Top 珈琲関連の家電 比較2023'【味重視】コーヒーメーカー46機のおすすめ・選び方 :紙フィルタ編 (1)

2023年04月18日

比較2023'【味重視】コーヒーメーカー46機のおすすめ・選び方 :紙フィルタ編 (1)

【今回レビューする内容】2023年 人気コーヒーメーカーの性能とおすすめ・選び方:ペーパードリップ式コーヒーメーカー:ステンレス断熱保温機能付

【比較する製品型番】HARIO V60 珈琲王2 EVCM2-5TB V60 象印 EC-AK60-TD STAN EC-XA30 EC-KV50-RA EC-KT50-GD EC-KT50-RA ACE-V080KM タイガー ADC-N060-K ADC-A060 ACJ-B120 ACT-E040-WM ADC-A061-TD DC-A061-WG ADC-B061-KM メリタ NOAR SKT541B TWIST SCG58-1 SKG56 LKT-1001/B LKT-1031/SZ SKT53-1B SKT53-3W ノアプラス SKT551-1B SKT55-3W BALMUDA The Brew K06A-BK Kalita ET-102 ET-102N MD-102N デロンギ ICM17270J APIX Drip Meister FSKD-0129B サーモス ECJ-700 BK ECK-1000 WH ラドンナ Toffy K-CM5 K-CM10-AW K-CM10-PA ZWILLING ENFINIGY 53103-400 HARIO MUGEN Coffee Maker EMC-02-B Aladdin コーヒーブリュワー ACO-D01A(G) ACO-D01A(K)

今回のお題
ペーパーフィルタ式コーヒーメーカーのおすすめ機種はどれ?

 どもAtlasです。

 今回は、2023年4月現在、最新のコーヒーメーカーを比較します。

 抽出温度ほか、各機の制御技術の違いに注目しながら、挽き立ての豆の香りを楽しむのに最適な製品を探していきます。


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  あらかじめ、今回の記事構成について説明しておきます。

1・紙フィルタ式コーヒーメーカー
2・ペーパーレスコーヒーメーカー
3・全自動コーヒーメーカー
4・ネスレのエスプレッソメーカー
5・デロンギのエスプレッソメーカー
6・他社のエスプレッソメーカー
7・おすすめのコーヒーメーカー 【結論】

 今回の記事は、全7回に分けて書いています。

 どこから読んでも「分かる」ようにしています。

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 1回目記事(今回)は、紙フィルタ式のコーヒーメーカーの比較です。

 昔からあるシンプルな抽出法の製品です。

 ただ、コーヒー専業メーカーが開発した個性的な機種が、最近増えています。

 喫茶店のような「クリアな味」を求めたい方は、このタイプが合います。

 今回の1回目記事をお読みいただくのが適当です。

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 2回目記事は、紙フィルタを使わないコーヒーメーカーの比較です。

 コーヒー油がよく残るのでクリアさより、コク・濃さを求めたい方に人気です。

 最近話題の、タイガーの「電動サイフォン式」もこのカテゴリーで紹介します。

 このタイプが良さそうな方は、2回目記事こちら)からご覧ください。

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 3回目記事は、全自動コーヒーメーカーの比較です。

 紙フィルタ式でも「豆から全自動ではいる」タイプは、こちらでの紹介です。

 このタイプをお探しならば、3回目記事こちら)からご覧ください。

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4・ネスレのエスプレッソメーカー
5・デロンギのエスプレッソメーカー
6・他社のエスプレッソメーカー

 4回目記事とそれ以降は、エスプレッソ対応機の比較になります。

 コーヒーも淹れられるものを含めて、全てそちらでの紹介です。

 よろしくお願いします。

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抽出の工夫 ★★★★★
長時間保温 ★★★★★
お手入れ  ★★★★★
濃さの調整 ★★★★★
総合評価  ★★★★★

 というわけで、以下では、各社のコーヒーメーカーを比較します。

 そして、最後の「結論」では、上表のような観点から、Atlasのおすすめ機種!を提案するしていきます。

1-1・コーヒーメーカーの選び方の基本!

0-1:抽出温度
0-2:抽出技術
0-3:保温方法

 具体的な製品紹介にはいる前に、紙フィルタ式コーヒーメーカーの「選び方の基本」について説明しておきます。

 書きたいことはいくつもあります。しかし、「」の部分でとくに重要な、上表の3点について、ここでは説明します。

1・抽出温度

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 第1に、お湯の温度です。

 コーヒーメーカーは、(ヤカンではないので)限定された電力で高温を出すために、専用の技術が必要です。この部分は、各社の「技術の見せどころ」でもあります。

 最高で(滴下前)95度というのが、全自動コーヒーメーカーの最高水準です。

 その場合、だいたい90度以上で粉に水が注がれます。 

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 ハンドドリップの場合の話をします。

 一般的に、90度以上だと(良い意味で)苦みが強め、それ以下だと、酸味が強めで、苦みはマイルドと言われます。

 ただ、質の良い豆を使う場合、温度が高くないと出ない酸や味もあります。

 いずれにしても、高温が出せる場合、いずれの方面でも豆の個性が楽しみやすいため、豆屋さんは、高温抽出を「おすすめ」する場合が多いです。

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 ECBC(欧州コーヒーブリューイングセンター)もGOLD基準としては、以上の数字を示しますし、高温を出せるのは無駄ではないです。

 ハンドドリップの場合、甘さや酸味を引き出しやすい低温抽出が良いというバリスタもいます。深煎りにこだわるコーヒー店も、(高温だとバランスが悪いので)80度台の低温抽出を支持する場合もあります。

 しかし、(あくまで)ハンドドリップの話です。

 コーヒーメーカーは、人間のようにその場で調整ができないからです。温度制御もそこまで正確にしていません。

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 結論的にいえば、コーヒーメーカーは、好みに合った細かい調整はできないので 「それなりの高温」が出せたほうが、豆の種類を問わず、美味しいコーヒーが仕上がりやすいです。

 とくに、100gで300円以下の豆を使う場合は、抽出時に90度以上だせるほうが、豆種や焙煎度によらず、雑味の少なく美味しいコーヒーがはいります。

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 その上で、マイコンによる、しっかりめの温度制御に言及がある機種を選ぶと「完璧」でしょう。高温状態がだせても、長時間抽出だと、終盤で雑味が出やすいためです。

 ただ、そういった機種は高めでし。高温で「さっと短時間」でも美味しく出せるならば、それでもOKです。例えば、ハリオのV60などはその系統と言えます。

2・抽出技術

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 第2に、ドリッパー部分の「抽出技術」です。

 ハンドドリップにおいても、この部分は重要ですが、コーヒーメーカーでも重要です。

 いくつかポイントがあるので順番にみておきます。

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 第1に、シャワーの均一性です。

 ハンドドリップの場合、水量・強さ・角度を考えつつ淹れられますが、マシンだとそうはいきません。

 その点で言えば、均一に豆にお湯がかかるシャワー水流が出せた方がほうが良いです。

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 第2に、蒸らし機能です。

 ハンドドリップの場合、30秒程度の蒸らし時間をとるのが普通です。

 また、上位機の場合、マイコン制御による間欠運転や湯量調整で「蒸らし時間」をキープする機能もあります。(自動式ですが)センサーで温度を見る機種もあります。

 この部分の制御技術になにかしら言及がある機種は、味の部分で安心感があります。

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 第3に、ドリッパーの構造です。

 とくに、もともと「ハンドドリップ」に強い、メリタハリオなどのコーヒー器具メーカー系のコーヒーメーカーは、独自の工夫があります。

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 例えば、メリタ(独)は「1つ穴」で、お湯の滞留時間が長いので、コーヒー本来の味(特に苦み)を引き出しやすいメリットがあります。

 そのため、メリタは、比較的安いコーヒーメーカーでもわりと味が良いです。

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 ハリオ(日)は、逆に大きめの穴で、特徴的なリブのドリッパーをコーヒーメーカーにも採用します。

 ハンドドリップの場合、コーヒー粉が膨らみやすい性質があり、注ぎ方で味の個性が付けやすいので、バリスタに好評です。Atlasも、ハンドドリップの場合、同社のV60を(ほぼ)使います。

 ただ、(メリタと違い)ドリッパー任せだと「美味しく入らない」ため、細かいマイコン制御や水流の工夫などで、美味しく淹れる工夫をしています。

 とにかく、「制御」が重要なので、売価は少し高くなってしまうのですが、「クリアで香る」美味しいコーヒーが入ります。

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 結論的にいえば、こうした抽出技術もでコーヒーメーカーの味に関わります。

 複合的な要素での判断が必要で、全機能を兼ね備える必要は必ずしもないですが、こうした部分について「説明がほとんどない」製品は、味の部分で特段の工夫はないとみなして良いです。

3・保温機能

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 第3に、「保温機能」です。

 この部分は、ごく簡単な話です。

 カップ部分がガラスの場合、「煮詰まる」ので、すぐ飲まないなら、ステンレスで、水筒のような「真空断熱構造」を採用したサーバーを利用した方が良い、ということです。

 象印・タイガー・サーモスといった、「魔法瓶の技術」を保有する会社のコーヒーメーカーに、こうしたサーバーの採用例が多いと言えます。

 ただし、一部の格安品は、外観が「ステンレス」でも、真空構造ではない製品という製品はあるので、注意が必要です。

 そのような製品は「ガラスと違って、落としても割れない」というメリット性しかありません。

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 というわけで、紙フィルタ式コーヒーメーカーの「選び方の基本」について書きました。

1・コーヒーメーカーの比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:象印〈日本〉
 1-3:タイガー〈日本〉
 1-4:バルミューダ〈日本〉
 1-5:ハリオ〈日本〉
 1-6:メリタ〈ドイツ〉
2・コーヒーメーカーの比較 (2)
 2-1:カリタ〈日本〉
 2-2:デロンギ〈イタリア〉
 2-3:サーモス〈日本〉
 2-4:他の製品〈各社〉  
3・コーヒーメーカーの比較 (3)
 =最終的なおすすめの提案【結論】

 以上のようなメーカー順で「おすすめ」の紙フィルタ式コーヒーメーカーを順番に紹介していきます。

1-2・象印のコーヒーメーカー

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 はじめに、日本の象印のコーヒーメーカーです。

 誰でも知る白物家電の大手ですが、同社もコーヒーメーカーの古豪で、完全全自動式も出しています。

 「魔法瓶の技術」を自社で持つほか「高温抽出」にも伝統的にこだわりがある会社です。

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 なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で書いていきます。


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 【上位機】(6杯用)

 1・象印 珈琲通 EC-AK60-TD
  ¥4,977 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 【下位機】(4杯用)

 2象印 珈琲通 EC-TD40-BA
  ¥3,876 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:95度
ミル:
サーバー:ガラス製
最大容量:6杯分
サイズ:幅230×奥行155×高さ280mm

 EC-AK60は、象印の入門者向けのコーヒーメーカーです。

 ロングセラーで、同社の定番モデルといえます。

 なお、同社の入門機としては、EC-TD40という4杯用もあって少し安めです。

 ただ、同社の特長と言える95度の温度抽出ができない機種ですので、あまりオススメしません。

 サイズは、幅230×奥行155×高さ280mmです。

 家庭用のコーヒーメーカーとして、標準的なサイズです。キッチンでも邪魔にならないサイズです。

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 コーヒーポットは、カップサイズで同時に6杯まで対応します。

 比較的「大きめ」ですから、朝まとめて淹れるのに適しています。

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 【100枚】【2-4杯用】

 メリタ ペーパーフィルター 1×2
  ¥299 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。

 対応するのは、1×2の「Sサイズ(102)」フィルターです。

 バスケットが小型なので、6杯抽出用でも基本的にSサイズが普通です。

 なお、本機は、1杯/7gの計算です。

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 コーヒーの味は、「コーヒー本来のコクとアロマ(香)が引き出しやすい」タイプです。

 冒頭書いたように、コーヒーメーカーで美味しいコーヒーを淹れるためには、「抽出温度の高さ」「均一なシャワー水流」「十分な蒸らし時間」が、特に重要です。

 なかでも、難しいといえるのが、「抽出温度」を高める技術です。

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 しかし、象印は、ヒーターを2カ所に設置する「ダブル加熱」という特許があります。これによって、95度の抽出温度を実現しています。

 結果として、良質な苦みが出せるほか、高温でしか出ない(ある種の)酸を含めて、美味しいコーヒーが入る要素を備えます。

 蒸らしについても、しっかり言及があります。

 加えて、水道水用のフィルターが搭載されている点もポイントです。

 コーヒーメーカーは構造的に沸騰温度にはならないため、どうしてもカルキが残るからです。

 この弱点を克服している点で優れます。

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 保温性能は、期待できません

 なぜなら、ガラス製サーバーで、電気を利用して保温するタイプだからです。

 使用後のお手入れは、水タンク部分も外して洗えるので簡単です。

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 以上、象印EC-AK60の紹介でした。

 5000円以下のコーヒーメーカーでは、高温での抽出にこだわっている点で独自性のあるコーヒーメーカーです。

 「格安モデル」でも、味にこだわって買いたい方には、良い選択肢となるでしょう。

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 【2019年発売】【2杯用】

 3・象印 STAN EC-XA30
  ¥9,500 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:95度
ミル:
サーバー:ガラス製
最大容量:2杯分
サイズ:幅150×奥行225×高さ235mm

 なお、2019年2月に、2杯用の小型機となるSTAN EC-XA30が追加発売されています。

 STANという、白物家電の統一デザインブランドの一つとして出されるため、やや高めの価格設定です。

 小型で、相当シンプルな設計ですが、抽出温度95度という「象印の基本」は踏襲します。

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 構造的に特徴がない機種ですが、滴下するためのドリッパーがサーバーと一体型という形状面での面白さはあります。

 滴下の穴は、下部に2つと独特です。

 ただ、主な値段の差は、デザインの部分でしょう。



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 【2021年発売】

 4・象印 EC-KV50-RA レッド
  ¥10,791 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 【2014年発売】

 5・象印 EC-KT50-GD ダークグリーン
 6・象印 EC-KT50-RA レッド
  ¥10,500 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:濃さ調整
ミル:
サーバー:真空断熱サーバー
最大容量:5杯分
サイズ:幅240×奥行165×高さ315mm

  EC-KV50は、象印コーヒーメーカーの上位機です。

 すでに価格は逆転していますが、本機は、新旧両機種があります。

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 新機種のみある機能は、マグカップや水筒への直接抽出機能です。

 サイズ的に、1杯分(180mL)に限られますが、コンビニのコーヒーマシンような感じで使えます。

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 象印 ステンレスマグ 360ml SM-SD36-NM
  ¥2,350〜 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 水筒は、高さ16.7cm以下×底部7.5cm以下×口径4cm以上です。

 マグカップは、高さ12cm以下です。

 ようするに、象印の発売する「ステンレスマグ」に対応します。

 ただ、この水筒の容量は360mLの製品ですし、1杯分(180mL)という容量が適切かは分かりません。

 大きさは、幅24×奥行16.5×高さ31.5pと標準的なサイズです。

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 コーヒーポットは、カップサイズで、約5杯のコーヒーが一度にできます。

 もちろん1杯からの抽出も可能です。

 本機も、1杯/7gの計算です。

 コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。

 こちらも、1×2の「Sサイズ」フィルターです。

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 コーヒーの味は、「味の差」を楽しめるような工夫が注目点です。

 仕組みとしては、バスケットに滴下する熱湯の流水量を調節する単純な仕組みです。

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 使う水量は同じですが、一般的に、抽出時間が長いと「苦み」が、短いと「酸味」が出やすい傾向です。

 味が向上するわけではないですが、選択肢が増えるのは面白いです。

 抽出温度は、ただし、Wヒーターによる95度の抽出温度は不採用です。

 バスケットはリブが見られますが、特に蒸らしについての工夫も見られません

 一方、水道水用のフィルターが搭載されているのは、下位機種と同じです。

 象印はこの部分に気を使っています。

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 保温は、象印らしく、断熱構造のステンレス製サーバーを持ちます。

 6.5cmと口が広いため、アイスコーヒーも対応します。

 煮詰まらないため、作り置きには特に向きます。なお、電気を使う保温機能は持ちません。

 使用後のお手入れは、水タンクを含めて全て取り外して丸洗いできます。

 その点で、日常的なお手入れは楽です。

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 以上、象印EC-KT50の紹介でした。

 外観の格好良さのほか、保温性能の高さ濃度調整の面白さがポイントです。

 高温抽出の省略とバーターですので、この部分で微妙です。

1-3・タイガーのコーヒーメーカー

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 続いて、日本のタイガーのコーヒーメーカーです。

 象印のライバル会社です。片側が作っている家電は、反対側も(だいたい)作っているという関係性です。

 したがって、同社も「魔法瓶の技術」を自社で持ちます。


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 【2021年発売】(抗菌加工)

 7・タイガー カフェブラック ACE-V080KM
  ¥9,970 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:
サーバー:真空断熱サーバー
最大容量:8杯分
サイズ:幅280×奥行174×高さ345mm

  ACE-V080KMは、タイガーコーヒーメーカーです。

 サイズは、28.0cm×17.4cm×34.5cmです。

 象印の機種に比べると少しだけ大きめです。

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 コーヒーポットは、カップで8杯のコーヒーができます。

 相当量の作り置きに対応するので、家族で利用できます。

 ただ、一般的に言えば、「コーヒーメーカーは味の面では大は小を兼ねない」ので、ほとんど「6杯以上淹れない」ならば、小型で良いでしょう。

 コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。

 こちらは大型なので、4-8人向けの1×4(103)のMサイズを使います。

 少量でもSサイズは利用できません。

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 コーヒーの味は、一定の工夫があります。

 例えば、象印と同じで、湯量の調整でコーヒー抽出時の濃さの調整ができます。

 こちらはマイコン制御で蒸らし時間を調節する方式ですから、すこし高度です。

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 くりかえしますが、美味しいコーヒーを淹れるためには、「抽出温度の高さ」「均一なシャワー水流」「十分な蒸らし時間」が重要です。

 その点で言えば、本機は、抽出温度の言及はないものの、シャワードリップを採用し、蒸らし時間をキープするため、バスケットに深リブフィルターを採用しています。

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 フィルターについて言えば、コーヒー粉を蒸らす際、お湯を全体にムラ無く注ぎ、しっかり蒸らして粉を膨らませるのが、コーヒーの味の深みを引き出す秘訣です。

 タイガーは、この点を重要視して、この方式を採用しています。

 象印のような活性炭を使った浄水フィルターは未付属です。しかし、技術的な部分での説得力は、象印を上回るといえそうです。

 抽出温度は、非開示です。

 象印も上位機は公開しないので、負けてはいないでしょう。

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 保温性能は、真空二層式のステンレスポッドが使われます。

 なお、タイガーの場合「内部鏡面加工」がなされており、汚れが付きにくい構造をです。ただし、タイマーは付属しません

 使用後のお手入れについては、水タンクを含めて全て取り外して丸洗いできます。

 この点では、象印の同級機と同等です。

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 以上、タイガーACE-V080KMの紹介でした。

 高温抽出こそ非対応ですが、マイコン制御の蒸らしや、シャワードリップ深リブフィルターほか、「」に関わる部分を言葉でしっかり説明できている機種です。

 その上で、真空二層式のステンレスポッドを持つため、1万円の製品として競争力があります。

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 【上位機種】

 【2022年発売】

 8・タイガー ADC-A061-TD
 8・タイガー ADC-A061-WG
  ¥5,028 楽天市場 (4/18執筆時)

 【2018年発売】(性能は同じ)

 8・タイガー ADC-N060-K
  ¥5,280 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 9・タイガー ADC-A060-AS
 9・タイガー ADC-A060-TD
  ¥4,180 楽天市場 (
4/18執筆時

 【下位機種】

 10・タイガー ADC-B061-KM
  ¥4,515 楽天市場 (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:
サーバー:非断熱サーバー
最大容量:6杯分
サイズ:幅154×奥行272×高さ301mm

 なお、6杯用の格安機になるのが以上の機種です。

 複数ありますが、ADC-B061だけは、サーバーがガラスです。

 ただ、他の機種も、1重ステンレスのサーバーなので、真空断熱構造ではないです。

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 技術的には、シャワー蒸らし・負荷リブフィルターは付属します。

 ただ、湯量調整(濃さ調整)がマイコン制御ではなく、単純にふたの向きで滴下量を変えるだけの仕様(テイストマイスター)です。

 これらの点で、1つ上でみた機種とは、価格差以上の性能差が見られます。

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 【2006年発売】

 11・タイガー ACJ-B120-HU
  ¥5,200 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:
サーバー;ガラスサーバー
最大容量:12杯分
サイズ:幅225×奥行214×高さ378mm

 また、オフィス用の大型用として、ACJ-B1型という製品もあります。

 こちらは、ガラスサーバーで、技術的にもシャワードリップだけの製品です。


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 【2020年発売】

 12・タイガー カフェバリエ ACT-E040-WM
  ¥12,000 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:
サーバー:真空断熱サーバー
最大容量:4杯分
サイズ:幅181×奥行279×高さ342mm

 ACT-E040WMは、タイガーの「カフェバリエ」シリーズのコーヒーメーカーです。

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 サイズは、幅18.1×奥行27.9×高さ34.2cmです。

 背は高いですが、基本的にはスリムで、オシャレに見えます。

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 コーヒーポットは、最大4杯まで対応とやや小さめです。

 象印にもありましたが、トレイが底上げできて、マグや水筒への直接の抽出ができる機種です。

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 タイガー サハラ MCX-A352W
  ¥1,455 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 水筒は、350mLの同社の製品ならば入ります。

 コーヒーの抽出は、基本は、ペーパードリップ式です。

 その場合は、1×2の「Sサイズ」フィルターです。

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 UCC ドリップポッド 12個
  ¥785〜 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 加えて、UCCのドリップポッドにも対応します。

 ホテルなどで見かけるカフェポッド式と比較すると、同じくカプセル式ですが、「蒸らし」ができる点で高度なカプセルです。

 毎回使うのは不経済ですが、忙しい朝だけカフェポッドを使うなどは「あり」かと思います。

 先述のように、直接マグカップを置いて、湯量ボタン(70ml 140ml 180ml)を選択して抽出です。ステンレスボトル(水筒)に直も可能です。

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 そのほか、図のように使えば、市販のドリップバッグも利用できます。

 ただ、これが便利かは、微妙なところです。

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 コーヒーの味は、タイガーらしい工夫が見られます。

 この機種の場合、「蒸らし」についてスチームを利用し、ムラをなくしています。

 散水板でシャワー水流も再現しますし、コーヒーの味を引き出す工夫は、1万円以下の製品としてはレベルが高いです。

 濃度も、湯量がマイコン制御可能であり、マイルドとストロングから選べます。

 保温性能は、こちらも、真空二層式のステンレスポッドを採用しており、期待できます。

 また、下位機種と同じく「内部鏡面加工」がなされており、汚れが付きにくい構造を採用します。

 使用後のお手入れは、こちらも水タンクを含めて全て取り外して丸洗いできます。

 ポッドを利用する場合も含めて、水洗いは楽です。

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 以上、タイガーACT-E040WMの紹介でした。

 他社と比べると、UCCのドリップポッドが使えるのが大きな魅力の機種です。

 時間のない朝はこれで、ゆっくりとしたお茶の時間は粉からなどと、使い分けができる点は良いと思います。

1-4・バルミューダのコーヒーメーカー

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 続いて、日本のバルミューダ(バルミューダデザイン)のコーヒーメーカーです。

 デザイン性の良い家電でコアなファンを持つ、日本の上場企業です。

 毎年何かしら、新家電ジャンルに挑戦していますが、2021年はこちらのコーヒーメーカーでした。


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 【2021年10月発売】

 13・BALMUDA The Brew K06A-BK
  ¥52,000 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:82〜93度
ミル:
サーバー:真空断熱サーバー
最大容量:3杯分
サイズ:幅140×奥行297×高さ360mm

 BALMUDA The Brewは、バルミューダが2021年末に発表したコーヒーメーカーです。

 全自動式ではない機種としては、結構「挑戦的な価格」な製品です。

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 サイズは、幅140×奥行250×高さ360mmです。

 背丈はありますが、幅は狭く、設置性はかなり良いです。

 外観のデザインはさすがに同社です。抽出中は、時計の振り子音と、上部のクラシックナ橙色ランプで、ゆったり感の演出がなされます。

 コーヒーポットは、3杯までです。

 すこし小さめで、最大360MLまでの抽出で、少し少ない点は注意点です。

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 コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。

 ハンドドリップのように外から抽出がみえる オープンドリップ式です。

 意外とこれまでなかった発想で、ユニークです。

 味のバリエーションは、ホット(レギュラー)のほか、ストロングアイスに対応します。

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 コーヒーの味は、「ストロングと「クリア」を本機はキーワードにしています。

 この部分は、少し詳しい説明が必要でしょう。

 本機は、マイコン制御で、蒸らし時93度、その後、抽出温度を段階的に82度まで下げる段階的な温度制御をしています。

 中湯量と速度の計測が可能で、そのデータも使います。

 甘み・酸味・苦みなど、コーヒーの味の成分を温度を換えつつ、引き出していく方式です。

 手入れだと「ほぼ再現不能」なので、これは、コーヒーメーカーを使う意味という部分で高く評価できると言えます。

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 一方、本製品は、仕上げの段階で(コーヒー粉を通さないルートで86度の熱湯を直接サーバーに注ぐ構造です。

 最終段階は低温抽出なので、最後に出る雑味をださないための工夫です。

 「ストロング」な原液をつくり、加水で仕上げることで「クリア」な味わいをだすという、「いいとこ取り」です。

 熱湯を加水をする方法は、業務用でウォーターバイパスを伴う機種があるほか、後述する、アラジンも出しています。

 Atlasも、味の調整のため、手入れ時に加水をすることもあります。この部分に、違和感は感じないです。

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 【1-4人用】

 HARIO (ハリオ) V60用 ペーパーフィルター
  ¥327 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 こちらも、1-4杯用の1×2の「Sサイズ」フィルターが適合します。

 ドリッパーは、円すい形です。

 形状的に、豆の成分を引き出しやすいためこの形状にしたとの説明です。

 なお、純正フィルタはないので、別に買います。ただ、こちらについては円錐型なので、ハリタのV60や、キーコーヒーのクリスタルドリッパー用のフィルタでないと合わないです。

 実際、本機の発想の原型は、ある種、ハリオのドリッパーに置かれているかもしれません。

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 推奨のコーヒー粉使用量は、加水を伴うこともあって、やや多めです。

 他社の場合は8g〜10g//1杯が標準ですから、1-2割多い感じです。

 1杯あたりの抽出量も少し少なめです。家計に関係する部分ですし、先月買ったコーヒー豆代の1割は「いくらか」は、事前に確認しても良いでしょう。

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 保温性能は、真空二層式のステンレスが使われます。

 煮詰めずに保温が可能です。

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 使用後のお手入れは、構造的に問題ないです。

 水タンクも外せます。

---

 以上、BALMUDA The Brewの紹介でした。

 クリアな「喫茶店の味」に注目した機種は他にもあります。その上で、本格的な「クリアでストロング」な飲み応えという部分を追求したのが、本機の面白い部分です。

 抽出温度からして「普通のコーヒー粉」で「より美味しく」入るような設計ですし、豆自体にあまりこだわっていない方は、本機が特に合うでしょう。

 本体価格と豆コストはすこし課題ですが、加水方式はおもしろく味も良いですし、ユニークで面白いです。

1-5・メリタコーヒーメーカー

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 続いて、ドイツのメリタの販売する全自動コーヒーメーカーです。

 同社は、世界的なコーヒー器具メーカーで、そのロゴは、ペーパーフィルタでもお馴染みです。


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 【2021年発売】

 14・メリタ ノアプラス SKT551-1B
 15・メリタ ノアプラス SKT55-3W
  ¥6,490 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 【2015年発売】

 16・メリタ NOAR (ノア) SKT541B
 17・メリタ NOAR (ノア) SKT543W
  ¥4,949 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:メリタ1つ穴式ドリッパー
抽出温度:91-94度
ミル:
サーバー:真空断熱サーバー
最大容量:5杯分
サイズ:幅269×奥行152×高さ311mm

  ノアは、ドイツのメリタのコーヒーメーカーです。

 2021年に新機種が登場しました。

 新機種になって、抽出温度が明示されたほか、(ドリッパー以外の)制御が新しく更新されています(湯量ほか)。

 ただ、すでに値段差は逆転しているので、新機種で良いでしょう。

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 メリタは、ドイツの老舗のコーヒー器具メーカで、やはり「名機」と呼びうるハンドリッパーを展開しています。

 そして、今回紹介する「メリタ式1つ穴抽出法」という方式を採用するドリッパーは、1908年に発明された相当歴史のある方式です。

 サイズは、幅269×奥行152×高さ311mmです。

 やや小ぶりのコーヒーメーカーです。

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 コーヒーポットは、最大5杯のコーヒーができます。

 こちらも口が広いタイプなので、アイスコーヒーなども対応できます。

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 【100枚】【2-4杯用】

 メリタ ペーパーフィルター 1×2
  ¥347 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。こちらも、1×2の「Sサイズ」フィルターです。

 なお、ハリオと違って普通のものが利用できます。

 ただ、スーパーで見かけるものの多くは「メリタのペーパーフィルター」でしょう。

 なおメリタのフィルターは、香りを引き出すための小さな「アロマホール」があるのが特長です。

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 コーヒーの味は、同社の製品は、コクと苦みが強調できる「本格派」です。その上で、味もクリアで、品質が高いです。

 先述のように、メリタ式1つ穴抽出法という同社伝統の抽出法を再現しています。

 側面に付いた溝と、1つに限定される水滴が落ちる穴の作用で、一定時間湯だまりができる浸漬式ドリッパーです。


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 ハリオに比べても「ゆっくりと抽出」されるため、しっかり蒸らした粉だと、コクや苦みが強く出せます。

 また穴が1つなので、透過する水量が明確で、常に安定した品質で抽出できるメリット性があります。味は、かなりクリアです。

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 抽出温度については「高温抽出」に対応です。

 旧モデルは「高温抽出」とだけの表記でしたが、新機種になって「91℃〜94℃」と明記がありました。

 これが「理想的な一定の温度」ということです。メリタの場合は、ゆっくりめに抽出する方向なので、過度に高くせずにバランスをとっていると言えます。 

 なお、濃度の調整は非対応です。

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 保温性能は、メリタは、真空二層式のステンレスポッドが使われます。

 口が大きく、アイスコーヒーも楽にできます。

 使用後のお手入れは、フィルター部分が取り外しやすいようにハンドルが付くなど便利な仕様です。

 ただ、構造的に水タンクは外せません

 欧米では、「使うのは水だし、水は全て使ってしまうのだから洗う必要はないだろう」というのが基本スタンスなのでしょう。それはそれで「合理的」です。

---

 以上、メリタノアの紹介でした。

 専門店のペーパードリップに準じた、メリタ式1つ穴抽出法が楽しめるのが大きな魅力でしょう。

 ハンドドリップでも割とコツ要らずで、適当に注いでも品質の高いドリップが可能ですから、(人の手ほど細かく調整できない)コーヒーメーカーにもやはり向きます。

 Atlasもハンドドリッパーを使う場合はメリタも使いますが、美味しく淹れられます。


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 【2018年発売】

【アロマツイスター付属】

 18・メリタ TWIST (ツイスト) SCG58-1-S
 19・メリタ TWIST (ツイスト) SCG58-1-R
 20・メリタ TWIST (ツイスト) SCG58-1-B
  ¥4,300 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

【アロマツイスターなし】

 21・メリタ エズ SKG56
  ¥3,136 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:メリタ1つ穴式ドリッパー
抽出温度:
ミル:
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅180×奥行195×高さ265mm

 メリタ TWISTは、2018年に追加販売されたメリタの5杯用モデルです。

 1つ上で紹介したノアと比較する場合、ガラスサーバーが採用される点で、下位機種に分類されます。

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 一方、ノアにはない機構として、アロマツイスターという、珈琲のかくはん機構が備わります。この機種が「初搭載」で新機軸です。

 飲む前にかくはんするのが面倒な方は一定程度意味があるでしょう。

 ただ、その分、掃除の手間が生じるため、Atlasとしては、あまり魅力を感じないです。5杯モデルで選ぶならばノアでしょう。


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 【2021年発売】

 22・メリタ オルフィプラス SKT53-1B
 23・メリタ オルフィプラス SKT53-3W
  ¥10,010 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:メリタ1つ穴式ドリッパー
抽出温度:91-94度
ミル:
サーバー:真空断熱サーバー
最大容量:5杯分
サイズ:幅310×奥行146×高さ293mm

 メリタ オルフィも、ドイツのメリタのコーヒーメーカーです。

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 サイズは、幅310×奥行146×高さ293mmと、小型スリムな機種です。

 コーヒーポットは0.7Lのサイズで、最大で5杯のコーヒーができます。

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 コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。

 こちらは小型なので、1×2の「Sサイズ」フィルターです。

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 コーヒーの味は、本機も信頼性が高く、毎回安定的な抽出ができるメリタ式1つ穴抽出法を使います。

 一方、下位機種と比べると、この機種は、浄水フィルターを搭載する点でパワーアップしています。

 保温性能は、繰り返しになりますが、こちらも真空二層式のステンレスポッドが使われます。

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 使用後のお手入れは、こちらも手軽です。

 一方、水タンクを取り外して洗える点が、メリタの他機種とは異なります。

 恐らくですが、同社が日本市場向けに搭載してきた機能だと思います。

 このほか、抽出が終わるとアラームで抽出終了を教えてくれる機能も付属します。

---

 以上、メリタのオルフィ SKT53の紹介でした。

 メリタ式1つ穴抽出法に加えて、浄水フィルターが装備されているため、味の点では期待できます。

 コーヒーの濃度調整などには対応しないものの、安定して美味しいコーヒーが飲める点は魅力です。


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 【2018年発売】

 24・メリタ イージートップサーモ LKT-1001/B
  ¥7,045 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 【2016年発売】

 25・メリタ アロマサーモ LKT-1031/SZ
  ¥7,065 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:メリタ1つ穴式ドリッパー
抽出温度:
ミル:
サーバー:真空断熱サーバー
最大容量:10杯分
サイズ:幅252×奥行199×高さ351mm

  イージー トップ サーモも、メリタの大きめのコーヒーメーカーです。

 旧機種の「アロマサーモ」が残っています。

 新機種はふたの開けやすさの部分で改良がありましたが、その他の性能は同じです。

 サイズは、幅25.2×奥行19.9×高さ35.1cmと、やや大きめのコーヒーメーカーです。

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 コーヒーポットは1.4Lのサイズです。

 最大10杯のコーヒーができます。

 保温性能は、真空二層式のステンレスポッドが使われ、煮詰まらないタイプです。

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 【80枚】【4-8杯用】

 メリタ ペーパーフィルター 1×4
  ¥337 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。

 大型なので1×4(103)のMサイズです。なお、少量でもSサイズは利用できません。

 コーヒーの味は、この機種も、メリタ式1つ穴抽出法という同社伝統の抽出法を再現しています。

 使用後のお手入れは、この機種も口径がひろいポットで掃除がしやすいです。

 ただ、構造的に水タンクは外せません

---

 以上、メリタ アロマサーモの紹介でした。

 コツ要らずで美味しく淹れやすいメリタ式1つ穴抽出法を使って、10杯入る機種というのが評価となります。

 サイズが大きいですし、職場で使うのに向いている機種かもしれません。味の点でも期待できます。

1-6・ハリオのコーヒーメーカー

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 続いて、ハリオのコーヒーメーカーです。

 日本のコーヒー器具メーカーの老舗です。

 コーヒーメーカーも自社のハンドドリップ器具の技術を駆使しつつ「機械化」したものとなります。


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 【2019年発売】

 26・HARIO V60 珈琲王2 EVCM2-5TB
 27・HARIO V60 珈琲王2 EVCM2-5-W
  ¥13,320 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 28・HARIO V60 珈琲王2 EVCM2-5TB-AZ
  ¥14,000 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

抽出方式:V60透過式ドリッパー
抽出温度:95度
ミル:
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅233×奥行165×高さ318mm

 V60 珈琲王 は、ハリオが発売しているコーヒーメーカーです。 

 EVCM2-5TB-AZは、Amazon限定型番ですが、通常品と性能は同じです。

 EVCM2-5-Wは、従来なかった限定モデルで、色が白になります。

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 本機は、「3代目」となる機種で、従来より形状をスリムにしています。

 ハリオは、喫茶店向きのハンドドリッパーの老舗です。

 ハンドドリップで有名な喫茶店、「ブルーボトルコーヒー」も同社のドリッパーを採用していると聞きます。 

 同社は、2007年にHARIO V60という名作のハンドドリッパーを開発しました。

 バリスタ選手権などの多くの賞を取り人気を呼んだ中、2013年に「ハンドドリップ」に近い形で抽出ができるコーヒーメーカーを出しました。

 それがこの機種です。

 その後、デンキヤで最も売れるコーヒーメーカーの1つとなりました。なお、「初代」はAtlasも所有しています。

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 コーヒーポットは、円錐型の特徴ある形のものを採用します。

 こちらも、V60の名を冠したハンドドリップ用のコーヒーサーバーと同型です。

 5カップまでのコーヒーに対応します。

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 【1-4人用】【100枚】

 HARIO (ハリオ) V60用 ペーパーフィルター
  ¥313 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 コーヒーの抽出は、基本はペーパードリップ式です。

 一方、後述するように、ハリオのドリッパーは、底に大穴が開いた特殊構造です。

 そのため、ペーパーフィルターも専用の円錐型が推奨されます。

 スーパーでは売っていないこともありますが、ホームセンターならば確実にあります。

 コーヒーの味は、V60ハンドドリッパーの味を「再現すること」に重きが置かれています。

 単純な構造ですが、円錐型構造底面の大きな穴空気の通り道(スパイラルリブ)の確保が、V60の味の秘密です。

 浸透式のドリッパーですが、粉を膨らます効果、蒸らし効果が高いため、豆本来の味を強く引き出せます。

 ちなみに、目指した味は「ネルドリップ」でした。

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 この写真は、Atlas自宅のV60ドリッパーを下から撮影したものです。

 ペーパーフィルターが貫通するほどの大きな穴です。

 なお、手でハンドドリップする場合のハリオ V60 透過ドリッパーは、特殊構造のため、美味しく入れるためには「一定程度のコツが必要」です。

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 そのため、ハリオのコーヒーメーカーには、専用の「独自の工夫」があります。 

 それは、2杯〜5杯の抽出杯数に合わせたボタンが付く点です。

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 コーヒーの味の「決め手」は、蒸らしの湯量・蒸らし時間・蒸らし温度・注湯方法です。

 杯数に合わせて、これらを最適化させることで、コーヒーメーカーには「不向き」といえるV60の構造をフォローしているわけです。

 いずれにしても、コツ要らずにハリオのハンドドリップの味が再現できる点は非常に嬉しいです。

 なお、同社のドリッパーは穴が大きめなので、粉の量は、1杯8gと1gだけ多めです。

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 抽出温度は、最大で95度です。

 象印と並んで最高です。

 これに加えて、杯数に合わせて蒸らし時間を変えるの技術もあるため、上述のタイガー社の良いところと、象印の良いところを組み合わせたような製品とも言えます。

 保温性能は、一方で、味が落ちるため、もともとコーヒーの保温はできない仕様です。

 「淹れ立てのコーヒーを飲む」ことに特化した機種と言えます。

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 使用後のお手入れは、簡単です。

 写真にあるように、ドリッパーの部分とガラスサーバーの部分が独立式なので、洗いやすいです。一方、水タンクは取り外せませんが、沸騰消毒できますし、気にしなくても良いでしょう。

 なお、ハリオが発売するハンドドリップ用のドリッパーと互換性があるので、その部分にもこだわりたい場合は、よりオススメと言えます。

---

 以上、ハリオの V60 珈琲王 の紹介でした。

 ボタン一つ美味しいコーヒーができるコーヒーメーカーとして、人気のある製品です。

 コーヒーの保温はできませんが、食後に家族で入れ立てのコーヒーを呑みきるような用途には最適でしょう。5杯用ですが、専用ボタンで2杯程度でも美味しくはいります

次回に続く!
ペーパーフィルタ式コーヒーメーカーのおすすめは結論的にこれ!

 というわけで、今回は、ペーパーフィルタ式のコーヒーメーカーの比較の1回目記事でした。

 しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。

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 【2023年発売】

 26・HARIO MUGEN Coffee Maker EMC-02-B
  ¥10,813 楽天市場 (4/18執筆時)

2・コーヒーメーカーの比較 (2)
 2-1:カリタ〈日本〉
 2-2:デロンギ〈イタリア〉
 2-3:サーモス〈日本〉
 2-4:他の製品〈各社〉  
3・コーヒーメーカーの比較 (3)
 =最終的なおすすめの提案【結論】

 続く2回目記事こちら)では、ハリオ製品のうち、残してしまった一機を追加でみます。

 その上で、カリタなど、各社の製品を追加で紹介します。

抽出の工夫 ★★★★★
長時間保温 ★★★★★
お手入れ  ★★★★★
濃さの調整 ★★★★☆
総合評価  ★★★★★

 その上で、結論編となる、3回目記事こちら)で、いつものように、目的別・予算別に、Atlasが最もオススメできる製品を提案していきます。

 引き続き、よろしくお願いします。

 2回目記事は→こちら

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posted by Atlas at 22:34 | 珈琲関連の家電

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