Top オーディオ製品 比較2020'【解説】ノイキャンヘッドホン42機の音質とおすすめ・選び方 (1)

2020年08月27日

比較2020'【解説】ノイキャンヘッドホン42機の音質とおすすめ・選び方 (1)

【今回レビューする内容】2020年 通勤通学向けのノイズキャンセリングヘッドホンの性能とおすすめ・選び方:電車・飛行機でのノイズキャンセル:iPhone Android対応ノイズキャンセリング対応ヘッドホン

【比較する製品型番】ソニー MDR-ZX110NC WH-XB900N WH-CH710N B h.ear on 3 Wireless NC WH-H910N WH-1000XM3 B WH-1000XM4 Bose Noise Cancelling Headphones 700 BOSE QuietComfort 35 U Beats Studio3 Wireless DENON AH-GC25NCBKEM AH-GC30 ゼンハイザー M3AEBTXL B&O Play BeoPlay H8i パナソニック RP-HD610N RP-HD600N JVC HA-S88BN HA-S78BN Skullcandy CRUSHER ANC VENUE S6HCW-L003-A S6HCW-L568-A PXC 550-II Wireless HD 450BT SHURE AONIC 50 SBH2350-J AKG Y600NC WIRELESS Bowers & Wilkins B&W PX7 PX5

今回のお題
ノイズキャンセリング対応ヘッドホンのおすすめはどれ?

 どもAtlasです。

 今回は、2020年8月現在、最新のノイズキャンセリング対応ヘッドホンの比較です。

 電車通勤や飛行機などに向いているノイズキャンセリング(ノイキャン)機能が付いたヘッドホンを比較します。

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 格安な機種を紹介するほか、Bluetooth無線ハイレゾ音源に対応する高級なノイキャンヘッドホンも網羅しました。

1・ノイキャン効果 ★★★★★
2・音質の良さ   ★★★★★
3・重低音     ★★★★★
4・ハイレゾ再生  ★★★★★
5・ワイヤレス対応 ★★★★★
6・総合評価    ★★★★★

 というわけで、以下では、いつものように、各製品を機種ごと比較します。

 そして、最後の「結論」部分では、上表のようなポイントから、「Atlasのおすすめ機種!」を提案する形で記事を進めていきます。

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1・ノイキャンヘッドホンの比較
2・ノイキャンイヤホンの比較

 なお、最近対応機種が増えてきたため、インナーイヤータイプについては記事を分けました

 恐れ入りますが、上記2番の【おすすめノイズキャンセリングイヤホンの比較記事】をご覧ください。

1・ノイキャンヘッドホンの選び方

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 はじめに、各ヘッドホンに搭載されるノイズキャンセリング技術について、その基本的な仕組みと、製品ごとの違い特長について説明しておきます。

1・ノイズキャンセリングの仕組み

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 ノイキャンの基本となる技術は、どのメーカーの製品も同じです。

 つまり、本体外部につけられた「マイク」がノイズ(騒音)を拾い、それと逆の傾向を持つ音を発生させて、ノイズを打ち消すというものです。

 しかし、同じ「ノイキャン」でも製品ごとに精度に差があります。 

1・搭載されるマイクの数
2・制御するプロセッサーの処理能力
3・騒音の種類・気圧など状況判断力

 これは、主に、上表の3点において各製品ごとに搭載技術が異なるためです。

 結論的にいえば、上記技術が揃った製品が「最も優秀」となります。

 ただ、乗り物の発するノイズと、日常生活上のノイズとは音の周波数が異なります。

 そのため、例えば「搭載マイク数が多いほど優秀な製品!」とはならない点が、難しい部分です。

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 そのため、今回は、各製品のノイズキャンセリングの「仕組み」や「得意分野」も、できるだけかみ砕いた形で説明していくつもりです。

2・キャンセルできる音・できない音

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 ノイズキャンセリングは、名前の通り、全ての音を完全に無音化できる、というわけではありません。

 例えば、電車の走行音や、オフィスの空調音自動車騒音などは、音の軽減は得意です。

 しかし、電車のアナウンスや話し声、プリンターの駆動音など、高い周波数の音の軽減は不得意です。

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 結論的にいえば、自宅用と言うより、移動中に使うことを想定して作られている製品です。

 そのため、最近は、必要な音を消してしまわないように、手が本体にふれたときに外音を聞きやすくする外音取り込みモードを備える機種も出はじめました。(BOSEやSONYなど)

3・ノイキャンヘッドホンの音質

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 音質については、昔と違って、ノイキャン機でも優れたドライバー(スピーカー)を搭載し、高音質なハイレゾ音源に対応できる機種も出そろっています。

 ノイズキャンセリングヘッドホンを選ぶ場合、騒音下という状態の悪い場所で音楽を聴くと言うことが前提です。

 そのため、原音に忠実な再生を好む「音質重視」の人が好まない「低音域・高音域双方が強調されるドンシャリ系」か、「小音量再生でも低音域がしっかり出せるBOSE系」の方が、現実的には音が良いとAtlasは思います。

 今回は、こうした点も含めつつ、「オススメ機種」を考えていきたいと思います。

2・ノイキャン対応のヘッドホン(有線)

 それでは、早速紹介をはじめます。

 なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で記しています。


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 1・ソニー MDR-ZX110NC
  ¥4,091 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:10Hz-22kHz
ドライバー: 30mm
連続再生時間:80時間
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:150g

 MDR-ZX110NCは、ソニーが発売するノイズキャンセリングヘッドホンです。

 同社の製品としては、最も安い製品です。

 接続方法は、付属の有線ケーブルを使う方式です。

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 本体の重さは、乾電池の重さを入れても150gと軽量です。

 サイズもコンパクトですし、折りたためるので持ちはこびに便利です。

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 再生周波数帯域は、低音域10Hz高音域22kHzです。

 「再生周波数帯域」は、「Hz」の数値が小さいほどに低音域が、「kHz」の数値が高いほどに高音域が出せることを意味します。

 人間の耳の可聴域は、20Hz-20kHzなので、オーバースペックにも思えます。

 しかし、実際的に、測定値に余裕があった方が、音域は広く感じやすいため、数値として重要です。

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 ドライバーは、30mmのドーム型ドライバー(振動板)を採用します。

 大きいほど音質は良いですが、一般的なヘッドホンのドライバーの標準(40mm)より、小さめです。

 同社の製品としては、低音域の再生周波数帯域が、10Hzと弱めなのは、この部分が影響しています。

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 ノイズキャンセリング技術は、マイクを1つだけ使う、最も基本的な技術のみ用いられています。

 そのため、騒音の抑制量が劣ります。

 スペックとして言っても、上位機種の総騒音抑制量は、17デシベル(98%)に対して、こちらは13デシベル(95%)までです。

 稼働時間は、80時間と長いです。

 ただし、この機種は、乾電池式であり、単4乾電池を利用する点には注意が必要でしょう。

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 以上、ソニーMDR-ZX110NCの紹介でした。

 非常に安く手に入る点が、最大の魅力です。

 手軽に試せるのは良いですが、ノイキャンの精度は最低限で、ドライバも小さくあまり音質には期待できない製品です。


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 2・DENON AH-GC25NCBKEM
 3・DENON AH-GC25NCWTEM
  ¥19,409 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:5Hz-50kHz
ドライバー: 40mm
連続再生時間:40時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:287g

 AH-GC25NCは、日本の老舗音響メーカーであるDENONが販売するヘッドホンです。

 接続方法は、ケーブル方式です。 

 1万円前後の有線式については、ソニー(MDR-1RNCMK2)が撤退したので、貴重な選択肢です。

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 本体の重さは、287gです。

 重くもないですが、決して軽くもない、存在感のあるヘッドホンです。

 ただ、側面に形状記憶フォームを利用するなど、フィット感は良く、疲れにくいです。

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 再生周波数帯域は、5Hz-50kHzです。

 この数値は、メーカー間の比較にはあまり適さない場合もあります。

 低音域は、それでも5Hzまでというスペックで、デノンが強調する部分です。

 高音域は、50kHzまでです。

 40kHzを超えるため、ハイレゾ音源に対応できる水準です。

 もちろん、再生周波数帯域だけで、音の善し悪しは決まりません。ただ、音の傾向が分かる数少ない客観データとしてAtlasは(割と)重視しています。

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 ドライバーは、40mmの大きなドーム型ドライバーを採用します。

 しかも、デノンの単体スピーカーと同じ、カーボンファイバー・フリーエッジ・ドライバーです。

 外観も「スピーカーユニット」のようですが、実際、外周をロールエッジで支えるフリーエッジ構造で、振動の均一性に効果があります。

 一方、素材のカーボンファイバーは、剛性と軽量性を併せ持つ素材で、スピーカーに適していると言えます。ただ、処理が難しいようで、採用するメーカーは割と少ないです。

 音質は、同社は、伝統的に、充実した中音域と、迫力のある低音域特長です。

 一方、この機種は、ハイレゾ対応という部分からも分かるように、高音域の伸びやかさにむしろ特長を感じます。

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 ノイズキャンセリング技術は、値段相応に「高度」です。

 この機種は、外側の集音マイク(フィードバック)と内側の集音マイク(フィードフォワード)を持つハイブリッド式(ダブル方式)です。

 ダブル方式は、耳周辺の聴いている音楽の音をふまえて、キャンセリングレベルを調整するため、より高度です。

 また、「飛行機」・「シティ」・「オフィス」の3モードを搭載します。

 飛行場などで、アナウンスのため、外音を取り込みたい場合に、「周囲音ミックス機能」も利用できるため、有線式では「例外的に高機能な機種」です。

 稼働時間は、40時間です。

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 以上、DENONAH-GC25NCの紹介でした。

 Bluetoothが不要の方で、ワイヤードで性能の良いモデルを探している方には、良い選択肢と思います。

 音質面でもフリーエッジ・ドライバーの採用など面白い部分もありますし、この部分で「オススメ度」は高いです。

3・ノイキャン対応のヘッドホン(無線)

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 続いて、Bluetoothを搭載する、ノイズキャンセル対応ヘッドホンを紹介していきます。

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 なお、Bluetoothの場合は、ヘッドホンまで音データを圧縮して送ります。

 その際に、音の劣化が起こるため、有線モデルよりも音質は悪化する場合があります。

 ただし、圧縮規格(コーデック)によっては、その弱点をカバーできる場合もあるため、その点も詳しく書いていきます。


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 【2017年】

 4・JVC ノイズキャンセリング HA-S88BN
   ¥8,445 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:8Hz-25kHz
ドライバー: 40mm
コーデック: SBC
連続再生時間:27時間
ノイズキャンセル:対応
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:195g

 HA-S88BN は、日本の音響メーカーである、JVCケンウッドが発売するノイキャン対応製品です。

 この価格のワイヤレス機では珍しく、ノイズキャンセリング技術を搭載する製品です。

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 本体の重さは、195gです。

 十分軽量といえる水準です。

 再生周波数帯域は、低音域8Hzで、高音域は、22kHzです。

 いずれも、人間の可聴域に対して余裕がある水準です。

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 ドライバーは、40mmです。

 軽量ヘッドホンの「標準サイズ」です。

 再生周波数帯域に余裕があるのも、あまり小型化しなかったからでしょう。

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 音質は、やや派手目ながら、ドライバの大きさが幸いし、このクラスでは十分な音質です。

 ボーカル用の「クリア」、低音を強調する「バスブースト」モードが付属しますが、利用する場合、ややバランスが崩れます。

 Bluetoothコーデックは、SBC規格のみです。

 連続再生時間は、27時間です。

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 ノイズキャンセリング機能は、搭載です。

 この価格では搭載が珍しいです。

 ただ、最近のNCが、2マイク仕様が標準化されている点からすれば、1マイク式のこの機種は、キャンセルレベルは、「そこそこ」ではあります。

 使い勝手の部分では、この機種も、ヘッド本部分で、リモート操作が可能なほか、ハンズフリー通話にも対応します。

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 以上、JVCHA-S88BNの紹介でした。

 言うまでもなく、ノイズキャンセリングの搭載が見どころです。

 音質面も、ドライバーのサイズも平均を超えていますし、価格以上の性能は期待できるでしょう。

 BluetoothのコーデックはSBCのみですが、騒音下の利用が前提のNC機なので、あまり気にしなくて良いともいます。

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 【2014年】

 5・JVC ノイズキャンセリング HA-S78BN
   ¥6,536 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:10Hz-22kHz
ドライバー: 30mm
コーデック: SBC
連続再生時間:16時間
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:195g

 なお、同社からは、160gと軽量化された下位機があります。

 しかし、他社の場合と同じで、ドライバーが30mmとなります。

 音質面で物足りないため、基本的にはあまりおすすめしません。


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 【2019年】

 6・SONY WH-XB900N B
 7・SONY WH-XB900N L  
  ¥21,900 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:3Hz-20kHz
ドライバー: 40mmドーム型
コーデック: SBC, AAC, aptX
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:254g

 WH-XB900Nは、ソニーの密閉型ヘッドフォンです。

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 本体の重さは、245gです。

 割と重いですが、その分機能面では充実します。

 また、このクラスでは(まだ)比較的軽量と評価できるレベルです。装着感も良いです。

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 再生周波数帯域は、3Hz-20kHzというスペックです。

 同社の製品としては、低音域方向に測定値を高く出しており、その部分を強調する製品であることが分かります。

 実際この製品は、ドライバーやダクト構造、内蔵アンプを用いて「低音域を強調」するEXTRA BASS技術を採用するため、こうした数値を出していると言えます。

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 ドライバーは、40mmです。

 このクラスでは、標準的ですが、こちらについては、耐振幅・耐気圧特性を「低域」に最適化した専用振動板を採用します。

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 音質は、完全に、低音域を重視した作りです。

 中音域を重視しているわけではないですが、低音が通気孔の作用であまり籠もらないので、バラナスも良いです。

 高音域はさほど特徴が無く、ハイレゾ再生にも非対応です。

 ただ、ソニーの独自技術となるDSEEに対応するため、再計算により、圧縮音源をCDレベルまで高め、高音域の音質をアップさせる効果は、期待できます。

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 Bluetoothコーデックは、SBCとAACのほか、apt-Xに対応です。

 一方、ハイレゾ音質対応のaptX-HDも対応です。

 しかし、ヘッドホン自体がハイレゾ水準に満たないので、再現性はありません

 通信安定性の面でも、Bluetooth5.0に対応です。

 連続再生時間は、30時間です。

 やはり、MicroUSBケーブルで充電することになります。

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 ノイズキャンセリング技術は、もちろん、搭載されます。

 ただし、JVCと同様の1マイク式ですので最新ではないです。

 ただ、本機の場合、騒音の質を解析する機能があります。

 騒音を打ち消す逆位相の音を3種類から自動的に判別するフルオートAIノイズキャンセリングに対応するので、対策徹底度はJVCより高いです。

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  また、、アプリで20段階で設定可能な、外音取り込みモードがあります。

 通勤中などに、電車のアナウンスなどを聴きたい場合に便利です。

 そのほか、ヘッドホンのタッチセンサーにふれている際だけに、マイクから外音を取り込める「クイックアテンションモード」も搭載です。

 こうした機能を持つため、実際の利便性はJVCより高いです。

 ノイズキャンセルはSONYが昔から力を入れてきた部分で、能力は期待できます。

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 使い勝手の部分では、他社同様、ヘッドホン部分での楽曲操作、ハンズフリー電話もに対応します。

 その上で、Google系とAmazon系のAIを利用できるため、音声による再生制御のほか、ニュースやスケジュールの確認にも利用できます。

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 以上、ソニーのWH-XB900Nの紹介でした。

 ハイレゾに対応する必要の無い方で、「低音域の迫力重視」ならば、「最先端」な製品だと思います。

 ノイズキャンセリングのほか、音声アシスタントにも対応しますので、外出先でも、自宅でも割と便利に使えるでしょう。

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 【2020年】(Wマイク式)

 8・SONY WH-CH710N B
 9・SONY WH-CH710N W
 10・SONY WH-CH710N L
  ¥11,208 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:7Hz-20kHz
ドライバー: 30mmドーム型
コーデック: SBC, AAC, aptX
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:223g

 また、ソニーからは、WH-CH710Nという製品も販売されます。

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 本機については、WH-XB900Nと比較する場合、外音のほか、耳の中に漏れた音も分析できる、2マイク式(Wマイク式)のノイズキャンセラを採用する点で、ノイズ対策力は上位です。

 外音の取り込みモードも装備します。

 しかし、ドライバーが30mm小型である上、低音強化技術ののEXTRA BASS技術不採用です。

 特に工夫があって小型化しているわけでもないため、豊かな低音再生力は犠牲になっています。

 見どころがある機種ですが、音質(ドライバサイズ)とノイズ対策など、総合的なバランスの悪さはあるため、オススメはしにくいです。


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 【2019年11月発売】

 11・h.ear on 3 Wireless NC WH-H910N
  ¥25,336 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:5Hz-40kHz
ドライバー: 25mm(高機能)
コーデック: SBC AAC LDAC
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:251g

 WH-H900Nは、ソニー「h.ear on 3」シリーズに属する、ワイヤレスヘッドホンです。

 このシリーズ名は、ハイレゾ音源の再生に対応する高級機のうち、カジュアル方面にデザイン性の高いモデルに付けられています。

 5色展開で、スタイリッシュなモデルです。

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 本体の重さは、251gです。

 十分に軽量と言えます。

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 再生周波数帯域は、5Hz-40kHzというスペックです。 

 高音域が40kHzを超えているため、こちらは、「ハイレゾ音源対応」の機種です。

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 ドライバーは、一方、25mmです。

 2019年モデルまでは、他機と同じ40mmでしたが、恐らく、カジュアルさと重さを重視するため、この部分が犠牲となります。

 ただ、注意するべきは、対策なしに小型化した機種ではなく、振動板の素材部分に工夫があります。

 こちらの場合、振動板に軽量・高剛性アルミニウムをエッジにウレタンを採用することで、40mmクラスと同等の再生周波数帯域を出しています。

 もちろん、このユニット構成のまま40mmにすれば、音質はより上がるでしょうが、「軽量性・デザイン性」は失われるでしょう。

 カジュアルな、「h.ear on 3」シリーズとしては、問題なく思います。

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 音質は、発売前なので試聴はできていません

 ただ、アルミの素材的な特性を考えれば、高音域のつややかさは期待して良いでしょう。

 またCO音質を、再計算でハイレゾ音質までアップスケーリングできるDSEE HXを搭載です。

 一方、低音域については、ドライバーの口径に影響する部分が大きいため、その方面の「豊かさ」を期待する方は、EXTRA BASS技術を搭載する同社の製品を選ぶべきです。

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 Bluetoothコーデックは、SBC・AACのほか、LDACに対応します。

 これらは、Bluetoothによるハイレゾ音源の電送に対応する規格です。

 ただ、対応する再生機器は、現在のところ、ウォークマン・Xperiaなどに限られる状況ではあります。

 通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応です。

 連続再生時間は、35時間です。

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 ノイズキャンセリング機能は、この機種も搭載です。

 その上で、この製品は、マイクを内部・外部に2つ配置したハイブリッド式(2マイク式)を採用します。

 徹底度においては、1マイク式を大きく上回ります。

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 一方、先ほども紹介した、22段階の「外音取り込みモード」と「クイックアテンションモード」も利用できるため、周囲の音を聴きたい際の利便性もあります。

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 使い勝手の部分では、この機種も、音声アシスタントに対応するほか、ヘッドホン部分での楽曲操作、ハンズフリー電話もに対応します。

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 以上、ソニーのWH-H900Nの紹介でした。

 冒頭示した「ソニー機の3つの特徴」のうち、「ノイズキャンセリング技術」と「ハイレゾ再生」を重視する中級機です。

 カジュアルで、ファッション性もあるため、世代は選ぶでしょうが良い機種だと思います。

 あまり、「体を揺さぶる低音」という方向性に興味のない方で、外出先で気軽に使いたい方に良いでしょう。


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 【2020年】

 16・SONY WH-1000XM4 B
 17・SONY WH-1000XM4 S
  ¥44,000 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:4Hz-40kHz
ドライバー: 40mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX HD LDAC
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:254g

 MDR-1000XM4は、ソニーのBluetoothヘッドホンの最上位機です。

 「h.ear on 」シリーズに比べると、外見が落ち着いていますが、音質的な能力はこちらが上位です。

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 本体の重さは254gです。

 多少重量はありますが、ウレタン製のイヤーパッドを採用するなど、付け心地も良い製品です。 

 再生周波数帯域は、4Hz-40kHzというスペックです。

 したがって、「ハイレゾに対応」するスペックです。

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 ドライバーは、標準的な40mmです。

 素材的には、同社が高級機に乗せているアルミニウムコートLCP振動板が採用される独自開発のユニットです。

 通気口の工夫で、低音再現性も強化されています。

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 音質面では、アルミ振動板採用の効果か、高音域がつややかで、ハイレゾ向きです。

 h.ear on 3シリーズと比較してドライバーも大きいため、低音域も出ています。

 その点で言えば、低音域と高音域双方に特徴を持つ「ソニーサウンド」の傾向をしっかり持つ製品です。

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 また、DSEE HXについては、本機は「DSEE Extreme」にパワーアップしています。

 ハイレゾ相当にアップコンバートする 点は同じです。i学習で膨大な楽曲データを分析したDBを利用し、再現性を高めたというものです。

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 Bluetoothコーデックは、SBC・AAC・apt-x HD・LDACにフル対応します。

 通信安定性の面では、新たなSOCを装備し、M4からはBluetooth5.0となり、安定性を増しました。

 連続再生時間は、30時間です。

 高性能機ですが、十分な時間です。 

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 ノイズキャンセリング機能は、注目点です。

 高度な「2マイク方式」を採用する上で、自社のQN1プロセッサーを利用するからです。

 NCは、チップの処理面にも大きく依存するため、ノイズキャンセルの精度は下位機より高まっています。

 そのほか、この部分には、独自技術が多いので、順番に紹介していきます。

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 第1に、NCオプティマイザーです。

 これは、装着時の個人差(髪型・メガネなど)を音波センサーで検知し、適切にノイズキャンセリングを行える仕組みであり、かなり高度です。

 また、気圧計も内蔵され、飛行機では、気圧に応じた適切なノイズキャンセルを行えます。

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 第2に、アダプティブサウンドコントロールも売りです。

 スマホの加速度センサーを利用しつつ、「歩行」「静止」「着席時」などシーンに合わせて自動でキャンセルや外音取り込みレベルを変更する機能です。

 日本の通勤や出張は、複数の乗物を乗り継ぐパターンが多いため、この機能は重要です。

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 第3に、スピーク・トゥ・チャットです。

 本機搭載のマイクが、ユーザーの声だけに反応し、音楽を止めて外音取り込みを自動で開始する機能です。

 声紋登録のような仕組みではなく、マイクが感知した発生方向を検知する仕組みですから、感度が調整できます。会話終了後30秒で、音楽が自動的に再生されます。

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 そのほか、下位機種の同様に、3種類のモードから適切なモードを選択する「フルオートAIノイズキャンセリング」と「クイックアテンションモード」が搭載です。

 なお、前者については、M4になって、よく行く場所を登録し、スマホの位置センサーで設定したモードに自動で切り替える機能が搭載になっています。

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 以上、ソニーのMDR-1000XM4の紹介でした。

 外出先での利用に向く高度なノイズキャンセル機能を装備している点が最大の魅力でしょう。

 その上で、ハイレゾに対応しBluetooth接続できるという点で、「隙の無い」モデルだとも言えます。

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 【2018年】

 18・SONY WH-1000XM3
  ¥26,691 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:4Hz-40kHz
ドライバー: 40mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX HD LDAC
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:255g

 なお、本機は出たばかりなので、旧機種のWH-1000XM3の在庫がだいぶあります。

 主な相違点は、3点です。

 第1に、旧機種が、Bluetooth 4.2搭載である点、 第2に、DSEE HXである点、 第3に、スピーク・トゥ・チャット機能がない点です。

 このうち、Bluetooth部分の改良は、ノイキャン精度の改善(特に中高音のノイズ低減)にも影響を与えているので、全体として「進化」はあります。

 ただ、1万円以上の価格差を正当化するほどでもなく、ドライバー周りも同じなので、新機種の発表で値下がりしている、旧機種は(現在的には)おすすめです。


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 【2019年】【Amazon限定】

 19・Skullcandy VENUE S6HCW-L003-E
 20・Skullcandy VENUE S6HCW-L568-E
 21・Skullcandy VENUE S6HCW-M685-E
  ¥21,780 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:20Hz-20kHz
ドライバー:40mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX HD
連続再生時間:24時間
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:275g

 VENUEは、アメリカのSkullcandyが販売するノイキャン対応ヘッドホンです。

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 ドクロのロゴで有名な、ストリート系のヘッドホンで、2003年ユタ州で創業された比較的新しいメーカーです。


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 本体の重さは、275gです。

 外観的には、存在感がある製品です。

 再生周波数帯域は、20Hz-20kHzですので、人間の可聴域に合わせた表示です。

 ドライバーは、40mmのドライバーが採用される点以外、情報非公開です。

 音質面は、メーカーとしては、ストリート系に好まれるような、低音域に力を入れる傾向があるのですが、こちらについては、ノイキャン搭載が作用してか、多少その傾向は薄いです。

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 Bluetoothコーデックも、SBC以外は搭載されず、増幅に関する説明もありません。

 通信安定性の面では、一方、本機は、Bluetooth5.0には、非対応です。

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 ノイズキャンセリング機能は、対応です。

 ただ、Beatsのように詳細情報は未開示です。形状からハイブリッド式(ダブル式)ではない、1万円前後の機種によく見られる、外部マイクのみの方式に思えます。

 ただ、(パッド形状による)パッシブなノイズ軽減については、期待感があります。外音取り込みは、可能です。

 稼働時間は、24時間です。

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 以上、SkullcandyVENUEの紹介でした。

 Beatsと似た感じに、データ非公開の部分が多く、ある意味、謎多きヘッドホンです。

 一応、遮音効果は感じますが、パッシブな締め付けによる部分も作用していそうですし、ノイキャンの機構については、もう少し説明が欲しいところです。


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 【2019年】【Amazon限定】

 22・SKULLCANDY CRUSHER ANC S6CPW-M448-E
 23・SKULLCANDY CRUSHER ANC S6CPW-M373-E
 24・SKULLCANDY CRUSHER ANC S6CPW-M685-E
  ¥39,930 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

 【2019年】【通常型番】【各色】

 25・SKULLCANDY CRUSHER ANC S6CPW-M448
  ¥35,930 楽天市場 (8/27執筆時)

再生周波数帯域:20Hz-20kHz
ドライバー:40mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX HD
連続再生時間:24時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:308g

 CRUSHER ANCは、アメリカのSkullcandyのノイキャン対応ヘッドホンの最上位機です。

 なお、 Amazon販売モデルは、末尾に-Eが付属しますが、型番以外は同じ製品です。

 本体の重さは、308gです。

 300gは重さを感じ始める境目なのですが、ややオーバー気味です。

 再生周波数帯域ドライバーは、下位機種と同じ水準です。

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 音質面は、ただ、本機は、同社のセンサリーベース技術を採用した機種です。

 これは、主に低音域について、(物理的な)振動を強化する技術です。「ビートを体で感じる」ことが可能です。

 この部分が、同社の人気の秘密です。

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 Bluetoothコーデックは、一方、最新のSOCを装備し、AAC・Apt-X・ aptX-HDに対応します。

 通信安定性の面では、本機については、Bluetooth5.0に対応です。

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 ノイズキャンセリング機能は、対応です。

 さらに、本機は、「デジタルハイブリッド式アクティブノイズキャンセリング」の明記が見られるので、SONYなどと同じでハイブリッド式(ダブル式)です。

 効果は期待できるでしょう。また、会話をしたい場合に、スイッチで「外音取り込みモード」を起動することも可能です。

 稼働時間は、本機も24時間です。

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 その他、「パーソナルサウンドプロファイル」が言及に値します。

 アプリ上の聴覚テストに基づいて、音源再生を最適化できる機能です。

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 以上、SkullcandyCRUSHER ANCの紹介でした。

 センサリーベース技術の作用で、音楽を体感するという部分で、オリジナリティがある製品です。

 高度なノイズキャンセラで没入感を高めつつも、音の振動を感じたい人にはとくにおすすめです。


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 【2019年】

 26・ゼンハイザー M3AEBTXL 508234
  ¥51,652 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:6Hz-22kHz
ドライバー:42mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX LL
連続再生時間:17時間
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:305g

 MOMENTUM Wireless M3AEBTXLは、ドイツのゼンハイザーの製品です。

 日本にもコアなファンが多いブランドですが、2019年に新機種に更新されました。

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 本体の重さは、305gです。

 大きめのオーバーイヤー式なので仕方ないですが、やや重量はあります。

 再生周波数帯域は、6Hz-22Hzです。

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 ドライバーは、42mmです。

 ソニーはどちらかと言えば、「小型化」を優先する方向に進んでいますが、同社は、あえて重量を増してでも、大きめのドライバーの搭載に舵を切っています。

 音質は、ゼンハイザーは、過度に低音を強調しない音の作りです。

 ただ、ドライバーサイズの余裕は、中音域の音質向上にもつながりますし、同社の音の傾向は良い方向で引き継いでいます。

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 Bluetoothコーデックは、もうひとつの注目点です。

 この機種は、SBC・AAC・Apt-Xのほか、最近登場したApt-X LL(ローレーテンシー)に対応できるからです。

 この規格は、映像と音声の遅延の問題がほぼ解決されており、音楽だけでなく、映像の視聴に向きます。

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 JPRiDE JPT1 超小型トランスミッター
  ¥3,480 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

 もちろん、送信側の映像機器の対応も必須ですから、どちらかと言えば、現状ではPCやゲームユーザーに関係した話です。

 通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応します。

 ノイズキャンセリング機能は、注意が必要です。

 こちらも、ソニーの下位機ように「3モード」から最適なモードを自動選択する方式です。

 ただ、2マイク式は不採用ですので、ソニー上位機には及びません。

 また、外音取り込みモードはありますが、「クイックアテンションモード」はありません。

 連続再生時間は、17時間です。

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 以上、ゼンハイザーMOMENTUMシリーズの紹介でした。

 大きなドライバーを採用しており、音質の基本スペックは高いと言えます。

 ただし、肝心のノイズキャンセリング技術については、「オマケ的」なのがやや残念でしょう。


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 【2019年】

 27・ゼンハイザー PXC 550-II Wireless
  ¥45,196 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:17Hz-23kHz
ドライバー:32mm
コーデック: SBC AAC aptX LL
連続再生時間:20時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:227g

  PXC 550-II Wireless も、ドイツのゼンハイザーのノイキャン対応の製品です。

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 本体の重さは227gです。

 耳に沿うアラウンドイヤー式で、先ほどの製品より小型で、ファッション性は高い仕様です。

 再生周波数帯域は、一方、17Hz-23Hzです。

 ドライバーは、32mmです。

 音質は、これらのスペックから分かるように、軽量化にともなって主に低域方向の余裕はさほどないです。

 もともと、そちらを強調するメーカーではないですが、注意点でしょう。

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 Bluetoothコーデックは、本機も、SBC・AAC・Apt-Xのほか、最近登場したApt-X LL(ローレーテンシー)に対応です。

 通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応します。

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 ノイズキャンセリング機能は、搭載です。

 一方、本機のマニュアルを見る限り、マイクを内部・外部にそれぞれマイク2つ配置したハイブリッド式(2マイク式)を採用しています。

 したがって、先ほどの製品よりも、キャンセル精度は高いでしょう。

 同社のノイキャン技術(NoiseGard)は、前モデルのPXC 550以前からあったので、これについては、最近多い、汎用チップを使ったものではなさそうです。

 一方、外音取り込みモードは非搭載です。

 連続再生時間は、20時間です。

 なお、通話用のマイクは3マイク式で、音はクリアでしょう。

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 以上、ゼンハイザーPXC 550-II Wirelessの紹介でした。

 Wマイク式のノイズキャンセリング対応の出張用の軽量機として、一定のニーズがありそうです。

 ただ、ドライバー自体の口径が小さく、その部分の対策などの説明もない点は懸念材料でしょう。

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 【2019年】

 28・ ゼンハイザー HD 450BT
  ¥23,674 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:18Hz-20kHz
ドライバー:32mm
コーデック: SBC AAC aptX LL
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:238g

 なお、下位機種として売られるHD 450BTは、ノイキャンについては、内側と外側のWマイク用ではないため、主にノイズキャンセリング技術の部分で劣るでしょう。

 また、音質面でも、ドライバーの口径は同じですが、周波数帯域の部分の評価が辛く、価格相応となります。


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 【2019年】

 29・Bose Noise Cancelling Headphones 700
   ¥44,656 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:
ドライバー:
コーデック: SBC
連続再生時間:20時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:250g

 Noise Cancelling Headphones 700 は、アメリカのBOSEの製品です。

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 本体の重さは245gです。

 従来のBOSEのヘッドホンと重さはあまり変わらないのですが、バンド部分が相当スリム化しました。

 (後ほど紹介する)従来機(QUIETCOMFORT 35)は「スーツに合う」ビジネスマン向きのデザインでした。

 こちらは、カジュアルなので、性別を問わず利用しやすそうです。なお、折りたたみはできませんが、キャリングケースが付属します。

 再生周波数帯域・ドライバーは、BOSEは、スペックが未開示です。

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 音質は、BOSEについては、非開示な部分が多いです。

 試聴の限り、同社の特徴である、音がこもらない安定した低音域をもちつつ、聴き疲れしにくい中音域を保つという、共通する特性を維持しています。

 同社の場合、内部構造のほか、イコライザー(アクティブEQ)で「BOSEサウンド」に味付けするため、ある種の「中毒性」があり、リピートユーザーも多いです。

 比較的小音量でも、しっかり音のバランスが取れるのも特徴で、小音量再生時の音質の良さは、他社を凌ぎます。

 テクノロジー的には、TriPortという低音再生技術で、重低音を強調しています。

 SONYやBeatsが、現在的な若者音楽をターゲットにしているとすれば、こちらは、少し大人世代です。

 ジャズやロックを低音を響かせながら使いたい人に向く、ヘッドフォンといえます。

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 Bluetoothコーデックは、しかしながら、SBCのみに対応します。

 ただ、BOSEは、先述のように「音を作り込む」タイプのメーカーです。

 その上で、圧縮音源のアップコンバートも伝統的にうまいので、この部分の不満は、ユーザーからは少ないです。

 ただし、SBCの欠陥といえる音の遅延はどうにもできないので、動画用には向かないでしょう。

 通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応します。

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 ノイズキャンセリング機能は、内外のマイクを利用する方式が搭載されます。

 4つのマイクを利用しつつ、AIが周囲の状況を判断して自動で出力を調整します。

 BOSEのノイズキャンセルは従来的に評判が良いです。特に、(アメリカらしく)飛行機のノイズのキャンセル力は高いです。

 「外音取り込みモード(会話モード)」も搭載し、本体のボタン長押しで、外音がマイク経由で取り込めます。


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 先述のように、ソニー機は、モーションセンサーを利用し、移動中などシーンに応じて、自動でキャンセル方法を調整する「アダプティブサウンドコントロール」に搭載していました。

 一方、BOSEはこれに該当する機能は未搭載です。

 アプリで、ノイキャンの効き方(外音の取り込み程度)を10段階から選び、そのうち3段階を本体に登録し、ユーザーがボタンで可変させる仕組みです(=可変ノイズキャンセリング)。

 好き嫌いがありますが、SONY方式は、モード変更時、楽曲が一瞬途切れる仕組みなので、シームレスに聴きたい場合は、BOSEが向きます。

 ただ、徒歩・地下鉄・電車など、移動中の状況変化が多い方は、SONY方式が向くでしょう。

 BOSEは、「飛行機」での移動の多い米国向き設計のような気がします。ソニーも気圧関係の配慮はありますが、この部分は同社に「定評」があります。

 連続再生時間は、20時間で、長時間のフライトにも向いた仕様です。

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 加えてこの機種は、GoogleAssistantとAmazon Alexaに対応です。これらは、【スマートスピーカーの比較】で紹介した音声コントロールシステムです。

 この場合、ヘッドホン本体のボタンを押すことで、音声による音楽コントロールや、アシスタントへの質問・お願いをマイク経由で可能としています。

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 マイク(ハンズフリー通話)は、一方、他機については、あまり検証しませんでしたが、本機のもうひとつよい部分です。

 電話が着信すると「セルフボイス」が自動的にONとなり取り込めるので、受話器での電話のような感覚で通話ができます。

 なお、本機は先述のように、ノイキャン(アダプティブノイズキャンセル)についてはマイク4基の「4マイクシステム」ですが、合計では「マイク8基」です。

 別の2組4基マイク(ビームフォームアレイ・リジェクションアレイ)は、通話と音声コントロールの品質向上のために利用されています。

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 以上、BOSENoise Cancelling Headphones 700の紹介でした。

 自然な音の再生とは方向性が異なりますが、豊かな低音域をベースに作り込まれた「BOSEサウンド」のファンには最適です。

 一方、ノイズキャンセリング技術の水準は、ソニー上位機に及びませんが、小音量で再生した際のバランスが良いので、飛行機などの騒音下でも、低音量で聞きたい場合は選択肢です。

 ただ、SBCのみ対応なので、例えば、飛行機の中で動画を見る用途には向かない点だけは注意が必要です。

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 【2017年】

 30・BOSE QuietComfort 35 U
  ¥35,640 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:
ドライバー:
コーデック: SBC
連続再生時間:20時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
重さ:240g

 なお、現在のところ、本機の旧機種にあたるQuietComfort 35 Uが、実質的な「下位機種」として併売中です。

 通例からすると、遠からず終息していくモデルですが、現在は格安です。

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 比較した場合、こちらも「4マイクシステム」ですが、本機の場合、「外音取り込みモード」に相当するものがなく、キャンセルレベルが3段階から手動で選ぶ方式となります。

 また、Bluetooth 5.0に対応しないので、通信安定性が新機種に及びません。ハンズフリー通話に対する配慮も新機種と異なりありません。

 音質については、今回の改変はイコライザー(アクティブEQ)のアップデートが主だったようで、(試聴の限り)、傾向は劇的に変わりません。

 そのほか、新機種は、装着感がかなり改善しており、圧迫感が低減されてもいます。

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  結論的にいえば、現在BOSEから選ぶならば、やはり新機種でしょう。既存ユーザーの買換にも向きます。


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 【2020年】

 31・SHURE AONIC 50 SBH2350-J
  ¥48,180 Amazon.co.jp (8/27執筆時)

再生周波数帯域:20Hz-22kHz
ドライバー:50mm
コーデック: SBC AAC aptX HD LL LDAC
連続再生時間:20時間
ノイズキャンセル:1マイク式
重さ:334g

  SHURE AONIC 50は、米国のShureのモニターヘッドホンです。

 同社もコアなファンが多いです。従来、Bluetooth方式には保守的でしたが、近年、音質向上が見られて以降は、多く展開をはじめています。

 本体色は、ブラック(SBH2350-BK-J )とブラウン(SBH2350-BR-J)の2色です。

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 本体の重さは334gです。

 オーバーイヤー式ですので軽くはないです。

 再生周波数帯域は、20Hz-20Hzです。

 ドライバーは、50mmです。

 音質は、大きめなドライバーを採用し、全域において豊かな再生能力です。

 モニターヘッドホンなので、尖った味付けはなされません。

 一方、Shureは、Bluetoothチップ内蔵のヘッドホンアンプを経由させず、内蔵された自社のプレミアムヘッドホンアンプに接続する方式です。

 その部分で、ある種、原音に忠実というべきか、「自社的な味付け」というべきか迷いますが、いずれにしても個性を出しています。

 試聴の際に「おっ」と思うのは、この部分の機構由来の部分もあるのかなと思います。

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 Bluetoothコーデックは、本機は、Apt-X HDやLDACを含めて、全てのコーデックに対応します。

 とくに、SONY系のLDAC対応は他社では珍しく、貴重に思えます。

 通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応します。

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 ノイズキャンセリング機能は、搭載です。

 同社のヘッドホンでは初搭載です。

 一方、技術詳細は不明ですが、Wマイク式ではなく、調整も2段階と簡易的です。

 ただ、そもそも密閉性が高いイヤーパッドですので、この程度で良い、という考え方はできます。

 なお、外音取り込みモードは付属です。

 連続再生時間は、20時間です。

 なお、マイク搭載の記載はありません。

---

 以上、 SHURE AONIC 50の紹介でした。

 LDAC対応のBluetoothヘッドホンは珍しいため、SONY上位機のライバル機になりそうです。

 一方、今回の比較の主旨から言えば、ノイキャン技術はあまり強調できません。ただ、独自アンプの搭載や大口径ドライバーなど、音についての品質は、うなるものがあります。

 少しだけ試聴しましたが、Atlasも欲しくなりました。

次回につづく
ノイキャン対応ヘッドホンのオススメは結論的にこの機種!

 というわけで、今回は、各社のノイズキャンセリング対応ヘッドフォンを紹介してきました。

 しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。

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・Beats by Dr.Dre
 Studio3 Wireless
 Solo Pro
・Bang&Olufsen
 B&O Play BeoPlay H8i
・AKG
 Y600NC WIRELESS
・ Bowers & Wilkins
 B&W PX7
 B&W PX5
・ DENON
 AH-GC30 AHGC30BKEM
 AH-GC30 AHGC30WTEM
・ パナソニック
 RP-HD610N RP-HD600N

1・ノイキャン効果 ★★★★★
2・音質の良さ   ★★★★★
3・重低音     ★★★★★
4・ハイレゾ再生  ★★★★★
5・ワイヤレス対応 ★★★★★
6・総合評価    ★★★★★

 続く後編記事(こちら)では、パナソニックBang&Olufsenなどのノイキャン機を追加で紹介します。

 その上で、ここまで紹介した全機種から、予算別・目的別に「Atlasのおすすめ機種!」を提案していきます。

 引き続き、よろしくお願いします。

 後編記事は→こちら

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posted by Atlas at 14:13 | オーディオ製品

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