭載するモデルに注意すれば、液晶テレビを選ぶのはさほど難しくありません。
しかしながら、4K液晶テレビやOLEDを選ぶ場合は、とくに、上の4つの機能にも注意するべきです。
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第1に、倍速パネルです。
画面の大きなテレビでとくに重要になる技術です。
搭載機は、モータースポーツや球技など動きの速い画像の画質が格段に上昇します。
十分にピントが合っている映像ならばたいてい「効き」ます。
基本「絵」であるゲームやアニメならば、さらにそのように言えます。
倍速パネルは、放送局から送られてくる信号(絵)の2倍にあたる毎秒120枚のフレームの表示を可能にするパネル技術です。
テレビ側で、2枚のフレームの中間画像を生成することで可能にします。
小型の液晶テレビ、あるいは大画面でも安めのテレビは、等速パネルです。
ただ、動く映像に対応するため、代替案として「倍速技術」を搭載する場合はあります。
ノイズ処理ほか、バックライトの点滅・消灯・発光制御などで、同質の効果を「仮想的」に実現する仕組みと言えます。
低フレームレートのテレビ番組やネットコンテンツだと一定の効果はあります。
ただ、点滅制御は、画面が暗くなりやすい、動体が多いと逆効果、画像が遅延しやすいなどの弊害もあるので、近年は搭載しない機種も増えてきました。
そのため、今回の比較記事では「2倍速相当」などの表現をとってきました。
一方、最近だと、AIによるオブジェクト解析処理を利用して、動き(人間・乗物など)の部分だけ個別処理する製品も出ました(パナソニック)
倍速表示は、物体の速さや「かかり具合」にもよるのですが、人間と背景の境界線がぼやける場合があるので、その部分に注目した新機軸です。
なお、近年の4Kテレビの場合、倍速パネル(120Hz)ならば、HFR(ハイフレームレート)に対応するのが普通です。
120フレーム/秒(4K/120Hz)の表示ができるので、次世代ゲームが「なめらかに」動きます。
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第2に、高画質化技術(画像エンジン)です。
画像エンジンは、パソコンで言うCPU・GPUで、TVの「脳みそ」です。
パネルが高品質でも、この部分が弱いと「宝の持ち腐れ」と言えるほど重要です。
処理能力の高い画像エンジンを装備する製品は、ソフト的に、画像を高度に処理する技術が多く採用されます。4Kでない小型テレビでも、良いものを積む機種があります。
とくに、4Kテレビの場合、仕組みは「4K」でも、地デジやネット動画ほか、見るコンテンツは「フルHD」という場合が多いので、4K映像へのアップコンバート処理の精度が重要です。
そのため、上位機は、低解像度画像の高精細化・ノイズ除去・超解像処理・広色域化、機処理の精度が高度です。
一方、近年のキーワードと言えるのは、AI技術です。
効率的に動かせるAI向け画像エンジンの採用例が増えています。
上位機は、大量の映像(ビッグデータ)をみて、視聴者がどのように見えるか、制作者がどのような意図性で作ったかを深層学習(ディープラーニング)したAIが内蔵されます。
そして、AIが「中の人」として、それを処理しています。従来のデータベースに基づく機械的な処理をなし、効率的といえます。
ただ、搭載すれば、全て良いわけでないようで「真面目すぎる」度合いがあります。そのため、既存の方式(数理最適化)を併用して、自然に処理していくのが現在のトレンドかと思います。
その上で、画質向上には映像内で参照するデータ数が重要です。
1フレーム内だけでなく、前後フレームもふまえて処理する「フレーム間処理」(レグザ)は、昔から有名です。
最近では、映像の前景と背景を分離し個別処理し、画像の奥行感を出していくオブジェクト検出機能が、トレンドの1つです。
1世代前だと、1フレーム内の画面内の「ざっくり」とした映像要素(色の違いなど)を解析処理するのがトレンドでしたが、より進化しています。
そのほか、AIが画像のジャンルだけでなく、画像(夜景・花火・サッカー・ゴルフ)のシーン把握をして、表示最適化する仕組みも流行しています。
こうした処理に効果的なデータを得るための工夫も深化しています。
例えば、レグザは、ネット経由でクラウドから番組情報を取得し、正確なコンテンツ理解の元で、AIが処理していく技術の採用などもみられます。
他社も、独自のカラー・輝度マネジメント回路や、センサー(輝度・環境光ほか)を装備して、AIに、必要な情報を与える工夫などを高度化させてもいます。
一方、高度の画質補正は、映像と音の遅延をもたらします。
処理に時間が必要だからです。ただ、数秒遅れで生中継をみているようなもので、普通は気になりません。
しかし、コマンド入力のあるゲームだと時差が生じ、致命的です。そのため、低遅延のゲームモードを搭載する機種が近年増えました。
低価格機の場合、処理の多くを「すっ飛ばす」ことで遅延を防止する仕組みですので、多かれ少なかれ、画質は劣化します。「低画質モード」です。
極論すれば、画像処理になんの工夫もない格安TVのほうが遅延は少ないです。雑誌の検証記事で「安くても速かった!」みたいな結果がでるのは、当たり前です。
高級機だと「できるだけ補正しつつ速度を上げて」いるので、画質込みで評価するべきでしょう。
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第3に、HDR技術(HDR10)です。
HDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)は、画面のピーク輝度を従来より上昇させる技術のことです。
そうすることで、画像の立体感や解像感を高めることとを目的としています。
HDR技術は、簡単に言えば「3D眼鏡なし」で、TVの立体感(奥行感)を出すことを目指すための一歩となる、最新規格です。
各社の新機種がこの機能を搭載しはじめています。
対応するコンテンツも増えています。
例えば、次世代のブルーレイ規格であるUltra HD ブルーレイは、HDR10規格が採用されました。
また、新4K衛星放送でも、HLG形式のHDRがフォローされました。
Netflixなどのネット動画サービスでも、「HDR10」規格に準拠するコンテンツが利用できます。
現状では、地デジはHDR対応でありません。
しかし、一部の高級テレビは、「画像エンジン」を利用し、通常画質の映像を、HDRに疑似的に底上げする機能を持たせています。
「HDRアップコンバート技術」と呼びますが、対応機は高画質化がはかれます。
8Kが普及する前に、HDR技術が先行して普及していくだろうといわれています。HDRは、ここ数年のTVのトレンドになるだろう重要なキーワードです。
第4に、AIオート機能です。
技術競争がとくに「熱い」部分です。
AI・ディープランニング・ビッグデータ技術の進展に伴って出てきた新しい機能性と言えます。
AIオートとは、簡単に言えば、視聴しているTVコンテンツを自動で解析し、最適な画像・音声に自動調整して出力する機能です。
つまり、「スポーツ・ニュース・映画・ゲームモード」などを手動設定せずとも、映像とサウンドを勝手に最適化してくれる便利機能です。
似た機能が昔からなかったわけではないですが、精度が格段に高まりました。
単純な映像調整だけが「第1世代」とすれば、音声も連動で調整してくれるのが「第2世代」、環境光センサーで部屋の照明色までみてくれて「第3世代」、分析を内蔵データベースほか、クラウドデータも取得して調整してくれて「第4世代」、マイクやミリ波レーダーで、リビングのどこに人がいるのかまで最適化してくれて「第5世代」という感じです。
レグザ(東芝)とパナソニックがとくに力を入れます。
6・液晶テレビと有機ELテレビの違い
最後に、有機ELテレビ (OLED)が、液晶テレビと「何が違うのか」を解説します。
有機ELテレビは、次の4点で、液晶テレビとは違う部分があります。
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第1に、設置性です。
OLEDは、バックライトが不要なので、画質を犠牲にせず「超薄型」にできます。
壁掛けにするとたいへん「スマート」です。
第2に、装置寿命です。
有機ELテレビは、パネル寿命が10万時間と言われます。
液晶より短いですが、家庭用としては問題ないでしょう。
また、よく話題に上がる「長期間使用時の画面焼き付け」問題は、新世代のパネルの登場と対策で、ほぼ解決された感じです。
第3に、画質です。
黒表現とダイナミックレンジ(白と黒の明暗の幅)は、どの液晶テレビよりも優れます。
バックライトが不要で素子自身が自発光できる仕様ですから、完全にライトをオフにできるからです。
その点で、シアターのように、暗くして使う際はとくに映像は美しいです。
第4に、日中における視認性です。
液晶ほど輝度強化がしにくい仕組みの有機ELは、この部分が課題です。
この部分は現在の高級機だとピーク輝度3000ニトと液晶並みに出せる製品が出てきており、解決に向かっています。日中でも、さほど画質が落ちずに使えます。
しかし、普及価格帯の製品(20万円以下)の場合、普通は800ニト、良くても1500ニト前後の下位パネルです。
日中でもカーテンなどで遮光しないと、しっかりした画質を得れません。
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以上、液晶テレビと有機ELテレビの相違点を4点較べてみました。
結論的にいえば、高級機を除き、外光が入るリビングで日中使うならば、液晶テレビの方が低費用で良好な画質を得やすく満足度は高いです。
とくに、先ほど書いた上位の「低反射パネル」ならば、なおさらそう言えます。
逆に、 日中でも無理なくカーテン締められる環境では、OLEDはおすすめです。液晶が絶対表現できない「真黒」が表現できるからです。
同じ価格帯の製品同士で比べれば、シアター利用時の画質は、有機ELが圧倒するでしょう。
なお、OLEDも全てが同じパネルではないです。
LGに加えて、サムスンも参戦したことで、「パネルのランク」が複雑化してきました。
詳しい違いを含めて、より詳しくは【有機ELテレビの比較記事】で説明しています。
今回の結論
最新テレビのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、どのようにテレビを選べば良いのかについて、色々書いてきました。
これらの基準に則った上で、目的別・予算別・サイズ別にAtlasのおすすめしたい機種を、最後にいくつかあげておきたいと思います。
個別記事で、予算別に「おすすめ」はあげているので、可能な限り「安め」な機種を中心にあげていきます。
第1に、寝室などに置く「小さいTV」としておすすめできる超小型機種は、
【2021年発売】19FB10H-K
5・パナソニック VIERA UN-19FB10H
¥56,430 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
画面:19V型 (HD)
モニターパネル:VA
バックライト:エッジ型
ネット動画視聴:自社方式
スピーカー: 6W
HDMI端子:2 (ARC)
パナソニックの19インチの液晶テレビとなる、FB11シリーズでしょう。
本機は、チューナーとTV部分が別で、無線で飛ばすというポータブル式です。
ベッドサイドへは、モニター部分だけで良いため設置しやすいほか、3.5時間分のバッテリー搭載なので、好きに持ち運んでも使えます。
22型以下の小型液晶テレビは、画質面であまり個性的な機種がないです。
そのため、本機のような機能性を重視した方が、良い機種を選べます。
ネット動画サービスも、標準対応です。
寝室に置きつつどこでも使える「映像用の端末」として、本機は優秀です。
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1・10v-15v型の超小型防水TVの比較
2・19v-22v型の小型液晶TVの比較
なお、このサイズの液晶テレビについては、2番の記事で紹介しました。
それ以下は、お風呂用ですが、1番の記事で見ています。
第2に、ワンルーム用の1人暮らしの方が、すこし小さめのTVが欲しい場合は、
【2024年発売】
11・ハイセンス 24A4N
¥21,350 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
画面:24V型 (HD)
モニターパネル:VA
バックライト:直下型
ネット動画視聴:VIDAA(自社方式)
スピーカー:8W
HDMI端子:2 (ARC)
ハイセンスの24A4N良いでしょう。
同社は、東芝(REGZA)と協業状態ですが、格安機についてはハイセンスブランドの方が、性能のバランスが良いです。
液晶パネルは、テレビ向きで「黒がしまる」VAです。
バックライトは、直下型、画像エンジンも、新開発のHi-VIEWエンジン2Kです。
技術的にも、このサイズでは珍しく明るさセンサー搭載で、部屋の照度に合わせて画質を調整してくれます。
つまり、画質に重要な基礎部分が、本機は、小型機としては、珍しく強力です。
十分な数のHDMI端子があるほか、主要な動画サービスにもネイティブ対応できるので、20代くらいの「1人暮らし初心者」には、かなり良い構成だと思います。
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【2024年2月発売】
7・東芝 TV REGZA 24V35N
¥27,750 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
画面:24V型 (HD)
モニターパネル:
バックライト:全面直下型
ネット動画視聴:自社方式
スピーカー: 8W
HDMI端子:2 (ARC)
なお、少し高いのですが、東芝(REGZA)の製品も良い機種です。
全面直下型の上級バックライトと、利便性が高い録画・ネット動画サービスが注目点です。
本機を含めて、このサイズのTVは、上記リンクで、国内メーカーのモデルを含めて、より多くの機種を紹介しています。
第3に、性能のよい中型の32V型のテレビとしておすすめできるのは、
【2023年発売】(フルHD画質)
17・TCL 32S5400
¥26,100 楽天市場 (1/17執筆時)
18・TCL 32S5401
¥31,800 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
19・TCL 32S5402
¥25,480 楽天市場 (1/17執筆時)
20・TCL 32L5AG
¥25,900 楽天市場 (1/17執筆時)
画面:32V型(フルHD)
モニターパネル:VA
バックライト:直下型
ネット動画視聴:Google TV
スピーカー:10W
HDMI端子:2 (ARC)
TCL の 32S5400が良いと思います。
同じ性能の4機も含みます。値段は都度変わるので、安いものを選べばよいかと思います。クーポン割引なども気をつけてください。
液晶パネルは、本機は、黒が締まる点でTV向きのVAです。
その上で、バックパネルが直下型である上、フルHD表示に対応できます。
VA+直下型という機種は32型だとほかにもあります。しかし、フルHD表示まで備える機種は稀です。
地デジを解像度的に劣化させずにみれるため、32インチの現行機では水準が高いです。
これら3点を兼ね備える32インチ機は、他にはないです。
画像エンジンは、手の込んだ技術は採用しません。
しかし、「高精細化・ノイズ除去・広色域化」、大事な処理は一通りこなします。
バックライトも、エリア制御はしませんが、ソフト的なマイクロディミングで、輝度を調整する制御法を採用します。
同社は、自社でTVを生産する世界的メーカーですので、安価なTVでもこうした技術を搭載できます。
ネット動画サービスも、Google TVを搭載します。
自社システムを搭載する企業もありますが、TV内蔵型だと、コンテンツ数の多さや、コンテンツ間の串刺し検索の部分で、Google TV以上はないです。
色々に使える点で、今どきですし、優れます。
なお、TCLは海外企業ですが、日本に出張修理網もあります。これは、ハイセンスも同じですが、日本でテレビを輸入販売している商社のテレビに比べて、保守面で安心です。
ゲーム用にも、遅延対策されたゲームモードがあります。
また、本機は、4K以外では珍しく、HDR対応なので、ネット動画サービスやゲーム機を利用する場合、画質向上効果も望めます。
この部分で、1人暮らしのワンルーム暮らしにも良い機種です。
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【2024年発売】
23・ LGエレクトロニクス 32LX8000PJB
¥31,000 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
画面:32V型(フルHD)
モニターパネル:IPS
バックライト:直下型
ネット動画視聴:Web-OS
スピーカー:10W
HDMI端子:2 (ARC)
なお、この機種は、同じフルHD解像度である上でIPSパネルを採用するLG製品を含めて、以上の記事で比較しています。
よろしければ、続けてご覧ください。
第4に、リビングに置く4Kテレビとしておすすめできるのは、
【2024年6月発売】
【43インチ】VA(エリア制御なし)
19・東芝 REGZA 43Z670N
¥104,500 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【50インチ】VA
20・東芝 REGZA 50Z670N
¥118,200 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【55インチ】VA
21・東芝 REGZA 55Z670N
¥133,650 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【65インチ】ADS
22・東芝 REGZA 65Z670N
¥177,800 楽天市場 (1/17執筆時)
【75インチ】ADS
23・東芝 REGZA 75Z670N
¥248,000 楽天市場 (1/17執筆時)
パネル:VA / ADS
バックライト:直下型+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
ネット動画:自社方式
フレームレート: 4K/ 120p
新4K放送チューナー:搭載(2)
映像美を追求するならば、Z670Nシリーズ が がオススメです。
15万円前後でも選べるクラスの場合、性能部分で最もまとまりが良いでうs。
装備面では、有機ELや超高級8Kテレビを除けば、最も高度な技術を採用します。
VA・ADSパネルの中でも上位と言える広色域パネルを採用する上で、倍速液晶・超解像技術・HDRという、今回の記事で紹介した重要な要素を網羅します。
バックライトも、エリア制御を伴う上級の直下型です。
東芝は、LEDの数で「直下型」と「全面直下型」に表記を分けるのですが、しっかり本機は「全面直下型」です。さらに、最近出てきたスリムタイプの直下型で、設置性も良いです。
画質補正は、とくに東芝の強みです。
視聴中の番組ジャンル情報をネット(クラウド)で取得してから、補正します。この仕組み同東芝だけです。その上で、超解像処理を含む高度な補正をかけて、画質を高めていきます。
また、搭載の環境光センサーは、部屋の照明明るさほか、部屋の照明色もみて画質を調整するため、最適化の度合いが高いです。
定評ある、アニメや昔のドラマの再生から、HDR技術を活かした映画・紀行番組の視聴までレベル高のい性能を得られるでしょう。
ちなみに、これ以上のクラスだと、東芝は「ミリ波レーダー」で、家族の位置までセンシングして画質・音質まで強化する段階まで、最適化技術は進んでいます。
番組表は、4K表示で見やすいですし、録画も、外付けHDDを増設する録画は、最大6ch対応の「全録」になります。
スピーカーも水準以上ですし、ゲーム・映画・ニュース・紀行番組などをふくめて楽しめる製品といえます。
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【2022年6月発売】
【48インチ】(放熱プレートなし)
81・東芝 REGZA 48X8900L
¥144,727 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【55インチ】
82・東芝 REGZA 55X8900L
¥152,799 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【65インチ】
83・東芝 REGZA 65X8900L
¥250,200 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
モニターパネル:OLED
倍速パネル:2倍速
ネット動画:自社方式
フレームレート: 4K/120P
新4K放送チューナー:搭載(2)
なお、770Lシリーズ と「同等クラス」」となる製品を有機ELテレビ(OLED)で選ぶとすると、東芝の場合はX8900Lシリーズです。
パネル以外の部分は、ほぼ同じと考えて貰ってOKです。
価格差はだいぶ詰まりました。
先述のように、光の差し込む明るい部屋は、有機ELは(超高級パネルを除けば)「苦手」です。
本機も、ピーク輝度で800ニトのパネルですので、日中は厳しいです。
しかし、シアター目的で暗めの部屋で使う場合、「深みのある美しい黒」は、液晶を凌ぎます。
有機ELは、仕組みの違いから遅延も少ない上で、倍速パネルの効きも良いです。
もちろん、黒の締まりは「抜群」です。
利用形態によりますが、利用法の部分で問題ないならば、画質はOLEDが上位です。
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【2023年11月発売】
【43インチ】
1・ハイセンス 43E6N
¥54,990 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【55インチ】
2・ハイセンス 55E6N
¥70,980 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【65インチ】
3・ハイセンス 65E6N
¥91,369 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
【75インチ】
4・ハイセンス 75E6N
¥135,499 Amazon.co.jp (1/17執筆時)
パネル:ADS
バックライト :直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速相当
ネット動画:自社方式(VIDAA)
フレームレート:4k/60p
新4K放送チューナー:搭載(2)
一方、コスパを優先するならば、ハイセンスの4K液晶テレビでしょう。
同社は東芝と協業してから、「格安・高品質」なモニターを多く展開し、価格面で他社が対抗できないほどの低価格で出しています。
パネルは、ADS液晶と見て良いです。
それに直下型のバックパネルという、堅実な構成です。
その上で、東芝の技術を使った画像エンジン、HI-VIEWエンジンLiteがかなり優秀です。3段階超解像処理を含めて、「高精細化」「ノイズ除去」が入門機としては例外的に充実します
動く映像にも、「フレームジャダー低減」という独自技術で「2倍速相当」のオーバードライブがあるため、充実していると言えます。
新4K放送用チューナーも搭載し、ネット動画サービスにもしっかり対応します。
保証も3年ですし、番組表なども東芝を踏襲して「ガラパゴス化」が済んでいるため、あまり「穴もない」です。
画質の自動調整機能も、本家の中位機並みです。
「何も設定せずに、テレビ任せでほったらかしで高画質を得たい」方は、東芝やハイセンス機は特に向きます。
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6・4K液晶テレビの比較
7・有機ELテレビの比較
8・8Kテレビの比較
それぞれの「選び方の基本」もそれに特化して、冒頭に書いています。
詳しい機能などに興味がある方は、こちらも、ご利用ください。
補足:このブログの関連記事について
というわけで、今回は液晶テレビのまとめ記事でした。最後に「おまけ」で、同時にそろえると良いだろういくつかの機器について補足します。
第1に、ブルーレイレコーダーです。
テレビと同時に購入することの多い家電でしょう。
同時購入の場合、ブルーレイレコーダーの選び方の基本は、TVメーカーと併せることです。
両者は、電源回り・ネットワーク周りの連携機能が多いので、利便性の面でこの方法が最適です。
なお、ブルーレイレコーダーについてもまとめ記事がありますので、よろしくお願いします。
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第2に、スピーカーです。
今回紹介したテレビも、上位機は優れたスピーカーを採用します。
ただし、その音質は、あくまで「テレビレベル」であり、映画館のような、「オーディオグレード」とはほど遠いと言えます。
「テレビを購入する」場合、意外と「音質」が軽視されます。
しかし、少数の例外を除けば、ど最大でも20W程度の出力の貧弱なスピーカーしか採用していません。
家電雑誌でこの点があまり書かれないのは、「家電評論家は、TV付属のスピーカーを信頼せず、そもそも自宅で使っていないから」というだけです。
音声は、映画や音楽番組だけでなく、ニュース番組や紀行番組を見る際にも、アナウンスの聞き取りやすさなどに関係する点で重要な要素です。
良い音が得られることで、「TVを購入した満足感」はさらに高まるでしょう。
実際、テレビの前面に配置する1本のスピーカーで手軽にTVの音質を強化できる製品が、1万円前後から手に入ります。
設置が手軽な機種を上記の記事で比較しています。よろしければご覧ください。
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そのほか、より本格的なホームシアターの構築を考えておられる方は、以下のようなものがあります。
10・AVアンプの比較
11・シアター用スピーカーの比較
12・ブルーレイレコーダーの比較
13・ブルーレイプレーヤーの比較
14・家庭用プロジェクターの比較
とくに、後方にもスピーカーを置きサラウンド環境を構築したい方については、上記1番と2番の記事で対応できます。これらの記事もよろしくお願いします。
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最後になりましたが、今回の記事がもしお役に立ったようならば、Twitter Facebook はてなブックマークなどで、話題を共有していただければ嬉しいです。
ではでは!