Top オーディオ製品 比較2025' ホームシアタースピーカー46組の性能とおすすめ・選び方:5.1chシアターシステムセット (2)

2025年06月17日

比較2025' ホームシアタースピーカー46組の性能とおすすめ・選び方:5.1chシアターシステムセット (2)

1回目からの続き記事です→こちら

2-1・DENONのシアターシステム

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 2回目記事のトップバッターは、日本の音響メーカーのDENONのシアターシステムを紹介します。

1・シアタースピーカーの比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:ヤマハ〈日本〉
 1-3:ソニー〈日本〉
 1-4:DENON〈日本〉
2・シアタースピーカーの比較 (2)
 2-1:JBL〈米国〉
 2-2:DALI〈北欧〉
 2-3:Polk Audio〈米国〉
3・シアタースピーカーの比較 (3)
 3-1:Klipsch〈米国〉
 3-2:ELAC〈ドイツ〉
 3-3:ロジテック〈スイス〉 
 3-4:他社の製品
4・シアタースピーカーの比較 (4)
 4-1:最終的なおすすめの提案【結論】

 今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた選び方の基本に沿いながら各機をみていきます。

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 また、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で書いていきます。


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 【2016年発売】

 ・DENON 17シリーズ

 【フロントスピーカー 1本】

 14・DENON SC-T17
  ¥18,709 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【センタースピーカー 1本】

 14・DENON SC-C17
  ¥9,864 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サラウンドスピーカー 1本】

 14・DENON SC-A17
  ¥10,009 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】DSW-37-Kは終売

 (50W)

 14・ヤマハ YST-SW050(B)
  ¥18,099 楽天市場 (6/17執筆時)

 (250W)

 14・SONY SA-SW3
  ¥46,409 楽天市場 (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
フロント:8cm×2+2cm(2WAY式)
センター:5.7cm×2+2cm
サラウンド:8cm×2+2cm
サブウーファー:100W

 DENON17シリーズは、単品コンポーネントシアターシステムでは、最も安価な構成です。

 価格は、5.1chを構築する場合、だいたい9万円前後の予算です。

 デノンも純正のサブウーファーが終売なのでヤマハの50Wで計算しました。

 元のセットと同じ100W前後だと、今はなかなか良いものがないです。

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 フロントスピーカーは、トールボーイタイプです。

 3スピーカーから構成されますが、2ウェイ方式バスレフ型です。

 ウーファーは、8cmのDDL(デノン・ダブルレイヤー)コーンです。二重の振動板を採用することで、主に中音域に厚みを出しています。シアターシステムには向いた構成でしょう。

 一方、高音域を担当するのは、2cmのソフトドーム型トゥイーターです。

 こちらについては、あまり設計思想が強調されず、エントリークラスとして設計されたことが分かります。

 再生周波数帯域は、45Hz〜60kHzです。

 低音域よりも高音域にある程度比重が置かれているので、サブウーファーの充実度が問われると言えるでしょうか。

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 サラウンドスピーカーは、2ウェイ方式バスレフ型で、コーンのサイズなどをフロントスピーカーと合わせています。

 センタースピーカーは、一方で、5.7cmののDDL(デノン・ダブルレイヤー)コーンであり、設置性を考えてか、径がが小さめです。トゥイーターは、同じく、2cmのソフトドーム型トゥイーターです。

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 13・Denon Home Subwoofer
  ¥57,600 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 13・デノン DENON HOME 150
  ¥26,927 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 13・デノン DENON HOME 250K
  ¥37,836 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 サブウーファーは、カタログ的に、DSW-37-Kが標準構成でした(100W)。

 ただ、最近終売になり、同社ラインナップからサブウーファが消えました。

 そのため、先述のように、ヤマハとソニーの代替機として出しました。

 一方、AVアンプを含めてDENONで揃えるならば、デノンのワイヤレススピーカー(Home Subwoofer)の導入も考えられるでしょう。リアスピーカー( DENON HOME 150)も用意されるので、そちらのワイヤレス化も可能です。

 スピーカーケーブルは、こちらも、それぞれの単品ごとに付属します。

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 以上、DENON17シリーズの紹介でした。

 同社は社風として「豊かな低音」を重視します。こちらの入門構成もトータルで考えれば、「デノンサウンド」であり、低音域が充実した「重厚な音」です。

 他社機の構成に比べると、音のキレイさというか、スピード感やクリアさはやや欠けますが、シアター用途ならば、この音質で良いでしょう。慣れてしまうと「このメーカーから抜け出せない」中毒性はありそうです。

 構成からしても、どのようなアンプでも、割と適応的にならせるタイプですし、スピーカーユニットだけの買い換えにも向くでしょう。


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 【2016年発売】

 ・DENON 37シリーズ

 【フロントスピーカー 1本】

 15・DENON SC-T37 SC-37M
 16・DENON SC-T37 SC-37K
  ¥28,173 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【センタースピーカー 1本】

 15・DENON SC-C37 SC-C37M
 16・DENON SC-C37 SC-C37K
  ¥15,673 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サラウンドスピーカー 1本】

 15・DENON SC-A37 SCA37M
 16・DENON SC-A37 SCA37K
  ¥13,939 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】DSW-37は終売

 (50W)

 ・ヤマハ YST-SW050(B)
  ¥18,099 楽天市場 (6/17執筆時)

 (100W)

 ・ポークオーディオ Monitor XT MXT10
  ¥32,864 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 (250W)

 ・SONY SA-SW3
  ¥46,409 楽天市場 (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
フロント:10cm×2+2cm(2WAY式)
センター:8cm×2+2cm
サラウンド:8cm×2+2cm
サブウーファー:100W

 DENON37シリーズは、同社のミドルグレードの構成です。

 価格は、5.1chを構築する場合、12万円前後の予算です。

 価格的には、ヤマハの上位機のTHEATER SOUND 583 がライバルでしょう。

 こちらも、もともとセットのサブウーファーが終売なので、ヤマハの50Wを買った場合です。元のセットは100Wだったので、あわせるならば、米国のポークオーディオが代替案です。

 本体色は、木目のほか、ブラック構成も選択できます。

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 フロントスピーカーは、トールボーイタイプです。

 下位機種と同じで、2ウェイ方式バスレフ型となります。

 ウーファーは、10cmのDDL(デノン・ダブルレイヤー)コーンです。下位機種よりも2cmほど大きいですが、コーンの材質や構造などの明示的変化はありません。

 一方、高音域を担当するのは、2cmのソフトドーム型トゥイーターです。

 こちらも詳しい言及はないですが、下位機種と同等程度のものと思われます。

 再生周波数帯域は、30Hz〜60kHzです。ウーファーサイズが大きな分、低音域は充実し、よりDENONらしくなっています。

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 サラウンドスピーカーは、2ウェイ方式バスレフ型で、こちらも、コーンのサイズなどをフロントスピーカーと合わせています。

 センタースピーカーは、一方で、8cmののDDL(デノン・ダブルレイヤー)コーンで、こちらの場合も、たのスピーカーユニットと較べると径がが小さめです。トゥイーターは、同じく、2cmのソフトドーム型トゥイーターです。

 サブウーファーは、本機も、DSW-37が標準構成でした。(100W)

 先述のように終売で、同社の製品はほかにないので、ソニーとヤマハを代替機として出しました。

 スピーカーケーブルは、それぞれの単品ごとに付属します。

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 以上、DENON37シリーズの紹介でした。

 17シリーズとの大きな違いは、ウーファーの大きさの部分だけと言えるので、音の傾向は同じでしょう。

 ただ、デノンらしい「重厚なサウンド」という点では、ウーファーは重要なので、10万円前後の予算を確保できそうならば、本機はオススメです。

 とくに、同じ音質傾向のライバルだったパイオニア(pioneer Theater Black シリーズ)がどうも「生産終了」のようですから、低音重視でこの予算なら、ある程度本機で決め打ちでも良いでしょう。

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 【イネーブルドスピーカー】

 15・DENON SC-EN10 SC-EN10M
 16・DENON SC-EN10 SCE-N10K
  ¥10,809 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 なお、ソニーと同じで上向きの「イネーブルドスピーカー」を利用した構成案も可能です。

 アンプさえ対応していれば、5.1chの進化形とも言える5.2.1chや3.1.2chを構成も可能です。その場合のスピーカーは上と同じなので、紹介は省略します。

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 配置は、両側のトールボーイの上に置くような形式が推奨されています。

2-2・JBLのシアターシステム

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 続いて、米国のJBLのシアターシステムです。

 米国を代表する音響ブランドの1つです。

 デンキヤ店頭では、セット展示があまり見られないですが、大手だけにしっかりラインナップがあります。


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 【2024年発売】

 ・JBL STAGE 2シリーズ

 【フロントスピーカー 1本】

 17・JBL STAGE 260F 260FBLK
  ¥61,942 楽天市場 (6/17執筆時)

フロント:16.5cm×2+2.5cm(2.5WAY式)

 【フロントスピーカー 1本】(上位版)

 17・JBL STAGE 280F 280FLBK
  ¥74,931 楽天市場 (6/17執筆時)

フロント:20cm×2+2.5cm(2.5WAY式)

 【センタースピーカー 1本】

 17・JBL STAGE 245C 245CLBK
  ¥49,953 楽天市場 (6/17執筆時)

センター:13.3cm×2+.2.5cm

 【サラウンドスピーカー 2本セット】

 17・JBL STAGE 240B BLK
  ¥33,330 楽天市場 (6/17執筆時)

センター:13.3cm×2+.2.5cm

 【サラウンドスピーカー 2本セット】(上位版)

 17・JBL STAGE 250B BLK
  ¥49,953 楽天市場 (6/17執筆時)

サラウンド:11.4cm+2.5cm

 【サブウーファー 】

 17・JBL STAGE 200P 200PBLKJN
  ¥61,942 楽天市場 (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
サブウーファー:150W

 JBLStage 2シリーズは、ホームシアターセットとして同社が提案している製品です。

 後ほど説明する旧機を除外すると、同社では最も安い構成です。

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 本体色は、ブラックです。

 ただ、米国だと白系もあるので、追って出るかもしれません。

 価格は、JBLは伝統的にフロントスピーカーとサラウンドスピーカーを2系統出すので、構成で変わります。

 最安で組む場合、5.1chでだいたい25万円前後の予算となります。

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 フロントスピーカーは、トールボーイタイプです。

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 トゥイーターは、同社の伝統のホーン型のウェーブガード(HDIウェーブガイド)を伴うものです。

 ホーン型は、回折を防ぎつつ、指向性(音の拡がり)の改善する効果があります。

 リスニングポイントが広くするための工夫です。

 大きく設置位置に左右されず、ステレオ感が得れるため、(多チャンネルだけでなく)いわゆる、2.0chのステレオもで楽しみたい方にも、良いでしょう。

 なおホーン型形状は、低音域が充実しつつも、高音域の品質もよいJBLサウンドのコア技術といえます。

 中央のドライバー自体は、25mmアノダイズド・アルミニウム・ドームツイーターです。 

 陽極酸化処理がされたアルミです。

 ウーファーは、下位機で16.5cm、上位機で20cmです。

 素材は、ポリセルロースです(ポリセルロース・リブドコーン・ウーファー)。

 それぞれ2基搭載です。

 こちらは、ウーファー2機のクロス点(音の受け渡しのHz数)をずらしているので、 JBLは「2.5ウェイ式」という表現を使っています。

 傾向として(ボーカルやニュースなどに重要な)中音域を大事にするメーカーなので、こうした構成にしたと思われます。

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 再生周波数帯域は、40Hz〜25kHzです(上位機は 33Hz〜)。

 同社の旧機と違って、業界規格として言えば、ハイレゾ対応水準はないです。

 シアターシステムならばこれでも問題ないという方は多そうですが、4K HDRコンテンツは音源自体もハイレゾという部分では、あくまで「入門機」とは言えます。

 米国企業は、(日本系ほど)ハイレゾに前向きでない部分が出ていると思います。繰り返しますが、(ドンシャリせず)中音域は充実しますので、このあたりはバーターです。

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 サラウンドスピーカーは、2ウェイ方式です。

 トゥイーターは、やはりホーン式で、形式も同じです。

 ウーファーは、下位機で11.4cm、上位機で13cmです。

 このグレードだとウーファーコーンは、フロントと統一されません。

 最近は、アンプ側の音場補正技術も強くなってきたので、大きくは問題ないという判断かと思います。

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 センタースピーカーは、11.4cmのウーファーが2基とホーン型トゥイーターです。

 先述のように、ウーファーの口径は非統一ですが、ホーン型トゥイーターは、同じシステムを採用しており、個人的に好感が持てます。

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 サブウーファーは、250mmです。

 有線接続で、パワーは300Wとなります。

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 【ハイトスピーカー 】

 18・JBL STAGE 240H 240HBLK
  ¥49,953 楽天市場 (6/17執筆時)

 このほか、DENONなどのように、ハイトスピーカー(イネーブルドスピーカー)のラインナップもあります。

 スピーカーケーブルは、JBLは未付属です。

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 以上、JBLStage 2シリーズの紹介でした。

 指向性に特色があるホーン型トゥイーターの搭載が魅力です。

 音質の上でも、見かけの上でもわかりやすい「個性」があると言え、「選べる理由」が明確なのが良いところでしょう。

 JBLが伝統的に大事にしている「聞きやすい中音域」を保ちつつ、映像視聴に重要な低音域も充実する上で、高音域がそれにかき消されないという、レンジの広さが魅力です。

 一方、あくまで業界基準として言えば、ハイレゾ非対応な水準ではあるので、そこを重視する方は、JBLの上位機や、対応する他機の方が良いと思います。

 ただ、ハイレゾをマストとしないならば、本機は2chのステレオ再生でも良い音を楽しめる、優秀なスピーカーと言えます。


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 【2019年発売】

 ・JBL STUDIO 6シリーズ

 【フロントスピーカー 1本】

 19・JBL STUDIO 698  
  ¥245,940 楽天市場 (6/17執筆時))

 【センタースピーカー 1本】

 19・JBL STUDIO 625C  
  ¥65,200 Amazon.co.jp (6/17執筆時))

 【サラウンドスピーカー 2本】

 19・JBL STUDIO 630W
  ¥99,999 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】

 19・JBL STUDIO 660P
  ¥138,600 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
フロント:20×2+15+2.5cm(3WAY)
センター:13.3cm×2+.2.5cm
サラウンド:16.5cm+2.5cm
サブウーファー:1000W

 JBLStudioシリーズは、JBLの上位グレードのホームシアターセットです。

 価格は、5.1chを構築する場合、80万円前後の予算となります。

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 フロントスピーカーは、本機もトールボーイですが、3ウェイ4スピーカーとなります。

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 トゥイーターは、こちらも指向性を重視した、2.5cmのホーン型です。

 下位のSTAGEシリーズ でも採用されていた、独特のウェーブガイドを伴うホーン型のユニットです。ドライバーサイズは同じですが、こちらは、ドーム型ではなく、コンプレッションドライバーです。

 名前通り、音を圧縮して放出することでホーン(ウェーブガイド)の効果を高めると言えます。

 発売年の関係で、ホーン部分のHDI技術自体は下位機が「次世代」と表現されていますが、その部分で、値段相応にこちらが上位と言えそうです。

 ウーファーは、20cmのPolyPlasウーファーがデュアルで搭載です。

 素材の詳細は不明ですが、樹脂製であることは間違いないでしょう。

 本機の場合は、2機ともクロスは同じにしています。

 ミッドレンジスピーカーは、本機の特長で、15cmユニットが搭載です。

 繰り返しますが、中音域を重視するJBLの哲学に沿ったものでしょう。

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 再生周波数帯域は、36Hz〜40kHzです。

 このクラスは、スペック上ハイレゾ対応水準をギリギリですがクリアします。

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 サラウンドスピーカーは、ペアでの販売です。

 2ウェイ方式で、ウーファーの口径は16.5cm、ホーンは2.5cmです。

 やや大きめで、単独のブックシェルフとしても使える感じです。素材と仕組みは、フロントスピーカーと合わせています。

 センタースピーカーは、ウーファーが13.3cmです。

 ウーファーの口径は、この構成だと、やはり非統一的ですが、素材は合わせていますし、ホーンの部分は、同じ仕組みであり、やはりこだわりを感じます。。

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 サブウーファーは、一機でシステムを組めるほどの値段になります。

 1000Wで、周波数特性は28Hzからです(定格出力は500W)。今回紹介するような、公式のセットシステムとしては、「モンスター級」でしょう。口径も30cmです。

 スピーカーケーブルは、JBLは未付属です。

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 以上、JBLStudioシリーズの紹介でした。多くのかたには値段的に「他山の石」でしょう。

 指向性の強いホーン型と中音域を重視する思想は、下位機種も同様ですし、最先端の高級技術を感じつつ、同じ系統の下位シリーズを選ぶ、というのが、一般的でしょう。

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 【2019年発売】

 ・JBL STUDIO 6シリーズ

 【フロントスピーカー 2本】

 20・JBL STUDIO 680 W  
  ¥199,816 楽天市場 (6/17執筆時)筆時)

 【センタースピーカー 1本】

 20・JBL STUDIO 625C  
  ¥65,200 Amazon.co.jp (6/17執筆時))

 【サラウンドスピーカー 2本】

 20・JBL STUDIO 620 W
  ¥82,040 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】

 20・JBL STUDIO 660P
  ¥138,600 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
フロント:16.5×2+2.5cm(2.5WAY)
センター:13.3cm×2+.2.5cm
サラウンド:13.3cm+2.5cm
サブウーファー:1000W

 なお、JBLStudioシリーズは、フロントスピーカーとサラウンドスピーカーが2種類用意されるため、50万円前後の構成も可能です。

 フロントスピーカーは、ペアなので、 STUDIO 698を選ぶよりかなり節約になります。

 とはいえ、構成としてミッドレンジスピーカーの省略された2.5ch構成と、下位シリーズと同じになるため、価格差はありますが、Studioシリーズで組むならば、上位機でしょう。

 サラウンドスピーカーは、一方、口径的にセンタースピーカーと口径がそろうものの、フロントスピーカーとは異なりますし、サイズ感が許せば、上位構成のほうが良いと思います。

2-2・ダリのシアターシステム

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 つづいて、北欧のダリのシアタースピーカーです。

 独特の音響哲学と個性があり、暖かみのある音は、ステレオを含め日本でもコア層の人気があります。


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 【2019年発売】

 ・DALI SPEKTORシリーズ

 【フロントスピーカー 1本】

 21・DALI SPEKTOR6【単品 茶】
 22・DALI SPEKTOR6/B【単品 黒】
 23・DALI SPEKTOR6/W【単品 白】
  ¥44,500 楽天市場 (6/17執筆時)

 【センタースピーカー 1本】(白のみ在庫)

 21・DALI SPEKTOR VOKAL【茶】
 22・DALI SPEKTOR VOKAL/B【黒】
 23・DALI SPEKTOR VOKAL/W【白】
  ¥17,304 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サラウンドスピーカー 2本】

 21・DALI SPEKTOR1【茶】
 22・DALI SPEKTOR1/B【黒】
 23・DALI SPEKTOR/W【白】
  ¥26,388 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】SUBE9Fは終売

 21'・DALI SUBE-9N
  ¥81,924 楽天市場 (
6/17執筆時

チャンネル数:5.1ch
フロント:16.5cm×2+2.5cm(2.5WAY式)
センター:11.5cm×2+.2.5cm
サラウンド:11.5cm+2.1cm
サブウーファー:220W(推奨170W)

 DALI SPEKTORシリーズは、ダリ推奨のシアターシステム構成では、最も安価なセットです。

 ダリは、北欧のデンマークメーカーです。

 ユーロ系ですし、シアターシステムでも、どちらかというと、落ち着いた音楽を楽しみたい方には、良いブランドです

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 本体色は、ブラウン以外に、黒と白もあります。

 白はほこりが目立ちますし、キズも目立つので、扱いにくいでしょう。

 価格は、フロントをトールボーイ型にして5.1chを構築する場合、20万円強の予算となります。

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 フロントスピーカーは、トールボーイタイプです。

 ダブルウーファー構成の「2.5ウェイ」で、JBL下位機と構成は同じです。 

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 スピーカーは、16cmコーン型Wウーファーと、2.5cmのソフトドーム型トゥイーターです。

 ウーファーのコーンの素材は、ウッドファイバーです。

 ペーパーコーンに比べると剛性が高い素材ですが、繊維系ほど硬い音がしないといえます。

 完全木製のウッドコーンとは音色は異なるのですが、落ち着いた「オトナな」音質です。

 トゥイーターは、シルク繊維をつかったシルク・ドーム・ツィーターです。

 同社のお馴染みの素材で、そのナチュラル系のサウンドの素です。

 音質は、JBLと同じで中音域を大事にしますが、「騒がしい」音楽というより、クラシックなどに合わせやすい傾向です。

 再生周波数帯域は、43Hz〜26kHzです。

 いたずらに、広域を追わない構成で、ハイレゾ対応水準でもありません。

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 サラウンドスピーカーは、2ウェイ方式で、後ろにバスレフポートがある形式です。

 ウーファー・トゥイーターの口径は、フロントより小さめです。

 トゥイーターだけでも合わせたい場合は、SPEKTOR2をリアに使うことも有り得るでしょう。

 センタースピーカーは、トゥイーター2.5cmで、ウーファーが11cmとなります。

 いずれも素材は同じです。

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 サブウーファーは、前面にドライバーを配置する仕様です。

 標準構成はSUB E9Fでしたが、2021年に後継機が出たので在庫限りです。

 ただ、型番のみの変更で、SUBE-9Nがその後継機です。

 この場合、口径は、230mmのアルミニウム製で、実用最大出力220Wです。

 ダリは基本的には穏やかな音質なので、シアター対応させるためには、これくらいの出力は必要でしょう。

 スピーカーケーブルは、未付属です

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 以上、DALISPEKTORシリーズの紹介でした。

 リビングでクラシックな音楽やBGM中心に聴くならば、ウッドコーンの採用を含め、聴き疲れしない、飽きの来ない音が再生できるでしょう。

 ただ、ハリウッド映画的な映画館のサウンドを再生するという方向性との相性はイマイチなほか、ハイレゾに対応できない部分は、注意が必要です。

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 【フロントスピーカー 】

 24・DALI SPEKTOR2【ペア 黒】
 25・DALI SPEKTOR2/W【ペア 白】
 26・DALI SPEKTOR2【ペア 茶】
  ¥35,800 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 一方、2020年に新構成が提案され、フロントスピーカー用に、小型のSPEKTOR2がでました。

 これをフロントスピーカーとして、サブウーファーを(他社の)もう少し安めで考えれば、それなりの値段(15万前後)で収まります。

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 ・DALI スピーカースタンド E600/B [ペア]
  ¥30,096 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 ただ、スタンド導入費を考えると、あまり変わらないでしょうか。


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 【2019年発売】

 ・DALI OBERONシリーズ (130mm構成)

 【フロントスピーカー 2本 】

 27・DALI OBERON5 (DW)【黒】
 28・DALI OBERON5 (LO)【オーク】
 29・DALI OBERON5 (WH)【白】
  ¥98,653 楽天市場 (6/17執筆時)

 【センタースピーカー 1本】

 27・DALI OBERON VOKAL (BA)
 28・DALI OBERON VOKAL (LO)
 29・DALI OBERON VOKAL (WH)
  ¥54,111 楽天市場 (6/17執筆時)

 【サラウンドスピーカー 2本】

 27・DALI OBERON 1 (BA)
 28・DALI OBERON 1 (LO)
 29・DALI OBERON 1 (WH)
  ¥49,454 楽天市場 (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】SUBE9Fは終売

 27'・DALI SUBE-9N
  ¥81,924 楽天市場 (
6/17執筆時

チャンネル数:5.1ch
フロント:13cm×2+2.9cm(2.5WAY式)
センター:13cm×2+.2.9cm
サラウンド:13cm+2.9cm
サブウーファー:220W(推奨170W)

 DALI OBERON5 は、DALIの上位構成のホームシアターシステムです。

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 本体色は、黒と白です。

 白は「全白」と側面がライトオークのモデルがあります。

 価格は、本機は構成例が多いのですが、上記のように、フロントをトールボーイ型にして5.1chを構築する場合、30万円前後の予算となります。

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 スピーカー構成は、センターがトールボーイタイプです。

 あとの構成も、下位機種(SPEKTORシリーズ)と同じです。

 素材も、ウッドファイバーですから同じですが、比較した場合、ユニットの大きさが少しずつ大きいです。

 また、全ユニットについて、ウーハーにSMCマグネット(ソフト・マグネティック・コンパウンド)と、4層CCAW(銅被膜アルミニウム線)を採用するなど作りが丁寧です。

 いずれもダリの上位機に採用されてきた技術であり、音の歪みの少なさを含めた音質の向上が見込めます。

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 音質は、ユニット素材と哲学が同じ以上、音の傾向は下位機種と同じ方向性です。アナログ的なサウンドに強い仕様です。

 DALIのスピーカー(サラウンドスピーカー)は、ステレオ用でも人気なので、下位シリーズを含め【ブックシェルフ型スピーカーの比較】でも、詳しく紹介しました。

 そちらでも書きましたが、SPEKTORシリーズと同じ哲学ながら、音質の安定性(豊かさ)のレベルで視聴の際には感じます。

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 サブウーファーは、下位機種と同じものです。

 SUBE-9Nの場合、口径は、230mmのアルミニウム製で、実用最大出力220Wです。

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 以上、DALI OBERON5の紹介でした。

 マルチチャンネルでも音楽を楽しみたい方には、本機は候補でしょう。

 逆に映画用としては、(まあ)少しもったいない構成ですし、ガンガンならすような意味では少し合わないです。音楽メインで音を楽しみたいならば、この予算を出す価値はありそうです。

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 ・DALI OBERONシリーズ (180mm構成)

 【フロントスピーカー 1本 2WAY】

 30・DALI OBERON7 (BA)
 31・DALI OBERON7 (LO)
 32・DALI OBERON7 (WH)
  ¥74,250 楽天市場 (6/17執筆時)

 【フロントスピーカー 1本 3WAY】

 30'・DALI OBERON 9 (BA)
  ¥129,800 楽天市場 (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
フロント:18cm×2+2.9cm(2.5WAY式)
センター:13cm×2+.2.9cm
サラウンド:18cm+2.9cm
サブウーファー:220W(推奨170W)

 一方、DALIOBERON7 は、フロントスピーカーの口径とウーファーの数が多い、上記の構成にすることも可能です。

 2WAYの18cmのユニットを併用する上位構成では、だいたい35万の予算、3WAY構成だと50万弱です。

2-3・ポークオーディオのシステム

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 つづいて、アメリカのモニターオーディオのシアタースピーカーです。

 結構な老舗オーディオブランドですが、日本の販売はしばらく途絶えていました。ただ、2021年頃から再度展開がはじまっています。


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 【2021年発売】

 ・MONITOR XT シリーズ(下位構成)

 【フロントスピーカー 1本】

 33・Polk Audio Monitor XT60 MXT60
  ¥24,444 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

  【センタースピーカー 1本】

 33・Polk Audio Monitor XT30 MXT30
  ¥20,445 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サラウンドスピーカー 2本】

 33・Polk Audio Monitor XT15 MXT15
  ¥21,155 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】

 33・Polk Audio PSW10
  ¥29,525 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
フロント:16.5cm×2+2.5cm(2.5WAY式)
センター:13cm×2+.2.5cm
サラウンド:13cm+2.5cm
サブウーファー:100W
※下位構成の場合

 MONITOR XT シリーズは、米国のポークオーディオのシアターセットです。

 同社の看板シリーズの1つで、比較的値頃感がある点で人気です。

 価格は、このシリーズの「最安構成」で組む場合、上記のセットになります。

 だいたい13万円あたりの予算となります。

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 フロントスピーカーは、トールボーイタイプです。

 2.5ウェイ構成で、16.5cmのウーファー2基と2.5cmのトゥイーターです。

 それに(スピーカユニットのない)同じく16.5cmのパッシブラジエータを装備し、低音を強化します。

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 スピーカーユニットの素材は共通です。

 トゥイーターは、テリレン ドーム トゥイーターです。

 テリレンは、ポリエステル系の素材の名前です。日本ではダクロンとかテトロンと呼ばれていて、靴下や服などにも使われる剛性のある繊維です。

 ウーファーは、 バイ・ラミネート・コンポジット・ウーファーという表記です。

 こちらは詳細が不明ですが、ペーパー素材に何らかの加工をしたものでしょう。

 同社の上位シリーズとは異なる素材で、(トゥイーターほどは)強調はできないです。

 再生周波数帯域は、38Hz〜40kHzです。

 業界規格のハイレゾ基準に対応できる水準です。

 最近は、映画音楽もこの部分に対応する水準になってきたので、割と重要で、新製品らしいと言えます。

 サラウンドスピーカーも、2ウェイ方式です。

 口径は13.5cmなので揃いませんが、こだわる場合は、同じサイズの上位モデルを選択できます(後ほど紹介)

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 センタースピーカーは、トゥイーター2.5cmで、ウーファーが13cmとなります。

 いずれも素材は同じです。

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 サブウーファーは、ドライバー面にバスレスポートを持つ形式です。

 口径は250mmで、素材は多のスピーカーと同じです。

 サイズは、356×366×410mmですので、それなりに加減はあります。

 100Wの出力です。先述のように、やや高いので、この部分は妥協しても良いかと思います。

 スピーカーケーブルは、未付属です。

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 【ハイトモジュール】

 34・Polk Audio XT90 MXT90
  ¥21,273 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 なお、本機についても、ハイトスピーカーがあるため、Dolby Atmosなどの立体音響を組むことも可能です。

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 以上、MONITOR XT シリーズの紹介でした。

 10〜15万円強の予算で組める点で、JBLの下位機などがライバルです。

 比べると、JBLにおけるホーン型トゥイーターなど「個性」は少なめで、オーソドックスな構成です。

 目立つ個性はないものの、(低音は十分出る上で)味付け少なめなので、ソースに左右されず使いやすいと言えます。

 リビングなどで利用する場合は、こういった性質でも良いでしょう。

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 【2021年発売】

 ・MONITOR XT シリーズ(上位構成)

 【フロントスピーカー 1本】

 35・Polk Audio Monitor XT70 MXT70
  ¥36,991 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【センタースピーカー 1本】

 35・Polk Audio Monitor XT35 MXT35
  ¥29,818 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サラウンドスピーカー 2本】

 35・Polk Audio Monitor XT MXT20
  ¥31,700 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

 【サブウーファー 】

 35・Polk Audio Monitor XT12 MXT12
  ¥36,991 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

チャンネル数:5.1ch
フロント:16.5cm×2+2.5cm(2.5WAY式)
センター:16.5cm×4+.2.5cm
サラウンド:16.5cm+2.5cm
サブウーファー:100W

 なお、先述のように、本機は、それぞれのスピーカーについて、2種類ずつの展開なので、以上のような構成も可能です。

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 フロントスピーカーは、同じく2.5WAYですが、パッシブラジエータが2基になります。

 その他のパーツは、センタースピーカーのウーファーが4基になる部分と、それぞれのウーファーの口径が16.5cmと統一的になる以外は、同じです。

なお、フロントスピーカーはやや「ゴツい」ので、口径を揃えたい場合、その部分だけ、下位構成のユニットにしてもいいかと思います。

 予算的には、20万前後必要です。

次回につづく
ホームシアター用スピーカーセットのおすすめは結論的にこれ!

 というわけで、今回は、ホームシアター向けのスピーカーの比較の2回目記事でした。

 しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。

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3・シアタースピーカーの比較 (3)
 3-1:Klipsch〈米国〉
 3-2:ELAC〈ドイツ〉
 3-3:ロジテック〈スイス〉 
 3-4:他社の製品
4・シアタースピーカーの比較 (4)
 4-1:最終的なおすすめの提案【結論】

 続く3回目記事こちら)では、クリプシュのほか、ここまで見ていない企業の製品を引き続きみていきます。

重低音     ★★★☆☆
音場の立体感  ★★★★☆
音の個性    ★★★☆☆
声の聞きやすさ ★★★★☆
価格の安さ   ★★★★★
総合評価    ★★★★☆

 その上で、4回目記事こちら)の、結論編に入ります。

 ここまで紹介した全機種から、予算別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案していきます。

 引き続き、よろしくお願いします。

 3回目記事は→こちら

posted by Atlas at 16:55 | オーディオ製品

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