Top PC周辺機器 比較2025’【ブラザー】ラベルライター50機の性能とおすすめ・選び方:ラペルプリンターの比較 (2)

2025年05月12日

比較2025’【ブラザー】ラベルライター50機の性能とおすすめ・選び方:ラペルプリンターの比較 (2)

1回目記事からの続きです→こちら

今回のお題
ブラザーのピータッチ・ラベルライターのおすすめはどれ?

 ども、Atlasです。

 今日は、2025年5月現在、最新のラベルライター(ラベルプリンター)の比較の2回目記事です。

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1・ラベルライターの比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:キングジム〈テプラ〉
2・ラベルライターの比較 (2)
 2-1:ブラザー 〈ピータッチ〉
3・ラベルライターの比較 (3)
 3-1:カシオ〈ネームランド〉
4・ラベルライターの比較 (4)
 4-1:最終的なおすすめの提案【結論】 

 2回目記事は、ブラザーピータッチ)製品の紹介です。

 今回も、1回目記事こちら)の冒頭で書いた、ラベルライター全般の「選び方の基本」に沿いながら、各機を見ていきます。

2-1・ブラザーのピータッチの比較

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 というわけで、ブラザーのピータッチの紹介です。

 同社は製品によって、家庭用は「ラベルライター」、業務用は「ラベルプリンター」と、製品名を使い分けています。

 しかし「ピータッチ」という愛称は共通します。

 以下では、子供の学用品などに向く「家庭用(個人用)」と、整理用ラベルなどの作成に向く「仕事用(業務用)」の順番で分けて見ていきます。

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 また、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思うポイントを青字で書いていきます。

1・家庭向きのピータッチ

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 【2018年発売】

 19・ブラザー P-touch PT-P710BT
  ¥10,909 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:180dpi
印刷速度:20mm/秒
対応ラベル:3.5mm-24mm
自動カット:対応
接続:USB・Bluetooth 2.1
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
電源:内蔵充電池・ACアダプタ

 PT-P710BTは、ブラザーの「家庭向け」のラベルライターのスタンダード機です。

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 サイズは、幅12.8cmのお弁当箱を縦にした形状です。重さは580gです。

 「ピータッチキューブ」というのが、同社の「家庭向け」のシリーズ名です。

 本機は、ちょうど真ん中のサイズですが、机で邪魔になりにくい点で、小型と言えます。

 なお「家庭向け」と書きましたが、ブラザーは「仕事用」との垣根が低いです。

 例えば、「雑貨屋さんを営むご家庭」や「職場でも家庭でも使いたい方」など、広い範囲で「便利」に感じる方が多そうに思えます。

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 パソコンとの接続は、USB接続を利用します。

 Bluetoothも装備しますが、ドライバを用意しておらずPC用には使えません。

 Windows(7-11)とMac(10.14以降)双方に対応します。

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 ラベル作成ソフトは、P-touch Editorです(こちら)。

 「家庭用」・「仕事用」の区別で言えば、明らかに「仕事用」寄りの製品です。

 ターゲットはそちらでしょう。

 WindowsMac用とも同じ名前のソフトです。ただ、Macについては「機能限定」があります。

 ただ、主要機能においてはほとんど省略はないので、気にしなくて良いでしょう。修正を加えた文字列と同じラベルないの文字列を自動で変更する機能(リンクオブジェクト機能)くらいです。

 テプラと比べても、このソフトのMac版は、(Officeソフト的な)細かいレイアウト構成もできるので、ストイックな仕事向けとしては、より高度と言えます。

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 スマホとの接続は、Bluetoothiを利用する方法で対応します。

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 アプリは、Brother P-touch Design&Print 2という名前です。

 Android用(こちら)とiOS用(こちら)がそれぞれ準備されます。

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 作成時に使えるフォントの数は多めで、スタンダードなラベルならばサクッとできてしまいます。

  そのほか、写真からの文字認識や、テキスト翻訳など(本当に必要かはともかく)ユニークな機能が多いです。テプラ同様QRコードの自動作成は便利に思えますが。

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 しかし、仕事(業務)に便利な「テンプレート」も、それなりに用意されます。

 ただ、ラベルの種類がテプラより少ない部分もありつつですが、提案されるラベルのデザイン性はテプラに及ばないです。

 そのため、テンプレートから人目を惹く「凝ったラベル」を手早く作りたい方には、少し向かないでしょう。そちらの志向の方はテプラが良く思います。

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 逆に、シンプルながら実用性のラベルをチュートリアルに従うだけで「サクッと」迷わず作りたいならば、ブラザーで良いでしょう。

 こうした部分は、善し悪しと言うより、文房具屋さん(キングジム/テプラ)と、家電メーカー(ブラザー)の目指すところの違いと言えます。

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 リチウムイオン充電池 PA-BT-005
  ¥4,040 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

 電源は、内蔵充電池式です。

 USBケーブルで充電する必要はありますが、電源のない場所でも持ち運んで利用しやすいモデルです。このあたりは「家電メーカー」でしょう。

 テプラは、電源コードか乾電池という、アナログな仕様をずっと続けていますから。

 印刷に使うヘッドは、解像度は180dpiです。

 テプラの業務用(入門機)と同じ水準です。

 印刷速度も、約20mm/秒です。

 ブラザーは上位機だと高速ですが、このグレードだとあまり変わらないと言えます。 

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 使用できるテープの幅は、3.5mm-24mmです。

 ノンラミネート加工のテープですが、3.5mmというかなり細めの製品が用意されます。

 細いラベルはテプラは4mmからなので、少しですがテプラよりも幅が広いです。

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 ラベルのオートカット機能は、搭載です。

 トリム機能やハーフカット機能は装備しません。

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 以上、ブラザーのピータッチP710BTの紹介でした。

 業務用で安めを探している方には「候補」と言えます。

 値段的には、同じコンセプトのテプラ PRO SR5500Pの「ライバル」といえます。

 ハード側の仕様はさほど異なりません。ただ、普段ガジェット的に持ち歩くようならば、充電式の本機が良いかなと思いました。

 ただ、シンプルなラベルを作る分には、両機に決定的な差はないので、正直、この2機からならば、値段で選んでもさほど後悔はしないようには感じました。

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 【2020年発売】(茶系は24年)

 20・ブラザー P-touch PT-P300BT
 20・ブラザー P-touch PT-P300BTLT
  ¥5,425 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:180dpi
印刷速度:20mm/秒
対応ラベル:3.5mm-12mm
自動カット:
接続:Bluetooth 2.1
スマホ:対応
パソコン:
電源:乾電池・ACアダプタ(別売)

 なお、ブラザーからは、本機を小型にしたPT-P300BTという機種も販売されます。

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 サイズは、幅6.1cm、高さと奥行が11cmですから、かなりの小型です。

 重さも380gです。

 接続は、Bluetoothのみなので、PCでは利用不可です。

 つまり「スマホ専用機」です。

 ラベルも、小型化が災いし12mmまでしか対応しません。オートカットも非対応です。

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 brother ACアダプター AD-24ES 01
  ¥2,617 楽天市場 (5/12執筆時)

 バッテリーも、電源が内蔵されず、単4アルカリ電池6本から取る方式です。

 別売でACアダプターがあり、それを利用すれば無制限に利用できますが、安くないですし、せっかく小さいのに、その部分の利便性を削ぐでしょう。

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 結論的にいえば、やや訴求力に欠ける製品に思えました。

 普段持ち歩きやすいガジェットであるとは言えますが、あまりラベルライターを持ち歩くシーンは思い浮かばないですし。


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 【2020年発売】

 21・ブラザー P-touch PT-P910BT
  ¥23,420 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:360dpi
印刷速度:20mm/秒
対応ラベル:3.5mm-35mm
スマホ印刷:対応
自動カット:ハーフカット対応
接続:USB・Bluetooth 5.0
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
電源:内蔵充電池・ACアダプタ

 PT-P910BTは、ブラザーの「ピータッチキューブシリーズ」では最も大きな製品です。

 家庭向き(個人所有向き)の「ラベルライター」では、同社における最上位機です。

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 サイズは、幅13.8cm×高さ13.8cm×奥行9.4cmです。

 存在感はありますが、「無茶苦茶大きい」というわけでもないです。

 ただ、重さは1kgを越えてくるので、どこかに置いて使うものです。

 パソコンとの接続は、USBほか、Bluetooth対応します。

 下位機種は、Bluetoothはスマホ専用でしたので、大きな違いです。

 さらに、MacだとBluetoothが使えないテプラと違い、本機はMacも対応です。

 ドライバも準備されています。

 バージョンも、省エネ性ほか、通信安定性に配慮があるBluetooth 5.0ですし、値段相応にしようとして「上級」です。

 ラベルライターは、(回線幅をできるだけ取りたい思惑もあり)どこもBluetooth 2.1世代の場合が多いですので、ポイントです。

 スマホとの接続は、Bluetoothを利用する方法で対応します。

 この部分は、アプリを含めて、下位機と同じです。

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 リチウムイオン充電池 PA-BT-003
  ¥9,807 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

 電源は、本機も内蔵充電池式です。

 最も電池を使うのは通信ですが、Bluetooth5.0は省電力ですし、1回の充電でテープ1巻は利用できるので、予備電池は不要でしょう。

 ただ、交換バッテリーは、ブラザーのPA-BT-003が対応します。乾電池には非対応です。

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 ラベル作成ソフトは、下位機種と同じで、本機もP-touch Editorを利用します。

 印刷に使うヘッドは、本機は、360×360dpiです。

 ブラザーでは、最高品質です。

 印刷速度は、約20mm/秒です。

 業務用に特化した製品と比べると最高速ではないです。

 ただ、高解像度でこの速度という部分に「価値」はあります。

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 使用できるテープの幅は、3.5mm-36mmまでのテープです。

 下位機種と比較する場合、36mmの極太テープの印刷ができるのが売りです。

 そのための高品質ヘッドの搭載とも言えます。。

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 ラベルのオートカット機能は、本機も搭載です。

 また、切れ目を自動で入れて剥がしやすくするハーフカット機能もあります。

 一方、キングジムの同価格帯の製品に比べると、ラベルの角をとるトリマーが不採用です。

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 KING JIM ラベルライター トリマー RT36W
  ¥1,318 Amazon.co.jp (5/12執筆時)  
 

 ただ、これは他社製品ではありますが、アナログなトリマーは売っていますし、必要なら買えば良いでしょう。本機の用途的には、トリマーを必要としている方は少ないかなとは思いますが。

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 以上、ブラザーのピータッチPT-P910BTの紹介でした。

 「ピータッチキューブシリーズ」は、あくまで「家庭用機」ですが、36mm対応・高解像度印刷対応なので、その域を越え、ビジネス用としても利用できそうです。

 とくに、大きなラベルを整理のためほか、先ほどの写真にあったような小物の包装などに使いたい場合は、便利に感じるでしょう。

 値段は高いですが、実用性は値段以上にあります。


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 【2018年発売】

 22・ブラザー 感熱カラーラベルプリンタ VC-500W
  ¥13,836 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:313dpi
印刷速度:8mm/秒
対応ラベル:9mm-50mm
自動カット:ハーフカット対応
接続:USB・Wi-Fi
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
電源:ACアダプタ

  VC-500Wは、ブラザーの少し変わったラベルライターです。

 ここまで見たラベルライターとは仕組みが異なっていて、ラベルに依存せずに「カラー印刷」ができるタイプです。

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 ロールカセット(幅19mm長さ5m) CZ-1003
  ¥2,136 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

 この機種は、熱転写方式(サーマルヘッド)ではなく、感熱方式をとっています。

 このブログの【インスタントカメラの比較記事】でも紹介したZINKペーパーを用いる形式です。ZNKは、熱で色を出す特殊な用紙ですが、フルカラーに発色するのでデザインの自由性が高いです。

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 ラミネート加工や布テープなど、普通のピータッチ用のカードリッジは利用できないので、その点は注意が必要です。

 また、感熱紙なので、日焼けやこすった際の摩擦熱に弱い弱点もあります。

 ただ、出したい色のラベルをわざわざ別に買わずとも(カラープリンタのように)好きにデザインできるので、こうしたデザイン面で「凝り性」な方には相当向くと言えます。

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 本体サイズは、幅113×奥行116×高さ96mmです。

 意外と小ぶりです。重さも660gです。

 パソコンとの接続は、USBWi-Fiを利用できます。

 WindowsもMacも対応します。

 ラベルデザインソフトは、P-touch Editorですから、同社の他機と同じです。

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 スマホとの接続も、Wi-Fiを利用する方法です。

 普通のプリンタと同じように、家庭内LANに組み込んで使うのが基本です。

 アプリは、カラー対応なので、アプリは他機種とは別のものです。

 Brother Color Label Editor 2という名前のアプリで、iOSこちら)とAndroidこちら)でアプリの用意があります。 

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 普通にラベルを作っても問題ないですが、お店をやっている方が、ちょっとした雑貨のラベルを作るなどには向きそうです。

 印刷に使うヘッドは、315dpiです。

 かなりの高解像度です。

 印刷速度は、感熱方式なので、最高で約8mm/秒です。

 速度を要求する仕事には向きません。

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 使用できるテープの幅は、5mmから50mmです。

 50mmまで対応できる点は、デザインしがいがあると言えます。

 ラベルのオートカット機能は、搭載で、剥がしやすいハーフカットにも対応します。

 電源は、ACコンセントのみの対応です。

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 以上、ブラザーVC-500Wの紹介でした。

 ZINKペーパーをラベルプリンターにしてしまう「荒技」ですが、自由度の高いデザインは、凝ったラベルを作りたい方に向くでしょう。

 ただ、速度の面で「ラベルの量産向き」ではないため、少量の凝ったラベルを使うのに向く機種です。


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 【2023年発売】

 23・ブラザー ピータッチ PT-D610B
  ¥9,719 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:180dpi
印刷速度:30mm/秒
対応ラベル:3.5mm-24mm
スマホ印刷:対応
自動カット:
接続:USB・Bluetooth
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
電源:ACアダプタ・乾電池(単4×6)

 PT-D610B は、ブラザーのキーボード入力対応のピータッチです。

 このタイプは、キングジムが多く出しており強い印象ですが、ブラザーにもあります。

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 他社機と比べると、カラーディスプレイ採用です。

 文字入力の部分はともかく、イタリックなどの文字装飾や枠の確認の部分では、優れます。

 本体での入力は、搭載されるキーボードを用います。

 漢字はJIS第1・第2水準は網羅的ですので問題ないです。

 ただ、フォントがゴシックと明朝の2種類なので、テプラに比べてだいぶ少なめです。

 加えて、日本語入力システムの明示がないです(テプラはATOK)。

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 結論的にいえば、入力の快適差には、あまりこだわりがないようにみえます。

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 パソコンとの接続は、USBほか、Bluetooth対応します。

 スマホとの接続は、Bluetoothを利用する方法で対応します。

 この部分は、キーボードがない製品と同じです。

 この部分は、アプリを含めて、下位機と同じです。

 電源は、付属のACアダプタを利用する方式です。

 乾電池でも動きます。単3が6本です。

 ラベル作成ソフトは、本機もP-touch Editorを利用します。

 スマホアプリは、Brother iPrint&Labelで、やはり同じです。

 印刷に使うヘッドは、一方、180dpiです。

 キングジムの下位機と同じですが、後述するようにあまり太いテープは対応しないので、この水準です。

 印刷速度は、約30mm/秒です。

 印刷速度が遅いぶん、速めです。

 使用できるテープの幅は、3.5mm-24mmまでのテープです。

 極太のテープまでは使えません。

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 ラベルのオートカット機能は、本機も搭載です。

 ただし、ハーフカットやトリマーは、不採用です。

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 以上、ブラザーのピータッチPT-D610Bの紹介でした。

 同グレードの他社のキーボード付に比べると、カラーパネル採用で、枠線などの加工はやりやすそうです。

 一方、日本語入力の部分は(公開されている仕様だけで言えば)あまり賢くはないです。フォント数も、PCなどを介在させず使う場合は、少ないと言えます。

 難しいところですが、文字装飾をPCを介在させず使う場合は、一定のメリット性があるでしょう。ただ、文字を変えての「大量生産」には、日本語入力の快適さの部分で、テプラなどには負けそうです。

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 【通常モデル】

 24・ブラザー ラベルライター PT-J100P
 25・ブラザー ラベルライター PT-J100W  
  ¥3,350 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

 【キャラクターモデル】

 26・ブラザー PT-J100MCR【ミッキー】
 27・ブラザー PT-J100SNL 【スヌーピー】
 28・ブラザー PT-J100KTP 【ハローキティ】
 29・ブラザー PT-J100PHY 【プーさん】
  ¥3,999 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:180dpi
印刷速度:20mm/秒
対応ラベル:9mm-12mm
スマホ印刷:
自動カット:
スマホ:
パソコン:
電源:乾電池;(単4×6)

 このほか、ブラザーからは、PT-J100シリーズという、 乾電池式のキーボード式のピータッチもあります。

 ただ、スペック的には、12mmのフィルムまでしか利用できず、キーボード以外の入力手段を持たないものです。

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 漢字辞書も9.2万字クラスで、5文字×2行の印字が最高となるため、あまり凝ったことはできないでしょう。

 どちらかというと「子どもと遊びながら」というコンセプトの製品です。

 なお、本機には、ディズニーなどのキャラクターモデルも準備されます。

2・仕事向きのピータッチ

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【2014年発売】

 30・ブラザー P-touch PT-P700
  ¥7,763 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:180dpi
印刷速度:30mm/秒
対応ラベル:3.5mm-24mm
自動カット:対応
接続:USB
スマホ:
パソコン:Win & Mac
接続:ACアダプタ・乾電池

 P700は、ブラザーの「ビジネス向け」のラベルプリンターの標準モデルです。

 ここまで見た「家庭用」機種と比べて、形状面や機能面で「ビジネス寄り」になります。

 より正確言えば、パソコンでの利用に特化した専用機種です。

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 本体サイズは、幅78cm×奥行15cm×高さ14.3cmです。

 過度に大きすぎるわけではないものの、ここまで見た「ピータッチキューブシリーズ」で言えば、最も大きなサイズに相当します。 

 スマホとの接続は、非対応です。

 パソコンとの接続は、USBのみ対応です。

 WindowsとMacに公式対応します。

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 ラベル作成ソフトは、P-touch Editorです(こちら)。

 つまり、先ほどまで見ていたら家庭用とソフトは同じです。

 そちらで書いたように、そもそも「仕事用」に向くソフトなので、共通でも(仕事には)問題ないです。ソフトの細かい部分については、先ほどの説明をご覧ください。

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 なお、多機能すぎるとかえって面倒という方に向け、そのライト版となるP-touch Editor Liteも用意されます。

 印刷に使うヘッドは、解像度が180dpiです。

 各社とも入門機に使われる水準のさほど高くない解像度のサーマルヘッドです。

 印刷速度は、約30mm/秒です。

 1万円を切る製品としては、最も高速といえる性能です。

 プリンタメーカーのメリット性を出しているのでしょう。

 何かしらのラベルを大量に印刷するシーンには、速い方が便利でしょう。

 使用できるテープの幅は、3.5mm〜24mmまでのテープです。

 ラベルのオートカット機能は、本機も搭載です。

 刃は2万カットまでの寿命です。

 バッテリーは、基本的には付属のACアダプタを利用します。

 乾電池でも動きますが、単3電池が6本必要です。

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 以上、ブラザーのピータッチP700の紹介でした。

 USB接続でのPC専用機ですが、家庭用に比べて印刷速度が速い部分が「売り」です。

 たまに出して机の上で利用するならばUSBでも(まあ)困らないので、低予算でそういった用途に使える製品を探している場合、候補になるかと思います。

 ブラザーは、先述のようにプリンタを出すメーカーなので、新OSが出た際などのドライバの更新も結構速いですし、割としっかりしていると思います。(文房具と言うより)PC周辺機器と考えた場合、割と安心感がある企業でもあります。


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 【2014年発売】

 31・ブラザー P-touch PT-P750W
  ¥11,980 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:180×360dpi
印刷速度:30mm/秒
対応ラベル:3.5mm-24mm
自動カット:ハーフカット対応
接続:USB ・Wi-Fi
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
接続:ACアダプタ・(専用充電池)

 PT-P750W は、ブラザーの「ビジネス向け」のラベルプリンターの上位モデルです。

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 サイズは、幅78mm×奥行152mm×高さ143mmです。

 ビックリするほど大きくはなく、重さも800gです。

 パソコンの対応は、USBに加えて、Wi-Fi(無線LAN)に対応します。

 同社の「家庭向き」ではBluetoothを採用していました。

 しかし、家庭や職場で、LANネットワークを組んでいる場合で、常設して普段使うような感じならば、Wi-Fiのが確実に便利でしょう。

 一方、個人が職場の机で利用するなどで、社内ネットワークに本機を接続できないならば不便ですので、Bluetoothが良いかと思います。

 アドホックにPCとラベルライターをWi-Fiで直接つなげることはできるでしょうけれど、便利ではないです。

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 ラベル作成ソフトは、WindowsとMacともに、下位機種と同じP-touch Editorです(こちら)。

 ソフトについてで、さきほど既に詳しく説明しました。

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 スマホとの接続は、Wi-Fiで接続します。

 スマホの場合も、PCの場合と同じで、家庭内(職場内)ネットワークにつなげて使える環境ならば、Wi-Fiでも問題ないです。

 ただ、それが出来ず(無線ルーターを介さず)直接スマホとラベルライターをつなげざるを得ない場合は面倒です。

 その場合も、Android系ならば上部のNFCを利用して簡単にペアリングできますが、iOSは非対応です。

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 Brother iPrint&Label
  ¥無料  Apple App Store

 Brother iPrint&Label
  ¥無料  Google Play

 利用するアプリは、Print&Labelという同社のアプリです。

 「家庭用」のピータッチキューブと異なる独自のものになります。

 双方に互換性はありません。

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 率直に言ってシンプルです。

 機能は限られ、凝ったデザインは無理です。

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 QRコードなど仕事に便利な機能はありますが、基本的には、スマホはオマケで「PCでデザインしてね」という製品です。

 印刷に使うヘッドは、180dpi×360dpiです。

 印刷速度も、約30mm/秒です。

 やはり、1万円台の製品として見ると、解像度と印刷速度の両立具合は、ライバルのテプラなどより優れます。

 使用できるテープの幅は、3.5mm-24mmです。

 本機の場合は、ブラザーの最大サイズ(36mm)は使えないです。

 ラベルのオートカット機能は搭載されます。

 剥がしやすいハーフカット機能も搭載しますが、トリマーは未付属です。

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 リチウムイオン電池 BA-E001
  ¥3,575 楽天市場 (5/12執筆時)

 電源は、ACコンセントで稼働させる方式です。

 別売のリチウムイオン電池を利用すれば、コンセントや乾電池無しでも自由に使えます。

 電源がとれない場所での利用の場合、導入を考えても良いかと思います。

 そのほか、アルカリ乾電池(単3×6本)でも動きますが、その場合は、Wi-Fiは利用不可です。

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 以上、ブラザーP-touch PT-P750Wの紹介でした。

 1万円前後のPC専用の製品として見た場合、印字品質・印刷速度などの基本スペックは相当良いと言って良いでしょう。

 スマホ利用をしない方で、24mmまでのラベル対応で足りそうならば、本機は有力な選択肢になるでしょう。

 一方、36mmの幅広ラベルが使いたい場合、次に見る上位機を選ぶ必要がありますが、値段差は相当あります。

 近い価格帯だとブラザーでは選択肢がないので、前半で見たテプラのSR5900Pを選ぶことになるかと思います。

 同じく、高速、高解像度でありつつ36mmに対応しますので。


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 【2016年発売】

 【有線・無線LAN】

 32・ブラザー ピータッチ PT-P950NW
  ¥38,390 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

 【無線LAN】

 33・ブラザー ピータッチ PT-P900W
  ¥25,845 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:360×720dpi
印刷速度:80mm/秒
対応ラベル:4mm-36mm
自動カット:ハーフカット対応
接続:USB・LAN・Wi-Fi
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
電源:ACアダプタ・(専用充電池)

 PT-P950NWPT-P900Wは、ブラザーの「ビジネス向け」のラベルプリンターの最上位モデルです。

 2機種ありますが、接続方法と本体色の違いになります。

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 本体サイズは、幅118cm×奥行192cm×高さ146cmです。

 完全に設置用で、持ちはこびには不適です。

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 パソコンとの接続は、機種によって異なります。

 PT-P950NWは、USB・有線・Wi-Fi、PT-P900Wは、USB・Wi-Fiに対応です。

 いずれの機種もWindowsとMacに対応します。

 このほか、業務用としてシリアルポートと内蔵フォントも装備します。

 ラベル作成ソフトは、下位機種と同じP-touch Editorです。

 スマホの対応は、Wi-Fiを利用します。

 下位機種と違って、NFCは未搭載です。

 印刷に使うヘッドは、最大で360dpi×720dpiの高解像度印刷に対応します。

 この点では、業界最高レベルの解像度です。

 印刷速度も、最大で約80mm/秒と、スペック的に優れます。

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 使用できるテープの幅は、3.5mmから36mmです。

 ビジネス用としては唯一36mmに対応します。

 印刷可能範囲が広いため、カットしなくても「ほぼ縁なし」のラベルの作成が可能です。

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 また、本機の場合、家庭用と共通のTZeテープだけでなく、業務用のHGeテープにも対応します。

 HGeテープは、本機の、高速印刷・高解像度印刷を利用するための専用テープです。商用ラベルを作る際には便利です。

 TZeテープは、最大360dpi、最大60mm/秒となりますが、それでも高速ではあります。

 ラベルのオートカット機能は、搭載です。

 剥がしやすいハーフカット機能も搭載します。

 電源は、ACコンセントのほか、別売リチウムイオン電池(PA-BT-4000LI)による利用に対応します。乾電池には非対応になります。

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 以上、ブラザーPT-P950NWPT-P900Wの紹介でした。

 どちらかと言えば、専門業者が組込システムの1つとして導入する機材を「バラ売り」しているような機種であり、価格です。業務用のHGeテープを利用することが前提の製品ですし、専門特化された製品ではあります。

 単品で導入したい方は限られるでしょうが、高解像度・高速印刷が必要な場合は効果があるとは言えます。


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 【2023年発売】

 34・ブラザー QL-820NWBc
  ¥23,280 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

 【下位機】(2017年発売)

 35・ブラザー QL-800
  ¥13,500 Amazon.co.jp (5/12執筆時)

印刷解像度:300dpi
印刷速度:176mm/秒
対応ラベル:4mm-62mm(専用)
自動カット:
接続:USB・LAN・BT・Wi-Fi
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
電源:ACアダプタ

 QL-820NWBcは、ブラザーのQLシリーズに属する製品です。

 ただ、家庭用にもありましたが、こちらは普通のラベル(=熱転写ラミネート ラベル)ではなく、感熱ラベルを利用するタイです。 

 また、QL-800は、廉価版で、USB接続だけになる機種です。

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 【黒印字】

 ・brother 長尺紙テープ DK-2210 30M
   ¥1,414 楽天市場 (5/12執筆時)

 印刷コストは、相当程度、この方式のが安いです。

 QLシリーズは、ロール紙形状のDKテープ(約30M巻)が使えるためです。

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 しかし、先述のように、感熱紙は(大昔のFAX用紙のように)日光や摩擦熱(指でのひっかき)などには弱いので、長期保存には向かないです。

 逆に言えば、個人経営のお店のラベルなど、単機の消耗品的なものを格安で作るには、このタイプはランニングコスト面では良いでしょう。

 202306051448.jpg

 【黒赤印字】

 ・brother 黒赤 長尺紙テープ DK-2251 15M
   ¥2,211 楽天市場 (5/12執筆時)

 なお、家庭用の感熱ラベルと違って、業務用は基本単色です。ただし「黒赤」2色文字刷り用のラベル展開はあります。

 印刷速度は、176mm/秒ですから、高速です。

 この部分でいえば、お医者さんなどのカウンター業務でもなにかしら利用価値があるように思います。

 解像度は、300dpiです。

 仕組み的にこの水準で良いかと思います。

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 以上、ブラザーのQL-820NWBcの紹介でした。

 若干今回の記事の趣旨に外れる「短期利用ラベル」製品なので「ざっくりめ」の紹介に止めました。

 ただ、本文中で書いたように、小規模企業ならば、こうしたものも利用価値はあるように思います。

ーーー

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 【2022年発売】TD-2135NWB/N

 36・ブラザー TD-2135NWB
  ¥59,720 Amazon.co.jp(5/12執筆時)

印刷解像度:300dpi
印刷速度:152mm/秒
対応ラベル:19mm-63mm(専用)
自動カット:
接続:USB・LAN・BT・Wi-Fi
スマホ:対応
パソコン:Win & Mac
電源:ACアダプタ

 このほか、感熱ラベルをつかう機種は、TD-2135NWB/Nなど大きなものも存在します。

 ただ、ラベルの種類がさらに変わります(RDロール)。

 お医者さんの血圧計の印字用みたいな感じですし、業者設置が前提のBtoB的なものと言えます。

次回に続く
ラベルライターのおすすめは結論的にこの機種!

 以上、今回はラベルライター(ラベルプリンタ)の比較の2回目記事でした。

 記事は、もう少しだけ続きます。

  201903261953.jpg  

3・ラベルライターの比較 (3)
 3-1:カシオ〈ネームランド〉
4・ラベルライターの比較 (4)
 4-1:最終的なおすすめの提案【結論】 

 次回の3回目記事こちら)では、残してしまったカシオ製品を紹介します。

印字の美しさ ★★★★★
印刷速度   ★★★★★
ラベルの多さ ★★★★★

家庭での利用 
★★★★★
仕事での利用 ★★★★★
使いやすさ  ★★★★★
総合評価   ★★★★★

 その上で、最終回の4回目記事こちら)に入ります。

 全機種から、最終的な「結論」として、いつものように、目的別・用途別に、Atlasのおすすめ機種をあげていきます。

 引き続きよろしくお願いします。

 3回目記事は→こちら

posted by Atlas at 23:56 | PC周辺機器

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