【今回レビューする内容】2023年 2.5K・WQHDゲーミングモニターの性能とおすすめ:2.5K WQHD解像度のゲーミングモニター 2.5K 3Kモニター
【比較する製品型番】 LG UltraGear 32GN650-B 27GR75Q-B 32GP750-B 27GP83B-B 27GR95QE-B BenQ MOBIUZ EX270QM EX2710Q ASUS ROG Swift OLED PG27AQDM ASUS TUF Gaming VG27AQL1A VG27AQ ASUS ROG Strix XG279Q ASUS ROG Strix XG27AQM-G XG27AQM ROG Swift 360Hz PG27AQN HP OMEN by HP 27i HP X27q QHD 2V7U4AA-AAAA HP X32 QHD HP X34 WQHD グリーンハウス GH-ELCG27WA-BK GH-GLCC27WA-BK Dell ALIENWARE AW2723DF Dell G3223D MSI Optix MAG274QRF-QD G274QPF-QD G274QRFW MAG274QRF-QD MPG321QRF-QD AOC AGON AG273QXP/11 Acer NITRO VG1 NITRO XV0 XV320QULVbmiiphx Razer Raptor 27 RZ39-03500100-R3J1 MSI G272QPF IIYAMA G-MASTER GB2760QSU-B1C IODATA EX-LDGCQ321HDB LCD-GCQ321HXDB EX-GCQ271HA LCD-GCQ271HA JAPANNEXT JN-IPS3150WQHDR165 JN-238GT165WQHDR Corsair XENEON 32QHD240 27QHD240 CM-9030002-JP GIGABYTE M27Q P ほか
今回のお題
2.5Kゲーミングモニターのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2023年6月現在、最新の2.5K(WQHD 2560x1440)のゲーミングモニターの比較です。
基本となるリフレッシュレートほか、パネル品質や応答速度、あるいは、チラツキ対策などの部分にに注目して各機を比較しました。
1・格安ゲーミングモニターの比較
レート:144Hz -165Hz
解像度:フルHD
画面:平面
2・高速ゲーミングモニターの比較
レート:240Hz -390Hz
解像度:フルHD
画面:平面
3・2.5Kゲーミングモニターの比較
レート:144Hz--360Hz
解像度:WQHD(2.5K)
画面:平面
4・4Kゲーミングモニターの比較
レート:144Hz
解像度:4K
画面:平面
5・曲面ゲーミングモニターの比較
レート:144Hz〜240Hz
解像度: UWWQHDほか
画面:曲面
6・ゲーミングモニターまとめ
=最終的なおすすめ機種の提案【結論】
なお、今回はこのブログのゲーミングモニターの比較記事全体では3回目記事となります。
今回扱う2.5K機は、ゲーミング用としてはかなり「人気」です。
4K機に比べて値頃感があるほか、表示領域が広いので、FPSゲームなどで有利になる点、ステータス情報を画面に細かく出せるので、MMO・RPGなどでも便利だからです。
一方「ゲーミングモニターの選び方の基本」については、前回の1回目記事(こちら)の冒頭で詳しく書きました(こちら)。
リンク先からいらした方はそちらからお読み頂いた方が、分かりやすいかと思います。
よろしくお願いします。
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液晶のみやすさ ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
応答速度 ★★★★★
リフレッシュレート ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社のモニターを一機ずつ比較していきます。
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、「Atlasのオススメ機種」を提案していきます。
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1・2.5Kゲーミングモニターの比較 (1)
1-1:HP〈米国〉
1-2:LG〈韓国〉
1-3:BenQ〈台湾〉
1-4:ASUS〈台湾〉
2・2.5Kゲーミングモニターの比較〈2〉
2-1:アイオーデータ〈日本〉
2-2:MSI〈台湾〉
2-3:DELL〈米国〉
2-4:イイヤマ〈日本〉
2-4:その他の製品〈各社〉
3・ゲーミングモニターの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
さっそくですが、具体的な2.5Kモニターを比較に入ります。
今回は、上表のようなメーカー順に、製品を紹介していきます。
なお、WQHDは、画面密度(ppi)としては、フルHDより25%と詳細なので、その分、広くフィールド表示ができます。
4Kは、200%大きくなるので、差はあります。
しかし、そもそも27型以下ならば4Kだと細かすぎて読めないので、27インチやそれ以下のゲーム用としては、WQHDは悪くないです。
1-1・HPのモニターの比較
はじめに、米国のHP(ヒューレットパッカード)のゲーミングモニターです。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思う部分を青字系で記していきます。
【27インチ】【nano-IPS液晶】
1・HP OMEN by HP 27i 価格.com限定
¥55,000 HPダイレクト (6/19執筆時)
周波数: 最大165Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/u
パネル:Nano-IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術: FreeSync
追う等速:1ms (GtoG)
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMIx1 DPx1
スタンド:チルト 高さ
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 1年
HP OMEN by HP 27i は、米国のHP(ヒューレットパッカード)が販売する、27インチゲーミングモニターです。
モニター解像度は、WQHD (2560x1440)です。
液晶パネルは、LGが最近開発したNano-IPS液晶です。
IPSパネルは、視野角が広く、視認性も良い点で、近接視聴のPC用としては「目に優しい」と言えるパネルです。仕事用として最も向くパネルです。
Nano-IPSは、その上位互換と言え、色域が広い広色域IPSに分類される高級パネルです。
バックライトにナノ粒子層(蛍光体)を追加し、黄色・オレンジ系の余分な色を排除し、色彩(特に赤)を整える技術です。
色空間も、DCI-P3 98%カバーという、エントリークラスのデザイナー向けモニターに比する性能です。
この部分のスペックは、全機を通しても良いといってよい製品です。
応答速度は、オーバードライブ時に1ms(GtoG)となります。
Nano-IPS液晶は、スイッチングの改良で、この速度を達成しています。
輝度は、350cd/uです。
この部分は標準水準です。
リフレッシュレートは、最大165Hzです。
チラツキ対策は、AMD FreeSyncに対応します。
VESAのAdaptive-Sync対応なので、DP接続についてだけですがG-SYNC compatibleとしての駆動も保証されています。
なお、1回目記事で詳しく書いたように、この部分は、基本自分のPCビデオカードと合わせるのが基本です。
なお、FreeSyncは、HDMIでも有効ですが、AMD FreeSync Premiumではないので、スタッタリング(カクツキ)まで面倒をみてくれないでしょう。
HDRは、非対応です。
輝度的に対応しないはわりと意外です。
画質面での補整機能は、あっさりです。
各社とも残像対策として導入する黒挿入技術は不採用です。
動画などに視聴にも関わる「映像美」の部分も、IPS液晶の弱点である、コントラスト部分は強化はしているようですが、それに止まります。
一方「目の優しさ」は、チラツキ対策としてフリッカー対策の言及はあります。書き方的に微妙ですが、低リフレッシュレート利用時でもおそらく効くでしょう。
ディスプレイスタンドは、チルト角度(上20° 下4°)と高さ(13cm)は調整可能です。
縦回転や左右(スイーベル)の調整に対応できないのは多少残念ですが、ゲーミング用としては、必要十分なレベルにはあります。
接続端子は、HDMI2.0・ DisplayPortx1という構成です。
WQHD解像度の場合、HDMI2.0では最大144Hzまでなので、基本、DPを利用します。
付属ケーブルは、DisplayPortケーブルのみ付属です。
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以上、HP OMEN by HP 27i の紹介でした。
パネル部分の基本スペックが良い上で、AMD FreeSyncとNVIDIA双方のビデオカードに対応できる製品です。
画質補正など、正直凝ったところはあまりないですが、「余分な部分」がない分安いですし、本質部分を重視する場合は、最高の選択肢の一つでしょう。
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【27インチ】
2・HP X27q QHD 2V7U4AA-AAAA
¥36,868 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
【31.5インチ】価格.com限定モデルあり
3・HP X32 QHD ゲーミングディスプレイ
¥41,890 HPダイレクト (6/19執筆時)
【34インチ】UWQHD (3440x1440)
4・HP X34 WQHD ゲーミングディスプレイ
¥48,796 HPダイレクト (6/19執筆時)
周波数: 最大165.0Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル:Fast-IPS ノングレア
コントラスト比: 1000:1
同期技術:FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子:HDMI2.0x1 DPx1
スタンド:チルト 高さ
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 1年
なお、姉妹機としてHP X27q QHDという製品もあります。
3サイズありますが、34インチだけ、UWQHD (3440x1440)です。
なお、HPは、WQHD (2560x1440)をQHD、UWQHD (3440x1440)をWQHDと表記しています。他社と表現が違う点は注意点です。
液晶パネルは、いわゆるFast-IPSです。HPはAUO製だとそのように書くルールのようなので、LG系のようです。
応答速度は1ms(GtoG)と高速です。
しかし、広色域パネルではないので、映像美の部分で、nano-ips採用の上位機とは差があります。
かなり安めだとは思いますが、他社機と比べると、画像調整の部分で独自性が多少弱いので、比較する場合は、そのあたりを考えてください。
スタンドは、どの機種も、チルト角度と高さは調整可能です。
27インチは加えて、縦回転もできます。
1-2・LGのモニターの比較
続いて、LGエレクトロニクスのモニターです。
同社は、自社で(部品としての)IPSパネルが生産できる世界的企業です。性能の良い機種が割安の場合が多いです。
【31.5インチ】
【2022年発売】
5・ LG UltraGear 32GN650-B
¥37,345 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数:最大165Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/m
パネル: VAノングレア
コントラスト比:3000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:5ms (GtoG)
HDR: HDR10
USB給電:
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP
スタンド:チルト 高さ
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
32GN650-Bは、LGの31.5インチモニターです。
モニター解像度は、2560×1440の2.5K(WQHD)です。
リフレッシュレートは、最大165Hzです。
1・FreeSync
=チラツキ・レスポンス改善
2・FreeSync Premium
+ カクツキ(LFC)防止
3・FreeSync Premium Pro
+HDR対応
チラツキ対策は、本機は、AMD系のミドルグレードのFreeSync Premiumまで対応します。
液晶パネルは、VA液晶を採用します。
VAパネルは、IPSと視野角は同じほどです。ただ、パネル特性として、コントラストが高めやすく、「黒が引き締まりやすい」特性があります。
「映像美」の部分で優れるので、高級TVではよく使われることがあります。
暗いシーンの黒つぶれは起こりにくいです。ただ、IPS液晶に比べると、独特の粒状感があるパネルなので、近接視聴時に目が疲れやすいです。
HDRは、HDR10に対応です。
多くのゲームで対応する、輝度表現に関する新規格です(ハイダイナミックレンジ)。
「映像美」に関わる技術で、対応コンテンツを再生する場合、明暗差がハッキリつきます。
応答速度は、5msです。
VA液晶は、この部分がTNはもちろん、IPSに比べても少し弱いです。
この部分だけでは決まらないとはいえ、本格的なゲーム用に向いた液晶かは、論争的です。
画質面での補整機能は、LGは充実します。
第1に、「ゲーム」については、黒挿入技術(1ms Motion Blur Reduction)がまず強調できます。
フレームとフレームの間に「真黒」なフレーム(常時消灯)を挿入することで、残像感の低減を目指す技術です。
ただし、利用する場合は、FreeSyncが利用できない点、その点で、若干チラツキが発生する可能性があること、120Hz以上のリフレッシュレート時のみ動作する点に注意が必要です。
また、暗部補正のブラックスタビライザーに対応します。
ゲーム用の「暗部補正」機能として、各社とも付属します。
先述のように、IPSはコントラストに少し難があるため、こうした対策は効果があるでしょう。
第2に、「目の優しさ」の部分でも、フリッカー対策があります。
そのほか、DASモードなど、FPSではお馴染みの低遅延化機能も網羅です。
接続端子は、HDMI1.4が2つとDisplayPort 1.4が付属します。
速度的にHDMIだと165Hzは出せないので、DPが基本です。
ディスプレイスタンドは、チルト角度(20度)と高さ(11cm)の調整が可能です。
調整幅はさほどでもないですが、大画面機なので問題ないでしょう。
保証期間は、3年です。
LGは、3年間のパネルの無輝点保証もされます。
他社では同社と関係の深いDELLがやっている程度で、ポイントと言えます。黒点(常時消灯・ドット欠け)は保証外ですが、これはどこもです。
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以上、LGの32GN650-Bの紹介でした。
ゲーミングモニターとしては、VA液晶採用で特殊ですが、160Hz出せる機種でこの価格は、さすがにパネル製造メーカーらしく「安い」です。
VAは、ワープロ仕事には向きませんが、「黒が引き締まりやすい」ため、ゲーム・映画などを含めて映像視聴には向きます。
「プロゲーマー」向けなストイックな機種ではないです。
ただ、HDRも対応ですし、ゲームと映画などの動画視聴の共用と考えると、「映像美」を楽しめますし、カジュアルに良い選択肢でしょう。
【2023年発売】
【27インチ】
6・ LG UltraGear 27GR75Q-B
¥39,800 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
輝度:300cd/m
HDR: HDR10
【31.5インチ】(22年発売)
7・ LG UltraGear 32GP750-B
¥43,552 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
輝度:400cd/m
HDR: HDR400
周波数:最大165Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
パネル: Fast-IPSノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
USB給電:
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP1.4
スタンド:チルト 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
27GR75Q-B は、LGの31.5インチモニターの中級機です。
31.5インチの32GP750-Bがが先行して発売していて、あとから27インチ機が加わった形です。
両機を比較する場合、27インチは輝度(ピーク)が低い関係で、HDR400に及ばない水準です。
他の部分は同じですので同時にみていきます。
モニター解像度は、2560×1440の2.5K(WQHD)です。
リフレッシュレートは、最大165Hzです。
これらの部分は下位機種と変わりません。
HDRは、ただ、上位機は、HDR400の水準です。
輝度が出せるパネルを利用するためです。
最近のゲームはHDR対応が標準化してきているので、意味はあります。
チラツキ対策は、本機も、AMD系のミドルグレードのFreeSync Premiumまで対応します。また、NVIDIA G-SYNC Compatibleの表示もでます。
液晶パネルは、IPSです。
LGの最新パネルは「Fast-IPS」と言い方をしませんが、実際そのグレードです。
応答速度は、このパネルはIPSとして高速で1msです。
下位機種と比べて、速度がだせるのがFast-IPSの特長です。
しかし、同社の上位のNano-IPSに比べると、広色域化されないので、「映像美」という部分では、イマイチな部分もあります。
色空間は、静止画(写真)用のsRGBのカバー率は99%なので、VAの下位機(95%)より良いです。ただ、ゲームで重要な動画の指標(DCI-P3)は数字自体出さない部分で、次にみる上位機より「映像美」は意識しないモニターです。
実際、「黒の締まり」が良い分、「映像美」の部分だけで言えば、VA液晶のが良い部分はあります。
ただ、IPSは、圧倒的に目が疲れにくいですし、仕様として下位機種より良いことには変わりません。
画質面での補整機能は、黒挿入技術(1ms Motion Blur Reduction)を含めて下位機種の持つ機能は踏襲します。
「目の優しさ」の部分では、ブルーライトカットについて「Live Color Low Blue Light」という新モードが付きました。
通常の「ブルーライト低減」だと、色味が大きく変わるので、ゲーム向きではないですが、極限まで色味を維持しつつ、ブルーライトをカットするとされます。
ただ、このブログでは「ブルーライトカット」は、どうやっても、画質は落ちますし、目の疲れの部分ではほかに対処法もあるため、あまり重視して(使って)いません。
ディスプレイスタンドは、本機も、チルト角度(20度)と高さ(11cm)の調整が可能です。
接続端子は、HDMI1.4が2つとDisplayPort 1.4が付属します。
速度的にHDMIだと165Hzは出せないので、DPが基本的な接続法です。
ディスプレイスタンドは、チルト角度(20度)と高さ(11cm)の調整が可能です。
保証期間は、3年です。
無輝点保証もあります。
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以上、LGの332GP750-Bの紹介でした。
Fast-IPS採用で、下位機種より応答速度が良く、HDR400の水準で、輝度表現も巧みであり、値段差分の性能差はあります。
価格面での値頃感もあるので、パネル性能を重視する場合は選択肢になりそうです。
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【2021年発売】
【27インチ】
8・LG UltraGear 27GP83B-B
¥40,000 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数: 最大165Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル:Nano-IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子:HDMIx2 DPx1
スタンド:チルト 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年
一方、 27GP83B-Bは、世代的には旧機ですが、現在も売られている製品です。
液晶パネルは、Nano-IPS液晶です。
先ほどの機種(Fast-IPS)より色域が広いので、この部分で言えば上位です。
応答速度も、1msですから、パネル周りの質は、こちらのが良いです。
画質面での補整機能は、本機については黒挿入技術(1ms Motion Blur Reduction)の言及はないです。ただ、パネル自体が速いですし、一長一短がある技術なので良いかと思います。
暗部補正はしっかりありますし、十分に思います。
スタンドも、縦回転
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結論的にいえば、LGの27インチ機について言えば、選ぶならば、先ほどの機種よりこちらかと思います。
一方、LGが同じパネルを提供しているHP OMEN by HP 27i があるので、どちらにするか、という機種です。
ただ、値段面で多少こちらが有利なほか、HDR対応の部分と、スタンドの性能、バックライト輝度の部分でも、こちらが少し良いように思います。
ちなみに、LGのNano-IPS機には、少し前まで、ATW偏光板を搭載した上位モデルもありました(現在終売)。
「Advanced True Wide」の略ですが、液晶パネルに組み込まれる偏光板の改良を意味します。
IPSはそれだけでも視野角が広いですが、斜め方向だと色味は変わるので、その部分に手を加えたことになります。
同社のテレビでは見られない工夫ですが、LEDの配置が直下ではなく、エッジになるこの手のモニターのための技術かと思います。現状では、後述するOLED機も出たので、なくなったということになります。
【2022年発売】【26.5インチ】
9・LG UltraGear 27GR95QE-B
¥133,000 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数: 最大240Hz (O/C 260Hz)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:200cd/u
パネル方式:OLED ノングレア
コントラスト比:150万:1
同期技術:FreeSync Premium Pro
応答速度:0.03ms (GtoG)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子:HDMI 2.1 x2 DP1.4 x1
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年
32GQ850-Bは、LGの26.5インチモニターです。
OLED(有機EL)をパネルに採用した製品です。
なんとなく、IPS系を含めた「液晶パネルの上位互換」のように、思われますが、得意な部分と苦手な部分はあるため、そこを含めて説明します。
モニター解像度は、2560×1440の2.5K(WQHD)です。
応答速度は、0.03msです。
ここは、明らかに有機ELの良い部分です。
バックライト不要でピクセルが自発光するので、この部分はかなり強いです。
輝度は、ただ、200cd/uです。
決して低くはないですが、この価格帯の液晶に比べると低いです。
HDRも、輝度が低いので、HDR10対応に止まります。
テレビ兼用としてリビング置きを考えている場合、この画面サイズの有機ELだと、日中だとカーテンを引くなど対策が必要です。
画面はアンチグレアで映り込み対策はあるのですが、そのように言えます。
テレビもですが、OLEDの場合、日中の部屋の写真が使われないのが普通ですが、輝度の部分で、液晶に比べて、どうしても弱さがでます。
ただ、ゲーミング用の場合、部屋自体を暗くしてする場合が多いでしょうし、OLEDは「割と向く性質がある」と言えます。
なお、LGの場合、2022年までにでたPC向けのOLED機は、日本のJOLED(パナソニック/ソニー合弁)が印刷方式の有機ELを使ったOLEDIOを使っていました。
LGのTV用(カラーフィルター蒸着式)のOLEDパネルは、日光下・照明下で使うため、ある程度の輝度(明るさ)が必要なPC用には向かなかったためです。
ただ、2023年の3月にJOLEDは民事再生になり、パネル生産撤退と言うことです。その部分をふまえると、本機は、自社方式なのかと思います(調査中)
コントラスト比は、しかし、ダイナミック比ですが、150万:1です。
実際「黒の締まり」はありとあらゆる液晶をひっくるめても有機ELが最も強い部分で、美点です。
先述のように、輝度は高くしにくいものの、(LED不要なので)真の黒が表現できるので、明暗差の表現力、液晶以上です。
色空間の値をみても、DCI-P3 98.5%ですので、広色域ですし(部屋を暗くすれば)「映像美」は相当楽しめます。
リフレッシュレートは、最大240Hzです。
十分でしょう。
チラツキ対策は、AMD系のミドルグレードのFreeSync Premium Proに対応します。
また、NVIDIA系もAdaptive Syncで、DPならば利用できます。
画質面での補整機能は、暗部補正など基本的な機能は網羅です。
フリッカー対策もありますし、FPSカウンターなど、ゲーミング用の標準的な機能はむろん装備です。
接続端子は、HDMI2.1が2つとDisplayPort 1.4が付属します。
HDMIでも、240Hzに対応できます。
このほかUSB-A(USB3.0)ハブも2ポートあります。KVMについては説明がないです。
ディスプレイスタンドは、フル稼動です。
調整幅は、高さ11cm、チルト角度(上15° 下5°)、左右(20°)と縦回転です。
左右のスイーベルは少し弱いかなと思います。
保証期間は、2年です。
OLEDの場合、(おそらく焼付け問題もあるので)保証が1年短めです。
無輝点保証はあります。
・ LGエレクトロニクス UltraGear GP3
¥14,888 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
スピーカーは、内蔵しません。
ただ、LGの場合、同社のV字台座にあう専用設計のスピーカーがあります。【PC用スピーカーの比較記事】で取りあげています。
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以上、LGの32GQ850-Bの紹介でした。
先述のように、部屋を暗くして利用することを前提にすれば、同グレードの液晶パネルより、応答速度ほか、映像美の部分でも「優れる」といえます。
リフレッシュレートも240Hzに対応できますし、(4K機に対応水準がまだない以上)、このレートにおいては、画質面で最も期待値が高い機種の1つといえます。
1-3・ベンキューのモニターの比較
続いて、台湾のベンキューのモニターです。
ゲーミングモニターには、台湾勢は強いですが、同社もその傾向があります。
【2021年発売】【27インチ】
10・BenQ MOBIUZ EX2710Q
¥42,880 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数:最大165Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:250cd/u
パネル: IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術: FreeSync Premium
応答速度:2ms (GtoG)
HDR:HDR400
USB給電:
接続端子:HDMI2.0×2 DP
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA: 100mm
スピーカー: 2.5W×2+5W
保証期間: 1年(本体は3年)
EX2710Qも、BenQが2021年に夏に発売するゲーミングモニターです。
モニター解像度は、2560×1440の2.5K(WQHD)です。
リフレッシュレートは、最大165Hzです。
液晶パネルは、IPS液晶です。
輝度から考えると、LGのnano-IPSではなく、普通の(無印)IPSでしょう。
それでも目に優しいです。
応答速度は、2ms(GtoG)です。
スペックシートでは、MPRT値で1msと出ています。あまり浸透していない規格なので、比較する場合は、2msと考えた方が良いです。
いずれにしても、IPS液晶としては数値が良いほうで、何らかの対処がなされています。
リフレッシュレートは、最大165Hzです。
HDRは、HDR400対応です。
先述のように標準輝度が低いのですが、LGのように可変バックライトでピーク輝度をあげて、HDR400に対応させているようです。
一方本機は、HDRiという独自技術を入れています。
内蔵の明るさセンサーを利用しつつ、周囲の明るさに合わせてディテールを調整するので、暗部表現などに配慮しつつのHDR画質強化が行われます。
標準画質のコンテンツも「HDRiエミュレート」で疑似的にHDRを再現できます。
チラツキ対策は、 AMD FreeSync Premiumに対応します。
上位対応なので、通常のチラツキとレスポンス改善効果のほか、低フレームレート表示時のカクツキの改善効果もあります。
画質面での補整機能は、わりと独特です。
第1に、「映像美」は、ブライトネスインテリジェンスプラス(B.I.+)が注目点です。
輝度の調整技術の1つですが、露出オーバーにならない範囲で輝度を的確に調整します。
結果的に、映像のコントラストを鮮明にする効果も期待できます。
これに使われる環境光センサーは、照明の明るさだけでなく、照明の色温度も検知して調整します。そのため、実空間における調整力は、シンプルな明るさセンサーだけ搭載の機種より、本機は高いでしょう。
第2に、「目の優しさ」の部分では、この環境光センサーで、を利用して、室内光の照度と、明かりの色温度のに応じて輝度が調整されます。フリッカー対策もあります。
結論的にいえば、環境光センサーが本機のポイントです。それを活かして、機能を強化している部分が良い部分です。
ちなみに、テレビにも似たような機能があります。照明の色も見れる機種が出てきました、方向性は同じです。
一方、「ゲーム」は、各種モードなどが充実しますが、黒挿入などの残像感軽減に関する補正はないです。
接続端子は、HDMI2.0×2 DPです。
HDMI端子は、2つともHDMI2.0ですが、先述のように144Hzにボトルネックがあるので、基本はDPとなります。
ディスプレイスタンドは、多機能スタンドです。
調整幅は、高さ10cm、チルト角度(上15° 下5°)、左右(30°)です。
縦表示(ピボット)はできませんが、それ以外は可動幅も平均以上あり、優秀です。
スピーカーは、本機は2.5W×2+5Wの2.1chステレオスピーカーです。
左右のフルレンジに、サブウーファーで低音を強化する構成です。
こだわりがあると言えますが、それでも出力が弱いので、基本的にはヘッドホンほか、【PCスピーカーの比較記事】で紹介したような製品を利用する方が良いでしょう。
保証は、3年です。
ただし、パネル部分は1年のみです。無輝点保証はありません。
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以上、BenQのEX2710Qの紹介でした。
しかし、「目によいIPS液晶」で、高リフレッシュレートに対応し、スタンドの稼働性もあり、HDR400にも対応するバランスが取れたスピーカーです。
とくに、明るさセンサーを利用する方向性は、本機の独自性で、良い高価をもたらしそうです。
一方、標準輝度がすこし落ちる部分で、通常モデル以上に、日中の明るい部屋にはすこし向かない可能性はあるかもしれません。
ただ、HDRiで、SD画質のコンテンツをふくめて、底上げ効果の部分があるので、照度を落とした状況なら、画質も良いかと思います。
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【2021年発売】【27インチ】
11・BenQ MOBIUZ EX2710QM
¥108,900 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数:最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: Nano-IPS(相当)ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術: FreeSync Premium Pro
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR600
USB給電:
接続端子:HDMI2.0×2 DP
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA: 100mm
スピーカー: 2.5W×2+5W
保証期間: 1年(本体は3年)
なお、BenQも240Hz対応のWQHD解像度のモニターを出します。
ライバルはLGの最上位機ですが、WQHDで超高リフレッシュレートが欲しい場合、値段がグッと上がります。
パネルは、LGはNano-IPSでしたが、こちらは、名前がないIPSです。
ただ、DCI-P3 98%のカバー率で「広色域」でありつつ、1msの応答速度ですから、製造するパネルメーカーは不明にせよ、同じ水準と言って良いです。
輝度設定はわずかに負けますが、HDR600に対応なので、バランス調整の範囲かと思います。
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結論的にいえば、ライバルのLG機と比べて、パネルやチラツキ対策などの部分でグレード差はないので、ここはある程度「値段で決めて良い」気がします。
発売時、LGのこの解像度の最上位機は、31.5インチなので、設置上、27インチが良い場合は、とくに候補です。
(ゲームにかかわらず利用する場合の)目の優しさについては、環境光センサーがあるぶんだけ本機が有利でしょう。LGも偏光板などの視野角に関する独自の工夫などあるので、全体性能として本機を凌駕しているというわけでもなく、一長一短はあると言えます。
1-4・ASUSのモニターの比較
続いて、台湾のエイスースのモニターです。
同社も日本では、ゲーミング全般に強い印象のあるメーカーです。
【27インチ】
【2020年発売】
12・ ASUS TUF Gaming VG27AQL1A
¥50,300 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
【旧製品】
13・ ASUS TUF Gaming VG27AQ
¥43,409 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数:最大170Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術:G-SYNC & FreeSync
応答速度:1ms(MPRT)
HDR: HDR400
USB給電:
接続端子:HDMI2.0 ×2 DP
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー: 内臓(2W×2)
保証期間: 3年間
TUF Gaming VG27AQL1A は、台湾のASUSの発売する27インチのゲーム専用モニターです。
TUF Gamingシリーズは、同社のゲーム周辺機器の「中級機」に付けられる名称です。
一方、旧機種がのこります。
こちらは、広色域化技術不採用のパネルで、輝度が50カラン低いほか、リフレッシュレートが最大165Hzとなります。
モニター解像度は、2560×1440の2.5K(WQHD)です。
リフレッシュレートは、最大170Hzです。
ネイティブでこの数値ですから、IPSパネルとしては「高速」でしょう。
チラツキ対策は、AMD FreeSyncテクノロジーと、G-sync compatible双方に対応です。
後者は、仕様上、DPに限られます。
液晶パネルは、目に優しいIPS液晶パネルです。
輝度は高く、色域もDCI-P3 95%ですが、LGのFast-IPSやNano-IPSではない普通のIPSです。
応答速度は、1msです。
ただ、GtoGではなく、MPRTという「別の国際基準」です。
GtoGだと3msになるようです。
いずれにしても、、先述のように、(オーバードライブ後の)応答速度の数値はゲーミングモニターについては、過信できない数値です。
最低限あれば、過度にそこばかりに注目しない方がいいです。
HDRは、対応です。
輝度が高いので、HDR400をクリアします。
画質面での補整機能は、本機は、とくに、注目に値します。
とくに、「黒挿入技術」(ELMB)の部分が注目点です。
1回目の「選び方の基本」で詳しく説明したように、残像感軽減のためにこれは、かなり有効な技術です。
繰り返すと、フレームとフレームの間に「真黒」なフレームを挿入することで、残像感の低減を目指す技術です。
また、本機の場合、G-SYNC・FreeSyncなど(チラツキを防止する)Adaptive-Sync機能とELMBが、(排他的ではなく)同時に利用できる点で、優れています。
ELMB SYNCと名付けられます。
各社ともこうした技術がありますが併用できるのは、かなり珍しいです。
120Hz以上の駆動で、DP接続時に限られる、またオーバードライブ(OD)設定ができないとはいえ、残像対策とチラツキ・カクツキ対策が同時にできるのは、各社の「黒挿入技術」の中でも、上位です。
そのほか「ゲーム」用の暗部補正(dynamic Shadow Boost)や、「目の優しさ」に関わる、フリッカー対策なども備えます。
接続端子は、HDMI2.0×2・DisplayPort1.4です。
HDMIを利用する場合は、最大で144Hzです。HDR対応機は、HDMIが2.0でもこうなります。
ディスプレイスタンドは、角度や高さ回転に対応する、フルスペックの高機能アームが搭載されます。
スピーカーは、未付属です。
保証は、3年です。
ただし、無輝点保証はないです。
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以上、ASUSのTUF Gaming VG27AQL1A の紹介でした。
新世代の高速IPS液晶ではないものの、それを補完する、ELMB SYNCは相当程度の魅力です。
視認性のよいIPS液晶の機種を絶対条件とする場合、この部分の性能が突出してよいため、選択肢にしたい予算があれば選択肢にしたい製品です。
HDR400に対応しつつ、G-SYNC & FreeSync双方に、公式的に対応を表明してくれている部分もワンポイントでしょう。
IPS液晶・スタンド・フリッカー対策と三拍子そろうので、(筐体デザインは置いておいて)仕事や勉強に使う場合、「目に優しい」という部分で良さそうです。マルチに使えそうです。
ただ、明るさセンサーを上手に使うBenQ製品も魅力的なので、最終的な「おすすめ」については、改めて最後で考えてみます。
【27インチ】
【2022年発売】
14・ASUS ROG Strix XG27AQM
¥106,118 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
【2021年発売】(170Hz)
15・ASUS ROG Strix XG279Q
¥67,845 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数:最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: Fast-IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術:G-SYNC & FreeSync
応答速度:1ms(GtoG)
HDR: HDR400
USB給電:
接続端子:HDMI 2.0 ×2 DP×3
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー: 内臓(2W×2)
保証期間: 3年間
XG27AQMは、ASUSのゲーミング中・上位シリーズに相当する「ROG Strix」に属する製品です。
XG279Qは旧機種です。ライティング方式に加え、Oc時のリフレッシュレート170Hzと新機種より弱いほか、後述するように、パネル部分のスペックがだいぶ違います。
ただ、値段差もあるので、「下位機種」と考えて選ぶのは問題ないです。TUF Gaming系より上位ですし。
パネルは、ASUS Fast-IPSという名前です。
応答速度は、このパネルの場合速いので、GtoGで0.5msです(旧機は1ms)。
液晶素子のスイッチングを4倍速に強化して実現できる数値です。
Fast IPSは商標ではないのでLG・AUOの可能性があります。
AUOにの場合、AHVAという種類ですが、VAではなく、性質はIPSと変わりません。
詳しい調達先は公開しないですし、過度に気にしても仕方ないです。
輝度は、400cd/uです。
新旧ともにHDR400です。
色空間は、(動画デザインの指標である)DCI-P3カバー率97%、sRGB150%です。
なお、2021年旧機は、DCI-P3カバー率95%、sRGB130%でした。
こうした部分で、大きな違いがあるので、新旧の差はパネルの技術革新というより、調達先の変更なのかなとは感じました。今回は値段差も付いたので。
ただし、旧機種でも応答速度は1ms(GtoG)なので、Fast-IPSの水準です。
画質面での補整機能は、下位機とほぼ変わりません。
先ほどのELMB SYNCを含めて機能は同じです。
チラツキ対策は、一方、G-SYNC Compatibleです。
AMD系だとDP前提の互換になるので、Nvidiaユーザー向けでしょう。常時可変ビットレート(VRR)対応です。
その上で、先述の「黒挿入技術」(ELMB)と併用できる ELMB SYNCに対応するのが、本機の「個性」です。
接続端子は、HDMI・DisplayPortが付属します。
DisplayPortは、3つで、うち2つが、DisplayPort 1.4で、最大リフレッシュレート対応です。
その他の部分は、スタンドの稼働幅が違う程度で、あとは、下位機種と同じです。
スタンドは、角度や高さ回転に対応する、フルスペックの高機能アームが搭載されます。
ライティング機構の変更で XG279Qのほうが、少し稼働性は良いです。
保証は、3年です。
ただし、ASUSは無輝点保証はありません。
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以上、ASUSのROG Strix XG279Q の紹介でした。
値段は高くなりますが、ELMB SYNC搭載を重要視しつつ、IPS採用で、GtoG 0.5msの機種ならこの程度はするでしょう。
ただ、価格面で言えば、旧機種がだいぶお得感があると思います。
【2022年発売】【27インチ】
16・ASUS ROG Swift 360Hz PG27AQN
¥179,085 Amazon.co.jp (6/19執筆時)
周波数:最大360Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:400cd/u
パネル: Ultra Fast-IPS(広色域)ノングレア
コントラスト比:1000:1
同期技術: G-SYNC
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR600
USB給電:
接続端子:HDMI2.0×3 DP1.4×2
スタンド:前後左右高さ回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 3年間
PG27AQNは、ASUSのROG Swiftシリーズに属する高級ゲーミングモニターです。
このシリーズ名は、同社のゲーミング系のフラッグシップで、専門性の高い製品だけに付けられます。
リフレッシュレートは、最大360Hzです。
2.5Kで、この速度は初登場です。
ただし、ビデオカードについては、GeForce RTX 40以降と要求水準は相応に高いです。
パネルは、Ultra Fast-IPSの記述です。
おそらく、AUO(IPS-AHVA)の新型パネルだと思います。
応答速度は1ms(GtoG)で、色域(色空間)もDCI-P3 98%と優秀です。
HDRも、輝度は、400cd/uですが、ピーク輝度は600カランを超えるようで、HDR600です。
パネル部分はかなり優秀です。
コントラスト比は従来のIPSとおなじですが、かなりの広色域パネルなので、LGのNano-IPS相当のスペックといえそうです。
1・G-SYNC compatible
=チラツキ・カクツキ改善
2・G-SYNC
+上記に高度に対応(黒挿入)
3・G-SYNC Ultimate
+HDR 600にも対応
画質面での補整機能は、ただ、同社のELMB技術は未搭載です。
先述のように、NVIDIAのビデオカードの利用を前提とする製品ですので、G-SYNCのプロセッサー側に、モーションブラーなどの処理を依存します。
これはこれで良いかと思います。
チラツキ対策は、したがって、G-SYNCです。
HDR600に対応するので、実際はG-SYNC Ultimate 相当だと思います。
接続端子は、HDMI×3・DisplayPort 1.4 DSC×1です。
HDMIだと、240Hzなので、実際はHDMI2.1かもしれません。
360HzだすにはDPを使います。
WQHDの場合、DP1.4でも、DSC(ディスプレイストリーム圧縮)を用いるとこの速度が出せるようです。
専用プロセッサーがあるからできることでしょうが。
スタンドは、角度や高さ回転に対応する、フルスペックの高機能アームです。
保証は、3年です。
無輝点保証はないです。
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以上、ASUSのPG27AQNの紹介でした。
ハイエンドビデオカードの性能を享受するための「専用製品」といったところでしょう。
4Kではこのリフレッシュレートは望めないので、極限まで遅延を減らしたい、eゲーマー向けの製品と言えます。
【2023年発売】【26.5インチ】
17・ASUS ROG Swift OLED PG27AQDM
¥140,720 楽天市場 (6/19執筆時)
周波数: 最大240Hz
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:450cd/u(最大)
パネル方式:OLED ノングレア
コントラスト比:150万:1
同期技術:FreeSync Premium
応答速度:0.03ms (GtoG)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子:HDMI 2.0 x2 DP1.4 DSC x1
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA: 100mm
スピーカー:
保証期間: 2年
ROG Swift OLED PG27AQDMは、ASUSが販売するOLEDパネル採用の高級機です。
パネルは、台湾のAUOが作っている印刷方式のOLEDパネルのようです。
スペック上の輝度は450cd/u(最大)との表記です。LG(200cd/u)は「標準輝度」なので、この部分は比較できません。
ただ、HDR時のピーク輝度は1000cd/u(最大)なので、全体として、LG(800cd/u)より明るいのは間違いないです。
一方、本機は、有機EL独特の「熱問題」に対して、独自にヒートシンクを装備するなど、制御する仕組みがあります。この工夫はOLEDの場合重要で、実際的な輝度表現力は向上します。
ちなみに、OLEDのテレビも、LGが日本のテレビメーカー各社にパネルを供給しています。
メーカーは(LG製のテレビに勝つため)廃熱部分に工夫を凝らしますが、それと同じです。実際、効果はありますし、OLEDの課題である、「モニターの焼付き問題」の軽減にもつながります。
なお、このあたりの話は【有機ELテレビの比較記事】で詳しく書きましたので、興味のある方は、ご覧ください。
チラツキ対策は、FreeSync Premiumです。
この部分のグレードはLGに負けます。
接続端子は、DPが1つと、HDMI 2.0が2つです。
リフレッシュレートは、最大240Hzですので、これを扱いたい場合は、HDMIだと無理で、DP接続がマストになります。
そのほか、USB-Aハブ(USB3.0)が2ポート付きます。
スタンドは、フル稼動です。
調整幅は、、高さ11cm、チルト角度(上20° 下5°)、左右(60°)と縦回転です。
画質調整は、暗部補正など、基本的なものは全て網羅します。
保証は、ASUSは通常3年です。
ただ、他機の例を見るとOLEDパネルの保証は、LG同様の2年のようです。
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以上、ASUSのROG Swift OLED PG27AQDMの紹介でした。
熱対策がポイントです。テレビの場合同様に効果はあるでしょう。HDR時代において輝度は重要ですので、個人的には、こちらのほうが(多少)スペックは優ると思っています。
次回に続く!
2.5Kゲーミングモニターのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、ゲーム用のWQHD解像度のモニターの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
2・2.5Kゲーミングモニターの比較〈2〉
2-1:アイオーデータ〈日本〉
2-2:MSI〈台湾〉
2-3:DELL〈米国〉
2-4:その他の製品〈各社〉
3・ゲーミングモニターの比較 【結論】
=最終的なおすすめ機種の提案
続く2回目記事(こちら)では、今回紹介できなかったメーカーの、WQHD解像度のゲーミングモニターを追加で紹介します。
液晶のみやすさ ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
応答速度 ★★★★★
リフレッシュレート ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で3回目記事(こちら)では、記事全体の「結論」として、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら