【今回レビューする内容】2023年 プレミア焼酎や焼酎原酒の味の比較:初心者向け・プレゼント向けの焼酎の選び方:珍しい焼酎や人気プレミアム焼酎の味の違いや飲み口ランキング
【試飲した商品一覧】魔王・森伊蔵・村尾・伊佐美・千年の宴・百年の孤独 兼八 佐藤黒 佐藤白 佐藤麦 山の守酒造場 守政 壱岐っ娘デラックス・井上酒造 40°神武 吟香鳥飼 白岳 想伝 待宵 里の曙 八重泉酒造 黒真珠 紅乙女 牧場の夢 きび路 きび焼酎 ダバダ火振 白金酒造 姶良原酒 伊佐大泉ほか
今回のお題
度数の高いプレミア焼酎でおすすめの商品はどれ?
どもAtlasです。
今日は、2023年7月現在、最新の焼酎の比較です。
Atlasが購入し(1本全部)飲んだことのある焼酎だけを味をベースに比較します。
「魔王」「森伊蔵」などの人気の「プレミアム焼酎」の味を一通り紹介した上で、地方色豊かな酒蔵の「知る人ぞ知る美味しい焼酎」を、原料別に紹介していきます。
1・プレミア焼酎・原酒の比較 (1)
1-1・焼酎の選び方の基本
=減量や製法の違いの説明
1-2・人気のプレミア焼酎
=魔王・森伊蔵・村尾 ほか
1-3・麦焼酎
=壱岐・大分
1-4:芋焼酎
=種子島・甑島・鹿児島
2・プレミア焼酎・原酒の比較 (2)
2-1・米焼酎
=人吉(球磨)ほか
2-2・黒糖焼酎
=奄美大島・喜界島・沖永良部島
2-3・泡盛
=沖縄本島・石垣島
2-4・その他の焼酎
=栗焼酎・きび焼酎 ほか
3・プレミア焼酎・原酒の比較 (3)
=最終的なおすすめの提案【結論】
とくに、「地方の酒蔵」「島の酒蔵」は、Atlasが訪問したことのある伝統的な造りをしている蔵(山の守酒造など)や、比較的度数の高く、香り高いものをピックアップして紹介します。
基本的にアルコール度数30度以上、多くはアルコール度数40度を超える「原酒グレード」のものを選択しました。
なお、Atlasは、焼酎を、ロック、ないし原酒のまま飲むことを好みます。
そのため、今回は、その方面からの「調査報告」なので、水割り・お湯割りがお好きな方の場合は、評価が異なるかもしれません。
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というわけで、以下では、いつものように、各製品を詳しく紹介します。
そして、最後に「結論」として、Atlasのおすすめ焼酎!を提案していきます。
長い記事ですが、よろしくお願いします。
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1・ミネラルウォーターの比較
2・タンサンのペットボトルの比較
3・大手ビール・輸入ビールの比較
4・日本の地ビールの比較
5・日本のウイスキーの比較
6・プレミア焼酎と焼酎原酒の比較
7・ブランド米の比較
8・トクホ飲料の比較
9・野菜ジュースの比較
10・レトルトカレーの比較
なお、今回の記事は、このブログの食品比較シリーズの6回目記事として書きました。
1-1・焼酎の選び方の基本
さて、初心者の方が焼酎を選ぶ場合、はじめに注意するべき点は、A・「原料が何でできた焼酎か?」、B・「どのような蒸留方法を取っているか」です。
順番に「ざっくり」と解説していきます。
A・焼酎の原料と味の傾向
はじめに、焼酎の原料についてです。
「味の傾向」から言えば、次の3つに「大きく」分けられます。
・麦焼酎・米焼酎
・芋焼酎
・その他(黒糖焼酎・泡盛など)
第1に、麦焼酎と米焼酎です。
比較的クセがなく、ロックでも、水割りでも飲みやすいものを探しているならば、これらの素材から選ぶのががオススメです。
とくに、「日本酒」が好きな方は、米焼酎との親和性は高いでしょう。同じような香りがしますので。なお、これらの焼酎は、芋焼酎などに比べると、酒臭さが残りにくくビジネスマンに優しいお酒です。
なお、現在的には、輸入したシェリー樽などで熟成し、フルーツ系の甘い香りを付けた製品もあり、人気です。具体的な製品としては、後ほど紹介します。
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第2に、芋焼酎です。
酒飲みならば一度は飲んだことがあるでしょうが、濃厚な味が好きで、飲み応えがあるものを探しているならば、こちらです。
ただし、芋焼酎は、使う芋の種類、麹(黒麹・黄麹など)でかなり味が変わるため、焼酎の中でも選ぶのが難しいジャンルです。製品数も多く、美味しい製品に出会うのは、結構根気が必要です。
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第3に、泡盛や黒糖焼酎などです。
インパクトがあり、珍しいものを探しているならば、素材や産地に注目するのが面白いでしょう。
主にタイ米で醸造するきつめの香りがする米焼酎である泡盛、奄美大島しか生産が許されない、黒糖を原料とする黒糖焼酎は、味の面でも、地域性の面でも面白い焼酎です。
他にも、蕎麦焼酎、ゴマ焼酎、くり焼酎など無数にありますが、基本的には、素材が甘い材料ほど、香りが甘い傾向にあります。
0-2・焼酎の蒸留方法と味の傾向
続いて、「蒸留方法」についてです。
焼酎は、製法でも味が変わります。
・常圧蒸留
・減圧蒸留
細かい作り方は、蔵元独自の秘密(醸造法や、カメなどの保存法)ですが、醸造法として常圧蒸留と減圧蒸留という2つの方法があるのは覚えておいて損はないでしょう。
第1に、常圧蒸留です。
古来よりの作り方です。この方式の場合、数年寝かせて味を落ち着かせてあるものを除けば、ほぼ「独特のクセのある」、「通好み」の、言いかえれば「初心者にはきつい」ものが多いです。
ただ、森伊蔵など、飲みやすいものもあります。
第2に、減圧蒸留です。
こちらは、比較的新しい技術を用いた作り方です。
この方法だと、穀物独特のクセが抜け、スッキリと華やかな味になります。
独特のクセが抜けるので、飲みやすく初心者向けです。
例えば、魔王(芋)とか、れんと(黒糖)とか、いいちこ(麦)とか、白岳(米)は減圧蒸留です。もっと小さな酒蔵でも減圧蒸留は利用します。
なお、初心者は、麦系で・芋系という素材による区別よりも、減圧蒸留・常圧蒸留の区別で選んだ方が、飲みやすいものを探せます。
今回の紹介記事では、分かる限りですが、飲みやすさについても言及していきたいと思います。
1-2・代表的なプレミア焼酎の比較
というわけで、ここからは具体的な焼酎の銘柄の特徴を見ていきます。
はじめに、お酒のみなら一度は聞いたことのあるだろう、全国的に知られるプレミア焼酎からです。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思う部分を青字系で記していきます。
1・白玉醸造 魔王 25度 1800ml
¥9,400 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
1・白玉醸造 魔王 芋焼酎 25度 720ml
¥4,200 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★★★★
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★☆
プレミア度:★★★★★
白玉醸造の魔王は、鹿児島県を代表する芋焼酎の1つです。
二十年前ほどから、かなりの「プレミア価格」が付き始めて、現在でも「宴会に1本持っていくと感心される」、誰でも知っている芋焼酎です。
味の特長は、「クセのない飲みやすさ」です。
つまり、芋独自の臭みが控えめです。
麹は、日本酒にも使う黄麹で、焼酎では割と珍しいです。
蒸留方法は、この酒蔵は、比較的早い時期から先ほど紹介した減圧蒸留法で作っています。
そのため、今まで焼酎を敬遠していた初心者が飲むと「あっ飲みやすい!」となり、その積み重ねで「プレミア焼酎」になった銘柄といえます。
度数は、25度です。
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以上、魔王の紹介でした。
都城あたりを除く鹿児島県によく見られる濃さで、この銘柄の原酒は市販されません。贈答にはとくに喜ばれる銘柄なので、プレゼント用には良いでしょう。
2・森伊蔵 芋焼酎 25度 1800ml
¥17,800 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
2・森伊蔵 芋焼酎 25度 720ml
¥11,381 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★★☆
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★★
森伊蔵酒造は、鹿児島県の大隅半島にある酒蔵です。こちらもプレミア焼酎ですが、Atlasが現地に行ったときは、普通の値段で買えました。
味の特長は、大魔王と共通しますが、「芋としてはクセがなく、飲みやすい点」です。
麹は、魔王が黄麹を使うのに対して、白麹を使います。
蒸留方法は、一方で、、クセの出やすい伝統的な常圧蒸留です。
ただ、甕に入れて長期熟成させることで飲みやすくしているため、芋の常圧「らしからぬ」味がします。
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以上、森伊蔵の紹介でした。
プレミア焼酎共通の特長として「クセがなく飲みやすく、香り高い」お酒です。
しかし、最近は、魔王以上に「プレミア化」しており、価格が暴騰しています。エアラインのファーストクラスで用いられたり、広告効果が影響していますが、この部分はネックでしょう。
3・村尾酒造 村尾 25度 1800ml
¥11,270 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★★
村尾酒造は、鹿児島県の北の方、薩摩川内市にある酒蔵です。
最近では「3M(魔王・森伊蔵・村尾)の一角をしめる「プレミア焼酎御三家」の一角を占めるようになっています。
流通量の関係か、魔王よりも高いです。森伊蔵は、日本航空で、こちららは全日空で、採用される「プレミア焼酎」です。
味の特長は、「味の華やかさと確かな芋の甘さ」です。
麹は、黒麹を利用して仕込みます。管理が難しいと言われる黒麹を使う焼酎は、最近こそ多いです。
しかし、その先駆けはこちらだと言えます。
蒸留方法は、こちらも常圧蒸留です。
やはり、甕で長期熟成させることで味を落ち着かせてあります。
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以上、村尾の紹介でした。
麹の違いからか、森伊蔵に比べると、甘さが際立っています。ただ、芋独特のクセはわずかに残るので、中級者以上が旨みを感じやすいお酒です。
が役に、初心者無権お飲みやすさで言えば、魔王などが選択肢でしょう。
4・伊佐美 芋焼酎 1800ml
¥3,515 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★☆☆
華やかさ :★★★☆☆
コクの深さ:★★★★★
伊佐美は、鹿児島県伊佐市の芋焼酎です。
昔はもっと「プレミア価格」が付いていましたが、最近は入手しやすい価格になりました。
味の特長は、「きわだつ甘みとスッキリさ」です。
村尾と似ており、完成度は高いですね。
蒸留方法は、こちらもクセの出る常圧蒸留式です。
麹は、黒麹で醸すので、村尾と同じです。
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以上、伊佐美の紹介でした。
プレミア焼酎から、やっと「普段飲み」にできる価格に下がってきた製品です。
芋焼酎の「常飲酒」を選ぶならばこちらは良いでしょう。また、酒好きには古くから知られているブランドなので、贈答品にも向きます。
5・芋焼酎 佐藤 白 25度 720ml
¥3,162 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★☆☆
華やかさ :★★★☆☆
コクの深さ:★★★★★
6・芋焼酎 佐藤 黒 25度 720ml
¥3,500 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★★☆
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★☆
佐藤は、鹿児島県霧島市の佐藤酒造で作られる芋焼酎です。
プレミア焼酎ですが、居酒屋では割と安めに出ていて、「佐藤白」「佐藤黒」の呼び名で有名です。
味の特長は、白黒で異なりますが、「芋臭さが表に出ない」点は同じです。
呑みやすい味なので、「プレミア焼酎」して世に広まる前提条件が揃っているお酒です。
蒸留方法は、こちらもクセの出る常圧蒸留です。
麹は、2種類で異なります。
白麹を使う「佐藤白」は、どちらかといえば「まろやか」、黒麹を使う「佐藤黒」は「透きとおる」感じです。
同じ作りなのに味は、結構違います。
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以上、村尾の紹介でした。
こちらも、流通経路限定でプレミアは付くのですが、最近は入手しやすい価格になりました。
お酒好きなら誰でも知る銘柄なので、2本買って贈答用にすると気が利いていて良いでしょう。
7・百年の孤独 40度 720ml
¥5,000 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 40度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★★
百年の孤独は、宮崎県の黒木本店が販売するプレミア焼酎です。
麦では「中々」、芋では「㐂六」などのブランドも抱える焼酎蔵です。
お酒の種類は、ここまで見てきたような芋ではなく、麦焼酎のプレミア焼酎です。
720mLで5000円を超えるので、水準としては、「魔王」などと同水準の価格です。
ただ、「知る人ぞ知る」プレミア酒で、以前、友人が「偉い人」に価格を知らずに貰ってきて、それを聞いて驚愕していました。
味の特長は、「洋酒のような香り、甘み」です。
麦由来ですので洋酒ほのような味わいです。もちろん単式蒸留であり味は違いますが、食事の際も問題なく呑めます。
蒸留方法は、独特で、複数の常圧蒸留と減圧蒸留をブレンドしています。
それぞれの原酒は、ホワイトオーク樽で3年以上熟成されたものが使われます。ただ、素材の旨みがのこる単式蒸留を使っているので、まがう事なき「焼酎」です。
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以上、百年の孤独の紹介でした。
昔はもっと安く手に入ったのですが、価格高騰は個人的に痛いところです。なお、洋酒の樽で保存したお酒は、これと似た傾向の味になり、他社からもでています。
例えば、のちほど紹介する壱岐っ娘デラックスなどが似たような傾向を持つお酒です。
8・焼酎屋 兼八 原酒 42度 720ml
¥4,780 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
8・四ツ谷酒造 兼八 麦焼酎 25度 1800ml
¥5,100 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 42度
飲みやすさ:★★★☆☆
華やかさ :★★★☆☆
コクの深さ:★★★★★
兼八は、大分県の宇佐市の酒蔵の焼酎です。
最近プレミア化して手に入りにくくなっているお酒です。
お酒の種類は、こちらも麦焼酎です。
味の特長は、「麦焼酎の旨み(クセ)を味わえる本格派」といえます。
蒸留方法は、常圧蒸留です。
古来の方法ですが、麦にしてはクセがでるため、中級者向きです。
ただ、麦焼酎としては、はだか麦を使うタイプの麦焼酎で、独特の香ばしさがあり、これははまるとクセになります。
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以上、兼八の紹介でした。
プレミア焼酎の条件には、(誰でも飲みやすい)「飲みやすさ」がありますが、こちらの傾向は多少異なる本格派です。
なお、こちらには、プレミア化されている焼酎としては「珍しく」42度の原酒があります。原酒好きには嬉しい限りです。
9・芋焼酎 佐藤 麦 25度 720ml
¥2,786 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
9・芋焼酎 佐藤 麦 25度 1800ml
¥4,430 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 42度
飲みやすさ:★★★☆☆
華やかさ :★★★☆☆
コクの深さ:★★★★★
佐藤 麦は、先ほども出てきた鹿児島県霧島市の佐藤酒造で作られる焼酎です。
お酒の種類は、麦焼酎です。
麦と芋は収穫期が被らないので、閑散期に作っているそうです。
味の特長は、「びっくりするほどフルーティ」な点です。
佐藤系製品の傾向を引き継いで「麦でも華やか」です。果実系の香り(ラ・フランス系)すら感じられます。
蒸留方法は、クセの出やすい常圧蒸留式です。
麹は、麦麹に大麦を使う、南九州的な作り方です。
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以上、佐藤 麦の紹介でした。
佐藤麦もプレミアがつきます。しかし、さほどのプレミアではないので入手しやすいです。実はAtlasは、佐藤系に限定すると、これが一番好みです、
1-2・各社の麦焼酎原酒の比較
さて、続いては、「プレミア化」されていない定価販売のお酒を紹介していきます。
とくに、度数の強い「原酒」を中心に選びました。
1-3・麦焼酎
=壱岐島
1-4・芋焼酎
=種子島・甑島
2-1・米焼酎
=人吉
2-2・ 黒糖焼酎
=奄美大島・喜界島・沖永良部島
2-3・泡盛
=沖縄本島・石垣島
2-4・その他
=栗焼酎・きび焼酎…
基本的に、現地調査したことがある場所の銘酒ですが、島酒が多いのは、「個人的な嗜好」です。
麦焼酎から、種類別に順番に紹介します。
10・山の守酒造場 守政 40度 720ml
¥3,420 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 40度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★★★
はじめに紹介するのは、長崎県の島である壱岐焼酎の「守政」です。
こちらは、Atlasの常飲酒の1つです。
Atlasが10年以上前、この蔵元を訪問してから、ほぼ毎年これを買って、ちびちび飲んでいます。
度数は、40度という強烈な度数です。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
しかし、大麦のほか、米麹を1/3使って仕込む点に特長があります。
蒸留方法は、常圧蒸留式です。
しかし昔ながらの「甕で仕込み」、長期熟成しているので、かなりマイルドな原酒です。
味の特長は、「原酒特有の確かな旨み(甘み)」が際立つ部分です。
ただ長期熟成のため、、まったり濃厚な味が楽しめる、バランスの良いお酒です。
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以上、守政の紹介でした。
壱岐には10軒ほどの酒蔵がありますが、こと原酒としては「最も美味しい」と言えるのがこちらです。同島には、毎年いきますが、初めていったときと味が変わらず、依然として、ハイレベルな原酒です。
11・壱岐っ娘デラックス 麦焼酎 長期貯蔵 38度
¥2,200 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 38度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★☆
壱岐っ娘 デラックスも長崎県の壱岐島の の壱岐焼酎です。
しかし、蔵は変わって、壱岐焼酎協業組合焼酎です。
壱岐や猿川と共に、全国展開している壱岐焼酎のブランドなので、飲んだことのある人もいるかもしれません。知人にも、このブランド好む方がいます。
度数は、38度です。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
こちらも、米麹を入れて仕込む、壱岐島のやり方を用います。
蒸留方法は、蔵として、減圧蒸留にこだわっています。
味の特長は、「百年の孤独」と同型の「洋酒のような華やかさ」です。
その上で、洋酒を漬けたシェリー樽を再利用しているので、「焼酎らしくない系」というか、洋酒に近い味です。
ただ、単式蒸留なので、洋酒より味は薄めです。なお、焼酎の場合は、日本の税制の面で色が濃いとNGなので、淡い味わいになります。熟成させれば、洋酒のようになるようです。
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以上、壱岐っ娘 デラックスの紹介でした。
原酒なので、コクはありますが、シェリー樽を使うことで、独特の風味(甘み)が出ています。その点で、お酒初心者の方にも向くと思います。
また、同じ傾向の「百年の孤独」と比べても安く、お買得感があります。
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12・壱岐っ娘 二千年の夢 42度 720ml
¥2,888 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 38度
飲みやすさ:★★★☆☆
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★★
なお、この酒蔵からは、もう1種類、原酒が出ています。
度数は、42度とこちらのほうが濃いです。
ただ、 同じく、シェリー樽でつけ込んだお酒で、味の傾向は38度のものと同じです。
味の特長は、度数が強いぶん、濃さは感じます。
ただ、やや個性が強いので、基本的には38度の方が「甘みを感じて壱岐っ娘らしい」です。どちらかと言えば、壱岐っ娘デラックスをおすすめします。
13・玄海酒造 松永安左ェ門翁 本格派麦焼酎 壱岐
¥6,350 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 43度
飲みやすさ:★★★★☆
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★★
松永安左ェ門翁は、「むぎ焼酎壱岐(玄海酒造)」が売っている、43度のプレミア麦焼酎です。
壱岐の路線バスに乗ったことがある人は、そのインパクトのあるCMは忘れられないでしょう。
また、結構大きい酒蔵で、結構全国展開しているので、「壱岐」を飲んだことのある人も多いのではないか?と思います。
松永安左ェ門は、電力王と呼ばれた明治生まれの人で、壱岐出身のために同地に記念館があります。小田原にも記念館があります。
度数は、43度と高いです。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
蒸留方法は、常圧蒸留です。
味の特長は、壱岐っ娘と異なり、果実味はあまりなく、「多少クセのある、力強い感じ」です。
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以上、松永安左ェ門翁の紹介でした。
ホワイトオークの樽で長期熟成させた常圧蒸留ですが、本格派で力強い系統です。独特のクセ感があるので、上級者に向くでしょう。なお、「まったり」感は、守政のほうがあります。
14・重家酒造 雪洲 40度 1800mlビン 麦焼酎
¥3,000 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 40度
飲みやすさ:★★★★☆
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★★
こちらは、壱岐の印通寺にある重家酒造の麦焼酎です。
かなり昔、友人と数時間歩いた後に、偶然発見した小さな酒蔵の、美味しいお酒です。
度数は、40度です。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
蒸留方法は、常圧蒸留です。
味の特長は、ここまで紹介した壱岐焼酎と較べると、甘みはすくなく、「力強く飲ませるタイプのお酒」です。
また、海に近いからか、潮の香りを感じられるお酒でもあります。洋酒で言えば、ボウモア風です。
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以上、重家酒造の雪洲 40度の紹介でした。
個人的に、壱岐の食堂などで、(度数の低い)雪洲がでてくると(これで美味しく飲めるな!)とちょっと嬉しくなる、というお酒です。
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15・重家酒造 古酒 重家蔵 28度
¥3,300 楽天市場 (7/24執筆時)
なお、原酒ではないですが、同社の28%の古酒として重家蔵という製品もあります。
Atlasもこの春の訪問で仕入れて、酒棚に入れています。内栓はコルクです。
常圧特有のクセがありますが、まろやかなコクと後味が美味しいです。
16・天の川 卯八 うはち 黒麹仕込 25度 1800ml
¥2,750〜 楽天市場 (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 25度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★☆
こちらは、壱岐の郷ノ浦の天の川酒造の麦焼酎です。
同社の通常タイプ(天の川)は、昔ながらのクセの強い常圧で、どちらかというと割って飲むのに適します。
そのため、あまり割らないAtlasは「やや苦手」としてきました。ただ、壱岐の湯ノ本の某酒屋さんのご主人に「卯八」が良いことをお聴きしました。
その後、先入観なしに呑んだら、ずいぶん美味しくて、びっくりしてレビューしました。
度数は、25度です。
したがって原酒ではないですからガツンとはきません。味わいのの深さはあります。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
蒸留方法は、常圧蒸留です。
味の特長は、壱岐としては珍しい「黒麹仕込み」です。
甘み控えめですが 特有の華やかさは、従来の天の川のイメージを崩し、古い常圧ぽさがなく、華やかで呑みやすいです。
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以上、天の川酒造のうはちの紹介でした。
2019年後半期に試飲したものでは、原酒を除けば、ダントツうまかった焼酎です。
鑑評会で賞もとった実力派です。お湯を幾分多めにして、お湯割りにするととても美味しいです。個人的には、40度くらいでも出して欲しいですね。
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17・天の川 30年古酒 ベリーオールド36度 720ml
¥11,000 楽天市場 (7/24執筆時)
なお、天の川の原酒・古酒については、30年古酒となる、天の川ベリーオールドもあります。
開高健さんのすすめで、36度の原酒を30年貯蔵したもので、Atlasも気になって仕入れました。
原酒古酒特有の「複雑なガツン」と来る感じはありますが、昔ながらの「天の川」系で、特有のクセは感じます。
いずれにしても、Atlasとしては、「天の川 卯八」のほうが好印象でした。
18・井上酒造 40°神武 麦 ビン 720ml 桐箱入
¥4,730 楽天市場 (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 38度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★★
コクの深さ:★★★☆☆
神武は、宮崎県の日南市の井上酒造の販売する焼酎です。
度数は、40度です。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
ただし、なつめやし・米麹で仕込み、ワイン酵母で発酵させたもので熟成させており独特です。
この蔵は、飫肥杉などの芋焼酎も有名な酒蔵ですが、Atlasのおすすめは、この原酒です。
蒸留方法は、常圧蒸留です。
味の特長は、「麦としてはかなり複雑な味」である点です。
「壱岐っ娘」のように、オーク樽で8年貯蔵して熟成しているのでほのかな琥珀色が付いています。ただし、果実味はほどほどで、邪魔にならない甘さで、まったり飲めます。
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以上、神武の紹介でした。
先ほど小迂回した守政に較べて、コクという要素は多少少ないですが、華やかな独特の香りを楽しめる良いお酒です。
個性的な焼酎原酒を飲みたい方には、とくにオススメできます。
19・銀座のすずめ ガスライト琥珀 35度 720ml
¥3,383 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 35度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★★
コクの深さ:★★★☆☆
銀座のすずめ ガスライトは、大分県玖珠郡の八鹿酒造の販売する焼酎です。
九州では「なしか!」と焼酎がコンビニなどに見られますが、同じ蔵の高級シリーズの原酒がこちらです。
度数は、やや控えめの35度です。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
蒸留方法は、常圧蒸留と減圧焼酎のブレンドです。
味の特長は、「クセがなく相当な甘みを持つ」点です。
蒸留酒とは思えないほど、甘みが先に立ちます。米国のバーボン樽に貯蔵したとのことですが、お酒自体は、(琥珀という名前ですが)、ほぼ色がなく透明です。
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以上、銀座のすずめ ガスライト琥珀の紹介でした。
華やかなお酒で、見映えのする容れ物入りで贈答に良さそうです。ただ、原酒として呑むにはけっこうに甘いので、割って呑むのが正解の「銀座風」な焼酎です。
20・光武酒造場 無濾過常圧 舞ここち原酒 SA-P 720ml
¥3,290 楽天市場 (7/24執筆時)
焼酎の種類:麦焼酎 44度
飲みやすさ:★★★☆☆
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★☆
舞ここち原酒は、佐賀県鹿島市の光武酒造場の麦焼酎の44度の原酒です。
以前、自宅の酒棚を確認したら、こちらの小瓶バージョンが「いつのまにか」ありました。おそらく、祐徳稲荷さんにお詣りしたときに買ったのだと思います。
度数は、40度です。
お酒の種類は、甲類の麦焼酎です。
蒸留方法は、常圧蒸留です。
味の特長は、常圧特有のクセがありますが、同社のほかの麦焼酎と比較すると、アクっぽさはあまり感じません。
むしろ、「麦特有の甘みが先に出て、美味しく」感じます。
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以上、舞ここち原酒の紹介でした。
割と小さなサイズなので、「原酒を試したい」かたに向くサイズです。
一方、レベルの高いお酒ですが、遠くにクセがあるので、初心者向けかと言えば、そうでもないお酒です。
1-4・芋焼酎の原酒の比較
続いて、芋焼酎です。こちらも「原酒」を中心にセレクトしました。
なお、Atlasは「離島好き」なので、「島もの」が多いです。
21・六代目百合原酒 「風に吹かれて」
¥4,930 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 42度
飲みやすさ:★★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★☆
六代目百合の風に吹かれては、鹿児島県の上甑島の六代目百合(塩田酒造)の販売する原酒です。
甑島は「ドクターコトー(漫画)」の舞台でもありますが、波が荒れると「欠航」となるたいへん行きにくい島の1つです。
そして、塩田酒造は、石積み集落が美しい、上甑の里武家集落の入口にあります。2019年にAtlasも里町に訪問しました。
度数は、42-43度です。
麹は、黒麹で、華やかさを感じます。
蒸留方法は、常圧です。
ただ、全くえぐみはないです。
味の特長は、「甘さとコクのバランスの良さ」です。
同社の(度数の低い)通常の「六代目百合」は、かなり淡麗で、芋の甘みは控えめで、芋臭がある「本格派」よりです。
それとは、全く傾向が異なるため、万人に愛される「プレミア酒」的な素質もあります。
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以上、六代目百合の風に吹かれての紹介でした。
おそらく、大量生産できず、流通量も少ない製品です。ただ、Atlasが飲んだ芋焼酎の中でも「抜群に美味しい」ので、芋を敬遠していた焼酎ファンにはとくに試して貰いたいものです。
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22・吉永酒造 甑州原酒 黒纏
¥3,000 楽天市場 (7/24執筆時)
22・吉永酒造 甑州原酒 白纏
¥3,000 楽天市場 (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 37度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★☆
なお、甑島には、もう一軒、原酒のある酒蔵があります。
下甑島の手打麓(武家集落)の吉永酒造の甑州原酒 黒纏です。
こちらの普通の度数の酒は、軽やかで飲みやすい甑州、本格的な五郎など、複数のラインナップがあります。
白豊(しろゆたか)という芋を利用した、黒麹仕込みの原酒で、常圧蒸留です。
黒麹独特の華やかさがありつつ、しっかりした甘みがあるタイプです。六代目百合ほどパンチはなく、爽やかにあまい感じがしました。
一方、黒纏(くろまとい)の姉妹品として、同じく37度の白纏がでています。黄金千貫と白麹のコンビですので、味は確実に違うでしょう。
こちらはまだ飲んでいませんが、近日中に(比べつつ)飲むつもりです。このほか、42度の「合縁奇縁」という製品が過去にありましたが最近みません。
23・種子島酒造 紫金の玉 初垂れ
¥1,950 楽天市場 (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 約44度
飲みやすさ:★★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★☆
紫金の玉 初垂れは、鹿児島県の種子島酒造のお酒です。
醸造元には、2019年にAtlasは訪問していました。
若い頃、特約店販売の(原酒ではない)「ぎんやんま」という焼酎をよく呑んでおり、いつか訪れて見たいと思っていました。相当の山名の中で、空港バスを途中で降ろしてもらって、帰りは、1時間ほど山下りをしましたが。
なお、写真のように、種子島酒造の原酒は、紫金の玉 初垂れと夢づる滴滴凜々と2種類あります。
ただ、中身は同じで、流通経路が違うだけとのことです。
度数は、44度です。
麹は、白麹です。
「佐藤白」と同じですが、膨らみのある落ち着いた甘みがでます。
蒸留方法は、常圧です。
味の特長は、「スッキリとした飲み口と香り」です。
濃い原酒で、原酒独特のパワー(コク)はありますが、飲み口は、逆に軽く淡麗です。
一方、(かなり遠くで)芋独特のえぐみはありますが、その分、甑島のものよりも「芋っぽさ」を感じて、本格的です。
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以上、紫金の玉 初垂れの紹介でした。
種子島は、焼酎の醸造元が4蔵あるのですが、40度以上の原酒に限れば、最大手の種子島酒造のこれらのみでした。
小瓶で価格も安くないですが、白麹の原酒は割と珍しいので、上級者におすすめできます。
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24・四元酒造 島乃泉 35度 1.8L
¥2,860 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 約35度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★☆
なお、種子島訪問時に、同島の4蔵の多くの製品を飲み比べました。
そのなかで、最もAtlasが美味しく感じたのは、中種子町の四元酒造の島乃泉 35度です。
原酒ではないですが、パワフルで、適度な香り、甘さで、最もバランスが良いです。
25・大山甚七商店 赤問わず語らず名も無き焼酎 37度
¥2,866 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 37度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★★
問わず語らず名も無き焼酎は、鹿児島は、指宿市の大山甚七商店の焼酎です。
度数は、37度です。
今回チョイスした中では、さほど度数は高くないです。
麹は、「問わず語らず」なので開示はなく「秘密」です。
蒸留方法は、常圧です。
味の特長は、「甘みに品のある焼酎」です。
紅さつまを米麹で仕掛けたオーソドックスな芋焼酎ですが、コクはもちろん、甘みも相当です。割と流通量が多い製品ですが、「芋くさく」なく、甘みを感じられる点で、レベルが高いです。
なお、「問わず語らず名も無き焼酎」には、白・黒・黄のバリエーションもあります。
「秘密を語りすぎ」のような名前ですが、これらについては、原酒ではない点、注意してください。
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以上、問わず語らず名も無き焼酎の紹介でした。
大手酒販店の流通に乗る芋焼酎で、手に入りやすいのがメリットです。何かに再利用できそうな陶器製の容れ物に入っていますので、贈答用などにも良いでしょう。
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26・問わず語らず名も無き焼酎 黒 37度
¥3,300 楽天市場 (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 37度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★☆
なお、やまや(酒屋)の店頭で、黒麹バージョンの大山甚七商店の原酒がありました。
早速試飲しつつ書いています。赤と、同時の飲み比べではないですが、黒麹特有のフルーツ系の華やかさ・甘さが良い具合に出ています。
27・濱田酒造 特上大魔王 陶器 36度
¥3,862 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 36度
飲みやすさ:★★★★☆
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★☆
特上大魔王は、鹿児島県いちき串木野市の濱田酒造の芋焼酎です。
海童や隠し蔵など大手量販店でも見かけることの多い会社ですが、「特上大魔王」は、度数の高い長期熟成酒です。
度数は、36度です。
麹は、白麹です。
通常の大魔王は黄麹ですが、こちらは白麹仕込みです。
蒸留方法は、常圧です。
味の特長は、隠し蔵のようにオーク樽熟成なので、「洋酒の風味がある」のが個性です。
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以上、特上大魔王の紹介でした。
美味しいですが、焼酎特有の香りではないので、減量的な部分を楽しむ場合は選択肢とはならないでしょう。ただ、お酒としての味は良いですし、桐箱入りで、贈答にも良さそうです。
28・光武酒造場 綾紫原酒 魔界への誘い 36度
¥(5,383) Amazon.co.jp (7/24執筆時)
29・光武酒造場 黒麹芋原酒 魔界への誘い 37度
¥5,444 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 36度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★★
魔界への誘いは、佐賀県鹿島市の光武酒造場の芋焼酎です。
昔から芋焼酎を生産していた蔵としては「北限地」だそうです。
先ほど麦焼酎も紹介しましたが、2019年に改めて蔵元に行った際に、こちらを買ってきました。
正確には、蔵は臨時休業だったので、試飲ができる直営の観光蔵ですが。
10本以上試飲しましたが、原酒は試飲対象外なので、買って自宅で呑みました。
おいしかったのは、九州限定の綾紫原酒 です。
度数は、36度です。
宝山なども綾紫芋を利用する製品がありますが、普通の芋焼酎より、甘みと香りが立ちやすいと思います。
麹は、黒麹です。
蒸留方法は、常圧です。
味の特長は、ラベルに「赤ワインを思わせるような」とありますが、実際、華やかです。
紫系の芋は、コクがない場合がありますが、そこはさすがに「原酒」であり、バランスの整った良い味でした。
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以上、 綾紫原酒 魔界への誘いの紹介でした。
芋焼酎の中では「ベスト3」に入る製品です。良い意味で、常圧のクセがないです。
光武酒造場は、麦焼酎もやっていますが、麦焼酎は「えぐみがある」昔ながらですが、芋は全く傾向が異なり、驚きました。
香り立ちは相当ですし、原酒好きには一度試して欲しいです。
九州限定ですが、ネットでは手に入ります。
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【1800ml】
30・光武酒造場 減圧蒸留 魔界への誘い 25度
¥3,189 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★★☆
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★★☆
なお、試飲した中で、限定を除いて美味しかったのは、減圧蒸留の魔界への誘いです。
魔界への誘いは、常圧蒸留でもクセは少ないですが、こちらの場合、さらに「すっきり」です。
度数は25度ですが、黒麹の華やかさと芋の甘さが両立して、バランスの良いお酒でした。
31・白金酒造 25度 姶良1800ml
¥2,750 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 25度
飲みやすさ:★★★★★
華やかさ :★★★★☆
コクの深さ:★★★☆☆
姶良(あいら)は、鹿児島は、姶良市の白金酒造の原酒です。
白金酒造といえば、「白金乃露」が有名です。しかし、こちらは、九州の酒造店限定で流通している限定品の「原酒」です。
度数は、25度です。
そのため、原酒ではないですが、居酒屋で「プレミア酒」扱いで売られることも多いため、紹介しています。
麹は、非開示です。
蒸留方法は、常圧です。
味の特長は、「芋とは思えない臭みのなさ」が印象に残ります。
こちらは、「全てのイモの皮を皮むきでむいてから蒸溜」というたいへん手間のかかる手順を経た上で、亀壺で仕込むため、透きとおった甘みを感じられます。
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以上、姶良(あいら)の紹介でした。
「プレミア酒」になれる素質がある、素直な味のお酒です。
流通が限られるためあまり安売りしないのですが、一升瓶の25度はそれなりに安く買えるので、オススメです。
32・井上酒造 飫肥杉 38度
¥2,780 Amazon.co.jp (7/24執筆時)
焼酎の種類:芋焼酎 38度
飲みやすさ:★★★★★★
華やかさ :★★★★★
コクの深さ:★★★★★
飫肥杉は、鹿児島県日南市南郷町の大山酒造の芋焼酎です。
宮崎県は、近くまで島津の支藩があったこともあってか、やはり芋焼酎文化圏です。
大分も昔は芋のが多かったと聞きますし、東側は大きく芋焼酎文化圏と言って良いのかもしれません。
Atlasはこの蔵は未訪問ですが、飫肥や南郷町のあたりは長逗留しました。写真の飫肥の「」厚焼きたまご」もおすすめです。
井上酒造は、先ほど、麦ほか「神武」をみましたが、こちらが本流です。都城の霧島とならび、あのあたりの居酒屋には(度数の低い方が)だいたいあります。
度数は、38度です。
麹は、白麹です。
蒸留方法は、減圧蒸留です。
味の特長は、減圧蒸留特有の雑味がない飲みやすさが基本となります。
雑味はほぼなく、相当なコクと甘みを感じます。
書きつつ、いま呑んでいますが、(減圧蒸留という部分はありますが)ここまで、雑味なしに甘くて濃い芋焼酎も珍しいかと思います。
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以上、飫肥杉の紹介でした。
芋は(焼芋焼酎など)色々な亜種があります。そういったものを含めて、今まで一番飲みやすさを感じた芋焼酎の原酒の1つです。芋の個性でもありますが、苦手とする人もいる、「えぐみ」がない点で、(米焼酎における)想伝の「芋版」と言えます。
次回につづく!
プレミア焼酎でおすすめの商品は結論的にこちら!
というわけで、今回は、度数の高い、プレミア焼酎の紹介でした。
しかし、記事はもう少しだけ続きます!
2・プレミア焼酎・原酒の比較 (2)
2-1・米焼酎
=人吉(球磨)ほか
2-2・黒糖焼酎
=奄美大島・喜界島・沖永良部島
2-3・泡盛
=沖縄本島・石垣島
2-4・その他の焼酎
=栗焼酎・きび焼酎 ほか
3・プレミア焼酎・原酒の比較 (3)
=最終的なおすすめの提案【結論】
次回2回目記事(こちら)では、ここまで見ていない種類の原料から作られた焼酎を引き続き紹介します。
ゴマ・ジャガイモ・栗、きびなどの雑穀、珍しいところでは、牛乳焼酎などの「原酒」もあります。
その上で、3回目の結論編(こちら)では、今回試飲した全焼酎から、とくに初心者向けにオススメできる焼酎のベストはどれか?Atlasのおすすめ焼酎!を提案します。
2回目記事は→こちら!
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