1回目記事からの続きです→こちら
2-1・ペア5万円前後のスピーカーの比較
2回目記事のトップバッターは、実売価格でペア2台で5万円以上のスピーカーからです。
ここまで見た製品より若干高めな中級機ですが、この程度の予算が出せる場合、音質的に、より個性の強い機種が選べます。
1・小型スピーカーの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:1万円〜
1-3:3万円〜
2・小型スピーカーの比較 (2)
2-1:5万円〜
2-2:10万円〜
3・小型スピーカーの比較 (3)
3-1:15万円〜
3-2:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた、「選び方の基本」の説明に沿いながら、各機を比較していきます。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントについては、赤系の文字色で、イマイチと思う部分については青字で、本文を記していきます。
【2022年発売】【ペア】
21・クリプシュ Reference R-50M
¥48,025 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【2018年発売】【ペア】
21・クリプシュ Reference R-51M
¥50,351 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:62Hz〜21kHz
許容入力:75W
最大入力:300W
推奨アンプ出力:
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅178×高さ338×奥行215mm
Klipsch R-50M は、米国の老舗音響ブランドのクリプシュのスピーカーです。
旧機種(R-51M)はONKYOの取扱でしたが、新規になってTEACになりました。
型番が若いですが R-50Mのほうが新型です。R-51MとR-50Mの違いは、主に、ウーファー素材とホーン部分で、低音域がより充実するように改良されました(後述)。
本体のサイズは、幅178×高さ354×奥行229mmです。
少し大きめの「Mサイズ」ですが、家庭での設置には問題なさそうです。
インピーダンスは、8Ωです。
問題ないでしょう。
パワーは、許容入力が75W、最大入力が300Wです。
インピーダンスとの兼ね合いもありますが、このクラスでは優秀でしょう。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が58Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が21kHzです。
ハイレゾにはしたがって、非対応です。
スピーカーは、中・低音域を担当する13.3cmのスパンコッパーTCPウーファー (Thermoformed Crystalline Polymer )と、高音域を担当する2.54cmのLTSアルミニウムツイーターの2ウェイバスレフ型のユニットです。
スパンコッパーTCPウーファーは、このシリーズの「顔」です。
銅繊維と熱成形結晶性ポリマー(Thermoformed Crystalline Polymer)の複合材で、メーカーによると「軽量・高硬度」という特性があります。
旧機種は、TCPではなくグラファイト素材(Injection Molded Graphite)とのコンビだったので、色も少し異なります。
ツイーターは、LTSアルミ素材(LINEAR TRAVEL SUSPENSION )で、ホーン型です。
ホーン型の採用も、クリプシュのメーカーとしての古くからの「顔」といえます。
技術的にも東レの超耐熱・超耐寒性ポリイミドフィルムとなる「カプトン」をサスペンションに採用し、能率や解像度を高めるなど、工夫が見られます。
旧機種もほぼ同じ構造ですが、ホーン自体が拡がった(ALL NEW 90° X 90° TRACTRIX HORN)ため、周波数帯域を見ても、多少低音側に数字がよいです。
一方、レンジ的にハイレゾには対応できないのは本機の注意事項となります。
音質は、同社の製品は、サイズ感を思わせない低音域の充実と、中音域を含めた解像感の高さが強調できます。
メーカーの傾向としては、厚みのある低音重視であり、外国を含めたレビューを見ても、その傾向は間違いないと思います。
バナナプラグには、対応します。
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以上、クリプシュのR-50M の紹介でした。
このクラスの製品では、技術的説明が充実しており、独自技術への自信の程がうかがえます。
ハイレゾに対応する必然性がない方で、豊かで広がりのある低域を重視したい場合、結構良い選択肢でしょう。
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【2018年発売】【ペア】
22・クリプシュ Reference R-40M
¥40,630 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【2018年発売】【ペア】
22・クリプシュ Reference R-41M
¥36,568 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:68Hz〜21kHz
許容入力:50W
最大入力:200W
推奨アンプ出力:
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅146×高さ298×奥行216mm
なお、1回り小さいサイズのR-40Mも、併売されています。
旧機種のR-41MとR-40Mの違いも、主にホーン形状とウーファー素材です。
サイズ感から言えば、本機のほうが小型で、机などへの設置性は良いです。
ウーハーは10.16cmとはなりますが、、ツイーターのサイズを含めて、他の部分の技術は同等です。
そのため、近接視聴で、低音域を重視したい場合は、本機は、有力な候補になるでしょう。
【2016年発売】【ペア】
23・Wharfedale DIAMOND 225 [茶]
23・Wharfedale DIAMOND 225 [黒]
¥64,772 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:45Hz〜20kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:25W-120W
バナナプラグ:
サイズ:幅196×高さ355×奥行290mm
DIAMOND 225 は、英国のWharfedale のスピーカーです。
人気のあったDIAMOND 220の後継機として2017年に発売されました。
日本ではあまり有名なメーカーではないのですが、このスピーカーは、口コミ情報でその音質について評判を呼び、結構「売れて」います。
ちなみに、この価格帯のスピーカーでは、時を変え品を買えつつ、周期的にこのような現象が起こっています。
本体のサイズは、幅196×高さ355H×奥行290mmです。
結構背が高いと言えるスピーカーです。。
インピーダンスは、英国製としてスタンダードな8Ωです。
パワーは、アンプ側の推奨出力として100Wとなります。
問題ないです。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が45Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が20kHzです。ハイレゾには対応しません。
スピーカーは、中・低音域を担当する16.5cmコーン型ウーファーと、高音域を担当する2.4cmのソフトドーム型トゥイーターの2ウェイバスレフ型のユニットです。
コーンは、防弾チョッキなどに使われる硬い繊維であるケブラーが使われます。
中級グレードのスピーカーに伝統的に使われる高級素材です。
レンジが広くとくに中音域に強い特性があります。B&Wの特許でしたが、既に切れたそうで、日本のメーカーでもいくつか採用しています。
音質は、ケプラーを使ったスピーカーに共通しますが、中音域を犠牲にせず、力強く安定した低音が持ち味です。
一方、トゥイーターにはあまり工夫がない機種で、高音域はとくに見所はないです。
バナナプラグには、対応します。
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以上、DIAMOND 225 の紹介でした。
ケブラーコーンが安価に試せるのが最大の魅力だと思います。
ただ、トゥイーター部分にあまり工夫がなく、スペック的に現代的ではない点と、輸送賃分のプラスアルファが価格に転嫁されているだろう点は、気をつけても良いと思います。
【2022年発売】【ペア】
24・DALI FAZON MIKRO CW
24・DALI FAZON MIKRO IB
¥54,800 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:95Hz〜25kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:30W-120W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅113×高さ196×奥行96mm
FAZON MIKROは、デンマークのダリの上級機です。
本体のサイズは、幅113×高さ196×奥行96mmです。
写真のような「超小型」で、特に奥行がないのが特徴です。
スピーカーはサイズ感がないと、音質向上が難しいため、この価格帯で、このサイズというのは、珍しいです。
インピーダンスは、6Ωです。
パワーは、許容入力が120Wです。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が95Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が25kHzです。
やはり、値として言えば、低音は出にくいといえます。
スピーカーは、中・低音域を担当するウーハーが11cm、高音域を担当するツイーターが、2cmのソフトドームです。バスレフはない密閉型です。
素材としては、ウーハーがウッドファイバーです。
形状も特殊なので振動なども心配でしたが、剛性の高いアルミニウムキャビネットで、音質を担保しています。
バナナプラグには、対応します。バイワイヤもできます。
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以上、FAZON MIKROでした。
「格好良い」と素直に思います。
区分としてはブックシェルフ型ですが、どちらかと言うと、壁掛け向きの薄型ユニットといえるでしょう。あるいは、本機だけで低音を出す必要がないシアター用としてプレゼンスがあります。
ただ、やはり単品のステレオで使って評価しうる機種とは言えないでしょう。
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【2022年発売】【単品】
25・DALI FAZON SAT CW
26・DALI FAZON SAT IB
¥44,959 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:86Hz〜25kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:20W-120W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅146×高さ290×奥行172mm
なお、同じシリーズの上位機として、FAZON SATも同時発売になりました。
こちらについては、ペアではなく「単品」である点に注意してください。
基本的には、FAZON MIKROを大きくしたもので、ウーハーが11cm、ツイーターが29mmになっています。
構造的に自立しないので、上記のような専用スタンドも付きます。
やはり、低音域のスペックは価格からすると物足りないのですが、専用スタンドが相当にスタイリッシュで存在感があるので、「格好良いモデルでありつつ、できるだけ音質も良い」という方向性ならば、選択肢にできそうです。
本機については、スタンド部分を除いた奥行を含めてハウジングにそこそこ余裕があるので、割とニーズがある気がします。
配線がスピーカーケーブルだけで済むので、環境によっては、(電源ケーブルが必要な)アンプ搭載のBluetoothスピーカーに比べても、部屋はスッキリ見えるかもしれません。
【2008年発売】【単品】
27・ヤマハ NS-B750(BP)
¥44,200 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:60Hz〜50kHz/100kHz
許容入力:30W
最大入力:120W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅198×高さ350×奥行290mm
NS-B750も、ヤマハのスピーカーです。
こちらは「ペアではなく単品」であるため、ステレオを構成するには2個買う必要があるため、注意してください。
執筆時、約8万円でした。
本体のサイズは、幅198×高さ350×奥行290mmです。
形状は珍しい山型です。ヤマハらしいピアノブラックの本体で、ちょっとしたインテリアともなりそうです。
共振を防ぐための「総三方留め構造」を採用したキャビネットです。
インピーダンスは、一般的な6Ωです。
パワーは、最大入力が120W,、許容入力が30Wとなります。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が60Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が50kHzで、-30dB時には100kHzまで対応です。
ハイレゾ音源の対応力としては50kHzでも十分対応範囲であり、45kHzのヤマハのNS-B330より優秀です。
スピーカーは、中・低音域を担当する13cmコーン型ウーファーと、高音域を担当する3.0cmのドーム型トゥイーターの2ウェイバスレフ型のユニットです。
素材は、ウーファーは、雲母の高分子ポリマー製のA-PMDです。トゥイーターはアルミのドーム型です。
バナナプラグには、対応します。
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以上、ヤマハのNS-B750の紹介でした。
特徴的な形状でロングセラーです。
ヤマハらしい、繊細で、素直で、きれいな高音と、邪魔にならない程度に膨らみのある低音で、ハイレゾ向きな中級ブックシェルフの1つです。
今もなお「語れる」音質であることには違いないです。
外観も綺麗で、部屋の主役になりやすいタイプで個性があって良いです。だいぶ若い頃に、長く視聴し、一時期、所有も検討したシリーズでもあります。
ただ、このシリーズは、新機種が出ず、逆に徐々に終息してきています。また、ステレオ構成では気になりにくいものの、さすがに開発年がだいぶ古い点もあり、音に「時代」を感じるようにはなっています。
音と値段の部分で現時点で一般向けに「オススメできる」かと言えばやや微妙です。ややマニアックに思いますし、遠からずこちらも終息するような感じはあります。
【2019年発売】[ペア]
28・JBL STUDIO 630 JBLS630WJN
¥99,999 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:50Hz〜40kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:150W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅230×高さ372×奥行270mm
JBL STUDIO 630は、米国の音響専門メーカーJBLのハイグレード機です。
本体のサイズは、幅230×高さ372×奥行270mmです。
縦方向に、割と大きめですが、設置性には問題ないでしょう。
インピーダンスは、6Ωです。
パワーは、最大入力が150Wです。
余裕があります。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が40Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が40kHzです。
スペック的に言って、ハイレゾ再生に対応する水準です。
同社は、全体としてハイレゾに力を入れてはいないですが、ホーン型でハイレゾ再生というのは、結構独特の音色で、面白いような気がします。
スピーカーは、2ウェイ方式です。
トゥイーターは25mmのHDIホーン搭載コンプレッションドライバーです。
下位のSTAGEシリーズ でも採用されていた、独特のウェーブガイドを伴うホーン型のユニットです。一方、サイズは同じですが、こちらは、ドーム型ではなく、コンプレッションドライバーです。
名前通り、音を圧縮して放出することでホーン(ウェーブガイド)の効果を高めると言えます。
発売年の関係で、ホーン部分のHDI技術自体は下位機が「次世代」と表現されていますが、その部分で、値段相応にこちらが上位と言えそうです。
ウーファーは、16.5cmと大きめです。
素材は、軽さと剛性を両立するPlolyPlasコーンを採用しています。
サイズ感から言っても、低音も十分でしょう。
音質は、一般的なスピーカーに比較して、中音域が充実し、その改造感の高さには定評があります。
この部分は、「JBLの哲学」ともいえ、同社の製品は(安いものでも)中音域を充実させる傾向にあります。
また、形状的に、適当に設置しても、割とステレオ感が得やすい特長があるので、(この点については)同社の製品は、初心者向きです。
一方、「まろやか」と言うより、高音域で「鋭い感じ」の音色で、多少きらびやかです。
管楽器やクラシックコンサート、ジャズを含むピアノを含み、「集中して音楽聴く」ならば、とても良いです。また、このシステムは、小音量でもわりと大丈夫です。
バナナプラグには、対応します。
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以上、JBL STUDIO 630の紹介でした。
ホーン型は、ある種「スピーカーの元祖」でもありますし、Atlasも、一生に一度は長期で試して見たい製品です。
「エジソンの国」の音響メーカーである、JBLの哲学を最も表した製品でもありますし、価格相応の価値はあるでしょう。
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【2019年発売】[ペア]
29・JBL STUDIO 620 JBLS620WJN
¥82,040 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:50Hz〜40kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:100W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅190×高さ312×奥行240mm
なお、同じホーン型を採用し、多少小型にしたシステムも売られます。
こちらの場合、ウーハーが133mmと小型化しますが、25mmのHDIホーンは上位機と同型です。設置性はこちらの方が良いですし、部屋のサイズ感をふまえて、こちらを選ぶのも手でしょう。
【2021年発売】【ペア】
30・Polk Audio Reserve R200 R200-ref
¥91,800 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:3.8Ω(最小)
再生周波数帯域:39Hz - 50kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:30-200W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅190×高さ359×奥行354mm
Polk Audio Reserve R200は、アメリカのポークの販売するブックシェルフです。
古くからの企業で一時日本で消えていましたが、大手量販店限定で最近取扱いが増えています。なお、リンク先は、店舗チューニングのモデルの価格です。
なお、2022年に、「POLK50周年記念限定モデル」(日本は150台)として、同じ性能のナンバリングモデル(Reserve R200AE)がでましが、「瞬殺」されました。
これを基にして、コンデンサーを取り替えたモデルです。ユニット自体は変わらないん度柄、音の方向性は同じといえます。
本体色は、ブラウン( R200BRN )・ブラック(R200BLK)・ホワイト( R200WHT)の3色が用意されます。
本体のサイズは、幅190×高さ359×奥行354mmです。
ブックシェルフ型では、中くらいのサイズで、「Lサイズ」といえます。
ただ、幅は結構狭いので、縦幅があまり取れない部屋では、設置性は良いでしょう。
インピーダンスは、3.8Ω(最小値)です。
公称インピーダンスは分かりませんが、低めの数値が好まれるので、その表記なのだと思います。音圧は86dBです。
4Ωに対応できるアンプならば確実に問題ないとは思います。
パワーは、許容入力が200Wです。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が39Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が50kHzです。
高音部がハイレゾに対応できる水準というのは、言及に値する部分です。
スピーカーは、高音域を担当するツイーターが、2.5cmのピナクルリングラジエーターで、中・低音域を担当するウーハーが16.5cmのタービンコーンです。
トゥイーターは、同社はわりと凸形状のリング式です。リングツィーターは、ONKYOも出していましたが、撤退しています。
先述のように、本機はハイレゾ対応ですが、高音域がキレイに出やすいのでそれ向きのシステムに思います。指向性も、スイートスポットが広めになるよう調整されます。
ウーハーは、同社は、独特の波うったデザインが特徴です。
こちらは、同社の最上位機にも採用される「顔」で、個性的です。
音質は、視聴の限り、ハイレゾ向きでクリアな音質です。
低音も邪魔にならない程度それなりにでていて、原音を大事にした感じです。
低音・高音とも過度に強調はされない、聴きとりやすい音質でした。
バナナプラグには、対応します。バイワイヤもできます。
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以上、Polk Audio Reserve R200の紹介でした。
おそらく、シアター用として日本に投入されたものですが、ブックシェルフ型としてみても、評価できます。
リング型をトゥイーターを装備し、ハイレゾに規格対応した上で、原音も大事にする構成なので、評価できる機種になりそうです。
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【2021年発売】【ペア】
31・Polk Audio Reserve R100 R100-ref
¥70,800 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:3.5Ω(最小)
再生周波数帯域:44Hz - 50kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:30-150W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅166×高さ324×奥行240mm
本体色は、こちらも、ブラウン( R100BRN )・ブラック(R100BLK)・ホワイト( R100WHT)の3色が用意されます。
こちらも特約店モデルですが、店舗チューンしたものが楽天にありました。
本機については、トゥイーターは同サイズですが、ウーハーは、13.3cmと小さくなります。
「Mサイズ」としても、すこし小さめに思うので、バランスは上位機のが良いかと思います
上位機でも幅はあまり変わらないですし、値段が許せばそちらをおすすめします。
【2023年発売】【ペア】
32・Shanling JET1
¥76,000 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:4Ω(最小)
再生周波数帯域:65Hz - 25kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:25W-50W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅158×高さ241×奥行203mm
Shanling JET1 は、中国深圳のShanlingの販売するブックシェルフです。
日本ではアンプ分野が有名ですが、スピーカも出してきました。日本では、MUSINが代理店です。
本体のサイズは、幅158×高さ241×奥行203mmです。
この価格帯の製品としては割とコンパクトで、デスクトップで使えます。
インピーダンスは、4Ω(最小値)です。
音圧は84dBです。
パワーは、推奨アンプ出力として50Wです。
問題ないですが、大きな音で鳴らす機種でもないでしょう。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が65Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が25kHzです。
スペックだけで言えば、ハイレゾ認定水準には至りません。
スピーカーは、ウーファーは、11.5mmの「中サイズ」です。
一方、本機の場合、特徴的なのがトゥイーターで、AMT(Air Motion Transformer)です。
ハイレゾ時代の前に一部で流行っていたものです。最近までケンウッドもKseries LS-NA9という、ロングセラーで使っていましたが、生産完了なので、そのすき間を埋めたともい言えます。
歪みが少なく、高音域が明瞭に表現される一方、リング型よりステレオ感を得る配置が難しいため、ポピュラーにはなれなかった形式です。ただ、ファンはいます。
逆に言えば、その採用に「挑戦」したののが温器とも言えそうです。形状も先述のケンウッド機と若干異なります。
音質は、本機は(近くにないので)未視聴です。
ただ、そこそこの口径なリアのバスレフ機なので、ボリューム面では問題なさげです。
リボンツイーター自体も、スイートは狭めでしょうが、しっかりスピーカー配置すればステレオ感は得られます。
バナナプラグには、対応します。バイワイヤもできます。
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以上、Shanling JET1の紹介でした。
先述のように、ケンウッドがLS-NA9を廃盤にして、バリエーション的に少し残念に思っていたところに本機が出ました。
それより一回り大きめではありますが、リボンツイーター特有の、歪みのない良質な高音域のファンは、その買換用として良いかもしれません。ただ、ハイレゾには正式対応して欲しかったかなとは思います。
【2024年発売】 KEF Q350後継機
【ペア】
33・KEF Q1 Meta [サテンブラック]
34・KEF Q1 Meta [ウォルナット]
35・KEF Q1 Meta [サテンホワイト]
¥78,200 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:4Ω
再生周波数帯域:47Hz〜20kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:10W-150W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅180×高さ302×奥行277mm
HiFi スピーカー Q1 Metaは、イギリスの音響メーカーKEFが製造するスピーカーです。
高級ラインを中心とする同社の製品では、最も安価と言えるのがこちらのQシリーズです。
2024年に約7年降りにアップデートがありました。
本体のサイズは、幅180×高さ302×奥行277mmです。
旧ラインアップにない従来なかった設置性のよいMサイズといえます。
インピーダンスは、4Ωです。
問題ないですが、一応、アンプ側の対応幅はみておいてください。
パワーは、推奨アンプ出力として、150Wまで
もんだいないでしょう。
再生周波数帯域は、47Hz〜20kHzzです。
旧機に比べて、低音域側のスペックが総じて上がっていました。
サイズが小型化しても、そこは「問題ない」ということを示すためでしょうか。
高音域側は、本機もハイレゾ未対応です。
スピーカーは、一見すると1WAYに見えます。
しかし、ウーファーの中心にツイーターを埋め込んでいるので「2WAY」です。
KEFは、1960年代からこの方式の一点突破で成長した企業であり、それが特色です。
UNI-Qシステムと言いますが、割とフランクにスピーカーを置いても、定位しやすく、ステレオ感を得やすいです。現行世代は12世代です。
ことしは、従来(11世代)のシステムにMAT(Metamaterial Absorption Technology)を追加したので「MAT搭載第12世代Uni-Q」という名前です。
MATはトゥイーターの背面の消音版のことで、これにより、ドライバーの裏側からくるノイズが99%吸収できるとされます。
同心円構造のユニットゆえに必要だったとも言えますが、仕組み上、かなり効果がある工夫でしょう。
素材は、ツイーター(25mm)・ウーハー(130mm)とも、アルミニウムを利用しており、響きが良いです。
音質は、ハイレゾに対応しない点から分かるように、(ダリのように)「落ち着いてゆっくり聴く」タイプです。
ただ、原音に忠実でありつつ、アルミ素材を利用していることもあり弦楽器・金管楽器がきらびやかで、都会的とも言えます。静寂性も今世代は、よいです。
バナナプラグには、対応します。
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以上、KEFのQ1 Metaの紹介でした。
1988年登場の老舗スピーカーシステムの最新機です。
新機種がでるたび注目されて、周期的に流行する「ブックシェルフスピーカー」のといえます。今世代も、従来からのアルミコーンとUNI-Qシステムという明確な「思想」を踏襲しつつ、MAT技術の採用で、着実に進化しました。
技術的面白さがある機種ですが、仕組み的に定位させやすい特長があるので、(値段を考えなければ)ステレオ初心者にも向く製品です。
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【2024年発売】
【ペア】
36・KEF Q3 Meta [サテンブラック]
36・KEF Q3 Meta [ウォルナット]
36・KEF Q3 Meta [サテンホワイト]
¥107,900 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:4Ω
再生周波数帯域:42Hz〜20kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:10W-150W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅210×高さ357×奥行305mm
1サイズ大きいモデルがHiFi スピーカー Q3 Metaです。
価格カテゴリー的には、次にみる10万円グレードです。
近年ホームシアター用のリアスピーカーのニーズで、ブックシェルフが2サイズでる場合が多いですが、本機の場合もそうです。
ユニットは、ウーファーが16.5mmと大きくなりますが、同心円上のトゥイーターは同じ25mmです。
そのかわり、サイズが、幅210×高さ357×奥行305mmとやや大きめになります。
低音域に余裕が出るため、一般的な意味での音質はより良くなります。ただ、基本的な音質傾向は同じで、ハイレゾにも(スペック上)非対応ですので、必要に応じてこちらを選んでも良いでしょう。
【2024年発売】【ペア】
37・ELAC Debut B5.3
¥70,768 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:41Hz〜35kHz
許容入力:
最大入力:140W
推奨アンプ出力:
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅172×高さ311×奥行267mm
Debut B5.3 は、ドイツのエラックの販売するブックシェルフ型スピーカーです。
結構な額ですが、同社のオーディオとしては「入門機」にあたります。
Debut 3.0シリーズに属します。
本体のサイズは、幅172×高さ311×奥行267mmです。
いわゆる「Mサイズ」ほどの設置性で、問題ないです。
インピーダンスは、一般的な6Ωです。
パワーは、最大入力が120Wとなります。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が48Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が38kHzです。
高音域は、ギリギリですが業界規格が示すハイレゾ対応水準には満たないスペックです。
ただ、45Hzにだいぶ近いですし、その基準も、日本独特なので(このクラスだと)何とも言えない部分はあります。
スピーカーは、個性があります。
トゥイーターは、2.5cmのアルミ製のドーム型です。
カスタム仕様の「ハードドーム・トィータ」で、ソフトドームではない部分が強調されます。スピード感の向上や、音の正確性(明晰感)に寄与します。
先述のように、明示的にハイレゾには対応しませんが、高音域は解像感を伴っており、それ向きと言っても良いかと思います。
ウーファーは、13.5cmです。
素材は中級スピーカーではお馴染みのアラミド繊維で、軽量で剛性の高い素材です。
いわゆるケプラーで防弾チョッキに使われる素材で、クセのないフラットな性質です。ウーファー向きでよく使われます。
ボイスコイルも4cm弱と大きめです。
音質は、全音域とも、クセなく、安定感のある音質と形容できます。
重視されるのは原音忠実性で、味付けなしで、また、歪みなしで素直に音を出すことを重視します。
悪く言えば、やや地味でおとなしいです、音源にあまり左右されず、落ちついた音が楽しめるます。
バナナプラグには、対応します。バイワイヤも対応です。
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以上、 ELACのDebut B5.3 の紹介でした。
最近きいたブックシェルフでは、サイズ感に左右されないどっしりした音質でした。
ケプラー系ウーファーの製品は個人的にも好きな音質の場合が多いですが、本機も、安定的で、しっかりした低音の質感です。
トゥイーターも、解像感を伴うため、先述のように、規格上はハイレゾ非対応だが、実際はそれにも向くと言えます。
ただ、音源の種類にあまり左右されず、上質に再生されるクセのなさが本機の一番特長に思いました。おすすめできます。
2-2・ペア10万円前後のスピーカーの比較
最後に、ペアで10万円〜13万円ほどの、高品質なブックシェルフ型の紹介です。
今回紹介する製品の中では最も高額なラインです。
これ以上の価格の製品もあります。ただ、ブックシェルフ型のサイズ感からすると、この程度までは(一般的な感覚において)上限でしょう。
これ以上は、「魔術の世界」といえ、費用対効果が悪いです。
【2021年発売】
38・JBL L52 Classic [ペア]
¥98,000 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
【2023年発売】(限定モデル)
39・JBL L52 Classic BG [ペア]
¥116,930 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:4Ω
再生周波数帯域:47Hz〜24kHz
許容入力:
最大入力:
推奨アンプ出力:10W-75W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅197×高さ331×奥行216mm
L52 Classic は、米国のJBLのハイグレード機です。
ペアでちょうど10万円ほどの製品です。
もともと、3スピーカー式の機種は、より安いJBL4312MII(4312M2/WX・4312M2/BK)ロングセラー(写真)がありましたが、2022年頃に生産終了になったので、本機が実質的な後継機です。
なお、2023年年にL52 Classic BGという「JBL75周年限定モデル」がでました。
性能は同じですが、キャビネットの剛性をあげる改良が加えられました。原型機自体、本機の上位モデル(L82・L100)より新しい登場だったこともあって、さほど差は付けていないです。オリジナルで良いでしょう。
独特のグリルですが、色は3色から選べます。
本体のサイズは、幅197×高さ331×奥行216mmです。
上位機のL100 ClassicやL82 Classicは、その旧機種を含めてデンキヤの試聴コーナーではお馴染みです。
本機はその小型版で、ある種「ブックシェルフ」的なサイズです。
インピーダンスは、4Ωです。
パワーは、推奨アンプ出力として75Wです。
10万円オーバーの製品ですし、同程度のグレードのアンプと合わせるならば、問題ありません。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が47Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が24kHzです。
ハイレゾ対応については、業界基準からすると非対応で、実際その部分はあまり重視しない機種です。
スピーカーは、2ウェイです。
ウーファーは、13.3mmのピュアパルプコーン・ウーファーです。
素材としては同社の下位機種と同じで、特段珍しい素材ではないですが、伝統あるシリーズなので、あえての採用と思います。
ただ、アルミダイキャスト製フレームの採用など、それを活かすための技術は見どころです。
トゥイーターは、1.9cmのチタンドーム・ツイーターです。
上位機と同じ素材を小型化したもので、大きく特徴的なウェーブガードを含めて、この部分の品質も良いです。
音質は、中音域の安定感が強調できます。
先述のように、同社には同じようなフェイスの3ウェイもありますが、本機のほうが、聴き疲れしない音質といえます。
低音もウーファーのサイズからすれば素直に出ていて、バランスも良いです。色々に使いやすいでしょう。
バナナプラグには、対応します。
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以上、L52 Classic の紹介でした。
伝統のシリーズの最新型です。JBLの高級機は、クセが強めの機種も多いですが、本機については、素直で使いやすそうです。
(Atlasが勝手に思う)JBLの音に近いのはこちらかと思います。ただ、音を絞って使うのには多少向かない部分はありますし、個性の部分で多少面白みには欠けます。
【2022年発売】【ペア】
40・クリプシュ REFERENCE PREMIERE RP-600M II
¥107,009 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:44Hz〜25kHz
許容入力:100W
最大入力:400W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅200×高さ400×奥行330mm
RP-600M II は、米国のクリプシュの上級のスピーカーです。
同社の中級機は先ほどみましたが、その1つ上位クラスのブックシェルフです。
本体のサイズは、幅200×高さ400×奥行330mmです。
「Lサイズ」と言えますが、幅は狭めなので、キャビネットでも置けるとされます。
ただ、やはり、スタンドは欲しいでしょう。
インピーダンスは、8Ωです。
パワーは、許容入力が100Wで、最大入力が400Wです。
スピーカーも大きめですし、ある程度の質のアンプと合わせると本領を発揮するタイプでしょう。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が44Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が25kHzです。
ハイレゾは(業界統一規格からいって)非対応です。低音域は同社の下位機種に比べても出るでしょう。
スピーカーは、中・低音域を担当する16.5cmのセラメタリックコーンウーファーと、高音域を担当する2.54cmのLTSアルミニウムツイーターの2ウェイバスレフ型のユニットです。
ウーファーは、下位機種と同じく金属系ですが、銅繊維とセラミックとの複合材(Cerametallic)に変わります。
剛性がより高い素材で、音の制動(ダンピング)も良いとされます。
同社の売りは低音ですので、その部分の強化を狙います。
ツイーターは、LTSアルミ素材(LINEAR TRAVEL SUSPENSION )で、ホーン型です。
この部分は、素材、口径を含めて、同社の下位機種と同じです。
ただ、ハウジング部分がベント式(射出成形)で凝った形です。高音域の解像感を高めるような設計です。
音質は、未視聴ですが、近所にありそうなので、そのうち聴けるかと思います。
下位機種に比べて、口径に応じて同社共通の特長である低音域はより豊かになるでしょう。
ホーンユニット搭載の他機と同じで、中・高音域ははっきりした音質といえます。
バナナプラグには、対応します。バイワイヤリングもできます。
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以上、クリプシュのRP-600M II の紹介でした。
ユニット的な面白さはJBLなど他社のがありますが、素材の工夫などで、基本的な2ウェイのユニットを堅実に高めた名前通りの「プレミア」な製品です。
(この部分は論争的ですが)スペック的に、ハイレゾ向きではないですが、通常音源を豊かに聴かせてくれるかと思います。入力に余裕があるのも、ポイントです。
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【2022年発売】【ペア:黒 or 茶】
41・クリプシュ REFERENCE PREMIERE RP-500M II
¥82,636 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:50Hz〜25kHz
許容入力:75W
最大入力:300W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅173×高さ334×奥行270mm
なお、1回り小さいサイズの RP-500M2 も、併売されています。
ウーファーが13.34cmとなりますが、素材を含めて、後のスペックは同じです。
サイズは、幅17cmクラスと少し小さくなるので、設置性はこちらが良いです。
実際的には、下位機のR-50Mとだいたい同じサイズなので、「セラメタリック」に興味が湧いた方は、(倍の値段ではあるのですが)少し検討しても良いかと思います。
【2022年発売】【ペア】
42・ELAC Uni-Fi Reference UBR62
¥122,400 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:41Hz〜35kHz
許容入力:
最大入力:140W
推奨アンプ出力:
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅208×高さ359×奥行334mm
Uni-Fi Reference UBR62 は、ドイツのエラックの販売する高級ブックシェルフ型スピーカーです。
本体のサイズは、幅208×高さ359×奥行334mmです。
結構大きめですし、スタンドを使って設置するべきLサイズです。
インピーダンスは、一般的な6Ωです。
パワーは、最大入力が140Wとなります。
再生周波数帯域は、低音域(数値が小さいほど優秀)が41Hz、高音域(数値が高いほど優秀)が35kHzです。
業界規格が示すハイレゾ対応水準には満たないスペックです。
ただ、やはり、ユニットサイズが反映して、低音域は力強いです。
スピーカーは、低音域を担当する16.5cmのウーファーと、中音域用の10cmのミッドレンジ、高音域を担当する2.5cmのドーム型トゥイーターの3ウェイバスレフ型です。
写真だと2ウェイ式に見えますが、トゥイーターがある上部同軸上にミッドレンジスピーカーが複合されていいます(Uni-Fi COAX Drive)。
素材的にはウーファーと同じくアルミ製です。振動板は全て「アルミ」にという部分にこだわりがある機種と言えます。
音質は、広い音域にわたり表現力が高いタイプです。3ウェイ式で音の継ぎ目は心配ですが、上位のUni-Fi シリーズ同様に調整に問題はなく、中音域も充実します。
また、アルミ系の振動板特有の凜とした音色も感じられます。
バナナプラグには、対応します。バイワイヤも対応です。
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以上、 ELACのUBR62 の紹介でした。
小さくない本体ですが、その容積限界ギリギリのサイズのスピーカーを搭載し、しかも、下部バスレフの3ウェイにしているという、非常に面白いユニットです。
音の継ぎ目もELACですし心配ないです。アルミユニットは個人的に好きなので、しっかり視聴して、また補足するつもりでいます。
【2021年発売】【ペア】
43・quadral SIGNUM20/BK
43・quadral SIGNUM20/WH
¥93,574 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:4Ω
再生周波数帯域:42Hz〜32kHz
許容入力:60W
最大入力:90W
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅170×高さ300×奥行260mm
SIGNUM 20は、ドイツのquadralの販売する高級ブックシェルフ型スピーカーです。
日本では大阪のネットワークジャパンが代理店です。
こちらは、ペアでの販売です。
本体のサイズは、幅170×高さ300×奥行260mmです。
DALIだとOBERON1あたりと同じMサイズです。
設置性は問題ないです
インピーダンスは、一般的な6Ωです。
パワーは、最大入力が140W,となります。
再生周波数帯域は、42Hz〜32kHzです。
業界規格の部分で、ハイレゾには対応しないスペックです。
スピーカーは、低音域を担当する15.5cmのウーファーと、2.5cmほどのトゥイーターです。
本機の場合、トゥイーター(Tweeter Ricom Σ)が見た目を含めて個性的です。
0.31gと軽量で薄いシルク素材リングラジエーターです。特殊構造で、共振と応答性の向上を目指すものです。
ウーファーは、チタンコートをなしたポリプロピレン素材( Titanium-PP)です。
音質は、やはり高音域がかなりキレイです。
(業界規格対応の部分はともかく)ハイレゾ系の音源には、相性が良さそうです。ノイズレスで、十分な応答感もあって、良く鳴っていました。
低音域も、自宅で利用したいような普通の音量で出す部分には十分でています。Mサイズのブックシェルフとしては若干弱めに思うこともありますが、(中)高音域に特徴のある製品ですし、邪魔しないというコンセプトかもしれません。
バナナプラグには、対応します。バイワイヤも対応です。
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以上、SIGNUM 20の紹介でした。
外観もですが、音質もユニークな高級機に思えます。ただ、それゆえに、音質の好みによっての好き嫌いは生じやすそうには思いました。
とくに、豊かな低音域を重視したい場合、この価格クラスのMサイズ機でも他にみるべき製品があるでしょう。一方、個性的な高音域と充実する中音域は、もう一度聴いてみたいと思わせるクセのある製品と言えます。
【2024年発売】【ペア】
44・FOSTEX GS103A
¥119,889 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:58Hz〜20kHz
許容入力:
最大入力:
バナナプラグ: 対応
サイズ:幅204×高さ288×奥行194.5mm
GS103A は、日本のフォスターの販売するブックシェルフです。
同社は、iPhone用の音響部品を供給するOEM企業としても有名です。しかし「フォステクス」ブランドで、昔からスピーカーの直売もしています。
本体のサイズは、幅204×高さ288×奥行194.5mmです。
幅20cmクラスですので、突き詰めては小型化していないMサイズです。
外装は「イングリッシュウォールナット」とあります。化粧板(オレフィン系化粧シート)で、表層がそれに摸しているという意味のようです。本体自体は一般的な繊維板(MDF)です。
インピーダンスは、一般的な8Ωです。
パワーは、情報がないです。
再生周波数帯域は、58Hz〜20kHzです。
したがって、業界規格の部分で、ハイレゾには対応しないスペックです。
スピーカーは、一方、それなりの価格の製品としては珍しくフルレンジです。
継ぎ目のない音質で、中音域の自然さが売りの方式ですが、レンジ自体はひろくできないタイプです。実際、ハイレゾ非対応ですし、低域も、そこまで突っ込んでいません。
コーン素材は、2層抄紙コーン紙との記述です。
あとは、アルニコ磁石と銅キャップの採用ほどしか公式の情報はないです。
低音は、バスレフで強化する方式です。
バナナプラグには、対応します。
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以上、フォスターのGS103Aの紹介でした。
同社は、他社と違って、あまり技術的な情報をあげない傾向で、「聞いてみてくれ」てきな感じなので、(音質と言うより)このブログとは相性が悪い感じがあります。
本機は、特に、なぜこの値段になるのかという理由がよく分からないですが、VGPの賞を受賞するところをみると、設計とチューン技術にその「秘密」があるのでしょう。
【2024年発売】【単品】
45・イクリプス TD508MK4BK
45・イクリプス TD508MK4WH
¥65,400 楽天市場 (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:50Hz〜27kHz
許容入力:17.5W
最大入力:35W
バナナプラグ:
サイズ:幅185×高さ289×奥行264mm
イクリプス TD508MK4は、日本のデンソー系のデンソーテンが出すスピーカーです。
単品販売なので、ペアだと10万円クラスです。
本体のサイズは、幅185×高さ289×奥行264mmです。
砲弾型のブックシェルフです。
見かけ的に指向性が強そうですが、角度調整が柔軟にできるので、固定して天井スピーカーのように使うことも提案されます。
インピーダンスは、8Ωです。
パワーは、最大入力が35Wとなります。
そこをねらう製品ではないかと思います。
再生周波数帯域は、50Hz〜27kHzです。
業界規格の部分で、ハイレゾには対応しないスペックです。
スピーカーは、フルサイズの8cmです。
小さめなユニットです。素材としては、グラスファイバーです。
軽量で剛性が強い素材で、同社の上位機も採用です。この素材こだわりを持っている企業だと思います。
音質は、同社の場合は、ピュアサウンド志向ということになります。
ブランド哲学として明瞭性・空間再現力・スピード感を強調する方向性とのことです。また、音の最小単位に注目して、音ズレを最小限に、また、味付け少なめの「無色透明」を目指すという方向性です。
同じ機種の上位機(TD510MK2)は見たことがありますが、実際そのような志向でした。
ユニット径もあり、低音は充実しないので、一般的には、サブウーファーを併用して使うものとは、その際ぶ感じました。
形状的にスタンド一体型です。その部分に制振対策があるので、インシュレータ的な対策不要で、設置が楽です。
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以上、イクリプス TD508MK4の紹介でした。
若干高めなので記事にしようかと迷いましたが、知人がこのシリーズのスピーカーを(確かマランツと合わせつつ)オフィスに置いていたのを思いだして、懐かしくて書きました。
砲弾型ではないこのグレードのブックシェルフ型と比べて、ユニットが小さめなので、低音域はやはり薄めです。ただ、音は実際きれいで、スピード感を感じます。
設置性の部分も特徴的で、マルチスピーカーを導入してのシステムを組む場合、ハイトスピーカーとして天井設置しやすいので、その部分でむしろ良いように思います。
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【2021年発売】【単品】
46・イクリプス TD307MK3BK
46・イクリプス TD307MK3WH
¥26,162 Amazon.co.jp (6/17執筆時)
インピーダンス:8Ω
再生周波数帯域:80Hz〜25kHz
許容入力:12.5W
最大入力:25W
バナナプラグ:
サイズ:幅135×高さ212×奥行184mm
なお、このシリーズは、少し小型になる下位機が先行発売されていました。
こちらは、同一構造でさらに小型です。
ユニットは、こちらも、グラスファイバーで、制振対策があるスタンドが付属する点も同じです。
ただ、フルサイズの6.5cmのユニットです。
音圧は不足気味なので、単体のステレオとして構成する場合、だいぶ物足りないと思います。サラウンドスピーカーなどの用途かなと思います。
次回に続く
小型スピーカーのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今日は、小型ブックシェルフ型スピーカーの比較の2回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
3・小型スピーカーの比較 (3)
3-1:15万円〜
3-2:最終的なおすすめの提案【結論】
中音域の聴きやすさ ★★★★★
重低音の迫力 ★★★★★
高音域の伸び ★★★★★
小音量の音質 ★★★★★
音のユニークさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回の3回目記事(こちら)は、少し高めのブックシェルフを少し見た後、「結論編」に入ります。
いつものように、、目的別・予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
3回目記事は→こちら