1回目記事からの続きです→こちら
2−1・HPのカラープリンター
2回目記事のトップバッターは、米国のHP(ヒューレットパッカード)のプリンターです。
1・A4カラープリンタの比較 (1)
1-1:エプソン
1-2:ブラザー
1-3:キヤノン
2・A4カラープリンタの比較 (2)
2-1:HP
2-2:エプソン〈特大インク〉
2-3:キャノン〈特大インク〉
3・A4カラープリンタの比較 (3)
3-1:ブラザー〈特大インク〉
3-2:HP〈特大インク〉
3-2:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に即しながら、同じ基準で各機を比較していきます。
----
以下の本文では、高評価できる部分は赤字で、イマイチな部分は青字で書いていくことにします。
【2020年7月発売】
Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【ADFなし】
15・HP ENVY 6020 7CZ37A#ABJ
¥10,130 HPダイレクト (8/24執筆時)
15・HP ENVY 6020 7CZ37A#ABJ
¥9,880 楽天市場 (8/24執筆時)
【ADFあり】
16・HP ENVY Pro 6420 6WD16A#ABJ
¥15,050 HPダイレクト (8/24執筆時)
16・HP ENVY Pro 6420 6WD16A#ABJ
¥14,980 楽天市場 (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色(一体型)
黒インク数:1色
印刷速度:約10枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅433×奥行361×高さ132 mm
HP ENVY 6020は、アメリカのヒューレット・パッカードの入門機です。
上位機のHP ENVY Pro 6420がありますが、上部に、スキャナのADF(原稿自動送り装置)が付属する点が唯一の相違点です。
本機のシステムも、プリンタ・スキャナ・コピー機能が付いた「複合機」です。
同社の入門機としては、今までになく「スタイリッシュ」です。
ただ、液晶パネルがないのが、却って本体をスッキリ見せているのかもしれません。
【240枚印刷可能】HP 67XXL 3YM59AAは終売
HP 67XL インク 黒増量 3YM57AA
¥2,443 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【200枚印刷可能】
HP 67XL カラー 3YM58AA
¥2,418 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
2022年で黒のXXLサイズ(400枚)の展開が終了したので、大容量でもこれらです。
キヤノンの下位機種のように、HPも「4色独立タンク」を採用していません。
カラーインクは、利用した色に偏りがあっても、一色がなくなれば「交換」です。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 非公開
A4普通紙カラー 約24.4円
A4モノクロー 約11.0円
インクのコストパフォーマンスは、XXLタンク廃止後の水準で以上の通りです。
なお、HPについては、もう1つ注意が必要です。
写真印刷時のコスト(光沢紙)を出さないからです。
写真印刷のコストは、同社の旧モデルのデータや、普通紙印刷との密度比から、推測は可能です。
ただ、キヤノンの「非独立」タンクモデルの場合と同じで良くはないです。
普通紙印刷のコストは、A4カラーで1枚24.4円、A4モノクロは1枚11円です。
Amazonの実売価格は7%前後安いので、実際はカラーで1-2円位は安めと考えてください。
ただ、カラー3色は独立タンクではないので、使用状況による偏差は大きいです。とはいえ、ビジネス文書を印刷するぶんには、他社入門機並には安いでしょう。
一方、HP機には、他機種にないメリット性が2点あります。
第1に、黒タンクだけでモノクロの印刷ができる点です。
他社の場合は、「カラーインクの残量が限界値を下回った場合、(最長5日間)ブラックインクだけを使用して印刷できる」という、黒だけで「臨時的に」印刷ができる機能だけです。
逆に、カラーインクだけで黒表現もできますが、色合いが劣ります。
第2に、プリンターヘッドがインク一体型である点です。
年賀状で「年1回」などほとんど日常的に使わない場合、「ヘッドの故障(目詰まり)」があり得ます。
その場合、ブラザー・エプソンは「修理」となります。
HPは、インク側にヘッドが付くため、まさかの際は「インク全交換」で対応できます。
カラー印刷のクオリティは、カラー3色は染料インクです。
(印刷価格は先述のように不明ながら)光沢紙にも対応し、ふちなし印刷も可能ですので、写真印刷にも対応水準です。
ただし、「ピコリットル」単位で表す、1滴のサイズが非公開です。
デュアルドロップボリューム テクノロジーという技術の採用はありますが、交換式ヘッドを採用する欠点で、染料インクを採用する他社よりは精細感はないでしょう。
文字印刷のクオリティは、顔料インク採用と言うことで、他社並みのクオリティは期待できます。
印刷速度は、カラー7枚/分・モノクロ10枚/分というスペックです。
ブラザーほど印刷は高速ではないですが、それに次ぐスピードで、十分です。
ネットワーク機能は、HPのもうひとつの「売り」です。
USB接続とWi-Fi対応という点では他機種と同じです。
しかし、HPは、5GHz帯のWi-Fiをサポートします。
また、設定の際は、Android系スマホの場合、Bluetooth LEによる接続アシストが受けられるため、接続の手順が(多少)簡単です。
自動両面印刷機能も、搭載です。
スキャナ解像度は、1200×1200dpiです。
主走査が1200dpiならば、性能(画質)に問題はないと言えます。
ADF(原稿自動送り装置)は、先述のように、上位機のみ搭載です。
片面200dpiでの読み取り時で、毎分8枚(カラー4枚)という速度です。
ブラザーは読取時解像度が不明なので、単純に比較はできませんが、カラーはブラザーより遅く、モノクロは、ブラザーより速い感じです。
一方、20枚スタックのブラザー機などと比べると35枚まで置けるのは、ワンポイントでしょう。
保証は、1年間です。
これは他社と同じです。ただ、HPの場合「持込修理」ではなく「引き取り修理」なので送料は無料です。しかも、HPクイック・エクスチェンジとして、到着時に新品交換になります。
Apple Careなどではみられる手法ですが、プリンタでやっているのは同社くらいでしょう。この保証はHPダイレクトで購入の場合、3年延長も可能です。
---
以上、HP ENVY 6020の紹介でした。
魅力は、ヘッド一体型インクの採用と、黒だけ印刷機能でしょう。
特に前者は、日常的にあまりプリンターを利用しない方に、結構便利だと思います。
印刷コストについては、さほど優れません。しかし、「まさかの際のメンテナンス出費」を考えると、こちらのほうが安く済む可能性はあるでしょう。
一方、印字品質は、カラー写真印刷については、仕組み上、他機に及ばないため、この部分を期待して選ぶ機種ではないです。
【2022年3月発売】
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【ADFなし・茶色】242P9D0-AAAA
〈通常型番〉
17・HP ENVY Inspire 7220
¥16,980 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
〈価格.com限定モデル〉(同じ製品)
18・HP ENVY Inspire 7220
¥18,880 HPダイレクト (8/24執筆時)
【ADFなし・青色】31K15D0-AAAD
19・HP ENVY Inspire 7221
¥16,980 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【ADFあり・茶色】31K14D0-AAAC
〈通常型番〉
20・HP ENVY Inspire 7920
¥21,409 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
〈価格.com限定モデル〉(同じ製品)
21・HP ENVY Inspire 7920
¥22,200 HPダイレクト (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色(一体型)
黒インク数:1色
印刷速度:約15枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅460×奥行383×高さ191/233mm
HP ENVY Inspire 7220 は、HPの家庭向けの中級機です。
ADF(原稿自動送り装置)が付いている上位構成として、ENVY Inspire 7920 もあります。背は少し高くなります。
サイズは、幅460×奥行383×高さ191(233)mmです。
1上でみた下位機種より多少ですが大きくなりますが、問題ないレベルです。
【600枚印刷可】
HP 804XL 黒 T6N12AA
¥3,591 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【450枚印刷可】
HP 804XL カラー T6N11AA
¥3,581 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 非公開
A4普通紙カラー 約17.3円
A4モノクロー 約7.2円
インクのコストパフォーマンスは、上表の通りです。
写真印刷のコストは、非公開です。
画質的にさほどオススメできないから、という部分もあるでしょう。
実際、昔は「ENVY Photo」というシリーズ名でしたが、最近は「photo」という単語を取っています。
普通紙印刷のコストは、メーカー公表値として、A4カラーで1枚15円、A4モノクロは、1枚6.2円程度です。
Amazonの実売価格は10-17%ほど安いので、実際はカラーでは2-3円前後安いでしょう。
同社最安の入門機より安くしている部分は注目点です。
本機も「黒だけ」で印刷も対応です。
印刷のクオリティは、インク構成(カラー染料・黒顔料)もヘッドも同じですから、カラー・モノクロとも下位機種と同じ水準です。
印刷速度は、カラー15枚/分・モノクロ10枚/分というスペックです。
フォト用ではないので、この部分は高速化ができており、快適水準です。
ネットワーク機能は、本機もWi-Fiがデュアルバンドであり優秀です。
USB接続も可能です。
その上で、本機については、2.7型のタッチスクリーンを装備しますので、設定操作ほか、下位機種よりもスマホからの印刷は使いやすい言えます。
アプリもできがよく、撮影したもののエッジ検出機能を装備します。スマホを介したモバイルファクス(送信専用)も対応します。
自動両面印刷機能も、搭載です。
スキャナ解像度は、1200×1200dpiです。
下位機種と同じです。
ADF(原稿自動送り装置)は、上位機のみ搭載です。
片面200dpiでの読み取り時で、毎分8枚(カラー4枚)という速度ですので、ユニットは下位機種と同じものです。本機も35枚までスタックできます。
保証は、1年間です。
本機も修理時に新品交換に対応します。HPダイレクトで購入なら3年に有償延長もできます。
---
以上、HPのENVY Inspire 7220 の紹介でした。
他社の2万円前後の家庭用中級機のライバルと言えます。
カラーインクが一体型なので、普通紙・専用紙ともカラー印刷は、コスト面で他社の同級機に及ばないと言えます。
ただ、専らモノクロ印刷で、ごくたまにカラー程度ならば、「ヘッド交換式」「黒だけ印刷」の部分ほか、その印刷速度を含めて魅力があります。
一方、本機と下位機種とでどちらを選ぶかは難しい部分です。インクコストや諸性能は、本機が相当程度上回ります。
しかし、そこそこの頻度で印刷するのならば、他社機や同社の上位機を含めて、カラーインクが「独立型」の製品に、コスト面で及ばないでしょう。その部分で選びにくさは感じます。
【2016年発売】
【モバイルプリンタ 2.2kg】
22・HP OfficeJet 200 Mobile HP CZ993A#ABJ
¥25,800 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
22・HP OfficeJet 200 Mobile HP CZ993A#ABJ
¥30,100 HPダイレクト (8/24執筆時)
【モバイル複合機 3.1kg】
23・HP OfficeJet 250 Mobile AiO CZ992A#ABJ
¥55,061 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
23・HP OfficeJet 250 Mobile AiO CZ992A#ABJ
¥41,100 HPダイレクト (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色(一体型)
黒インク数:1色
印刷速度:約10枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:(手差し)
サイズ:幅369x奥行186x高さ69 mm
サイズ:幅380x奥行198x高さ91 mm
HP OfficeJet Mobileシリーズも、アメリカのヒューレット・パッカードのプリンタです。
本機は、正確には同社のオフィス向けのラインの製品です。また、「モバイルプリンタ」として販売される機種です。
そのため、今回紹介する製品では「例外的」にプリンタのみの単機能機も選べます。
ちなみに、2022年までは、同じコンセプトの家庭向け小型機として、HP Tango Xのいう製品展開があったのですが、廃盤になりました(上図)。
本体サイズは、単機能プリンタの場合、幅369x奥行186x高さ69 mmです。
複合機だと、幅380x奥行198x高さ91 mmです。
重さは、それぞれ 2.2kg・3.1kgです。
最近はニーズが減って持ちはこびはあまり流行りませんが、「普段はしまっておく」ような場合は、家庭でも便利でしょう。
なお、給紙は上部に50枚まで対応です。
HP リチウムイオン・バッテリ M9L89A
¥7,620 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
一方、モバイル用なので、別売ですがバッテリー駆動もできます。
バッテリーの場合、印刷速度は10%だけ落ちますが、枚数としては415枚まで印刷可能です。
【黒増量インク】
HP 62XL C2P05AA
¥3,500 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【カラー増量インク】
HP 62XL C2P07AA
¥2,900 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 非公開
A4普通紙カラー 約14.1円
A4モノクロー 約6.4円
インクのコストパフォーマンスは、上表の通りです。
小型だから割高ということもなく、納得のいく価格水準です。
増量インクは黒600枚・カラー450枚分なので、インクの耐用年数(約1年)を考えれば、それなりに「使う」人向けでしょう。
「黒だけ」で印刷も対応です。
印刷のクオリティは、ヘッドなどは家庭用と同等です。
HPの場合、小型モバイル用でも、家庭用と品質は変わらないと言えます。
印刷速度は、カラー7枚/分・モノクロ10枚/分というスペックです。
意外と良いです。
ネットワーク機能は、本機もUSB接続とWi-Fi対応です。
自動両面印刷機能は、ただし、小型機ですのでありません。
スキャナ解像度は、最大600dpiです。
モバイル用ですし問題ないでしょう。300dpi程度の取り込みならば速度的にも最低減の実用性はあります。
---
以上、HP OfficeJet Mobileシリーズの紹介でした。
先述のように、モバイルプリンターは最近「あまり流行らない」ため、ある意味稀少性がある製品です。
ただ、今回の比較の主旨出言えば、「収納性が良い」部分をふまえても、家庭用として選ぶ意味はあまりないでしょう。自動両面印刷機能もないですし、設置性の良さ以外、チャームポイントはみあたりません。
ただ、本当に(会社内などを含めて)モバイル運用が必要な場合は、意外とラインニングコストも安めで、印刷速度もそこそこ良い機種だと思います。
普段収納しておき、必要なときで出して使うような場合は有利でしょう。
【2020年発売】
Windows 7〜11 Mac 10.11〜13.0
24・HP OfficeJet Pro 8020 1KR67D#ABJ
¥12,030 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数:1色
印刷速度:約20枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅460×奥行341×高さ234mm
HP OfficeJet Pro 8028 は、HPの4色インク採用の「ビジネス」向けの複合機です。
本機は「ふちなし印刷」もできる点で家庭用ですが、どちらかというと仕事向けで、「大量印刷が得意」な機種です。
本体サイズは、幅460×奥行341×高さ234mmです。
家庭用と考えると、すこし幅広と言えます。
【825枚印刷可能】
HP 915XL 黒 3YM22AA
¥3,736 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【825枚印刷可能】
HP 915XL シアン 3YM19AA
HP 915XL マゼンタ 3YM20AA
HP 915XL イエロー 3YM21AA
¥1,870 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
本機は、4色独立タンクです。そのため、印刷コストは安くなります。
ただし、ヘッド丸ごとの交換・黒だけ印刷など、同社のカラーインク一体型のメリット性は逆にない機種ですから、一長一短はあります。
また、インクのセット販売がないため、実売価格があまり下がらなそうです。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 非公開
A4普通紙カラー 約11.8円
A4モノクロー 約5.0円
インクのコストパフォーマンスは、上表の通りです。
写真印刷のコストは、本機も非公開です。
あえて言えば、L版写真で約20円ほどでしょう。
普通紙印刷のコストは、A4カラーで1枚10.7円、A4モノクロは、1枚4.5円程度です。
本機の場合も、Amazonの実売価格は7%ほど安いので、実際はカラー単価で1円位は低いでしょう。
ただ、他社の同価格帯の製品と比較すると、他社の4色機により有利な機種はあるとは言えます。
カラー印刷のクオリティは、本機は、黒だけでなく、カラーも全量顔料インクです。
染料インクを利用しないので、ビジネスカラー文書でもにじまないという利点があります。
一方、写真印刷には全く不向きです。一応、ふちなし印刷も光沢紙も扱えるのですが、この用途は基本想定していないと考えてください。
文字印刷のクオリティは、高いです。
(カラーを含め)全量顔料インクのHPのOfficeJet系列は、インクが速乾で乾きやすいです。
書類全体がにじみにくくなるので、品質的に良く、仕事に有利です。
印刷速度は、カラー10枚/分・モノクロ20枚/分というスペックです。
この部分では、本機の良い部分で、家庭用ビジネス機として「高速」と言えます。
ネットワーク機能は、Wi-Fi・USBのほか、有線LANをフォローできます。
自動両面印刷機能も、搭載です。
スキャナ解像度は、1200×1200dpiです。
ADF(原稿自動送り装置)も付属します。
片面200dpiでの読み取り時、毎分8枚(カラー3.5枚)です。
35枚までスタックできる点など、同社の2000年入門機と仕様はほぼ同じです。
その上で、本機は、ファックスも装備します。
---
以上、HP OfficeJet Pro 8020の紹介でした。
本機は、HPのビジネス向けの「インク代節約モデル」的な位置づけです。ただ、ブラザーなど他社に比べると、インク代がさほどは安くない点は注意でしょう。
一方、ビジネスカラー文書に強い「全量顔料インク」という個性はワンポイントです。
しかし、この点で言えば、このブログの【ビジネスインクジェットの比較記事】で比較した、全量顔料インクのエプソン機などとの比較が必要でしょう。
【2020年発売】
Windows 7〜11 Mac 10.11〜13.0
【個人向けモデル】
25・HP OfficeJet Pro 9010 1KR53D#ABJ
¥15,800 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【法人向けモデル】
26・HP OfficeJet Pro 9020 1MR73D#ABJ
¥19,800 楽天市場 (8/24執筆時)
インク種類:顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数:1色
印刷速度:約22枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅439×奥行342×高さ278mm
HP OfficeJet Pro 9010は、先ほど見たOfficeJet Pro 8020の上位機です。
HPが「個人向け」として売っているモデルでは最上位機です。
なお、本機の上位機としてHP OfficeJet Pro 9020があります。
「法人向け」製品で、2段トレイ(250枚×2)となる部分と、印刷速度が、カラー20枚/分・モノクロ24枚/分と、多少強化されている部分が違いです。
少し高いですし、個人用として売られてもいないので、素直に「個人用」で良いでしょう。
本機のシステムも、プリンタ・スキャナ・コピー機能が付いた「複合機」です。
本体サイズは、幅439×奥行342×高さ278mmです。
多少幅がと高さがあるので、家庭用としては、大きめと言えます。
【2000枚】
HP 965XL 黒 3JA84AA
¥3,818 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【1600枚】
HP 965XL シアン 3JA81AA
HP 965XL マゼンタ 3JA82AA
HP 965XL イエロー 3JA83A
¥2,891〜 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 非公開
A4カラー 約8.1円
A4モノクロー 約2.1円
利用するインクは、黒で2000枚、カラーで1600枚印刷できる、大容量インクが利用できるため、ランニングコストはかなり良いです。
本機についても、Amazonの実売価格は、7%ほど安いです。
印刷速度は、カラー18枚/分・モノクロ20枚/分というスペックです。
特にカラー印刷のスピードが伸びているのが注目できます。
そのほかの部分は、スキャナについて多少速度が変わる程度で、下位機種野HP OfficeJet Pro 8020と変わりません。
---
以上、HP OfficeJet Pro 9010の紹介でした。
下位機種と較べた場合、印刷速度と印刷コストが共に優秀です。本機も、全量顔料インクであり、写真印刷は不得意ですので、あくまで「ビジネス寄り」です。
HPは、(他社のように、写真用とビジネス印刷用を明確に分けないので)家庭用機として、写真用の光沢紙も扱え、ふちなし印刷もできます。
やはり画質部分で、「仕事メイン」に使う人に向く設計ですので、写真印刷を楽しみたい方は、カラーインクに染料インクを使ったモデルの方が良いでしょう。
2-2・エプソンのエコタンクプリンタ
それでは、エプソンのエコタンクプリンターの紹介です。
これは、通常のインクジェットとは異なる方式の「インク詰め替え式」プリンターです。
低コスト・大容量インクという新方式を採用した注目のモデルです。エプソンが新興国で成功し、満を持して日本に「逆輸入」した新しいビジネスモデルの製品です。
【2019年発売】
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【通常型番】
27・エプソン ecotank EP-M553T
¥29,518 楽天市場 (8/24執筆時)
【Amazon型番】(写真用紙20枚付)
28・エプソン ecotank EP-M553T1
¥30,566 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料(ボトル)
カラーインク数:3色
黒インク数:1色
印刷速度:約6枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:
サイズ:幅390×奥行331×高さ166mm
EP-M552T は、エプソンの「エコタンク搭載プリンタ」です。
エコタンク機は、もともと「ビジネス用」でしたが、インクコストを重視するユーザーが多いため、家庭用にも、搭載してきました。
実際、家庭でも利用できるように本体を小型化しています。
なお、Amazon型番は、紙の説明書類がない代わりに、写真用紙20枚がおまけで付くタイプです。説明書はPDFでみれます。
本機のシステムは、プリンタ機能のほか、スキャナとコピーも付いた「複合機」です。
【黒 2200ページ・カラー 1000ページ分】
エプソン 4色セット TAK-4CL
¥2,400 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【3700ページ分】
エプソン 黒増量 1本 TAK-PB-L
¥2,200 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
セットは、12mL(カラー約1000枚分のインク)入りです。これが、1回補充「使い切りサイズ」です。
増量パックは、単品購入しかできませんが、約3.5回ほど補充できる計算です。
黒以外に各色ともあります。
従来の複合機との大きな違いは、インクについて、カードリッジではなく、ボトルを採用する点です。
これにより、メーカーの公称値でも、破格と言えるインク代が実現しています。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約10.4円
A4普通紙カラー 約3.0円
A4モノクロ 約1.3円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約4.6円
フォト年賀状印刷 約6.7円
A4Photoカラー 約25.2円
インクのコストパフォーマンスは、Amazonの実売価格をふまえると、上記の通りです。増量インクのセット販売はないので、単品で計算しています。
写真印刷のコストは、安いと言えます。
ただ、このクラスのエコタンク機の場合、大容量カードリッジ式のキヤノンと比べて、同等水準ではありますので、とびきり安いわけでもないです。
なお、増量を利用した場合も、セットで買った場合の価格と差がないので、セットを買ってもOKだと思います。
普通紙印刷のコストは、メーカーの公称値ベースでもA4普通紙カラーで約3.0円です。
ブラザーの「ファーストタンクモデル」に較べても、安いです。
さらに言えば、購入時にインクボトルが付属するので1000ページ弱は印刷できます。
カラー印刷のクオリティは、特に、写真印刷は期待値が高いです。
というのも、この機種については、黒インクも含めて、写真に強い「全量染料インク(つよインク)」を全色で利用するからです。
その上で、高度な自動写真補正機能である「オートフォトファイン!EX」を使うため、同社の「フォト品質」の証と言える「Epson Color」の「称号」を、4色機としては、例外的に「名乗れて」います。
プリントヘッドも、4色機のカラリオと同等の仕組み・解像度のヘッドであり、問題ないです。
文字印刷のクオリティは、一方で、注意が必要です。
この機種の場合、黒インクの染料インクだけのため、耐水性の面で弱く、普通紙に印字する場合、文字がにじむからです。
印刷速度は、一方、A4カラー光沢紙への印刷で1分33秒、L判で33秒です。
モノクロ普通紙の印刷速度は非開示ですが、最大でも1分間に5-6枚でしょう。
ネットワーク機能は、USBのほか、Wi-Fiが利用可能です。
なお、1.44型のカラー液晶も搭載ですが、タッチパネル式ではありません。
スマホからのダイレクト印刷には、この機種も「対応」します。QRコードで簡単に接続できます。
自動両面印刷機能は、未付属です。
完全に写真専用機ですね。
スキャナー解像度は、1200dpi×2400dpiです。
同社の中位仕様ですが、ADF(原稿自動送り装置)もないですし、解像度的に言ってもこの部分は「おまけ」です。
---
以上、エプソン ecotank EP-M553T の紹介でした。
とにかく、インクの「ランニングコストを下げたい」方の選択肢といえます。子どもなどと「たくさん印刷して遊びたい」、写真を「格安に印刷して配布したい」など、こうしたニーズに叶っている機種です。
ただし、文字印刷は不得意で、印刷速度が遅い点は注意が、必要です。
本体価格もさほど安いわけではないため、総合的には機能のバランスが悪いので、初心者向けとは言えないでしょう。
分かって使える「中級者以上」に向く機種です。
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2021年発売】
29・エプソン ecotank EW-M754TW
30・エプソン ecotank EW-M754TB
¥38,980 楽天市場 (8/24執筆時)
【Amazon限定】(写真用紙20枚付)
31・エプソン ecotank EW-M754TW1
32・エプソン ecotank EW-M754TB1
¥40,943 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料(ボトル)
カラーインク数:3色
黒インク数:2色
印刷速度:約6枚/分(A4普通紙/黒)
サイズ:幅390×奥行339×高さ166mm
自動両面印刷:対応
EW-M754T も、エプソンの「エコタンク搭載プリンター」です。
Amazon限定とある本体色黒のモデルは、説明書類がオンラインになる代わりに、写真用紙が20枚オマケで付く仕様です。
本機のシステムも、プリンタ機能のほか、スキャナとコピーが付いた「複合機」です。
本体サイズは、先ほどの機種より奥行が多少増していますが、十分小さいと言えるサイズです。
【黒 2200ページ・カラー 1000ページ分】
エプソン 4色セット TAK-4CL
¥2,400 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【3700ページ分】
エプソン 増量黒 TAK-PB-L
¥2,200 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【黒 1100ページ・カラー 1000ページ分】
エプソン 4色+黒 KETA-5CL
¥2,856 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
下位機種と同じ型番のボトル式の「4色の染料インク」に加えて、黒のみ「顔料インク」が加わる構成です。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約10.6円
A4普通紙カラー 約3.0円
A4モノクロ 約1.3円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約4.8円
フォト年賀状印刷 約7.0円
A4Photoカラー 約26.3円
インクのコストパフォーマンスは、増量インクを利用した場合で、上記の通りです。
写真印刷のコストは、下位機種とほぼ同じレベルで、低コストです。
普通紙印刷のコストも、A4普通紙カラーで約3.0円ですから、下位機種と同じで、やはり安いです。
カラー印刷のクオリティは、染料インク4本という部分は下位機種と変わりません。
そのため、同水準に「クオリティは高い」といえます。
文字印刷のクオリティは、先述のように、こちらは「顔料黒インク」が使える機種です。
そのため、下位機種の弱点だった「文字印刷が弱い」という部分を改善できています。
総合的なバランスがかなり良くなった印象です。
印刷速度は、一方、A4カラー光沢紙への印刷で1分6秒、L判で25秒です。
「高速」とは言えないですが、下位機種よりだいぶ改善しています。
モノクロ普通紙の印刷速度は12枚/分、カラーだと9枚/分です。
テレワーク用として考えても実用的なスピードはあります。
ネットワーク機能は、こちらも、USBのほか、Wi-Fiが利用可能です。
自動両面印刷機能は、付属です。
下位機種では省略されていましたが、こちらでは「復活」です。はがきも対応です。
スキャナー解像度は、1200dpi×2400dpiです。
ADF(原稿自動送り装置)はないですが、読取クオリティ自体は、下位機種より良いです。
---
以上、エプソン ecotank EP-M754Tの紹介でした。
下位機種の「弱点」だった、自動両面印刷機能と文字印刷の部分が改善している機種です。
インクコストの部分も引き続き格安なので、印刷費用を節約したい場合、ブラザーのファストタンクモデルより有利です。
残された問題点は、日常で使うだろう普通紙への印刷速度です。この部分は、エプソンも、情報を開示せず「自信のない部分」でしょう。ブラザーのほうが、総合的には優秀です。
ーーー
2・A4インクジェット複合機(6色)
=写真上級機(全量染料インク)
3・A4ビジネスインクジェット
=ビジネス上級機(全量顔料インク)
なお、ボトル詰め替え式の「エコタンク搭載プリンタ」はこれ以外にも、複数のラインナップがあります。
興味のある方は、以上の記事の中で紹介していますので、後ほどご覧ください。
2-3・キヤノンの特大インクプリンタ
続いて、キャノンの発売する、インクタンク搭載プリンターです。
2018年からの展開で、エプソンのエコタンクプリンタをベンチマークしたものです。
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2022年発売】
33・Canon 特大容量タンク搭載 G3370
¥30,214 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【2020年発売】
34・Canon 特大容量タンク搭載 G3360
¥31,000 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料(ボトル)
カラーインク数:3色
黒インク数:1色
印刷速度:約11枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:
サイズ:幅416×奥行337×高さ177mm
G3370 は、キヤノンの「特大容量タンク搭載プリンター」です。
旧機種のG3360が残ります。
中身の性能はほぼ同じで、使うインクも同じです。
新機種は、主に外観の改良です。
操作パネルが上部から、フロントになり、液晶は新機種で大型化しました。あとはモノクロの印刷速度が少し増した程度です。ただ、価格的にも今ならば新機種でしょう。
本体サイズは、幅416×奥行337×高さ177mmです。
新型になってとくに横方向にコンパクト化されて、家庭向きになりました。
ただ、給紙トレイは新型も後ろで、自動両面印刷も未対応という仕様です。
これらは「非現代的」だと思います。
GI-31PGBK ブラック
¥1,866 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
GI-31C シアン
GI-31M マゼンタ
GI-31Y イエロー
¥1,282 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
なお、本体にブラックインクが2本初期付属するのは「豪華」です。
一方、交換方式は、エプソン同様にボトル式です。
メーカー公表印刷コスト
A4普通紙カラー 約1.0円
A4モノクロ 約0.4円
実際の印刷コスト
A4普通紙カラー 約0.8円
A4モノクロ 約0.3円
インクのコストパフォーマンスは、上記の通りです。
写真印刷のコストは、算出できません。
というのも、キヤノンは、写真用のコストを一切出していないからです。
機能としては、写真用紙は使えますが「基本向いていない」と判断しているからでしょう。
普通紙印刷のコストは、一方、実際のA4普通紙カラーで約0.8円ですから、エプソンを上回る低コストと言えます。
カラー印刷のクオリティは、やはり、注意が必要です。
インクが、黒が顔料インク、カラーが染料インクという点で、(写真はともかく)ビジネス文書には向きます。
しかし、高密度プリントヘッド(FINE)を採用しないので、ノズル数はキヤノンの入門用の「最下位機種」を80%下回る水準です。
文字印刷のクオリティも、ノズル数が最下位機の半分なので、ビジネス用としても、仕上がりの差があります。
印刷速度は、カラー6枚/分・モノクロ11枚/分です。
旧機種より改善が見られるものの、あまり高速ではないです。
ネットワーク機能は、USBのほか、Wi-Fiが利用可能です。
自動両面印刷機能は、先述のように、未対応です。
スキャナー解像度は、600dpi×1200dpiです。
主走査が600dpiですし、力を入れた作りではないでしょう。
---
以上、キヤノンのG3370の紹介でした。
エプソンに比べると、ややインクのコスパは良いですが、それ以外の部分は、「相当性能に妥協した」機種です。
正直なところ(消耗品的な実入りが少ないので)売りたくはないが、ライバル社のラインナップに揃えるため、仕方なく日本市場に出した製品のような気がします。
大量印刷用に買うとしても、後トレイ式ですし、耐用性の問題からイマイチおすすめできません。
ーーー
【プリンターのみ】
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2022年発売】
35・Canon 特大容量タンク搭載 G1330
¥24,500 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料(ボトル)
カラーインク数:3色
黒インク数:1色
印刷速度:約11枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:
サイズ:幅416×奥行330×高さ146mm
なお 本機は、プリンタのみの下位機種があります。
使用するインクは、上で見た上位機と同じです。
若干、背丈は低くななりますが、先述のように、トレイ配置などは本機もあまり使いやすそうには見えません。
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2022年発売】
36・Canon PIXUS XK110
¥36,600 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【2021年発売】
36・Canon PIXUS XK100
¥33,600 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 2色
印刷速度:15枚/分(A4普通紙)
ふちなし印刷:対応
自動両面印刷:対応
サイズ:幅372×奥行345×高さ142mm
PIXUS XK110もキヤノンのインクジェットプリンタです。
本機については、普通のインクカードリッジ式ですが、印刷面でコスパが良いモデルのため、このカテゴリで紹介しています。
一方、旧機種が残ります。色が異なるほかは、マイナーチェンジです。インクも同じです。
連続印刷時の待ち時間の削減が強調されますが、実数は出ませんし、印刷時の電力消費は逆に増えています。
ただ、UIが若干改良され、画面が数パターンでカスマイズできるようになったのは、地味ながら面白い工夫だと思いました(Switch UI)。
現状では、値段差もないので新機種でOKでしょう。
本体サイズは、幅372×奥行345×高さ142mmです。
筐体は同社の「上位仕様」となるので、格好良いです。
前半でみた中位機と同じで、「スマートトレイ」対応なので、プリントがはじまると、トレイが自動であく高級仕様です。
2.7インチの液晶もタッチパネル式で、やはり、高級感があります。
【5色マルチパック】
XKI-N21 + XKI-N20
¥2,991 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【ブラック 1本】
XKI-N20PGBK
¥750 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約10.0円
A4普通紙カラー 約4.1円
A4モノクロ 約1.6円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約4.5円
フォト年賀状印刷 約6.7円
A4フォトカラー 約25.0円
純正インクの単価は、こちらになります。
写真印刷のコストは、Amazonの実売価格からすると「エコタンク級」です。
とても安いと言えます。無駄に大容量なカードリッジでもないので、一般人に良いサイズかと思います。
普通紙印刷のコストは、公称値でA4カラーで1枚3.8円です。
A4白黒印刷の場合も、約1.5円程度ですみます。
実売ベースだと、もうすこし安い可能性もあります。
印刷速度は、モノクロA4印刷で15.0枚/分、カラーA4印刷でも10枚/分となります。
仕事用としてもストレスを感じません。
カラー印刷のクオリティは、同社の中位機とノズルは変わらないので同じです。
モノクロ印刷のクオリティも、本機は、染料黒インクのほか、文字に強い顔料黒インクも積んでいる5色タンクなので、悪くないでしょう。
ネットワーク機能は、この機種もUSB接続のほか、Wi-Fi対応です。スマホからのダイレクト印刷も可能です。
自動両面印刷機能も、搭載です。
スキャナーの性能が良く、1200×2400dpiなので、性能は良いです。
---
以上、キヤノンのPIXUS XK110の紹介でした。
前半で見た、2021年の新中位機は、コスパが相当悪い機種でした。
一方、逆に本機は、ランニングコストが「最高クラス」です。インクも無理に「大容量カードリッジ」にしていないので、個人に優しいと言えます。
良い機種だと思います。
問題は、本体価格の高さです。ただ、同社の中位機と比べても、おそらく(プリンタが壊れるまで)2000〜3000枚はカラー・モノクロ印刷するならば、合計の価格差はだいたいの場合、逆転するでしょう。
ビジネス用に大量に印刷し、たまに写真印刷という場合は、おすすめです。
今回の結論
インクジェット複合機のおすすめは結論的にこちら!
というわけで、今回は、4色(5色)インクジェットプリンター複合機の比較の2回目記事でした。
記事は、あと1回だけ続きます。
3・A4カラープリンタの比較 (3)
3-1:ブラザー〈特大インク〉
3-2:HP〈特大インク〉
3-2:最終的なおすすめの提案【結論】
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★★
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★
最終回となる次回の3回目記事【こちら】では、ブラザー・HPの特大インクモデルを追加でみていきます。
その上で、ここまで紹介した全機種から、目的別・予算別に、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。
「予算制限の中でもできるだけ画質や機能性を追求したい」という方の要望もふまえていますので、引き続きよろしくお願いします。
3回目記事は→こちら!
--
今回の記事がもしお役に立ったようならば、以下のTwitter Facebook はてなブックマークなどで話題を共有していただければ嬉しいです。