【今回レビューする製品】2023年 目的別のブランド鍋の選び方とおすすめ:ルクルーゼ ストウブ T-Fal マイヤー :片手鍋・両手鍋・ソースパン・雪平鍋:プロ用 ホーロー鍋の種類と違い 使いやすさのランク グレード別ランキング 無水調理対応
【比較する製品型番】T-Fal IHルージュ・アンリミテッド G26223 G26244 ルクルーゼ シグニチャーココットロンド ココットオーバル ココットエブリ18 ストウブ ココットラウンド 遠藤商事 AYK-73 AYK-71 マイヤー サーキュロン ウルティマム バーミキュラ オーブンポットラウンド DANSK コベンスタイル2 フジマルIH FI-W20 FI-W22 キャストライン アロマ プロ E25144 E25172 E25195 E222S3
今回のお題
機能性が高い「ブランド」鍋はどのように選ぶのがおすすめ?
ども!Atlasです。
今日は、2023年1月現在、最新の、各社の料理用の鍋を グレード別・ランク別に紹介します。
1・人気ブランドの鍋の比較 (1)
1-1:フッ素加工の鍋
予算:3,000円〜
1-2:ホーローの鍋
予算:5,000円〜
2・人気ブランドの鍋の比較 (2)
2-1:ステンレスの鍋
予算:5,000円〜
2-2:最終的なおすすめ機種の提案
「メーカー」としては、人気のあるフランスのティファール・ルクルーゼ・ストウブの製品はもちろん扱います。
その上で、日本のバーミキュラ、、米国のマイヤー・ドイツのフィスラー・イタリアのラゴスティーナ、などの製品を紹介するつもりです。
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本体の軽さ ★★★★★
素材の蓄熱性 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
洗いやすさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
以下では、いつものように、各製品を比較していきます。
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。
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一方、一点だけ「注意」です。
1・インジニオ・ネオのセット【T-Fal】
2・インジニオ・ネオの単品 【T-Fal】
3・取っ手の取れるフライパン【全社】
このブログでは、各社から発売される、人気の「ハンドル部分が取れる」鍋・フライパンのセットは、別記事での扱いです。
これらは、ランク・グレードのラインナップ構成が「特殊」のため、今回の記事とは「完全に別の記事」として紹介しています。
恐れ入りますが、上記の3つのリンク記事をご覧ください。
よろしくお願いします。
0・鍋の選び方の基本
はじめに、鍋の種類別にざっくりとした「選び方の基本」を示しておきます。
先述のように、今回は鍋の素材ごとに、3つのジャンルに分けて、紹介します。
それぞれの特徴は上表のようにまとめられますが、あらかじめ簡単に紹介しておこうと思います。
第1に、フッ素加工の鍋です。
本体構造は、アルミ等の軽量金属(合金)をベースに、チタンその他のコーティングを何層か施したものです。
人気ブランドは、フランスのT-Falがあげられます。
ただ、他社展開も多く、どこにでも売っている最も一般的な製品です。
メリットは、軽量であるほか、強火での炒め調理をしても焦げ付かない点です。
良い製品は、金属ヘラも利用できるため、ある程度の耐久性もあります。
デメリットは、蓄熱性の低さと気密性の低さです。
そのため、野菜などを無水に近い状態で料理し、甘さと栄養素を残すような利用法はできません。
なお、油を引かずに使えないことはないですが、高温での空だきは表面加工を傷めるので、普通は油を少し引きます。
第2に、ホーロー(琺瑯)の鍋です。
本体構造は、鉄系のベース地に、ガラス質(エナメル)のコーティング施した鍋となります。
人気ブランドは、ルクルーゼやストウブなどのフランス勢がよく知られています。
ただ、日本のバーミキュラも、注目に値する製品をダ出します。
メリットは、蓄熱性・気密性(保温性)の高さです。
野菜などを無水に近い状態で煮込み、甘みを引き出したり、弱火でじっくり煮ていく料理が得意です。
庫内の温度の均一性が保ちやすく、温度ムラによる料理の失敗が少ないといえます。
デメリットは、重さです。
下手をするとフッ素加工の鍋の2倍以上の重さがあるため、非力な方には不評です。
また、(基本)フッ素加工を施さないので、(アジア的な)強火の炒め物には不向きで、焦げ付きます。
第3に、ステンレス製の鍋です。
本体構造は、 光沢感のあるステンレスです。
内面加工は、鍋の場合(ほぼ)ないです。
光沢感のあるステンレスだけで作られているため、「丁寧に使えば」キッチンでこれほど美しい調理器具はないだろうという製品です。
人気ブランドは、T-Falのほか、米国のマイヤーが、高級品に強い印象です。
メリットは、美しさのほか、耐久性です。
コーティングを基本していないため、「丁寧に使えば」キッチンで長く使えます。重さも問題ありません。
デメリットは、扱いの難しさです。
ホーローと同じく、強火で利用できません。
また、火加減を間違えたり、放置したりすると、「ステンレス焼け」が生じ、キッチンの美観を害する点が挙げられます。メンテは可能ですが、手間がかかります。
ただ、洋食の「プロ」がステンレス製を利用することから分かるように、火加減などを本格的に学ぶには、この素材は「良い」とも言えます。
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以上、今回紹介する3種の鍋のジャンルについてあらかじめ書きました。
1・フッ素加工の軽量鍋
=炒め物もできる初心者向きの鍋
2・ホーローの鍋
= 新ジャンルに挑戦できる中級者向きの鍋
3・ステンレス製の鍋
=料理を本格的に学べる上級者向きの鍋
結論的にいえば、おすすめできる鍋は、上表のようになります。
お料理の初心者は、とりあえず、フッ素加工の鍋をフルセット揃えて、まずは練習したほうが良いでしょう。
例えば、カレーなどを作る際、下ごしらえで簡単に炒めることができるのは、フッ素加工の鍋だけです。その上で、ホーローやステンレス素材に挑戦していく、というのが良いと思います。
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1・人気ブランドの鍋の比較 (1)
1-1:フッ素加工の鍋
1-2:ホーローの鍋
2・人気ブランドの鍋の比較 (2)
2-1:ステンレスの鍋
2-2:最終的なおすすめ機種の提案
というわけで、比較をはじめます。
冒頭で書いたように、素材別に、各社の代表的な鍋を順番にみていきます。
1-1・フッ素加工のソースパンの比較
はじめに、フッ素加工(いわゆるテフロン)を施した、最も一般的な鍋を比較します。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思う部分を青字系で記していきます。
【2021年】
【18cm ソースパン】
1・T-Fal IHルージュ・アンリミテッド G26223
¥4,877 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【20cm シチューパン】
2・T-Fal IHルージュ・アンリミテッド G26244
¥5,198 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 アルミ合金
コーティング フッ素4層(チタン配合)
本体の軽さ ★★★★★ 1.3kg
素材の蓄熱性 ★★★★☆
耐久性 ★★★★★
洗いやすさ ★★★★★★
主な用途 煮込む 揚げる
こちらは、ティファールのIHルージュ・アンリミテッドです。
フッ素加工の鍋では、圧倒的な人気をほこるフランスの人気ブランドです。
同社は、2021年に「取っ手つき鍋」を久しぶりに新機種に更新しました。その第一弾がこれです。
本体は、IH対応の製品です。
ただし、ガス火でも利用できます。その場合も、底面のコートが厚いため、未対応品より蓄熱性が高いのが「売り」です。
重さは、18cmクラスで、約1.3kgです。
IH兼用製品の場合、底にステンレスの「底はり」をしないといけないので、ガス火専用より、多少重いのが難点です。
しかし、(振る)フライパンではないので、この面はあまり問題ないでしょう。
ラインナップは、18cmの片手鍋(ソースパン)と、20cmの両手鍋(シチューパン)の2種類です。
シンプルな構成ですが、最も使い勝手がよいサイズです。
また、T-Falではお馴染みですが、十分に鍋が暖まると中心の印が消える「おしらせマーク」は、鍋の場合でもあります。
カレーなどで、鍋でそのまま炒める場合などに便利でしょう。
コーティングのランクは、同社5位の4層コートの「チタンインテンス」です。
T-Falの場合、鍋については、フライパンより耐久性が不要という考えで、同じシリーズでもコーティングのグレードを低くしています。
へらをさほど使わないと想定されるからです。
ただ、「チタン」粒子をベース、ないしトップコートに採用したモデルは、同社の「高品質製品」を意味します。
そのため、(順位表記では並になってしまいますが)チタンエクストラはそれなりに頑丈です。同社の「スタンダード」な、チタンコーティングに対しても「2倍」の耐久性が示されます。
耐久性は、フッ素樹脂が剥げない限り十分です。
耐熱性の部分でも、揚げ物に利用できます。
ただし、フライパン用に較べてコーティングが薄いので、例えば、油を引かずに、(高温で)玉コンニャクなどをから煎りするような使い方には向かないでしょう。
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以上、T-FalのIHルージュ・アンリミテッドの紹介でした。
比較的安く手に入る、高耐久の鍋として需要があります。
コーティングについては、より上位のモデルもありますが、鍋の場合、フライパンと異なり金属ヘラでひっかくこともないので、チタンインテンスで十分だと思います。
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・IHカフェノワール・アンリミテッド
:ソースパン 16cm
:シチューポット 20cm/24cm
・ヴィンテージボルドー・インテンス
:ソースパン 16cm 18cm
:シチューポット 20cm/24cm
なお、同じコーティンググレードの「直営店限定」として、IHカフェノワール・アンリミテッドという製品もでました。
ただし、こちらについては、アウトレットモールなどにある同社の直営店の「看板」となり、ネットでは買えません。
また、直営店だけには、「ヴィンテージボルドー・インテンス」という「ガス火専用」製品もあります。
ガス火モデルについては、ステンレスの「底はりがない」だけ約20%強軽量ですが、先述のように、耐久性その他の部分では劣るので、一長一短です。
そういう事情もあり、一般向けには販売がない、ということです。
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結論的にいえば、鍋で手に入る一般的なモデルは、IH・ガス火兼用のIHルージュ・アンリミテッドのみです。
【ガス火専用】【16cm-22cm〉
3・遠藤商事 業務用 TKG 雪平鍋 AYK-73
¥2,709 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【IH兼用】【16cm-22cm】
4・遠藤商事 業務用 TKG 雪平鍋 AYK-71
¥2,930 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 アルミ合金
コーティング テフロン
本体の軽さ ★★★★★★ 0.63kg
素材の蓄熱性 ★★★☆☆
耐久性 ★★★☆☆
洗いやすさ ★★★★★
主な用途 煮込む
遠藤商事のTKG 雪平鍋は、遠藤商事が発売する鍋です。
同社は、業務用の調理器具を多く出していますが、ネットでは、こうした製品が購入可能です。
お出汁を取る際など、ちょっとしたシーンで軽くて便利な雪平鍋です。
多くのメーカーが出しますが、内装にフッ素コーティングしたモデルは結構レアです。
普通の雪平鍋と同じで、2段階の水量目盛りもあるため、同じ感覚で利用できます。
本体は、こちらは、2種類あり、AYK-71のみがIH対応の製品です。
重さは、鉄の張り底が必要なので、20cmモデルで、ガス火専用より50g重い630gです。
それでも、雪平鍋は普通の鍋よりだいぶ軽量です。
ラインナップは、16cmから2cm刻みで24cmまであります。
コーティングのランクは、不明です。
ただ、フッ素加工ではなく「テフロン」の表記なので、米国ケマーズ社のコーティング技術が使われています。
業務用ですし、乱暴な使い方をしなければそれなりに持つでしょう。
鍋の底面素材は、T-Fal製品に比べると、薄そうな張り鉄です。軽量性を重視した設計でしょう。
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以上、遠藤商事のTKG 雪平鍋の紹介でした。
個人的に、軽量な雪平鍋で、テフロン加工が施されたものをずっと探していたのですが、やっと見つけたのがこの製品でした。
軽量ですから、ちょっとしたシーンで「さっと」取り出して利用できます。1つ買うならば、2.1Lの20cmモデルが良いでしょう。
ただ、1.2Lの16cmは、IH対応モデルでも490gと超軽量なので、ちょっとだけ出汁をとりたい、などの場合に割と便利です。ちなみに、最小サイズの場合は、400mlと800mlの目盛りです。
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【IH兼用】【15cm-24cm】
5・ 業務用 IHセレクト2層クラッド 雪平鍋 AYK83
¥3,918 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
なお、遠藤商事からは、ハンドル部分がプラスチックの製品もあります。
ハンドルが熱くなりにくい点で安全ですが、雪平鍋の利用法を考えると不要と言えば不要です。また、こちらは、左右の注ぎ口と目盛りがない点、ハンドルの分、重さもある点が注意点です。
これならば、T-Falのソースパンで良い気もします。
【片手鍋・16cm】〈執筆時在庫なし〉
6・Meyer サーキュロン ウルティマム CUA-S16
(¥7,315) Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【両手鍋・20cm 24cm 24cm浅型】
7・Meyer サーキュロン ウルティマム CUA-W20
8・Meyer サーキュロン ウルティマム CUA-W24
9・Meyer サーキュロン ウルティマム CUA-AW24
¥10,540〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 アルミ合金
コーティング フッ素樹脂
本体の軽さ ★★★★★★ 1.06kg
素材の蓄熱性 ★★★☆☆
耐久性 ★★★☆☆
洗いやすさ ★★★★★
主な用途 煮込む
サーキュロン ウルティマムは、マイヤー(Meyer) の製品です。
同社は、米国の調理器具メーカーです。後ほど説明しますが、3万円オーバーの「ヘスタン」を出すなど、同社は、高級調理機具メーカーの一角です。
本体は、こちらも、IH対応の製品です。
独特の「張り地」で、「やたら格好良い」です。裏面をみせるように置くと、少し映えそうです。
重さは、16cm片手鍋クラスで、約1kgですから、軽量機です。
ラインナップは、それぞれ2種類のサイズで片手鍋と両手鍋があります。
サイズとしては、22cmまであるので、ラインナップとしては充実でしょう。
コーティングは、アメリカの大手whitford(ウィットフォード)製です。
ただし、層や機能性については非開示です。
しかし、米国はFDA(連邦食品医薬品局)が調理器具用の塗料の認定もしているので、メーカーが分かる部分は安心感があります。
一方、同社の高級品は、外装もノンスティック加工をしますが、本機は、耐熱塗料の採用のみです。
一方、マイヤーは、日本企業同様にコーティングの耐摩耗性を公開しますが、本機は、廉価版なので、非開示です。
鍋の底面素材は、IH式なので、鉄素材の加工です。
ただし、やはり層などの情報開示はないです。
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以上、マイヤーのフジマルIHの紹介でした。
メーカーとして信頼性の高い点では、T-Falに並びます。
ただ、上位機を含めて、フッ素樹脂の部分でT-Falほど力を入れてはいないです。ただ、張り地を含めた格好良さで「魅せる」製品といえるでしょう。
1-2・ホーロー鍋の比較
つづいて、ロングセラーのフランスの「ルクルーゼ」のココットロンドをはじめとするホーロー製の鍋を紹介します。蓄熱性の良さから、長時間の煮込みに向いています。
ホーローは、鍋の大きさが複数ありますが、料理ごとに合わせるのが基本です。入門におすすめなのは、20cm辺りのサイズでしょう。
1・ルクルーゼのココットロンド
【14-30cm】(各色・各サイズ)
10・ルクルーゼ ココットロンド
¥15,344〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 ホーロー(鋳物)
コーティング ガラス
本体の軽さ ★★★☆☆ 2.8kg
素材の蓄熱性 ★★★★★★
耐久性 ★★★★☆
洗いやすさ ★★★★☆
主な用途 煮込む 揚げる炊く
ルクルーゼのココット・ロンドは、同社でもっともポピュラーな鍋です。
本体は、ガス火のほか、IH対応の製品です。
ホーロー(琺瑯)は金属の上に、ガラス質(エナメル)を被せた構造なので、そのままIHに対応します。
通常のフッ素加工の鍋に比べて、鋳物であるホーローは熱伝導性に優れるので、加熱ムラがなく、また、設定した火加減を維持しやすい点が人気です。
料理も冷めにくく、保温性もあります。
重さは、一方、デメリットと言える部分です。
20cmクラス(満水容量24L)で、本体重量は2.8kgですから。
そのほか、ハンドルも鋳物なので、鍋のつまみが熱くなる点も注意が必要です。
利用できる料理は、煮込むのほか、揚げる、炊くなどです。
一方、ホーローはフッ素加工がないので、「強火で炒める」と焦げ付きます。誤解を恐れずに言えば、「強火で炒める」はアジアの文化だからでしょう。
油を使う場合も、弱火で、慎重にやっていくのが基本です。
ただ、初心者についても、ルクルーゼについては、【Amazonではレシピ集が相当ある】ため、初心者でも、火加減などは楽しみながら覚えられます。
無水調理は、一方、ルクルーゼは、鋳物にしては「軽量化を目指す」方向で、完全に密閉できないため、基本的にはできません。
ただ、伝統的なドーム型のふた構造(ドームエフェクト)と、三穴のスチームコントロール構造、そして底部の突起(ピコ)が効果的に水分を保持することにより、高いアロマレイン効果を期待できます。
ラインナップは、色によって異なりますが、14cmから30cmまでの日本国内正規品が現在見られます。
なお、2人前程度の場合は20cm、4人前程度の場合は24cmあたりが使いやすいでしょう。とくに、大きいほど重い点は注意しましょう。
食器洗い機は、対応です。
24cm程度ならば【食器洗い機の比較記事】で書いたパナソニックの小型機でも入ります。
耐久性は、ホーローは評価が難しいです。
鋳物なので割れるという部分では、評価が低くなるでしょうし、コーティングが剥げないという点では、評価は高くなります。
いずれにしても「大事に使えば長持ちする」とは言えます。
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以上、ルクルーゼのココット・ロンドの紹介でした。
結婚式のプレゼントの定番の1つでしょう。料理本も多くあるため、料理好きの方で試したい方は多いのではないかと思います。
ただし、中火以上で油を使えないので、普通の鍋と同じ感覚で利用できない点は、承知して買うべき製品です。
【20cmモデル】
11・シグニチャー ココットロンド 【オレンジ】
11・シグニチャー ココットロンド 【ブラック】
¥28,420〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【24cmモデル】
12・シグニチャー ココットロンド 【オレンジ】
12・シグニチャー ココットロンド 【ブラック】
¥31,999〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【16cm-24cm】【各色】(価格は16cm)
13・シグニチャー ココットロンド 【16cm】
13・シグニチャー ココットロンド 【18cm】
13・シグニチャー ココットロンド 【20cm】
13・シグニチャー ココットロンド 【22cm】
¥18,059〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 ホーロー(鉄系)
コーティング ガラス(高強度)
本体の軽さ ★★☆☆☆ 3.5kg
素材の蓄熱性 ★★★★★★
耐久性 ★★★★★
洗いやすさ ★★★★☆
主な用途 煮込む 揚げる炊く
シグニチャー ココットロンドは、2016年に登場した、ココットロンドの上位シリーズです。
最近は、「ココットロンド」といえば、このモデルで、先ほどのモデルは「ネットなどの格安版」扱いになっています。
相違点は、主に3点です。
第1に、鋳物のハンドルが45%広く持ちやすくなった点です。
重さは変わりませんが、このつまみ形状の場合、重量感は感じにくいでしょう。
第2に、つまみの耐熱性が200度から250度に上がった点です。
【中型スチームオーブンレンジの比較記事】で説明したように、家庭用のオーブンは(東芝を除き)、だいたい250度が最大温度なので、便利になりました。
第3に、ホーローのガラス膜(エナメル)が強化され、より頑丈になった点です。
そのほかは、若干のデザインの改良に止まります。
なお、マットブラックは、従来の光沢のあるエナメルではなく、つや消しなホーローなので、同社の製品としては、「男性的」です。
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以上、シグニチャー ココットロンドの紹介でした。
伝統的なルクルーゼのココットロンドを改良して、より使いやすくした機種です。とくに、耐熱温度の面は、オーブン料理に使っている方には待ちに待った改良と言えます。
一方、総じて価格は高いため、オーブンを前提としないならば、下位機種で良いでしょう。
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【25cmモデル】
14・シグニチャー ココットオーバル【赤】
14・シグニチャー ココットオーバル【オレンジ】
14・シグニチャー ココットオーバル【黒】
¥33,757〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【27cmモデル】
15・シグニチャー ココットオーバル【赤】
15・シグニチャー ココットオーバル【オレンジ】
¥40,700〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
シグニチャー ココットオーバルは、2016年に展開されたもうひとつの上位シリーズです。
基本的にシグニチャー ココットロンドと同じですが、オーバル(楕円形)で広めの鍋なので、お魚の煮込み料理などにおいて形が崩れないメリットがあります。
ただし、27cmモデルは、米袋並みの4.2kgほどの重さとなるため、本当にこのサイズが必要かは要検討です。
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【18cmモデル】
17・ルクルーゼ ココットエブリ18 【各色】
¥25,300〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
ココットエブリ18 も、2019年に展開されたシリーズです。
形状から類推できるように「炊く」ことを前提とする設計です。3合ほど炊けます。
特殊な製品で、どちらかと言えば【炊飯用土鍋の比較記事】で紹介したような、他社製品がライバルとなるでしょう。
2・ストウブのホーロー鍋の比較
続いても、フランスのメーカーで、ストウブのホーロー鍋の紹介です。
ルクルーゼとどちらを選ぶか悩んでいる人も多いでしょうが、その違いを見ていきます。
【10-26cm】(価格は20cm)
16・ストウブ ココット ラウンド【黒】
16・ストウブ ココット ラウンド【赤】
16・ストウブ ココット ラウンド【その他】
¥22,000〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 ホーロー(鉄系)
コーティング ガラス
本体の軽さ ★★☆☆☆ 3.6kg
素材の蓄熱性 ★★★★★★
耐久性 ★★★★☆
洗いやすさ ★★★★☆
主な用途 無水調理 煮込む 揚げる炊く
ストウブのココット ラウンドは、同社でもっともポピュラーな鍋です。
価格は、国内正規品同士を比較する場合、こちらの方が多少お値打ちです。
本体は、ガス火のほか、IH対応の製品です。
ルクルーゼと同じホーローですが、上ハンドルの耐熱温度が250度と高く、ルクルーゼの上位シグニチャと同じです。この点で、お買得感は高いです。
利用できる料理は、煮込むのほか、揚げる、炊くなどです。
ルクルーゼと変わりませんが、鍋の内部をあえて、粗く凹凸をつけてある黒エマイユ加工であるため、ココットロンドに比べて、焦げ付いたときのお手入れは多少簡単です。
もちろん、フッ素加工の鍋には遠く及びません。しかし、薄いお肉など、くっつき安い食材の調理は、わりあい楽です。
重さは、20cmクラス(2人前程度)のモデルでも、3.6kgです。
ルクルーゼより2割以上重いです。
無水調理は、この分、重くて厚いふたが有効に作用し、得意です。
健康志向の方は、その点で、ルクルーゼではなく、ストウブのホーローを選ぶ方が多いです。
構造的には、底面にピコ(突起)があり、アロマレイン効果を高める点など、ルクルーゼと共通します。
ラインナップは、色によって異なりますが、10cmから26cmまでの日本国内正規品が現在見られます。
こちらも、2人前程度の場合は20cm、4人前程度の場合は24cmあたりが使いやすいでしょう。
食器洗い機は、利用可能です。
ただ、ルクルーゼと異なり、洗剤による変色の恐れがあるため、推奨はされません。
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以上、ストウブのココット ラウンドの紹介でした。
例えば、「野菜の真の甘みを出したい」など、無水調理を極めたい方にはおすすめの製品です。業務用としてや、男性の料理家の場合、(ルクルーゼより)こちらを推すことも多いです。
ただ、反作用として「相当程度重い」ので、あまり力のない方には「受けが悪い」調理器具でもあります。力がない方で、突き詰めた無水調理を考えない場合は、ルクルーゼで良いでしょう。
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【11-31cm】(価格は23cm)
17・ストウブ ココット オーバル【各色】
¥22,486〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
なお、ストウブにも、オーバル(楕円形)タイプがあります。
大きいサイズのものは、ルクルーゼのシグニチャー ココットオーバルと同様に、お魚などに向きます。
一方、ストウブには、割と小型なモデルもあるのが特徴です。ホワイトソースを利用したグラタン系の料理などに良いでしょう。
3・T-Falのホーロー製品の比較
【20cm シチューポット〉
18・T-Fal キャストライン 両手鍋 E25144
¥5,460 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【28cm シャローパン】
19・T-Fal キャストライン 両手鍋 E25172
¥6,820 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【28cm ライスポット】
20・T-Fal キャストライン 両手鍋 E25195
¥5,694 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 ホーロー(アルミ系)
コーティング フッ素5層(チタン配合)
本体の軽さ ★★★★☆ 2.4kg
素材の蓄熱性 ★★★★★
耐久性 ★★★★☆
洗いやすさ ★★★★★★
主な用途 煮込む 炒める
こちらは、ティファールの「キャストライン アロマ プロ」シリーズです。
T-Falでは、唯一のホーロー製品になります。
本体は、こちらは、IH対応の製品です。
サイズ構成は、いずれも両手鍋です。
深鉢のシチュー・ライスポットと、浅型のシャローパンが選べます。
利用できる料理は、煮込むです。
なお、内面コーティングは、28cmの両手鍋については、おそらく「炒め煮」の利用を想定していて耐久性3倍のチタンプロです。
ほかは従来のチタン系(プロメタル)です。
いずれにしても、エナメルがむき出しのルクルーゼや、ストウブのホーロー鍋と異なり、普通の鍋と同じような感覚で利用可能です。
重さは、28cmシャローパンでも、2.4kgと相当軽量です。
これは、鋳物ですが、軽量素材のアルミニウムで鋳造しているからです。この場合、底面に鉄の貼り底が必要ですが、それでも、他社より軽量です。
また、シャローパンは、「とって」部分も鋳物ですから、オーブン調理も対応です。
無水調理は、しかしながら、想定していません。
食器洗い機は、利用可能です。
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以上、ティファールの「キャストライン」シリーズの紹介でした。
ホーロー鍋の人気二社に比べると、本格的ではないです。
ただ、ルクルーゼ以上に軽い上、ホーローとフッ素加工の鍋の「良いとこ取り」な部分があるため、「野菜の蒸し料理などちょっと試してみたい」というレベルの初心者には良いでしょう。
T-Falは、どの製品もそうですが、料理入門者が「とっつきやすい」製品を出すのがとても上手です。
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【24cm オール・イン・ワン ポット】
21・T-Fal キャストライン 両手鍋 E222S3
¥13,996 楽天市場 (1/23執筆時)
なお、 同じく「キャストラインアロマ」シリーズにはちょっと面白い両手鍋もあります。
ようするに、フライパンとの「2in1」です。
ひっくり返したふた部分がIH兼用のフライパンになって、その用途にも使えるというアイデアです。
加えて、本機については、フライパンが重い上ぶたの役割を果たすので、無水調理にも対応します。ごはんも炊けます。
もちろん、細かく言えば、この形状でフライパンとしての利用の利便性は悪いですし、コーティングや、(適切な温度を教えてくれる)お馴染みのTマークもないです。
ただ、しっかりしたレシピ集は付属しますし、「頭が柔らかい」方には、色々と面白く使えるかと思います。
4・その他のホーロー鍋の比較
【18cm-23cm】(価格は18cm)
22・DANSK(ダンスク) コベンスタイル2 両手鍋
¥8,800〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
【13cm-18cm】
23・DANSK(ダンスク) コベンスタイル片手鍋
¥3,980〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 ホーロー(鉄系)
コーティング ガラス
本体の軽さ ★★★★★ 1.4kg
素材の蓄熱性 ★★★★★
耐久性 ★★★☆☆
洗いやすさ ★★★☆☆
主な用途 煮込む
こちらは、デンマークのダンスクのコベンスタイルシリーズです。
日本では「知る人ぞ知る」ブランドです。Atlasも(なぜか)片手鍋も持っていました。
独特なデザインで、テーブル映えするのが「売り」です。
本体は、こちらは、IH対応の製品です。
サイズ構成は、13cm18cmの片手鍋と、18cm-23cmの両手鍋の構成です。
片手鍋は取っ手が木製で主張がありますが、Atlasはミルクパンとして利用していました。
利用できる料理は、煮込むです。
一方、本体の薄さゆえ、揚げるには利用できない点は注意が必要です。
重さは、18cmモデルの両手鍋で1.4kgです。
T-Falと同様に、重さでいえば、このシリーズは、ルクルーゼのホーロー鍋よりだいぶ軽い水準です。ホーロー用の薄い鋼板を利用することでこの重さを実現しています。
ただ、T-Falと違って、フッ素加工などのノンスティック加工はしていないので、中級者以上に向くでしょう。
無水調理は、想定していません。
食器洗い機は、利用不可です。
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以上、ダンスクのベンスタイルシリーズの紹介でした。
どちらかと言えば、「野菜を甘く」などの機能性と言うより、「カレーをちょっとオシャレに盛り付けたい」などの、美学的な部分を重視する場合、選択肢となります。
ただし、木製ハンドルの片手鍋を含めて、「弱火でコトコト」の原則は、他機種以上に守らないといけない製品です。
【14cm-26cm】〈価格は22cm〉
24・バーミキュラ オーブンポットラウンド
¥35,090〜 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
鍋の素材 ホーロー(鉄系)
コーティング ガラス(3層コート)
本体の軽さ ★☆☆☆☆ 4.2kg
素材の蓄熱性 ★★★★★★
耐久性 ★★★★☆
洗いやすさ ★★★★☆
主な用途 無水調理 煮込む 炊く
こちらは、愛知ドビーのバーミキュラホーロー鍋です。
毎日の「バーミキュラ」レシピ
¥1,430 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
「バーミキュラ」で作りおき
¥1,650 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
日本製のホーロー鍋メーカーとしてはダントツ有名で、コアなファンを持つことでも知られます。
したがって、ルクルーゼ同様に、【バーミキュラ専用のレシピ本】は点数が多く、気軽に楽しみが拡げやすい製品です。
本体は、こちらも、IH対応の製品です。
サイズ構成は、14cm〜26cmの両手鍋の構成です。
25・バーミキュラ SUKIYAKI
¥39,930 Amazon.co.jp (1/23執筆時)
一方、26cmは、すき焼き用があるのが、日本製ぽくて面白いです。
利用できる料理は、煮込む、炊くです。
とくに「炊く」には定評があり、このブログの【高性能炊飯器の比較記事】で紹介したような専用機も派生しています。
性能面では、外観と内面双方に三層のガラスコート(ホーロー)をしている点が、他社より優れます。
一方、底面はリブ底です。他社は、「アロマレイン効果」を期待して、ピコ(突起)にしていました。バーミキュラの場合は異なり、過剰な熱を移さないようにの配慮からこの構造を採用します。
というのも、バーミキュラは、鋳物の部分が全体的にかなり薄い鉄鋳物だからです。直接的に熱が伝わりすぎることからの独自の工夫でしょう。
一方、本体の薄さゆえ、揚げるには利用できない点は注意が必要です。
重さは、18cmモデルの両手鍋で2.6kgです。22cmで4.2kgです。
ストウブのホーロー鍋(22cm)は、3.9kgなので、4.2kgは、ここまで見たなかでも、重めの水準でしょう。
無水調理は、重さとのバーターですが、高度に可能です。
この部分を「売り」としており、日本の鋳物技術を活かしたテーパーエアタイト構造で、気密性については、最高レベルです。
食器洗い機は、利用不可です。
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以上、愛知ドビーのバーミキュラホーロー鍋の紹介でした。
気密調理の精度は高いため、無水調理を狙うならば、第一候補にして良いでしょう。ただ、同じく気密製があるストウブの製品と比較すると、(性能差はあるとはいえ)値段は相当高いです。
予算の問題をクリアできるならばですが、選ぶ意味はありそうです。
今回の結論
人気のブランド鍋のおすすめは結論的にこれ!
というわけで、各社のブランド鍋の紹介でした。
しかし、記事はもう少し続きます。
2・人気ブランドの鍋の比較 (2)
2-1:ステンレスの鍋
予算:5,000円〜
2-2:最終的なおすすめ機種の提案
次回の2回目記事【こちら】では、ステンレス製の鍋を紹介します。
T-Falはもちろん、プロのシェフにも人気の米国のマイヤー・ドイツのフィスラー・イタリアのラゴスティーナの上位製品を紹介します。
本体の軽さ ★★★★★
素材の蓄熱性 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
洗いやすさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、ここまで紹介してきた全ての鍋から、いつものように、Atlasのおすすめ機種!をあげていきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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