【今回レビューする内容】2024年 自動車のイオン発生機・低濃度オゾン消臭機・空気清浄機・脱臭機の性能とおすすめ・選び方:タバコ臭・車のエアコン臭い・花粉対策:車載用プラズマクラスターイオン発生機・ナノイー発生機ほか:製品の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】シャープ IG-HCF15-IG-LC15 IG-MX15-B IG-MX15-W B IG-KC15-BB Panasonic F-C100U-K F-GMU01-K Philips GoPure Compact 50GoPure Compact Slimline 230 デンソー PCDND-B PCDND-W ブルーエア Blueair Cabin P2i 500553 ケンウッド Coconair CAX-PH100 CAX-DS01 CAX-DM01 カルテック ターンド・ケイ KL-C01 コムテック クリーンエイトポータブル JD2100 JD2000 JD2000WH JD2000BK JD1000 スタンレー電気 アルヌーヴ エア ポータブル UVST-2 ほか
今回のお題
自動車用におすすめの消臭機・脱臭機はどの製品?
ども、Atlasです。
今日は、2024年10月現在、最新の自動車の消臭機・空気清浄機を比較します。
シャープのプラズマクラスターをはじめとする、小型の車載用イオン発生機や、最近流行している低濃度オゾン消臭機は、大手の製品は全て網羅しました。
また、花粉まで車載用空気清浄機など、より本格的な製品もあわせてみていきます。
とくに、市販の消臭剤で消臭効果を感じられなかった方が、(一時的ではなく)「常時」消臭したいと考える場合に、選ぶべき製品を提案します。
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1:シャープ
・イオン方式〈プラズマクラスター〉
2:パナソニック
・イオン方式〈ナノイー〉
3:ケンウッド & コムテック
・低濃度オゾン方式
4:ブルーエア
・高機能フィルター方式
5:他の企業(カルテックなど)
・光触媒 ほか
記事では、以下では、以上のような企業順に、各社の製品をみていきます。
諸方式があるので、その部分を特に詳しく解説します。
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★☆☆☆☆
年間コスト ★★☆☆☆
その上で、最後の結論部分では、目的別、価格別にAtlasのおすすめ製品を提案すしていきます。
よろしくお願いします。
1-1・シャープの消臭機の比較
はじめに紹介するのは 、シャープのプラズクラスターイオンを利用する消臭機です。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していくことにします。
【2020年発売】
1・シャープ イオン発生機 IG-NX15-B
2・シャープ イオン発生機 IG-NX15-W
¥8,960 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
【2018年発売】
3・シャープ イオン発生機 IG-MX15-B
4・シャープ イオン発生機 IG-MX15-W
¥10,907 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
【DENSO版】
5・デンソー イオン発生機 PCDND-W
6・デンソー イオン発生機 PCDND-B
¥9,950 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:プラズマクラスターNEXT
交換頻度:約7年間(1.9万時間)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★★☆☆☆
年間コスト ★★★★☆
IG-NX15などは、シャープのプラズマクラスター イオン発生機です。
マイナスイオンを利用するものですが、最近は、新車のオプションでも、こうしたものが付属する車種も増えています。
車装品を製造するDENSOがシャープからの提供を受けて同じ製品をカー用品店で売っていますが、ロゴ以外は同じ製品です。そちらのサポート窓口はDENSOになります。
設置方法は、自動車のカップホルダーに置く方式です。
本体のサイズは500mlのペットボトルとだいたい同サイズです。
接続は、本体に付属するカーシガー変換アダプターを使います。
2ポート仕様なので、スマホの充電など他の用途にも使えるでしょう。
そのほか、USBケーブルが付属します。設置は容易です。
消臭の仕組みは、「マイナスイオン」を利用する形式です。
シャープの家「プラズマクラスター」は多くの家電に使われるので、ご存じの方は多いでしょう。
マイナスイオンは、消臭と静電気除去に効果があることで知られます。
開放された空間だと効果に論争的な部分はありますが、自動車のような密閉空間ならば、まず効果を見込めます。
(ウイルス除去などではなく)このような効果は 第三者的な実証でもその効果が認められています。
自動車の消臭とは「相性が良い」ので、先述のように、新車の基本装備とするメーカーもあります。
タバコなどの付着臭にお悩みならば、プラズマクラスターイオン発生器の導入は効果的です。
なプラズマクラスターには発生量でランクがあります。す。
搭載されるのは、発生量が多いプラズマクラスターNEXTです。
無印のプラズマクラスターに対して7.2倍のイオン発生量になります。
シャープによると、カビ臭とタバコ臭に加えて、汗・体臭・食べ物臭・ペット臭にも効き目があるほか、「落ち着ける運転環境つくりをサポート」あるとされます。
静音性は、ファン音があるので、弱で23dB・標準29dB・ターボで36dBです。
ターボは乗車後すぐほどしか使わないですし、「ハイブリッドカーなどでもうるさく感じないほどの静かさ」です。
花粉除去は、マイナスイオンでは不可能です。
花粉を「不活性化」できるという報告もありますが、花粉対策にはならないでしょう。
本体に、花粉キャッチフィルターが搭載されていています。こちらは捕捉できますが、補足率は80%ですので、やはり、根本的な花粉対策にはならないと言えます。
一方、プラズマクラスターについては「装置寿命」があります。
ただ、合計で19000時間(7年ほど)の寿命ですので、使い切る方は稀でしょう。
一方、本機はUSB式であるので、家庭での利用も可能です。
コロナ以来、この用途で人気で「品薄」になりました。
ただ、一点「注意」しておけば、本機はあくまで「自動車という密閉空間」で使う場合、プラズマクラスターNEXTの濃度が保証されるという製品です。
シャープの他の家電にも「プラズマクラスター」が搭載されますが、それに較べると「適用畳数が狭い」ので、本機は、(それらと違い)部屋全体に効果は発揮されません。
結論的にいえば、シャープのプラズマクラスター機を選ぶ場合は、「プラズマクラスターの適用畳数」をしっかり見ることのほうが必要です。
家庭用ならば、【脱臭機の比較記事】で紹介したような同社の大型製品や、【加湿空気清浄機の比較記事】で紹介したような製品でないと、効果はほぼないでしょう。
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以上、シャープのIG-NX15などの紹介でした。
おそらくあと付けでは「もっとも売れている」といって良い製品ですので、比較基準にしやすいでしょう。
ドリンクホルダーを1つ「潰す」形とはなりますが、密閉空間ならば、消臭効果の「安定性」が期待できます。
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【2019年発売】
7・シャープ イオン発生機 IG-LC15-B
¥7,300 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
8・シャープ イオン発生機 IG-KC15-BB
¥8,080 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
一方、本機は、以上のような旧機種(下位機)の発売があります。
本体色は、黒ほか、赤( IG-LC15-R)・白(IG-LC15-W)です。
こちらは、プラズマクラスター25000ですので、イオン発生量が新機種より少し劣ります。
シャープによると、試験空間ですが、車と同程度の場所で、付着カビ臭の除去スピードが2倍とのことです。電極が増えているならば有り得ることでしょう。
静音性も、騒音値として、弱で18dB・標準25dB・ターボで33dBですので、やはり新機種より少し劣ります。
とはいえ安いですし、予算によってはこちらでも良いかと思います。
【2016年発売】(在庫限り)
9・シャープ イオン発生機 車載用 IG-HCF15-B
¥36,779 楽天市場 (7/18執筆時)
消臭方法:プラズマクラスター+フィルタ
交換頻度:約1年(フィルタ)
消臭力 ★★★★★★
花粉対策 ★★★★★
年間コスト ★★★☆☆
IG-HCF15は、同じくシャープの製品ですが、かなり大きめの製品です。
後述するように、本機は「車載空気清浄機」だからです。
なお、こちらは、後継機が出ずに在庫限りとなりますので、価格には注意してください。
設置方法は、座席の後ろやサイドにベルト固定で設置するのが、基本になります。
3メートルのカーアダプターと、取り付け用ベルト、ケーブルクリップが同梱しますので、取り付け自体は簡単です。
消臭の仕組みも、本機もプラズマクラスター(マイナスイオン)を備えます。
プラズマクラスター25000ですので、先述のように「上から2番目」の性能です。
シャープ 交換用フィルタ IZ-FGCF15
¥1,491 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
花粉除去は、一方、この機種については本格的です。
家庭用の空気清浄機に負けない、99%の除去力を持つフィルターを搭載するからです。
そのため、花粉はもちろん、PM2.5対策にもなります。自動車用としてはかなり高機能です。
脱臭も、対応です。
なお、【家庭用空気清浄機の選び方】の記事で詳しく書きましたが、空気清浄機のフィルターは、「におい」対策をしたい場合、「ほこり」とは別のフィルターが必要です。
本機については、活性炭を利用した「洗える」脱臭フィルターですが、「ほこり用」フィルター-に付属するので、追加の消耗品費は不要です。
フィルター寿命は、1年です。
ただ、脱臭フィルターは(薄いので)まめに「洗って」使ったとしても、半年ほどの交換が目安となるでしょう。
センサーは、ニオイセンサーとホコリセンサーをダブルで搭載します。
そのため、空気が汚れたり、花粉が舞っていたりした場合、自動運転してくれます。
エンジンを切ってまた付けた時は、前回の運転モードで自動で再始動します。
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以上、シャープのIG-HCF15の紹介でした。
設置スペースは必要ですが、消臭だけではなく、花粉対策を考えるならば、こちらが良いでしょう。これくらいしっかりしたものでないと、車内でもマスクは必要ですから。
消臭という面でも、脱臭フィルターがある分下位機種よりも高度です。
1-2・パナソニックの消臭機の比較
つづいて、パナソニックから販売されている車載用ナノイー消臭機を紹介します。
【2022年発売】
【通常型番】F-GMU01
10・パナソニック ナノイー発生機 F-GMU01-K
¥15,709 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
【特定店向け型番】 F-C100U
11・パナソニック ナノイー発生機 F-C100U-K
¥17,000 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:ナノイー 4.8兆
交換頻度:装置寿命まで(消耗品なし)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★☆☆☆☆
年間コスト ★★★★★
F-GMU01は、パナソニックが販売するカップタイプのナノイー発生器です。
2種類の型番がありますが、性能は同じです。
一部電器店とカーショップ向けに型番を分けているだけです。
ナノイーの発生量もカタログの表現が異なるだけで、同等です。
設置方法は、カップホルダーに差して利用する方式です。
付属品はUSBケーブルのみなので、カー用のUSBアダプターにさす形です。
車外に持ち出すならば、モバイルバッテリーなどでもいけます。
消臭の仕組みは、マイナスイオンを利用する形式です。
ナノイーという名前のイオンです。
ペルチェ素子を使って水を結露させて放出するという仕組みです。
効果については(同じマイナスイオンではあるので)シャープのプラズマクラスター同様に付着臭の除去や美肌効果、花粉の吸着効果を謳います。
なお、ナノイーについても、発生量でグレードがあります。
こちらは、ナノイーX 4.8兆という上位版です。
消臭効果は、プラズマクラスターとの違いを実証的に言うのは、困難です。
あえて言えば、シートなどのタバコなどの付着臭の除去を優先したい場合は、イオンの到達範囲が広い傾向のナノイーが少し有利な部分はありそうです。
タバコなどの(今漂う)臭いの除臭を含めて、実証実験で明確な性能差が示されるかは、微妙なところではあります。
ナノイーは、ペルチェ素子方式なので、温度(5-35度)と相対湿度(30%-85%)という発生条件があります。
プラズマクラスターのように発生ユニットの装置寿命がないのが良い部分ですが、一長一短はあります。
そのほか、パナソニックによれば、ペルチェ素子を利用するナノイーについては、肌の水分の蒸発を防ぐ効果があるとされます。
この部分については、プラズマクラスターとの差となりますが、今回は「消臭」に関わる部分の説明なので、検討はしません。
花粉除去は、フィルターが未搭載なので「未対応」となります。
この面での対策にはなりません。
静音性は、本機については、強・弱の調整ができます。
いずれも32dBというスペックです。
自動車自体の騒音もあるので、このレベルならば気にならないでしょう。
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以上、パナソニックの F-GMU01の紹介でした。
シャープのカップ式(上位機)がライバルとなるでしょう。
正直なところ、車でのマイナスイオンの効果の面では比較できるほどの差はないと思います。
この点では、値段で決めても良いかと思います。
ただ、ナノイーは先述のように、発生に温度条件があります。
そのため、乗車直後や、駐車中をふくめた「常時消臭」も試みたい場合など、車内が高温、低温になると発生しにくい部分で、車に限っていえば、マッチしやすいのはシャープかなと思います。
1-3・ケンウッド・コムテックの消臭機の比較
続いて、日本のケンウッドとコムテックの消臭機です。
両者とも、低濃度オゾンを利用する点で同じなので、同時にみていきます。
【2021年発売】
12・ケンウッド Coconair CAX-PH100
¥5,418 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:光触媒+フィルタ
交換頻度:360時間(半年)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★★☆☆☆
年間コスト ★★☆☆☆
CAX-PH100は、ケンウッドが発売する車載用消臭機です。
設置方法は、形状から推測できるように、ドリンクホルダ設置式です。
本体の仕組みは、「光触媒除菌消臭機」という名前通りに、光触媒を利用するものです。
光触媒は、光を媒介に化学変化を起こす素材で、家庭用の消臭機などにも見られる素材です。紫外線LEDを照射して、臭い物質を無臭化していく仕組みです。
また、補助的に、マイナスイオン発生機も付属です。
そのほか、温度・湿度表示ができたり、ニオイセンサー搭載で空気質が表示できたり、タッチレスセンサーで、手を触れず操作できるなど、面白い部分があります。
ケンウッド KCA-HF10
¥1,800 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
花粉除去は、フィルタでとります。
交換用フィルターは、ただ、集塵率が非開示で、風力も弱いのでどこまで効果的かは不明です。
また、1日2時間の稼働で、180日で交換です。
光触媒は、光で勝手に再生するため、脱臭触媒が消耗品扱いではなく、繰り返し使えます。
ただ、構造的に花粉用のフィルタの交換を怠っていると、臭ってきます。しっかり交換していかないと、装置寿命は短いでしょう。
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以上、ケンウッドのCAX-PH100の紹介でした。
「除菌」の部分は、科学的なデータ開示がないので説明しませんでした。しかし、光触媒は密閉空間では消臭力が高いため、車載と相性は良いかと思います。
ただ、フィルタ部分の弱さは目立つので、花粉症対策には弱い点、交換していかないと、消臭部分にも影響を与える部分には注意が必要です。
【2021年発売】
13・ケンウッド CAX-DS01
¥11,791 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:低濃度オゾン
交換頻度:装置寿命まで(消耗品なし)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★☆☆☆☆
年間コスト ★★★★★
CAX-DS01は、ケンウッドが販売するもうひとつの車載用消臭機です。
設置方法は、ダッシュボード設置を想定します。
ソーラーパネル駆動で、電源不要ですが、蓄電はできない仕様です。
そのため、シガープラグが併用できるようになっています。
ただ、ソーラーパネルは、(滞在時間より長いと思われる)日中の駐車時にも動かせるといえるため、意味のある工夫です。
消臭の仕組みは、本機は、低濃度オゾンを利用する脱臭です。
マクセルなどの家庭用消臭機に使われる多重リング式コロナ放電を利用するもので、ニオイの除去効果も科学的に検証できます。
オゾンは濃度を高めると人体に有害なので、本機は密閉空間(車内)にも対応できる低濃度にしています。
ただ、放出部は濃度が高くなるため、助手席などで(お子さんなどが)放出する空気を直接吸いこむ場所に置かないように気をつけてください。
また、(本機より微量ながらオゾンが出ているので)今回紹介したような、各社のイオン発生機と併用しないことが注意点となります。
花粉除去は、できません、
静音性は、本機はファンレス(イオン風のみ)なので高いです。
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以上、ケンウッドのCAX-DS01の紹介でした。
仕組み的に、パナソニックのナノイーやシャープのプラズマクラスター同様に、低濃度オゾンが、密閉空間で「効く」のはたしかです。
とくに、駐停車時にも使えるソーラーパネルの仕組みが効いているため、恒常的な不着臭対策には、結構向くように思えます。
なお、光触媒も、低濃度オゾンもマクセルが似たような製品を車載以外にで出しているので、両企業は何かしら関係があるかもしれません。
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【2021年発売】
14・ケンウッド CAX-DM01
¥4,266 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
なお、このタイプは、USB型もありますが、電極が1本(大型は3本)なので、あまり効果はないかと思います。
【2023年発売】
【ドリンクホルダ型】
15・コムテック JD2000BK
16・コムテック JD2000WH
¥16,670 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
(旧型形状)
17・コムテック JD1000
¥5,980 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
【貼り付け型】
18・コムテック JD2100
¥18,299 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:低濃度オゾン
交換頻度:装置寿命まで(消耗品なし)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★☆☆☆☆
年間コスト ★★★★★
JD2000は、コムテックが販売する車用の消臭機です。
日本のカーエレクトロメーカーとして同社も有名ですが、こちらは光触媒は使わず、低濃度オゾンだけ利用する方式です。
設置方法は、2系統あります。
ドリンクホルダ型は、1500mA/hの外部バッテリーを内蔵しています。
それを利用して、駐車中も消臭できる仕様です。8時間稼働でき、2.5時間の充電時間です。USBケーブルのみ付属で、シガープラグは未付属ですが、最近の自動車ならそれで良いかなと思います。
なお、旧機が残りますが、バッテリーが内蔵ではなく、別に外部設置し、本体とUSBでつなげ、車とはシガープラグでつける形式でした。
貼り付け型は、センターコンソールやフロアマット・シート背面ポケットに、両面テープ付けることを想定しています。
同じ容量のバッテリーを搭載していて、やはりファンで低濃度オゾンを出します。
オゾン濃度は、0.04ppmなので、基準内です。
先述のように、オゾンは濃度を高くしてはまずいので、車載容量(体積)で調整しています。そのため、広めのバンや、ホテルでの利用は、濃度的にあまり効果が期待できないでしょう。
花粉除去は、できません。
静音性は、ファン付きですが、小型ですし問題ないでしょう。
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以上、コムテックのJD2000BKの紹介でした。
一般的な普通自動車(セダン)ほどの空間で使う場合で、ニオイ残りがありそうなもの(魚など)をよく運ぶ場合、候補になるでしょう。
一方、本機は(おそらく万一発火などしないよう)リチウム電池ではなくニッケル電池を使いますが、性質上、あまり長持ちしない部分はあるので、そこが懸念材料です。
1-4・ブルーエアーの消臭機の比較
続いて、スウェーデンのブルーエアです。
【2019年発売】
19・ブルーエア Blueair Cabin P2i 500553
¥21,118 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:
交換頻度:約6ヶ月(フィルタ)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★★★★★★
年間コスト ★☆☆☆☆
Cabin P2iは、北欧スウェーデンのブルーエアが販売する製品です。
同社の製品は【空気清浄機の比較記事】でも取りあげましたが、日本でも家庭用の「高級機・高性能機」を多く販売しているメーカーです。
基本的に、自動車における、花粉などの粒状物質の捕捉に特化したものですが、その部分については、かなり高度です。
消臭の仕組みは、 脱臭カーボンによる吸着です。
後述する花粉用のフィルタと一体型なので、(フィルタの有効期限内において)効果を発揮するでしょう。
設置方法は、車のヘッドレストを想定しています。
取り付けベルトもあります。アクセサリーソケットから電源をとるための4.5mのケーブルも付属です。
Blueair Cabin Filter 501137
¥3,636 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
花粉除去は、高度です。
ホコリをイオナイザーで帯電させて、吸着しやすくする仕組みで、1回で99%の除去率を達成させています(HEPASilentテクノロジー)。
率としてはシャープ機と同じですが、4つのフィルタを利用する構造で風量が強く出せるため、除去スピードは約2倍です。SUVなら5-6分、セダンなら8-11分で浄化できます。
一方、外観もオシャレで設置しやすいですが、最大運転時の騒音は55dBで、シャープの42dBより音はします。
一方、難点は、フィルターは約6ヶ月で交換です。
2.5時間×6日運転した場合の評価ですので、性能が良い分、コストはかさみます。
センサーは、シャープと異なり、ほこりセンサーだけですが、搭載です。
オート運転ができるため、先述の騒音問題はやや低減可能です。また、フィルタ寿命もすこし延ばせるとも言えます。
また、アクセサリーソケット部にLEDがあり、空気の汚れを色で知らせます。
そのほか、本機は、Wi-Fi経由で、スマホとつながるため、空気質の表示他、電源や強弱などの遠隔操作も可能です。
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以上、ブルーエアのCabin P2iの紹介でした。
フィルター付きで、花粉にも高度に対応できる機種です。一方、シャープと異なり、イオンでの消臭はしませんが、脱臭フィルターによるニオイ吸着には対応できます。
シャープ機とどちらを選ぶかは難しい部分もありますが、単純に「花粉にどちらに効くか」という観点ではこちらが優勢でしょう。
外観も、本機のほうがデザイン性が高いので、予算に余裕があるならば、本機は選択肢にできます。
1-5・その他の消臭機の比較
続いて、ここまで見たメーカー以外の注目製品について、一気に紹介します。
【2021年発売】(DRIVEAIR 352501)
20・カルテック ターンド・ケイ KL-C01
¥27,280 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:光触媒
交換頻度:
消臭力 ★★★★☆
花粉対策 ★☆☆☆☆
年間コスト ★★★★★
KL-C01 は、日本のカルテックが発売する車載用消臭機です。
光触媒を得意とする新興家電メーカーで、シャープ出身の技術者が起業しました。
設置方法は、少し変わっていて、サンバイザーに固定用ベルトで取り付ける方式です。
電源自体は、他社機と同じくシガープラグから取ります。
本体の仕組みは、ケンウッドにみみられましたが「光触媒」を利用する方式です。
LEDランプから照射された光を受け、酸化力を帯びたフィルターがニオイを分解して行く方式です。フィルタを用いないので、消耗品が不要というのが良い部分です。
その代わり、本機については、ケンウッドのように交換式のフィルタを用いない(プレフィルタのみ)ですので、定期的なメンテが必要です。
常時付けておく場合、3ヶ月に一度、つけ置き洗いと自然乾燥が必要です。洗浄が必要になった場合、ランプ表示が出ます。
脱臭性能は、目安として、40分でアセトアルデヒド(タバコなどに含まれるニオイ成分)が60%減衰との記載です。
200Lの試験空間(軽自動車でだいたい3000L)での試験ですが、本体の小ささと風量からすれば、こんなものかと思います。
4Wですが、不在時も常時使うことを前提に設置できるならば、効果は(おそらく)あるでしょう。
花粉除去は、機能としてありません。
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以上、カルテック・ターンド・ケイ KL-C01 の紹介でした。
ケンウッドと違い「光触媒」単発での除去になります。その場合、ユニットの小ささはすこし懸念材料ですが、先述のように常時付けておくことを前提に使うならば、一定の効果はあるでしょう。
ただ、一般的なマイナスイオン放出式と比べて高いので、その性能が費用対効果に見合うかは少し微妙です。
少なくとも、実空間での検証データがもうすこしでないと、手が出しにくいでしょう。
【2023年発売】
21・スタンレー電気 UVST-2WK
22・スタンレー電気 UVST-2BK
¥30,300 楽天市場 (7/18執筆時)
消臭方法:光触媒+UV+フィルタ
交換頻度:
消臭力 ★★★★☆
花粉対策 ★☆☆☆☆
年間コスト ★★★★★
アルヌーヴ エア ポータブル UVST-2 (AℓNUV_AirP)は、日本のスタンレー電気 が発売する車載用消臭機です。
設置方法は、シャープ機のように、ヘッドレスト固定を前提にします。
給電は、車で利用する場合はシガープラグから取ります。
本体の仕組みは、ハイブリッド的な仕組みをとります。
第1に、下部の「除菌ユニットです。
この部分は、花粉ほかをキャッチするHEPAフィルタに対してUVC(深紫外線) LEDユニットから深紫外線を照射する仕組みです。
家庭向きの【加湿空気清浄機の比較記事】で書いた、ダイキンの上級機と同じ仕組みと言えます。
第2に、上部の「脱臭ユニット」です。
他社も使っていた「光触媒(チタン系)」に、光源として365nmの波長のUVC(ブラックライト)照射する仕組みで、他機と同じです。
なお、「除菌」「脱臭」ユニットは、併用できます。
ただ、HEPAフィルタを除菌する関係で、同時には動かせないため、同時利用の場合、10分照射、20分停止を繰り返して自動運転することになります。
なお、除菌は、約330Lの試験空間で以上の減衰率の数字です。 乗用車は、4立方メートル(=4000L)ほどの空間なので、実際、10倍近くの空間差があります。
それでも、フィルタに吸着した菌を処理する形式ですから、効果が無いとも言えないでしょう。内気循環と、停止中も「付けっぱなし」ならばですが、除菌ほか、脱臭部分を含めて、ある程度の対策にはなると思います。
ALNUV AirPポータブル交換用フィルターキット
¥7,700
一方、フィルタは交換式です。
光触媒・脱臭・HEPA全部セットの交換で、4500稼動時間ですので、1日2時間使うとして、5年以上なので、コスパは良いです。
花粉除去は、ただ、微妙です。
「空気清浄用フィルタ(HEPA)が小さく、4500時間も果たして、保つのかが不安です。
、新品状態でも、本当に「花粉対策グレード」と言えるほど、空気を短時間で浄化しきれるようには見えないといえます。
実際、この部分は、浄化時間・速度の情報を出していません。
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以上、スタンレー電気のUVST-2 の紹介でした。
他社の大きめの機種と違い、花粉除去用ではないという点に注意を要する製品です。
そうなると消臭(脱臭)ほか、「除菌」要素にどこまで付加価値を見いだせるか、という話になるでしょう。なお、あくまで乗用車に効く(かもしれない)除菌の検証結果なので、例えば、子供の送迎バスに有効のような類ではない点、注意しましょう。
今回の結論!
自動車用の消臭におすすめな製品は結論的にこの機種!
というわけで、今回は、車載用の消臭機・消臭剤を紹介しました。
最後に、いつものように、目的別・価格別に、Atlasのおすすめ機種を提案しておきたいと思います。
第1に、自動車の消臭対策にもっとも向くと言える消臭機は
【2020年発売】
1・シャープ イオン発生機 IG-NX15-B
2・シャープ イオン発生機 IG-NX15-W
¥8,960 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
【2018年発売】
3・シャープ イオン発生機 IG-MX15-B
4・シャープ イオン発生機 IG-MX15-W
¥10,907 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:プラズマクラスターNEXT
交換頻度:約7年間(1.9万時間)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★★☆☆☆
年間コスト ★★★★☆
シャープのIG-NX15が良いでしょう。
旧機種もありますが、発生量の差をふまえると、プラズマクラスターNEXT搭載の新機種かと思います。
設置面は、ドリンクホルダーに容易に設置できますし、(簡易的で、お守り程度の効果ですが)花粉を除去できるフィルターが付いています、
ライバルにパナソニックのナノイーXもあります。
ただ、先述のように、温度・湿度条件がある部分で、(自宅での利用などではなく)車についてだけ言えば、やはり、シャープ機だと思います。
実際、シャープは「車載用プラズマクラスター」という売り方で、「車載用のUSBカーアダプター」を付けま、。
しかし、パナソニックは、あくまで(車でも使える)「ナノイー発生機」という売り方で、アダプタはつきません。
機能面でも、(先述のナノイーXの「美肌」の話はおいておけば)機能性は、ナノイーXもプラズマクラスターも変わらないと言えます。
コスト面も、消臭剤を1年購入し続けるよりも低コストです。
第3に、ニオイだけではなく、花粉症やアレルゲン対策を高度にしたいと考えている方におすすめなのは、
【2019年発売】
19・ブルーエア Blueair Cabin P2i 500553
¥21,118 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:
交換頻度:約6ヶ月(フィルタ)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★★★★★★
年間コスト ★☆☆☆☆
ブルーエアのCabin P2iでしょう。
シャープ機もありますが、外観形状が良い意味で「家電的ではない」ため、車載しても違和感がないでしょう。
その上で、風力が出せる構造なので、除去スピードがシャープの2倍速いため、乗車の際に持ち込んだ花粉を素早く取り切ることが可能です。
消臭についても、イオン発生機能はないものの、 脱臭カーボンによる吸着があるため、対策はできると言えます。
Blueair Cabin Filter 501137
¥3,636 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
難点は、消耗品価格です。
ただ、値段に見合う性能はあるので、花粉をメインに考える場合は、本機が良いでしょう。
第4に、既に強烈なニオイのする車のニオイの抜本的対策におすすめなのは、
【2021年発売】
13・ケンウッド CAX-DS01
¥11,791 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
消臭方法:低濃度オゾン
交換頻度:装置寿命まで(消耗品なし)
消臭力 ★★★★★
花粉対策 ★☆☆☆☆
年間コスト ★★★★★
ケンウッドのCAX-DS01でしょう。
先述のように、低濃度オゾン式は、家庭用ですでに実績があり、効果も検証されます。
安全性も、先ほどの注意点を守れば問題ないです。
他社のマイナスイオン発生機と基本的な効果は変わらないのですが、本機については、ソーラーパネル駆動ができるメリット性があります。
ようするに、駐停車中も昼間ならば稼働するので、(時間の強みで)こびり付いたニオイには強いと言えます。電極も多めですし、車載ならば効果があるでしょう。
天候に左右される部分もありますが、シガーソケットも使えるため、併用するのが良いかと思います。
補足:自動車用消臭剤について
というわけで、今回は、自動車用の消臭機の比較でした。
最後に「おまけ」で消臭剤について書いておきます。
ここまで見た消臭機と違い、一時的(長くて1ヶ月)の対策効果です。
ただ、消臭機を使い始める前の「プレ処理」として、こうした製品のうち、ニオイの発生源を「分解」するタイプを使っておくことは意味があるといえます。
そのため、最後に紹介しておくことにしました。
1・マスキング法(ファブリーズなど)
2・安定化二酸化塩素(Dr DEOなど)
3・グラフト重合法 (ミラクリーンなど)
さて、自動車向けに売られている消臭剤ですが、主に以上の3方式にまとめられます。
違いを簡単にみておきます。
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第1に、マスキング法です。
ファブリーズや、消臭力が有名です。
消臭方法は、家庭用芳香剤と同じで、ニオイを芳香剤の分子で覆い隠すタイプです。
無香でも、よい匂いをまとめて消してしまうほか、発生源からニオイを消し去るのは少し難しいです。
基本的には、ニオイの程度が「軽傷」な車に使うものと言えます。
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【カーメイト Dr.DEO プレミアム 】
24・スチーム消臭 循環タイプ エアコン用
25・スチーム消臭 浸透タイプ 車内のニオイ
¥890 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
第2に、安定化二酸化塩素です。
消臭方法は、Dr.Deoの場合、安定化二酸化塩素による酸化分解です。
化学的消臭法の1つなので、ニオイでごまかさないタイプです。
値段の割に強力なので消臭機を導入する前の「プレ処理」としてこうしたものを使うのは手です。
ただ、臭うのか臭わないのかの境目の微妙なニオイ(新車・皮・微量の不着臭など)に効果が薄い部分があります。
また、付着した溶剤の効果が切れるとニオイは復活しますので、(継続的に消臭する)消臭機の代わりにはなりません。
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30・ミラクリーンR 100ml 業務用スプレー
¥1,650 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
31・ミラクリーンR 500ml 業務用スプレー
¥4,455 Amazon.co.jp (7/18執筆時)
第3に、イオン交換法です。
消臭方法は、 吹き付けた薬剤が結晶化し、そこから発生するイオンが嫌なニオイの分子を破壊していくという方式です。
安定化二酸化塩素と同じで、薬剤が付着して効果を発揮するタイプです。
ただ、酸化作用などを利用しないタイプなので、機器に「優しい」ので、家庭用のエアコン掃除にも使われます。
結構、高めです。
ただ、新車のニオイなどを含めて、どのタイプのニオイにも汎用的に効きます。上で書いたような諸タイプを試して駄目だった場合は良いように思います。
エアコン周りにも、 天井・マット・シートにも使えます。エアコンだと1回のスプレーで50ml(50ショット)ほど使うのが標準です。
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結論的にいえば、消臭機を買う前のプレ処理(特にエアコン)には、一回も試していない場合は、安定化二酸化塩素が、既にそちらを試して駄目だった場合は、イオン交換法方式がよいです。
ただし、いずれも、薬剤の有効期間(約1ヶ月)過ぎたあとに改めて付着したニオイ・カビ類などには、非対応です。
今回紹介したような、消臭機を併用する方法がよいでしょう。
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1・ポータブルナビの比較
2・ドライブレコーダーの比較
3・自動車用消臭剤・消臭機の比較
4・ポータブルDVDプレーヤーの比較
なお、このブログには、自動車関係の家電について以上のような記事もあります。
今回とだいたい同じ方法で比較をしていますので、よろしければご覧ください。
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