【今回レビューする内容年発売】 2022-2023年 ワイヤレスBluetoothイヤフォンの性能・おすすめ・選び方
今回のお題
Bluetooth対応ワイヤレスイヤホンのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今回は、2022年12月現在、最新のBluetoothイヤホンの比較の2回目記事です。
1・Bluetoothイヤホンの比較(1)
1-1:JVC 〈日本〉
1-2:ソニー〈日本〉
1-3:BOSE〈米国〉
1-4:ヤマハ〈日本〉
2・Bluetoothイヤホンの比較(2)
2-1:Anker〈米国〉
2-2:Beats〈米国〉
2-3:SHURE〈米国〉
2-4:パナソニック〈日本〉
2-5:ゼンハイザー〈日本〉
2-6:オーディオテクニカ〈日本〉
2-7:AVIOT〈日本〉
3・Bluetoothイヤホンの比較 (3)
=最終的なおすすめ製品の提案
1回目記事で比較できなかった上記の製品を順番にみていきます。
なお、1回目記事の冒頭(こちら)では、Bluetoothイヤホンの「選び方の基本」を書いています。
検索エンジンからいらしていただいた方は、そちらからお読みいただくよりわかりやすいかと思います。
よろしくお願いします。
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音質の良さ ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズキャンセル ★★★★★
軽量性 ★★★★★
防塵・防滴性 ★★★★★
ハイレゾ音源 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各製品を機種ごと比較します。
そして、最後の「結論」部分では、上表のようなポイントから、「Atlasのおすすめ機種!」を提案する形で記事を進めていきます。
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1・Bluetoothイヤホンの比較
装着:左右ワイヤーあり
通信安定性:高め
価格:3000円〜3万円
2・完全ワイヤレスイヤホンの比較
装着:左右ワイヤーなし
通信安定性:標準
価格:5000円〜4万円
なお、左右独立型(TWS)については、別記事(上記2番)になりますので、よろしくお願いします。
2-1・Ankerのイヤホン
続いて、AnkerのBluetoothイヤホンです。
米国由来の企業ですが、今は生産拠点のある中国に本拠を置いています。
日本では、バッテリーメーカーとして知られますが、吸収した音響メーカーのZoloの製品を原点として、この分野でもプレゼンスがあります。
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なお、今回も、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチだと思う部分を青字系で書きます。
【2019年発売】
20・Anker Soundcore Life NC A32010F1
¥5,990 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC, AAC, aptX
連続再生時間:10時間
ドライバー:12mm
ノイキャン:1マイク式
防水性能:IPX5
重さ:60.5g
Soundcore Life NCは、アンカーが発売するBluetoothイヤホンです。
装着方法は、ネックバンド型です。
ソニーやヤマハなどにも展開が見られました。
同じく重めですが、値段はかなり安いです。
ドライバーは、12mmサイズです。
かなり大きめと言え、実際、低音域は充実します。
ただ、ユニットが大きめですので、イヤホン自体も少し大きめです。
振動板はおそらく、同社が得意とするグラフェン素材でしょう。
音質は、ドライバーサイズを活かして、特に低音域は余裕があります。
Ankerも低音域を強調する技術を搭載するイヤホンをだしますが、そもそもドライバーが大きめなので、本機は搭載しません。
Bluetoothコーデックは、SBC・AAC・Apt-Xに対応します。
本機は、ハイレゾ対応表記ですが、Bluetoothではコーデックの関係で対応できません。付属のオーディオケーブルでつなげた場合に限ります。
通信安定性の面では、最新機として、Bluetooth5.0に対応です。
連続再生時間は、10時間と長めです。
ノイズキャンセリング技術は、この機種は、対応します。
1マイク式のシンプルなものですが、この価格ならば上等でしょう。
防水性は、IPX5等級です。
屋外でも使えるでしょう。
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以上、Ankerの Soundcore Life NCの紹介でした。
ネックバンド型でノイキャン装備機としては「最安級」でしょう。1マイク式でキャンセル精度もさほどではないですが、格安で探している場合は、十分に選択肢にできるでしょう。
ドライバも大きめで、音質もこのクラスでは標準以上に思います。
2-2・Beatsのイヤホン
続いて、Appleの傘下企業である、BeatsのBluetoothイヤホンを紹介します。
「b」のデザインは、流行に敏感なスポーツ選手が多く利用していることでも知られます。
【2020年発売】
21・beats by dr.dre Beats Flex
¥7,650 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:12時間
ドライバー:
ノイキャン:
防水性能:
重さ:24g
Beats Flexは、同社の製品では、ワイヤードタイプでは、現在同社唯一のBluetoothイヤホンです。
以前は、PowerBeats という上位機がありましたが、廃盤になったためです。
本体色は、ブラック(MYMC2PA/A)と、フレイムブルー(MYMG2PA/A )・スモークグレイ(MYME2PA/A)・ユズイエロー(MYMD2PA/A)になりました。
装着方法は、図のような、コード型となります。
こちらは、雨天でも使える防沫設計は不採用です。
音質面では、BOSE同様、再生周波数帯域やドライバーについての情報は、「複層構造ドライバ」という表現以外は、非開示です。
上位機のような2WAY方式ではなさそうですが、高音部もそれなりに出ています。
前機種のBeatsXとも音質が少し異なるので、ドライバ自体か、少なくとも、そのチューニングは異なると思います。
いずれにしても、ストリート用に発展してきたブランドらしく、ハッキリとした「低音」が特徴的です。
Bluetoothコーデックは、 SBCとAACに対応です。
稼働時間は8時間と割と長めです。これは、W1チップというApple製チップを搭載したことも大きいです。
通信安定性の面でも、Beatsは定評があります。
ただ、 Class 1 Bluetoothですので、同社としては最新ではないですね。
ノイズキャンセリング技術は、未対応です。
スマホ通話用のマイクは付属します。
連続再生時間は、12時間です。
旧機種よりパワーアップした点で、十分な時間です。
急速充電に対応しており、50分の充電で1.5時間の再生も可能です。
防水性は、ありません。
そのほか、本機は、収納時のために、マグネットのようにくっつく仕様です。
この状態にすると自動的に音楽が停止、外すと再生される仕様はユニークです。
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以上、 Beats Flexの紹介でした。
同社の製品としては格安に買える製品です。ただ、この手の製品で、雨天でも使える防沫設計は不採用なのは残念な部分でしょう。
ただ、あまりアクティブには使わないものの、この形状が好みの人には人気が出そうです。W1チップを含めてApple製品に最適化された作りで、iPhoneとのBluetooth接続は特にスムーズです。
2-3・JBLのイヤホンの比較
ここからは、アメリカのJBLのBluetoothイヤホンの比較です。
同社は「JBLサウンド」と呼ばれる、中音域が充実したサウンドが自慢です。
高級機もありますが、最近は格安機でもプレゼンスを増しています。
【2022年発売】JBLT125BTBLK
22・JBL TUNE125BT JBLT125BT
¥4,000 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
【2020年発売】
23・JBL TUNE115BT JBLT115BT
¥2,200 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
ドライバー:8.6mm
重さ:16.2g
【Amazon限定】(2020年)
24・JBL TUNE215BT JBLT215BTBLU
25・JBL TUNE215BT JBLT215BTWHT
26・JBL TUNE215BT BLT215BTBLK
¥2,200 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
ドライバー:12.5mm (開放型)
重さ:
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC
連続再生時間:16時間
ノイキャン:
防水性能
TUNE125BTは、米国の音響メーカーのJBLが発売する入門機です。
同社のTUNE115BTの後継機で、少し軽量になった上で、バッテリー量が増えています。
一方、Amazonだけで売られるTUNE215BTは、ドライバーが少し大きな部分で「プチ上位機」です。ただ、こちらだけは、開放型(オープンエア)なので、音抜けがよい反面、音漏れするタイプなので、シーンは選びます。
装着方法は、図のような、コード型となります。
受信機は、首の部分にあります。
再生周波数帯域は、20Hz-20kHz表記です。
先述のように、このスペックの場合、ドライバの能力を計測したものではなく、Bluetooth圧縮規格のスペックです。
ドライバーは、8.6mmサイズのドライバーを採用しています。
この価格帯の製品としては、大きめであり、優秀です。
音質は、試聴した限り、サイズの割に低音はしっかりと聞こえ、中音域もそれなりに充実しており、「ドンシャリ」感は低めでした。
この値段の製品としては、個人的には「良音」と感じます。
イヤーピースは、3サイズ添付です。
Bluetoothコーデックは、しかしながらSBCのみの対応です。
遅延の問題があるため、動画の視聴に使う場合、この機種は向かないでしょう。
通信安定性の面でも、本機は、Bluetooth4.2ですので、世代的には少し古いです。
連続再生時間は、8時間です。
このタイプの製品としては短く、価格的限界が出ている部分ですね。
ノイズキャンセリング技術は、この機種は、未対応です。
防水性も、ありません。
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以上、TUNE115BTの紹介でした。
入門機としてコスパを重視した製品で、同じ価格帯の製品と比較すると、音質は「侮れない」印象です。
ただ、抜き出た個性があるとも言えないため、「音の綺麗さ」を重要視するならば、より上位の機種が良いでしょう。
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【2020年発売】
27・JBL LIVE 100BT BLLIVE100BTBLK
28・JBL LIVE 100BT BLLIVE100BTWHT
¥5,480 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC
連続再生時間:9時間
ドライバー:8mm
ノイキャン:
防水性能:
重さ:16.5g
なお、コード型の新製品が2020年後半に登場しました。
TUNE115BTの1グレード上位の製品と言え、中間にコントローラーが付属します。
一方、単純なドライバーサイズは8mmと小さめですが、Bluetooth5.0に対応するほか、複数の端末利用時、片側で着信を受けられるマルチポイントを搭載します。
便利ですが、ただ、音質的な観点では、下位機とそう大きくは変わらないでしょう。
【2018年発売】
29・JBL REFLECT MINI 2 BLREFMINI2BLK
¥9,480 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:10Hz-22kHz
コーデック:SBC
連続再生時間:8時間
ドライバー:5.8mm
ノイキャン:
防水性能:IPX5
重さ:16g
JBL REFLECT MINI 2も、JBLのワイヤレスイヤホンです。
装着方法は、この製品は、図のようにクビにかけて利用するコード型となります。
再生周波数帯域は、低音域が10Hz、高音域が22kHzまで対応です。
先ほどより、低音域・高音域とも余裕があるスペックで、上位です。
帯域幅は、CD音源の収録範囲(20Hz-20kHz)や耳の可聴域より広く無意味にも思えます。
ただ、現実として、測定値に余裕のある製品ほど、自然な音(臨場感)は得やすい傾向です。
基本的にどのメーカーも、価格の高い製品は、この部分の測定値(スペック)が高くなります。
ドライバーは、5.8mm径の超小型ドライバーです。
やや小さめのダイナミック型です。
音質も、この部分が影響しています。
スペック的に周波数帯域は広いですが、音質より装着性を優先した部分があります。
Bluetoothコーデックは、しかしながらSBCのみの対応です。
通信安定性の面では、本機は、Bluetooth4.2ですので、一般的な水準です。
ノイズキャンセリング技術については、未装備です。
連続再生時間は、8時間です。平均的な値ですが、十分です。
防水性については、IPX5等級の防水・防汗仕様です。
ただ、形状的に外れにくい、アークサポーターが付属するほか、さらに反射材付きのケーブルを採用するスポーツ向きの仕様となります。
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以上、JBLのJBL REFLECT MINI 2の紹介でした。
やや、ドライバーが小さめなのが、気がかりですが、夜間のジョギングやトレーニング中に利用するのならば、あまり気にする必要はないでしょう。
むしろ、1万円以下で、このレベルの防滴性能をもつこちらは貴重です。
2-4・SHUREのイヤホンの比較
つづいて、アメリカのShure(シュア)のイヤホンです。
【2019年発売】
30・SHURE SE215SPE+BT2-A
¥29,780 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:17Hz-22kHz
コーデック:SBC
連続再生時間:10時間
ドライバー:6.2mm
ノイキャン:
防水性能:
重さ:30g
SHURE SE215シリーズは、米国のシュアが売り出したBluetoothイヤホンです。
遮音性の高さと没入感の良さから、コアな「信者」を持つブランドです。
ケーブル式にこだわりを見せていましたが、(とうとう)Bluetoothイヤホンを出してきました。
本体色は、ブラック(SE215-K+BT2-A)・ホワイト(SE215SPE-W+BT2-A)・クリア(SE215-CL+BT2-A)・トランセントブルー(SE215SPE-B+BT2-A)からの選択です。
型番が長いのは、本体のイヤホンと、ケーブル部のBluetooth通信ユニットの「セット販売」だからです。
ケーブル中間のユニットに、Bluetooth無線機が仕込まれています。
装着方法は、クビにかけて利用するネックバンド型です。
重さは、30gです。
再生周波数帯域は、低音域が17Hz、高音域が20kHzまで対応です。
低音域にやや余裕を持たせたスペックであることから分かるように、豊かな低音がこの機種の「売り」です。
高音域部分を強調する、ハイレゾ音源の方向性とは異なりますが、ディディールがハッキリした「シュアサウンド」は、ある種の「中毒性」があります。
ドライバーは、6.2mm径のダイナミック型ドライバーです。
SE215は、同社の長年の定番であり、信頼性は高いです。
音質は、低音域が充実しつつ、中音域も犠牲になっていない点で、「同社の音の傾向をうまくまとめている」と言えます。
Bluetooth受信部に、アンプを備えており、(BOSEなどのように)音質を自社風味に味付けする方向性です。
Bluetoothコーデックは、SBCのみの対応です。
通信安定性の面では、一方、本機はBluetooth5.0に対応し、優秀です。
ノイズキャンセリング技術は、この機種は、未装備です。
ただし、冒頭にも書きましたが、イヤーピースの遮音性が最大37dBと「最強レベル」で、没入感の良さは定評があります。
ただ、同社の製品は、本当に「周囲の音が聴き取れないレベル」なので、通勤など歩いている際の利用は、環境音が聞き取れない点で、「やや危ない」です。
連続再生時間は、10時間です。
防水性は、特に担保されません。
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以上、SHURE SE215シリーズの紹介でした。
メーカー独自の「音の個性」があるため、この部分を重視するならば良い選択肢です。
ただし、遮音性が極めて高いので、通勤・通学というより、自宅用である点に注意が必要です。
【2019年発売】
31・SHURE SE535-V+BT2-A
32・SHURE SE535LTD+BT2-A
¥77,770 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:18Hz-19kHz
コーデック:SBC
連続再生時間:10時間
ドライバー:8mm
ノイキャン:
防水性能:
重さ:30g
SHURE SE315シリーズは、同社の上位ラインです。
先述のように、同社は「Bluetooth受信機付きケーブル」と「イヤホン本体」のセット販売ですが、こちらは、SE215から、イヤホン部分だけを「上級グレード」にしたものです。
再生周波数帯域は、低音域が17Hz、高音域が19kHzまで対応です。
ドライバーは、小型のバランスドアーマチュア型です。
ただし、高音域用のトゥイーター1機と、中・低音域用のウーハー2機のトリプル構成で、音域を向上させています。
とくに、デュアルウーハー由来の、低音域の表現力は高く、同社の「定番」と言えます。
その他の部分は、基本的に下位機種と同じです。
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以上、SHURE SE315シリーズの紹介でした。
音質部分は、さすがに「値段相応」の解像感で、モニターグレードです。
ただし、下位機種同様に、遮音性の高さから、座って利用するべき製品でしょう。
その点で言えば、同社の製品を、Bluetoothにする必然性はあまりないような気もします。値段的にも、ニーズとしてはかなりニッチと言えます。
2-5・パナソニックのイヤホン
はじめに、日本のパナソニックのBluetoothイヤホンです。
言わずと知れた、日本でも稀少な総合家電メーカーですが、音響部門として「テクニクス」も抱えるオーディオ界の名門の1つです。
【2021年発売】
33・パナソニック RP-NJ320B
¥2,800 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC・AAC
連続再生時間:18時間
ドライバー:9mm
ノイキャン:
防水性能:
重さ:18g
装着方法は、図のような、コード型となります。
再生周波数帯域は、低音域が20Hz、高音域が20kHzまで対応です。
とくに、個性はないです。
ドライバーは、9mmのダイナミック型です。
他社にも見られるサイズで、この値段の製品では、標準的です。
音質は、とくに、際だったこだわりはない機種です。
ただ、ダブルホールド形状で、長時間イヤホンをしていても疲れにくい工夫があります。
Bluetoothコーデックは、SBCとAACに対応します。
通信安定性の面では、本機は、Bluetooth5.0ですので、通信安定性も高いです。
ノイズキャンセリング技術は、非対応です。
連続再生時間は、18時間です。
先述のように、長時間使っても疲れない仕様ですが、バッテリーもそれに応じて長いです。
15分の緊急充電で、90分の再生も可能です。
防水性については、保証されません。
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以上、パナソニックの RP-NJ320Bの紹介でした。
同社は高級オーディオ部門(テクニクス)を抱えますが、こちらは、あくまでスマホ周辺機器としての設計に思えます。
音響的に際だった個性はないので、音楽中心で考えた場合選択肢にはならないでしょうが、長時間作業時の装着に配慮があるのは、本機の良い部分でしょう。
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【2019年発売】
34・パナソニック RP-HTX20B
¥3,100 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC・AAC
連続再生時間:8.5時間
ドライバー:9mm
ノイキャン:
防水性能:
重さ:18g
一方、本機の姉妹機と言えるのが、RP-HTX20Bです。
比較する場合、音質は同程度ですが、形状が「長時間向き」でないほか、Bluetoothのバージョンが低い関係もあり、連続再生時間も短めです。
その代わり、おしゃれな、ファブリックケーブルで、ファッション性は高いです。
やはり、音響的に際だった個性はないので、どちらかと言えば、外装の優れたデザイン性から、選ぶべき製品でしょう。---
【2018年発売】
35・パナソニック RP-NJ310B
¥2,050 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC
連続再生時間:6時間
ドライバー:9mm
ノイキャン:
防水性能:
重さ:14g
一方、同社からは、下位機種として、RP-NJ310Bシリーズも販売があります。
音質的には、ほぼ同じ構造ですが、コーデックの部分でSBCのみの対応である点、注意が必要な製品です。
いずれにしても、音質面からは選びにくい機種である点は、上位機と同じです。
2-6・ゼンハイザーのイヤホン
続いて、ドイツのゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホンです。
高音質な方向性で日本にファンが多い人気音響メーカーです。
【2021年発売】
【標準セット】
36・ ゼンハイザー IE 100 PRO Wireless
¥19,973 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
【ケーブルのみ】
37・ ゼンハイザー IE 100 PRO Wireless
¥15,875 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-18kHz
コーデック:SBC, AAC, AptX LL
連続再生時間:10時間
ドライバー:10mm
ノイキャン:
防水性能:
重さ:19g+14g
IE 100 PRO Wirelessは、ドイツのゼンハイザーが販売するBluetoothイヤホンです。
本機もSHUREのような、コードとドライバ部分の分離式となり、ケーブル部分の販売があるタイプです。
装着方法は、コード型となります。
重さは、総重量として33gです。
軽くはないですし、ドライバ部分もやや大きめです。
ようするに音質優先設計です。
再生周波数帯域は、20Hz-19kHzです。
ドライバーは、ダイナミック型という情報以上に、詳しいソースがありません。
ただ、サイズは10mmと大きめです。
音質は、もともとモニター設計だったので、フラットで解像感のよい音質です。
ただ、ドライバサイズの関係か低音域は充実します。
良かれ悪しかれ、ゼンハイザーな音質です。
Bluetoothコーデックは、注目に値します。
SBC・AAC・Apt-XとCD音質のロスレス伝送規格をフォローした上で、新しくApt-X LLに対応するからです。
LLは「ローレイテンシ」の略で、要するに、Bluetooth最大の弱点である音の遅延の解決を図った規格です。
最近、クアルコムから対応のSOCが出た影響か、各社ともこの仕様が増えています。
機器側(スマホほか)の対応が必須ですから、どちらかと言えば、現状ではPCやゲームユーザーに関係した話でしょう。
通信安定性の面でも、Bluetooth5.0に対応します。
ノイズキャンセリング技術は、未装備です。
連続再生時間は、10時間です。
防水性は、ありません。
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以上、ゼンハイザーの IE 100 PRO Wirelessの紹介でした。
ドライバサイズに起因する部分も大きいと思いますが、この価格帯だと情報量は多めです。
Bluetoothのコーデック圧縮の関係で、ワイヤードより落ちる部分はありますが、同社の交換式愛用者が利便性重視で選ぶ製品と言えます。
2-7・AVIOTのイヤホン
つづいて、日本のAVIOT(プレシードジャパン)が販売する製品です。
日本の新興ブランドで、「クラシックから最新のアニソンまで」日本の音を知り尽くした技術者が作っているという触れ込みで、主にネットで人気です。
【2019年発売】
38・AVIOT WE-BD21d
¥8,982 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
【2021年発売】
39・AVIOT WE-BD21d-pnk
¥12,375 Amazon.co.jp (12/1執筆時)
再生周波数帯域:16Hz-32kHz
コーデック:SBC・AAC・APT-X HD
連続再生時間:13時間
ドライバー:8.6mm +BA×2
ノイキャン:
防水性能:IPX5
重さ:13g
TE-BD21は、 プレシードジャパンがAVIOTブランドから発売する製品です。
同社は日本の新興ブランドで、「クラシックから最新のアニソンまで」日本の音を知り尽くした技術者が作っているという触れ込みで、主にネットで人気です。
ブランド運営会社は、バリュートレードという日本のオーディオ輸入業者で、先述のERATOの輸入にかかわったこともある企業です。
本機の場合、WE-BD21d-pnkがピエール中野氏とのコラボモデル、WE-BD21d が通常モデルです。
基本的に同じ製品ですが、前者については、氏によるチューニングが施されるほか、以上の「おまけ」や、仕様の変更があります。
装着方法は、本機も、コード型です。
再生周波数帯域は、低音域が16Hz、高音域が32kHzまで対応です。
ハイレゾ水準ではないですが、多少、高音域のスペックが強調されます。
ドライバーは、8.6mmのダイナミック型に、バランスドアマチュア型小型ドライバー2機が組み合わされた、ハイブリッド・トリプルドライバー仕様です。
こうした仕組みはSONYが得意ですが、AVIOTも、この方式にこだわりがあり、多くの機種に採用します。
音質は、やはり、音域でドライバーを分ける仕様の製品ですので、高音域と低音域が強調される傾向です。
つまり、「日本的なサウンド」ですし、「クラシックから最新のアニソンまで」という同社のキャッチフレーズに合致すると言えます。
実際、同社のこのシステムは何機か試聴しましたが、その傾向を志向しているように思えます。
Bluetoothコーデックは、SBCとAACに対応します。
その上で、Apt-XとApt-X HDにも対応です。
スペック的に、再生周波数帯域がハイレゾ基準に達していないですが、その部分を重視しているわけでもないでしょうし、十分です。
通信安定性の面では、本機は、Bluetooth5.0ですので、通信安定性も高いです。
ノイズキャンセリング技術は、非対応です。
連続再生時間は、13時間です。
防水性については、IPX5等級です。
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以上、AVIOTのTE-BD21の紹介でした。
最近は、BA+ダイナミック型という構成が減ってきているので、わりと稀少性がある製品です。
この系統のジャパニーズサウンド(ドンシャリ系)を好む方は、結構向くと思います。
次回につづく!
Bluetoothイヤホンのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、音楽用のBluetoothイヤホンの比較の2回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
3・Bluetoothイヤホンの比較 (3)
=最終的なおすすめ製品の提案
音質の良さ ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズキャンセル ★★★★★
軽量性 ★★★★★
防塵・防滴性 ★★★★★
ハイレゾ音源 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く、3回目記事(こちら)は結論編です。
今回紹介したBluetoothイヤホン全機種から、価格別・目的別に「Atlasのおすすめ機種!」を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
3回目記事は→こちら
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