Top 無線LANルーター 比較2025’【解説】メッシュWi-Fi 80機の性能とおすすめ・選び方:メッシュルーター(1)

2025年04月18日

比較2025’【解説】メッシュWi-Fi 80機の性能とおすすめ・選び方:メッシュルーター(1)

【今回レビューする内容】2025年 メッシュ対応無線LANルーターの性能とおすすめ・選び方:メッシュルーター Wi-Fi システム一戸建・マンション 旅館 ホテルなど:機種の違いと性能ランキング

【比較する製品型番】バッファロー  WNR-5400XE6P/2S WNR-5400XE6P/2SN WEM-1266 NEC AM-AX1800HP(MC) PA-WG2600HP/MS WNR-3000AX4/2SN WNR-3000AX4/N AM-AX5400T6/MS PA-WX4200D5/MS PA-WX1800HP ネットギア NETGEAR Orbi 9 WiFi 6E RBKE963-100JPS  RBKE963B-100JPS Orbi 8 WiFi 6 RBR860S-100JPS RBK863S-100JPS Orbi WiFi 6 RBK762S-100JPS RBK763S-100JPS エレコム WMC-2LX2-B ASUS ZenWiFi AX (XT8) XD6/W (XD6) LINKSYS VELOP MX5300-JP MX4200-JP-A MX8400-JP-A MX12600-JP-A E9450-JP E9452-JP-A Atlas Pro 6 MX5501-JP MX5502-JP MX5503-JP HUAWEI WiFi Mesh 3 7 Linksys Velop AX4200 Wi-Fi 6 Mesh System TP-Link Deco X95 X90 X60 X50 X20 XE200 XE75 Deco X50-PoE Deco XE75 Pro Deco BE65 Pro Deco BE25 X50-5G BE85 BE75 BE65 Deco X60 V3.20 Amazon eero 6+ Amazon eero 6E Amazon eero Max 7 Xiaomi BE3600 Pro DVB4512GL DVB4511GL AX3000 NE ‎‎DVB4499GL ‎DVB4501GL ほか

今回のお題
メッシュWi-Fiシステムのおすすめ機種はどれ?

 ども!Atlasです。

 今日は、2025年5月現在、最新のメッシュWi-Fiシステムの比較です。

 基本となる通信速度ほか、接続安定性設定のしやすさセキュリティなどに注目して、各社の製品を比較していきます。

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1・メッシュWi-Fiの比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2: バッファロー 〈日本〉
 1-3:NEC〈日本〉
 1-4:エレコム〈日本〉
2・メッシュWi-Fiの比較 (2)
 2-1:ネットギア〈米国〉
 2-2:TP-LINK〈中国〉
3・メッシュWi-Fiの比較 (3)
 3-1:Amazon(eero)〈米国〉
 3-2:LINKSIS〈米国〉
 3-3:ファーウェイ〈中国〉  
 3-4:ASUS〈台湾〉
 3-5:Xiaomi ほか
4・おすすめのWi-Fiルーター
 
=最終的なおすすめの提案 【結論】

 記事では、メッシュの仕組みや、導入にあたっての注意点などの「選び方の基本」をはじめに説明します。

 その後、上表のような順番で各社のメッシュWi-Fiを紹介していきます。

 業界共通規格で、メーカー横断的にサテライトルーターを選べる「EasyMesh」を利用する機種ほか、各社の「独自規格のメッシュ」も広く取りあげました。

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対応人数   家庭向き
回線速度   ★★★★★ 
無線の安定性 ★★★★★
設定の容易さ ★★★★★
電波到達距離 ★★★★★

総合評価   ★★★★★

 そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、価格別・性能別にAtlasのおすすめ機種を提案していきます。

 よろしくお願いします。

1-1・メッシュルーターの選び方の基本

 はじめに、「メッシュWi-Fiの選び方の基本」を解説しておきます。

 メッシュは「最先端技術」として、2020年前後かなり流行しました。Atlasの友人も、「流行だけで衝動買い」する人がわりといました。

 結論的にいえば、このシステムには、特に家庭用と考えた場合、良い部分のほか、注意するべき部分もあります。

 大事なことなので、以下、すこし詳しく説明をしておきます。

1・メッシュWi-Fiの良い部分

 はじめに、メッシュWi-Fiシステムの良い部分からです。

 結構ありますので、順番に紹介します。

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 第1に、電波の安定性が高まる点です。 

 メッシュシステムは、網の目のように、親機から、複数の中継装置(サテライト)につながっていきます。

 中継ポイントにアクセスが集中した場合、または、電波状態が悪くなった場合、迂回ルートに、自動的に誘導するため、ネットワーク全体において、通信速度の低下が起こりにくくなります。

 昔の中継機は、こうした計算ができない仕組みで、基本単線的な「数珠つなぎ」でした。

 メッシュシステムは、近年の計算に使う省電力CPUの高度化と、通信速度の向上が生んだ、「革新的なハイブリッド技術」といえます。

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 第2に、スマホ利用時への快適性です。

 メッシュシステムは、ご自宅でスマホを持ち歩いても、通信遮断が起こりにくいです。

 なぜなら、電波が弱くなると、最も近い端末に、自動的に接続が切り替わるからです。SSID(ネットワーク名)も、親機・中継装置で同じにできます。

 切替時に動画がとまったりもしないので、メッシュはスマホ時代には「便利」です。

 こうした部分で、スマホが「すぐ断線してしまう」「電波がいつも弱い」というトラブルの解決については、(中継機と比べて)メッシュWi-Fiの改善度は高いです。

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 昔の中継機は、断線(ローミングオフ)しない限り、スマホは、遠くの弱い電波を捕まえ続けてしまっていました。

 また、固定のPCなどでは、遠くのアクセスポイントへの「誤爆」を防ぐため、部屋ごとSSID(ネットワーク名)を別に設定する必要がありました。

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 この違いは、出張や旅行が多い方は、ビジネスホテルや旅館のWi-Fiを思い浮かべると、分かりやすいと思います。

 部屋ごとにSSID(ネットワーク名)が違うホテルは「昔の中継機」、ホテル内でSSIDが同じならば「メッシュシステム」に、似ています。

 ざっくりした例なので、正確には異なりますけど。

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 第3に、対応台数の多さです。

 メッシュシステムは、基本業務用に設計されています。

 そのため、中継装置(サテライト)は5台以上、端末数では50台以上つなげても「安定」するのが普通です。

 昔の中継機は、親機1台に対して、2-3台までの増設というのが家庭用では普通でした。

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 以上、メッシュシステムの良い部分の紹介でした。

 大人数、多くの端末を利用する場合、良いシステムであることは繰り返すまでもないでしょう。

 一般家庭でも、先述の「スマホ利用時の快適性」は結構魅力に感じるかと思います。

2・メッシュWi-Fiのイマイチな部分

 続いて、メッシュWi-Fiのイマイチな部分と注意点です。

 これもいくつかあるので、順番に見ていきます。

 第1に、互換性のなさです。

 メッシュWi-Fiのうち 自社独自のメッシュシステムを利用する機種は、メーカーの一部の機種としか互換性がないです。

 そのため、故障時や後から増設したくなった場合、後継機がなければ「システムまるごと買い換え」です。

 メッシュは、通常のWi-Fiより必要なコストは高めですので、これは難点です。

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 ただ、この部分は2020年末から一部改善しました。

 他社機とも互換性が保証されるEasyMesh(イージーメッシュ)という業界規格が登場したからです。

 いくつかのメーカー(バッファロー NECほか)が、一部で、すでに対応しました。

 ただ、この規格については「複数の機器と接続」できるとだけで、最大接続台数を明示しません

 また、装置自体の性能差もあるので、基本的に、EasyMeshは、上図ように「シンプルな2-3機」で運用する「家庭用」だとは思います。

 トラブル発生時に「メーカーサポートたらい回し」になる危険もあるので、買い足したり、交換する場合は、同じメーカーの対応機で揃えた方が無難でもあります。

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 第2に、価格の高さです。

 一式揃えると、3万円前後の予算が必要です。

 加えて、ルーターは常時稼働する家電です。

 消費電力は、入門機でも、1台で15Wほど、サテライト3台で45Wほどの電力を食います。

 大がかりになりすぎるとランニングコストが上がること、また、故障時の出費も増えがちなことは、導入前に考えてください。

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 以上、メッシュのイマイチな部分の話でした。

 このほか、自宅内ストレージを運用している方は、DLNAに対応できる機種が(現行機だと)ないという点は注意かもしれません。

3:メッシュ導入に向くのは?

 以上、メッシュネットワークの良い部分イマイチな部分を書きました。

 それをふまえ、結局、どのような方が「メッシュに向くか」、最後に書いていきます。


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 第1に、旅館などの事業者や、小規模オフィスの場合です。

 こうした施設で、ご自分で増設する場合は、言うまでもなく、メッシュネットワークOKです。

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 第2に、3階建などの相当広いお家の場合です。

 そもそも親機・サテライトを含めて「3台以上入れないと駄目だろう」と想像できる方は、やはりメッシュネットワークOKです。

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 第3に、2LDKや2階建て程度のご家庭の場合です。

 もともと1台程度のサテライトしか考えていなかったならば、立ち止まって考える必要があります。

 なぜなら、Atlasの経験上、メッシュを構築するより、「強力な無線LANルーター親機」を1台増設した方が、トラブルが少なく、改善効果も高い場合が多いからです。

 家庭で「電波は届いているが、速度が遅い、安定しない」という悩みを抱える方で、「数年、ルーターを買い替えた記憶がない」という方は、まずは「親機の性能を疑い」、親機だけの買い直し直しからはじめると良いでしょう。

 もちろん、いざ親機を買い直して「やっぱり駄目だった!」となると、悲しいです。Atlasも色々な知人の家の設定を手伝いましたが、そういった「哀しい話」は結構ありました。

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 そのため、「保険」として後で「メッシュを増設可能」な親機を買ってみることを「おすすめ」します。

 新規に親機を買って、(引っ越しも考えられず)1年以内に増設するなら、「EasyMesh」でない、各社の「独自のメッシュ」システムな機種でも、良いかと思います。

1・高速な無線LANルーターの比較
 速度:最大 2402Mbps
 用途:2LDK・一戸建て
2・格安な無線LANルーターの比較
 速度:最大1300Mbps
 用途:1LDK・ワンルーム向け
3・超高速なWi-Fi 6ルーターの比較
 速度: 最大4804Mbps
 用途:大家族・ゲーマー・トレーダー
4・最速のWi-Fi 7ルーターの比較
 速度: 最大11528Mbps
 用途:10G回線の契約の上級者

 このブログの以上の関連記事では、各社の無線LANルーター各機について、「メッシュ」増設の可不可を調べています。

 2LDKや2階建のご家庭で色々考えてみて、この方法が「妥当」だと思われるかたは、後ほど、これらの記事もご覧ください。

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 第4に、離れた1部屋だけの対策の場合です。

 書斎など1部屋届かないだけで、用途が固定したデスクトップPC・TV用ならば、インフラストラクチャ型の中継機 も選択肢にできます。

 費用面では、3000円程度の予算からで改善可能です。

 ただ、先述の理由から、持ち歩くスマホなどには向きません。しかしメッシュは「将来の話」として、「とりあえず」ならば、選択肢になります。

無線LAN中継機の比較
 速度:~ 2492Mbps
 予算:3千円〜
 用途:固定設置の端末

 その場合、記事が別となりますので【無線LAN中継機の比較記事】のほうをご覧ください。

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 というわけで、ここまでは「選び方の基本」の説明でした。

 長くなりました、ここからは、具体的な各社のメッシュWi-Fiの比較に入ります。

 それなりに数があるので、冒頭書いたように、メーカー別に製品を紹介します。

1-2・バッファローのメッシュWi-Fi

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 はじめに、日本のバッファローのメッシュWi-Fiです。

 同社の場合「自社独自のメッシュ」ほか、先述の、業界共通仕様の「EasyMesh」対応機両方あります。

 同社の場合「EasyMesh」対応のルーター(親機)が相当数あります。そのため、今回は「メッシュに最適化」された製品のみの紹介にしました。

 対応するだけのものは【高速な無線LANルーターの比較】など、一般的なルーターの記事に組み入れてそちらで紹介しています。

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 以下の本文では、Atlasのおすすめポイントは赤系の文字色で、イマイチだと思う部分は青字で書いていきます。


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 【2024年2月発売】

 【親機2台セット】

 1・バッファロー AirStation WNR-5400XE6P/2S
  ¥28,393 楽天市場 (4/18執筆時)

 2・バッファロー AirStation WNR-5400XE6P/2SN
  ¥30,130 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 【親機1台のみ】

 3・バッファロー AirStation WNR-5400XE6P
  ¥16,134 楽天市場 (4/18執筆時)

 4・バッファロー AirStation WNR-5400XE6P/N
  ¥17,530 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

メッシュ:Easy mesh
Wi-Fi規格:Wi-Fi 6E(11ax)
2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:2401Mbps
6.0GHz帯速度:2401Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×3
WAN:2.5G〈WAN専用〉
最大増設台数:5機(親機含)
登録可能端末:推奨30台まで
互換性:Easy mesh
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

 WNR-5400XE6Pシリーズは、バッファローの販売するメッシュWi-Fiルーターです。

 かなりの展開数があります。

 しかし、仕様は同じです。流通ルートで型番を変えているだけです。

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 本体サイズは、親機は、幅140×高さ210×奥行75mmです。

 同社の旧世代は、パラボラアンテナのような丸形でしたが、新機種は、他社機同様に、スタイリッシュな仕上げにしています。

 独自性がないとは言えますが、実際、このほうが良いでしょう。

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 メッシュシステムは、Easy meshです。

 冒頭で説明したように業界規格になるので、対応するならば、他社のルーターをメッシュ中継機(エージェント)に使えます。

 ただ、冒頭書いたように、(サポート面で)基本同じメーカーで揃えることをオススメしています。

 同時接続できる台数は、親機を含めて5機(中継機だけで4機)です。

 一般家庭用ならば「十分」ですが、業務用としては弱いです。

 Easy meshとして汎用性を持たせたことによる(親機の処理面での)限界でしょう。

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 速度規格は、本機は2022年に登場したWi-Fi 6Eです。

 2022年夏に登場(許可)された新しい周波数である6.0GHz帯に対応できる規格です。

 この帯域は、Wi-Fi4(11n)・Wi-Fi5(11ac)などでしかつながらない、遅い端末(IOT家電など)は入ってこれないので、(理論値ではなく)実測値ベースで通信速度が期待できる帯域です。

 例えれば、高速道路に歩行者や自転車が入れないようなもので、その分、スピードが出せるということです。

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 6GHz帯は、ほかにも、飛行機・気象レーダーとの干渉がないです。また、チャンネル数も多いので、全体として通信安定性も高まります。

 Wi-Fi 6E6GHz帯は、端末との接続に利用する場合、端末側の対応も必要です。

 例えば、Appleの場合、WB対応と歩調を合わせつつ対応させています。具体的には23年発売以降のMaciPhone (15 Pro)iPad Pro 12.9以降からの対応となります。

 なお、これらの規格については、【Wi-Fi6ルーターの比較記事】の冒頭でやや詳しく書いています。興味がある方はご覧ください。

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 各バンドのアンテナ構成は、以下の通りです。

 2.4GHz帯は、共用アンテナが2本で、最大574Mbps(約72メガバイト/秒)です。

 電波が遠くまで飛ぶ周波数帯ですが、速度はやや遅いです。

 5.0GHz帯は、共用アンテナ2本です。

 2.4GHz帯と共用です。

 こちらは、ワイドバンド(WB)対応なので、2本でも最大2401Mbpsで(約300メガバイト/秒)になります。

 6.0GHz帯は、単独の専用アンテナ2本(+WB)です。

 速度は、5GHz帯と同じで最大2401Mbpsです。

ーー

 このように、本機は、2.4GHz帯5GHz帯6GHz帯と、3セット別のアンテナ網を持ちます。

 この仕様をトライバンド(3バンド)と言います。

 デュアルバンド(2バンド)機と比べると、バックホール(親機と子機間の通信)を、1バンドを「専用」に割り当て(られ)やすいので、メッシュ向きな仕様です。

 通信安定性が高くできますから。

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 中継機(エージェント)も、親機と同じ端末になります。

 一方、本機は、Easy meshでメッシュ運用する場合、親機と子機間の通信に6GHz帯を使えないという(妙な)制限があります。

 実質的に、5GHz帯がバックホール(親機 to 中継機)通信を担う仕様です。

 ここは、他社にあまりみられない、バッファロー独自の仕様です。

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 理論値上の通信速度は、最大で2401Mbpsです。

 5GHz帯がバックホール(親機 to 中継機)通信を担い、6GHz帯でスマホやPCとの機器との通信を担う場合、そうなります。

 ただ、6GHz帯(Wi-Fi6E・Wi-Fi7)に対応する端末(スマホ・PC)以外だと、5GHz帯(2401Mbps)2つにを分けての分割通信になりなります。

 その場合は、最大1200Mbps(約150メガバイト/秒)です。

 まあ、対応端末は増えていますし、お持ちのスマホなどが帯推していなくても、将来への投資にはなるでしょう。

 アンテナ構成は、しかし、問題です。

 本機は、6GHz帯のアンテナこそ、専用アンテナで2本です。

 しかし、5GHz帯と2.4GHz帯は共用アンテナです。両者がシェアして、切り替えながら使っています。

 メッシュではない無線LANルーターの親機(コントローラー)の場合、共用アンテナを使っても(まあ)良いと思います。

 しかし、中継機を複数いれるメッシュを組む場合、経路が複雑になり、切替も多くなるでしょ。共用アンテナだと、やはり不利です。

 また、6GHz帯に対応端末では(現状)最新のスマホ・PCだけです。そのため、5GHz・2.4GHzが共用アンテナだと、時差分割通信も起きやすく、速度低下の確率も多くなりやすいでしょう。

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 無線の安定性は、ただ、バッファローの得意とする部分で複数の技術が見られます。

 第1に、ビームフォーミングです。

 これは、スマホなどの端末の位置を特定するソナーを発信する機能です。

 (手に持つことで)動き回る小さなスマホ等の端末に安定した電波を送ることができる仕組みです。

 なお、同社の場合、スマホ側がビームフォーミングに対応しなくても同じことができるビームフォーミングEXと技術がありますが、本機は非搭載です。

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 第2に、バンドステアリングLITEです。

 電波強度の計測により、空いている帯域に自動的に端末を誘導する機能です。

 Wi-Fi電波の飛び交う日本のマンションには有効な技術です。

 こちらも、同社の他機の一部は、混雑状況・接続台数も把握して制御できる(LITEでない)上位技術を持ちますが、本機は不採用です。

 第3に、MUーMIMOです。

 非対応機の場合、無線LANと接続する際、無線LAN機器が1台ずつしか処理できないために、実際は時間をミリ秒単位で区切って通信しています。

 対応機はアンテナ数までの台数の端末と同時通信できます。本機については2台です。

 こちらは、Wi-Fi6に対応する機種ならば「基本装備」ですが、大事なので書いておきました。

 以上、3つは、通信安定性の維持に不可欠な「3本柱」です。

 もう少し上位の機能を搭載して欲しいところですが、この部分は、とうに海外メーカー製に比べると「平均点以上」はあります。

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 簡単設定機能は、業界標準規格のWPSとAOSSに対応です。

 そのため、親機の設定が済んでいれば、親機と子機のWPSボタンを押すだけで設定が可能です。メッシュネットワークの構築は、あまり考えずともできるでしょう。

 WAN(インターネットポート)は、2.5G対応です。

 そのため、高速な光回線(フレッツクロス・Nuro光ほか)を契約している方は、その速度の恩恵を享受しやすいででしょう。

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 有線LANポートは、1端末につき、3つ搭載されます。

 1000BASE-T です。有線の場合、高速回線を契約していても最大1000Mbps(=125MB/秒)の速度にボトルネックがあります。

 そのほか、他社機同様ですが、IPv6(回線業者に追加料金が必要なものの、プロバイダ側の混雑に強くなる技術)や、新しい暗号化技術のWPA3には、しっかり対応です。

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 このほかネット脅威ブロッカー2 プレミアムという、DiXiMのセキュリティサービスの利用権がつきます。1年後に有料になるタイプです(2,980円/年)。

 IOT家電のセキュリティ対策には有用ですが、PC搭載のセキュリティソフトと機能が被ります。一般的には不要でしょう。また、ウイルス対策はできません。

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 以上、バッファローWNR-5400XE6 の紹介でした。

 6GHz帯(Wi-Fi6E・Wi-Fi7)に対応する端末をご家族が多くお持ちならば、アンテナをフルに活かして、それなりに実用的な速度が得られそうな製品です。

 ただ、その場合を含めて、それ以外の2帯域が共用アンテナであるのが、やはりメッシュの場合は心配です。

 バックホール通信(親機と子機間)に6GHzを使えればまた別の評価はあり得ますが、それができないので。

 そのほか、Easy meshへの対応や、トライバンド2.5G LANの処理にCPUを使わざるを得ない関係もあるため、仕方ない部分もありそうですが、QOSなどの上位の通信安定化技術が不採用になった点も残念に見えました。

 TVやIOT家電などを含めて、6GHz帯(Wi-Fi6E・Wi-Fi7)対応端末ばかりになった将来の話はともかくとして、複雑過ぎるアンテナ構成である部分を含めて、高性能メッシュとしては、ややおすすめしにくい製品です。


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 【2022年発売】

 【親機2台セット】(3機の性能は同じ)

 5・バッファロー AirStation WNR-3000AX4/2S
  ¥18,565 楽天市場 (4/18執筆時)

 6・バッファロー AirStation WNR-3000AX4/2SD
  ¥28,292 楽天市場 (4/18執筆時)

 7・バッファロー AirStation WNR-3000AX4/2SN
   ¥23,980 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 【親機1台のみ】(3機の性能は同じ)

 8・バッファロー AirStation WNR-3000AX4
  ¥9,764 楽天市場 (4/18執筆時)

 9・バッファロー AirStation WNR-3000AX4/D
  ¥14,663 楽天市場 (4/18執筆時)

 10・バッファロー AirStation WNR-3000AX4/N
  ¥12,480 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

メッシュ:Easy mesh
Wi-Fi規格:Wi-Fi6 (11ax)
2.4GHz帯速度:573Mbps
5.0GHz帯速度:2401Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×3
WAN:1000BASE-T
最大増設台数:5機(親機含)
登録可能端末:64台まで
互換性:Easy mesh対応機
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

  WNR-3000AX4は、1つ上でみた機種の下位機種です。

 複数の型番で売られますが、性能は同じです。Amazonだとページ内クーポンがでている時期があるので、買われる際は確認してください。

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 本体サイズは、先ほどの機種と同じです。

 メッシュシステムも、同じEasy meshです。 

 同時接続できる台数も、同じで、中継機(だけで4機)です。

 同じシステムなので、増設して上位機とのコンビにもできますが、後述するように速度体系がことなるので、すこしややこしいです。

 本機だけで組むべきと言えます。

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 速度規格は、Wi-Fi 6です。

 上位機(Wi-Fi 6E)の場合と違って、6GHz帯は扱えない仕様です。

 アンテナ構成は、Wi-Fi6のデュアルバンド(2バンド)です。

 2.4GHz帯は、共用アンテナ2本で、最大574MBです。

 5GHz帯は、共用アンテナ2本+WBで、最大2401MBです。

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 中継装置(サテライト)も、親機と同じ構成です。

 なお、本機はセットで買う場合、ペアリング済みです。

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 理論値上の通信速度は、しかし、最大でも1200Mbpsに止まります。

 5HGz帯(2401MB)を2つに分けて「時差分割通信」する場合の速度です。

 実効速度も、上位機より落ちやすいでしょう。

 デュアルバンド(2バンド)ルーターだと、親機と中継機間の通信に「専用バンド」が設定されない(されにくい)点からです。

 通信が複雑な「共用アンテナ」方式を取る点からもそう言えます。

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 結論的にいえば、本機の場合、実運用面でパッケージに書かれるような2401MBでは通信できない点が注意点です。

 こうした構成のメッシュは、他社でもみられるので、速度が必要な使い方をする場合、共通の注意点と言えます。

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 インターネット速度も、注意点です。

 本機は、WAN(インターネット側)も1000BASE-T だからです。

 ネットの場合、1000Mbps(125メガバイト/秒)にボトルネックがあります。

 無線の安定性は、上位機と変わらない水準です。

 問題ないです。

 有線LANポートも、3つで同じです。

 IPv6・WPA3も対応です。

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 以上、バッファローのWNR-3000AX4の紹介でした。

 仕様上、4台まで中継機(エージェント)を増設でき、端末も64台までというスペックです。

 ただ、トライバンドではない部分で、実際的に事業者が使うにはやや「厳しい」です。

 もちろん、特段高速回線を導入していない個人のお宅で、電波の問題から導入を考えている方が、標準の2台(あるいは+1台)ほどで、家族の諸端末とIOT家電を(常識的な数で)運用するには、この程度でも十分以上です。

 複数接続時の安定化の部分でも問題ない仕様なので、速度面で大きくはこだわらない家庭向きの「安め」としては良いと言えます。

 ペアで買うと初期設定が済んでいる部分もライト層狙いの機種と言えます。

1-3・NECのメッシュWi-Fi

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 続いて、NEC(NECプラットフォーム)のメッシュWi-Fiです。

 同社は、ルーターはかなり力を入れますが、メッシュはさほど目立ちません。

 NECも「自社独自のメッシュ」と業界共通仕様の「EasyMesh」が両方あります。

 同社のメッシュは、数が少ないので、今回の記事で同時に紹介しました。


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 【2022年発売】

 【通常型番】

 11・NEC PA-WX11000T12
  ¥34,599 楽天市場 (4/18執筆時)

 【Amazon限定】

 12・NEC PA-AX11000T12
   ¥46,731 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

メッシュ:自社方式
Wi-Fi規格:Wi-Fi6E(11ax)
2.4GHz帯速度:1147Mbps
5.0GHz帯速度:4804Mbps
6.0GHz帯速度:4804Mbps
有線LAN:10G 1000BASE-T×3
WAN:10G〈WAN専用〉
最大増設台数:9機(親機含)
登録可能端末:36機
互換性:(同社下位機)
USB:
IPv6:対応
WPA3:対応

 NEC Aterm WX11000Tは、NECの販売するメッシュ対応Wi-Fiです。

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 本体サイズは、幅90×奥行257×高さ237mmです。

 NECは、小型の高性能アンテナを内蔵するため、筐体は小型です。

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 メッシュシステムは、自社方式です。

 他社とのコンビは不可です。

 本機のほか、後ほど紹介する同社のメッシュ対応ルーターの一部とだけコンビを組めます。

 通信規格は、Wi-Fi6Eです。

 先述のように、22年から登場の新規格です。近所の電波との混戦や電波干渉に強く、チャネル数も多い6GHz帯を扱えるものです。

 端末側の対応も、先述のように、高級機から徐々にですが、23年以降進んでいます。

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 アンテナ構成は、Wi-Fi6Eのトライバンド(3バンド)です。

 5GHz帯6GHz帯は、それぞれ4本の専用アンテナを搭載します。

 いずれも4804Mbps(約601メガバイト/秒)に対応できます。

 2.4GHz帯も、4本のア専用アンテナを搭載します。

 速度は、1148Mbps(約144メガバイト/秒)です。

 一方、NECは、全12アンテナが専用で、共用アンテナがない部分が強調できます。

 2.4GHz帯もしっかり4本アンテナですし、バッファローに比べてアンテナ構成は良いと言えます。ここは、伝統的にNECがこだわる部分です。

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 メッシュ中継機(エージェント)は、NECは同社の下位ルーターとも組み合わせられます。

 しかし、本機と同じものをを組み合わせる場合、6GHz帯をメイン経路(親機ー中継機ー他の中継機)の通信に利用できます。

 6GHz帯は、先述のようにPC・スマホ側の端末対応は、23年から徐々にはじまったばかりです。ただ、本機の場合、メイン経路の通信(バックホール)として使えるので、意義があります。

 なお、中継機を経由させた場合の最大速度は、6GHzで入れて、5GHzで送り出すとすれば、先述のように、理論上、最大4804Mbps(約601メガバイト/秒)です。

 なお初期設定では5GHz帯を親機との接続に利用するように設定されますが、変更は可能です。

 アンテナ構成も、NECは、共用アンテナを用いず、単独アンテナ(4本・4本・4本)なので、この部分でも、複雑な通信経路となりがちなメッシュ向きだと言えます。

 理論値上の通信速度は、、最大4804Mbps(約601メガバイト/秒)です。

 本機は、クセのない、Wi-Fi6Eの3バンドですので、サテライト(中継機)を経由させたとしても、最大4804Mbps(約601メガバイト/秒)でつながると言えます。

 アンテナも共有ではないので、速度低下も少なそうです。

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 無線の安定性は、ビームフォーミング・バンドステアリング・QOSなど、バッファローで説明した「重要な機能」は、それに相当するものがNECも網羅です。

 その上で独自性として、「オートチャネルセレクト」を装備します。

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 2.4GHz・5GHz・6GHzとも複数のチャンネルがありますが、ご近所のWi-Fiと電波干渉の少ないチャンネルに自動変更する機能です。

 NECが昔から「目玉」としている部分で、独自性です。

 一方、テレビ視聴に関わる機能は、優先的にTVに5GHz帯でつなげることができる程度です。バッファロー(のパラボラアンテナ型)に比べると劣ります。

 また、レンジなどの電波干渉対策もノーフォローです。

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 一方、安定性の部分で言えば、本機は(角のような)アンテナがないです。ただ、同社のマイクロアンテナ技術に定評があります。

 先述のように、実際に実行速度は出ています。CPUは4コアCPUです。クロック数非開示な部分は、高性能機なので多少不安ですが、(まあ)問題ありません。

 簡単設定機能は、WPSのほか、スマホで設定できるらくらくQRスタート 2があります。

 バッファローほどではないですが、初心者向けの設定機能は、NECはわりと充実します。

 接続端子は、「豪華」です。

 WAN側・LAN側とも(共用でない)単独の10Gbps対応端子が1つずつあるため、高速回線の契約を活かせます。

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 インターネット速度は、理論上、10Gbps(=1250メガバイト/秒)です。

 ボトルネックがないので優秀です。

 セキュリティは、同社の場合、最新のWPA3に対応です。

 iPhoneなども対応がはじまっている新しい暗号化で、一般的なWPA2の通信暗号化より強固で、実際的に突破は無理と言われる規格です。

 端末側の対応はむろん必要です。

 消費電力は、最大38Wです。

 この手の製品では省エネで、発熱も低めです。

---

 以上、NECNEC Aterm WX11000T の紹介でした。

 本機は【Wi-Fi6ルーターの比較記事】のほうでも親機の紹介として、取りあげています。

 そちらでも評価した機種ですが、メッシュとしては、6GHz帯が中継用の通信に使えるので、より評価できる部分があります。

 やや高額ながら速度と安定性を兼ね備えた「贅沢なメッシュネットワーク」ができるでしょう。

 端末も9機までメッシュ中継機(エージェント)にできますし、個人の事務所や旅館ほかで、業務用にメッシュを組みたい場合も意外と良い気がします。

 NECは、先行発売している自社のメッシュ対応機との相互接続も(現状で)切っていないので、後からの「買い足し」で、ネットワークを拡げていくことも割と手軽かと思います。

ーーー

 なお、NECの「メッシュ」対応製品は、このほかにもあります。

 主要機のみ確認しておきます。

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 【2024年発売】

 【Amazon限定】

 14・NEC ‎AX5400T6 ‎AM-AX5400T6
   ¥17,582 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 (2台セット)

 15・NEC ‎AX5400T6 ‎AM-AX5400T6/MS
   ¥33,406 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi 6E(11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
6.0GHz帯速度:2402Mbps

 【Amazon限定】(クーポンあり)

 16・ NEC Aterm AM-AX4200D5
   ¥14,942 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 (2台セット)

 17・ NEC Aterm PA-WX4200D5/MS
   ¥29,022 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

Wi-Fi規格:Wi-Fi 6
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:3603Mbps

メッシュ:自社方式
有線LAN:1000BASE-T×4
WAN:1000BASE-T
USB:
IPv6: 対応
WPA3:対応   

 第1に、 AM-AX5400T6/MSなどです。

 NECの自社メッシュ対応の下位シリーズです。

 複数のグレードありますが、(とりあえず)同時にまとめました。

 各製品とも、ページ内クーポンがでている場合があるので、買われる場合、正確な値段を確認してみてください。

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 メッシュシステムは、NECの自社方式です。

 したがって、本機を、先ほどの1つ上でみた高級機の「中継機(サテライト)」にすることもできます。

 実際、NECの場合、先ほどの機種だけで、メッシュを組むのはコスト高なので、こういった下位グレードを中継機にするのが良いでしょう。

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 価格は、一方、2台買っても、家庭用として「常識的な値段」です。

 ご家庭に「1部屋だけ届かない」などの理由があり、「選び方の基本」で書いたメッシュのメリット性(=シームレスにスマホを途切れさせず使える)を享受したい場合など、「セット買い」で揃えるのに良さそうに見えます。

 速度規格は、上位機は、3バンドWi-Fi 6Eで、下位機は、2バンドWi-Fi6です。

 繰り返し書いているように、2バンドだと、メッシュの場合、バックホール通信が安定しにくいので、この値段差ならば、上位構をおすすめします。

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 2台セットモデルの場合、ペアリングも済んでいます。

 システムも既存のNECと同じなので、今現在、NECのルーターを使っている方は、同じ使い勝手でメッシュが組めるため、導入は容易でしょう。

---

 結論的にいえば、家庭用として1部屋だけ届かない部屋があるような場合は、本機の、2台セットモデルを選ぶのは「あり」です。 

 NECはクセのないアンテナ構成ですし、値段も2台買っても「常識的」な範囲なので。むろん他社機でも良いですが、NECのルーターは、プロバイダのモデム事業なども展開するという業態的にも(石橋を叩いて渡るような)堅実な作りです。メッシュでも指名買いしたい愛用者は多いと思います。

 なお、これらの製品は、基本は「親機」として単品で売っている製品です。そのため、親機としての細かいスペックは、【Wi-Fi6ルーターの比較記事】で書いています。

 興味のある方は、よろしければそちらもご覧ください。なお、NECの場合、他機でも、自社メッシュ対応の製品があるので、各記事では、その部分を区別できるようにしています。

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 【2020年発売】

 【1台のみ】

 18・NEC Aterm AM-AX1800HP(MC)
  ¥7,560 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

 18・NEC Aterm PA-WX1800HP
  ¥6,480 楽天市場 (4/18執筆時)

メッシュ:Easy mesh
Wi-Fi規格:Wi-Fi6 (11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:1201Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×1
WAN:1000BASE-T
最大増設台数:9台
登録可能端末:20台
互換性:Easy mesh対応機
USB:
IPv6:
WPA3:対応   

 第3に、AM-AX1800HPです。

 もともとAmazon限定発売でしたが、同型の製品が、25年にあとから一般販売で出ています。

 こちらは、ここまでの機種とは仕組みが違います。  

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 システムは、こちらのみ、自社メッシュではなく、業界規格のEasy meshです。

 上で見たNEC機とはネットワークは組めません。

 ビームフォーミング・バンドステアリング・MU-MIMOという、通信安定性機能はあります。

 ただ、通信速度が遅いのがネックです。

 どちらかというと、親機ではなく、Easy mesh対応機をお持ちの方が、「安いサテライト」を探している場合に、候補にできる機種でしょう。

1-4・エレコムのメッシュWi-Fi

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 続いてエレコムのメッシュルーターです。

 名古屋のBUFFALOのライバルとなる、大阪のPC周辺機器メーカーです。


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 【2023年発売】

 【親機+中継装置セット】

 19・ エレコム WMC-2LX2-B
  ¥4,680 Amazon.co.jp (4/18執筆時)

メッシュ:自社方式
Wi-Fi規格:Wi-Fi6 (11ax)
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:1201Mbps
有線LAN:1000BASE-T ×2
WAN:1000BASE-T  
最大増設台数: 2台  
登録可能端末:50台
互換性:Easy mesh
USB:
IPv6: 対応
WPA3:

  WMC-2LX2-B は、日本のエレコムが販売するメッシュWi-Fi端末です。

 メッシュ中継機とのセットの販売です。

 同社は、自社独自のe-Meshというメッシュシステムを展開していましたがそれは終了です。

 こちらは、他社と互換性のあるEasy mesh対応機になります。

 本体サイズは、幅141×高さ160×奥行36.5mmです。

 小型と言って良いコンパクト型です。

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 メッシュシステムは、Easy meshです。

 「選び方の基本」で書いたように、他社対応機と互換性のとれる規格です。

 ただし、最大増設台数が2台です。

 つまり、基本的に、本機だけで運用する製品と言えます。

 端末としては、最大50台までの接続推奨ですが、速度的に法人向けではないです。

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 速度規格は、Wi-Fi 6です。

 アンテナ構成は、2.4GHz帯は、共用アンテナ2本で574MBです。

 5GHz帯は、共用アンテナ2本で、1201MBです。

 2台の運用ならばまあ最低減の水準です。

 理論値上の通信速度は、しかし、最大574MBあたりです。

 Wi-Fi6ですが、アンテナ数バンド数が少ないからです。

 インターネット速度は、1000Mbps(=125メガバイト/秒)が限界です。

 WANが1000BASE-Tですから。

 ただ、ここだけでいえば、一般家庭なら問題はないです。

 無線の安定性は、ビームフォーミングZ・MUーMIMO・バンドステアリング対応です。

 ビームフォーミングはエレコムは独自仕様で、ビームフォーミング非対応のスマホも独自方式で対応させています。

 簡単設定機能は、業界標準規格のWPSには対応です。

 有線LANポートは、2つのギガビットイーサネットポートが付属です。

 WANは、親機側のみに付属です。

---

 以上、エレコムのWMC-2LX2-B の紹介でした。

 Wi-Fi6Easy meshの2台セットとしては安めなのが売りです。

 速度は、正直速くないです。しかし、割と広いご自宅に住んでいる1人暮らしの方などで、届かない部屋に「対策」したい場合、おもに値段面で選択肢にできそうです。

 先述のように、メッシュの利点(シームレスにスマホを途切れさせず使える)特長は、格安な本機でも得られます。

次回につづく
メッシュWi-Fiのおすすめは、結論的にこれ!

 というわけで、今回は、各社のメッシュWi-Fiの比較の1回目記事でした。

 しかし、記事はまだまだ「続き」ます。

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2・メッシュWi-Fiの比較 (2)
 2-1:ネットギア〈米国〉
 2-2:TP-LINK〈中国〉
3・メッシュWi-Fiの比較 (3)
 3-1:Amazon(eero)〈米国〉
 3-2:LINKSIS〈米国〉
 3-3:ファーウェイ〈中国〉  
 3-4:ASUS〈台湾〉
 3-5:Xiaomi ほか
4・おすすめのWi-Fiルーター
 
=最終的なおすすめの提案 【結論】

 次回の2回目記事こちら)では、今回紹介できなかったネットギアなどの製品を紹介します。

対応人数   広い一軒家向き
回線速度   ★★★★★
無線の安定性 ★★★★★
設定の容易さ ★★★★☆
電波到達距離 ★★★★★★

総合評価   ★★★★

 その上で、最終回となる結論編こちら)では、目的別・用途別に、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。

 引き続き、よろしくお願いします。

 2回目記事は→こちら

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posted by Atlas at 19:50 | 無線LANルーター

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