【今回レビューする内容】2023年 iPhone向け有線イヤフォンの性能とおすすめ:ライトニング端子付きイヤホン 機種の違いと人気ランキング`
【紹介する製品型番】Beats by Dr.Dre urbeats3 Apple EarPods MMTN2J/A radius HP-NHL11R HP-NEL11パイオニア RAYZ Plus SE-LTC5R UiiSii I8 エレコム EHP-LF12CM EHP-LFS12CM EHP-LFS10IM EHP-LFR10CM Razer Hammerhead for iOS ゼンハイザー AMBEO SMART HEADSET ADV. 911 Lightning
今回のお題
Lightning端子対応イヤホンのおすすめ機種はどれ?
どもAtlasです。
今日は、2023年7月現在、最新のiPhone向けのイヤホンの比較です。
ライトニング端子で利用できるイヤホンを紹介します。
音質の良さ ★★★★★
DAC性能 ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズ対策 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★☆
今回も、いつものように、各機種を比較します。
そして、最後に「結論」では、上表のようなポイントから、Atlasのおすすめ機種!を提案します。
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1・Bluetoothヘッドホンの比較
2・Bluetoothイヤホンの比較
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較
4・ハイレゾヘッドホンの比較
5・ハイレゾイヤホンの比較
6・ノイキャンヘッドホンの比較
7・ノイキャンイヤホンの比較
8・Beatsのヘッドホンの比較
9・ライトニング端子イヤホンの比較
10・ウェアラブルネックスピーカーの比較
11・おすすめヘッドホンの選び方 【結論】
今回の記事はこのブログのヘッドホン比較シリーズの9回目記事として書きました。
なお、あらかじめお断りしておくと、Lightning対応イヤホンは、現状で、ラインナップがかなり減ってきていると言えます。
企業的にも米国のラディウスがそこそこ「頑張っている」くらいで、音質面で個性のある機種が減っています。
そのため、特段の事情がない方で、「音質重視」の場合、Bluetoothを検討しても良いかと思います。
その場合、2回目の【Bluetoothイヤホンの比較記事】、あるいは3回目の【完全ワイヤレスイヤホンの比較記事】が適当かと思います。
1・iPhoneの対応状況と選び方の選択肢
具体的な製品紹介にはいる前に、Lightningイヤホンの「選び方の基本」からです。
皆さんご存じのように、iPhoneX系を含めて、iPhone7以降、Appleは、防水性強化のため、ヘッドフォン端子を廃止しました。
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1・スピーカー端子変換プラグの利用
2・Bluetooth対応製品の導入
3・ Lightning端子対応製品の導入
そのため、現在は、iPhoneで音楽を聴く場合の選択肢は、上表の3つの方法に絞られました。
はじめに、これらの接続法の「メリット」と「デメリット」の確認からはいりましょう。
1・変換プラグを利用する
Lightning ヘッドフォンジャック変換アダプタ
¥798 楽天市場 (7/23執筆時)
第1に、ヘッドフォン端子変換ケーブルを用いる方法です。
メリットは、現在所有するイヤホンなどがそのまま利用できる点です。
デメリットは、外観形状です。
変換ケーブルは端子部分が大きく、見映えが良くないです。
加えて、ケーブル内蔵DACの性能がイマイチなので、音質面も平均レベルの期待値です。
2・Bluetooth対応製品を買う
第2に、Bluetooth対応のヘッドフォン/イヤフォンを購入する方法です。
メリットは、ラインナップがとにかく多く、音質面で優秀な機種を選びやすい点です。
デメリットは、定期的な充電が必要な部分です。
音質は、左右独立型を含めて、ハイレゾに対応できる上位の製品が登場しています。
Bluetooth特有の遅延問題に対策のある機種も増えているため、現状でおおきな問題はなくなりました。
3・Lightning端子対応製品を買う
第3に、Lightningコネクターに接続できるイヤフォン/ヘッドホンを使う方法です。
こちらが、今回詳しく紹介する方式です。
メリットは、バッテリー不要である点、Bluetoothコーデックに由来する音の劣化がない点です。
加えて、アナログ接続の場合と比べれば、ライトニング端子経由の場合「デジタル信号」で電送するため、左右の音声のクロストークノイズが生じにくくステレオ感が出るとも言えます。
デメリットは、冒頭少し書いたように、ドライバその他の部分で「音質重視」の上位機が、最近ほぼ「壊滅(販売終了)」してきている点です。
加えて、音質がイヤホン内蔵のDAC部分の性能にも左右される面が大きい点です。
ライトニング端子は、「デジタル端子」なので、人間の耳に聞こえる「アナログ」の音にするためには、DAC(デジタルアナログコンバーター)が必要です。
そのため、低性能なDACしか搭載しない製品の場合、純正の変換アダプタを介した方法と、音質はさほど変わらない状況となります。
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というわけで、ここまでは、3通りの接続方法に見られる、「メリット」と「デメリット」を確認してきました。
2・Bluetoothイヤホンの比較
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較
繰り返しますが、現状では「どうしても」という理由がない限り、Bluetooth式をAtlasとしては「おすすめ」しています。
Lightning端子も、廃止の噂が絶えませんので、基本的には以上の記事で紹介している製品のほうが、同じほどの値段同士の製品で比べれば、音質は良いです。
2・Lightningイヤホンの比較
では、具体的に、Lightning対応イヤホンをみていきましょう。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめできるポイントを赤字で、イマイチと思う部分は青字で記していきます。
1・Apple EarPods MMTN2J/A
¥2,668 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:
入力信号:
重さ:約11g
ノイズキャンセリング:非対応
EarPodsは、Apple純正のLightningコネクタ対応イヤフォンです。
iPhoneでも利用できるように改良が加えられた同社の純正品です。
なお、Appleは、傘下にBeatという音響メーカーを抱えますが、この性雛は(あくまで)Appleブランドとしての開発です。
そのために、さほど音質的ないみで、高性能ではありません。
装着方法は、オープンエアー(開放型)です。
密閉型(カナル)ではないので、音が漏れます。
したがって、屋外でボリュームを上げると周りに迷惑でしょう。開放型の中では音漏れしにくいとはいえ、オススメできません。
DAC(デジタル・アナログ・コンバーター)は、内蔵です。
ただ、おそらく、変換ケーブル内蔵タイプと性能は同じで、音質の期待値は高くはないです。
イヤフォンの音質は、Appleの場合、スペックについては、非開示です。
試聴の限りですが、高音・低音とも強調されないフラットな音質でした。
ただし、逆に言えば、高音質とは決して言えないイヤフォンです。したがって、音質を期待するならば他社製品が良いでしょう。
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以上、EarPodsの紹介でした。
純正品の安心感はあります。しかし、恐らく、今回の比較記事をご覧頂いているかたは、「これ以上」の製品をお探しでしょう。
実際、飛び抜けた音質は期待できない、あくまで「おまけ的」な製品です。
【2018年発売】【中古含む】
2・Beats by Dr.Dre urbeats3
¥4,290 楽天市場 (7/23執筆時)
再生周波数帯域:
入力信号:
重さ:18g
ノイズキャンセリング:非対応
urbeats3は、Apple傘下の米国のBeatsブランドのイヤフォンです。
同社では唯一、ライトニング端子を搭載するイヤホンでしたが、2020年末で生産終了のため、在庫限りの販売です。
装着方法は、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
Apple純正の EarPodsと大きく異なる部分です。
外出先で利用するならば、(迷惑にならない)密閉型である必要があります。
イヤーチップは、4サイズ入っています。
耳の大小にかかわらず、快適に聴けるでしょう。遮音性も高めです。
DACの性能は、「非開示」です。
Beatsは伝統的にスペックを公開しないブランドですが、Appleになっても、それは同じです。
イヤフォンの音質は、他社と比べた場合、音質的にはフラットです。
同社の強みである重低音をやや強調しつつも、あまり冒険していないフラットな感じです。
なお、本体はアルミの削り出し立体成型が得意なAppleの技術を採用します。
制振性がたかくノイズが乗りにくいです。
ドライバーは、新形状の軸合わせドライバです。
2つのドライバーを積層的に配置して、小型機のスケールを超える低音域を実現します。
ただ、試聴の限り、バランス重視で、高音も中音も素直に聴けるスタンダードなイヤフォンです。
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以上、Beatsのurbeats3の紹介でした。
Apple純正の安心感がある製品でしたが、残念ながら生産終了です。
音質的にフラットで、どんな音源でも利用しやすく、入門向きだった点で言えば残念です。
ただ、現状ではまだ店舗在庫があるようなので、確保するならば早い方が良いでしょぅ。
【2019年発売】(執筆時在庫なし)
3・UiiSii I8 ライトニングイヤホン
¥(3,580) Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:10Hz-40kHz
入力信号:48kHz/24bit
重さ:
ノイズキャンセリング:非対応
I8 は、UiiSiiの販売するライトニングイヤホンです。
正確な名前は、「I8 MFI Certified Dual Driver Hi-Res Earphones for iPhone」です。
なお、UiiSiiは、新興ながら、わりと大きめな中国深圳のイヤホン製造メーカーです。
グローバルに販売網があります。
こちらも、Apple認証済み製品です。
装着方法は、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
シリコン製のイヤーピースが5サイズ同梱されます。
DACの性能は、非開示です。
ただし、本機は、ハイレゾ認証表示はあります。
ちなみに、ハイレゾとは、従来のCD音質よりも高音域が広く、高音質な音源です。現在、e-onkyo などで対応音源が購入でき、iPhoneでも聴くことが可能です。
業界の規格では、48kHz/24bit以上のDACを装備し、イヤフォンのドライバー(スピーカー)の再生周波数帯域の高音域が40kHz以上あれば、「ハイレゾ対応水準」です。
本機は、DAC性能のスペック的な開示がないのですが、業界のハイレゾ認証マークはあるため、少なくとも、その水準はあるのでしょう。
再生周波数帯域は、10Hz-40kHzです。
高音域で40kHzを超えているため、ハイレゾスペックと言えます。
低音域のスペックも、10Hzですので、価格からすると音域は広いです。
イヤフォンの音質は、この価格では「期待値が高い」です。
なぜなら、並列構造のダブルドライバー仕様で、低音域用と高音域用のドライバーがそれぞれ用意されるからです。
ドライバーサイズは6mmと平均的ですが、これは構造的に仕方ないでしょう。
本体(ハウジング)は、アルミ製です。
また、中間には、リモートコントローラも付属し使い勝手の部分も高いです。
保証は、1年間です。
ライトニング端子はデリケートですが、とくに、初期の故障の際は保証が効く点は安心感もあります。
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以上、UiiSii I8の紹介でした。
EarPodsとほぼ値段が代わりませんが、音質面で、Wドライバーという明確な「売り」がある製品です。
あまり高い製品は不要だが、「 EarPodsとは違う音を楽しみたい」という方には良いでしょう。
【2019年発売】
4・エレコム EHP-LF12CMBK
4・エレコム EHP-LF12CMBU
4・エレコム EHP-LF12CMPN
4・エレコム EHP-LF12CMRD
4・エレコム EHP-LF12CMWH
¥2,281 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
入力信号:
重さ:6g(注:コード除く)
ノイズキャンセリング:非対応
EHP-LF12CMBKは、日本のPC周辺機器メーカーELECOMが販売する、Lightning端子搭載イヤホンです。
同社は、PC周りの音響製品は出しますが、純粋には音響メーカーではありません。
格安なスマホ周辺機器の一環として出していると思われます。
装着方法は、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
イヤーピースは、4種類です。
超小型のXSサイズも付属する点が、特色です。
DACの性能は、非開示です。
ただ、「JEITAによるハイレゾオーディオの定義に準拠した高音質モデル」とあるため、おそらく48kHz /24bitあたりかと思われます。
再生周波数帯域は、ただし、高音域側が、20kHzであり、ハイレゾ音源対応といえません。
また、低音域側も、20Hzですので、スペックは高くありません。
イヤフォンの音質は、音響的な説明はほとんどありません。
ドライバーは、シングルドライバーの10mmです。
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以上、ELECOMの製品でした。
Lightning式は最近需要が下火の中だしてきた、高コスパ機です。
音質的な部分は強調できませんが、ある程度需要はあるでしょう。
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【2020年発売】
5・ エレコム EHP-LFR10CM
¥2,142 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
入力信号:
重さ:12g(注:コード除く)
ノイズキャンセリング:非対応
なお、巻き取りケーブルと、昼間のリモコンマイクの付いた製品も同時発表されています。
本体色は、ブラック(EHP-LFR10CMBK)ホワイト(EHP-LFR10CMWH)レッド(EHP-LFR10CMPN)の3色です。
こちらは、ドライバーが9.2mmと少し小型のカナル型(密閉型)です。
また「ハイレゾ対応」との表記がありますが、それはDACの話であり、ドライバーの部分で能力が足りないので、認証マークがないということになります。
いずれにしても、音質で選ぶ製品ではありません。
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【2020年発売】
【カナル型(密閉型)】
7・エレコム EHP-LFS12CM
¥2,157 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
入力信号:
重さ:6g(注:コード除く)
ノイズキャンセリング:非対応
同社からは、「高耐久」という付加価値がついた上位機となる EHP-LFS12CMも販売されました。
ドライバーは、同じく10mmです。
しかし、ケーブルについて極細のナイロンメッシュケーブルを採用し、屈曲に対する耐久性を高めたとされます。 ただ、エレコムは、保証が6ヶ月であり、耐久性が保証面で担保されないのが問題点です。
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【セミオープン型】
8・ エレコム EHP-LFS10IM
¥2,103 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
9・ PGA Premium Style PG-SHE6
¥2,210 楽天市場 (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
入力信号:
重さ:10g(注:コード除く)
ノイズキャンセリング:非対応
また、このシリーズには、EHP-LFS10IMという、「セミオープン型」も用意されます。
この場合、音漏れするかわりに、圧迫感がなく、外音も聴ける特性があります。ナイロンメッシュケーブルです。
なお、セミオープン型は、PGAからも販売があります。しかし、そちらの場合、ドライバサイズも公開されない点は注意点です。
【2020年発売】(並行輸入)
10・Razer Hammerhead for iOS
¥5,180 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
入力信号:
重さ:20g
ノイズキャンセリング:非対応
Hammerhead for iOS は、米国のRazerが発売するイヤホンです。
同社も、オーディオが専業ではなく、プロゲーマー向けのPC周辺機器を多く出している、ゲーム周辺機器メーカーとなります。
装着方法は、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
イヤーピースは3サイズ同梱されます。こちらは、バイフランジ型イヤーチップですから、遮音性は高いでしょう。
要するに、ゲームなどの没入感を重視する仕様です。
DACの性能は、未開示です。
再生周波数帯域は、20Hz 〜 20kHzです。
CD音源レベルならば無難に再生できるスペックですが、性能は「月並み」です。
イヤフォンの音質は、低音を強調させた迫力のあるタイプです。
要するに、ゲーム用にチューンした仕様です。
ドライバーは、ダイナミック型の10mmのドライバーです。
イヤホンとしては決して「特大」ではないですが、DACの傾向もあわせて、低音はかなりの程度強調されます。
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以上、Hammerhead for iOSの紹介でした。
独特の「平麺タイプ」のケーブルを採用し、フォルムとして面白い製品です。
【2021年発売】
11・ADV. 911 Lightning
¥7,920 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
入力信号:
重さ:15g
ノイズキャンセリング:非対応
911 Lightning は、アメリカのADV.の展開する製品です。
キックスターター発のブランドですが、日本では宮地楽器が輸入展開しています。
装着方法は、本機も、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
イヤーピースは、本機もかなり充実します。
普通のシリコンイヤーチップほか、低反発素材で密閉性が高い、フォームイヤーチップと、シリコン製のオーバルタイプが、総計で10個付属です。
DACの性能は、未開示です。
再生周波数帯域は、20Hz 〜 20kHzです。
このあたりは、他社とだいたい同じです。
イヤフォンの音質は、本機は、ドライバーのサイズが公開されていて、8mmです。
さほど大きくないですが、アルミ合金のボディを含めて、値段相応の作りはありそうです。
細かい部分では、ケーブルがナイロンメッシュです。
ライトニングケーブルは意外と折り曲げに弱い点をふまえると、耐久性の高めの素材で、多少の安心感はあります。
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以上、ADV. 911 Lightning の紹介でした。
新製品ですが、これといった特徴がない製品です。かといって安いわけでもないので、やや選びにくいです。
【2021年発売】
12・radius HP-NHL11R
¥12,989 楽天市場 (7/23執筆時)
再生周波数帯域:5Hz〜24kHz
入力信号:48kHz/24bit
重さ:14g
ノイズキャンセリング:非対応
HP-NHL11R は、米国の音響メーカーのRadiusが発売するイヤフォンです。
アップル出身の技術者が設立した会社となります。デジタルオーディオの面では最近強みのある会社です。
装着方法は、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
イヤーピースのフィット感もよく、遮音性もある程度まであります。
DACの性能は、48kHz/24bitですから、ハイレゾ対応水準です。
再生周波数帯域は、しかし、イヤホン側 (ドライバ側)として24kHzまでの性能なので、ハイレゾ認証マークは持ちません。
同社の(別売DACを通して使う)普通のイヤホン(HP-NHR31など)は、再生周波数帯域の部分でハイレゾ対応(40KHz)です。
しかし、こちらの場合は、出口のドライバの部分でハイレゾ対応しない製品と言えます。
NePLAYERという同社のハイレゾ専用プレーヤー(iPhoneアプリ)がこの製品をつなげた場合に、無料で使えるという特典がある機種です。
しかし、肝心のイヤフォン部分が対応していないのは多少「謎」です。
イヤフォンの音質は、高級機として魅力があります。
低音域については、とくに、背圧を逃がせるバスポート構造になっており、低音域のクリアさ・再現性は高レベルです。
実際、周波数帯域をみても、低音域は5Hzと力強いです。
とくに、ボリュームのある音が好きな人は、投資する価値がありそうです。
ドライバーも、13mmと大きめです。
前方にマグネットを装備する同社独自のHigh-MFD構造を採用し、高音域・低音域にわたり、音のキレ味も良いです。
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以上、Radiusのイヤフォンの紹介でした。
DAC・イヤフォン共に、性能は十分で、1万円代の(Lightning対応でない)イヤフォンと較べても音質は上々です。
イヤフォンがハイレゾ基準に達していないのは残念ですが、今後もしばらく、ハイレゾ音源を導入する予定がないならば、この機種はとても良い選択肢です。
【2020年発売】
13・radius Ne EXTRA Ne HP-NX30LR
14・radius Ne EXTRA Ne HP-NX30LK
¥14,787 楽天市場 (7/23執筆時)
再生周波数帯域:10Hz〜24kHz
入力信号:48kHz/24bit
重さ:14g
ノイズキャンセリング:非対応
HP-NX30LRも、米国の音響メーカーのRadiusのイヤフォンです。
装着方法は、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
イヤーピースは、XSを含む4サイズが同梱です。
DACの性能は、48kHz/24bitです。
こちらも、ハイレゾ対応水準です。
再生周波数帯域は、しかし、本機も24kHzまでなので、(業界統一の黄色の)ハイレゾ認証マークは付けていません。
イヤフォンの音質は、2020年登場機ということで、新技術が採用されます。
具体的には、FLW構造ドライバーの採用です。振動版にボイスコイルの振動版を接着させないことで、振動版の駆動を改善しています。
低音域の歪みを改善し、音のクリアさを高めたとのことです。
低音域の周波数帯域が10Hzからと、同社の他機よりスペックは悪いです。
同様に大きめのバスポートは見られますが、位置づけとして「上位機」となるかは、読めない部分があります。
ドライバーも、11mmと先ほどの機種より小さいですので。
一方、本機は、操作部に充電ポートを備えるため、バッテリー充電中にもイヤホンが利用できる利便性を保ちます。
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以上、RadiusのHP-NX30LRの紹介でした。
音質部分は、同社の他機との比較が難しい機種です。ただ、充電ポートの工夫は、相当実用性が高まるといえ、いつも、モバイルバッテリーを持ち歩くような方には良いでしょう。
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【2020年発売】
15・radius Ne HP-NEL11N
15・radius Ne HP-NEL11K
15・radius Ne HP-NEL11S
15・radius Ne HP-NEL11R
15・radius Ne HP-NEL11S
¥3,850 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz〜24kHz
入力信号:
重さ:14g
ノイズキャンセリング:非対応
なお、2020年にラディウスから、エントリークラスの下位機種となるHP-NEL11も発売されました。
ただ、こちらは、デンキヤで言えば「スマホ売り場」に置かれるグレードのもので、DACの情報がないほか、ドライバーが10mmと小さめです。
基本的に、音質面では選択肢にはならないでしょう。
【2017年発売】(中古含む)
16・パイオニア RAYZ Plus SE-LTC5R-S
17・パイオニア RAYZ Plus SE-LTC5R-T
¥7,800 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:10Hz〜22kHz
入力信号::48kHz/24bit
重さ:5g(コード含まず)
ノイズキャンセリング:対応
こちらは、第2世代Lightning Audio技術に対応する新型モジュール(LAM2)を採用します。これにより、電力消費効率は他機種よりも良くなっています。
ただ、生産完了になっていて、一部除くと「中古市場」の製品です。
装着方法は、音漏れしにくい密閉型(カナル型)です。
DACの性能は、24bit/48kHzとハイレゾ対応水準です。
再生周波数帯域は、10Hz 〜 22kHzです。
高音域については、ハイレゾ音源には未対応なスペックです。
低音域については、クラス平均よりスペックが良く10Hzですから、期待値は高いでしょう。
イヤフォンの音質は、割と良いです。
ドライバーは、9.2mmのダイナミック型ドライバーの搭載です。
やや小さめですが、そこそこ低音はでており、ノイズキャンセリングに高度に対応できる部分を考えれば、優秀だと思います。
ノイズキャンセリングは、この機種の「売り」です。
マイクを利用したハイブリッド式ノイズキャンセリングに対応できます。
騒音のある通勤・通学で利用することを考えると、ハイレゾ対応よりも、こちらを重視した方が、総合的な音質は上でしょう。
とくに、パイオニアは、イヤホンの内外に6つマイクを配置する「ダブル式のアクティブノイズキャンセル」に対応します。
一般的な、他社のノイズキャンセル付きの上位機と比較しても「引けをとらない」仕様です。
その上で、駅や飛行場などでアナウンスを聴きたい場合、外音を取り込めるHearTrueモードを搭載するなど、実用部分も優れます。
なお、本機は、ケーブルの中間に充電用Lightningポートがあり、iPhoneを充電しながら利用できる仕様です。
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以上、SE-LTC5R の紹介でした。
注目点は、性能の期待できるノイズキャンセラーの搭載です。
ドライバーはさほど大きくないため、全体の音圧は標準的ですが、通勤・通学用として考えた場合、実際的には、この機種が最適です。
【2018年発売】
18・ゼンハイザー AMBEO SMART HEADSET
¥19,260 楽天市場 (7/23執筆時)
再生周波数帯域:15Hz〜22kHz
入力信号::
重さ:5g(コード含まず)
ノイズキャンセリング:対応
AMBEO SMART HEADSETは、ドイツのゼンハイザーが販売するイヤホンです。
正確には、マイク付イヤホン(ヘッドセット)のカテゴリーで、マイクの部分に重きを置いた製品です。
というのも、こちらは、バイノーラルレコーディング(耳で実際聞いたのと同じ音を記録する=3Dサウンド)ができるため、画像に専用のトラックを付けられるからです。
装着方法は、イヤーフック型で、耳せんの部分はカナルです。
外観、なんとなく、オープン型に見えますが、その部分はマイクです。
DACの性能は、情報非開示となります。
再生周波数帯域は、15Hz 〜 22kHzです。
高音域については、ハイレゾ音源には未対応なスペックです。
低音域についても、さほど強調できるスペックは出していません。
イヤフォンの音質は、ドライバーサイズなどの情報非開示です。
ただし、「透明感」という表現をメーカーは使っています
ノイズキャンセリングは、対応です。
マイクの数や方式などは不明ですが、ダブル方式ではないようです。
ただ、ノイキャンとともに、3段階の外音取り込み機能があるため、歩きながらの利用はかなり安全です。
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以上、AMBEO SMART HEADSETの紹介でした。
今回は、イヤホンとしての比較なので、スペック的には「選外」ですが、録音もセットで考えるならば、面白い選択肢です。
また、このタイプでは珍しく、外音取り込み機能があるので、没入感をだせるカナル式が欲しいが、「歩きながらのときは安全に聞きたい」というニーズには適うでしょう。
今回の結論
ライトニングイヤホンのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、ライトニング端子に対応するヘッドホンを紹介しました。
最後にいつものように、Atlasのおすすめ機種!を提案したいと思います。
第1に、通勤通学時向けの製品で、音質面で最も期待できるのは、
【2017年発売】(中古含む)
16・パイオニア RAYZ Plus SE-LTC5R-S
17・パイオニア RAYZ Plus SE-LTC5R-T
¥7,800 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:10Hz〜22kHz
入力信号::48kHz/24bit
重さ:5g(コード含まず)
ノイズキャンセリング:対応
音質の良さ ★★★★★
DAC性能 ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズ対策 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
パイオニアのSE-LTC3R が良いでしょう。
ただ、先述のように、生産完了であり、在庫限りです。色によっては、新品もありますが、だいたいは、すでに「中古市場」です。
Lightningの将来性も見通せないので、再生産はないでしょう。
ドライバーのサイズは、9.2mmのダイナミック型ドライバーとほどほどサイズです。
しかし、ノイズキャンセリングはマイクを6つ搭載する新方式ですし、第2世代Lightning Audio技術に対応し、バッテリー消費効率が高いなど、独自の魅力があります。
価格以上に性能は期待できるので、この機種を買うのも良いと思います。こちらも、日本にしっかりとした販売網があるので、断線時のサポートなども期待できます。
第2に、音質面に工夫のある製品としておすすめなのは、
12・radius HP-NHL11R
¥12,989 楽天市場 (7/23執筆時)
再生周波数帯域:5Hz〜24kHz
入力信号:48kHz/24bit
重さ:14g
ノイズキャンセリング:非対応
音質の良さ ★★★★★
DAC性能 ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズ対策 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
radius Ne EXTRAでしょう。
近年、Bluetoothイヤホンの性能向上もあり、Lightningモデルで「音質重視」というモデルが極端に減っていて音質部分で個性がある機種がほぼ絶滅しています。
そうした中で、本機は最後まで残った機種と言えます。
13mmと大きめのドライバーを採用し、背圧を逃がせるバスポート構造になっており、低音域のクリアさ・再現性は高レベルです。
操作性の部分でも、充電ポートを備えるため、バッテリー充電中にもイヤホンが利用できる利便性を保ちます。
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【2020年発売】(並行輸入)
10・Razer Hammerhead for iOS
¥5,180 Amazon.co.jp (7/23執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
入力信号:
重さ:20g
ノイズキャンセリング:非対応
一方、ゲーム用ですが、Razer Hammerhead for iOSは候補になるでしょう。
密閉型(カナル型)で、イヤーチップの構造的にも没入感と低音圧重視です。
先述のように、ほぼ、このジャンルから大手が撤退するなかで、ある種の個性がみられるという部分で、目立ってきた製品と言えます。
独特の「平麺タイプ」のケーブルを採用し、フォルムとしても面白い製品です。
補足:イヤホン・ヘッドホン関連記事の紹介
というわけで、今回は、ライトニング端子対応ヘッドホンの紹介でした。
なお、このブログ「モノマニア」には、ヘッドホン・イヤホンについて、他に、以下のような比較記事があります。
1・Bluetoothヘッドホンの比較
2・Bluetoothイヤホンの比較
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較
4・ハイレゾヘッドホンの比較
5・ハイレゾイヤホンの比較
6・ノイキャンヘッドホンの比較
7・ノイキャンイヤホンの比較
8・Beatsのヘッドホンの比較
9・ライトニング端子イヤホンの比較
10・ウェアラブルネックスピーカーの比較
11・おすすめヘッドホンの選び方 【結論】
実際のところ、Lightning対応モデルはかなり減ってきているため、特段の事情がないならば、Bluetooth式を検討しても良いかと思います。
よろしければ、以上の記事で紹介している西彼もご覧ください。
とくに、11番の記事は、全記事の「まとめ」として、どのようにイヤホンを選ぶべきか、スペック表の読み方などをまとめています。
よろしければご覧ください。
1・アップルの iPod touchの比較
2・ソニーのウォークマンの比較
3・ハイレゾ対応ポータブルアンプ
また、このブログには、他にもオーディオ関係の記事がありますので、こちらもよろしくお願いします。
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ではでは。