1回目記事からの続きです→こちら
2-1・マランツのミニコンポ
2回目記事のトップバッターは、マランツのミニコンポです。
続いて、マランツのミニコンポです。
日本の高級オーディオ企業の1つです。現在は同企業のDENONと比べて、「素直でキレイな音」な製品が多い印象です。
1・ミニコンポの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:パナソニック
1-3:JVC
2・ミニコンポの比較(2)
2-1:マランツ
2-2:DENON
2-3:東芝
2-4:KOIZUMI
2-5:他の企業
3・ミニコンポの比較 (3)
=最終的なおすすめの提案【結論】
今回も1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿いながら説明していきます。
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また、以下では、高評価できるポイントを赤系の文字色で、イマイチな部分を青字で、表記していきます。
【2019年発売】
20・marantz CDレシーバー M-CR612/FN
21・marantz CDレシーバー M-CR612/FB
¥57,600 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
・DALI SPEKTOR1
¥26,388 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレゾ:対応
最大出力:60W×2(6Ω)
スピーカー:10cm+2.7cm
外部接続: Bluetooth Wi-Fi LAN 光
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★☆
低音域:★★★★☆
M-CR612 は、マランツの販売する製品です。
本機の場合、正確には「ネットワークCDレシーバー」であり、スピーカーは別売です。
ただ、デンキヤでは、同じグループのダリのSPEKTOR1 がセットで並んでいましたので、それとの組み合わせで書きます。
本体サイズは、アンプ部分が幅29.2cmで、スピーカーが16.2cmです。
設置スペースは70×40cmほどのスペースは最低限必要です。
CDの再生は、市販のCDのほか、MP3 ・MMAの圧縮音源に対応します。
スピーカー構成は、「2ウェイバスレフ型」です。
11.5cmのコーン型のウーファーと、高音域用の2.1cmのドーム型トゥイーターの構成です。
ウーファーは、一般的なパルプ製ですが、微粒子パルプを利用するウッドファイバーコーンです。ツイーターは、新開発の高速振動タイプです。
低音は、バスレフポートで膨らましています。
ハイレゾは、レシーバー側については対応です。
DACは、192kHz/24bit(DSD 5.6MHz)ですので、一般向けに問題ないです。
再生周波数帯域は、スピーカーのスペック的に、59Hz〜26.0kHzです。
このスピーカーの場合、高音域においてハイレゾに満たないため、CD音質以上の音源を扱いたい場合は、スピーカーは別のものが良いでしょう。
アンプは、総合120Wです。
かなり余裕のあるスペックです。
スマホ・PCからの再生は、Bluetooth・Wi-Fi・有線LANな・光デジタルと、複数の接続パターンに対応です。
Bluetoothは、SBCのみです。
Wi-Fiは、本機は搭載です。
同社のアプリ(HEOS)を媒介に、ハイレゾ音源の伝送もできます。
Android系・iOS系ともに用意されます。
音楽ストリーミング配信は、HEOSアプリ経由で使うのが基本です。
大手では、Amazon Music・Spotify・Tunes inなどが基本対応です。
一方、パナソニックと較べる場合、AppleのAirplay2には対応ですが、Chromecast built-in に対応しないので、マイナーサービスへの対応幅は(特にAndroid系スマホでは)狭めです。
そのほか、Wi-Fiを利用して、【Amazon Alexa対応端末の比較記事】で紹介したようなAlexa対応端末による音声操作に対応します。
USB端子からの再生も、ハイレゾ対応です。
ただし、USB端子はメモリー専用です。
ラジオは、FM・AMに対応します。
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以上、マランツのM-CR612 の紹介でした。
単体のアンプ兼CDレシーバーと考えると、総合120Wの出力を含めて実力がある製品です。
スピーカーは、ダリも良いですが、本機のハイレゾスペックを活かすならば、【ブックシェルフスピーカーの比較記事】で見たような他機でも良いかなとは思います。
2-2・デノンのミニコンポの比較
続いて、日本のデノンのミニコンポです。
先ほどみたマランツと現在は同じ系列の会社ですが、こちらは「低音の厚み」に個性がある点で異なります。
【ネットワークCDレシーバー】
【2023年発売】
22・DENON CEOL RCD-N12-W 【白】
23・DENON CEOL RCD-N12-K 【黒】
¥90,000 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【スピーカー・2本】(2018年)
・DENON CEOL SC-N10-WTEM 【白】
・DENON CEOL SC-N10-BKEM 【黒】
¥11,448 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレゾ:対応
最大出力:80W×2(4Ω)
スピーカー:12cm+3cm
外部接続: Bluetooth Wi-Fi5 LAN 光
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★☆
低音域:★★★★★
RCDN12Wと RCDN12K 、デノンのCEOLシリーズのネットワークCDレシーバーです。
マランツと同じで、単体のCDレシーバーと、単体のスピーカーのセットでの紹介です。もちろん、Atlasが勝手に組み合わせたのではなく、実質的に「セットコンポ」で売られています。
本体サイズは、アンプ部分が幅28cmで、スピーカーが15.4cmです。
本機の場合、70×30cmほどのスペースがあると、設置可能でしょう。
CDの再生は、市販のCDのほか、MP3 ・WMAの圧縮音源を、CD-Rに焼き付けたメディアに対応します。
スピーカーは、「2ウェイバスレフ型」です。
12cmのコーン型のウーファーと、高音域用の3cmのドーム型トゥイーターのコンビです。
オーソドックスな構成で冒険はないですが、あえて言えば、ウーファーが大きめなのが、DENONの個性でしょう。
低音域を無理なく再生できるようにしています。
なお、一般的にはこれで十分でしょうが、サブウーファ出力はあるので、満足できない場合、付け足せます。
ハイレゾ対応は、レシーバー側は対応です。
ただ、このセットの場合、スピーカー側の再生周波数帯域が50Hz〜20kHzです。
そのため、マランツのセットの場合と同じで、スピーカー側が業界の決めた「ハイレゾ水準」に届きません。
ただ、CD音源までなら鳴らしきれますし、充実する低音域・無理のない中・高音域というのが同社の「個性」なので、その傾向が好きな方が選ぶべきでしょう。
「きらびやか」な音が苦手、という方にはむしろマッチします。
アンプは、総合160Wです。
かなり強いですが、4Ωで出しているので、6Ωとすれば、マランツ機と同じくらいでしょう。いずれにしても、ミニコンポとしてみるとかなり余裕のあるスペックです。
スマホ・PCからの再生は、マランツ機と変わりません。
接続は、Bluetooth・Wi-Fi・有線LANな・光デジタルと選べます。
繰り返しの説明になるので、簡単にだけ書いておきます。
Bluetoothは、SBCのみの対応です。
音質は期待できないです。
なお、本機から、Bluetooth再生端末(イヤホンなど)への送信もできますが、その場合もSBCですから、音質はイマイチです。
Wi-Fiは、(兄弟ブランドの)マランツと同じで、HEOS というアプリを使います。
アプリを媒介に、ハイレゾのWi-Fi再生もできます。
定額音楽サービスは、このアプリ経由で、Amazon Music・Spotify・Tunes inなどが基本対応です。
一方、AppleのAirplay2には対応しますが、GoogleのChromecast built-in に対応しないので、Android系の場合、マイナーなサービスへの対応幅がやや狭いと言えます。
USB端子からの再生は、ハイレゾを含めて対応です。
ただし、PCとの直結は不可です。
一方、この手の製品としては珍しく、HDMIが搭載です。
主にテレビの出力用でしょう。eARCではないですが、ARCに対応します。多チャンネルの製品ではないので、十分です。
CEC対応で、TVリモコンでの音量調整も可能です。
そのほか、フォノ端子も装備です。
ラジオは、FM・AMに対応します。
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以上、デノンのCEOLシリーズのRCD-N12などの紹介でした。
「兄弟ブランド」のマランツは、中音域・高音域がキレイで素直な感じ、こちらは、厚みのある低音を「しっかり」出すことに主眼が置かれた感じです。
先述のように、セット構成のスピーカーはハイレゾ非対応ですが、ハイレゾ目的でDENONを選ぶ方も少ないと思いますし、本機の場合、むしろ、素直にセットで買ったらよいかと思います。
おそらく、開発もセットだったのではないかとも思いますし。
【2018年発売】【CDレシーバー】
24・DENON RCD-M41-SP 【銀】
25・DENON RCD-M41-K 【黒】
¥30,971 楽天市場 (6/17執筆時)
【2018年発売】【スピーカー・2本】
・DENON SC-M41-CW 【茶】
・DENON SC-M41-BK 【黒】
¥14,304 楽天市場 (6/17執筆時)
ハイレゾ:
最大出力:30W×2 (6Ω/定格)
スピーカー:12cm+2.5cm
外部接続: Bluetooth 4.0
コーデック:SBC AAC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★☆ 45Hz
低音域:★★★★★ 40 kHz
D-M41シリーズも、デノンの販売する単体タイプの製品です。
1つ上でみた製品と価格グレードは同じですが、どちらかと言えば(本体が)小型であることがポイントとなる製品です。
同時に開発されたSC-M41が、ミニコンポ的に買う場合の基本構成なので、同時に見ていきます。
本体サイズは、アンプ部分が幅21cmで、スピーカーが、片側14.5cmです。
したがって、60×30cmほどのスペースがあれば設置ができます。
単体の販売製品としては、設置面積が少なくて済む水準と言えます。
CDの再生は、市販のCDのほか、MP3 WMAの圧縮音源を、CD-Rに焼き付けたメディアに対応します。
スピーカー構成は、本機も後ろにバスレフポートがある「2ウェイバスレフ型」です。
12cmのコーン型のウーファーと、高音域用の2.5cmのドーム型トゥイーターの構成です。
1つ上で見たデノンの、CEOLシリーズと比べても、低音域が充実する点では同等で、スピーカー部分のグレードの差はあまりないです。
ハイレゾは、非対応です。
スピーカー部分の再生周波数帯域は45Hz-40 kHzです。そのため、スピーカーは対応できています。
しかし、CDレシーバー側がその水準にはないです。
そもそもWi-Fiを搭載しない機種ですし、CD音源までの専用機といえます。
アンプは、総合60Wです。
6Ω時の定格出力としての表示なので、先ほどの機種とは比べられません。
あえていえば「控えめ」ですが、SC-M41と合わせる分には問題ないですし、十分でしょう。
スマホ・PCからの再生は、Bluetoothのみです。
コーデックは、ただ、SBC・AACも対応なので、iOS系との相性は良いでしょう。
USB端子からの再生は、対応です。
PCとの直結はできません。
ラジオは、ワイドFMを含めて対応です。
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以上、デノンのD-M41シリーズの紹介でした。
「セットコンポ」ではない本格的と言える製品としては、だいぶコンパクトです。本機は、各世代、オーディオ誌の評価も高かった定番機種ですので、評価も高いです。
ただ、最近の機種では、ネットワークオーディオ部分の弱さが見られるため、現状では、個人的にはあまりオススメしません。
2-3・東芝のミニコンポの比較
つづいて、東芝(東芝ライフスタイル)です。
昭和時代のミニコンポ全盛期には、相当な展開があった企業です。
その名残がみえる機種が今も出ていて、わりと人気です。
【2023年発売】
26・東芝 Aurex TY-AK21(S)
27・東芝 Aurex TY-AK21(K)
¥29,960 楽天市場 (6/17執筆時)
【2020年発売】
28・東芝 Aurex TY-AK2
¥32,000 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレゾ:対応
最大出力:20W×2
スピーカー:6.4cm+2cm
外部接続: Bluetooth 5.3
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
高音域:★★★★☆
低音域:★★★★☆
TY-AK2 は、東芝のミニコンポです。
レトロな外観ですが、ハイレゾ音源対応の「最新機」ですが、レガシー的要素もある、ニッチな製品です。
シルバー色のみ旧機のTY-AK2が残ります。
違いは、Bluetooth4.2からBluetooth5.3へ、Bluetooth部分のSOCが更新された点です。
通信安定性は多少向上しますが、そもそもBluetoothだと音質があまり良くないため、値段差ほどの価値はないと思います。値段で決めてOKです。
本体サイズは、幅350×奥行218×高さ126mmです。
基本的に、壁際にならどこでも置けるサイズで、小さめです。
CDの再生は、市販の音楽CDに対応し、CD-Rなどに焼かれたMP3にも対応します。
一方、本機は、カセットテープレコーダーが搭載です。
ノーマルテープのみですが、録音にも対応です。
昭和レトロな仕様ですが、テープの再ブームも起こってるようです。
少なくとも「断捨離」の部分を含めて、需要はあるでしょう。
スピーカー構成は、小型機ですが「2ウェイバスレフ型」です。
中低音域の再生に用いる6cmのウーファーと、高音域用の2cmのトゥイーターです。
それぞれ小さめですが、2ウェイですので、むしろよくいれたなという感じでしょう。
再生周波数帯域は、正確な値を出しません。
しかし、高音域が40kHzを超え、ハイレゾ対応という記載があります。
そのための2WAY式でしょう。
「売り」と言えるのは、ハイレゾ音質への「アップスケーリング機能」です。
パナソニック機でも、同様の機能を紹介しました。
CDやカセットテープなどの「レトロ音源」を高解像度化できる部分が、本機の一番の特長です。
アンプは、実用最大出力が40Wです。
「レトロ」なラジカセはパワー重視でしたが、こちらはやや控えめです。
スマホからの再生は、Bluetooth 4.2を利用します。
コーデックは、SBCのみですので、あまり重視しない部分でしょう。
USB端子からの再生も、対応します。
MP3のほか、FLAC・WAVも通るので、ハイレゾ音源も可です。
そのほか、SDカードスロットもあり、USB同様の規格で再生できます。
ラジオは、AM・FM・ワイドFMに対応します。
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以上、東芝のTY-AK2の紹介でした。
基本的に、過去の音源を「断捨離」したい、「昭和を知る大人」の方向けの製品です。
その部分で、アップコンバート機能など「プラスアルファ」もありますし、気が利いた製品だという印象です。
メーカーとしては、昔から「ラジカセ」を販売していた経緯が生きた形だと思います。
本機の場合、カセットやCD音源を、アップコンバートさせつつ、USBフラッシュメモリーや、SDカードに「最新のハイレゾ音質」で保存していくというのが、メインの用途でしょう。
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【2023年発売】TY-CDX91(S)後継機
29・東芝 TY-CDX92(S)
¥17,930 楽天市場 (6/17執筆時)
ハイレゾ:
最大出力:3W×2
スピーカー:8cm
外部接続: Bluetooth 5.3
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
高音域:★★☆☆☆
低音域:★★☆☆☆
なお、同社からは、TY-CDX92という製品も出ています。
同じく、カセットテープ対応機で、SDカード、USBメモリーにも対応する機種です。
ただ、アンプが極端に弱く、さらに、音質向上機能もない製品です。
簡単に言えば、本機はカラオケ用で、機能も、音程やテンポ調整など、そちらに特化したものになります。
2-5・コイズミのミニコンポの比較
つづいて、コイズミのミニコンポです。
美容家電や調理家電で有名な企業です。ただ、レトロ系の小型音響もしばらく前から展開しているようです。
【2024年発売】
30・コイズミ SDB-4349/K
¥11,000 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【2021年発売】(本体白)
31・コイズミ SDB-4345/W
¥11,000 楽天市場 (6/17執筆時)
ハイレ:
最大出力:2W×2 (4Ω)
スピーカー:6.4cm
外部接続: Bluetooth 5
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM AM)
高音域:★★☆☆☆
低音域:★★☆☆☆
ステレオCDシステム SDB-4349/Kは、日本のコイズミが販売するスピーカーです。
新旧両機種ありますが、性能は同じです。
本体サイズは、幅360×奥行95×高さ180mmです。
やや小型で、1.2kgと軽いため、壁掛けができる部分が面白いです。
CDの再生は、一般的な「音楽CD」に対応できます。
CDはスライド式で、上部にモーターで空く仕組みです。
安いですが、リピートやランダムなどの再生は対応できますし、リモコンもあります。
スピーカー構成は、フルレンジのステレオです。
口径は、しかし、サイズ感に比して6.8cmと小さいです。
アンプは、総合4Wなので、手のひらサイズのBluetoothスピーカー並です。
音質部分の工夫は、低音強化や、クリアサウンド系の工夫はないです。
スマホ・PCからの再生は、Bluetooth通信での対応です。
コーデックの情報がないので、対応はSBCのみでしょう。
Wi-Fiは、非搭載です。
USB端子からの再生は、対応です。
このほか、SDカードスロットがあるのは独特です。
ラジオは、FMとAMに対応します。
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以上、KOIZUMIの SDB-4345の紹介でした。
今回の記事の冒頭で見たパナソニックの入門機と価格はさほど変わりません。
ただ、スピーカーの口径が小さいほか、アンプがかなり弱いので音質は差があるでしょう。
ただ、形状的な利点を活かした「壁掛け」利用ができるのは、見どころです。同じように薄型のパナソニック機の場合も、後部にフックがあるので、同じことはできそうですが、重さが2.4kgですので、割としっかり取り付ける必要があるので。
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このほか、壁掛け対応の製品は、コイズミや他企業から出ています。
順番にみておきます。
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【2024年発売】
32・コイズミ SDB-4348/S
¥12,877 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレ:
最大出力:2W×2 (4Ω)
スピーカー:6.4cm
外部接続: Bluetooth 5
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM AM)
高音域:★★☆☆☆
低音域:★★☆☆☆
第1に、SDB-4348です。
コイズミが販売する製品で、下位機種にあたります。
サイズは、幅318×奥行57×高さ147mmです。
机などに置けますが、本機も970gと軽いので、壁掛けできます。
こちらは、乾電池(単3・6本)でも動きます。
CD5時間、Bluetooth16時間、ラジオ18時間ですので、長くはないです。
スピーカーの口径は、7.5cmです。
受遺機より大きめにとってありますが、筐体が薄い関係で、必ずしも上位と言うわけではないです。低音を増幅するための工夫も見られないので。
アンプは、こちらも総合4Wです。
一方、CD再生とBluetooth・ラジオは対応しますが、USBとSDカードは非対応です。リモコンもありません。
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結論的にいえば、このタイプの壁掛け軽量機を選ぶとしても、先ほどの上位機の方が良いかと思います。
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【2024年発売】
33・コイズミ SDD-4347/S
¥12,877 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレ:
最大出力:2.2W×2 (4Ω)
スピーカー:6.4cm
外部接続: Bluetooth 5
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM AM)
高音域:★★☆☆☆
低音域:★★☆☆☆
第2に、SDD-4347です。
こちらは、コイズミのそのまた下位機種です。
サイズは、幅326×奥行53×高さ142mmです。
1.2kgとこちらも小型で、やはり壁掛け対応できます。
加えて、乾電池(単3・6本)でも動きます。
ただし、CDで3.5時間です。
スピーカーの口径は、7.7cmです。
アンプは、総合4.4Wです。
他機よりも、わずかですが、アンプ出力と口径サイズは大きめです。
一方、こちらは、CD再生とラジオほか、USBとSDカードでの再生に対応する一方で、Bluetoothが未装備です。リモコンもありません。
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結論的にいえば、どちらかといえば、シニア世代に向けた機種と言えます。
そのうち、通販番組に出てきそうな製品です。
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【2024年発売】
34・コイズミ SAD-4346/W
¥11,877 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレ:
最大出力:2W×2 (4Ω)
スピーカー:6.4cm
外部接続: Bluetooth 5
コーデック:SBC
USBメモリ:
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★☆☆☆
低音域:★★☆☆☆
第3に、SDB-4346です。
同社の廉価版です。
サイズは、幅318×奥行53×高さ142mmです。
やはり、壁掛けができる設計で、乾電池でも動きます。
スピーカーの口径は、7.7cmです。
アンプは、総合4Wです。
装備的には、Bluetoothとラジオは付属ですが、USBとSDカードは未付属となるほか、リモコンもありません。
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結論的にいえば、やはり、音質自慢の製品ではないです。
スピーカーは、コーンのサイズも重要ですが、音を膨らませるための空間、あるいは、ソフト的な工夫などがある程度ない機種は、音に膨らみがでないので。
【2021年発売】
35・ケンウッド LCA-10-W
36・ケンウッド LCA-10
¥17,865 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレ:
最大出力:5W×2 4Ω)
スピーカー:5.5cm
外部接続: Bluetooth 4.2
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★☆☆☆
低音域:★★☆☆☆
第4に、LCA-10です。
こちらは他社ですが、同じような小型機として、日本のケンウッド(JVCケンウッド)が販売するスピーカーです。
サイズは、幅375×奥行98×高さ209mmです。
コイズミの上位機ほどではないですが、小さめです。
スピーカーの口径は5.5cm、アンプは、総合4Wです。
シンプルにスペックだけでいえば、コイズミより弱いです。
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結論的にいえば、ライバル機よりさほど安いわけでもないので、デンキヤ店頭で、見かけで選ぶと、音質面で、すこし後悔するだろう機種と言えます。
2-5・その他のミニコンポの比較
最後に、ここまで見た以外の各社の製品を「ざっくり」まとめてみておきます。
【2023年発売】
37・ドウシシャ Orion オリオン SMC-140BT
¥9,800 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレゾ:
最大出力:5W×2 (6Ω)
スピーカー:7cm
外部接続: Bluetooth 5.2
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★☆☆
低音域:★★☆☆☆
SMC-140BTは、家電商社のドウシシャがORIONブランドでだす製品です。
老舗の黒物家電メーカーですが、現在はそちらが商号をもち、値ごろ感のある家電で一定のプレゼンスを出しています。
本体サイズは、幅180×高さ126×奥行240mmです。
同じほどのサイズの製品をパナソニックなども出していて、そちらがライバルです。
昔からあるオーソドックスな形状とも言えます
CDの再生は、一般的な「音楽CD」に対応できます。
MP3に圧縮して焼き付けたCD-Rの再生にも対応できます。
スピーカー構成は、1ウェイ方式です。
ただ、同型状・同価格帯のライバルのパナソニック機より小さい7cmのユニットです。
バスアップする特段の工夫もないので、格安機としても低音は物足りないでしょう。
音質部分の工夫は、ソフト面、ハード面とも仕様素材や技術に関する説明はないです。
アンプは、総合10Wです。
オーソドックス形状の入門機としてはかなり弱めです。
インピーダンスの開示はないですが、スピーカーと同等とすれば6Ωですし、そう言えます。
スマホ・PCからの再生は、Bluetooth通信での対応です。
ただ、BC規格のみ対応です。
USB端子からの再生は、MP3のみ対応です。
ラジオは、FM・ワイドFMに対応します。
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以上、オリオンのSMC-140BTの紹介でした。
オーソドックスな形状の格安・小型機です。
ただ、同クラスの他社機に比べて、同じほどの設置寸法で、ユニット径が小さいのと、アンプのパワーが弱めである部分が問題に思います。
【2024年発売】GAA4-MCA0001
38・AIWA aiwa audio -G MCA1
¥43,780 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレゾ:
最大出力:10W+ツイーター (6Ω)
スピーカー:
外部接続: Bluetooth 5.3
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★☆☆
低音域:★★☆☆☆
aiwa audio -G MCA1は、アイワが販売する製品です。
昭和時代の老舗のオーディオ企業です。
ソニーにブランド譲渡して、21世紀初頭に一旦終息しましたが、ブランド譲渡を受けた日本企業(十和田オーディオほか)によって、近年オーディオ分野に再進出している、という感じです。
オールド世代に「通じる」ネームバリューがある企業と言えますが、本機自体もターゲットはそのような感じです。
本体サイズは、本体のみで、幅318×奥行285×高さ293 mmです。
それに別体のスピーカー(W160×D140×H245nn )が左右です。
大きいですが、写真のようにレコードプレーヤー(33/45回転)とダブルカセットデッキを備えるからです。
なお、メタルテープの再生は可能ですが、音質は通常です。
CDの再生は、一般的な「音楽CD」に対応できます。
MP3に圧縮して焼き付けたCD-Rの再生にも対応できます。
スピーカー構成は、2ウェイです。
細かいスペックは公開されませんが、6-7cmほどのウーファーとドーム型のトゥイーターです。
音質部分の工夫は、ソフト面、ハード面とも仕様素材や技術に関する説明はないです。
アンプは、ウーファーは左右総合で10Wです。
それに、スペック不明のトゥイーターが装備されます。
スマホ・PCからの再生は、Bluetooth通信での対応です。
Bluetoothのバージョンは、5.3ですし比較的新しいです。
ただ、コーデックは未開示で、おそらく、SBCのみです。
USB端子からの再生は、MP3のみ対応です(16GBまで)。
MP3ながら録音もできます。
ラジオは、FM・ワイドFMに対応します(76〜108MHz)。
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以上、アイワのaiwa audio -G MCA1の紹介でした。
レコード・カセットの「断捨離(整理)」のために売れているような製品でしょう。
昔からこの手の製品は、オールドブランドで色々出てきました。こうした製品を欲するシニアが、(とうとう)「アイワ世代」に突入したかなと、時代の流れを感じました。
音質面は特段語るべき部分はないので、目的に応じて選べば良い機種です。
【2021年発売】【CDレシーバーなし】
39・harman/kardon SoundSticks 4
¥44,000 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
ハイレゾ:
最大出力:140W (総合)
スピーカー:13.3cm+3.5cm×8
外部接続: Bluetooth
コーデック:SBC
USBメモリ;可
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★☆ 20kHz
低音域:★★★★☆ 40Hz
SoundSticks 4 は、米国のHarman Kardonが販売する製品です。
本機については、CDレシーバーがないので、【Bluetoothスピーカーの比較記事】のほうで紹介しようか、あるいは【PCスピーカーの比較記事】で紹介しようか迷いました。
ただ、用途としては「ミニコンポ変わり」にしたい方が多いと思い、こちらの記事にしました。
本体サイズは、サブウーファーを兼ねた本体が231 x 276 x 23mmです。
2基のサテライト部分が84 x 271 x 84 mmです。
サブウーファ兼本体は、設置場所に自由度があります。
本体は、同社のALLUREスピーカーの用ようでハーマンらしいです。
CDの再生は、先述のように意図していません。
スピーカー構成は、左右に4基ずつの3.5cmのフルレンジが直列に、本体に13.3mmのサブウーファです。
総合出力は、140Wとなるので見かけによらず結構あります。
ただ、サブウーファもさほど大きなものではないので、重低音という部分ではさほど強調できない製品で、バランス重視です。
ハイレゾは、非対応です。
再生周波数帯域が、40Hz-20 kHzですので。
スマホ・PCからの再生は、Bluetoothを利用します。
コーデックはSBCのみで、Bluetoothも4.1なので、この部分については、やや弱めです。
音楽ストリーミング配信や、ラジオなどは非対応です。
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以上、 harman/kardon SoundSticks 4 の紹介でした。
一見するとインテリア性重視に思えますが、バランス感のある結構良い音が鳴ります。
BGMをリビングで流しっぱなしにする場合で、凝ったデザインのものが欲しい場合、候補になるでしょう。
【2020年発売】定価:130,000円
40・Technics OTTAVA f SC-C70MK2-K
41・Technics OTTAVA f SC-C70MK2-S
¥(131,645) 楽天市場 (6/17執筆時)
ハイレゾ:対応
最大出力:30W×2+40W (6Ω)
スピーカー:8cm+2cm/ 12cm
外部接続: Bluetooth Wi-Fi LAN 光
コーデック:SBC AAC
USBメモリ;可
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★★ 50kHz
低音域:★★★★★★ 40Hz
オッターヴァフォルテは、パナソニックが自社の高級音響ブランドの「テクニクス」から出すミニコンポです。
このシリーズは、単品のレシーバーなどの展開は多いです。しkさい、オールインワン型のミニコンポと言えるのは、本機だけです。
なお、本機は(たまにネットでも見かけますが)基本的に受注生産の店頭販売品です。例えば、ビックカメラの実店舗などで、ディスプレイされているのを見かけます。
本体サイズは、 幅450 ×高さ143×奥行280mmです。
奥行がそこそこあるのは、上部にディスクを入れる仕様だからです。
ディスク部は振動対策などもなされますが、平置きの方が音質的に安定する面があるからでしょう。
CDの再生は、市販のCDのみ対応です。
スピーカー構成は、「2ウェイバスレフ型」です。
8cmのマイカ(雲母)素材のウーファーと、高音域用の2cmのトゥイーターが左右に付きますj。
この部分で言えば、さほど大きなユニットではないのですが、本機の場合、12cm/40Wのサブウーファーが後部に内蔵されます。
一体型ですが、ユニット間に十分なスペースを確保した上で、独立駆動させることで、音質の劣化を極力防いでいます。
再生周波数帯域は、40Hz〜50kHzです。
トゥイーターを装備することでハイレゾに対応するようにした上で、ウーファーの小ささは、サブウーファーで補うので、音域は広く、スケール感があります。
アンプは、総合100Wです(定格)。
左右が60Wで、サブウーファが30Wです。
音質は、サイズ感からすると、低音がやはり豊かです。質は違いますが、BOSEより出ている感じはあります。
高音域もハイレゾ「対応」だけに出ますが、それ「専用」という感じではないでしょう。中音域を犠牲にしない感じがあり、総合的には良音です。
通常音源をハイレゾ音声にリマスターする機能が付属です。これは、パナソニックの下位機種でも見ましたが、同じ系統の技術です。
スマホ・PCからの再生は、Bluetooth・Wi-Fi・LAN・光デジタルに対応です。
Bluetoothは、 AAC・SBCです。
低遅延ではないので、動画を見る際などは、基本的にWi-Fiを使ってね!という製品です。
Wi-Fiは、同社の純正アプリを利用することで、ハイレゾ音源などをスマホから転送できます。
定額音楽サービスは、純正アプリだと、3種のみです。
ただ、AppleのAirPtay2とGoogleのChromecast built-inに規格対応です。
1回目記事の冒頭や、パナソニックブランドの上位機の説明で書いたように、これらの仕組みを利用することで、Amazon Music ・Spotify・Apple music・YouTube musicほか、たいがいの大手の主要サービスは対応できます。
USB端子からの再生は、対応です。
ラジオは、ワイドFMを含めて対応します。
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以上、テクニクスのオッターヴァフォルテの紹介でした。
個人的に(本機ではないですが)テクニクス愛用者ですので、やや「バイアス」がありますが、サイズ感に見合わず、また、「値段に見合った音」がしました。
ハイレゾ目的にはあまり向かないですが、音は豊かでバランスも良いです。アルミの筐体も音質への効果のほか、高級感も引きだしているため「デザイン家電」としても評価できます。
ただ、この値段を出せば、単品スピーカーとアンプでも中級機が組めてしまうため、あくまでも「コンパクト性」をマストと考える方向きの高級機です。
【2024年発売】
42・ruarkaudio R3 R3-WAL
43・ruarkaudio R3 R3-SG
¥165,000 楽天市場 (6/17執筆時)
ハイレゾ:対応
最大出力:30W
スピーカー:7cm
外部接続: Bluetooth4 Wi-Fi LAN 光
コーデック:SBC AAC Apt-X
USBメモリ;可
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★☆ 20kHz
低音域:★★★★★ 40Hz
R3 Compact Music System は、イギリスのルアークオーディオの販売する超高級ミニコンポです。
日本ではDelfin Japanが代理店です。
少し前まで、上位機のuarkaudio R5がありましたが、そちらは生産完了です。
デザインは、言及に値します。
ウォルナットモデルは特に、クラシックで、家具的な美しさもあると感じます。
値段瀬邸はそこを含めて価値を見いだせる方に向けたものでしょう。
本体サイズは、 幅420 ×高さ166×奥行220mmです。
CDをいれる部分は前で、スロットローディング式です(写真は同系列の上位機)。
個人的にこの方式はメンテ性(あるいは修理対応)の部分であまり好きではないのですが、高級機だけに問題ないと言えるのかもしれません。なお、8cmCDは対応できません。
スピーカー構成は、7.5cmのフルレンジ(ポリプロピレン素材)が2基です。
以前はウーファー付の上位機がありましたが、現在は終売です。
再生周波数帯域は、40Hz〜220Hzです。
DACは、192kHz/24bitですが、スピーカー部分の仕様は(業界基準的に言って)ハイレゾ音源対応は視野に入れたものではないでしょう。
アンプは、AB級の30Wとのみ表記です。
そこまで強くないです。
音質は、こちらは、未視聴です。
視聴できたら何かしら書こうと思います。
スマホ・PCからの再生は、Bluetooth・Wi-Fi・LAN・光デジタルに対応です。
USBは、PC接続用ではなく、USBメモリなどの音源(MP3/AAC/FLAC/WAV/WMA)を再生するためのものです。
そのほか、フォノ端子とRCA入力もあります。
Bluetoothは、 AAC・SBC・Apt-Xに対応です。
割と充実しますが、Bluetoothは4.0なので、Socはやや古めでしょう。
Wi-Fiも、発売時期としては、Wi-Fi4の水準なので同じことが言えます。
定額音楽サービスは、Spotify Connectほか、Amazon Musicに対応です。
あとはDeezerとTidalです。UNDOKという自社アプリを利用します。
iOS・Google用ともに展開されますが、発売時に調べた際は日本語対応はありませんでした。
ラジオは、FMに対応します。
クラシックなロッドアンテナが目立ちますが、日本の一部のラジオ局は非対応との表記です。87.5〜108.0MHzの範囲のみ受信対応です。
このほか、ユニークな形のリモコンが付属します。
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以上、ruarkaudio R3 の紹介でした。
完全に「日本仕様」にして販売している機種でもないので、主には中・上級者むけと言えます。
値段からしても、主には、インテリア性を求めるハイクラス向けの小型システムでしょう。デザイン性は、先述のように、全く文句はないです。
音質部分は、ただし、一体型で、また、直進的なスピーカー配置なので、集中して聴くというより、BGM的に聞き流す使い方が主になりそうです。
また、この価格だと、単品アンプ+スピーカーで相当良いものも買えるので、値段的に音質評価は辛くならざるを得ない部分があります。むろん、ミドルグレードのミニコンポに「負ける音質」というわけではないですけれど。
いずれにしても、やはり、外観デザインに「惚れた」という方が選ぶべき製品です。
次回に続く!
高音質なミニコンポのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ミニコンポの最新機の比較の2回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
3・ミニコンポの比較 (3)
=最終的なおすすめの提案【結論】
高音域再生力 ★★★★★
低音域再生力 ★★★★★
アンプ性能 ★★★★☆
ネットワーク ★★★★★
設置性の良さ ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
最終回となる3回目記事【こちら】は、結論編です。
ここまで見た全機種のなかから、目的別、予算別にAtlasのおすすめ機種!を提案していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
3回目記事は→こちら