【今回レビューする製品】2025年 家庭用の精米機の性能とおすすめ・選び方:精米方式・精米量・欠け米のなさ・コイン精米機との違い:機種の違いや性能ランキング
【比較する製品型番】アイリスオーヤマ 米屋の旨み RCI-B5 KRCI-B5 ツインバード 精米御膳 MR-E520W MR-E751W 山本電気 匠味米 MB-RC52 MB-RC52R MB-RC52W MB-RC52B Bisen 美鮮 YE-RC17A-RD YE-RC17A-WH 極め胚芽 YE-RC21A エムケー精工 RICELON SM-201K SM-201W COPON SMH-201W タイガー RSF-A100-R 象印 つきたて風味 BR-WB10-WA BR-WA10-WA タイワ精機 家庭用精米機マイコ PL-03 まん咲 PX-10A PX-15A PK-30A ほか
今回のお題
美味しくお米が磨ける家庭用精米機のおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今日は、2025年4月現在、最新の家庭用精米機(精米器)の比較です。
精米方式による味の違いに注目しながら、各機を紹介します。
家庭用精米機の場合、現状発売されているのは、以上の3方式です。
ただ、方式で性能が変わるほか、精米できるお米の種類も変わってきます。
記事では、こうした部分をふまえて、各機を比較していきます。
お米の味 ★★★★☆
精米速度 ★★☆☆☆
精米量 ★★★★★
設置性 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
その上で、最後に「結論」として、上表のようなポイントから「Atlasのおすすめ機種」をチョイスしてみたいと思います。
1・かくはん対流式の精米機の比較
はじめに紹介するのは、価格も安く最も手軽な「かくはん対流式」の精米機です。
比較的安めで手に入る機種が多く、入門機として人気です。
以下、いつものように、良いと思うところは赤系の文字色で、イマイチと思うところは青字で書いていきます。
【2018年発売】
【通常型番】
1・アイリスオーヤマ 米屋の旨み RCI-B5
¥12,778 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【特定量販店用型番】
2・アイリスオーヤマ 米屋の旨み KRCI-B5
¥13,891 楽天市場 (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:7・5・3分
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:5分30秒 (5合)
サイズ:幅210×奥行30,8×高さ22.6 mm
RCI-B5は、アイリスオーヤマの販売する精米機です。
こちらは、「米屋の旨み」というブランド名ですが、「米屋としてのアイリスオーヤマ」を表しています。
なお、特定量販店用型番がありますが、色以外の性能は同じです。
同社は、家電販売ほか、販売店向けの精米事業も展開しています。
そちらのノウハウを活かしつつ、同じ方式の精米器を家庭用に出しています。
それが本機です。
サイズは、幅210×奥行30,8×高さ22.6 mmです。
5合用の精米機だと、だいたいこの程度のサイズです。
精米方法は、オーソドックスな、かくはん対流式です。
本体価格が安めの精米機に多い方式です。
構造が単純でメンテも楽で初心者向けな一方、欠け米が多めという欠点があります。
精米時の静音性もやや課題と言えます。
欠け米は、見た目ほか、炊きムラに関係する部分なので、この部分で方式的な限界があります。
仕組みは、内蔵されたへらが回転し、玄米同士を摩擦させながらお米を削っていくというものです。かくはん対流式は、全てこの仕組みです。
ただ、同社の場合、精米かごに「ディンプルメッシュ加工」があるのが特徴です。
主に「ぬか残り」を防ぐための装備で、綺麗に磨けることを「売り」にします。
この部分が先ほどの、同社の精米事業に由来する独自技術になります。
精米種類は、白米精米のほか、栄養素を残した7・5・3分づき米も選択可能です。
そのほか、胚芽米と無洗米の精米も対応です。
一方、本機の特色は、銘柄に合わせた精米ができる点です。
最新機は40銘柄です。
ただし、ボタンは「コシヒカリ・あきたこまち・つや姫・ゆめぴりか・ひとめぼれ・ヒノヒカリ」の6種のみです。
残りの「34銘柄」は、表から、先ほどの6種のうち最も性質が近いもの選ぶ方式です。
対応表を確認する限り、お米の粒の大きさで分けられているようです。
なお、このブログの【炊飯機の選び方】でも紹介しましたが、同社は、銘柄によって炊き分ける炊飯器をラインナップしており、この製品の発想の源と言えます。
このほか、亜糊粉層を残した純白米という精米方法する点です。
お米を白米より削りこみ白色度を高める精米方式です。
一般的に「上白米」と呼ばれるものと同じでしょう。
精米量は、1回の動作で5合までとなります。
精米時間は、ただ、5合の精米に約5.5分かかります。
あまり速くないです。
定格運転時間6分までですので、モーターが冷えるまでは連続利用は無理です。
米の研ぎ直しも、対応です。
買った白米などで古くなったを研ぎ直す機能です。
---
以上、アイリスオーヤマの精米機の紹介でした。
1万円前後では、「銘柄」をはじめ、精米種類が多いのが見どころです。
一方、方式的に欠け米が生じやすい点と、5合を超える連続利用が難しい点が難点です。
【2014年発売】
3・ツインバード 精米御膳 MR-E520W
¥12,393 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:7・5・3分
胚芽米:対応
精米速度:5分 (4合)
サイズ: 幅195×奥行265×高さ235mm
MR-E520Wは、ツインバード工業の販売する精米器です。
生活家電全般を販売する新潟の中堅家電メーカーです。
同社はいくつかの精米器を出していますが、こちらは入門機にあたります。
サイズは、幅195×奥行265×高さ235mmです。
設置性は良く、コンパクトと言えます。
精米方法は、本機もオーソドックスな、かくはん対流式です。
欠け米が出やすいのが少し弱点ですが、精米時に熱も入りにくく、メンテも楽な部分など、良いところもある方式です。
精米種類は、白米と、3分・5分・7分つき米、そして、胚芽米の精米ができます。
上白米や無洗米は非対応です。
精米量は、4合までです。
精米時間は、4合で約5分です。
定格時間は15分なので、12合までは、モーターを冷まさずに連続使用できます。
ただ、5.5合炊きで、満量毎回炊飯している方の場合、微妙に「面倒」な量です。
米の研ぎ直しは、本機も対応です。
お手入れは、先述のように、、かくはん対流式は簡単です。
本機も、ぬかボックスを含めて水洗い可能です。
安全装置などもしっかりしています。
---
以上、ツインバードのMR-E520Wの紹介でした。
かくはん式のなかでも「最安」で手に入る精米機と言えます。
シンプルに「白米」に精米できれば良い方で、安めで探している方は良いでしょう。とくに、小型炊飯器の利用者で、一回で炊く量は、3.5合という方には良いかと思います。
方式の限界で「欠け米」が(やや)生じやすい点はあるので、底を気にする場合は、上位方式の製品を考えると良いかと思います。
【2015年発売】
4・ツインバード 精米御膳 MR-E751W
¥15,700 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:7・5・3分
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:3.5分(5合)
サイズ: 幅200×奥行310×高さ250 mm
MR-E751Wは、ツインバード工業が販売する精米機の上位機です。
サイズは、幅200×奥行310×高さ250 mmです。
精米方法は、本機もオーソドックスな、かくはん対流式です。
ただ、本機はその欠点となる「欠け米」について、独自対策がある機種です。
回転数と羽根の形状の工夫で、砕米率を減らしているからです。
実際、本機はこの部分の評判は良く、2万円以下の製品では、最も対策されていると言っても良いです。
このほか、静音性の部分も重視した開発とされ、従来機(下位機)より-5dBとのことです。
精米量は、5合です。
精米時間は、5合で3分30秒と速いです。
定格運転時間は15分です。1週間分など、まとめての連続処理もできます。
精米種類は、白米ほか、7・5・3分つきに対応です。
あとは、上白米、胚芽米に対応しますが、無洗米はないです。
米の研ぎ直しは、本機も対応です。
---
以上、ツインバード工業のMR-E751Wの紹介でした。
2万円以下の機種のなかでは、処理速度が一定程度速い上で、欠け米が生じにくい工夫がある部分が評価できます。静音性に配慮のある部分を含めて、堅実な性能といえます。
【2016年発売】
5・山本電気 匠味米 MB-RC52R 【赤】
6・山本電気 匠味米 MB-RC52W【白】
7・山本電気 匠味米 MB-RC52B 【黒】
¥13,500 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:2〜8分づき米
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:2.5分(5合)
サイズ: 幅200×奥行27.4cm×高さ23.8cm
MB-RC52は、山本電気工業の精米機です。
以前販売されていたYRP-50という機種の後継機となります。
MICHIBA KITCHEN PRODUCTシリーズに属する製品です。
同社はモーターの総合メーカーです。ただ、精米機をはじめとする、モーターを使うキッチン家電もいくつか出しています。
サイズは、幅200×奥行27.4cm×高さ23.8cmです。
設置性は良いです。
精米方法は、本機もオーソドックスな、かくはん対流式です。
精米方式は、こちらもかくはん対流式です。
そのため、欠け米が発生しやすいという弱点はあります。
同社も対策があり、回転スピードを3段階で調整できるようにしています。
気になる場合は、4分間かけてゆっくりと精米する「みがき米モード」を使う形です。
精米量は、5合です。
精米時間は、通常モードで5合まで2分30秒です(3-5合は同速度)。
速度は、「道場シリーズ」ということで、仕事用にも使いやすいように配慮されたようです。
ただ、先述のように、「欠け米」に配慮し回転を落とす場合4分です。
通常モードで「配慮」される、ツインバードの上位機とは異なります。
定格運転時間は10分です。3回ほどは、モーターを冷やさずに連続利用できます。
精米種類は、選択肢がかなり豊富です。
回転制御で、2〜8分づき米が1段階刻みで精米可能です。
通常よりお米を磨く上白米のほか、こちらは餅米玄米の精米(8分づき)に対応している点も特徴的です。
あとは、胚芽米(2段階)の精米と無洗米に対応です。
米の研ぎ直しは、本機も対応です。
お手入れは、本機も簡単です。
---
以上、山本電気工業のMB-RC52は紹介でした。
精米速度はツインバード(上位機)より速く、連続処理に向く機種です。その上で、特に、分つき米の選択肢が多いのが魅力です。無洗米も対応できます。
ただ、欠け米対策をする場合そこまで速くないです。また、静音性も負けるでしょう。
一長一短がありますので、最終的な「おすすめ」は最後に改めて考えたいかと思います。
【2020年発売】
【掃除用ブラシあり】
8・エムケー精工 RICELON SM-201K
8・エムケー精工 RICELON SM-201W
¥14,960 楽天市場 (4/1執筆時)
9・エムケー精工 RICELON SM-201R
¥15,882 楽天市場 (4/1執筆時)
【掃除用ブラシなし】
10・エムケー精工 COPON SMH-201W
¥15,412 楽天市場 (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:12段階
胚芽米:対応
精米量:2合まで
精米速度:4分 (2合)
サイズ: 幅135×奥行175×高さ32mm
RICELON SM-201Kは、エムケー精工が販売する精米機です。
同社の本業は業務用洗車機です。ただ、業務用の調理器具ほか、精米機などの調理家電の展開もあります。
なお、「コポン」という別名で同じ製品を売っています。
ただ、そちらは本体を手入れするためのブラシが未付属です。
あったほうが良いかと思います。
サイズは、幅135×奥行175×高さ32mmです。
精米機としては、かなり小型です。
2Lのペットボトルとほぼ同じサイズですから。
精米方法は、本機も、かくはん対流式です。
精米時間も、2合で4分ですので、ゆっくりです。
定格時間は、ただも長めの15分です。
時間さえかければ、3回(6合)までは、モーターを冷やさずに連続利用できます。
精米種類は、言及に値します。
本機は、お米の量を自動的にセンサーが感知し、マイコン制御する機種です。
それもあり、分つきの選択を(あえて)ダイヤル式にすることで、2.5分づきから8分つきまで、細かく選択できます。
そのほか、胚芽米の精米が3段階と、上白米の精米、無洗米の精米もできます。
加えて、無洗玄米も対応です。
大塚食品 マンナンヒカリ (75g×7袋入)
¥1,540 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
大塚食品 マンナンヒカリ 1500g
¥1,832 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米量は、2合です。
ここは、サイズ的に仕方ないところです。
【3合炊き小型炊飯器の比較記事】で書いたように、小型でも3-3.5合が標準なので「やや小さめ」です。
ただ、健康のために、マンナンヒカリを使っている方や、雑穀米をブレンドしている方には「1回2合」で十分なのかもしれません。米の研ぎ直しは、本機も対応です。
買った白米などで古くなったを研ぎ直す機能です。---以上、エムケー精工のRICELON SM-201Kの紹介でした。
超小型なので、キッチンに置きやすいのが利点です。
ただ、1回で最大2合というのは、多くの家庭では物足りないスペックでしょう。
連続2回使うのは面倒ですから。
精米種類も、制御を含めて評価できる機種ですから、3合対応で小型なものがあれば、もう少し「欲しい」と思う方は増えそうです。
2・変速かくはん対流式の精米機
続いては、変速かくはん対流式の精米機の紹介です。
価格は、かなり高めになりますが、かくはん対流式の弱点だった欠け米が置きにくい部分で、上位の方式です。
【2016年発売】
11・タイガー 精米器 RSF-A100-R
¥22,980 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:変速かくはん対流式
分つき米:7・5・3分
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:2.75分(5合)
サイズ: 幅227×奥行301×高さ23.6cm
RSF-A100は、タイガーの家庭用精米器です。
サイズは、幅227×奥行301×高さ23.6cmです。
一般的なサイズです。
精米方法は、変速かくはん対流式です(変速かくはん式精米)。
この方式は、欠け米の少なさの部分で特徴があります。
ポイントは、モーターです。
本機は直流のDCモーターを採用します。
この種のモーターは、回転数の制御が巧みですので、その制御力で欠け米を発生しにくくしています。
ようするに、立ち上げ時は高速にしっかり研ぎ、だんだん速度を落とし、最後に再低速で仕上げるといイメージです。
DCモーターは、駆動も静かめなので、立ち上がり時以外は、その部分も強調できそうです。
精米量は、5合です。
精米速度は、3〜5合で同速度の約2分45秒です。
速いのは、モーターの工夫があってのことですが、仕上がりが悪くなることはないです。
定格運転時間は10分です。モーターを冷やさずに、約4回連続利用できるでしょう。
精米種類は、分付きは、3・5・7分の3段階です。
胚芽米、上白米(白米極め)、無洗米も対応です。
もち米も精米できます。
一方、玄米を「柔らかめ」に仕上げる「やわらか玄米コース」は独自です。
ようするに玄米に「かくしカット(細かい傷)」をつけて、吸水を良くするという工夫です。
米の研ぎ直しは、本機も対応です(古米みがき)。
お手入れは、簡単です。
精米後の取り出しも、精米かごとぬかボックスを一度に出せる構造で、出し入れに配慮があります。
---
以上、タイガーの RSF-A100の紹介でした。
DCモーターの採用で、欠け米対策のある上で、精米が高速な機種です。精米種類も豊富で、その部分も文句はないです。
高失点で、家庭用では「買って良い」機種といえますが、同じモーターは、次に見る山本電気も使うので、比較は必要でしょう。
【2017年発売】
12・山本電気 Bisen 美鮮 YE-RC17A-RD
13・山本電気 Bisen 美鮮 YE-RC17A-WH
¥19,532 楽天市場 (4/1執筆時)
精米方法:変速かくはん対流式
分つき米:2-8分
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:2.5分(5合)
サイズ: 幅200×奥行き307×高さ23.5cm
美鮮 YE-RC17Aは、山本電気工業の精米機です。
同社の中級機にあたります。Atlas宅も利用する機種です。
サイズは、幅200×奥行き307×高さ23.5cmです。
5合クラスの精米機では、かなりコンパクトと言えます。
特に幅が狭いので、収納に困ることはないでしょう。
精米方法は、本機も、変速かくはん対流式です。
タイガー同様に、欠け米の少ない方式で、他方式より駆動も静かです。
したがって、本機も回転数の調整が得意のDCモーターを採用します。
ブレード形状の工夫を含めて、欠け米率を減らすことを重視します。このほか、精米かごに3つの穴を開けており、ぬか残りを防ぎ、ぬか切れをよくしてます。
操作系は、言及に値します。
炊飯器のようなタッチ式スイッチを採用しますので。
視認性が良く、感覚的に使えます。
精米種類は、白米ほか、2分〜8分の分つき米に対応できます。
上白米、無洗米(玄米含む)も対応です。
胚芽米も、胚芽精米ほか、分付きが3段階で可能です。
そのほか、白米により近くする「胚芽・白米仕立て」もあります。
精米時間は、3〜5合で2分30秒です。
家庭用では最速でしょう。ちなみに、2合ならば、2分15秒です。
定格運転時間は10分なので、数回は連続利用もできます。
米の研ぎ直しは、本機も対応です(古米みがき)。
お手入れも、フタを含めて全て取り外せるので楽です。
---
以上、山本電気の美鮮 YE-RC17Aの紹介でした。
お米に熱も入らず、欠け米が生じにくく、駆動も割と静かで速いという部分で完成度が高い機種です。
同じ方式のタイガーとどちらを選ぶか難しい製品です。
値段で決めても良いかとは思いますが、操作系のわかりやすさと、サイズの部分で、若干こちらが良いかなと思います。
数年前Atlasも迷ったのですが、自宅では本機を導入し(長いこと)使っています。なお、経験上、欠米が発生しないわけではないです。
とくに保水率が低くなった夏に近い時期の玄米だとそう言えますので、買った方は、そのあたりも要因になることはご承知おきください。
【2022年発売】YE-RC21A-WH
14・山本電気 極め胚芽 YE-RC21A
¥23,000 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:変速かくはん対流式
分つき米:2-8分
胚芽米:対応
精米量:2合まで
精米速度:2.15分(2合)
サイズ:幅200×奥行27.4×高さ23.8mm
極め胚芽 YE-RC21Aは、山本電気工業の精米の上位機です。
名前通りに、胚芽精米に特徴がある製品です。
サイズは、幅200×奥行274×高さ238mmです。
本機も、先ほどの機種と同じく、コンパクトです。
精米方法は、こちらもDCモーターで、変速かくはん対流式です。
ただし、構造が異なります。
こちらは、プロペラカッターの精米ブレードのほか、下部に、胚芽ブレードがある「二枚刃」だからです。
これにより、白米とぬかの区別のほか、胚芽粉(玄米胚芽)の分離ができるというのが「売り」です。
同社の下位機種も、お米に胚芽を付けた「胚芽米」の精米はできました。
しかし「胚芽粉」は無理でした。業界初だそうです。
胚芽粉は市販もありますが、山本電気の説明だと、ご飯に混ぜ込んで摂取するほか、胚芽のガレットや胚芽とかぼちゃのポタージュの提案があります。
だいたいにおいて、飲みものや食べ物に混ぜて、その栄養素を摂るという感じです。
発売時に【山本電気のレシピサイト】には、胚芽レシピはないのですが、本機にはレシピ本がつくので、利用法を迷うことはないかと思います。
精米種類は、白米・分つき米(8-2)です。
胚芽精米は、同社の中級機と違いは1種類です。
あとは、上白米ほか、もち米の精米(8分づき)、無洗米は引き続き対応です。
操作部は、液晶パネルは不採用です。
実用上、問題ないですが、見やすさは劣ります。
精米量は、ただし、白米も2合です。
先述のケースの仕組みゆえです。
精米時間は、2合の白米で2分15秒です。
同社の下位機(Bisen)と同じく最速級です。
定格運転時間は10分なので、数回は連続利用できます。
米の研ぎ直しは、本機も対応です(古米みがき)。
お手入れは、簡単です。
ただ、パーツ数の部分で言えば、精米ブレードとスクリーンが増えるので、多少、セットに手間が増えると言えばそうではあります。
なお、60度以上のお湯や、食洗機でパーツは洗えません。これは、Atlasが知る限り、精米機だと、どこもだいたいそうです。
---
以上、山本電気工業のE-RC21Aの紹介でした。
中位機と較べた場合の新しさは1点で「胚芽粉」が作れるという点でだけです。それ以外は、同じですし、構造的に言っても、その他の精米は味を含めて同じでしょう。
その上で、1度の精米量が2合という点が注意点です。
ただ、残りぬかは、ぬか漬けに使うくらいしか使途がなかったので、面白いことを考えたと思いました。
創健社 玄米胚芽粉末 400g
¥989 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
一方、胚芽粉になじみのある方は少なそうです。
実際、使うか使わないか分からない部分はあるので(焙煎ですが)似た玄米胚芽をあらかじめ買って、試すのが良いかもしれません。自然食品の創健社がだしていました。
Atlasも、Bisenは持っていますが関心はあるので、まず、ここからはじめようかなと思います。
3・圧力一回通し式の精米機の比較
最後に、圧力一回通し式の精米機を見ていきます。
なお、以前は、この方式の弱点である「熱の入りやすさ」を解決した、圧力循環式という方式の販売が象印からありました。
ただ、市場規模ほか、サイズ、お手入れのしにくさなどの理由で展開は終わっています。
【2025年発売】
15・象印 つきたて風味 BR-WB10-WA
¥37,330 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【2017年発売】
16・象印 つきたて風味 BR-WA10-WA
¥34,800 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:圧力一回通し式
分つき米:3・4・7分
胚芽米:対応
精米量:一升まで
精米速度:10分(10合)
サイズ:幅210×奥行435×高さ400mm
BR-WAB10は、象印の精米器の上位機です。
2024年に新機種になりましたが、若干色目が変わるのみで、性能は同じです。
在庫があうちは旧機でもOKです。
サイズは、幅210×奥行435×高さ400mmです。
他方式に比べると、大きめという点が注意点です。
精米方法は、圧力一回通し式です。
先述のように、家庭用では圧倒的に欠け米が少ないといえる方式です。
個人向けに精米してくれるお米屋さんが使っているのは、このタイプの業務用です。あるいは、ヤンマーなどのコイン精米器と同じ方法と言えばわかりやすいでしょうか。
仕組みは、圧力で玄米同士をこすり合わせながら、お米を循環させつつ精米していく精米器です。
ブレードを使わないので、欠け米がほとんど生じないのがメリットです。
見た目や、炊いたあとの仕上がりほか、栄養分が飛ばないというメリットもあります。
稼働音も静かです。
欠点は、お米に熱が入りやすい点です。
精米中の温度上昇は、お米のデンプン質に影響を与えるためお米の劣化が速く進みます。
精米し立てのお米をすぐ消費する分にはほぼ問題はないです。ただ、例えば、1週間以上の「まとめ精米」は避けた方が良いでしょう。
精米量は、10合となります(玄米1700g)。
最低1合からひけます。
精米時間は、一升で、目安約10分です。
5合で比べても、他方式より遅めです。
なお、本機は、お米の透明度をはかる光センサーで精米終了を終了する方式ですので「賢い方式」ですので、無駄に電気代はかかりません。
定格時間は15分です。
連続利用はただ「30分まで」と書いてあるので、2回は大丈夫でしょう。
それ以降は1時間モーターを冷ます必要があります。
精米種類は、白米ほか、3、5,7分づきに対応です。
ダイヤル式なので、細かく言えば15段階で調量できます。
胚芽米(1種)と上白米は対応しますが、無洗米はできません。
米の研ぎ直しは、本機も対応です。
お手入れは、かくはん対流式に比べるとやや面倒です。
本体を分解してケースなどを洗うほか、定期的にブラシで清掃が必要です。
内部清掃は3日に1回ほどが推奨されます。
---
以上、象印のBR-WA10の紹介でした。
先述のように、熱問題は、その日のうちに炊くなどの場合は全く問題ないです。その上で欠け米が生じにくい点で、「味重視」ならば最も良いでしょう。駆動も静かです。
ただ、先述のように、本体サイズほか、手入れの頻度と面倒さは、やはり課題です。
【2015年発売】
17・タイワ精機 家庭用精米機マイコ PL-03
¥79,780 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:圧力一回通し式
分つき米:1〜7分
胚芽米:
精米量:6合まで
精米速度:3分(6合)
サイズ:幅230×奥行375×高さ450mm
マイコ PL-03 は、日本のTAIWAが出している精米機です。
同社の主戦場は、業務用のコイン精米機です。
家庭用(小規模飲食店向け)に10〜30kgほどの製品も出していて、同社でもっとも小さい、タンク容量3kg精米のモデルがこちらです。
本体サイズは、幅230×奥行375×高さ450mmです。
小さくないですが、細めなので、設置性は良いです。ぬかケースと米ケースが並んでいて、扱いやすそうです。
精米方法は、圧力式です。
ぬかをこすり合わせながら取り除いていく、象印とおなじ方式です。
精米量は、6合(6カップ)です。
だいたいですが、1kgを一処理できるといえます。
定格時間は不明ですが、連続利用は必要ない気もします。
精米時間は、1合あたり50秒です。
6合で3分なので、それなりに速いです。
精米種類は分付き米に対応できます。
1分づきから白米まで15段階とかなり細かいです。
ただし、胚芽米や上白米には未対応です。
米の研ぎ直しは、本機も対応です。
お手入れは、工具不要のフロントオープン構造です。
配慮があるといえますが、やはりメンテは必要です。
---
以上、マイコ PL-03の紹介でした。
圧力式は、大きな家電メーカーは撤退気味で、現行機も少なくなってきました。
その意味、本機は貴重です。シューターの部分ほか、業務用の技術を利用しているぶぶんで、安心感もあります。シンプルな構造で、メンテ性も良いでしょう。
問題は値段ですが、需給をかんげると、これは仕方ない部分があります。
ーーーー
【2009年発売】
【10kg】
18・TAIWA ホーム精米機 まん咲 PX-10A
¥93,000 楽天市場 4/1執筆時)
【15kg】
19・TAIWA ホーム精米機 まん咲 PX-15A
¥101,100 楽天市場 4/1執筆時)
【10kg】
20・TAIWA ホーム精米機 コメック PK-30A
¥148,100 楽天市場 4/1執筆時)
精米方法:圧力一回通し式
分つき米:3〜7分
胚芽米:
精米量:上記参照
精米速度:
サイズ:幅270×奥行400×高さ645mm(10kg)
なお、以上の製品も「業務用」ではなく、ホーム精米機として販売があります。
精米時間は、(ほったらかしながら)10kg精米で小一時間かかります。
騒音値は、70db以下です。
掃除機の運転音を越える駆動音がする製品です。
サイズは、10kgで幅270×奥行400×高さ645mmです。
精米は、白米ほか、3〜7づき米に対応です。
−
結論的にいえば、個人向けとは言え、基本は、農家の方や、小規模販売店向けでしょう。
今回の結論
家庭用精米器のおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今日は精米器を9機種紹介しました。
最後にいつものように、予算別・目的別にAtlasのおすすめ機種!をあげておきたいと思います。
第1に、家庭用精米器として使い勝手や、米の味の点で最もバランスが良い機種は、
【2017年発売】
12・山本電気 Bisen 美鮮 YE-RC17A-RD
13・山本電気 Bisen 美鮮 YE-RC17A-WH
¥19,532 楽天市場 (4/1執筆時)
精米方法:変速かくはん対流式
分つき米:2-8分
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:2.5分(5合)
サイズ: 幅200×奥行き307×高さ23.5cm
お米の味 ★★★★★
精米速度 ★★★★★
精米量 ★★★★★
設置性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
山本電気工業の美鮮 YE-RC17Aでしょう。
精米方法は、変速かくはん対流式です。
DCモーターの採用で、欠け米が生じにくい方式です。
お米に熱も入りにくく鮮度の保持も問題ないですし、お手入れも楽です。
その上で、稼働音もほどほどで済むので、家庭向きです。
同じ方式は、タイガー機もあります。
ただ、操作部の視認性や、本体の小ささ、本体価格などを総合するとこちらかなと思います。
サイズも、幅200×奥行き307×高さ23.5cmですので、どこでも置けるでしょう。
第2に、比較的安めの製品でおすすめできる製品は、
【2018年発売】
【通常型番】
1・アイリスオーヤマ 米屋の旨み RCI-B5
¥12,778 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【特定量販店用型番】
2・アイリスオーヤマ 米屋の旨み KRCI-B5
¥13,891 楽天市場 (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:7・5・3分
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:5分30秒 (5合)
サイズ:幅210×奥行30,8×高さ22.6 mm
お米の味 ★★★★☆
精米速度 ★★★☆☆
精米量 ★★★★☆
設置性 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
アイリスオーヤマ RCI-B5でしょう。
精米方法は、オーソドックスな、かくはん対流式です。
先ほどの山本電気より安いとなるとこの方式しかないです。
そういった機種の中では、ぬか残りを減らす「ディンプルメッシュ加工」などの工夫がある点を評価しました。
欠け米率の減少にも、ある程度効果を発揮しそうです。
精米方法も、細かく指定できます。
その上で、お米サイズによる「銘柄ごとの精米」という独自性もあります。
実際、最近は大粒の新品種が増えてきましたし、こうした観点があっても良いと個人的に思います。
一方、注意点は、5合以上の精米ができない点です。
連続使用が制限されますので。
ーーー
【2015年発売】
4・ツインバード 精米御膳 MR-E751W
¥15,700 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:7・5・3分
胚芽米:対応
精米量:5合まで
精米速度:3.5分(5合)
サイズ: 幅200×奥行310×高さ250 mmz
お米の味 ★★★★☆
精米速度 ★★★★☆
精米量 ★★★★★
設置性 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
その点を課題に感じる場合、ツインバードのMR-E751Wが選択肢になります。
精米量は、5合までです。
ただ、3.5分で処理が済む上で、約3回(最大15分)の連続使用に耐えるので。
かくはん対流式ですが、先述のように、羽根の工夫で砕米率を減らしていますし、静音性を高める工夫もあり、これらの部分でも高度です。
無洗米に対応しない点に注意すれば、あとは問題ないです。
第3に、小型で設置性が良く、少人数のご家庭におすすめできるのは、
【2020年発売】
【掃除用ブラシあり】
8・エムケー精工 RICELON SM-201K
9・エムケー精工 RICELON SM-201W
¥14,960 楽天市場 (4/1執筆時)
【掃除用ブラシなし】
10・エムケー精工 COPON SMH-201W
¥15,412 楽天市場 (4/1執筆時)
精米方法:かくはん対流式
分つき米:12段階
胚芽米:対応
精米量:2合まで
精米速度:4分 (2合)
サイズ: 幅135×奥行175×高さ32mm
お米の味 ★★★★☆
精米速度 ★★★★☆
精米量 ★★☆☆☆
設置性 ★★★★★★
総合評価 ★★★★☆
エムケー精工のSM-201でしょう。
サイズは、幅135×奥行175×高さ32mmです。
一般的な5合用では、先ほどの山本電気の製品が最小です。
それ以下となると、2Lのペットボトルと同じサイズの本機しかないです。
大塚食品 マンナンヒカリ (75g×7袋入)
¥1,540 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
大塚食品 マンナンヒカリ 1500g
¥1,832 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米量は、1回の動作で2合までです。
2回ほどならば、定格時間に余裕はありますが、基本的には少人数家庭向けです。
玄米から精米すると分量が減ることは加味しないといけませんが、雑穀やマンナンヒカリなどを合わせて炊き込めば(ぎり)3合です。
精米度も、12段階で分づき度が選べます。
玄米や胚芽米にも対応するため、健康重視派にも良いでしょう。
制御もしっかりマイコン制御なので、小さめの低価格機ながら、品質重視で選ぶ価値があるでしょう。
第4に、味重視で考える場合、おすすめできる中型機は、
【2025年発売】
15・象印 つきたて風味 BR-WB10-WA
¥37,330 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
【2017年発売】
16・象印 つきたて風味 BR-WA10-WA
¥34,800 Amazon.co.jp (4/1執筆時)
精米方法:圧力一回通し式
分つき米:3・4・7分
胚芽米:対応
精米量:一升まで
精米速度:10分(10合)
サイズ:幅210×奥行435×高さ400mm
お米の味 ★★★★★★
精米速度 ★★★★☆
精米量 ★★★★★★
設置性 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★★
象印のBR-WB10でしょう。
味を重視したい方ほか、一日に5合を超えた量の炊飯をする方は、こちらでも良いでしょう。
精米方法は、圧力一回通し式です。
本編で書いたように、欠け米を最小限にしたい場合、これ以上の方式は、家庭用ではないです。
お米に熱が入りやすい課題がありますが、ここは「精米したて」で食べる分には問題ないです。
サイズは、ただ、幅210×奥行435×高さ400mmです。
最大1升という容量もありますが、容積としてかなり大きめなので、設置場所があるかは確認してください。
そのほか、メンテが他方式より面倒という部分はありますが、とくに、1回に5合では足りないというご家庭の場合、小型機を2回動かすよりは、こちらのメンテのが(要する時間としては)楽と言えるかもしれません。
補足:このブログの炊飯関連の記事
というわけで、今回は精米機の紹介でした。
最後におまけで、関連記事の紹介です。
1・5合炊きの高級炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:3.5万円〜10万円以上
2・5合炊きの格安炊飯器の比較
人数:2-4人用
予算:1万円〜3万円台まで
3・一升炊きの高級炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:3.5万円〜10万円以上
4・一升炊きの格安炊飯器の比較
人数:5人以上
予算:1万円〜4万円台まで
5・3合炊き小型炊飯器の比較
人数:1-2人用
予算:5千円〜8万円台台まで
6・糖質カット炊飯器の比較
人数:1-4人用
予算:1万円〜3.5万円
7・おすすめ炊飯器の選び方【まとめ】
=選び方についての補足的な解説
このブログ「家電批評モノマニア」には、お米や炊飯関係の家電について、以下のような記事があります。
予算別に色々書いているので、興味のある方は、ぜひご覧ください。
1・特Aブランド米の比較〈全国〉
2・コシヒカリの比較〈全国〉
3・各地のお米の比較 〈北海道・東北〉
4・各地のお米の比較 〈関東・中部・北陸〉
5・各地のお米の比較 〈西日本〉
6・おすすめブランド米まとめ 【結論】
このほか、産地銘柄別の美味しいお米に関する記事もあります。
こちらの記事もよろしくお願いします。ーー
また、今回の記事がもしお役に立ったようならば、Twitter Facebook はてなブックマークなどで話題を共有していただければ嬉しいです。