【今回レビューする内容】 2025年 目の疲れない31.5インチ液晶ディスプレイの価格・性能・おすすめ:31.5インチ 32インチ 34インチ
【比較する製品型番】iiyama ProLite XB3270QSU-B1 IODATA LCD-MQ322XDB LCD-PHQ321XQB LCD-MQ322XDB-A/UE LCD-DF321XDB-A LCD-DF321XDB-A/UE LCD-DF321XDB-AG LGエレクトロニクス 32U631A-B SMART Monitor 32SR50F-W 32QN600-B ViewSonic VX3276-2K-MHD-72 グリーンハウス GH-LCW32C-BK GH-LCW32WA-BK ASUS VP32AQ VA329HE VA329HE-J ASUS ProArt PA348CGV Dell P3223DE JAPANNEXT JN-IPS3150WQHDR JN-V32FLFHD JN-IPS315WQHDR-HSP JN-IPS315Q-HSPC6 JN-V32F JN-IPS315WQHDR-C65W JN-i315Q-C6 JN-IPS315F JN-IPS315F-HSP BenQ GW3290QT GW3290QT-JP フィリップス 32E1N3600LA/11 32E1N3100LA/11 326P1H/11 JN-i315QR-HSP Acer SA322QAbi ほか
今回のお題
目に優しい大型液晶ディスプレイのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2025年5月現在、最新の、31.5インチの液晶モニターの比較です。
32型など、前後するサイズも合わせてみていきます。
記事では、パネル自体の品質やスタンド部分の調整力、あるいは、明るさセンサーなどの独自の工夫などに注目しながら、長時間作業でも「目が疲れにくい」モニターを提案していきます。
細かい部分では、保証期間の長さや保証内容にも注目しました。
1・31.5型液晶モニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:イイヤマ〈日本〉
1-3:アイオーデータ〈日本〉
1-4:LG〈韓国〉
1-5:ASUS〈台湾〉
1-6:DELL〈米国〉
1-7:BenQ〈台湾〉
2・31.5型液晶モニターの比較 (2)
2-1:フィリップス〈欧州〉
2-2:JAPANNEXT〈日本〉
2-3:他の企業
2-4:最終的なおすすめの提案【結論】
以下、31.5インチモニターの「選び方の基本」をはじめに示します。
その上で、以上のようなメーカー順に各社のモニターを比較していきます。
ただし、4K解像度のモニターと、ゲーム用の高リフレッシュレート機については、31.5インチでも、以上の別記事で紹介しています。
恐れ入りますが、そちらのリンク記事をご覧ください。
液晶パネルの品質 ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
動画ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社のモニターを一機ずつ比較していきます。
そして、最後の「結論」では、上表のような観点から、「Atlasのオススメ機種」を提案していきます。
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1・31.5型のPCモニターの比較
2・27.0型のPCモニターの比較
3・24.1型のPCモニターの比較
4・23.8型のPCモニターの比較
5・21.5型のPCモニターの比較
6・4KのPCモニターの比較
7・2.5KのPCモニターの比較
8・タッチパネルモニターの比較
9・ゲーミングモニターの比較
10・Mac向けPCモニターの選び方
11・液晶モニターの選び方【まとめ】
なお、今回の記事は、このブログ「モノマニア」の液晶ディスプレイ関連記全体としては、「1回目記事」として書きました。
1-1・目に優しい液晶モニターの選び方
具体的な製品の紹介にはいる前に、「目に優しい31.5型モニターの選び方の基本」を書いておきます。
仕事用を合わせると、Atlasは、モニターを20機種以上は使い潰し、買い換えてきました。
その経験をふまえると、31.5インチ機の場合以下の4つの基本をおさえることが重要です。
1・適切な解像度
第1に、解像度についてです。
31.5インチ機は、フルHD(1920×1080)と、WQHD =2.5K(2560x1440)が選択可能です。
WQHD(2.5K)は、4Kには及びませんが、文字を細かく表示しても可読性が良いため、表示できる情報量が多いと言えます。
ビジネスでは、WQHD(2.5K)は、Excel・Word・メールソフトを並べて全て表示しながら快適に作業することができる点で有利です。
逆に、フルHD (1920x1080)は、一方、31.5型だと、画面密度が粗いため、表示品質に満足いかない方が多くなりそうです。
あえていえば、シニア世代の方は、OSのシステムフォントの表示が(ちょっと)「大きめになる」ので、31.5型でもフルHDが選択肢になるかもしれません。
ゲームでは、、2.5K(WQHD)は、有利です。
高解像度対応のゲームだとフルHD (1920x1080)より広範囲表示ができますし、メニュー表示も広くなり使いやすいです。
快適度は増すでしょう。
ただし、レトロゲーマーや低解像度動画をよく見る方は、少し注意が必要です。
とくに、フルHD 時代以前に買われた低解像度ソフトの場合、「2.5K解像度」まで、サイズを数倍アップスケーリングすることになります。
結果、文字については輪郭の粗さが目立ちます。
何らかの事情で昔の仕事用ソフトを利用する方にもこれは言えます。モニターやビデオカードの補正力でなんとかなる部分もありますが、注意点です。
2・適切な画面の大きさ
第2に、画面の大きさです。
仕事の効率を考える場合、「大画面」のモニターというのは大きな魅力があります。
しかし、良いことばかりでもなく、目線を移動させる回数が増えるために、眼精疲労が増加します。
31.5インチサイズなら80cm以上は、目からモニターの距離を確保してください。
仕事用の事務机ならば、問題ないでしょう。
奥行のない机をお使いならば、【27インチモニターの比較記事】で紹介した、ワンサイズ小さな27インチが良いでしょう。
3・モニタースタンドの性能
第3に、モニタースタンドの稼働性です。
大画面モデルでも、小型機ほどではないですが、この部分は、「目の疲れ」に大きく影響する要素です。
基本的に、モニターと目線は水平にするのが、目が最も疲れない配置です。
しかし、角度は調整できても高さが調整できない機種がほとんどです。
そうした機種は「目に優しい」体勢をとろうとすると、椅子の高さを無理に調整する必要がでるため、腰や肩の疲労につながります。
そのため、モニターアームの角度や高さが柔軟に調整できるモデルを選ぶことが大切です。
4・液晶パネルの品質
第3に、液晶モニターの品質です。
液晶は、PC用の場合、TNパネル、VAパネル、IPSパネル、ADSパネルという、4種類の液晶方式が主流です。
それぞれの特徴を「ざっくり」表示すると上表のようになります。
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結論的にいえば、視聴時の視認性(ギラつきのなさ)と、視野角の広さが大事ですので、IPSパネルがベストであり、「目に優しい」です。
IPSと同じ性質のADSパネルでも構いません。
上図は、IPS・ADSの(安めの)スタンダード機の典型的なスペックです。
これより数字が良い製品は、「ちょい上なIPS」と考えて良いでしょう。
とくに今回の記事では、色域(sRGB99%以上)と輝度(300cd/u以上)を超えた「ちょい上」なパネルを「IPS+」として区別しました。
定まった表現がないのでAtlasが名付けました。
近年は、コントラスト比も高め(1300:1〜1500:1)で「黒が締まる」IPSパネルも増えました。この部分で個性がある製品も、本編では、その部分を評価して説明する予定です。
なお、IPSパネルは無数に上位製品があります。
それ以上の「広色域IPS」といえるパネルや「QLED(量子ドット)」技術採用パネルなども、このサイズだとありますが、それらは、該当製品で詳しく説明します。
VAパネルは「黒が締まる」ので映像向き、TNパネルは、応答速度が良いのでゲーム向きです。
しかし、TVより近接視聴になるPCモニター利用の場合、いずれも疲れやすいので、積極的にはおすすめしません。
一方、31.5型特有の注意点ですが、フルHD機は、一定数「ハーフグレア(半光沢)」と「グレア(光沢)」の製品が混じります。
これは、「テレビ的用途」に利用したい向けで、仕様としては問題ないです。
しかし、書類仕事においては、ノングレア(非光沢)や低反射パネルと違って、室内光や外光が映り込むリスクがあります。
どちらにも使う場合は、ノングレアが良いでしょうから、今回も気をつけて記事を書くつもりです。
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1・液晶モニターの選び方【まとめ】
2・Mac用モニターの選び方
以上、モニターを選ぶ際に重要なポイントを4点紹介しました。
もっと深く「基本部分の選び方」を知りたい方は、(製品自体の比較ではないですが)以上の記事でもまとめています。
ただ、今回説明する内容だけでも「目に優しいモニター」は選べると思います。
このまま読み進めていただいてもOKです。
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以下、冒頭示したような企業順に、各機を比較していきます。
1-2・イイヤマのモニターの比較
はじめに日本のイイヤマからです。
現在はマウスコンピュータ傘下ですが、古くからあるディスプレイメーカーであり、品質には信頼性があります。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【31.5インチ】
【2024年発売】モデル番号: XB3270QSU-5
1・iiyama ProLite XB3270QSU-B1
¥33,200 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS方式 ノングレア
コントラスト比:1,200:1
応答速度:3ms (GTG)
リフレッシュレート:100Hz(最大)
HDR:
USB給電:
接続端子:DVI HDMI
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:3年
XB3270QSU-B1は、イイヤマが販売するディスプレイです。
解像度は、2.5K解像度(WQHD)です。
パネルは、ノングレア(非光沢)のIPSです。
視野角が広く、注視しても目疲れしにくい性質がある「目に優しい」傾向のパネルです。
輝度(250cd/u)、コントラスト比(1,200:1)、視野角(178°)とも、フルHD解像度のスタンダードクラスのIPSの性能はあります。
色域は非開示ですが、おそらく問題ない水準(sRGB 95%前後)はあるでしょう。
上表は、IPS系パネルを製造する企業と、そのパネル名(商標)を示したものです。
日本市場のPCモニターで、採用例が多いと言えるパネルを上から順番に並べています。
イイヤマは、LG製品のみIPS表記で、それ以外は「IPS方式」と表記しています。
イイヤマの説明では、「IPS方式」は、パネルの駆動方式と「同等の技術を使用した」パネルという表現になります。
商標的にLG以外はこの表記にされてます。AHVAの場合も表記された事例は過去にあったので、それ以外の製品でしょう。
いずれにしても、性質はIPSと同じと考えてOKです。「目に優しい」傾向のパネルです。
おそらく、AAS(イノラックス)かなと思います。大手ですが、信頼性の部分で言えば、PCモニター用だと採用は少ないとはいえます。
応答速度は、オーバドライブ時に3msです。
この部分の性能はわりと良いです。リフレッシュレートも100Hzです。
FreeSync対応ですし、ゲーム用の入門機ほどの性能はあります。。
自動画質調整は、i-Style Colorという機能が目に付きます。
選択した利用目的に合わせて、コントラストや明るさを自動調整してくれる機能です。
映画・ゲームなどのほか、「テキストモード」が採用されている点は、文書仕事には有利でしょう。
そのほか、ゲームなどで便利なアスペクト比固定も対応です。
画質調整機能は、「映像美」という意味では、ACR機能があります。
仮想的に5,000,000:1までコントラスト比が挙げられます。
ADSはIPS液晶同様に「黒の締まり」が課題なので、なにかしら工夫は各社の上級機でなされます。
そのほか、同社の超解像技術であるX-Res Tech.もフォローします。
「目の優しさ」の部分で言えば、フリッカーフリー対策も装備します。
これが、画面暗めの低輝度で「チラツキ」が生じやすいので、だいたい各社とも装備します。
一方、ブルーライト抑制機能もありますが、色味が変わる部分を含めて、どのメーカーの機能も、Atlasはあまり重視していません。
モニタースタンドは、チルト(上20°・下5°)・左右(90°)・高さ(15cm)に調整可能です。
縦表示はできませんが、あとは、わりとしっかりした調整幅であり、ここは問題ないです。
接続端子は、HDM・Display Portという構成です。
ケーブルは、HDMI・DPとも、1.5mのケーブルが付属しています。
スピーカーは、総合4Wの簡易的なスピーカーが付属です。
保証は、3年間です。
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以上、イイヤマのXB3270QSU-B1の紹介でした。
パネルが「IPS系」であることは、先述のように問題ないです。
ただ、近年の他社競合機と比べると、若干、輝度のスペックが低めのようには思います。
とはいえ、一般的な仕事には問題ないですし、スタンド、フリッカー対策と、「目への優しさ」の部分で必要な機能は備えます。
他社機との比較も必要ですが、比較的安めな機種の中では候補にできるスペックです。
1-3・アイオーデータのモニターの比較
続いて、日本のアイオーデータの製品です。
三菱電機の液晶モニター部門を吸収して、プレゼンスを高めた日本企業です。
【31.5インチ】
【2024年発売】(一部2019年)
2・IODATA LCD-MQ322XDB-A
¥32,200 楽天市場 (5/9執筆時)
3・IODATA LCD-MQ322XDB-A/UE
¥39,980 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:300cd/u
液晶方式:ADS ノングレア
コントラスト比:1,200:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(WQHD)
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI×3 DP
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2.5w×2)
保証期間:5年
LCD-MQ322XDBは、アイオーデータが販売する31.5インチディスプレイです。
流通ルートの違いで型番が変わりますが、保証年数以外は同じです。
解像度は、2.5K解像度(WQHD)です。
パネルは、ADSです。
ADSも、「IPS系パネル」の1つです。
IPSとADSは正確に言えば、電界の使い方が少し異なりますが、表示傾向は同じです。
輝度(300cd/u)、コントラスト比(1200:1)、視野角(178°)です。色域は、非開示です。
冒頭で説明したIPS+の域には達しません。しかし、IPSのスタンダードな水準より、コントラスト比や輝度はすこしですが良いです。
上表は、IPS系パネルを製造する企業と、そのパネル名(商標)を示したものです。
日本市場のPCモニターで、採用例が多いと言えるパネルを上から順番に並べています。
ADSは、中国大手のBOE系列が生産しています。
PCモニターでは長い採用実績もあるため、(4Kなどではない)格安パネルの場合でも、信頼性は担保されます。
ADSは、TVにも採用例がありますし、実際「名乗った方が安心感をもたらす」ので、同社のように名乗る場合が多いです。
応答速度は、オーバードライブ時に4msです。
リフレッシュレートは60Hzです。
仕事用としては、そこまで重視しなくても良い部分ですが、最近の機種にしては弱いです。
昔からある「スタンダード」なADSパネルのスペックとも言えます。
自動画質調整は、シーン別オート調整モードが付きます。
日本企業の製品はモードが多い傾向です。
画像補正機能は、アイオーデータの場合、超解像技術を搭載します。
ネット動画で、DVDレベルの低画質ソースを向上できます。
一方、写真画質向上のための「エンハンストカラー」の言及はありますが、LGのブラックスタビライザーに該当する機能はないです。
その上で、この機種は、フリッカーレス設計の言及があります。
画像補正機能は、本機は、フリッカーレス設計の言及がありますし、目には良いでしょう。ブルーライト抑制機能もあります。
一方、テキストを読むような仕事には不要ですが、動画を見る際などに10段階で色域が強化できる、エンハンストカラー機能が付属です。
スタンドは、一方で、チルト角度のみ変更可能と充実していません。
接続端子は、HDMI・Display portという一般的な構成です。
HDMI端子は3つなので、複数の機器をつなげるには便利でしょう。
ケーブルは、1.8mのDisplayPortケーブルのみ付属です。
スピーカーは、2.5wの簡易的なスピーカーが付属です。
保証は、3年間です。
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以上、アイオーデータのLCD-MQ322XDBの紹介でした。
HDMI端子が多いので、家庭用ゲーム機などを含めたマルチな利用に向きそうな機種です。
ADS液晶である点は割り引いて考えないといけないですが、画質補正は、ゲーム・動画に向いたものが多いと言えます。
その点で、エンターテイメント系の利用法を考えている場合は、こちらを選んでも良いと思います。
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【31.5インチ】
【2021年発売】(2機は同じ性能)
4・IODATA LCD-DF321XDB-A
¥31,114 楽天市場 (5/9執筆時)
4・IODATA LCD-DF321XDB-A/UE
¥29,980 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
(抗菌加工)
5・IODATA LCD-DF321XDB-AG
¥49,572 楽天市場 (5/9執筆時)
解像度:フルHD (1920×1080)
輝度:300cd/u
液晶方式:ADS ハーフグレア
コントラスト比:1,200:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(WQHD)
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI×2 DP D-sub
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2.5w×2)
保証期間:5年
なお、同社からは、同じ筐体グレードの製品としてLCD-DF321XDBの販売も見られます。
こちらは、筐体に抗菌塗装(光触媒コート)をした製品がありますが、基本的には、学校や医療機関などの法人向けでしょう。
解像度は、フルHDです。
パネルは、おなじスペックのADSですが、ハーフグレア(半光沢)です。
ようするに、テレビと同じ加工です。
ノングレア(非光沢)ではない点、他のモニターと変わるため、仕事用にお探しのかたは注意してください。
先述の「エンハンストカラー」や「CREX」など、テレビ向けともいえる画質補正があるので、動画専用マシン(モニター)として運用したい方に向けているといえます。
ただし、リモコンはないので、テレビとして使いやすいわけでもないです。
【31.5インチ】
【2019年発売】(在庫限り)
6・IODATA LCD-PHQ321XQB
¥52,800 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:250cd/u
液晶方式:ADS(量子dot)ノングレア
コントラスト比:1,200:1
応答速度:3ms(GTG)
リフレッシュレート:60Hz(WQHD)
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI×3 Display port
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:5年
LCD-PHQ321XQBは、アイオーデータが発売する上位機です。
ただ、本機は、在庫限りで生産完了なので、価格には注意してください。
解像度は、WQHD(2.5K)です。
パネルは、本機もADSです。
しかし、Quantum dot(量子ドット)ディスプレイ技術を採用します。
TVでも最近はお馴染みですが、光源に青色LEDを採用した上で、パネルの後部に特殊フィルムを差し込むことで、色再現性を高める技術です。
色域は、言及に値します。
本機は、一般的なsRGB100%に加え、要求水準がより厳しいAdobe RGB 99%のカバー率を誇ります。その点で、グラフィック関係の仕事には向くでしょう。
ただし、動画向けのDCI-P3カバー率は不明です。そちらの用途は想定していません。
輝度は、ただ、250cd/uです。
コントラスト比は少し良い(1,200:1)ですが、輝度はスタンダードなIPSの値で、高くはないです。
HDRは、非対応です。
動画編集(あるいは視聴)に向けた機種ではないです。
自動画質調整は、本機も、シーン別オート調整モードが付きます。
画質調整機能は、量子ドット技術で表現が拡がったためか、色調ではなく、コントラストをいじる、エンハンストコントラスト機能が付属します。
応答速度は、わりと速いですが、位置付け的には、ゲーム向きな機種ではないでしょう。
下位機種同様に、輝度をコントロールするCREX機能が付属します。
モニタースタンドは、チルト角度のみ変更可能と充実していません。
接続端子は、HDMI・Display portという一般的な構成です。
HDMIは3系統と多いのは良い部分です。
ケーブルは、1.8mのDisplayPortケーブルと、1.5mのHDMIケーブルが付属です。
保証は、5年間です。
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以上、LCD-PHQ321XQBの紹介でした。
sRGBとAdobe RGBのカバー率が高く、写真やデザイン関係の方が、格安品を探している場合は、フィリップス同様に候補でしょう。
書類仕事についても、輝度を適切に自動調整する「コントラストリダクション」機能や、フリッカー対策など、「目の優しさ」の部分で有利な技術が網羅されます。
こうした点で言えば、ADSパネルである点に納得できるならば、グラフィック用としては、相当なコスパがあり、選択肢にできます。
1-4・LGのモニターの比較
続いて、LGエレクトロニクスのモニターです。
同社は、自社で(部品としての)IPSが生産できる世界的企業です。性能の良い機種が割安の場合が多いです。
【2025年発売】
【31.5インチ】
7・LGエレクトロニクス 32U631A-B
¥31,774 Amazon.co.jp (5/7執筆時)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:250cd/u
液晶の方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:100Hz(最大)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子:HDMI USB-C
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
32U631Aは、LGが販売するモニターです。
解像度は、2.5K(WQHD)です。
パネルは、ノングレア(非光沢)のIPSです。
輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、色域(sRGB 99%)というスペックです。
色域は広いですが、輝度ほかは、悪くないにせよ普通なIPSです。
HDRも、HDR10に対応します。
対応した動画やゲームで使う場合、階調表現に優れる画像を楽しめます。
ただ、通常画質(SDR)の再計算についての言及はないので、対応するコンテンツ(ソフト)のみ、階調性が良くなります。
応答速度は、5msです。
十分でしょう。
リフレッシュレートは、100Hzです。
おもに、ゲームに関わる部分ですが、最近は、マウスをなめらかに動かす目的で、最近は、一般モニターでもそこそこ良い性能です。
画像補正は、LGは充実します。
ゲーム向けの暗部補正(ブラックスタビライザー)ほか、低解像度な動画などを補正する超解像技術(Super Resolution+)を装備します。
「目の優しさ」の部分でも、フリッカー対策・ブルーライト軽減も機能として持ちます。
スタンドは、チルトのみ(上20° 下5°)です。
やや残念ですが、VESA規格に対応するので、問題を感じたら交換は可能です。
スピーカーは、ありません。
接続端子は、HDMIとUSB-Cです。
今どきな構成ですが、USB-Cの給電力は15Wなので、ノートPC接続時の給電は非対応で
保証期間は、3年です。
また、LGの場合保証期間中の無輝点保証も付属です。
常時消灯は非対応ですが、上位クラスだけでなく、一般モニター全部にこの保証をつけるのは珍しいです。他社の場合、よほど多く点灯セルがある場合を除けば、無保証なので。
常時点灯がモニターにあると不快ですし、大きなポイントです。
---
以上、LGの32U631Aの紹介でした。
パネルは標準的なスペックですが、2.5KのIPSとしては「最安級」です。
TVを販売する企業らしく画像補正も独自性がありますし、端子周りの装備も新しいと言えます。HDR 10も対応です。その上で、手厚い保証もあります。
唯一、スタンドがチルトのみになるので、そこが残念です。しかし、モニターアームなどに換装する場合などは、この仕様でも良いでしょう。
【31.5インチ】
【2024年発売】
8・LG MyView Smart Monitor 32SR50F-E
¥33,326 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
9・LG MyView Smart Monitor 32SR50F-G
9・LG MyView Smart Monitor 32SR50F-P
9・LG MyView Smart Monitor 32SR50F-B
¥29,800 楽天市場 (5/9執筆時)
【2023年発売】(性能は同じ)
10・LG MyView SMART Monitor 32SR50F-W
¥33,326 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ハーフグレア
コントラスト比:1,200:1
応答速度:8ms (typ)
リフレッシュレート:60Hz(最大)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子:HDMI×2
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(5w×2)
保証期間:3年(無輝点保証)
MyView Smart Monitor 27SR50F は、LGエレクトロニクスが発売する27インチモニターです。
本体色は、多色構成です。
一方、本機は少し特殊で、どちらかと言えば、チューナーレステレビに近い感じのPCモニターです。
実際、LGのWebOSを積んでいて、アプリ対応できる定額動画サービスなどの視聴が可能です。
リモコンも付属します。また、【LGの4Kテレビの比較記事】でみている同社のTV用の上位リモコンも使えます。むろん、TVチューナーは、未付属です。
そのほか、本機は、Wi-Fiを搭載するので、同社のアプリ(LG ThinQアプリ)で、スマホをリモコンとしての操作にも対応できます。
加えて、スマホからの映像のキャストも、AppleのAirplay2や、ミラキャストに対応するため、専用のSTB機器がなくても可能です。
解像度は、フルHDです。
このサイズのフルHDは、近年では珍しくなってきましたが、本機の場合「TV用」として残された感じがあります。
小型テレビの規格サイズは、24インチのあとは、32インチまで間のサイズがないので、その「まんなか」的な位置です。
パネルは、IPSです。
色域は、(主にテレビの用途を想定していて)NTSC値ですが72%です。
輝度 (250cd/u)、コントラスト比(1,200:1)はIPSの標準の域ですし、ごく普通のスタンダードなIPSです。
一方、モニターとして利用する場合の注意点としては、パネルの表面加工が、ノングレア(非光沢)ではなく、低反射のハーフグレアです。
日の当たる場所でのモニター利用は、少し注意が必要なタイプです。やはり「テレビ」重視の設計です。
応答速度は、8msです。
リフレッシュレートを含めて、本格的なゲーム用ではないです。
いわゆる「チューナーレステレビ」に近いでしょう。
HDRは、HDR10ですが対応です。
画像補正機能は、フリッカー対策はあります。
ただ、その程度で、映像美に関わる補正は(テレビほど)充実しません。
ゲーム用の暗部補正がある程度です。
スタンドは、チルト角度調整のみです(上5°・下15°)。
VESA規格に対応するので交換は可能です。
接続端子は、HDMIが2系統です。
用途を考えるとHDMIが多いのは納得感があります。
片方はeARCに対応です。
スピーカーは、総合10Wです。
PCモニターとしては、充実しますが、テレビ用としては最低減でしょう。
ただ、本機はHDMIについてeARCに対応なので、【サウンドバーの比較記事】で書いたような高性能な外部スピーカーを簡単につなげられます。
ケーブルは、1.5mのHDMIケーブルが付属です。
保証は、3年間です。テレビと考えると、充実します。
無輝点保証(常時点灯)もあります。
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以上、LGのSMART Monitor 32SR50F-Wの紹介でした。
PCモニター側に仕様を寄せた「チューナーレステレビ」といえます。
【32v型テレビの比較記事】でも、チューナーレステレビを見ていますが、そちらと比べれば、PCモニターとしてはやや「使いやすい」かと思います。しっかり、LGのIPSパネルですし、そちらの用途で使うならば評価できます。
一方、応答速度・リフレッシュレートは、「テレビ並み」ではあるので、その部分はあまり期待できないです。
1-5・ASUSのモニターの比較
つづいて、台湾のエイスースのモニターです。
日本では、ゲーミング全般に強い印象のあるメーカーですが、このサイズだと、デザイナー向けが多いです。
【2022年発売】【31.5インチ】
【上位機種】
11・ASUS VP32AQ
¥36,117 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/u
接続端子:HDMI DP
【下位機種】
12・ASUS VA329HE
¥25,752 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
【Amazon限定】(保証4年)
12・ASUS VA329HE-J
¥24,280 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
解像度:フルHD (1920×1080)
輝度:300cd/u
接続端子:HDMI×2 D-sub
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:75Hz(最大)
HDR:HDR10
USB給電:
スタンド:チルト
VESA:なし
スピーカー:2W×2
保証期間:3年
VZ279HE-Jは、台湾のASUSから販売されているモニターです。
下位機種がありますが、解像度がフルHDになるほか、端子構成が変わります。
この値段差ならば、上位機でしょう。
解像度は、WQHD(2.5K)です。
パネルは、ノングレア(非光沢)で、IPS+の水準に達するパネルです。
コントラスト比(1,000:1)は普通ですが、輝度は350cd/u、色域もsRGB100%です。
スタンダードなIPSより「ちょい上」のパネルです。LGの上位パネルかと思います。
HDRは、HDR10です。
対応した動画やゲームで使う場合、階調表現に優れる画像を楽しめます。
ただ、通常画質(SDR)の再計算についての言及はないので、対応するコンテンツ(ソフト)のみ、階調性が良くなります。
自動画質調整は、「ASUS Splendid」として、8つのモードを搭載です。
海外メーカーは、この部分がない場合がありますが、本機はあります。
シアター・ゲームモード・読書などの自動的な画像調整(Splendid映像設定モード)が付属です。
画像補正機能は、バックライトのフリッカー対策がなされます。
チラツキ問題は少ないでしょう。
「ブルーライト」低減に注目した「ASUS Eye Care技術」も搭載されます。
ただ、ブルーライトを調整すると色調が変わるため、積極的にはおすすめしかねます。これは、他社機でも同じです。
映像美という方向では、VividPixelテクノロジーとして、画像の輪郭を強調する機能が付属です。
暗い部分でのコントラスト表現を高めるASCRテクノロジーを含めて、他社の上位技術に匹敵する水準で搭載となっています。
モニタースタンドは、上下にチルト角度を変える機能のみ付属です。
やはり高さを調整する機能は持ちません。
接続端子は、HDMI 端子とDisplay Portという構成です。
ケーブルは、HDMIケーブルのみ付属します。
スピーカーは、2Wながら付属です。
保証期間は、3年です。
ただ、Amazon限定モデルは4年です。
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以上、ASUSのVP32AQ の紹介でした。
高輝度でHDR10に対応できるIPS液晶という部分が見どころです。
画像処理の部分もそれなりに凝っているので、個人向け、家庭向けに良さそうな製品です。
【2022年発売】【34インチ】
13・ ASUS ProArt PA348CGV
¥91,623 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
解像度:UWQHD (3440x1440)
輝度:350cd/u
液晶方式:広色域IPS ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:2ms (GTG)
リフレッシュレート:120Hz(最大)
HDR:HDR10
USB給電:90W
接続端子:USB-C DP HDMI
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:3年
ASUS ProArt PA348CGV は、台湾のASUSの34インチモニターです。
今回メインで見ている31.5インチモニターより、多少大きめの刻みです。
やや特殊な形の製品といえますが、やはり「デザイナー向け」です。
解像度は、UWQHD (3440x1440 ) です。
あまり見かけない刻みですが、21:9の縦横比のディスプレイです。
言い換えれば、横幅だけ4Kで、縦は2.5Kという感じです。
ようするに、デュアルディスプレイを1枚のパネルでこなせるというコンセプトでしょう。
曲面に見えますが、しっかり平面ディスプレイです。
パネルは、広色域IPSです。
普通のIPSや(atlaの造語の)IPS+よりも上で、高級パネルの仲間です。
色域は、動画の標準指標と言えるDCI-P3カバー率で98%、sRGBで100%です。
スペック的に、動画でも静止画でも高レベルに編集できる機種です。
リフレッシュレートも、120Hzまでは対応するので、ゲームデザインなどのニーズをくみ取ろうとしているのかもしれません(HDMIは100Hz)。
FreeSyncにも対応です。
そのほか、コントラスト比(1,000:1)と普通ですが、輝度は、350 cd/uです。
パネル自体の生産メーカーは、ASUSとの関係からすると台湾のAUOかなと思います。
HDRにも、対応します(HDR10)。
HDRモードで利用する場合、輝度が350 cd/uという数字です。
HDR400には対応を明記しません。
自動画質調整は、sRGBモード・Rec.709モード・DCI-P3モードほか6種類です(ProArt Preset)。
画像補正機能は、フリッカー対策・ブルーライトカットなど、他社の主要機能は網羅します。
応答速度は、2ms (GTG)です。
おそらく、AUOのゲーミング用のパネルです。
モニタースタンドの性能は、本機も稼働性が良いです。
他社上位機のように、上下・左右・高さに対応するエルゴノミクススタンドです。
さすがに、回転はできません。しかし、高さ11.5cm、チルト角度(上23° 下5°)、スイーベル(60°)と、このサイズだと優秀な調整幅です。
接続端子は、Displayport・HDMI・USB-Cです。
USB-Cは、ノートPCなどに対して90W給電対応です。
USBハブは、USB-A形状のハブが4ポート付きます。
速度は、USB3.0相当です。
スピーカーは、2W(2W×2)です。
保証は、3年間です。
加えて、本機は「ZBD(ドット欠け)保証」の明記もあります。PAシリーズは常時点灯は完全保証で、消灯は5個以上だと交換対象です。こちらも3年間の保証期間です。
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以上、ASUSのProArt PA348CGV の紹介でした。
どのカテゴリーの記事で取りあげようか、正直迷った機種です。
ゲーミング用とも4K機とも言えますし、縦横比的には「曲率ゼロ」の曲面機とも言えますので。
ただ、ターゲット層は「はっきり」していて、今まで、フルHDか2.5Kモニターを横に並べて作業をしていた「デザイナー向け」と言えます。USB-C採用の部分を含めて、導入で「机が片付く」方は割と多そうです。
1-6・デルのモニターの比較
続いて、「米国勢」となる、デルのモニターです。
米国系は、HPもそうですが、画質調整をPCに任せる構成」にして、価格を少し安くする傾向にあります。
【2022年発売】【31.5インチ】
14・Dell P3223DE
¥65,500 楽天市場 (5/9執筆時)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(WQHD)
HDR:
USB給電:90W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
P3223DEは、米国のDELLから販売されているモニターです。
解像度は、WQHD(2.5K)です。
パネルは、ノングレア(非光沢)で、水準はIPS+と言えます。
スペックは、輝度(350cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)、色域(sRGB:99%)です。
コントラスト比は普通ですが、素性の良い上位パネルといえます。
自動画質調整・画質補正は、DELLの場合「あっさり」です。
基本的に、PC側に任せる方針です。
ただ、フリッカー対策はしっかりありますので、問題ありません。
モニタースタンドは、強調できます。
このサイズでは珍しく、前後左右高さ回転と全方向対応に調整対応です。
調整幅も、高さ15cm、チルト角度(上21° 下5°)、スイーベル(90°)とピボット(90°)と柔軟です。
接続端子は、HDMI・DP・USB-Cという構成です。
USB-C端子は90W給電できる強力な仕様です。
そのほか、USB3.0規格ながら、4ポートのUSB-Aハブが背面に付属です。
ケーブルは、HDMIケーブル以外は付属します。
スピーカーは、ありません。
保証期間は、3年です。
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以上、DELLのP3223DEの紹介でした。
しっかりしたスタンドを装備している部分と、USB-C端子を装備する部分が強調できます。
それでも、少し価格は高めに感じるので、予算との相談でしょう。稼働性の良いスタンドは、31.5インチの場合、画面が小さいディスプレイと違い、必ずしも必須ではないですので。
1-7・ベンキューのモニターの比較
続いて、台湾のベンキューのモニターです。
同社は、モニターだけに限りませんが「アイケア」には力を入れる企業です。
【2023年発売】
【31.5インチ】
15・BenQ GW3290QT
¥63,637 Amazon.co.jp (5/9執筆時)
(末尾-JPはドット抜け1ヶ月保証あり)
16・BenQ GW3290QT-JP
¥63,637 楽天市場 (5/9執筆時)
解像度:WQHD (2560x1440)
輝度:350cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:75Hz(最大)
HDR:
USB給電: 65W
接続端子: HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間: 1年(本体は3年)
GW3290QT-JPは、台湾のBenQが販売する31.5インチモニターです。
一般のビジネス向けに展開している機種と言えます。
解像度は、WQHD(2.5K)です。
パネルは、ノングレア(非光沢)のIPS+です。
コントラスト比(1000:1)は普通ですが、輝度は350cd/uで、色空間は、sRGB99%との表記です。
広色域パネルではないですが、Atlasが便宜上「IPS+」名付けた上位製品に相当します。
応答速度は、5msです。
HDRは、対応しません。
自動画質調整は、見どころがあります。
自動でコントラストを強めにして、プログラミング時に見やすくする「コーディングモード」と、とくに、MacBookの外付けモニターにする場合、色味をMacBookに合わせて調整する「M-bookモード」があります。
以前から同社のグラフィック系の機種には採用があった機能ですが、一般向けでは、本機が初めてだったかと思います。
いずれも、相当数のユーザーがいるにもかかわらず、ここまで各社ノータッチだった部分ですから、「目の付け所が良い」と感じました。
画質調整機能は、「目の優しさ」に関わる部分は、フリッカーフリー・ブルーライト軽減などの基本は当然おさえます。
その上で、このモデルは、環境光センサー(明るさセンサー)を搭載し、室内の明るさに応じた輝度調整にも対応します。
「ブライトネスインテリジェンス」(B.I. Gen2)という機能名です。第2世代機では、起点としたい明るさをユーザーが自由に決定できるようになり、利便性が増しました。
いずれにしても、適切な輝度でモニターを見ることは「目の疲れにくさ」にとって重要なので、今回の比較の趣旨からすると、「かなり良い製品」と言えます。
環境光センサーは、照明の明るさだけでなく、照明の色温度も検知して調整します。そのため、シンプルな明るさセンサーだけ搭載の他社機より、本機は能力が高いでしょう。
このほか、色調補正(赤・緑強調)、書類向けのePaperモードなど、目の優しさの配慮が行く届く製品です。
映像美の部分では、同じく、この環境光センサーを活かします。
画面内の画像も分析し、露出オーバーにならないよう輝度を的確に調整します。方法は全く異なりますが、LGのブラックスタビライザーのように、映像のコントラストを鮮明にする効果が期待できます。
一方、超解像技術やブラックスタビライザーなど、動画視聴、ゲーム向けの性能は「ざっくり省略」されています。
スタンドは、本機も稼働性が良いです。
調整幅は、高さ11cm、チルト角度(上20° 下5°)、スイーベル(40°)と回転です。
スイーベル(左右)は、さほど動かないですが、家庭用ならば問題ないです。調整する際に台座ごと回りにくい形状ですし、良いかと思います。
足回りもスッキリした形状で、美観も良いです。
接続端子は、 DisplayPort・HDMI・USB-Cという構成です。
本機も、USB-Cにて65W給電に対応します。
13インチ程度のノートPCならば、速度低下なしで給電可能でしょう。
デイジーチェーン(数珠つなぎ)も、DPにて対応です。
一方、USB-C端子ほか、USBハブ用として、USB-A(USB3.0)端子が3つあります。
とくに、USB-CをノートPC用に使わない方は、前面がスマホなどを便利に収納できる構造になっていますので、急速充電に利用できて便利に思えます。
ケーブルは、1.5mのHDMIケーブルとUSB-Cケーブルが付属です。
スピーカーは、2Wのステレオスピーカーです。
音楽を聴ける水準ではないものの、ノイズフィルタが採用されます。ノイキャン対応のマイクと合わせて、音声通話時には、「それなりに使える」と言えます。
保証期間は、本体3年、パネル1年です。
ただ、最近ベンキューは、一部の製品に、DELLやEIZOのように「ドット抜け(無輝点)保証」を付けはじめ、本機も対象になります。ただし、型番末尾に「-JP」が付く機種のみで、期間も1ヶ月です。
常時点灯まで効くわけではないですし、しっかり最初にチェックするような方でないならば、値段で決めてOKでしょう。
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以上、BenQのGW3290QT-JPの紹介でした。
ビジネス用にモニターとして、「目への優しさ」から、細かい部分の「使い勝手」まで、広く独自の工夫があり、個人的に好印象な機種です。
とくに、MacBookユーザーが外付けとして使う場合、「これならMacで便利」というモニターは(Apple純正を除けば)今までなかっと言えます。簡単に色味が合わせられることは、「目への優しさ」にもつながりますし、かなり良いとに思います。
次回に続く
31.5インチ液晶モニターのおすすめはこの機種!
というわけで、今回は31.5インチ前後のディスプレイの比較の1回目記事です。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
2・31.5型液晶モニターの比較 (2)
2-1:フィリップス〈欧州〉
2-2:JAPANNEXT〈日本〉
2-3:他の企業
2-4:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、フィリップスなど残りの企業の製品をみたあと、結論編に入ります。
ここまでみた製品全体から、目的別、予算別にAtlasのオススメ機種について書いていきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら!