【今回レビューする内容】2025年 花粉に強い!空気清浄機の性能とおすすめ:ブルーエア iRobot 編
【比較する製品型番】 ブルーエア ComfortPure T10i 3-in-1 112186 Blue Max 3250 110156 Blue Max 3250i 110157 3350i 110158 3450i 110159 Sense+ Blue 3000 Series 3410 105533 3210 105534 Blueair Protect 7470i 105827 ブルーエア Blueair Classic Pro CP7i 111757 Blueair Protect 7510i 107869 7710i 105832 7740i 105837 Blue Mini Max 111521 ComfortPure i 3-in-1 T20 112188 アイロボット iRobot Klaara p7 Pro P111560 P111660 P111860 ほか
今回のお題
花粉やPM2.5に強い空気清浄機のおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今回は、2025年4月現在、最新の空気清浄機の比較の3回目記事です。
3回目記事では、スウェーデンのブルーエアやエレクトラックスといった北欧の有名メーカー製品の製品を紹介していきます。
1・空気清浄機の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:シャープ(日本)
1-3:パナソニック(日本)
1-4:ダイキン(日本)
2・空気清浄機の比較 (2)
2-1:日立(日本)
2-2:アイリスオーヤマ(日本)
2-3:バルミューダ(日本)
2-4:無印良品(日本)
2-5:象印(日本)
3・空気清浄機の比較 (3)
3-1:ブルーエア(北欧)
3-2:iRobot(米国)
4・空気清浄機の比較 (4)
4-1:ダイソン(英)
4-2:エアドッグ (シンガポール)
4-3:シャオミ(中国)
4-4:カドー(日本)
5・空気清浄機の比較 (5)
5-1:LGエレクトロニクス(韓国)
5-2:Coway(韓国)
5-3:Levoit(香港)
6・空気清浄機の比較 (6)
6-1:フィリップス(オランダ)
6-2:その他の企業
7・空気清浄機の選び方(まとめ)
=最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた『選び方の基本』に基づいて説明していきます。
よろしくお願いします。
3-1・ブルーエアーの空気清浄機
はじめに、ブルーエアーの製品を紹介します。
ブルーエアは、スウェーデンの空調メーカーです。
環境先進国北欧のメーカーということで、それを強調して高級路線で売り出しています。
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なお、以下では、高評価できる部分を赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2024年発売】
(Wi-Fiあり)
30・ブルーエア Blue Max 3250i 110157
¥19,811 楽天市場 (4/10執筆時)
(Wi-Fi・センサーなし)
30・ブルーエア Blue Max 3250 110156
¥14,776 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 22畳
清浄時間:約13分/8畳
最大風量:最大4.8㎣/分
サイズ:幅269×奥行269×高さ481mm
(Wi-Fiあり)
31・ブルーエア Blue Max 3350i 110158
¥23,558 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 42畳
清浄時間:約7分/8畳
最大風量:最大9.0㎣/分
サイズ:幅318×奥行318×高さ484mm
(Wi-Fiあり)
32・ブルーエア Blue Max 3450i 110159
¥23,055 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 48畳
清浄時間:約6分/8畳
最大風量:最大10.5㎣/分
サイズ:幅318×奥行318×高さ534mm
センサー :ほこりセンサー
フィルタ寿命:9ヶ月
Blue Max 3000シリーズは、ブルーエアの空気清浄機では、比較的安いといえる入門モデルです。
適用畳数で3種類あります。
繰り返し書いたように、家庭用として考える場合、8畳あたりの清浄時間がポイントです。それをふまえると、3機のうちでは、中級機の3410が、費用対効果が良いかと思います。
上位機は、風量の割にさほど時間が変わりませんから、42畳用の中級機を中心にしていきます。
なお、最も安いBlue Max 3250は、後述するネットワーク機能ほか、ホコリセンサーもないため、あまりおすすめしません。センサー未搭載の関係で、フィルタ寿命も短い(6ヶ月)なので却って損です。
本体サイズは、 42畳用(右上)で、幅318×奥行318×高さ484mmです。
他サイズを含めて、日本の大手(シャープ・ダイキン)で、同じくらいの風量を得られる製品と、設置性は同等です。
従来の同社の入門機より、少し大きくなったのですが、風量は上がっています。日本の他社にこの部分で、合わせた感じがあります。
本体色は、1色です。
ただ、別売(3000円ほど)の(水洗い可能)プレフィルターを替えることで、色は変えられます。
適用床面積は、小型機から、22畳・42畳・48畳の順です。
繰り返し説明しているように、空気清浄機を花粉対策に使う場合、適用床面積よりも、清浄時間が重要です。
8畳の清浄時間は、それぞれ13分、7分、6分です。
先述のように、中級機の42畳用ならば、花粉対策として「強力」と言って良いでしょう。
本体の風量は、中級機で、最大9㎣/分 です。
同社は風量自慢のメーカーですが、同じほどの設置面積で、価格も同クラスの他社機に比べて、かなり強力といって良いです。既にみたバルミューダを含めて、この部分は、日本の国内企業より優れます。
同社の従来機に比べて、本体は大きいですが、その分、ファンを大きく撮れたことが大きな要因です。
気流制御は、一方、側面吸引、情報廃棄ですが、特段工夫はないと言えます。
ほこり用フィルターは、HEPASilentフィルターを採用します。
HEPA規格ですが、0.1μmまで吸いこめる高性能フィルターです。
また、本機の場合、ダイキンの光ストリーマのようにイオナイザーで帯電させてから、HEPAフィルターで吸引するため、吸引力の点では、現在水準で高い水準の能力を持ちます。
・Blue Max 3250i Particle + Carbon Filter
¥3,174 楽天市場 (4/10執筆時)
・Blue Max 3350i Particle + Carbon Filter
¥6,600 楽天市場 (4/10執筆時)
・Blue Max 3450i Particle + Carbon Filter
¥6,170 楽天市場 (4/10執筆時)
フィルタの交換頻度は、一方、最大9ヶ月です。
フィルタの厚みが増し、旧機より少し公式寿命が伸びましたが、それでも短めです。
中級機で、10年間で9万円弱の消耗品コストです。
ニオイ用フィルターは、ホコリフィルタと一体構造となる活性炭(カーボン)フィルターです。
他社の上級品同様にVOCガスも対応なので、この部分もしっかりします。
センサーは、搭載です。
本機のセンサーの場合、VOC(ニオイ)を感知できるセンサーは未装備です。
(高感度表記がない)ほこりセンサーのみです。
ニオイセンサーなしでも、タバコの煙など粒子のあるものは検知できますが、ニオイ対策を重視する場合で、自動運転させたい方については、注意してください
マイナスイオン発生機能は、特に記述がみられません。
静音性は、どの製品も強運転時に50dBです。
先述のように、風量は強力ですが、最大運転音も重視している部分は強調できます。
静音運転時も23dBとそれなりに考えられた数値です。
羽根の径が大きいことに加えて、ノイズシールドを装備するためです。
ネットワーク機能は、Wi-Fiを装備します。
スマホで、空気質の状況を見ること、運転モードを変えること、スケジュール設定などが可能です。なお、センサー運転する場合、フィルタ交換タイミングは先述の様に「最大9ヶ月」ですが、運転状況によってはそれより短いので、そのお知らせ機能があります。
ただ、エアコンと連動できる製品や、水タンク給水通知が必要な加湿空気清浄機と違って、空気清浄機だと、ネットワーク対応が便利なシーンは少ないです。
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以上、Blue Max 3000シリーズの紹介でした。
大きさがだいたい同じ日本企業の製品に比べて、本体価格が安めで、風量が強く、静音性にも配慮があるという部分で、優れた新製品です。
一方、センサーが弱めである点と、消耗品コストは、引き続きの課題と言えます。
お線香を焚く部屋など、10年寿命の国産機が(必ずしも)10年保つとは言えない点を考慮して、自主的に5年で交換するとしても、トータルコストで、7〜8万高くなる部分はあるでしょう。
ただ、花粉対策ほか、かなりのヘビースモーカー的な環境で「どうせ1-2年ごとに交換になる」という場合は、こうした製品でも良いかなと思います。
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【2021年発売】
33・ブルーエア Blue 3000 Series 3210 105534
¥15,800 楽天市場 (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 15畳
清浄時間:約17分/8畳
最大風量:最大3.2㎣/分
サイズ:幅200×奥行200×高さ425mm
34・ブルーエア Blue 3000 Series 3410 105533
¥15,800 楽天市場 (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 35畳
清浄時間:約8分/8畳
最大風量:最大7.1㎣/分
サイズ:幅260×奥行260×高さ520mm
35・ブルーエア Blue 3000 Series 3610 106239
¥25,000 楽天市場 (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 44畳
清浄時間:約7分/8畳
最大風量:最大11㎣/分
サイズ:幅260×奥行260×高さ520mm
センサー :ほこりセンサー
フィルタ寿命:6ヶ月
なお、本機の旧機となるのが、Blue 3000シリーズです。
すでに、あまり値段的メリットがない(=説明する意味が薄い)ので、簡単に書きますが、フィルタが旧式で6ヶ月寿命です。
サイズは新機種より小さくなりますが、静音性が同等であるので風量が弱いので、今選ぶならば、新機種と言えます。消耗品コストも高いです。
【2024年発売】
36・ブルーエア Blue Mini Max 111521
¥12,362 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 12畳
清浄時間:約17分/6畳
最大風量:最大1.8㎣/分
サイズ:幅173×奥行173×高さ290mm
センサー :
フィルタ寿命:6ヶ月
Blue Mini Max 111521は、ブルーエアの製品です。
本機は、このあと見ていく「パワー自慢」の同社の製品とは一線を画する製品の小型機と言えます。
サイズは、幅173×奥行173×高さ290mmです。
「デスクトップ」と言っても良い小型機です。
適用床面積は、ただし12畳までです。
風量も、したがって、最大1.8㎣/分と弱いです。
8畳あたりの清浄時間は非開示で、6畳で17分という数字だけ出します。
実際、同社の「推奨」だと、5畳までのとなる点に注意が必要です。
気流制御は、円筒形ではよく見る仕組みで、下方向の前面吸気で、上方に出すというものです。
Blue Mini Max 交換用フィルター 111725
¥2,304 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
ほこり用フィルターは、上位機同様のHEPASilentフィルターを採用します。
プレフィルターも、先述のイオナイザーの仕組みもありますし、問題ないです。
フィルタの交換頻度は、最大6ヶ月です。
あまり高くないですが、10年トータルで5万円弱とはなります。
ニオイ用フィルターは、ホコリフィルタと一体構造となる活性炭(カーボン)フィルターです。
ここも先ほどの機種と変わりません。
センサーは、未搭載です。
マイナスイオン発生機能は、特に記述がみられません。
静音性は、最小20dB、最大でも44dBです。
静かと言えます。
ネットワーク機能は、未装備です。
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以上、Blue Mini Max 111521の紹介でした。
ブルーエア水準の話として言えば、本機を、部屋用のメイン機にするのは無理でしょう。
ただ、例えば、部屋にメインの空気清浄機や、それに類する機能を持つ常時可動の機器(例えば、空気清浄機能付きエアコン)があって、仕事などの際、デスクサイドに補助的において使うならば、良い選択肢になるように思います。
例えば、花粉の時期などに限定して使うならば、消耗品費もそこまで問題にならないでしょうから。
常用の場合、玄関などの空間にも使えそうです。ただ、その場合は、消耗品費は考慮してください。
【2025年1月発売】
37・ブルーエア ComfortPure T10i 3-in-1 112186
¥54,982 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 18畳
清浄時間:約15分/8畳
最大風量:最大3.6㎣/分
サイズ:幅262×奥行262×高さ502mm
センサー :ほこり・温湿度
フィルタ寿命:6ヶ月
ComfortPure T10i 3-in-1も、ブルーエアの小型機です。
本機は、「ハイブリッド」家電で、1500WのPPCヒーター搭載です。
日本のコンセント許容容量ギリギリですが、海外仕様もおなじなので、パワーを落としてはいません。ただ、たこ足配線は厳禁です。
また、ヒーターとしての適用床面積は非開示ですが、補助暖房でないならば(いけて)木造6畳、コンクリ8畳あたりと考えてください。【セラミックファンヒーター】の比較記事で書いた、専門機と同じです。
なお、本機は、首振り機能もあり、夏には、ファンとしての利用もできるとの意味で「3-in-1」表記です。
ただ、風速・風量の情報は非開示です。ただ、類似機の仕様を参考にしても、(酷暑の日本では)涼む目的には使えない水準でしょう。心地よい微風といった感じです。
先行例からすると、この部分は、ユーザーが不満に感じやすい部分に思えるので、「2 in 1」あたりに留めて置いても良かったようには、個人的には思います。
風量は、3.6㎣/分です。
同社の製品としては、弱めです。
8畳の清浄時感は15分なので、空気清浄速度から選べる製品ではないでしょう。
3-in-1 T10i Replacement Filter
¥---- 楽天市場 (4/10執筆時)
ほこり用フィルターは、しっかりHEPAです。
イオナイザー(イオンバリア)で静電気を除去して、フィルタに吸着させる同社ではお馴染みのHEPASilent技術を使うものです(0.1μmまで、99.8%の捕捉率)
ただし、耐用は、本機の場合も6ヶ月です。価格は、海外の場合(およそ)1万円ほどでした。
ニオイフィルターは、一体型なので、装備と言えます。
料理の匂いなどもとります。
センサーは、ほこりセンサーと温湿度センサーの統合型です。
ニオイセンサーは未装備です。
静音性は、最小24dB、最大52dBです。
最大風量の際は、それなりに大きいです。
ネットワーク機能は、Wi-Fiが装備です。
IOT家電ですので、同社のアプリで、空気質などをチェックできるほか、音声AIとの連携が可能です。
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以上、ブルーエアのComfortPure T10i 3-in-1の紹介でした。
この手の製品は英国のダイソンが得意で、先行していました。【ダイソンの空調家電の比較】でも、この系統は(Atlasが知る限り)全部みています。
ただ、この手のハイブリッド家電は、多かれ少なかれ、どの機能性も「どっちつかず」になる感じで、本機の場合も、最も大事と言える、空気清浄の部分が、(ブルーエアとしては)弱くなるのが懸念材料です。
空気清浄+ファン、あるいは、+ヒーターのハイブリッド化は、これらの企業以外にも他社の先行例が複数あります。仕組みが似ているので、「一緒にできそう」な雰囲気があるからだと思います。
ただ、どの製品も苦戦しているので、あまり向く方向性ではないのかなと感じます。
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【2025年3月発売】
38・ブルーエア ComfortPure i 3-in-1 T20 112188
¥88,000 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 36畳
清浄時間:約8分/8畳
最大風量:最大6.9㎣/分
サイズ:幅345×奥行345×高さ697mm
センサー :ほこり・温湿度
フィルタ寿命:6ヶ月
なお、このタイプのリビング用となるのが、ComfortPure T20iです。
サイズは、幅345×奥行345×高さ697mmです。
8畳空間を8分というパワーをふまえても、大きめです。
やはりヒーターユニットを積むハイブリッド家電である点で、ここは不利です。
注意点は、暖房力です。
ほんきは、空気清浄機としては、洋室 36畳(推奨17畳)ですが、暖房については、、1500WのPPCヒーター搭載です。
先ほども書いたように(いけて)木造6畳、コンクリ8畳あたりの適用面積です。それ以上は、暖かくならない上で、電気代ばかりかかるでしょう。
ピンポイントな補助暖房と考えても、このサイズは邪魔でしょうし、動かすにも、11kgと重めです。
静音性は、最大52dBです。
ここは下位機と変わりません。
あとは、言及したい違いはないです。
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結論的にいえば、大畳数の空気清浄機に、弱い暖房機能が「おまけ」でついているような製品で、「ハイブリッド家電」として、仕様上のバランスがかなり悪いです。
【2021年発売】
39・Blueair DustMagnet 5410i 105929
39・Blueair DustMagnet 5440i 105938
¥50,909 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 34畳
清浄時間:約9分/8畳
最大風量:最大8.4㎣/分
サイズ:幅290×奥行290×高さ650
センサー :ほこりセンサー
フィルタ寿命:6-12ヶ月
Blueair DustMagnet 5410i は、ブルーエアが2021年末に発売した新しい同社の家庭用のミドルグレード機です。
実質的には終売になったブルーエア・クラシックの後継機と言えます。
本体サイズは、幅440×奥行210×高さ530です。
この部分は、旧機と大幅に異なる部分で、流行している縦長スリムサイズになりました。
独特の北欧的なデザインです。
適用床面積は、最大34畳までです。
同社は、目安としては20畳までで使って欲しいと言いますが、業界基準の表示だとこうなります。
日本に最も最初に入ってきたタイプの後継機で、大型製品です。
本体の風量は、最大8.4㎣/分 です。
この部分は、日本企業より強めです。8畳を約9分で清浄します。
気流制御は、ユニークです。
本機については、上部と下部の両方から吸引します(デュアルインレットシステム)。
とくに下部については、脚を有効活用し、花粉やハウスダストが舞いやすい床上30cm前後の部分のゴミを強力に吸います。
吹き出し口もユニークで、横方向から、スパイラル状に空気を回していく方向性です。
この場合、天井を利用して循環させるコアンダ効果を利用する他社機に比べて、天井の高い建物に強いと言えます。吹き抜け構造の一戸建てにはおそらく合うでしょう。
上部のゴミも吸入口が上にもあるわけで、フォローできますし、面白い空力です。
ブルーエア 5410i / 5440i 108358
¥8,018 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
「ほこり」用フィルターは、2枚セットでの販売ですが、同時に2枚使う方式です。
先述のように、上部と下部に吸入口があるので、両方に差し込むことになります。
また、本機は、ブルーエア上位機ではお馴染みですが、チリを帯電させることで、フィルタに強く吸着させることで目詰まりを防ぐHEPASlientテクノロジーが採用されます。
昔のダイキン機に採用されていた、電気集塵方式と同じです。
ただし、このシステムは、フィルター寿命の延長には寄与しません。プレフィルターはある機種ですが、交換頻度は6-12ヶ月です。
交換頻度がアバウトななのは、先述のように、上下にフィルターを利用する形式であるからでしょう。
センサーの反応回数などの運転情報から、交換時期を「お知らせ」する機能はあります。しかし、上下個別に状況判断してくれるわけないので、消耗品は、「2個のセット売り」にしているということになります。
「ニオイ」用フィルターは、ホコリフィルタと一体型になります。
VOCガスを含めて、対応します。
センサーは、説明書をみるかぎり、ほこりセンサーのみです。
PM2.5の検知はできるので高感度センサーではありますが、ニオイには反応しません。
ネットワーク機能は、Wi-Fiは搭載で、先ほどの機種と同じく、空気質の確認なども可能です。
静音性は、強運転時に、50dBです。
面白い気流制御なので、この部分が犠牲になりそうですが、うまい設計です。
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以上、Blueair DustMagnet 5410i の紹介でした。
従来機以上に北欧らしいデザインで、この部分だけでも欲しくなる機種です。
空気清浄機としての機能も、とくにホコリについては期待値が高く、静音性を含めて値段相応の実力はあるでしょう。また、独特な気流制御で、天井が高いような吹き抜け構造の住宅などには、わりとマッチする気がします。
一方、ニオイセンサーが未付属である点と、消耗品価格と交換頻度から、(10年寿命フィルタの機種より)総コストがかなり高くなるという部分は、納得して買われてください。
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【2021年発売】
40・Blueair DustMagnet 5210i 105910
40・Blueair DustMagnet 5410i 105921
¥34,918 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 18畳
清浄時間:約15分/8畳
最大風量:最大4.9㎣/分
サイズ:幅230×奥行230×高さ520
センサー :ほこりセンサー
フィルタ寿命:6-12ヶ月
なお、本機は洋室18畳(推奨12畳)となる下位機種があります。
独特の気流制御は同様ですが、風量がブルーエア中位機としてはかなり弱めです。
実際に、除去時間も、8畳で15分と国産の上級機より悪くなります。
ブルーエア 5210i / 5410i 108357
¥5,536 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
その分、やや本体が小型で、消耗品費も多少安く、騒音値も最大45dBにはなるのですが、ブルーエアの人気の理由(デザイン性とパワー)の片方が落ちている機種とは言えます。
結論的にいえば、選ぶならば、上位機です。
【通常製品】
41・ブルーエア Blueair Classic Pro CP7i 111757
¥91,873 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 55畳
清浄時間:約5分/8畳
最大風量:最大11.5㎣/分
サイズ:幅500×奥行250×高さ600mm
センサー:高感度ほこり
フィルタ寿命:9ヶ月〜1年
Blueair Classic Pro CP7i は、ブルーエアクラシックシリーズに属する同社のハイエンド機です。
本体サイズは、幅500×奥行250×高さ600mmです。
幅広で場所はとるタイプです。
同社の相当昔からあり、また日本でも有名な「クラシックシリーズ」を現代風にアレンジして、リバイバルした製品です。
少し補足をしておきます。
同社の場合、2021年〜2024年夏までのしばらくの間、ブルーエア・クラシックは「お休み」で、スクエア型のBlueair Protect シリーズ( 7510i ・7710i 7740i )が日本における最上位機でした(写真)。
こちらは、設置性が良く静音性にある程度配慮がある一方、風力は並という感じの製品でした。従来の購買層に支持されなかったからか、2024年に改めて「クラシック」が戻ってきた、という形になります。逆に、そちらは、24年以降、順次廃盤です。
適用床面積は、最大55畳まで対応です。
推奨面積としては、33畳までとされますが、日本市場の場合、もっと狭いリビングで使う方が本機の場合、多いでしょう。
その場合も、8畳なら5分で処理できます。
本体の風量は、最大11.5㎣/分です。
最近は風量自慢の製品もでてきたので「最強」というわけではないですが、強風であることに間違いはないです。
気流制御は、背面吸気の、前面排気です。
2つのシロッコファンが前方にあり、巻き込んだ風を、前面全体にある2系統のフィルターで濾して、放出する仕組みです。
見た感じ、背面フィルターなので、サイドからも空気は入りそうですが、それを含めての清浄時間です。
スクエア型の筐体を採用した理由と言え、実際、パワフルでしょう。複雑でないシンプルな発想だけに、(場所をとる一方)信頼性は高そうです。
Blueair Classic Pro CP7i 112278
¥18,091 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
「ほこり」用フィルターは、ただし、1度に2枚交換なので、かなり高いです。
9ヶ月〜1年という幅をとった書き方です。しかし、この書き方だと(完璧を期して買っていた)同社の従来ユーザーの場合、最小のほうを基準と考えるのは間違いないでしょう。
本機もHEPAサイレントフィルターで、イオナイザー(イオンバリア)で静電気を落として、フィルタに吸着させる、同社の仕組みを十周します。
補足精度は、0.008μmと従来の上位機だったBlueair Protect(0.03μm)より優秀であることも示します。同社の表現では「微細なウイルスレベルのナノ粒子ももすばやく確実に除去」とのことです。
上図は、30m3(18畳相当)での密閉空間での試験ではありますが、効果はあるのは間違いないでしょう。そのための、フィルタ価格と、寿命の短さです。
さらに、下位機種にみられたイオナイザーを利用する仕組みも使われます。
精度はさらに高度化し、0.03μmも補足するといわれます。PM1.0も余裕で対応できる水準です。HEPA Slient Ultraテクノロジーと名前も変えてます。
一方、Blueair Protect(旧機)だと「GermShield」という機能性がありあした。
イオナイザーをフィルターに「イオンチャージ」することで菌を不活性化するとの表現でした。今回これは省略です。
しかし、代わりに、405nmの波長の可視光線でフィルタを除菌するPhotonPure Technologyの記載があります。
紫外線と違い、あまり採用歴がない技術です。
ただ、効果の検証は、ユニリーバ系のラボ(UNILEVER MICROBIOLOGY & AIR LAB )での実証試験の結果の開示があります(こちら)
約6畳(約25m3)の試験室での検証ですが、48時間で最大91.8%除菌とのことです。ちなみに、既に見たダイキンの深紫外線(Crystal IS)の場合、同じ畳数で30分の効果でした。
北欧らしいですが、おそらく、目に有害な紫外線(UVC)に対して安全であることからの採用でしょう。ただ、紫外線(UVC)を使う製品は、直に目に入らないよう多重防護があるのが普通です。
効果もそちらに及ばないようなので、(今のところ)取って代わるものになるとも言えなそうです。
「ニオイ」用フィルターは、ホコリ用と兼用です。
活性炭(カーボンフィルター)ですが、従来と同じで、こちらの機能性はそこまで強調しません。ただ、1年以内に交換していく前提ですし、もちろん、効果は問題ないです。
なお、フィルター面積が仕組み上大きな機種ですので、プレフィルターはあります。
その部分の掃除は必要でしょう。
センサーは、一方、ほこりセンサーは搭載です。
PM1.0レベルにも対応する高感度センサーで、空気質の表示もできます。
一方、ニオイセンサーの記載はないです。
スマホアプリは、対応です。
GPS連動で、帰宅準備運転(ウェルカムホーム)などは割と良い工夫に思えます。
そんほか、フィルタの交換目安を運転時間を目安に確認する機能もあります。
Android系・iOS系どちらにも対応可能です。
静音性は、最大運転時では56dBです。最小風量は25dBです(ナイトモード)。
風量に応じ相応の音はします。先述のように、静音化を目指した旧モデル(Blueair Protect)とは異なり、「クラシック路線」に戻ったといえます。
昔と違いブラシレスDCモーターや、合成の高いステンレススチールボディの採用はありますが、先述のようにデュアルファンだからでしょう。
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以上、ブルーエアの Blueair Classic Pro CP7i の紹介でした。
色々書きましたが、基本的には、大風量を起こして、広い面積の高性能フィルターで「濾し取る」というシンプルな構造の製品です。シンプルなだけに、設置環境によらず、効果を発揮してくれそうです。
ネックは、10年換算だと相当程度になる消耗品費と、ニオイセンサーの未搭載(不記載)な部分です。ただ、従来の「クラシック」愛用者が買い替える分には、同じと言えばそうなので、ニーズはあるのかと思います。
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【通常製品】
42・Blueair Protect 7710i 105832
¥106,643 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
【AQIディスプレイ付】
42・Blueair Protect 7740i 105837
¥115,745 Amazon.co.jp (4/10執筆時)
適用床面積:洋室 70畳
清浄時間:約7分/8畳
最大風量:最大13.1㎣/分
サイズ:幅340×奥行340×高さ885
センサー:搭載
フィルタ寿命:12ヶ月
なお、先ほど書いた、旧最上位機のうち、畳数が大きめのモデルは、生産在庫がまだ残るようです。
ただ、市場が支持しなかった結果、クラシックに戻った形にはなるので、新機種をえらぶほうが良いかと思います。
3-2・アイロボットの空気清浄機
続いて、米国のiRobotの空気清浄機です。
同社は【ロボット掃除機ルンバの比較記事】で紹介した、ロボット掃除機でむしろ有名な企業です。本機は、その「周辺機器」として発売になったものと言えます。
【2022年発売】
43・ iRobot Klaara p7 Pro P111560
43・ iRobot Klaara p7 Pro P111660
43・ iRobot Klaara p7 Pro P111860
¥61,270 楽天市場 (4/10執筆時)
適用床面積: 40畳まで
清浄時間:7分/8畳
最大風量:最大8.9㎣/分
サイズ:高さ599×幅368×奥行386mm
センサー: ほこり(高感度)
フィルタ寿命:1年間
iRobot Klaara p7 Pro は、米国のアイロボットが販売する超高級な空気清浄機です。
適用床面積は、最大40畳までです。
本体サイズは、高さ599×幅368×奥行386mmです。
海外勢(欧州勢)と比べると、徹底して小型というわけではないです。このあたりは「お国柄」でしょう。
本体の風量は、最大8.9㎣/分 です。
8畳で7分という浄化速度を含めて高級機として文句はないです。
気流制御は、本機は、下面で給気し、上部から空気を出す構造です。
これ自体は特段珍しくないですが、本体を密閉構造とした部分には新しさがあります。
ようするに、継ぎ目から汚れた空気漏れを防ぐという発想ですが、実際、一般的な空気清浄機が(果たして)「漏れて」いるのかは、説明がないです。
「ほこり」用フィルターは、しっかりHEPA規格(99.97%)を満たすフィルターです。
「ニオイ」用フィルターも、有害ガス(VOC)も対応です。
いずれも高級機の基準を満たします。
一方、かなり厚めのプレフィルターが付きます。先述の「密閉構造」を実現するために必要なのだと思いますが、水洗いなので、手入れは(日本市場の水準で言えば)面倒ではあります。
4789727 p7 Pro フィルター
¥29,800 楽天市場 (4/10執筆時)
フィルター交換は、1年交換です。
交換の目安は示されるので、使用時間が短ければもう少し伸びそうです。
ただ、本機は、3フィルター同時の交換です。「密閉構造」ゆえでしょうが、本体価格に比例して、消耗品費も高額という部分は注意点です。
センサーは、0.1μmまでの検知精度のAQIセンサー(高感度ホコリセンサー)を搭載です。
なお、空気を「毎秒10回モニタリング」という宣伝をしていますが、このセンサーの稼働状況を分析し、「自動モード」の運転を調整しているようです。
ただし、ニオイ(ガス)系のセンサーは未搭載です。
同社の強みは「センサーを利用した分析」にあるでしょうし、この部分は残念に思えます。
マイナスイオン発生機能は、未付属です。
逆に、オゾンフリーであることを強調します。マイナスイオン発生機は、低濃度のオゾンを発しますので。方向性としては、後ほど見るAirDocと真逆なのは、興味深いです。
静音性は、情報がないです。
なにかしら、確認できたら加筆します。ただ、スリープモードはあります。
一方、本機の「売り」は同社のロボット掃除機で、Wi-Fi対応タイプの機種とリンクして、稼動する点です。
掃除機が掃除中に、連動して「床から天井までの空気をキレイにする」とされます。ただ、実際、効果があるのかは不定です。
なお、Wi-Fi対応する製品は、個のブログだと【ロボット掃除機ルンバの比較記事】のほうで説明しています。
アプリは、同社のロボット掃除機と共通です。
この部分はある程度便利に思えます。スマホの位置情報を利用し、帰宅前に「パワフルに」などの運転ができます。音声アシスタントは、GoogleとAmazon Alexaに対応です。
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以上、 iRobot Klaara p7 Proの紹介でした。
価格部分は、世界的なドル高が影響してか、機能に比してかなり高いような印象です。消耗品も高いので、「ルンバユーザー」でも、若干導入を躊躇しそうです。
機能面では、本編で書いたように、ニオイ系のセンサーがあれば、より良いかなと思いました。また、密閉構造が果たす意味についても、数字などでしっかり説明できれば、ワンポイントになるかなとも思いました。
次回につづく!
空気清浄機でおすすめは結論的にどの機種?
というわけで、今回は、空気清浄機の比較の3回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
4・空気清浄機の比較 (4)
4-1:ダイソン(英)
4-2:エアドッグ (シンガポール)
4-3:シャオミ(中国)
4-4:カドー(日本)
5・空気清浄機の比較 (5)
5-1:LGエレクトロニクス(韓国)
5-2:Coway(韓国)
5-3:Levoit(香港)
6・空気清浄機の比較 (6)
6-1:フィリップス(オランダ)
6-2:その他の企業
7・空気清浄機の選び方(まとめ)
=最終的なおすすめの提案【結論】
つづく、4回目の記事【こちら】では、特徴的な製品をだす、英国のダイソンや、CMで有名なエアドッグ、また、日本企業ながら海外志向のカドーなど、アジア系で、少し高級志向の製品などを中心に見ていこうと思います。
フィルター性能 ★★★★★
集塵スピード ★★★★★
センサー運転 ★★★★★
加湿力 ★★★★★
消耗品コスト ★★★★★
お手入れ ★★★★★
コンパクトさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回記事となる、結論編【こちら】では、これまでの記事内容をふまえて、サイズ別のAtlasのおすすめ空気清浄機・加湿空気清浄機を選定し、提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
4回目記事は→こちら