【今回レビューする内容】2023年 エコタンク・ギガタンク搭載ビジネスインクジェットプリンター複合機の性能とおすすめ・選び方 :A4 A3の特大インクタンク:ボトル詰め替え式特大容量タンク搭載プリンタのの紹介:エプソン・キヤノン
【比較する製品型番】エプソン PX-S6710T EW-M674FT EW-M634T EW-M634T1 PX-M6712FT PX-M6711FT PX-M791FT PX-M160T PX-M160T1 PX-S160T PX-S160T1 PX-S170UT PX-S170T PX-S270T PX-M270T PX-M270FT Canon GX6030 GX7030 GX5030 G6030 G5030 GM2030 G7030 GM4030 GX4030 ほか
今回のお題
特大インク採用インクジェットプリンタのおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今日は、2023年8月現在、最新のビジネスインクジェットの比較の3回目記事です。
今回の記事では、エプソンのエコタンク搭載プリンタと、キヤノンのギガタンク搭載プリンタを比べます。
従来的な「インクジェット」と異なり、「ボトル詰め替え式」にすることで、(ストイックに)インクの低コスト化を突き詰めた製品となります。
1・A4ビジネスインクジェットの比較
2・A3ビジネスインクジェットの比較
3・エコタンク搭載プリンタの比較
4・ビジネスプリンターの選び方【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
いわゆるエコタンク型は、ここまでみた(普通の)ビジネスインクジェットとは少しタイプが異なるので、3回目記事として、他のタイプとわけました。
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インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★★
印刷スピード ★★★★★
耐久性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、エコタンク式特有の「選び方の基本」を説明したあと、エプソン・キヤノンという順番で、各社の製品を順番に紹介します。
そして、最後に、上表のような観点から、Atlasの「おすすめ機種」を選定していきたいと思います。
1・エコタンクプリンタの選び方の基本
具体的な製品説明にはいる前に、「エコタンク式プリンタ選び方の基本」を書いておきます。
エコタンク式は、カードリッジ式インクではなく、補充用のインクボトルを採用する点で従来と異なります。
この仕組みで、破格と言えるランニングコストが実現しています。
カラーでも1円/枚を切る機種もあり、全プリンタジャンルの中でも「最安」と言えます。
印字品質は、製品によります。
ただ(カードリッジ式の)ビジネスプリンターと同じヘッドを使う機種は、ほとんど、同じクオリティです。メーカーも以前と違い、画質で「差」を付けなくなってきました。
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一方、エコタンク式を選びたい場合、特有の注意点もあります。
2点に分けつつ、以下でみていきます。
1-1・プリンタの種類に関する注意点
はじめに、プリンタの種類に関する注意点です。
エコタンク式は、もともと、エプソンの開発途上国向けのプリンタがはじまりです。
そのため、当初は「ビジネス向けの大量印刷用」しか存在しませんでした。
1・ビジネス用エコタンク
インク:顔料(4色)
コスト:0.9円/枚〜(A4カラー)
速度:15面/分〜
耐久性:最大20万枚
2・家庭用4色エコタンク
インク:染料+顔料(4色)
コスト:0.9円/枚〜(A4カラー)
速度:10面/分〜
耐久性:非公表
3・写真用6色エコタンク
インク:染料+顔料(6色)
コスト:1.6円/枚〜(A4カラー)
速度:(遅い)
耐久性:非公表
しかし、現在は異なります。
上表のように、ビジネス用のエコタンクプリンタのほか、家庭用・写真用プリンタにも採用例が増えています。
名前としてはどれも「エコタンク(ギガタンク)」ですから、選ぶ際には、注意が必要です。
以下では、二者の違いについて、少し詳しく説明します。
第1に、家庭用・写真用エコタンクプリンタです。
カラーインクには、染料インクを利用しています。
発色が良く、写真対応力が高まるインクですが、水性のためにじみやすくため、ビジネス用に向きません。
モノクロ印刷時も、黒色を表現する際にカラーインクは混ぜるので、文字(フォント)の品質は良くないです。
第2に、ビジネス用エコタンクプリンタです。
廉価版の下位機種は、家庭用と同じインク構成です。
しかし、高性能機は、各社ともカラーも含めて全量顔料インクです。
レーザーで印刷した文書のように、「にじまない」品質を得たい場合、「全量顔料インク」であることはマストです。
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その他にも、家庭用・写真用エコタンクとビジネス用エコタンクとの違いはあります。
第1に、耐久性です。
ビジネス用と違って、家庭用・写真用は、耐久性が「非開示」です。
企業での大量印刷には、向きません。
第2に、印刷速度です。
モノクロ、カラーともビジネス用エコタンクの方が3割以上は高速です。
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結論的にいえば、仕事専用と考えるならば、今回紹介する「顔料インク」仕様の「ビジネス用エコタンク」が良いでしょう。
一方、個人事業者などでチラシを作るなどの場合で、(印刷速度は不要だが)専用紙をふくめ写真のクオリティを重視したい場合は、家庭用・写真用を選んでも良いです。
1・家庭用4色エコタンクの比較
・EPSON EP-M552T
・EPSON EP-M553T
・EPSON EP-M754T
・EPSON EW-M770T
・EPSON EW-M770TW1
インク:4色(顔料+染料)
2・写真用6色エコタンクの比較
・EPSON EW-M973A3T
・EPSON EW-M873T
・CANON G3360
・CANON G1310
そういった製品は、普通のカードリッジ式の家庭用・写真用プリンタとむしろ比較するべきです。
そのため、このブログでは、記事を分けて、上表のリンク先で別に紹介しています。
1-2・インクに関する注意点
つづいて、インクに関する注意点です。
こちらも、数点に分けて、解説します。
第1に、インク詰め替えやすさについてです。
エプソンもキャノンも、普通のインクジェット式もヘッドは据付なので、目詰まりの可能性は、カードリッジ式と同じレベルです。
注入は、エコタンク式でも簡単です。
注ぎすぎを防ぐ自動ストップ機能や、誤挿入を防ぐため、差込口の形状を変えるなど、ユーザーフレンドリな仕様です。
結論的にいえば、インク注入式である部分で、不便に感じることはないと言えます。
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第2に、インク消費期限についてです。
カードリッジ式と同じく、基本的に「2年以内」に使い切ることが必要です。
2年以内に印刷可能枚数を使い切れないような場合、その機種は「オーバースペック」です。
そういった大容量機は、本体サイズも大きめのはずなので、エコタンクである必要性を含めて、再考したほうが良いでしょう。
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以上、エコタンク式プリンタの選び方の基本の紹介でした。
以下、この基準に沿いつつ、EPSON・キャノンの順で、(家庭用・写真用以外の)ビジネス向けエコタンク式プリンタを順番にみていきます。
2・エプソンのカラーエコタンク機
では、エプソンのecotankシリーズの紹介に入ります。
インク注入式のプリンタを業界ではじめに出した企業です。
はじめに「カラープリンタ」を入門機から高級機の順で紹介し、その後に「モノクロ専用プリンタ」をみていきます。
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なお、以下の本文では、高評価できる点は「赤字系」の文字色で、イマイチな点は「青字」で説明をしていきます。
【2021年発売】
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【A4複合機・FAXあり】
1・エプソン EW-M674FT
¥52,500 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:5万ページ
インク代:カラー1.0円・モノクロ0.4円
印刷速度:カラー8枚/分・モノクロ15枚/分
接続方法:無線LAN 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
スキャナ:1200dpi
ADF:片面・30枚
FAX:搭載
保証:1年間(持込修理)
サイズ:幅375×奥行347×高さ231mm
EW-M674FTは、エプソンの「エコタンク搭載」のA4プリンター複合機です。
本体の大きさは、幅375×奥行347×高さ231mmです。
A4対応機とはいえ設置にさほどのスペースは要らない機種です。過去モデルよりもコンパクトです。
【黒6000ページ・カラー7500ページ】
エプソン YAD-BK インクボトル
¥2,094 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷コストは、この機種の最大の特長です。
A4カラーで1枚1.0円、A4モノクロで1枚0,4円です。
ビジネスプリンターとして、突出して安い水準です。
印刷枚数は、カラー6000ページ・ブラック7500ページです。
初期同梱インクは、やや容量が少なく3600ページ分です。
印字品質は、同社のビジネス用と同じPrecisionCoreです。
したがって、滴下に関する技術は、カードリッジ式と同じです。
インク自体の性能は異なるため、仕上がりは(カードリッジ式の)エプソン機に負けるものの、インクの耐光性などは十分あり、堅実な品質です。
インク構成は、本機の場合、注意点です。
なぜなら、黒インクが、顔料インク、3色のカラーインクが染料インクだからです。
ビジネス用としては「水に強く、文字がにじみにくい」全色顔料インクが良いです。
上位機とは、仕上がりで差があるでしょう。
染料インク機は、写真印刷に強いという特長があります。ただ、本機は、ヘッドが、ビジネス文書のPrecisionCoreで、写真用のMACHではないので、それも当てはまりません。
実際、「写真に強い」などの表現を同社はしていません。
プリント速度は、A4印刷時、カラー8枚/分、モノクロ15枚/分です。
ビジネス用としてみると、少し遅めです。
スキャナ・コピー機能は、複合機のためこの機種も付属します。
ただ、スキャナの解像度は高くないです。
ADF(原稿自動送り装置)は、搭載です。
30枚までストックできます。
しかし、両面スキャニングには非対応で、上位機とは差があります。
読み取り速度も、カラー原稿の場合、1分間に5枚です。
ファックス機能は、高速送信規格の「スーパーG3ファックス」に対応します。
それ以外にも、専用アプリで、PCでからファックスを送信・受信する機能もあります。
ただ、送受信の内容をプリンタ本体の液晶で確認することは不可です。
給紙トレイへの給紙は、250枚まです。
一般的なビジネスプリンターの平均値です。
自動両面印刷は、対応します。
PCとの接続方法は、USB・有線LANのほか無線LANが搭載されます。
無料アプリのEpson iPrintに対応し、スマホ・タブレットからのダイレクトプリントが可能です。
耐久性は、5万枚が使用限界になります。
家庭用では問題にならないでしょうが、仕事に使う方は、考慮に入れた方が良いでしょう。
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以上、エプソンのEW-M674FTの紹介でした。
ビジネスプリンタとして評価する場合、やはり、黒以外、染料インク機である点は注意事項です。
ダントツに安いインクコストは魅力ですが、ビジネス用のクオリティを求めたい場合は、現状では課題もある製品です。
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【2021年発売】
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【A4複合機】
3・エプソン EW-M634T
¥37,080 楽天市場 (8/25執筆時)
【Amazon限定】(写真用紙20枚付)
3・エプソン EW-M634T1
¥39,105 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:5万ページ
インク代:カラー1.0円・モノクロ0.4円
印刷速度:カラー8枚/分・モノクロ15枚/分
接続方法:無線LAN 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
スキャナ:1200dpi
ADF:
FAX:
保証:1年間(持込修理)
サイズ:幅375×奥行347×高さ187mm
なお、下位機種としてEW-M634Tも発売されています。
説明書がオンラインPDFになる代わりに、写真用紙20枚がおまけでつくEW-M634T1というAmazon型番も展開されます。
いずれのモデルも、同じインクを利用する製品なので、インクコストは先ほどの機種と同じです。
ただし、ファックスとADFが省略され、用紙トレイも150枚と減っています。
本体の高さが20cmを切って「設置性」が良いですが、上位機同様、ビジネス用としては、インク部分に弱点があるので、ややおすすめしにくい部分はあります。
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【2020年発売】
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【A3複合機】
5・ EPSON EW-M5610FT
¥68,000 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:10万ページ
インク代:カラー1.0円・モノクロ0.4円
印刷速度:カラー9枚/分・モノクロ17枚/分
接続方法:Wi-Fi 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
スキャナ: 1200dpi
ADF:片面 35枚(A4のみ)
FAX:
保証:1年間(持込修理)
サイズ:幅498×奥行358×高さ245mm
さらに、同様のインクを使用する形で、A3複合機にしたモデルが、EW-M5610FT です。
省スペース型のA3複合機として存在感はある製品ですが、やはり、カラーインクが、染料インク機である点は、ネックでしょう。
エコタンク機は、そもそも、通常のカードリッジ式とインク品質(画質)に差もありますし、社内の回覧文書用を超える品質はあまり期待できないでしょう。
【2020年発売】
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【A3複合機】
6・ EPSON PX-M6712FT
¥138,402 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷速度:カラー25枚/分・モノクロ25枚/分
スキャナ:1200dpi
ADF:両面 50枚(A3対応)
FAX:搭載
【A3プリンタ】
7・ EPSON PX-S6710T
¥87,383 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷速度:カラー25枚/分・モノクロ25枚/分
スキャナ:
ADF:
FAX:
【A3複合機】
8・ EPSON PX-M6711FT
¥109,800 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷速度:カラー12枚/分・モノクロ25枚/分
スキャナ:1200dpi
ADF:両面 50枚(A3対応)
FAX:搭載
耐久性能:20万ページ
インク代:カラー2.2円・モノクロ0.9円
接続方法:Wi-Fi 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚×2
保証:1年間(出張修理)
サイズ:幅515×奥行500×高さ350mm
PX-M6712FT は、エプソンの「エコタンク搭載」の「A3ノビ対応のプリンター複合機」です。ビジネス向けエコタンクの「最上位機種」となります。
なお、本機には、このほか2機のバリエーションがあります。
第1に、PX-S6710Tです。
同じ印刷機能・速度をもちつつ、プリントアウト専用にした機種です。
価格も安いので、単機能のプリンタでよいならば、お買得です。
ただし、筐体のサイズは、複合機と同じなので、設置上のメリット性は特にないです。
第2に、PX-M6711FTです。
こちらは、しっかり複合機です。
ただ、モノクロの印刷速度は同じですが、カラーが10枚/分と速度が落ちます。
オフィスに置く場合は、生産性が落ちます。
また、そもそも本機は、ビジネスカラー文書の印刷にこそ本領を発揮する機種なので、この下位機はオススメできません。
本体の大きさは、幅515×奥行500×高さ350mmです。
レーザープリンターなみの体積があります。
これは、大きなタンクを搭載するため、仕方ないでしょう。
【黒6000ページ・カラー7500ページ】
エプソン 純正 インクボトル 鉛筆削り IT08KA
¥4,727 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
エプソン IT08カラーインクボトル 【各色】
¥2,473 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
インク構成は、本機最大の特長です。
なぜなら、本機は、4色顔料インクを搭載しているからです。
印字品質は、したがって、黒以外のインクにじみにい仕様であり、ビジネスカラー文書に最適です。
本機も、PrecisionCoreプリントヘッドです。
従来エコタンクにありがちだった「コストが安いけど、画質がイマイチ」という状況は、少なくとも仕様上は、感じられません。
専用開発のビジネス印刷用のDURABrite ETインクを含めて、力を入れた機種です。
印字コストは、A4カラーで1枚2.2円、A4モノクロで1枚0.9円です。
先ほどの機種より多少コストは上がりますが、十分安いです。
ただし、先述のように、インク自体の単価は高いので、相当量の印刷をするオフィスに向けた製品です。
こうした仕様にすることで、「非エコタンク」な通常機と差異化を図っているといえます。
印刷枚数は、カラー6000ページ・ブラック7500ページです。
初期同梱インクでの印刷可能枚数は非開示です。
プリント速度は、A4印刷時、カラー25枚/分、モノクロ25枚/分です。
ただし、先述のように、下位機種については、カラー印刷速度が大きく劣る12枚/分です。
PCとの接続方法は、USB・有線LANのほか、無線LANが搭載されます。
スキャナ・コピー機能は、複合機のためこの機種も付属します。
一方、最上位機ですが、スキャナ用のユーティリティは同社の入門用の「Epson ScanSmart」です。
エコタンクではない最上位機は、同社の単品スキャナと同じ「Document Capture Pro」なので、少し差があります。
ドライバ自体は同じ系列(Epson Scan2)なので、パンチ穴の除去ほか画像処理部分はだいたい同じですが、ジョブ登録してのスキャナの自動処理などの部分では、上位機能が使えないようになっています。
両ソフトの違いは【フラッドベットスキャナの比較】の方で少し書いています。
このほか、同社の(エコタンクではない)ビジネスプリンタと違って、スキャンデータの自動でのクラウド転送(DropBox OneDrive Google Driveほか)に、エプソンのエコタンク機は、どの機種も対応しません。
指定したメールアドレスへの転送は可能ですが、他機と違いSMTPなどを設定する必要があるので、やや面倒です。
ADF(原稿自動送り装置)は、両面同時スキャン対応で、原稿サイズもA3までいけます。
読取速度は、A4・200dpiの実用的な解像度で、モノクロ26面/分・カラー9面/分というスペックです。カラーは少し遅いです。
両面利用の場合のスペックは書いていませんが、読み取りに使うCISセンサーは1つ(片面)なので、だいたい20面/分・7面/分ほどでしょう。
印字品質では「差」を付けていないにせよ、この部分では、(普通の)ビジネスプリンターと差を付けています。
ファックス機能は、搭載です。
通信速度の点では、SUPER G3にも対応する本格派で、PCでのファックス送受信も対応できます。また、プリンタの液晶パネルでのFAX内容のプレビューも可能です。
給紙トレイへの給紙は、最大A4までのトレイが2段で、合計500枚です。
企業でも使い勝手の部分では問題ないでしょう。
自動両面印刷は、対応します。
無料アプリのEpson iPrintに対応し、スマホ・タブレットからのダイレクトプリントが可能です。
耐久性は、最大20万枚までとなります。
同社のビジネスインクジェットには及ばない水準とはいえ、十分でしょう。
なお、エプソンの場合、A3機など大きなモデルは出張修理が無償で1年付きます。
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以上、エプソンのPX-M6712FT の紹介でした。
エコタンクは従来格安機の位置づけでしたが、本機の登場ですこし変わったように思います。
全量顔料インクで、ヘッドも通常機と同等、速度も速いと三拍子揃った製品です。
スキャナ・コピー機能などについておもにソフト面で差をつけている部分はみえますが、社内の回覧文書やちょっとした会議用ならば、本機のクオリティで十分過ぎるでしょう。
結構「売れる」機種になると思います。
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Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【2020年発売】【A4複合機】
9・ EPSON PX-M791FT
¥88,902 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:20万ページ
インク代:カラー2.2円・モノクロ0.9円
印刷速度:カラー25枚/分、モノクロ23枚/分
接続方法:Wi-Fi・有線LAN・USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚×2
スキャナ:1200dpi
ADF:両面 50枚
FAX:搭載
保証:1年間(出張修理)
サイズ:幅425×奥行500×高さ350mm
なお、本機については、A4複合機も同時にリリースされています。
利用するインクは同じで、印刷速度も、A3上位機相当なので、お買得感があります。
スキャナ部分は、サイズがA4になるだけで、ADFも両面です。
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結論的にいえば、A3印刷が不要ならば、能力的にも同等で、設置スペースにゆとりがある本機はおすすめです。
また、多少高いですが、黒のみ顔料インクで、その他は染料インクだった下位機種とも、仕上がり面で明確な差を感じられるでしょう。
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【A4モノクロ複合機】
10・エプソン PX-M160T
¥29,450 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
【Amazon限定】【3年延長保証付き】
11・エプソン PX-M160T1
¥29,800 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:5万ページ
インク代:モノクロ0.4円
印刷速度:モノクロ15枚/分
接続方法:無線LAN 有線LAN USB
両面印刷:非搭載
給紙容量:100枚
スキャナ:1200dpi
ADF:片面 30枚
FAX:搭載
保証:1年間(持込修理)
サイズ:幅435×奥行377×高さ226mm
PX-M160Tも、エプソンのエコタンク式プリンタです。
ただ、モノクロ印刷専用機であり、カラー印刷に対応しません。
なお、2機種ありますが、後者は保証が3年に延長されたAmazon限定の製品です。
本体の大きさは、幅435×奥行377×高さ226mmです。
わりと小型です。
【黒11,000ページ】
エプソン KSU-BK-L インクボトル ブラック
¥1,763 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷コストは、A4モノクロで1枚0.4円です。
本機は「インク満タン1年分」という売り文句です。
11,000ページ分の標準インクが同梱されます。
印字品質は、「顔料インク」を利用するため、にじみに強い仕様です。
また、黒だけですが、階調性(グレー)はしっかり出ています。
ただし、PrecisionCoreプリントヘッドは不採用なので、カラーを含め上位機より劣ります。
プリント速度は、A4印刷時、モノクロ15枚/分です。
タンクが1本であるため、速度は多少速いです。
スキャナ・コピー機能は、付属します。
片面ADF(原稿自動送り装置)は、1分間に2面と「おまけ」同然になっています。
ファックス機能は、未付属です。
給紙トレイへの給紙は、背面給紙で100枚までです。
利便性は高くないでしょう。
自動両面印刷も、この機種は「非対応」です。
PCとの接続方法は、上位機と同じで、USB・有線LANのほか無線LANが搭載されます。
無料アプリのEpson iPrintに対応し、スマホ・タブレットからのダイレクトプリントが可能です。
耐久性は、5万枚が使用限界になります。
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以上、エプソンの「エコタンク搭載」EW-M660FTの紹介でした。
モノクロ印刷だけできれば良い方は、こちらが最もコスパの良い機種です。
ただ、印字品質・印字スピード・耐久性の点では、明確な差がある機種です。トレイも小さく、自動両面印刷にも対応しないという点でも、利便性は低いでしょう。
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Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【A4モノクロプリンター】
12・エプソン PX-S160T
¥19,580 楽天市場 (8/25執筆時)
【Amazon限定】【3年延長保証付き】
13・エプソン PX-S160T1
¥22,427 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:5万ページ
インク代:モノクロ0.4円
印刷速度:モノクロ15枚/分
接続方法:無線LAN 有線LAN USB
両面印刷:非搭載
給紙容量:100枚
スキャナ:
ADF:
FAX:
保証:1年間(持込修理)
サイズ:435×267×148mm
なお、下位機種として、PX-S160Tがラインナップされます。
こちらは、ファックス・コピー・スキャナの機能がないモノクロプリンターです。
本体の大きさは、435×267×148mmとコンパクトです。
しかし、使用するインク・印字品質・本体の耐久性・給紙量などはPX-M160Tと同じです。
インクのランニングコストが安いのは引き続き評価できますが、自動両面印刷ができない点など、利便性の向上と紙のコスト削減は明らかに犠牲になっている機種です。
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【2018年発売】(生産完了)
【A4モノクロプリンタ】
【無線LANあり】
14・エプソン PX-S170T
¥19,800 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
【無線LANなし】
15・エプソン PX-S170UT
¥23,737 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:10万ページ
インク代:モノクロ0.5円
印刷速度:モノクロ15枚/分
接続方法:USB・(無線LAN)
両面印刷:非搭載
給紙容量:150枚
スキャナ:
ADF:
FAX:
保証:1年間(持込修理)
サイズ:375×267×161mm(収納時)
PX-S170は、モノクロ専用のA4エコタンク式プリンタの中級機です。
なお、このグレードは、在庫限りで生産完了です。次に見る上位機との値段差は見てください。
本体の大きさは、375×267×161mmです。
見た目通りの小型で、設置性は抜群でしょう。
【黒6000ページ】
エプソン KSU-BK-L インクボトル ブラック
¥2,094 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷コストは、A4モノクロで1枚0.5円です。
「インクたっぷり1年分」という売り文句で、追加購入じと同じ容量の6000ページ分のインクが付属です。
印字品質は、本機も顔料インクです。したがって、にじみには強い仕様です。
ただ、本機も、PrecisionCoreプリントヘッドは不採用なので、画質は下位機並みです。
プリント速度は、A4印刷時、モノクロ15枚/分です。
スキャナ・コピー機能・ファックス機能は、未付属です。
給紙トレイへの給紙は、150枚まで対応です。
エコタンク搭載プリンターでは、初めて背面給紙ではないトレイを採用しています。利便性は増しています。
自動両面印刷は、残念ながら「非対応」です。
PCとの接続方法は、上位機は、USBのほか無線LANが搭載されます。
耐久性は、10万枚と、向上しています。
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以上、エプソンの「エコトタンク搭載」PX-S170シリーズの紹介でした。
小型モノクロレーザーの代替製品として人気が出そうです。実際、ランニングコストは、モノクロレーザーで再生トナーを利用する場合よりも安く優秀です。
給紙トレイも装備されます。一方、弱点は両面印刷ができない点と、印字品質ではモノクロレーザーのクリアさに及ばない点でしょう。
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13
【2019年発売】
【A4モノクロプリンタ】
16・ EPSON PX-S270T
¥29,502 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
スキャナ:
ADF:
FAX:
サイズ:幅375×奥行347×高さ151mm
【A4モノクロプリンタ複合機】
17・ EPSON PX-M270T
¥34,800 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
スキャナ:600dpi
ADF:
FAX:
サイズ:幅375×奥行347×高さ302mm
【A4モノクロプリンタ複合機+FAX】
18・ EPSON PX-M270FT
¥39,400 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
スキャナ:600dpi
ADF:片面 35枚
FAX:搭載
サイズ:幅375×奥行347×高さ346mm
耐久性能:10万ページ
印刷速度:モノクロ20枚/分
インク代:モノクロ0.5円
接続方法:Wi-Fi 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
保証:1年間(持込修理)
PX-S270Tなどは、モノクロ専用のA4エコタンク式プリンタです。
3機種あります。
中位機からがスキャナ・コピー機能が付く複合機で、上位機のみ、ADFとFAXが付属です。
本体の大きさは、3サイズで異なります。
ただ、プリンタのみのモデルは幅375×奥行347×高さ151mmで、かなり設置性が良いです。
【黒6000ページ】
エプソン YAD-BK インクボトル
¥2,027Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷コストは、A4モノクロで1枚0.5円です。
印刷可能枚数は、1ボトルで6000ページ分です。
やはり、インクの耐用年数(1年)を考えると、大量印刷をするような業務用です。
印字品質は、本機も顔料インクです。したがって、にじみには強い仕様です。
その上で、本機は、PrecisionCoreプリントヘッド採用です。
解像度が高く出せるため、モノクロ専用機のなかでは最も品質が良いです。
プリント速度は、A4印刷時、モノクロ20枚/分です。
スキャナ・コピー機能・ファックス機能は、先述のように、上位機には搭載です。
ADFは、最上位機のみ搭載です。
ただ、片面のみスキャン可能で、ストック35枚です。
速度は、A4・200dpi時に、カラー・モノクロとも7面/分なので、速度は期待できません。
給紙トレイへの給紙は、250枚まで対応です。
自動両面印刷は、対応です。
PCとの接続方法は、上位機は、USBのほか無線LANが搭載されます。
耐久性は、10万枚です。
一方、結構特殊な形状ですが、1年の保証期間中の修理は持込修理になる部分は、注意点です。出張費は有償です。
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以上、エプソンの「エコトタンク搭載」PX-S270Tの紹介でした。
印字品質が向上しているほか、両面印刷もできるので、このレベルならば、モノクロレーザーの大体手段として検討できるでしょう。
価格を含めて、【モノクロレーザープリンターの比較記事】で紹介した各社の製品とは比較が必要とはいえ、コスパを含めて、競争力はあると言えます。
2・キヤノンのギガタンクプリンタ
続いて、キャノンの発売する、「特大容量」インクタンク搭載プリンターです。
2018年からの展開で、エプソンのエコタンクプリンタをベンチマークしたものです。「ギガタンク」と呼んでいます。
Windows 7〜11 Mac 10.10〜13
【2019年発売】
【A4 複合機】
19・Canon 特大容量ギガタンク G6030
¥34,900 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
スキャナ:1200dpi
サイズ:幅403×奥行369×高さ195mm
【A4 プリンターのみ】
20・Canon 特大容量ギガタンク G5030
¥29,111 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
スキャナ:1200dpi
FAX:上位機のみ
ADF:
サイズ:幅403×奥行369×高さ166mm
【A4 モノクロプリントのみ】
21・Canon 特大容量ギガタンク GM2030
¥21,873 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
スキャナ:1200dpi
FAX:上位機のみ
ADF:
サイズ:幅403×奥行369×高さ166mm
耐久性能:6万ページ
インク代:カラー1.0円・モノクロ0.5円
印刷速度:カラー6.8枚/分・モノクロ13枚/分
接続方法:無線LAN 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
FAX:
ADF:
保証:1年間(持込修理)
G6030は、キヤノンの「特大容量タンク搭載のA4複合機」の上位機です。
バリエーションとして、プリンタ機能のみのG5030とさらに、モノクロ印刷にだけ特化したGM2030もあります。
本体サイズは、約403×369×195mmです。
プリンタのみの機種は背の高さが166mmですので、多少ですが設置性は良いです。
【黒6000ページ・カラー7700ページ】
GI-30PGBK ブラック
¥2,094 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
印刷コストは、A4カラーで、1枚1.0円、A4モノクロで、1枚0,5円です。
コストはエプソンの入門機に比べても安めです。
印刷可能枚数は、1本でカラー7700枚・ブラック6000枚です。
初期添付されるタンクも同じものですが、黒ボトルが2本付属で、「お買い得感」があります。
交換方式は、エプソン同様にボトル式です。
ただ、エプソンの下位機や同社の上位機に比べると、入れやすさの工夫はイマイチです。
インク構成は、インクが、黒のみ顔料インク、カラーが染料インクです。
構成としては、エプソンの下位機と同じです。
印字品質は、ブラックインクが改良され、また黒ノズルが倍増されている点が目を引きます。
ただ、キヤノンの(大容量ではない)プリンターに較べると、4ヘッドで合計1792ノズルのレベルなので、密度は粗いです。
ようするに、エプソンのPrecisionCoreプリントヘッド未採用機と同じ水準です。
プリント速度は、A4印刷時、カラー6.8枚/分、モノクロ13枚/分です。
カラーは、多少「遅い」ですが、問題ない水準でしょう。
スキャナ・コピー機能は、先述のように、上位機のみ付属です。
ADF(原稿自動送り装置)は、ただ、上位機も付きません。
ファックス機能は、付属する機種がないです。
給紙トレイへは、最大A4までのトレイが2段で、合計500枚です。
使い勝手の部分では問題ないでしょう。
自動両面印刷は、「対応」します。
PCとの接続方法は、USB・有線LANのほか、無線LANが搭載されます。
無料アプリのEpson iPrintに対応し、スマホ・タブレットからのダイレクトプリントが可能です。
耐久性は、6万枚です。
情報開示がある点で親切ですが、さほど高耐久ではないです。
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以上、キヤノンのG6030などの紹介でした。
ヘッド性能があまり良くない上で、染料インクを併用する機種なので、ビジネス用として画質はイマイチです。
そのほか、利便性の面で、液晶がカラーでない点に注意が必要です。
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Windows 7〜11 Mac 10.10〜13
【2019年発売】
【A4カラー複合機】(FAX付属)
22・Canon 特大容量ギガタンク G7030
¥42,980 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
【A4モノクロ複合機】(FAXなし)
23・Canon 特大容量ギガタンク GM4030
¥28,600 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
耐久性能:不明
インク代:カラー1.0円・モノクロ0.5円
印刷速度:カラー6.8枚/分、モノクロ13枚/分
接続方法:無線LAN・有線LAN・USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
スキャナ:1200dpi
ADF;片面 35枚
FAX:上位機のみ
保証:1年間(持込修理)
サイズ:幅403×奥行369×高さ234mm
なお、本機については、「プチ上位機」として以上の製品があります。
先ほどのG6030と仕様はほぼ同じですが、ADFとFAXを搭載する点で、「上位」と言えます。
GM4030は、モノクロ専用機で、FAXが装備されません。
ADFは、ただ、片面で、ストックも35枚までです。
速度は、正確な値は非開示ですが、換算すると白黒で約12枚/分、カラー約5枚/分です。
いずれにしても、あまり強くないです。
BC-341XL 3色カラー
¥2,100 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
なお、GM4030は、筐体がカラー機のG7030と同じ大きさで、スペースに余裕があるので、コンテントプロテクターを外すことで、カラー機にできます。
ただ、利用するインクが別で、3色同時に変えなければならないタイプです。
コスパが悪い上、装着後「速やかに使い切っていただくこと」を求めてもいるため、利用はかなり例外的と考えてください。
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結論的にいえば、キヤノン機から選ぶ場合でも、FAXが不要ならば、このグレードは選択肢に含めずとも良いかと思います。
Windows 7〜11 Mac 10.13〜13
【2021年発売】
【A4プリンタ】
24・Canon 特大容量ギガタンク GX5030
¥53,000 楽天市場 (8/25執筆時)
給紙容量:250枚
ADF: 片面 50枚
FAX:
サイズ:幅399x高さ237x奥行416 mm
【A4 複合機】(1段トレイ 片面ADF)
25・Canon 特大容量ギガタンク GX6030
¥65,000 楽天市場 (8/25執筆時)
給紙容量:250枚
ADF: 片面 50枚
FAX:
サイズ:幅399x高さ254x奥行410 mm
【A4 複合機】(2段トレイ FAX 両面ADF)
26・Canon 特大容量ギガタンク GX7030
¥71,000 楽天市場 (8/25執筆時)
給紙容量:250枚×2
ADF:両面 50枚
FAX :付属
サイズ:幅399x高さ314x奥行410 mm
耐久性能:15万枚
インク代:カラー2.2円・モノクロ0.8円
印刷速度:カラー15.5枚/分・モノクロ24枚/分
接続方法:無線LAN 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
スキャナ:1200dpi
保証:1年間(持込修理)
GX6030などは、キヤノンの「特大容量ギガタンク搭載プリンタ」の最上位機です。
2機種ありますが、ユニットは同じです。
GX7030 のみ、FAX機能が付くほか、250枚のトレイが2段構成となります。
また、GX5030は、あとから追加されたプリンタだけのモデルです。
スキャナとコピー機能がないほか、本機だけ液晶が2行のモノクロになります。
あとの部分の仕様は共通しますので、同時にみていきます。
本体サイズは、幅399x高さ254x奥行410 mmです。
トレイ2段の上位機は、同じ設置面積ですが、高さが314mmになります。
家庭でも十分設置できるサイズですし、外観のデザイン性も良いです。
印刷コストは、A4カラーで、1枚2.2円、A4モノクロで、1枚0,8円です。
下位機種より、カラーのコストは少し高いです。
ただ、エプソンのエコタンク最上位機より本体は安めで、コストは同水準ですので、「戦える」でしょう。
【黒6000ページ・カラー14000ページ】
GI-36BK ブラック
¥3,609 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
交換方式は、ボトル式です。
本機については、エプソンと同じく、注ぎすぎを防ぐ自動ストップ機能と、誤挿入を防ぐため、差込口の形状を変えるなど、ユーザーフレンドリーです。
印刷可能枚数は、1ボトルあたり、カラー14000枚、ブラック6000枚です。
結構多いので、冒頭書いたように、「2年の消費期限内」に処理できるか、要検討です。
インク構成は、全量顔料インクです。
印字品質は、したがって、にじみにくい特性があり、ビジネス向けです。
下位機種と比較すると、GXシリーズは、ノズルの合計が4352ノズルで、下位機種の約2.4倍の密度です。
簡単に言えば、キャノンの通常の(カードリッジ式の)ビジネスインクジェットと「同じヘッド」を採用しています。
エプソンのPrecisionCore採用の上位機に相当するキャノンモデルと言えます。
プリント速度は、A4印刷時、カラー15.5枚/分、モノクロ24枚/分です。
ビジネスプリンタとして、十分でしょう。
PCとの接続方法は、USB・有線LANのほか無線LANが搭載されます。
スキャナ・コピー機能は、本機も付属します。
スマホアプリでのプリントにも対応します。
一方、スキャンデータのクラウド転送は、キヤノンもできません。ただ、ライバルのエプソンも、特大インクモデル(エコタンク)では同じ仕様ですので、差ではないです。
ADF(原稿自動送り装置)は、下位機種と上位機種では仕様が異なります。
第1に、下位機は、ADFは片面のみです。
第2に、上位機は、CISセンサーを上下2基搭載し、両面同時スキャンに対応します。
本機の読み取り速度は、ADF連続コピー時にモノクロ22.2面/分、カラー12.2面/分です。
今回の比較基準としている、A4・200dpi時の数字になります。
上位機は、両面時コピー時にモノクロ20面/分、カラー14面/分です。
ストックはいずれも50枚までです。
ファックス機能は、上位機のみ搭載です。
スーパーG3規格対応で、また、PCファックスも対応します。
給紙トレイへの給紙は、250枚です。
上位機は、最大A4までのトレイが2段で、合計500枚です。
企業でも使い勝手の部分では問題ないでしょう。
自動両面印刷は、「対応」します。
耐久性は、15万枚との開示があります。
この部分は「ワンポイント」です。
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以上、キヤノンのGXシリーズの紹介でした。
エプソンのカラー最上位機がライバルです。
インク価格も同等で、全量顔料インク搭載、ヘッドも通常機と同じ精度で、速度もほぼ等しいので、どちらを選べば良いか、かなり難しいです。
記事の結論で改めて考えますが、あえて言えば、画質面では、専用のインク設計もなして、滴下精度も細かいエプソンの方がやや有利でしょう。
ただ、本機のほうが価格が安いほか、1段トレイで設置性の良いモデルが用意されるので、両面ADFが不要ならば、GX6030は、良い選択肢に思えます。
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Windows 7〜11 Mac 10.14〜13
【2022年発売】
【A4 複合機】(1段トレイ 片面ADF)
27・Canon 特大容量ギガタンク GX4030
¥54,800 Amazon.co.jp (8/25執筆時)
給紙容量:250枚
ADF: 片面 35枚
FAX:あり
サイズ:幅399x高さ251x奥行399 mm
耐久性能:10万枚
インク代:カラー2.2円・モノクロ0.8円
印刷速度:カラー13枚/分・モノクロ18枚/分
接続方法:無線LAN 有線LAN USB
両面印刷:搭載
給紙容量:250枚
スキャナ:1200dpi
保証:1年間(持込修理)
なお、2022年に、同じインクを利用する姉妹機がもう1機登場しました。
こちらについては、複合機なのでGX6030の「下位機」として登場させたモデルです。
比較する場合、ADFのスタックの枚数が少し少なくなるほか、印刷速度の部分で少し差を付けています。あとは、形状が少しシンプルで、液晶が小さくなっています。
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結論的にいえば、ニーズに合うならば本機でも良いかと思いますが、耐久性が10万枚評価となるので、全体的な剛性が担保される上位機を選ぶ意味は、割とあるかなとも思います。
今回の結論
ビジネスインクジェットのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、特大タンク搭載ビジネスプリンターの比較でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
4・ビジネスプリンターの選び方【結論】
=結論としてのおすすめ機種の提案
最終回となる、4回目の記事【こちら】では、今回紹介した機種を含めて、ビジネスプリンター全機種から最終的なおすすめ機種を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
4回目記事は→こちら
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