【今回レビューする製品】2022年 高画質で安い!ドライブレコーダーの性能・おすすめ・選び方: 激安ドラレコ・前後2カメラ・リア専用ドラレコ 360度カメラ 後方用ドラレコ 駐車監視機能対応:機能の違いとランキング Car Dash Cam
【比較する製品型番】 パイオニア NP1 NP-001 VREC-DH300D ユピテル Y-4K SN-TW97c N-TW9700d Y-200R SN-TW9600d SN-TW78d SN-TW83d SN-TW81d DRY-TW8650c WDT510c DRY-TW7000c DRY-TW7600cP SN-TW9200dP Y-230d ケンウッド DRV-MR8500 DRV-MR760 DRV-MP760 DRV-MR740 DRV-MP740 DRV-MR450 DRV-MR745 JVC Everio GC-TR100 コムテックZDR-026 ZDR-015 ZDR-025 ZDR-035 セルスター CS-91FH CSD-790FHG トランセンド DrivePro 620 TS-DP620A-32G
今回のお題
最新のドライブレコーダーのおすすめ製品はどれ?
ども、Atlasです。
今日は、2022年5月現在、最新のドライブレコーダー(ドラレコ)の比較です。
「画質」など比較基準を明確にして、皆さんの目的に沿った製品を提案していきます。
1・前後2カメラのドラレコの比較
あおり対策:高度
設置: 標準
価格:2万円〜
2・前1カメラのドラレコの比較
あおり対策:不可
設置: 簡単
価格:8千円〜
3・360度カメラドラレコの比較
あおり対策:弱い(一部)
設置: 簡単
価格:2.5万円〜
4・その他のドラレコの比較
4-1:後方撮影専用(リア専用)
あおり対策:高度
設置: 標準
価格:1万円〜
4-2:特定カーナビ連携式
あおり対策:不可(一部可)
設置: やや難
価格:1.5万円〜
5・ドラレコの選び方とおすすめ【結論】
=目的・予算別のおすすめ機種の提案
紹介したい機種が多いので、記事は全5回の記事に分けています。
1回目記事となる今回は、前方・後方撮影ができ「あおり運転対策」ができる点で人気の前後2カメラのドラレコの比較です。
昨今の事情から、現在的に「最も売れているタイプ」で、設置も個人で可能です。
設置が簡単で安い「1カメラ式」や、「360度カメラ式」など、そのほかの形式は2回目以降の記事でフォローします。
上のリンクをご利用頂いても構いませんが、「ドラレコの選び方の基本」は、1回目記事に書いています。
そのため、今回の記事からお読み頂いた方が分かりやすいと思います。
よろしくお願いします。
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画角の広さ ★★★★★
解像度の良さ ★★★★★
夜間の画質 ★★★★★
駐車監視機能 ★★★★★
安全運転支援 ★★★★★
後方監視 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社のドライブレコーダーを、詳しく紹介します。
そして、最後の「結論」部分では、上表のような観点から、目的別予算別に、Atlasおすすめ機種を提案していきます。
0・ドラレコの選び方の基本!
ドライブレコーダーは、現在、日本メーカーであるユピテル・コムテック・ケンウッド・パイオニアの製品が市場の多くを占めています。
もともと交通事故の記録映像を残すため、商用車中心に需要がありました。
しかし、自家用車でも、交通事故の過失割合の算出の際、保険会社に証拠として提出できることなどから、万一に備えて付ける人が増えています。
そのほか、防犯カメラとして、「車上荒らし」「当たり屋」「あおり運転」などの犯罪対策のため、買われる人も多いです。
一方、ドライブレコーダーは、新旧モデルが氾濫しており、デンキヤやカー用品店に行っても、どの機種を選んで良いかよく分からないのが現状です。
0-1・レコーダーの画質と画角
0-2・夜間・トンネルでの撮影
0-3・駐車時の防犯撮影機能
0-4・危険運転の検知(あおり)
0-5・LED信号への対応
しかし、上記の4点に注目すれば、性能面で間違いのない機種が選べます。
大事なポイントなので、順番に確認しておきましょう。
0-1・ドラレコの画質と撮影範囲
1・センサーの画素
標準:フルHD(200万画素)
高度: WQHD(370万画素)
2・レンズの画角(撮影範囲)
標準:130度前後(広角)
高度:160度前後 (超広角)
第1に、ドライブレコーダーの画質と画角です。
これらに影響するスペックは、「カメラセンサー(撮像素子)」・「光学レンズ」です。
1・センサーの画素は、最近のドラレコの場合、フルHD(フルハイビジョン)解像度が普通です。
ただ、最近は、WQHD(Quad HD)ほか4K解像度を達成する高級機がでてきました。
この場合、対向車のナンバーなどの可読性が格段に上昇します。
なお、フルHDで必要な解像度は200万画素です。
ドラレコの場合、フルHDで200万画素以上あると感度が落ちるので、夜間撮影の画質が落ち、逆効果です。部品の調達価格の関係で、こうした(無意味な)機種もあるので、注意して説明するつもりです。
2・レンズの画角は、基本広い方が、広範囲を撮影できます。
160度前後の画角がある製品だと「高性能」と言えます。
一方、最近は、全周360度が1カメラで撮れる製品もあるのですが、そういったカメラは、ナンバーの可読性に難があるので、基本的におすすめしていません。
また、むやみに画角だけあげると、レンズが暗くなり、夜間対応力が落ちるので、こちらもバランスが重要です。
この部分も今回、注意してみていきます。
0-2・夜間・トンネルなどの撮影性能
1・センサーの種類
標準:普通のCMOS
高度: スタービス(高感度)
2・ソフト的な補整
標準:WDR
高度:HDR
3・レンズの明るさ
標準:F値2.0以上
高度:F値1.8以下
第2に、暗い場所での撮影性能です。
これらに影響するスペックは、「センサーの種類」・「ソフト的な補整機能」・「レンズの明るさ」です。
1・センサー種類は、スタービス(スーパーナイト)の採用の有無が重要です。
スタービスとは、ソニーが開発したセンサー(撮像素子)です。
同じドラレコで比べると、夜間の視認性が格段に高くなります。
デジタルカメラでは「裏面照射型センサー」とも呼ばれるもので、防犯カメラなどにも利用されます。
2・ソフト的な補正は、HDR(ハイダイナミックレンジ)の有無が重要です。
HDRは、画像の、黒潰れ・白飛びを防止する技術です。
HDRといってもスマホ写真のような「合成」ではなく、画像のダイナミックレンジ(輝度の幅)をソフト的な計算で拡張する技術なので、(4K HDRテレビなどにちかい)動画の技術です。
搭載機だと、明暗差のあるトンネル出口や夜間の明るい街灯下などの画質が大幅に向上します。
夜の場合、センサーやレンズの性能で「何とかなる」場合が多いですが、昼間で逆光となるトンネル出口については「HDR機能」の有無は大きさ差になりやすいです。
一方、メーカーによっては、WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能を搭載する場合があります。
HDRとWDRの違いは、ドラレコの場合、(映像機器と異なり)正直「曖昧」です。
メーカーに問い合わせをしても、ハッキリ答えてくれません。
ただ、実際のところは、輝度拡張は伴わず、コントラスト調整などで「HDR的な表現をなしている」というのが、最も近いでしょう。
HDR制御は、CPUパワーがかなり必要で、無理に搭載すると処理落ち(コマ落ち)するので、性能面(コストカットの面)でWDRに止めているといえます。
WDRは無力ではないですが、HDRの方がこの用途では高性能で上位と言えます。
あえて言えば、WDRは(輝度をいじらない分)トンネル出口などでのナンバーの視認性は高いとも言われますが、正直、全体の画質はHDRに劣ります。
なお、そもそも、WDR自体搭載しない製品もありますので、搭載していること自体は評価できます。
3・レンズの明るさは、F値が重要です。
F値は「明るさ(光の透過量)」を示す数値です。
この値が低ければ低いほど、夜間に強いです。
わりと地味なスペックですが、ドラレコも「カメラ」なので、光学部品の品質はかなり重要です。
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というわけで、夜間走行やトンネル出口などの撮影について説明しました。
昨今起きた「あおり運転事件」がトンネルシーンだったので、関心の高い部分でもあるでしょう。この部分のスペックについても、今回詳しく書くつもりです。
0-3・駐車時の防犯機能
第3に、駐車時の防犯機能(撮影機能)です。
これは「車上荒らし」の防犯対策になるほか、停車状態での「もらい事故」の記録にも関係してきます。
各社とも、(トランセンドを除けば)たいてい「オプション装備」にしているため、機能が分かりにくいです。
1・常時撮影(連続撮影)
2・衝撃検知で撮影
3・動体検知で撮影
4・タイムラプスで撮影
しかし、まず、重要なのは撮影形態です。4種類あります。
順番にみていきましょう。
1・「常時撮影」は、各社ともだいたいは装備する「オーソドックス」な撮影方法です。
名前の通り、走行時と同じ方式で記録を続ける形式です。
なにかしらイベント(衝撃)があった場合、その時間のファイルを「上書き禁止」にして保存する方式です。どの会社も、この機能は通常あります。
ただ、SDカードの書込寿命が短くなる(1-2年で交換)点、車載バッテリーが減りやすい点などがネックです。
そのため、続く諸方式が考案されていきました。
2・「衝撃検知方式」は、コムテックなどが採用します。
Gセンサーが衝撃を検出した際に動作しますが、衝撃前の記録ができない点、風などの誤反応が多い点がネックです。
3・「動体検知方式」は、ユピテル・セルスターなどが採用します。
カメラが人影(動体)を検知すると記録がはじまるため、イベント前の記録が可能な点で衝撃検知よりは実用的です。ただ、(逆に言えば)人が少ない場所(夜間用)とは言えます。
4・「タイムラプス方式」は、ユピテル・コムテックなどが採用します。
この場合、撮影間隔を1コマ/秒くらいにして、SDカード寿命やバッテリーの減りを抑えます。ただ、画質が落ちるので、確認性が悪くなります。
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結論的にいえば、基本的にこの部分は「発展途上」です。
導入する場合カード寿命を度外視して「常時撮影」できさえすれば、現状では良しとするべきでしょう。あえて言えば、ユピテルの「動体検知方式」が、最も実用度が高いと言えるでしょう。
同社の場合、専用バッテリーも選べるので、この部分だけでいえば高度です。
このあたりはややこしいので、今回は、できるだけ詳しく説明しています。
0-4・危険運転の検知
1・あおり運転対策
標準:後続車検知
高度:AIセンシング
2・安全運転支援機能
標準:3種類
高度:5種類
第4に、危険運転の検知(安全運転支援機能)です。
こちらについては、昨今関心のむく「あおり運転対策」と、自分自身の運転技術に関わる「安全運転支援機能」が重要です。
あおり運転対策は、2020年頃から各メーカーの2カメラモデルで進化が進んだ部分です。
高精度といえるのは、ケンウッドのAIセンシング機能です。
単純に、後続車の接近を警告するだけなら他社にもあります。しかし、こちらの場合、最大3台まで、後方車両を認識しつつ、蛇行や急接近を範囲検知できます。
自動運転技術とAIの進歩の産物ですが、この部分も重要です。
安全運転支援機能(セーフティドライブ機能)は、自分自身の運転技術への警告機能です。
基本となるのは、前方車発進警告・車線逸脱警告(レーンキープ)・前方車接近警告です。
充実する機種は、これ以外に速度警告などが付属し、後方車検知も含め、5種類ある機種もあります。
ただ、車載ナビや自動車自体の基本装備と「かぶる」場合もあるので、こちらについては、マストではない方もいると思います。
0-5・LED信号対応の有無
第5に、LED信号への対応です。
信号が点滅信号を発しているとき、撮影コマ数と合致してしまう場合、ドラレコは点滅状態を正確に記録できません。
結構前から、ドラレコの問題点として言われてきている部分です。
しかし、現在でも海外製を中心に、一部機種が未対応です。
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この機能がないと、ドラレコとして相当問題なので、今回紹介する機種は、最低限この機能を持つ機種を紹介しました。
今回はこの点にも注目して比較します。
というわけで、ここまでは、選ぶ際の注意点を説明してきました。
このほか、事故時ファイルを上書きさせないための衝撃検知センサー(Gセンサー)など、重要な部分はまだありますが、本文中で詳しく書きます。
1・前後2カメラのドラレコの比較
あおり対策:高度
設置: 標準
価格:2万円〜
2・前1カメラのドラレコの比較
あおり対策:不可
設置: 簡単
価格:8千円〜
3・360度カメラドラレコの比較
あおり対策:弱い(一部)
設置: 簡単
価格:2.5万円〜
4・その他のドラレコの比較
4-1:後方撮影専用(リア専用)
あおり対策:高度
設置: 標準
価格:1万円〜
4-2:特定カーナビ連携式
あおり対策:不可(一部可)
設置: やや難
価格:1.5万円〜
5・ドラレコの選び方とおすすめ【結論】
=目的・予算別のおすすめ機種の提案
というわけで、異常の注意点をふまえながら、具体的な製品の比較にはいります。
冒頭でも、書いたように、今回は記事を分けています。
1回目の今回は、あおり運転対策に人気の、前後の「2カメラ式」に集中します。
他の形式に限定してお探しの方は、以上の記事をご覧ください。
よろしくお願いします。
1・前後2カメラ搭載モデルの比較
はじめに、「あおり運転」対策で、最も人気のある、「前後2カメラ」タイプの製品を比較します。
1・前後2カメラのドラレコの比較 (1)
1-1:パイオニア〈日本〉
1-2:ユピテル〈日本〉
2・前後2カメラのドラレコの比較 (2)
2-1:JVCケンウッド〈日本〉
2-2:コムテック〈日本〉
2-3:セルスター〈日本〉
2-4:トランセンド 〈台湾〉
2-5:ガーミン 〈米国〉
以上のような企業順で説明していくつもりです。
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以下では、いつものように、高評価できる部分は赤字で、イマイチな部分は青字で書いていきたいと思います。
1-1・パイオニアのドラレコ
はじめに、日本のパイオニアのドライブレコーダーです。
2カメラモデルにわりと力を入れていて、特長ある良い製品を展開しています。
【2021年発売】
【前方+後方撮影】
1・パイオニア VREC-DH300D
¥19,501 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
画素数:370万画素+200万画素
記録画角: 135度+128度
液晶:3インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応: Starvis F1.4レンズ
防犯機能:(別売)
GPS記録: 搭載
安全運転支援:
通信機能:
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 16GB(128GBまで)
VREC-DH300Dは、日本のパイオニアが販売するドラレコです。
カメラは、前後にカメラのある2カメラタイプです。
後方カメラはケーブル配線となります。
設置は1カメラ式より面倒ですが、個人でも(半日くらいあれば)配線可能です。
「あおり運転被害」の記録用として、このタイプは、最近人気です。
画角は、前方カメラは対角135度、後方カメラは、対角128度です。
記録できる範囲は、他社上位機に少し負けます。
ただ、あおり運転の対策には、これくらいでも問題ないです。
画素数は、前方カメラが注目点です。
370万画素のセンサーで、フルHDを超えるQUAD HD(WQHD)での記録ができます。
解像感(画質の細かさ)が良くなるため、逆にナンバーなどの可読性が高まります。
後方カメラは、200万画素のフルHD(フルハイビジョン画質)です。
「並な性能」ですが、ナンバーは記録できます。
ドラレコの画質は 撮像素子(センサー)に、先述のソニーのSTARVIS CMOSを採用します。
いわゆる「裏面照射型センサー」で、夜間に特に強いです。
ソフト的な補正は、冒頭で説明した「HDR・WDR」とも不採用です。
センサーが良い分、HDR処理に割り当てるマシンパワーがなかったのだと思います。
ただ、前方F値1.4、後方F値1.8という、かなり性能が良い(明るい)レンズを採用します。
HDRは弱点もありますし、「全部入り」は無理なので、解像度や光学レンズ部分を高めた本機の方向性は、個人的には良いかと思います。
LED信号対策は、本機は、完備です。
問題ないです。
安全機能は、一方で、運転支援機能が省略されている機種です。
駐車監視ユニット RD-DR00
¥6,600 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
駐停車中のバッテリー録画は、本機は別売ケーブルで対応します。
上図の様にエンジン停止中も電源をとる方式で、最大12時間(1時間からのタイマー設定も可)です。
電圧監視機能があるので、バッテリーについてはわりと安心です。
本機の場合、最大12時間の常時記録(動画)ができます。
また、8段階の衝撃センサーと連動でき、衝撃の前後の記録だけ、イベント記録として別ファイルで保存されていきます。
なお、駐車監視は、車上荒らしの防犯になるものの、対策にはなりにくい(=悪者にドラレコを持ち去られる)ですが、駐車場の当て逃げ対策に有効だ、個人的には思います。
GPSも、搭載です。
GPSがあると、走行記録を取る場合、パソコン上で、地図と連動して記録することができます。
また、GPSデータから、常時録画の際に走行速度を割り出すことも可能なため、事故などの検証のためにも、有利と言えるでしょう。
【2020年】
[128GB](1万時間)
・SANDISK SDSQQNR-128G-GHEIA
¥3,652 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
SDカードは、16GBのMicroSDカードが付いている製品です。
基本それでOKですが、先述の駐車監視をする場合、長時間記録(12時間)で残すには、128GBが必要です。
なお他社のMicroSDカードを買う場合、「どれでもOK」ではなく、ドラレコのように激しく書き換えが生じるカードの場合、監視カメラやドラレコ専用の高耐久カードを使います。
詳しくは、【MicroSDカードの比較記事】で、詳しく紹介しています。
上記のカードもそのようなものです。
パイオニア CD-MSD128G
¥14,200 楽天市場 (5/20執筆時)
なお、パイオニアの純正カード(CD-MSD128G)も別売であるのですが、同社は、カードを自社製できないため、3倍以上割高です。
純正利用時は(正確な)耐久期限を知らせてくれる利便性はありますが、「実質的には割高なサブスクリプション」のようですし、普通に高耐久タイプの市販のカードでOKだと思います。
ネットワークは、Wi-Fiなどは未装備です。
設置は、基本的に、他社機と同じで、シガーライターです。
パイオニア RD-010
¥1,409 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
ただ、別売ケーブルを使うと、オーディオ電源からとることは可能です。
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以上、パイオニアVREC-DH300Dの紹介でした。
QUAD HD(WQHD)と高い解像度を持つ前面カメラで、撮像素子やレンズスペックも高い点で「基本部分に忠実な作り」の高級機という印象です。HDR不採用の部分は、先述のように、問題なく、夜間でも明るく撮れるでしょう。
画角的に撮影範囲は狭めとは言え、自家用車ならばこれで良いかと思います。わりと「まとまった性能」の機種なので、他社の2カメラと比較する場合に基準とするのに、ふさわしい良質な製品です。
【2021年発売】
【自分で取付】
2・パイオニア NP1 NP-001 (3)
¥65,780 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
【取付出張料込み】
3・パイオニア NP1 NP-001 (1)
¥79,530〜 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
画素数:200万画素×2
記録画角: 159度+151度
液晶:
衝撃センサ:搭載
夜間対応: Starvis F1.4レンズ
防犯機能:(別売)
GPS記録: 搭載
安全運転支援:
通信機能:Wi-Fi4
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 32GB(512GBまで)
NP1 NP-001も、パイオニアの販売するドラレコです。
値段が高いですが、後述するクラウドサービスの年間利用が込みの価格になるためです。
本機は、スマホを利用しつつの(音声だけの)ナビ機能もある点で、面白い機種です。
カメラは、前方のみに設置する形式です。
ただし、本体の裏側に車内・後方撮影用カメラがあるので、後方監視もできるタイプです。
取付が楽である一方、後方監視については、後述する限界があります。
画角は、前方カメラについて、対角159度で、後方カメラは、対角151度です。
撮影範囲としては広く、全周囲に近いです。
ただ、リアカメラを配線せず、ドラレコ本体の裏面カメラから撮影する方式になるため、後方車についてナンバーの撮影までは実際的には、無理です。
画素数は、全カメラとも200万画素です。
普通のフルHD画質の解像度となり、高級ドラレコとしては「並」です。
これは、あとで説明するクラウド対応で、データ転送量の制限がうまれるからかなと思います。
ドラレコの画質は 、先述のソニーのSTARVIS CMOSを採用します。
HDRとWDRは本機も不採用ですが、それなりに夜間に強いと言えます。
なお、パイオニアで夜間撮影の強い機種は「ナイトサイト」と記しますが、これはスタービス搭載と同義で、HDRを意味しないです。
LED信号対策は、完備です。
安全機能は、限定的です。
あおりを受けた際の、後続車異常接近通知機能だけです。
最近では、もっとも「あって欲しい」機能であり良いかと思います。
ただし、車内方向を向く可動式カメラが、しっかり水平に向いていて、後ろに人や荷物やヘッドレストがない状況という、厳しい制限はあります。
また、最近は、複数車両の検知ができる機種も現れてきましたが、本機は未対応です。
駐車監視ユニット NP-BD001
¥4,400 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
駐停車中のバッテリー録画は、本機は別売ケーブルで対応します。
本機も、設定した電圧でのカットオフができるので、バッテリー面では安心でしょう。
駐車中は、本衝撃センサーが振動を検知した場合、撮影が始まる仕様です。
駐停車時に異常を検知した場合、スマホに通知が届きます。
クラウド保存なので、マイクロSDカードの容量不足でもデータは残りまし、かなり便利です。
検知後の録画時間は約10秒と短く、月60回までとなります。これは、通信量(通信料)からの限界でしょう。
ただ、通知を受けたら、さっさと画像を確認し、必要そうならば、さっさと自車に「飛んで」行けるわけですから、効果的な安心保険にはなるでしょう。この機能はオフにもできます。
なお、ドア開閉時の衝撃については、センサー作動開始時間の調整で、スルーできます。
【2020年】 [128GB](1万時間)
・SANDISK SDSQQNR-128G-GHEIA
¥3,652 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
SDカードは、32GBのMicroSDカードが付いている製品です。
クラウド保存もできますが、運転中の常時監視をしたい場合は、(ドラレコ用の)高耐久カードを買う意味はあるでしょう。
設置は、基本的に、シガーライターです。
なお、本機については、出張取付込みのタイプがAmazonでも購入できます。
国産機だけに取り付け説明書も丁寧ですし、リアカメラが別でないタイプなので、個人設置で良いかと思います。
ネットワークは、ドコモのLTEほか、Wi-Fi(Wi-Fi4)を装備です。
クラウド(LTE)利用する関係で、契約年数(ベーシックなら1年)が終わると、15.840円の年間サービス利用料が発生します。
更新しない選択もできます。
ただ、その場合は、ナビ機能は意味がなくなりますし、ドラレコとしても、先述の通知機能などが使えないわけで、性能比で「相当割高」な買い物となります。
先述のような「通知機能」を活かす部分もありつつ、スマホのLTE(5G)を使うようなことは不可としています。
結論的にいえば、ご自身の乗換(買い換え)周期の年数を勘案したトータルコストで考えるべき製品です。
クラウド対応の部分では、本機は便利な機能を幾つか持ちます。
第1に、Wi-Fiサービスです。
通信用がドコモのLTE回線(docomo in Car Connect)であることを利用して、Wi-Fiのアクセスポイントが作れます。
この部分も有料で、13,200円/年です。
ただ、1ヶ月(1650円)、あるいは1日のスポット利用も550円で可能なので、(スマホのギガを消費したくない家族旅行時など)使い道はあるかと思います。
第2に、画像のシェアです(ドライブコール)。
後述するスマホアプリを利用する形で、家族と画像共有と音声通信が可能です。
ドラレコにマイクとスピーカーがあるので手放しで通信できますし、受けて側もアプリで画像も確認できるので、結構、高度な道案内ができるでしょう。
あまり使う機会はないでしょうが、面白いかと思います。
第3に、情報取得です(ドライブトピック)。
時間や位置情報を取得できるため、それに応じた情報を得ることができます。
大手の音声AIについては、AmazonのAlexaが呼び出せます(2022年実装予定)
こうなると、かなり広範な情報の取得が車から可能になるでしょう。このAIにできることについては、詳しくは【AmazonのAlexaデバイスの比較】で詳しく書きました。
ただし、AlexaについてはWi-Fiでの接続ではなく、Bluetoothでスマホ経由です。
GPSも、搭載です。
スマホと連携させ、本体のマイクを通じて音声ナビを利用できるので、GPS部分は贅沢です。
スマホの基地局の位置情報をとれるA-GPSに対応するほか、中国のBeiDou(北斗)を除く全衛星情報を取得可能です。
6軸ジャイロも搭載なので、トンネルなどGPS域外移動でもある程度正確に案内してくれると思います。
ナビ機能は、My NP1というスマホアプリを利用して設定可能です。
地図自体は、同社の車載ナビ(カロッツェリア)と同じで、MapFanをベースにしているようです。
一般的なカーナビと違って、自分の利用状況(よく行く店やよく使う道)や、社会の状況(道路の開通、新しい施設の営業)で情報が進化する点で、クラウド型が今後メインになるように思いました。
本体にスピーカーほか、マイクもあるので、スマホを介さずに言葉の設定も可能です。
AIの音声分析の「賢さ(=認識力)」については、今後の検証が待たれるところですが。
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以上、パイオニアのNP1 NP-001の紹介でした。
仕組み上、「サブスクリプション型」ではありますが、それでなければできない機能が多いですし、良いサービスかと思います。
先述のように、サブスク契約を切る場合、ほとんど意味のない端末になる点と、後方監視面の限界は注意点です。
とはいえ、クラウド部分に面白みを感じる「新しもの好き」の方は試してOKな、近未来的な製品と言えます・
1-2・ユピテルのドラレコ
続いて、日本のユピテルのドライブレコーダーです。
ドラレコ販売の老舗で、どこでも見かけるブランドです。
ただ、販路によって仕様を換えているので、ラインナップが相当複雑で、一般ユーザーには、性能からの選択難易度が極めて高いブランドです。
(とはいえ)できるだけ、分かりやすく書いてみます。
【2021年】
【量販店向け】(32GB)
4・ユピテル SN-TW99c
¥30,040 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
【WEB限定】(16GB) Y-300r同型
5・ユピテル WDT700c
¥21,774 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
【一般業者むけ】(16GB)
6・ユピテル Y-300c
¥23,480 楽天市場 (ユピテル) (5/8執筆時)
画素数:200万画素×2
記録画角: 162度+155度
液晶:2インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応: Starvis F2.2 HDR
防犯機能:
GPS記録: 搭載
安全運転支援:搭載(5種類)
通信機能:
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 32GB(128GBまで)
SN-TW99cは、ユピテルの2カメラ式のドラレコの上位機です。
複数の型番があります。
第1に、SN-TW99cは、(家電)量販店向けに売られる型番です。
4mのシガープラグケーブルが標準装備で、個人でも付けやすい仕様にしています。
第2に、 Y-300cは、Amazonで売られるWEB限定モデルの型番です。
同じ仕様ですが、MicroSDカードが16GBと半量です。
他の流通でうられるY-300rも同じです。
12/24V車対応 OP-E1138
¥2,468 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
第3に、 Y-300cは、一般向け(業者むけ)としてして売られる型番です。
シガープラグは未付属で、通常別売の電源直結コードが付属します。
MicroSDが32GBとなる SN-TW9900dも同じです。いずれも設置業者向けでしょう。
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結論的にいえば、カードは別に買ってもさほど高くないので、Y-300cかWDT700cあたりが、家庭向きにはお買得です。
カメラは、前後にカメラのある2カメラタイプです。
後方カメラはケーブル配線となります。
後方カメラは角度調整できるため、目立たない場所に付けやすいです。
カメラの画角は、前方162度、後方155度です。
超広角レンズで、撮影範囲はかなり広いです。
全周記録はできませんが、これだけあれば十分以上です。
リアカメラとの接続はデジタル伝送なので、画質の劣化問題もありません。
画素数は、200万画素です。
解像度は、フルHD画質です。
前方カメラがQUAD HDでないのは、値段からすればやや物足りないです。
ドラレコの画質は 夜間に強いスタービス(SUPER NIGHT)と、トンネル出口などの画質が良いHDRをダブルで搭載します。
しっかり、HDRに対応する点はパイオニアより良いです。
夜間と言うより、逆光になるようなトンネル出口などでは本機の方が強そうです。
ただし、レンズのF値は、それぞれ、前方F2.2・後方F2.0なので、光学的な部分はパイオニア上位機に及びません。
単純に、単純な夜間走行ならば、パイオニアの方が優秀です。一長一短です。
LED信号対応も、むろん対応します。
安全機能は、充実します。
わりと力も入っており、前方発進警告・車線逸脱警告・前方車接近警告を網羅する上で、(前方車がいない状況で)青信号を検知して知らせる「信号発信警告」も付属です。
また、後方カメラが、後方からの異常接近を検知すると、お知らせした上で自動的にイベント記録をはじめる「後方異常接近 記録・警告」は見どころです。
あおり運転対策は、かなり高度と言え、本機の見どころです。
駐停車中のバッテリー録画は、別売で対応です。
先述のようにこの機能は、「車上荒らし」の防犯対策としては限定的ながら、停車状態での「もらい事故」の記録には、有効に使えます。
設置には、別売バッテリーか電源直結ユニットが必要です。
A・電源直結ユニット OP-VMU01
¥5,390 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
Aは、車のバッテリーを利用するタイプです。
12時間まで利用できる点や、電圧監視がある点、また接続方法を含めて、基本的にパイオニアと同じです。
B・マルチバッテリー OP-MB4000
¥23,738 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
Bは、ニッケル水素電池を内蔵するタイプです。
直結型は電圧監視機能はありますが、各社とも完璧ではないので、電池式を好む方はいるでしょう。
仮に事故が起こってエンジンが止まった場合も、バッテリーがあれば録画が続けられるメリットもあります。
ユピテルの場合、駐車監視時に常時撮影するモードがあります。
本衝撃検知センサーが検知した場合、上書きできない別ファイルになる仕様です。短時間ならば、それでOKでしょう。
一方、駐車時間が長くなる場合、ボタンをあらかじめ押す必要がありますが、自動で1コマ/秒と間隔をあけて撮影するタイプラプスモードと、動体をカメラが検知した際に撮影する動体検知モードを選択できます。
なお、パイオニア上位機は、常時記録のみ(衝撃イベント検知時に別フォルダに保存)だけの選択でした。
動体検知モードはわりと有効に思えます。
常時記録は、MicroSDカードの寿命にあまり良くないですし、タイムラプスモードも「コマ送り」なので画質面で差が出ますので。
結論的にいえば、完璧を期して「12時間の連続録画」をしたいならば(画質面でも有利な)パイオニアが、カード寿命を考えてセンサー録画をするならば、ユピテルが良いかと思います。
GPSは、付属です。
SDカードは、最初から32GBのMicroSDカードが付いている製品です。
ユピテルは、SDカードのフォーマットが必要ないため、この点では有利です。
ネットワークは、Wi-Fiは未装備です。
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以上、ユピテルのSN-TW99cの紹介でした。
パイオニア機と比較する場合、記憶範囲は広く、HDR対応で(逆光になる)トンネル出口などの撮影が強い一方、夜間撮影と前方車のナンバー可読性は、及ばない機種です。
どちらが明確に上、というのはないですし、本機も夜間走行に対応しますが、夜間走行がメインの場合はパイオニアのほうが画質は良いでしょう。
ただ、あおり運転対策をふくめ、安全運転支援機能が相当充実するため、自家用車の基本装備においてそのあたりが不足気味の場合は、本機が良いかと思います。
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【2021年】(2インチ大画面)
【量販店モデル】(16GB)
7・ユピテル SN-TW97c
¥19,754 楽天市場 (5/8執筆時)
【指定店モデル】(32GB)
8・ユピテル SN-TW9700d
¥16,940 楽天市場 (5/8執筆時)
【2022年】(3インチ大画面)
【指定店モデル】(16GB)
9・ユピテル Y-230d
¥28,280 楽天市場 (5/8執筆時)
画素数:200万画素×2
記録画角: 160度+150度
液晶:2インチ/3インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応: Starvis+HDR
防犯機能:
GPS記録: 搭載
安全運転支援:
通信機能:
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 32GB(128GBまで)
なお、ユピテルからは、下位機種が発売中です。
3機種あります。
指定店とあるモデルは、こちらもシガープラグ未付属の業者向けです。 Y-230dは、確認画面が少し大きめです。
利用するユニットは、1つ上で見た上位機種と同じです。
違うのは、安全運転支援機能が全部「省略」され、「後方異常接近 記録」ができない部分です。
それ以外は、基本的に上位機と同じ仕様です。
また、わずかに画角が狭いほか、駐車時の長時間記録の際に、動体検知が不採用で、タイムラプスと衝撃検知の選択になります。
この点をふまえると、選ぶならば新機種か、先ほど見た上位機種でしょう。
【2021年】
【一般業者むけ】(32GB)
10・ユピテル Y-4K
¥30,600 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
画素数:820万?(4K)+200万
記録画角: 150度+150度
液晶:2.4インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応: F2.1 HDR
防犯機能:
GPS記録: 搭載
安全運転支援:なし
通信機能:
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 32GB(128GBまで)
Y-4Kは、ユピテルの2カメラ式のドラレコの4K対応機です。
本機は、大手では初の4K対応機でした。
ただ、(搭載のため)犠牲になる部分もあるので注意が必要です。
なお、本機は電源直結ケーブルのみ付属の指定店(業者)向けのみの展開です。
カメラは、前後にカメラのある2カメラタイプです。
後方カメラはケーブル配線となります。
画素数は、820万画素(以上)です。解像度は4K画質です。
リアは、200万画素のフルHDです。
この部分は先ほどの機種と同じなので、説明は不要でしょうし、話はフロントカメラに集中します。
ドラレコも「ビデオカメラ」ですので、4Kだと解像感が良くなります。
その点で言えば、ナンバー視認性ほか画質は良くなるので(You Tuber的な意味で)旅のVlogを撮るならば、(ドラレコだけで言えば)最適でしょう。
ただ、正(無理してまで)ドラレコの本義からするとここまでのスペックが、必要かは、かなり疑問です。
犠牲になる部分が多いからです。
第1に、カメラの画角です。
スペックが落ちてます。
第2に、夜間対応です。
HDR対応で、レンズもF2.1と明るいですが、スタービス非対応です。
ユピテルも、後方カメラ(スタービス対応)の夜間対応力は強調しますが、フロントカメラの夜間対応力は、写真を含めて開示しません。
第3に、安全機能です。
この部分も、先ほど見たような支援機能が「全省略」です。
駐停車中の前後の動体検知こそ付きますが、かなりあっさりです。
そのほか、本機については、4K処理でデータ量が多いため、SDカードの定期フォーマット時間が必要です。
第4に、録画時間です。
32GBのカードで4Kだと、常時録画で60分です。
実際、ユピテルは、未設定初期値だと、フルHDで撮るように設定しています。
その他の部分は、説明を省略します。
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以上、ユピテル Y-4Kの紹介でした。
意味のない欠陥機ではないですが、実験色の相当強い製品に思えます。
一般的には「動画用4Kカメラにドラレコ機能がオマケで付く機種」と理解するべきで、ドラレコの本義からは外れます。
家電量販店ベースで売らないのは、(機能面の限界を知らない方による)レビュー対策でしょう。
4K動画処理は小型機だとプロセッサの負担が大きすぎるので、現状の技術水準だと、色々犠牲になりすぎて難しいということがわかります。
【2021年発売】
【量販店モデル】TW90d i=業者向け
11・ユピテル Y-400di
¥36,080 ユピテルダイレクト (5/8執筆時)
【WEBモデル】
12・ユピテル SN-TW9200dP
¥13,800 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
画素数:200万画素×2
記録画角: 158度+158度
液晶:2インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応: Starvis・HDR
防犯機能:
GPS記録: 搭載
安全運転支援:搭載(4種類)
通信機能: Wi-Fi
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 16GB(32GBまで)
Y-400diも、ユピテルの製品です。Wi-Fiを搭載する同社の上位仕様の機種です。
後発のSN-TW9200dPtも仕様が似ているので同時にみていきます。
比較する場合、前側の本体がスリム設計になりますが、安全運転支援機能が「全省略」になるほか、確認用の液晶がない部分が違いです。
一方、両機種とも、1つ上でみた製品と、カメラ部分の性能は、画角・レンズの明るさ・撮像素子の品質・HDR対応などの点で、同クラスです。実用上の差はないので、説明は資料略します。
安全運転支援機能は、Y-400diのみ付属です。
先ほどの機種と比べると、「信号発信警告」がない代わりに、後方接近についてはより高度です。
あおり運転検知後5秒で1回目の警告、さらに5秒続くと、再度のお知らせと「イベント記録」をはじめる「2段構え」だからです。
ネットワークは、いずれもWi-Fiが搭載です。
GPS搭載ですから、事後に、地図と連動させてスマホで動画を見ることも可能です。
上位機種は「あおり運転」を含む異常運転を感知した際、スマホに自動で記録を転送させることで、「データ保護」を計れます。
ただ画質面でフルHDで転送されないなどの制限がありますので、あくまで「保険」です。
利用したい場合、本機は、Wi-Fiを「常時オン」にもできるので、スマホのWi-Fiを「自動接続」にしておけば、あまり面倒なくつなげられるでしょう。
一方、接続はWi-Fiで直接(アドホック)でスマホに常時つなげる方式なので、スマホバッテリーが減りやすいと言えます。充電しながらの利用が基本でしょう。
また、接続中に、モバイルWi-Fiルーターなどともつながない部分も、人によっては注意点です。
また、駐車監視機能を利用する場合、動体をカメラが検知した際に撮影する動体検知モードが不採用です。
この機能を利用する場合、不利なので、選ばない方が良いでしょう。
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結論的にいえば、かなり実験的な機能なので、現状で「便利」に感じるシーンは少ないと思います。
撮影した映像をスマホで気軽に観たいような方を除けば、不要でしょう。
【2020年発売】
【WEB専売モデル】
13・ユピテル DRY-TW8650c
¥15,400 楽天市場 (5/8執筆時)
画素数:200万画素×2
記録画角: 160度+160度
液晶:2インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応:HDR(前面のみ)
防犯機能:
GPS記録: 搭載
安全運転支援:搭載(3種類)
通信機能:
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 16GB(32GBまで)
DRY-TW8650cは、ユピテルの2カメラ式ドラレコの中位機となります。
ユピテルのWEB専売モデルです。
カメラの画角は、前方160度、後方160度です。
画角の部分についてだけ言えば、上位機以上の性能です。
ドラレコの画質は、一方、本機は前後ともフルハイビジョン画質です。
ただし、HDRは前面のみ、スタービスは前後とも非搭載なので、夜間やトンネル出口対応は、水準が低いです。
安全機能は、発進遅れ警告・車線逸脱警告(レーンキープ)・前方衝突警告と、他社搭載機も含めて「基本」といえる3種類は、網羅されます(=アクティブセーフティ)。
ただ、ユピテルの特色である、信号発信警告と後方異常接近警告は、未装備です。
駐停車中のバッテリー録画は、本機の場合も、別売オプション対応です。
ただし、ユピテルの売りと言える、動体検知モードは本機も搭載がありません。
GPSは、本機も、付属です。
SDカードは、最初から16GBのMicroSDカードが付いている製品です。
ネットワークは、Wi-Fiは未装備です。
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以上、DRY-TW8500dの紹介でした。
上位機とは実際的にかなりの値段差があるので、この価格の他社機との比較になるでしょう。
できるだけ安く2カメラモデルが欲しい場合は選択肢にできそうです。
ただ、事故が多いと言える 夜間などの視認性は、かなり能力が削がれるのは承知の上で選ぶ必要があります。
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【2021年発売】
【量販店取扱いモデル】(16GB)
14・ユピテル Y-110c
18,765 楽天市場 (5/8執筆時)
【一般業者むけ】(32GB)
15・ユピテル SN-TW9600dP
¥16,880 楽天市場 (5/8執筆時)
画素数:200万画素×2
記録画角: 160度+150度
液晶:2インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応:HDR
防犯機能:
GPS記録: 搭載
安全運転支援:
通信機能:
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 16GB(32GBまで)
なお、本機については、下位機種として、以上の型番の製品もあります。
リアカメラの画角が多少落ちますが、撮影に関わる部分はさほど差がないです。
ただし、安全運転支援機能がざっくりと全部省略です。
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【2021年発売】
【Amazonモデル】
16・ユピテル WDT510c
¥13,800 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
【WEB専売モデル】
17・ユピテル DRY-TW7000c
¥15,880 楽天市場 (5/8執筆時)
17・ユピテル DRY-TW7600cP
¥14,200 楽天市場 (5/8執筆時)
画素数:200万画素(前面のみ)
記録画角: 160度+150度
液晶:2インチ
衝撃センサ:搭載
夜間対応:HDR(前面のみ)
防犯機能:
GPS記録: 搭載
安全運転支援:搭載(3種類)
通信機能:
音声記録: 対応(ON/Off)
SDカード: microSD 16GB(32GBまで)
さらに下位機種として、以上の型番の製品があります。
リアカメラがフルHD画質でない機種です。
実用性を担保するためには、リアカメラの精度もある程度必要ですしおすすめはできません。
後編につづく!
ドラレコのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、各メーカーの2カメラモデルのドライブレコーダーを紹介しました。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
1・前後2カメラのドラレコの比較 (1)
1-1:パイオニア〈日本〉
1-2:ユピテル〈日本〉
2・前後2カメラのドラレコの比較 (2)
2-1:JVCケンウッド〈日本〉
2-2:コムテック〈日本〉
2-3:セルスター〈日本〉
2-4:トランセンド 〈台湾〉
2-5:ガーミン 〈米国〉
3・ドラレコの選び方とおすすめ 【結論】
=目的・予算別のおすすめ機種の提案
つづく、2回目記事(こちら)では、今回紹介できなかった、前後2カメラのドラレコを追加で紹介します。
画角の広さ ★★★★★
解像度の良さ ★★★★★
夜間の画質 ★★★★★
駐車監視機能 ★★★★★
安全運転支援 ★★★★★
後方監視 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回となる結論編【こちら】で、今回紹介した全機種から「目的別・予算別」にAtlasのおすすめ機種!を提案してみたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
後編記事は→こちら