【今回レビューする内容】2023年 最新4Kテレビの性能とおすすめ・選び方:10万円以下〜20万円台 パナソニック シャープ東芝 ソニー LG 三菱電機 TCL ハイセンスほか:スポーツ 映画 アニメ ゲーム向け4K/120Hz 4k/120p HDMI2.1対応 人気機能の違い:40 43 49 50 55 65 75インチ
【比較する製品型番】東芝 TVS REGZA 43C350X 50C350X 55C350X 43Z670L 50Z670L 43Z670K 50Z670K 55Z670K 65Z670K 43Z570L 43Z570K 50Z570L 50Z570K 55Z570L 55Z570K 65Z570L 65Z570K 43M550L 55M550L 55M550L 55M550K 65M550L 65M550K 43M550L(B) 50M550L(B) 75M550L 75M550K 55Z770L 65Z770L 75Z770L 50Z740XS 55Z740XS 65Z740XS 55Z870L 65Z875L 65Z875L 55Z870M 65Z870M 75Z870M 65Z970M 75Z970M 85Z970M
今回のお題
最新モデルの4K液晶テレビのおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今回は、2023年4月現在、最新の4K対応の液晶テレビの比較です。
5万円台〜50万円台で購入できる、各メーカーの4K液晶テレビを(ほぼ)全機種紹介していきます。
1・東芝の4K液晶TVの比較
:レグザ〈日本〉
2・シャープの4K液晶TVの比較
:アクオス〈日本〉
3・ソニーの4K液晶TVの比較
:ブラビア〈日本〉
4・Panasonicの4K液晶TVの比較
:ビエラ〈日本〉
5・LGの4K液晶TVの比較
:ナノセル〈韓国〉
6・ハイセンスの4K液晶TVの比較
:Hisense TV〈中国〉
7・TCLの4K液晶TVの比較
:TCL TV〈中国〉
8・各社の4K液晶TVの比較
:フナイ〈日本〉
:アイリスオーヤマ〈日本〉
9・各社の4K液晶TVの比較
:オリオン・三菱
:maxzen・DMM ほか
10・おすすめの4K液晶テレビ 【結論】
=全機からのおすすめ機種の提案
4K液晶テレビは、新機種だけで100機近くあります。
そのため、記事は、上記リンクにあるように、ブランド別に10回の記事に分けています。
1回目記事(今回)は、東芝のREGZA(レグザ)を紹介します。
4Kテレビでは最も人気のあるブランドです。
新旧含めて、デンキヤで手に入るモデルは、だいたい全部網羅します。
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なお、「選び方の基本」は、今回の1回目記事に書きました。
そのため、順番にお読みいただいた方がわかりやすいかと思います。
よろしくお願いします。映像の美しさ ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
音質の良さ ★★★★★
ネット動画 ★★★★★
番組表 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各製品を比較します。
そして、最後の「結論編」(こちら)では、上表のようなポイントから、目的別、予算別にAtlasのおすすめ機種!を提案する型式で書いていきます。
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1・小型液晶テレビの比較
2・大型液晶テレビの比較
3・4K液晶テレビの比較
4・有機ELテレビの比較
5・8Kテレビの比較
6・おすすめTVのまとめ 【結論】
今回の記事は、TVを紹介した一連の記事としては「3回目記事」として書きました。
1-1・4Kテレビの選び方の基本

はじめに、「4Kテレビの選び方の基本」の紹介です。
4Kテレビは新世代のテレビであり高画質だと、我々は日々のCMで「すり込まれて」います。
しかし、「4Kテレビ」なら、どれでも、高画質に見れるとは必ずしも言えません。
なぜなら、テレビの画質を決めるのは、解像度だけではないから」です。
1・TVの画質を決める要素

1・液晶パネルとバックライト
=画質を決める基本要素
2・画像エンジン
=画質補整・リモコン操作の速度向上
3・超解像技術
=低画質映像の画質の底上げ
4・ 倍速液晶
=動きのある映像への対応
結論的に言えば、以下の4要素の性能が、液晶テレビの画質を「ほぼ」決めます。
今回の記事では、これらの要素や、4K HDRを含む最新の状況をふまえて(少なくとも)「5年以上は使えそうなテレビ」を探していきます。
ーーー
液晶パネルの性質などを含め、スペック面での「テレビ選び方の基本」は、このブログの別記事となる【おすすめテレビのまとめ】で、かなり詳しく書いています。
ただ、細かいスペックの「意味」まで興味のある方は別ですが、今回の記事だけでも、ある程度「しっかり分かる」ように書きました。
ここでは、1点、「画面サイズの選び方」についてだけ、詳しく解説しておきます。
なぜなら、この点を間違って選ぶと「目が相当疲れるテレビ」を選んでしまうからです。
2・画面サイズの選び方
4K解像度のTVの最小サイズは、40インチです。
PC用を除けば、これ以下のサイズの4Kテレビは発売されていません。
4Kテレビを選ぶ場合、はじめに考えるべきは、TVまでの視聴距離です。
上表は、業界が示す、適切な最低視聴距離(メートル単位)を示したものです。
4Kテレビは、高詳細ですから、地上波デジタル放送など、画像の粗いHD(フルHD)の映像も「4K相当」にアップコンバートするため、画面に近づいても粗く見えません。
そのため、視聴距離は、フルHDテレビの半分ほどの距離で良くなります。
ただし、画面全体を視野に入れる必要があるゲームなどに対応させる場合は、視点の移動による「目の疲れ」を考慮するべきです。
普段から目が疲れやすい方は、上表の「普通のHD画質のテレビの基準」を使い、その上で、サイズも最大で、50インチ前後で収めた方が良いでしょう。
ゲームをやる方以外でも、ご家族に「目が疲れやすい」方がいる場合は、4K液晶の場合でも、上表の「普通の液晶テレビ(HD)の基準」に合わせた方が良いです。
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結論的に言えば、8-10畳間に置くならば、43インチ〜55インチがオススメです。それ以下の畳数の場合は、43インチかそれ以下が向いています。
55インチ以上でも、8畳間の長辺に置くならば置けます。ただ、部屋のバランスとの兼ね合いになりますし、一般的には、あまりオススメしません。
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1・東芝の4K液晶TVの比較
2・シャープの4K液晶TVの比較
3・ソニーの4K液晶TVの比較
4・パナソニックの4K液晶TVの比較
5・LGの4K液晶TVの比較
6・ハイセンスの4K液晶TVの比較
7・TCLの4K液晶TVの比較
8・フナイ・アイリスの4K液晶TVの比較
9・他社の4K液晶TVの比較
10・おすすめの4K液晶テレビ 【結論】
というわけで、具体的な製品の比較に入ります。
冒頭でも書きましたが、今回は9回連続記事です。
ここまでの「選び方の基本」で前提となる情報はお伝えしました。「決め打ち」のメーカーや製品がある方は、以上のリンクをご利用ください。
とくに、順番に読まれなくても分かるように書いています。
1-1・東芝の4K液晶テレビの比較
というわけで、東芝(TVS REGZA)のREGZAからです。
液晶テレビでは、間違いなく「最も売れている」製品です。
入門機から高級機へという順番で紹介していきます。
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なお、以下では、いつものように、Atlasのおすすめできるポイントを赤字系で、イマイチと思う部分を青字系で書きます。
【2020年11月発売】
【43インチ】
1・東芝 REGZA 43C350X
¥54,305 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【50インチ】
2・東芝 REGZA 50C350X
¥64,771 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【55インチ】
3・東芝 REGZA 55C350X
¥69,276 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
モニターパネル:VA
バックライト:直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速相当
コンバート:4K+HDR
フレームレート:4k/60p
新4K放送チューナー:搭載(1)
C350Xシリーズは、レグザの入門機にあたります。
同社の現行機では、最も安い4Kテレビです。
正確には、250Kシリーズ(43A250K 55A250K)もありますが、法人用ですので、今回は関係ありません。
液晶パネルは、VAパネルです。
レグザは2020年からパネルの種類についての言及がなくなりました。
しかし、報道によると、この年発売の機種はVA方式採用とのことでした。Atlasも、いくつかのサイズで現品を確認しました。
なお、VAは、パネルに詳しい方だと、IPSパネルに比べると「格下」というイメージがあります。
しかし、VAは、コントラストがあげやすく、メリハリが付けやすいため、黒が締まります。30万円を超えるような液晶テレビの最上位機種には、各社ともVAパネルをベースに、改良して使う場合も多いです。
その場合、単なる「VA」という呼称ではなく、メーカー独自のブランド名を付けて「ブランド液晶」として売っています。
ただ、こちらは、技術的プラスアルファを売りにしない「普通」のVA液晶です。
バックライトは、直下型です。
ネットでは情報未記載です。
しかし、同社は、2020年モデルから下位機種も直下型としたようです。国内大手メーカーの入門機で、直下型の採用は珍しく貴重です。
なお、液晶テレビは、有機ELと違い自発光しないので、どの機種も後ろからライトで照らす構造になっています。
直下型は、本体の厚みを薄くしにくいデメリットはありますが、画質は抜群で、色ムラが生じにくい方式です。
他社は、バックライトを端に配置するエッジ型も多いです。
エッジ型は、低コストで本体を薄くできるメリット性がある一方で、直下型LED配置に比べると、明暗の差を出すのが苦手です。
最近は、液晶パネルはほとんど外注のため、バックライトの品質が「メーカーごとのテレビの差」を生み出す要素になっています。
その点で言えば、本機は、画質面でわりと期待できます。
4Kチューナーは、内蔵します。
2018年末にはじまったBS/CSの4K新放送を受信可能です。
ただし、4K用のチューナーは1機なので、新4K放送の「裏番組録画は不可」です。
HDR10技術は、入門機から対応です。
この点もポイントです。
HDR10(通称HDR)は、4Kと同時に普及してきている輝度に関する新しい業界規格です。
「ハイダイナミックレンジ」の略称で、画像の立体感や解像感を高める4K向きの最新技術です。
同名のデジカメで使われてきたHDR技術とは仕組みは異なりますが、明暗差をつけるという目的では同じです。
「3Dテレビ」は眼鏡を使う必要がある点がネックで、家庭には普及しませんでした。
HDR技術は眼鏡なしでも奥行感を感じられるように進化していくために必要な技術です。
これにより、夜のシーンなど暗い場面でもしっかり映像が分かるような解像感も期待できます。
4Kパネル搭載が標準となっった現在ですが、HDR規格も、そろそろ「最新テレビの標準」になっています。
例えば、4K時代のブルーレイ規格となるUltra HD ブルーレイでは、HDR規格が採用されています。新4K放送も、HLG形式のHDRが採用になりました。
東芝の場合、アドバンスドHDR復元に対応します。
HDRに対応しない通常のTV番組(SD画質)でも、画像のクオリティをひき上げることが可能です。HDRオプティマイザーという一連の技術に含まれます。
このほか、本機は「明るさセンサー」で部屋の明るさがわかるので、それに応じてHDRコンテンツを調整できる、Dolby VISION IQ・HDR 10+ ADAPTIVEもフォローします。
ただ、拡がってはいない規格ですので、(現状は)重視しなくても良いでしょう。
倍速液晶は、4Kダイレクトモーション120を搭載します。
倍速液晶とは、放送局から送られてくる信号(絵)の2倍にあたる毎秒120枚のフレームの表示を可能にする技術です。
テレビの側で、2枚のフレームの中間画像を生成することで可能にします。
これにより、モータースポーツや球技など動きの速い画像の画質が格段に上昇します。画面の大きな、大画面液晶では重要な技術です。
レグザの場合、LEDバックライトの点滅制御で倍速を「仮想的」に実現する仕組みなので「2倍速相当」という表現となります。
PCモニターでは「オーバードライブ」とも呼ばれる技術です。
画像エンジンは、レグザエンジン Power Driveを搭載します。
処理能力の高い画像エンジンを装備する製品は、ソフト的に画像を高度に処理する技術が多く採用できます。
本機も、低解像度画像の「高精細化」をはかるための4K/地デジ精細感復元や、文字や映像の「ノイズ除去」のための4K/地デジノイズクリアを機能として持ちます。
上位機と比べると、超解像処理がされない点、クラウド経由の補正に非対応という部分はあります。ただ、他社の同価格帯のテレビより相当充実します。
多くの方は、地デジやBSなどを見るためにTV購入するでしょう。
地デジ用のソースを4K高画質に変換する機能(4KビューティーX)や、ネット動画の画質向上を図る機能(ネット動画ビューティLE)などが充実する東芝機は魅力的です。
ソースの粗い昔のアニメや、再放送番組に「強い」と言われるのは、この部分が理由です。
画質の自動調整は、下位機種から充実します。
明るさセンサーがあるので、コンテンツの種類ほか、部屋の明るさに応じて画質を調整します(おまかせオートピクチャー)
特にモード手動設定せずとも、自動調整されるため画質は良いです。また、東芝の場合、コンテンツに合わせて、サウンドも自動調整されます。
手動調整も、モードの数がネット動画モードや、アニメモードなど多彩なモードも搭載します。
録画機能は、通常のハードディスクを使用した場合は、2TBで約241時間の録画ができる計算です。
また、こちらはトリプルチューナー搭載なので、2番組録画が可能です。
また、レグザリンクによるダビング10対応ですから、同社のレコーダーにムーブやコピーもできます。
レグザは、録画機能も充実しています。
ジャンルや時間帯などのテーマを設定することで「おまかせ」で録画してくれる「みるコレ」機能は、とくに力を入れて宣伝します。
また、録画した番組だけで、「専用の番組表」が自動生成されるため、使い勝手が良いです。同社が昔から保っていた、タイムシフト技術の進化形でしょう。
簡単に連ドラが予約できる機能や、自動のチャプター分割(マジックチャプター)など、使い勝手は他社と比べても良いです。
【2TB-8TB】
・エレコム ELD-QEN2020UBK
¥12,545〜 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
一方、本機は、SeeQVaultという、業界のコンテンツ保護規格にも対応します。
TVの録画機能の場合、TVが壊れて買い換えた場合、新しいTVに従来の録画データを写すことはできませんでした。
しかし、SeeQVaultに対応する上記のようなUSBハードディスクを増設すれば、新しいTV(別のテレビ)でも再生できるようになります。
番組表は、カラフルで情報量が多く、また視認性が良いです。
この部分では全く問題なく、見やすく便利に作られています。
番組表からすぐに録画に入ることができます。
無線LANも、内蔵です。
Wi-Fi5に対応するなど、速度面にも力を入れます。
映像配信サービスは、充実します。
YouTube・Netflix・Amazon Videoなどメジャーなサービスは対応です。
DAZNは最近削られました。
なお、他社は、汎用的なGoogle TV(旧名Android TV)を搭載し、コンテンツが豊富な仕様のものも出ています。
それらと比べると、さほど強いとも言えない部分はあります。
ただ、映像配信サービスは、このブログの【STB機器の比較記事】で紹介したような、他社製端末を導入した方が、使い勝手が良いには事実です。
各社の動画サービスへの対応幅が広いという部分だけでなく、内蔵CPU(エンジン)がそれだけに使われる部分で、安定性や処理速度が上なので。
TVへの「全部入り」は魅力ですが、とくに安いTVのエンジンに任せるより、別に考えた方が良い部分はあります。
スピーカーの音質は、レグザが力を入れる部分です。
大きめのバスレフ型フルレンジスピーカーを搭載します。
ただ、上位機と較べると総合出力が14Wと弱めで、差を付けています。
音声アシスタントサービスは、AmazonのAlexaに公式対応します。
【Amazon Echoの比較記事】で書いたような対応スピーカーを購入した場合、Wi-Fi経由で、テレビの入/切、ボリューム、チャンネルなどの操作が音声にて可能です。
HFR(ハイフレームレート)は、PS5(プレステ5)など次世代ゲーム機を利用する場合、注目して良い部分です。
対応する場合、60フレーム/秒以外に、120フレーム/秒(4K/120Hz)の表示も可能になり「なめらかな動き」が楽しめるからです。
同社の場合、このグレードでは未対応です。
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以上、レグザのC350Xシリーズの紹介でした。
入門機ですがVA液晶であり、HDR技術・倍速液晶などに対応するなど、画質面では、さすがに「高度」です。
比較的格安で「直下型」を採用しているため、この価格帯では「画質重視機」として割と良い候補の1つでしょう。
ただし、上位機は、さらにエリア制御が加わり「すごみ」を増していくので、しっかりと比較して、違いを理解することは重要です。
【2022年8月発売】
【43インチ】
4・東芝 REGZA 43Z670L
¥109,800 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【50インチ】(エリア制御)
5・東芝 REGZA 50Z670L
¥121,800 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
モニターパネル:VA(量子ドット)
バックライト:スリム直下型+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K+HDR
フレームレート: 4K/ 120p
新4K放送チューナー:搭載(2)
Z670Lシリーズは、2022年に登場したレグザの中級機です。
10万円前後の中級機はこのモデル以外にも多くあります。
例えば、入門機との中間グレードとなるZ570K・Z570K・M550Kシリーズや、本機の「型落ち」で売られるZ660Kシリーズです。
ただ、(代表的な中級機といえる)本機を説明してからの方が分かりやすいので、本機を紹介した後で、違いを解説していきます。
液晶パネルは、VAパネルです。
情報非公開ですが、海外での分析と、他社情報(AMDのFreeSync対応情報)をみると、50インチ以下はVAで間違いないようです。
一方、量子ドット(QLED)技術を利用したパネルです。
最上位機も2022年以降はこの方式です。
普通のパネルとの違いを少し書いておきます。
一般的な液晶テレビは、白色LED(黄+青の合成色)です。しかし、量子ドットパネルは、青色のLEDを用いています。
青の光がパネル工法の広色域量子ドットシートを経由することで、赤と緑の色合いを出します。これにより、広色域の色表現をなす方式です。
映像コンテンツ自体の画質が劇的に向上している4KHDR時代には、この方式が最も適切なようで、各社とも上位機では積極的に採用します。
画質は、やはり非採用モデルに比べる、発色が良く「鮮やか」です。
現代的な「映像美」を楽しむためには、この技術は有効と今回改めて思えました。
バックライトは、直下型です。
下位機種でも「直下型」でした。
ただ、東芝のカタログは、中位機以上は「全面直下LED」表記します。あえて分けている点をふまえると、質の差はあると言えます。
スペック表に出ない部分(バックライトのLED数や配置)も、輝度や視野角に影響を与えるため、この部分が、同社基準で「上位仕様」ということです。
なお、本機は、パネルを薄くできる技術を使っているので、スリム直下型と記しました。
加えて(画面の大きさ的な理由もあり)50インチ機のみですが、エリア制御対応です。
直下型を搭載する機種は、同社の下位機や他社機にもあります。
しかし、直下型であり、かつ、「合わせ技」でエリア制御まで搭載する機種は、他社でも高級機に限られます。
同社の場合、リアルブラックエリアコントロールという名称ですが、明かりの点滅制御の高度化で、輝度調整を高度化させており、より「黒が締まる」仕様です。
4Kチューナーは、新4K放送チューナーをダブルで搭載します。
HDR10技術は、対応です。
また、DOLBY VISION IQなど新しい規格も対応します。
倍速液晶は、4K倍速パネルです。
下位機種と比較すると、LEDバックライトの点滅制御ではなく、本物の倍速パネルです。
画像エンジンは、上位のレグザエンジンZRTIです。
2022年機から世代が1つ新しくなりました。
テレビのエンジンは(PCと違い)スペックは明らかにしませんが、一般的に、革新があると、操作性ほかノイズ処理の精度が向上します。
下位機と比べると、だいぶ性能の良いものとも言えます。
画質向上機能は、このエンジンを利用することで、下位機よりかなり高度化します。
第1に、クラウドAI高画質テクノロジーです。
これは、ネット上のクラウドから、視聴中の番組ジャンル情報を取得する仕組みです。それを利用して、上図の諸データを適切に調整していきます。
下位機は、エンジンが「推測」して画質を調整していく仕組みですので「間違い」もあるでしょうが、この方式はコンテンツの種別を正確に理解できるため、調整精度が期待できます。
ネット接続をしていない場合は、従来方式になるとはいえ独自性が強いです。
第2に、美肌フェイストーンZRUです(旧名:ナチュラル美肌トーン)。
下位機種の場合も、明るいシーンで肌色飽和を抑制する美肌リアライザーは搭載です。
本機それを高度化し、撮影時に生じたカラーシフトも独自に修正し、自然な肌色になおしていく技術が搭載です。
そのほか、色味を回復差せる広色域復元(カラーリマスター)などの基礎技術や、「 ネット動画ビューティZRTI」などの応用技術ほか、下位機にみられない高画質化技術がこのクラスのテレビの場合入ってきます。
先述のように、エンジンが強力だから、高度な処理が実行できるわけです。
画質の自動調整は、おまかせAIピクチャーZRTIに対応します。
明るさだけでなく、利用する部屋の照明色を把握できるため、それに合わせて適切に画像を調整します。
このブログにも【LEDシーリングライトの比較記事】がありますが、最近は、調色できるのが普通なので、良い機能だと思います。
録画機能は、基本的に下位機種とほぼ同様です。
あえて言えば、「新ざんまいスマートアクセス」として、録画番組の自動分類(俳優・ジャンル)と、AIがよく見る番組から「おすすめ」を教えてくれる機能が加わります。
なお、SeeQVaultは非対応です。2021年機以降、東芝の場合、非対応機が増えています。
番組表の部分などの機能は、上で見た下位機種と同じなので、説明は省略します。
スピーカーの音質は、総合出力60Wですから、音圧はそこそこ強力です( レグザ重低音立体音響システムZP)。
正面は、中音域担当のミドルレンジと高音域担当のトゥイーターが2基の2WAY型で、別に、低音を補うウーファー1基です。
加えて、上部に トップツィーター4機を配置します。
ゲームや映画コンテンツなどに採用される、3D立体音響技術の規格であるドルビーアトモスに「リアルに」対応させるためです。
別に、スピーカーを買わない場合も対応できるのは、見どころです。
音声アシスタントサービスは、Googleアシスタントに対応します。
リモコンのボタンでも呼び出せますが、TV本体にもマイクがあるので、ハンズフリーでテレビ操作や情報検索ができます。
映像配信サービスは、下位機種と基本的に変わりません。
番組表やそのほかの、UI(ユーザーインターフェイス)も同じです。
接続端子は、HDMI端子がeARCに対応できます。
一般的には関係ないですが、【サウンドバーの比較記事】で書いたような音響製品を利用する場合、接続が容易になりました。
なお、eARCについて詳しくは、そちらの記事で書いています。
HFR(ハイフレームレート)は、本機も対応です。
PS5など次世代ゲーム機に関係ある規格で、あると「なめらかな動き」が楽しめます。
さらに、東芝はこのグレード以降は、AMD FreeSync Premium対応なので、ゲーム用PCモニターとしても評価できる水準です。
FPSゲームは、カクツキを減らす、VRR(バリアブル・リフレッシュ・レート)と、自動的に遅延時間を短縮するALLM設定もフォローです。
ゲーム関係のスペックにつなので、こうした部分は、このブログの(PC用)【ゲーミングモニターの比較】のほうを参考にしてください。
なお、ゲームについて言えば、レグザは高度なエンジン処理をするので、(本格的な)ゲーム用だと遅延が問題になります。
しかしい、本機は処理をスルーする瞬速ゲームモードがあり、対策されます。
逆に、レトロなゲーム(2K)は、とくに不満が高いだろう、文字部分の視認性に補正(自己合同性超解像技術で)がかかるので、そこも便利です。
結論的にいえば、東芝機は、総じてゲームに強いと言えます。
ここでは、PS5を展開するソニー製とテレビと「双璧」かと思います。
接続端子は、HDMI 2.1規格ほか、eARC・ALLM・eARCにもしっかり対応します。
そのほか、本体の薄さを活かして、画面が左右15度に向けられる部分がワンポイントでしょう。
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以上、レグザのZ670Lシリーズの紹介でした。
最初に見た入門機と比べて、全方位で性能がアップしています。
例えば、画質面では「量子ドット」と「倍速パネル」、音響面では、「ドルビーアトモス」の出力の大きなスピーカー、端子面では、「4K/120P入力対応」で、ゲームをするに利便性の良い仕様、などです。
価格面でも性能に比して納得感はあるので、2022年の新機種だけから選ぶならば、10万円前後でまとまった性能の機種だと思えます。
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一方、先述のように、10万円前後の中級機は、旧モデル・下位モデルがほかにもあります。順番に見ておきます。
【2021年5月発売】
【43インチ】
6・東芝 REGZA 43Z670K
¥94,500 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【50インチ】
7・東芝 REGZA 50Z670K
¥89,300 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【55インチ】
8・東芝 REGZA 55Z670K
¥107,000 楽天市場 (4/21執筆時)
【65インチ】
9・東芝 REGZA 65Z670K
¥136,000 楽天市場 (4/21執筆時)
モニターパネル:VA
バックライト:スリム直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K+HDR
フレームレート: 4K/ 120p
新4K放送チューナー:搭載(2)
第1に、Z670Kシリーズです。
今まで見てきたZ670Lシリーズの旧モデルになります。
画像エンジンが1世代前(レグザエンジンZRT)ですが、基本的な画質処理は、新機種と変わらず、マイナーチェンジです。この部分は大差ないと言えます。
機能面でも、目立つのは、録画番組も「AIおすすめ」機能がない点くらいと言えます。
パネルは、しかし、種類が異なり、量子ドット技術が採用されない、普通の白色LEDのVAパネルです。そのため、映像美を楽しむという部分では、差はあります。
また、旧機種は全機とも、パネルのエリア制御を伴わないので、やはり、値段差分の差は感じます。
しかし、量子ドットは、HDRコンテンツなどではなく、普通の地デジ放送などを見る限りにおいて、そうそう大きな違いでもないとはいえます。
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結論的にいえば、従来的な(ある種落ち着いた)映像美を楽しみたい場合は、あえてこちら、という方向性は(新機種と値段差が十分あるようならば)ありだと思います。
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【2022年8月発売】
【43インチ】
10・東芝 REGZA 43Z570L
¥92,000 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
10・東芝 REGZA 43Z570K(旧機種)
¥73,745 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【50インチ】
11・東芝 REGZA 50Z570L
¥109,699 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
11・東芝 REGZA 50Z570K(旧機種)
¥81,798 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【55インチ】IPS系
12・東芝 REGZA 55Z570L
¥113,900 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
12・東芝 REGZA 55Z570K(旧機種)
¥99,800 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【65インチ】IPS系
13・東芝 REGZA 65Z570L
¥183,361 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
13・東芝 REGZA 65Z570K(旧機種)
¥139,800 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
モニターパネル:VA / IPS
バックライト:スリム直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K+HDR
フレームレート: 4K/ 120p
新4K放送チューナー:搭載(2)
第2に、Z570Lシリーズです。
レグザの型番は数字が大きいほどグレードが高い法則です。したがって、本機は、Z670Lシリーズの「弟」で「中級機の安め」と考えてください。
なお、このグレードの旧機種(2021年機)のZ570Kも、画像エンジンが1世代古い以外は、画質面で差はほぼない製品です。そのため、同時に見ていきます。
液晶は、量子ドットは不採用で、普通のVAです。
エリア制御も対応しません。
ただ、新機種は、55インチ以降のサイズには視野角の広いIPSパネルが使われているようです。
他社情報(AMD FreeSyncの対応情報)で確認できます。
店頭でみても視野角は相応に広く見えますし、長時間視聴時に目も疲れにくいでしょう。
もちろん、映像美に欠かせない「黒の締まり」の部分ではやはり、VAパネルが優りますので、どちらのパネルが「上位」とはテレビの場合は簡単に言えません。
スピーカーは、上位のZ670L Z670Kシリーズと差がつきます。
こちらは、40W出力と弱めだからです。トップトゥイーターも不採用で、立体音響は仮想的な再現になります。この部分の「面白み」は少し下がります。
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結論的にいえば、「どうせ外部スピーカーを使うからOK」という方は、(旧機種を含めて)値段面をふくめて、本機も選択肢にできるでしょう。
画像エンジンは上位機と同じですし、倍速液晶も搭載です。やはり、10万円前後の製品として大事な部分は押さえていますから。
一方、他社ならこの値段で「量子ドットパネル」が買えるのも確かです。
しかし、格安テレビに無理に搭載している機種は(特にバックライト部分で)どこかしら無理をしている場合が多いです。
そのため、量子ドットの有無より、本機の「全面直下型バックライト」である部分を重視して、本機なり、その上位機なりを選ぶ方が、映像的な満足度は高いかと思います。
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【2021年8月発売】
【43インチ】
14・東芝 REGZA 43M550L
¥98,000 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【50インチ】
14・東芝 REGZA 55M550L
¥110,000 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【55インチ】
15・東芝 REGZA 55M550L
¥124,800 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
15・東芝 REGZA 55M550K(旧機種)
¥80,000 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【65インチ】
16・東芝 REGZA 65M550L
¥132,255 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
16・東芝 REGZA 65M550K(旧機種)
¥112,999 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【75インチ】
17・東芝 REGZA 75M550L
¥185,712 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
17・東芝 REGZA 75M550K(旧機種)
¥166,122 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【法人限定】(43〜75)
17・東芝 REGZA 43M550L(B)
¥87,019〜 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
モニターパネル:(VA)
バックライト:スリム直下型
解像度:4K画質
倍速液晶:
コンバート:4K+HDR
フレームレート: 4K/ 120p
新4K放送チューナー:搭載(2)
第3に、M550Lシリーズです。
こちらは、1つ上のZ570Lシリーズと似た仕様です。しかし、倍速液晶が非搭載です。
テレビの画質においてこの部分はとても重要ですし、値段差的にも、あえてこのシリーズを選択肢に加える意義は薄いでしょう。画像エンジンが1世代古いM550Kシリーズを含めて、あまりオススメしません。
一方、末尾(B)は法人向け型番です。43型ほか、50M550L(B)・55M550L(B)・65M550L(B)・75M550L(B)の展開です。
通常より保証が長い3年で、16時間の稼動が保証されます。スペックが低い部分で、発熱しにくいからでしょう。ようするにサイネージ向けです。
【2022年8月発売】
【55インチ】
18・東芝 REGZA 55Z770L
¥145,500 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【65インチ】
18・東芝 REGZA 65Z770L
¥184,500 楽天市場 (4/21執筆時)
【75インチ】
18・東芝 REGZA 75Z770L
¥259,800 楽天市場 (4/21執筆時)
モニターパネル:IPS(量子ドット)
バックライト:スリム直下型+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K/HDR10
フレームレート: 4K/ 60p
新4K放送チューナー:搭載(2)
レグザのZ770Lシリーズは、東芝の4K液晶テレビの上位機です。
まだまだうえに、「最上位機」もありますが、グレードは上のほうです。
液晶パネルは、2022年発売の本機の場合、IPSです。
こちらも、他社情報(AMD)をからのデータです。
先述のように、目への優しさと、視野角に定評があるパネルです。
下位機のZ670Lシリーズと同じで最先端の「量子ドット技術」を本機も採用しますので、今どきの「映像美」を楽しみやすいモデルでしょう。
バックライトは、スリムタイプの「全面直下型」です。
エリア制御も伴います。
倍速液晶・HDR技術・画像エンジンの部分では、下位機種(Z670L)と、差はないと言えます。
録画機能は、大きく異なります。
本機は「全録」対応のタイムシフト機だからです。
ハードディスクの大きさに応じて、地上波デジタル放送最大6チャンネルを自動で録画し、番組表から「過去数日分の番組」を振り返って見ることができます。(通常録画も可能です)
チューナー数は、タイムシフトの仕様に合わせて、4Kチューナー2基ほか、地デジ用を9基、BS/CS用を3基搭載し、同時録画に対応するようにしています。
一方、ハードディスクは「別売」となる点、注意してください。
番組表自体も、タイプシフト対応機は、4K表示なので、情報量が多くなります。
本機は、合計2台までハードディスクを取り付けられます。
6チャンネルを24時間録画すると、4TBのHDDで3日間です。
時間やチャンネルを限定すれば、1週間分も余裕です。
【2TB-4TB】【タイムシフト対応】
I-O DATA AVHD-AUTB2/EX
¥13,250〜 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
なイムシフト録画を24時間運用する場合、ディスクが常に回転しっぱなしなので、上記のような、対応明記のある堅牢なHDDを選んだほうが無難です。
なお、東芝機は、HDDは2台までつなげられます。
1・外付けHDDの比較記事
2・東芝ブルーレイレコーダーの比較
なお、HDDは1番の記事、全録機は、2番の記事で詳しく説明しています。
興味のある方は、後ほど、そちらの記事をご覧ください。
映像配信サービスは、下位機種と同じ水準です。
自社システムですが、NetflixやAmazon Videoなどに対応です。
スピーカーの音質は、総合出力60Wです。
下位機種と構成は同じです。
音声アシスタントサービスは、Amazon系 Google系双方に公式対応します。
その場合、別売のAIスピーカーが必要ですが、ハンズフリーで音声操作ができます。
一方、リモコンのボタンにも「ボイスボタン」がありますが、レグザボイスという東芝独自のシステムで、TVの操作を音声入力するものになります。
その部分では、細かい操作にも対応して便利ですが、天気などの情報は聞けません。
接続端子は、eARC・4K/120Pともに対応です。VRR・ALLMも対応です。
下位機同様、ゲーム対応の部分は東芝の強みです。
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以上、レグザのZ770Lシリーズの紹介でした。
レグザの場合、55インチでの量子ドット採用機はこのクラスからです。
量子ドットは、格安パネルに積む場合「粗が目立つ」ことが多いです。しかし、本機の場合は、IPSパネル・エリア制御・全面直下型バックライトほか、補完する技術が多いので、むしろ良い方向性の進化です。
そのほか、録画関係も(こだわらないならばレコーダーが不要なほど)充実しますので、そこを含めて考えると、この値段にも納得感があります。
【2023年4月発売】
【55インチ】
19・東芝 REGZA 55Z870M
¥307,540 楽天市場 (4/21執筆時)
【65インチ】
20・東芝 REGZA 65Z870M
¥252,200 楽天市場 (4/21執筆時)
【75インチ】
21・東芝 REGZA 75Z870M
¥540,770 楽天市場 (4/21執筆時)
モニターパネル:IPS(量子ドット)
バックライト:MiniLED+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K/HDR10
フレームレート: 4K/120P
新4K放送チューナー:搭載(2)
Z870Mシリーズは、2023年4月に発売されたレグザの上級機です。
2022年モデル(55Z870L)とはパネル部分が変わったので、そちらは次に別に見ることにします。
液晶パネルは、IPS+量子ドットという構成です。
IPSであることは、先述のAMDの情報で確認できます。さらに低反射仕様ですので「ブランド液晶」と言えます。
量子ドットは、下位機種と同じで、青色のLEDと広色域量子ドットシートを利用します。
バックライトは、このグレードの特徴です。
エリア制御に加えて、(直下型)Mini LEDを採用するからです。
(パネル開発のできる)LGのテレビが先行しましたが、小さなLEDを全面に敷き詰めて、細かく輝度・コントラストを制御する技術です。
このMini LEDと先述の量子ドット技術をハイブリッドさせるのが、最近のテレビの「最先端」であり、本機もその仕組みです。
4K HDRテレビ時代にふさわしい色域や輝度を得られます。
4Kチューナーは、こちらも、ダブルで搭載です。
HDR10技術も、対応です。
倍速液晶は、4K液晶倍速パネルです。
下位機種と同名ですが、明滅制御はしません。
ただ、パネル本来の応答速度が良いためなので、ここは問題ないです。
画像エンジンは、レグザエンジンZRです。
レグザは、毎年のように細かくエンジンの名前を変えていて、数字的な法則性もなく分かりにくいのが難点です。
本機は、中級機でみたレグザエンジンZRTIに対して番号が若く下位に思えます。ただ、補正面は、(名前の変更のみで)特段機能が変わらないので、ナンバリングを止めただけに思えます。
逆に言えば、下位機種に加わる機能はないとも言えます。
とくに、東芝上位機の昔からの「売り」である、フレーム間補整ほど複数の手法を複合的に取り入れる超解像技術は、昔と違い、このグレードでは「不採用」です。
もう1ランク上の機種を選ぶ必要があります。
近年の先述のMini LED+量子ドット技術をの採用で、調達費が高くなったからでしょう。
もちろん、そちらの技術の方が「画質改善効果が高い」から優先したわけで、このグレードの下位機より、総合的な画質は上位ですから、心配無用です。
画質の自動調整は、照明色に応じた調整(おまかせAIピクチャー)をふくめ、下位機種同様に充実します。
録画機能は、本機も「全録」対応のタイムシフト機です。
最大6チャンネルの録画に対応できる部分など、下位機種と同じです。
映像配信サービスは、(GoogleTVなどではなく)本機も独自の仕組みですが、主要なサブスクには対応できます。
スピーカーは、下位機種と同じ、60Wです。
ただ、トップツイーターが2個に減った代わりに、メインスピーカー(2WAY式)の出力を上げています。改悪ではなく、おそらく、普段の聞きとり面をふまえた調整に思えます。
引き続き、リアルでDolby Atmosに対応です。
接続端子は、eARC・4K/120Pともに対応です。
下位機種同様に、この部分は優れます。
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以上、東芝のZ870Mシリーズの紹介でした。
下位機種に対して、低反射仕様のIPS系のパネルとMini LEDと、基礎部分で値段相応に性能がしっかり上位といえる機種です。他社にもこの構成はみられます。
しかし、定評のある画像エンジン部分でプラスアルファがあるのが東芝の見どころです。照明色がみれる環境光センサーを採用する部分も、そのように言えます
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【2022年6月発売】
【Z870Lシリーズ】
【55インチ】
22・東芝 REGZA 55Z870L
¥189,975 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
【Z875Lシリーズ】
【65インチ】
23・東芝 REGZA 65Z875L
¥261,754 楽天市場 (4/21執筆時)
【75インチ】
24・東芝 REGZA 75Z875L
¥322,829 楽天市場 (4/21執筆時)
モニターパネル:IPS(量子ドット)
バックライト:MiniLED+エリア制御
解像度:4K画質
倍速液晶:2倍速
コンバート:4K/HDR10
フレームレート: 4K/120P
新4K放送チューナー:搭載(2)
なお、同じグレードの旧機種が残ります。
第1に、Z870Lシリーズです。
パネル・バックライトの性能は、新機種と同じです。
画像エンジン(レグザエンジンZRTI)の名前や、補整機能名は異なりますが、実際は、ほぼ同じです。
スピーカーは旧配置ですが、出力は70Wですので、旧機のが少し良いです。
第2に、Z875Lシリーズです。
パネル・バックライト性能は、新機種と同じです。
その上で、エンジンがレグザエンジンZRαです。
次に見る2023年の最上位機と同じエンジンです。Z870MやZ870Lより、グレードは上といってよいです。
超解像技術の部分では、とくにそう言えます。
最上位機と同じで、東芝最高峰クラスです。
エリア制御技術も、最上位機と同じ方式になり上位です。
細かい技術内容は、次の最上位機の説明であわせて解説します。
最上位機だけ搭載の「ミリ波レーダー」を含めて、違いも分かるように書きました。
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結論的にいえば、55インチは新機種より安ければ、65インチ以上は、値段によらず、新機種より良いと言えます。
ネットではまだ在庫があるようなので「要注目」です。
後編記事に続く!
4K液晶テレビのおすすめ機種はこちら!
というわけで、今回は、東芝レグザの4K液晶テレビの比較でした。
しかし、東芝機は多いため、記事は後編に「続き」ます。
【65〜85インチ】(2023年発売)
25・東芝 REGZA 65Z970M
¥523,100 楽天市場 (4/21執筆時)
【50〜65インチ】(2021年発売)
26・東芝 REGZA 50Z740XS
¥116,181〜 Amazon.co.jp (4/21執筆時)
1・東芝の4Kテレビの比較 (後編)
つづく、1回目の後編記事(こちら)では、最上位のZ970M(75Z970M 85Z970M)と、型落ちのZ740XS(55Z740XS 65Z740XS)を引き続き、みていきます。
2・シャープの4K液晶TVの比較
3・ソニーの4K液晶TVの比較
4・パナソニックの4K液晶TVの比較
5・LGの4K液晶TVの比較
6・ハイセンスの4K液晶TVの比較
7・TCLの4K液晶TVの比較
8・フナイ・アイリスの4K液晶TVの比較
9・他社の4K液晶TVの比較
10・おすすめの4K液晶テレビ 【結論】
=全機からのおすすめ機種の提案
その上で、次回記事からシャープなど、東芝以外の各社のテレビの紹介に移っていきます。
映像の美しさ ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
音質の良さ ★★★★★
ネット動画 ★★★★★
番組表 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最終回の10回目記事の結論編(こちら)では、全機種から、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種!を提案します。
ひきつづき、よろしくお願いします。
東芝4Kの後編記事は→こちら
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