1回目記事からの続きです→こちら
2-1・OGKのヘルメットの比較(続き)
2回目記事は、日本のOGKのヘルメットのうち、1回目記事でみれていない、レース向きの最上位機の紹介からです。
1・自転車用ヘルメットの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:OGK〈日本〉
1-3:GIRO 1〈米国〉
2・自転車用ヘルメットの比較 (2)
2-1:GIRO 2〈米国〉
2-2:Canondale〈米国〉
2-3:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」を軸に説明していきます。
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なお、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2024年発売】(受注生産)
【XS/Sサイズ】370g
31・OGK KABUTO AERO-SP4LW XS/S
¥55,100〜 楽天市場 (6/20執筆時)
【S/Mサイズ】400g
32・OGK KABUTO AERO-SP4LW S/M
¥55,100〜 楽天市場 (6/20執筆時)
【L/XLサイズ】420g
33・OGK KABUTO AERO-SP4LW L/XL
¥55,100〜 楽天市場 (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★★★
安全技術 ★★★★★
軽量性 ★★★☆☆
フィット感 ★★★★★
涼しさ ★★☆☆☆
OGKのAERO-SP4LWは、OGKの上位機となるヘルメットです。
外観は、完全にレーストラック競技用な感じですが、空力部分でOGKの最高峰です。
定価がある完全受注生産品ですが、ネットだと安めに出ています。24年にバックル部分の改良がありましたが、空力部分や重さを含めて従来機(AERO-SP4)と仕様上の差は説明されません。
なお、同社の最上位機は、AERO-SP5ですが、こちらはトラック専用で、公道などでの利用ができないので、(公道用では)実質的に本機が最上位です。
本体色は、ブラックのみです。
カーボン素材的に、そうなるでしょう。
サイズは、3サイズです。
頭囲は、XS/Sが54-56cm、S/Mが55-58cm、L/XLが59-61cmです。
アジャスターは、IZANAGI同様のBOAのKBF-2です。
上下8段の調整が可能であるほか、サイド方向に2段階の調整が可能です。
重さは、XS/Sは370g、S/Mは400g、L/XLは420gです。
この部分は、特殊な競技用なので評価不能ですし、比較するべき点でもないかと思います。
ただ、(バイクの)フルヘルメットに近い形状にしては軽いのは、カーボンを利用するからです。
安全技術は、日本自転車競技連盟「公認」です。300Gの耐衝撃性が保証された設計です。
通気性は、重さ同様に、皆無である点を強調しても仕方ないと言えます。
エアフローは、バイクのヘルメットと同様の発想です。
風洞実験で空力特性を調査し、最高の空力特性を持たせたと言えます。
「涼しい」というより、汗対策として、全方位的なウルトラスウェットパッド-03を装備です。
ARS-4シールド
¥9,900〜 楽天市場 (6/20執筆時)
シールドは、オプションです。
重さは、26gで、クリアと透過率が低い、ダークスモークが用意されます。
このほか、バックルは、アンチスリップバックルで、あごひもが絡みにくい仕様です。
YKKとの共同開発で、新機軸です。
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以上、OGKのAERO-SP4シリーズの紹介でした。
トラック競技用なので、今回省略しようと思ったのですが、空力部分に注目すると比較として外せない気もして載せました。
ニーズとしては特殊なので、必要な方が買うべき製品といえます。
【2024年発売】(受注生産)
【XS/Sサイズ】320g
34・OGK KABUTO AERO-SP5 XS/S
¥110,000〜 楽天市場 (6/20執筆時)
【S/Mサイズ】340g
35・OGK KABUTO AERO-SP5 S/M
¥110,000〜 楽天市場 (6/20執筆時)
【L/XLサイズ】360g
36・OGK KABUTO AERO-SP5 L/XL
¥118,000〜 楽天市場 (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★★★★
安全技術 ☆☆☆☆☆(公道不可)
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★★
涼しさ ★★☆☆☆
なお、先述のように、公道での利用不可でタイムトライアル専用ですが、同社のロード用の最高峰となるのがSP-5です。
JCFの認証はむろん受けています。
比較する場合、本機は、S/Mでも340gですので、15%ほど軽量です。
同じくメイン素材に軽量で剛性のあるカーボンを利用していますが、流線型の空力重視の形状になっています。
アジャスターは、同じくKBF-2です。
明確に目的性がある方が選ぶような製品ですし、説明はこれほどにしておきます。
2-2・GIROのヘルメットの比較
続いて、GIRO(ジロ)のヘルメットです。
米国のヘルメットブランドですが、日本では、OGKに次いで展開数が多いです。また、MIPS(多方向衝撃保護システム)という、落車時などの安全技術強化技術が見どころです。
一方、同社の場合、日本人には小さめの「ユニバーサルフィット」と、1cm広めにつくるアジア専用設計の「アジアンフィット(AF)」を分けて売っている点が注意点です。
【2019年発売】
【S・M・Lサイズ】290g(M)
37・GIRO SYNTAX MIPS AF
¥17,058〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★☆
安全技術 ★★★★☆
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★☆
涼しさ ★★★★☆
GIROの SYNTAX MIPS AFは、海外ブランド(アメリカ)のヘルメットです。
型番にAFが付く同社の製品は、アジア専用設計(Asian Fit)ですので、多くの場合「合いやすい」でしょう。ないもでるは、アジア専用設計ではなく、「ユニバーサルフィット」です。並行輸入などの場合は注意です。
サイズは、3サイズです。
頭囲は、 Sは51〜55cm、Mは55〜59cm、Lは59〜63cmです。
OGKと比較する場合、米国製でサイズ表記が多少異なっている点に注意しましょう。
LサイズはOGKに比べても大きめの作りなので、なかなかフィットしない方については、試してみても良いでしょう。
重さは、Mサイズの参考値として290gです。
「ワイドで深め」になるため、重さの部分ではすこし不利です。
GIROは細かい情報を公開しないのです、この部分はご容赦下さい。
アジャスターは、同社の ROC LOC 5.5 フィッティングシステムが採用されます。
片手で操作できる独自構造で、4段階でフィット感を調整できます。素材も超軽量で、重量の軽減に役立っています。
安全技術は、JCF公認の安全基準です。
欧州の」CE安全規格にも対応です。
加えて、この機種については冒頭書いた、MIPS(多方向衝撃保護システム)の採用が「売り」です。
衝撃を受けた際に、ヘルメットの内側と外側を独立して動かすことで、脳に回転的な衝撃(Rotational motion)を伝えないことを念頭にいれています。
通気性は、こちらは、IN-MOLD CONSTRUCTION技術が採用されます。
内装は衝撃吸収EPS素材を使っており、安全技術にも配慮があります。エアホールは25個です。
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以上、GIROのSYNTAX MIPS AFの紹介でした。
売りはやはり、MIPS(多方向衝撃保護システム)になるでしょう。
保護性能を重視する場合、有効な選択肢になるでしょう。
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【2020年発売】
【Mサイズ】259g
38・GIRO AGILIS MIPS
¥40,270 楽天市場 (6/20執筆時)
【Lサイズ】300g
39・GIRO AGILIS MIPS
¥17,300 楽天市場 (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★☆
安全技術 ★★★★☆
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★☆
涼しさ ★★★★☆
なお、少し前までアジア専用設計(Asian Fit)ではないAGILIS MIPSも販売がありました。
多少軽めでしたが、すでに適正価格での販売がみられなかったので、終息するものと思います。
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【2024年発売】
【フリーサイズ】255g(バイザー18g)
40・GIRO REGISTER II(レジスター 2)
¥9,203〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★☆
安全技術 ★★★★☆
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★☆
涼しさ ★★★★☆
一方、同社のREGISTER Uは、日本正規輸入のスポーツバイク用だと同社の最安です。
ただし、MIPには非対応になり、サイズもフリーサイズ(頭囲 54〜61cm)です。
その上で、AF(アジアンフィット)ではないので、横方向にスリムです。
この値段だと、OGKだと、フリーサイズでないものがありますし、イマイチかなと思います。
【2019年発売】
【S・M・Lサイズ】250g(M)
41・GIRO SYNTHE MIPS AF
¥18,880 楽天市場 (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★
安全技術 ★★★★☆
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★★
涼しさ ★★★★★
GIROのSYNTHE MIPS AFは、同社の高級ヘルメットです。
末尾がAFですので、アジア人に合いやすい形にした製品です。
サイズは、3サイズです。
Sは頭囲が51~55cm、Mは頭囲が55~59cm、Lは頭囲が59~63cmに対応します。
こちらも、(並行輸入品を除けば)、1cmほどワイドなAsianFitです。
重さは、一方、Mサイズで、252gとなります。
下位機種より水準としては軽いですが、軽量化については、最重要視はしていない設計です。
アジャスターは、同社のROC LOC AIR FIT SYSTEMが採用されます。
調整幅の柔軟さはROC LOC 5を踏襲しつつ、ベンチュリ管効果で流速を上げることで、後ろから前に向けてのエアフローを改善しています。
片手で操作できる独自構造で、4段階でフィット感を調整できます。素材も超軽量で、重量の軽減に役立っています。
通気性は、ベンチュリ管効果により、下位機種より格段に向上します。
IN-MOLD CONSTRUCTION技術が引き続き採用されるため、安全技術も確保しています。抗菌防臭効果のあるX-STATIC PADDINGも採用です。
安全技術は、こちらもJCF公認の安全基準もみたします。
MIPS(多方向衝撃保護システム)も搭載です。
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以上、GIROのSYNTHE MIPS AFの紹介でした。
安全技術については、他社機もJCF公認水準を満たします。
しかし、その上で、MIPS(多方向衝撃保護システム)という見所があるため、この部分を最重要視して高級ヘルメットを選ぶならば、選択肢となります。
エアフローもしっかりしていますし、レベルの高いヘルメットです。構造的に「最軽量」ではないですが、明らかな主張があるヘルメットとして、高く評価できます。
【2019年発売】
【S・M・Lサイズ】270g(M)
42・GIRO AETHER SPHERICAL AF
¥31,351 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★
安全技術 ★★★★★★
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★★★
涼しさ ★★★★★
AETHER SPHERICAL AFは、Giroの同じくMIPSを採用する中級機です。
安全技術は、こちらも、MIPSに対応する点で高度です。
一般的なMIPS対応製品と同じく、内側と外側が「ズレる」ことで、衝撃を脳に対するダメージを防護します。
ただ、この上位製品は、内側が右図のようなプラスティックスリッププレーンではなく、外側同様のEPSシェルを採用した新設計です(MIPS SPHERICAL)。
結論的にいえば、脳へのダメージを避けるMIPSを採用した上で、シェルの安全技術に由来する30%の衝撃吸収性のアップを実現しています。
MIPS採用モデルは(海外には)数社ありますが、構造を進化させた点が見所です。
重さは、一方、Mサイズで、270gとなります。
この部分は、安全技術とバーターなので、妥協する部分でしょう。
通気性は、下位機種とは方向性が異なり、横方向の溝から空気を取り入れるという発想です。
頭皮やパッドの熱上昇を防ぐ効果が期待できます。同社によれば、マイナス1.1度分の冷却効果の工場が期待できるとされます。
アジャスターは、ROC LOC 5-PLUS-Airを採用します。
調整範囲が、下位機種に較べて向上しています。
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以上、GIROのAETHER SPHERICAL AFの紹介でした。
EPSシェルの構造により耐衝撃性を向上させる従来のシステム使いつつ、MIPS(多方向衝撃保護システム)に対応させた点が新機軸です。
完全に新設計なので、技術的にも面白い製品だと思います。
値段が高い点はネックですが、(重さの部分を割り引いても)一般的なサイクリングで、安全技術を最大限重視したいならば、第1の選択肢です。
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【2022年発売】
【S・M・Lサイズ】270g(M)
43・GIRO HELIOS SPHERICAL AF
¥30,742 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★
安全技術 ★★★★★
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★★★
涼しさ ★★★★☆
なお、2021年登場のGIRO HELIOS SPHERICAL AFは、先述のMIPS SPHERICAL技術を取り入れた、AETHER SPHERICALの廉価版になります。
具体的な機能差は明示されません。
ただ本機については、縦方向にも補強材がはいり、ベンド(穴)が15個と倍増されるため、空力部分はダウングレードしていると言えます。
この部分に関連して、通気性(涼しさ)の部分で落ちるようで、冷却性について、数字的な説明が消えます。
値段的には、むしろ、先ほどみたSYNTHE MIPS AFのライバルと言えます。
比較する場合、安全技術がかなり増す一方で、重さと清涼感についてはやや及ばないと言えるかと思います。
【2022年4月発売】
【S・M・Lサイズ】252g 278g 310g
44・GIRO ECLIPSE SPHERICAL AF
¥39,600 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★★
安全技術 ★★★★★
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★★★
涼しさ ★★★☆☆
ARIES SPHERICAL AFは、2024年に発売された「エアロ(空力)重視」なGiroの製品です。
サイズは、3サイズです。
Sは、頭囲が51-55cm、Mは、頭囲が55-59cm、Lは、頭囲が59-63cmです。
こちらも「アジアンフィット」でアジア人の頭の形に合わせています。
重さは、Sが252g・Mが278g・Lが310gです。
先述のように、OGKとサイズ表記が違います。
ただ、それを加味しても、OGKのエアロより水準としては重めです。
エアフローは、重視されるモデルです。
ただ、「最速のエアロロードヘルメット」として、空力性能は、風洞実験で最高のベンチマークを出した製品です。
安全技術は、下位機と同じで高いです。
こちらも、同社の上位仕様のMIPS SPHERICAL(SPHERICAL TECHNOLOGY POWERED BY MIPS)を採用します。
規格としてもJCFの安全規格とCE安全規格に対応です。
通気性は、エアロ重視でかなり悪そうに見えます。ベント14個で同社としても少ないです。ただ、実際は「AETHERに迫る」とされます。
同社のテスト結果ほか、海外レビューを見ても、以外とクーリングは良いようです。
アジャスターは、ROC LOC 5の改良型(ROC LOC 5+Air)採用します。
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以上、GIROのAETHER SPHERICAL AFの紹介でした。
基本的には「空力性能」を重視したい方向けでしょう。
一方、このタイプでは、それなりに通気性が良い部分はありそうなので、エアロ最優先だが通気性もある程度確保したい場合に選択肢になりそうです
ただ、重さの部分が課題であるほか、フォルムが格好良いかと言われると微妙で、あくまで実用性優先に思えます。
【2024年発売】
【Mサイズ】280g
45・Giro ARIES SPHERICAL AF M
¥39,800〜 楽天市場 (6/20執筆時)
【Lサイズ】310g
46・Giro ARIES SPHERICAL AF L
¥42,000〜 楽天市場 (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★★
安全技術 ★★★★★
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★★★
涼しさ ★★★★★★
Giro ARIES SPHERICAL AFは、24年発売の同社の上位モデルです。
こちらは、エアロではなく、冷却性能に注目した製品と言えます。
サイズは、2サイズです。
Mは、頭囲が55〜59cm、Lは、頭囲が 59〜63cmです。
こちらも「アジアンフィット」でアジア人の頭の形に合わせています。
重さは、Mが280g・Lが310gです。
AETHER SPHERICAL AFから5%マイナスです。
ただし、OGKのイザナギと比べると重いですし、軽さ自慢というわけではないです。
安全技術は、こちらもMIPS SPHERICALを採用します。
耐衝撃性はしたがって、高水準です。こちらもJCFの安全規格とCE安全規格に対応です。また、後部に大きめのリフレクターを装備します。
通気性は、先述のように、重視した設計です。
相当肉抜きがあり、冷却効果は従来最高だったAETHERより2.3%高いということで、値として同社最高です。24個のベンチホールもかなり大胆にとっています。
インナーパッドも DryCoreシステムを採用です。特殊シリコンビーズを使って吸放湿を促すものです。
アジャスターは、こちらもROC LOC 5の改良型(ROC LOC 5+Air)採用します。
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以上、GIROのGiro ARIES SPHERICAL AFの紹介でした。
基本的なターゲット層は衝撃安全性に加えて「冷却性能」を重視したい方でしょう。現行のOGKだと冷却はハイエンドのイザナギが最高ですし、そちらが比較対象です。
比べると、重さの部分は負けますが、MIPS SPHERICAL採用というワンポイントはあるため、どちらが上とも言えないでしょう。
最終的なおすすめは、最後の結論で改めて考えてみます。
2-3・キャノンデールのヘルメットの比較
続いて、米国のキャノンデールのヘルメットです。
【S/Mサイズ】【L/XLサイズ】280g (S/M)
47・キャノンデール Intake MIPS Adult helmet
¥(14,400) 楽天市場 (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★
安全技術 ★★★★☆
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★☆☆
涼しさ ★★★☆☆
キャノンデールの Intake MIPSは、日本で現在直売される同社のヘルメットの最上位機です。
サイズは、2サイズです。
S/Mが頭囲52-58cm、L/XLが頭囲59-62cmとなります。
ただし、設計は国際仕様なので、日本人に合わせて作られるモデルに比べると、フィットしない方もいるかもしれません。
重さは、参考値でS/Mサイズが280gです。
軽量性を突き詰めた製品ではありません。
通気性は、本機については、OGKのエアロ系のように空力を重視した設計です。
そのため、あまり重視されていないです。エアホールは13個少なめです。
アジャスターは、同社のSIシステムが採用されます。
調整力はさほど高くないです。
安全性は、一方、GIROと同じでMIPS(多方向衝撃保護システム)採用です。
また、JCF公認の安全基準を満たし、認証をとっています。
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以上、キャノンデールの Intake MIPSの紹介でした。
あまり細かいスペックの開示がないのですが、MIPS採用なエアロ重視のヘルメットでこの値段なら、単純に安いです。
お得感はあるため、空力と安全性を重視しつつ安めのモデルを探しているのならば、良いでしょう。
ただ、アジア専用設計ではない「ユニバーサルフィット」なので、頭の形によっては合わない場合もありそうです。
今回の結論
自転車用のヘルメットのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、前半記事(こちら)では、スポーツサイクルのヘルメットを紹介しました。
最後に、目的別・費用別に、Atlasのオススメ機種!を提案してみたいと思います。
第1に、価格が安い製品で、価格と性能のバランスが取れた入門機としてオススメのモデルは、
【2025年3月発売】
【S/Mサイズ】260g
4・OGK KABUTO REZZA-3 S/M
¥9,223〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【M/Lサイズ】280g
5・OGK KABUTO REZZA-3 M/L
¥9,300〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【XL/XXLサイズ】290g
6・OGK KABUTO REZZA-3 XL/XXL
¥9,680〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★☆☆☆
安全技術 ★★★★☆
軽量性 ★★★☆☆
フィット感 ★★★☆☆
涼しさ ★★★☆☆
総合評価 ★★★☆☆
OGK KABUTOシリーズのREZZA 3でしょう。
サイズは、以上の展開です。
3サイズ展開ですし、たいていの方は合わせられるでしょう。
同社の製品は、アジャスターによる調整力にも定評がありますし、フィット感は期待急いて良いです。
性能面では、安全面に加えて、エアフローにもある程度配慮があります。
軽量性も納得感がある水準ですし、問題ないです。
実際、肉抜き加工(パンチング加工)の徹底度などからしても、「ロード用」といえるのは、このグレード以上だと言えます。
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【2022年発売】
【M/Lサイズ】280g
3・OGK KABUTO FM-X 【各色】
¥6,440 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
ただし、マウンテンバイクほか、普段の街乗り用に使うクロスバイクなどのヘルメットならば、FM-8がむしろ良いでしょう。
通気性や調整力、軽量性は「そこそこ」ですが、街乗りと考えるならば、本機の防護性は魅力です。
フロントバイザー(日よけ)も付属するため、普段用としてよさそうです。
サイズは、ただし、M/Lのみです。
第2に、本格的なサイクリング用として利用できる、中級ヘルメットとしておすすめなのは、
【2021年発売】
【S/Mサイズ】220g
14・OGK KABUTO VOLZZA S/M
¥15,500〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【L/XLサイズ】235g
15・OGK KABUTO VOLZZA L/XL
¥16,538〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★☆
安全技術 ★★★★☆
軽量性 ★★★★☆
フィット感 ★★★★☆
涼しさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
OGKのVOLZZAでしょう。
頭の大きさや性別によっては、同系統のSTEAIR系が良いでしょう。
1万円台の予算で購入できる製品としては、現行機の中ではバランスが取れています。
サイズは、2種類です。
重さも軽量ですし、安全性・フィット感も重視され「そつがない」と言えます。
その上で、本機は、上位のエアロの技術を少し取り込み、オールシーズンを通しての、通気性と清涼感に配慮があります。
冷感素材であるクールマックスも採用です。
一般的なサイクリングで利用する場合、このクラスでは最も快適だと思われます。
空力的には、同社の比較的新しい発想である、前方吸引、後方排出というAERO系列の技術もかいまみられますし、多少の面白さも感じます。
基本的に迷ったら「これを買えば良い!」と言える製品です。
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【2024年発売】
【S/Mサイズ】250g
12・OGK KABUTO HIKE S/M
¥12,424〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【M/Lサイズ】280g
13・OGK KABUTO HIKE L/XL
¥12,424〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
ただ、ロードやクロスバイクの街乗り、自転車ロードでの気軽な走行など、もう少しカジュアルに考える場合、HIKEでも良いかと思います。
性能面では、軽さや空力的にVOLZZAの下位ですが、バイザー・リフレクターを装備していて、快適性・安全装備の部分では逆に見どころがありますので。
サイズも、2種類から選べます。
第3に、高級ヘルメットの中で「とにかく涼しく・軽い」製品としては、
【2020年発売】
【XS/Sサイズ】185g
24・OGK KABUTO FLEX-AIR
¥19,451〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【S/Mサイズ】195g
25・OGK KABUTO FLEX-AIR
¥21,210〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【L/XLサイズ】215g
26・OGK KABUTO FLEX-AIR
¥21,385〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★★
安全技術 ★★★★★
軽量性 ★★★★★★
フィット感 ★★★★★★
涼しさ ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
OGKのFLEX-AIRでしょう。
通気性は、全機を通しても最も期待値が高い製品です。
繊維の部分に使われる冷感素材クールマックスのほか、冷却を最優先したエアフローなど、、涼しい理由がしっかりあります。
軽量性も、現行の安全基準に適合するハイエンドとしては、最も軽いといえます。
本編で書いたように、旧IZANAGIより、確実に軽量化されています。
後頭部のフィット感を高められるKBF-2アジャスターなど、フィット感も優秀です。
その上で、安全性なども担保されますので、レースなどではなく、長時間の趣味的な「普段のサイクリング」には、オールシーズン通して最も向く上級機だと言えます。
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【2020年発売】
【XL/XXLサイズ】260g
30・OGK KABUTO IZANAGI
¥27,300〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
ただし、FLEX-AIRは、今のところビッグサイズがないので、それを希望する場合は、旧来の最上位機のIZANAGIでしょう。
重さは260gで、頭囲が61-64cmです。
これでも軽いのですが、IFLEX-AIRほど突き詰めては軽くないとは言えます。
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【2021年発売】
【XXL/XXXLサイズ】270g
16・OGK KABUTO STEAIR-X2 XXL/XXXL
¥16,145〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
なお、これ以上のサイズという場合は、STEAIR-X2しかないです。
第4に、安全性を最大限重視してヘルメットを選びたい方には、
【2019年発売】
【S・M・Lサイズ】270g(M)
42・GIRO AETHER SPHERICAL AF
¥31,351 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★
安全技術 ★★★★★★★
軽量性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★★★★★
涼しさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★★
GIROの AETHER SPHERICAL AFでしょう。
脳へのダメージを、ヘルメットの内側と外側の「ズレ」により吸収するMIPSを採用した上で、内側にも、堅牢なEPSシェルを採用したことで、衝撃性に対する防護は、おそらく、どの製品より高まっています。
その上で、通気性・冷却性を確保し、アジャスターの調整力もあるため、高級ヘルメットとして、安全性を重視する場合は、こちらが良いでしょう。
米国製ですが、AF(Asian Fit)が用意されるため、日本人の頭にも合いやすいです。なお、AFではない製品との区別には注意してください。
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【2024年発売】
【Mサイズ】280g
45・Giro ARIES SPHERICAL AF M
¥39,800〜 楽天市場 (6/20執筆時)
【Lサイズ】310g
46・Giro ARIES SPHERICAL AF L
¥42,000〜 楽天市場 (6/20執筆時)
一方、冷却性を重視する場合、同社のハイエンドのGiro ARIES SPHERICAL AFの方が涼しいです。
安全面でも、同じくMIPS SPHERICALです。
その上で、目立つリフレクターが後部にあるので、その部分でも評価できるでしょう。
イザナギに比べて、水準として少し重めですが、MIPS構造を採用する製品ですし、この水準ならば、一般的に許容範囲でしょう。
第5に、最先端の空力技術を感じられる最新ヘルメットとしておすすめなのは、
【2022年発売】
【XS/Sサイズ】235g
17・OGK KABUTO AERO-R2 XS/S
¥20,675〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【S/Mサイズ】245g
18・OGK KABUTO AERO-R2 S/M
¥19,772〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
【Lサイズ】270g
19・OGK KABUTO AERO-R2 L/XL
¥19,414〜 Amazon.co.jp (6/20執筆時)
空力性能 ★★★★★★
安全技術 ★★★★★
軽量性 ★★★★☆
フィット感 ★★★★★
涼しさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★★
OGKのAERO-R2でしょう。
空力は、モーターレース用ヘルメットから触発された「新しいエアフロー」を採用します。
空力部分に注目しているため、「スピード競技」とも言える自転車用品としては、魅力があります。
通気性は、おそらくもっと良い機種がほかにあります。
ただ、特に高速走行時についていえば、この構造は「清涼感を得やすい」と言えます。
軽量性は、先述のように、新基準になり少し重めになっています。
ただ、過度に重いわけでもないですし、空力重視ならば仕方ないでしょう。
安全性も、日本自転車競技連盟「公認」で、300Gの耐衝撃性が保証された設計です。
デザイン面を含めて「今までとは違った新しい」ヘルメットを探している方には良いでしょう。それ以外の部分でもおすすめできそうな新型です。
補足・ヘルメットサイズの計測法!
なお、ヘルメットのサイズですが、特に高級モデルと、輸入モデルは、都会でもなかなかフィッティングできないのが実情です。
公表されている限りの頭囲を出しつつ説明しました。
「頭囲」ですが、正確を期す場合、家庭用のメジャーで眉毛の上1cmから後頭部に回してはかってください。
2サイズあるモデルで、自分の頭が中間ほどで迷う場合は、大きいサイズの方を買ったほうが良いでしょう。そのほうが細かい調整できますので。
衣服用のメジャー(ものさし)がご家庭にない方は、糸かなにかを頭に回したあと、物差しで測ればOKです。
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というわけで、今回は、スポーツサイクル用のヘルメットの話でした.
なお、このブログには、自転車や自転車用品関連では、次のような比較記事があります。
1・自転車用LEDライトの比較
2・サイクルコンピューターの比較
3・自転車用フロアポンプの比較
4・自転車用ヘルメットの比較
5・電動アシスト自転車の比較
6・子ども乗せ電動自転車の比較
これらの記事もよろしくお願いします。
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