【今回レビューする内容】2023年 本格的な単焦点コンデジの性能とおすすめ・選び方:高級単焦点デジカメの違いや性能ランキング
【比較する製品型番】リコー RICOH GR3 GRV RICOH GR IIIx Urban Edition 富士フイルム X100V RICOH GR IIIx SONY DSC-RX1 DSC-RX1R SIGMA dp0Quattro dp1Quattro dp2Quattro dp3Quattro X100V-B X100V-S X100F-B X100V X100F-B
今回のお題
単焦点のデジタルカメラのおすすめ機種はどれ?
ども、Atlasです。
今回は、2023年1月現在、最新の「レンズが明るい」単焦点のコンデジの比較です。
1・小型の高級デジカメ(3-7倍)
1-1:キヤノン
1-2:パナソニック
1-3:ソニー
2・高倍率の高級デジカメ(8-25倍)
2-1:ソニー
2-2:パナソニック
2-3:キヤノン
3・単焦点の高級デジカメ(1倍)
3-1:リコー〈Pen〉
3-2:富士フイルム
3-3:ソニー
4・超高倍率ズームのデジカメ(40倍-)
4-1:キヤノン
4-2:ニコン
4-3:パナソニック
4-4:ソニー
5・おすすめの高級デジカメ 【まとめ】
=選び方の提案と、最終的なおすすめ
今回の記事は、高級コンデジの比較記事全体としては、3回目記事にあたります。
光学ズーム機能のない1倍率レンズとなる「単焦点のデジカメ」に特化した紹介です。
このタイプは、ズームがないので足で動いて、画角を決める必要があります。
しかし、明るく、解像感もあり、ボケ味がある写真が撮りやすいジャンルです。
なお、1回目記事の冒頭(こちら)では、「高級デジカメの選び方の基本」の解説をします。
よろしければ順番にお読みください。
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画質の良さ ★★★★★
ズーム倍率 ★★★★★★
フォーカスと連写 ★★★★★
手ぶれ補正 ★★★★★
動画撮影 ★★★★★
軽量性 ★☆☆☆☆
スマホ連携 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
以下では、いつものように、各機種を比較していきます。
そして、最後に「結論」として、上表の様な観点から、目的別・予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案する形式で書いていきます。
3-1・リコーのデジタルカメラ
というわけで、具体的な製品を比較していきます。
はじめにリコーの製品からです。
同社は、伝統的に単焦点には「最もこだわりがある」光学メーカーです。
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以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思うポイントを青字系で記していきます。
【2019年発売】
24・リコー RICOH GRIII 15041
¥121,479 楽天市場 (1/11執筆時)
光学ズーム:1倍
撮像素子:APS-Cサイズ
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:-----
画素数:2424万画素
焦点距離 :28mm(単焦点)
手ぶれ補正:3軸(4段補正)
モニター:3型液晶(約123万)
ファインダー:なし
AF:ハイブリッドAF (25点)
連写:約4枚/秒
動画:4K非対応
重さ:227グラム(電池込258g)
リコーのGR DIGITAL IIIは、10年以上前の「高画質カメラブーム」の火付け役となったシリーズの製品です。
ただ、次に紹介する新機種が登場したので、世代的には「1つ前」になります。
本体の重さは、電池込みで258グラムです。
ズームを搭載しない機種ですが抜群に軽いわけではありません。
極度に軽量化せず、操作性を向上させるレバーやダイヤルを重要視した設計と言えます。
ただ、軽量で剛性の高いマグネシウム合金を採用するなど、工夫は見られます。
ズーム倍率は、単焦点なので1倍です。
後述するように、ズームがない分、画質は期待できます。
撮像素子は、APS-Cサイズの撮影素子です。
コンデジでは「最大のサイズ」で、効果的に光を取り込めるため、情報量多めで解像感の高い写真の仕上がりです。
写真のボケ味は相当期待できます。
レンズの明るさは、F値2.8です。
冒頭示した「高画質デジカメ」の基準は超えますが、28mmの焦点距離でこの値は、あまり高いとも言えません。
ただ、旧モデルと比べれば、新しいGRレンズとなり、色収差の抑制に成功し、GRとくゆうの「すがすがしい画質」に、磨きがかかっています。
画質面での特徴は、「ローパスレス」を採用している点が挙げられます。
ローパスとは、写真のモアレ(=しま模様)を防ぐために、写真の輪郭を故意にぼかすため技術です。
基本的にどのデジカメでも採用されますが、写真全体がボケるという難点がありました。
「ローパスレス」は、この機構なしに処理できるので、風景写真などの解像感(クッキリ度)が増します。
一方、モアレ対策をしたい場合は、疑似的にローパスフィルタを再現した「ローパスセレクター」で3段階で、エフェクトをかけることも可能です。
本機は、多重露出やインターバル合成など、イメージコントロール系の機能も多彩です。
HDR機能(ハイダイナミックレンジ)は、一方、「HDR調」との表現です。
どうも、逆行時の白飛びなどを補正するための写真の合成は非対応のようです。
逆光に関するほかの補正もないので、この部分の対策はあまりないといえます。
ISO感度は、オート時で最大で、ISO102400です。
夜間撮影時のノイズ処理に強いのも、単焦点機の魅力です。
オートフォーカスは、ハイブリッド方式です。
これは、デジカメに使われるコントラスト式と、ミラーレスに使われる像面位相差式をミックスした方式です。
リコーとしては初搭載です。
GR3の測距点の数値は仕様表では非公開ですが、説明書によると、最大25点です。
合焦速度は、(この方式の枠内では)あまり速くないでしょう。
速度も公開もされません。
オート撮影モードは、特段のものは装備しません。
顔検出機能は、搭載です。
スマホでもお馴染みの機能ですが、検出精度が高い場合、AFが正確で速くなります。
一方、他社上位機のように、より精度が良い瞳検知には非対応です。
また、追随もしませんが、単焦点機ということで、さほどマイナスではないと思います。
連写速度は、4コマ/秒です。
この部分も重視されない構造です。
いずれにしても、AFや連写の点で、動く被写体にはあまり強くないカメラで、スナップや風景用に向くカメラと言えます。
手ぶれ補正は、本機は、3軸の手ぶれ補正です。
上下の角度ブレだけでなく、回転ブレに対応しています。
小型のコンデジでの搭載は珍しいです。
動画を除き、写真に5軸手ぶれ補正(ハイブリッド型)を使えるコンデジはないので、この部分では最高性能です。
補正量もシャッター速度4段分の光学式補整が搭載と強力です。
ただ、単焦点カメラは、手ぶれしにくいので、ここまでの性能は、オーバースペックとも言えます。
液晶モニターは、3.0型の約103万ドットと問題の無い性能です。
タッチパネル式で、タッチシャッターにも対応します。
・リコー RICOH GV-1 172780
¥22,320 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
ファインダーは、未装備です。
必要に応じて、外部ファインダーを購入します。
ただし、視野率は90%です。
ネットワーク機能は、Wi-FとBluetooth LEが搭載されます。
Bluetoothは、低消費電力のBluetoothLEに対応するため、常駐してもスマホ・カメラのバッテリーに影響を与えません。
そのため、カメラの電源がオフの状態でも写真の確認・転送操作が可能です。自動転送も対応です。
なお、本機は、同じアプリで、転送時に、BluetoothからWi-Fiに自動的に切り替わる仕様で、速度もスムーズです。iPhoneのAirdropと同じ仕組みです。
なお、スマホの位置情報(A-GPS)をBluetoothで転送し、自動付与もできます。
動画は、一方、フルハイビジョン画質(30フレーム/秒)までとなります。
最近は4K動画対応機も多いので、「オマケレベル」の性能です。
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以上、リコーのGR3シリーズの紹介でした。
2019年登場の製品ですが、今でも、「現在水準」として通用する機能を網羅していると言えます。
単焦点ですから、一般向けではないですが、それでも構わない上級者には、旧機からの「買い替え用」としても、間違いなくオススメできます。
【2021年発売】
【通常製品】
25・リコー RICOH GR IIIx
¥126,629 楽天市場 (1/11執筆時)
【2022年発売】(期間限定色)
25'・リコー RICOH GR IIIx Urban Edition
¥(123,120) Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム:1倍
撮像素子:APS-Cサイズ
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:-----
画素数:2424万画素
焦点距離 :40mm(単焦点)
手ぶれ補正:3軸(4段補正)
モニター:3型液晶(約123万)
ファインダー:なし
AF:ハイブリッドAF (25点)
連写:約4枚/秒
動画:4K非対応
重さ:232グラム(電池込262g)
リコーの RICOH GR IIIx は、2021年に登場したRICOH GRの新型です。
今回も3-4年降りの新機種登場でしたが、RICOH GR IIVではなく、 RICOH GR IIIのレンズ部分を換装した「カスタマイズ」機でした。
なお、2022年初頭に「全世界2000台限定」でGR IIIx Urban Edition Special Limited Kitがでました。
それは売り切れましたが、ストラップ・シューカバーなどの外装を付けず、本体のみ限定版と同じ仕様(グレーの特別塗装で、青色のリングキャップ)にした製品が、あとから出ています。
こちらだけ、露出・オートフォーカスに新モードが追加ですが、これらは、ファームウェアのアップデートで、他機にも提供されました。
本体の重さは、電池込みで262グラムです。
ようするに、筐体は同じであり、重さも変わりません。
また、基本レンズのスペック以外は、1つ上の先行機と「同じ」なので、繰り返しの説明はしません。
レンズの明るさは、F値2.8です。
F2.8-F16なので、先行機とこの部分は合わせています。
ただ、焦点距離が35mm換算値で、28mmから40mmに換装されています。
適切な画角の比較図がないですが、GRIIIで28mmで撮れていた写真が上図とすると、35mmの線と50mmの線の中間あたりのサイズです。
GRIIIと同じで(画素は落ちるものの)クロップができます(50mm 71mm)。
あとは基本的に同じです。
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以上、リコーのRICOH GR IIIx の紹介でした。
基本的には、既存のGRファンが2台目として「新しい絵」を撮りたい場合、入手するパターンが多い機種でしょう。
本機は、旅行で風景などを撮る場合はあまり向きません。しかし、スナップほか、少し離れたものを撮影する分には、こちらの方が良いかと思います。
GRIII(左)と比べた、GR IIIx のカタログ写真(右)が向く用途を端的に示しています。
そのほか、リコーは「自然な遠近感」と表現しますが、遠近感が自然なので、小さいモノを撮影する分にも本機のほうが向くでしょう。
一方、ローパス採用などもともと28mmで発展してきたシステムですので、どちらか「おすすめ」を挙げるならばGRIIIです。
ただ、以上のような目的があうならば、もちろん、 GR IIIx を選ぶ価値があります。
3-2・富士フイルムのデジタルカメラ
続いて、富士フイルムの製品です。
ニッチなカメラが結構得意なメーカーで、やはり単焦点も出します。
【2020年発売】
26・富士フイルム X100V X100V-S
27・富士フイルム X100V X100V-B
¥233,700 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム:1倍
撮像素子:APS-C
広角側の明るさ:F2.0
望遠側の明るさ:-----
画素数:2610万画素
焦点距離 :23mm(単焦点)
手ぶれ補正:なし
モニター:3型タッチパネル(162万)
ファインダー:有機EL(369万)+OVF
AF:ハイブリッドAF(425点)
連写:約11コマ/秒
動画:4K対応(30p)
重さ:428グラム(電池込478g)
富士フイルムのX100Vは、10万円台の高級単焦点カメラです。
本体の重さは、電池込みで478グラムです。
やはり、軽量性を突き詰めるより、サブダイヤルを充実させたり、後述するように、ズームを搭載しない機種ですが抜群に軽いわけではありません。
極度に軽量化せず、操作性を向上させるレバーやダイヤルを重要視した設計と言えます。
ズーム倍率は、単焦点なので1倍です。
撮像素子は、APS-Cサイズの大型の撮像素子です。
リコーのGRIIと同じく、ローパスレスセンサーです。
風景を撮ることが多い単焦点カメラ向きの技術だからでしょう。
レンズの明るさは、F2.0です。
これは今回紹介するカメラ全体からしても、極めて明るいレンズです。
また、焦点距離は23mmですので、リコーのGRIIよりも多少広範囲が撮れます。
HDR機能は、本機は対応です。
夜間や、逆光時の黒つぶれ・白飛びなどには強いでしょう。
ISO感度は、オート時にISO12800、拡張時にISO51200です。
画素数の違いはありますし、十分な水準ですが、数値としてリコーに負ける部分ではあります。
オートフォーカスは、像面位相差AFとコントラストAFを自動選択するハイブリッドAFです。
測距点は最大425点です。
一方、本機の旧機種は最速0.08秒という高速性の記述がありましたが、新機種は見あたらなくなっています。
オート撮影モードは、本機も特段のものは装備しません。
顔検出機能は、本機も対応です。
精度の必要な瞳AFも対応し、瞳の左右の識別も可能な精度です。
動く被写体への追随性については、表明がないですが、本機は、単焦点機ですし、問題ありません。
連写速度も、11コマ/秒と、単焦点機のデジカメとして最高クラスです。
高速AFと高速連写対応という点では、子どもの動きのような決定的な瞬間を逃したくない人には良い製品です。
なお、電子シャッター利用時は、最大30コマ/秒となります。
手ぶれ補正は、単焦点機種の場合、手ぶれが起こりにくいので、本機は採用しません。
液晶モニターは、3インチです。
タッチパネル対応で、チルト式ですが、チルトの可動範囲はさほど大きくないです。
EVF:0.5型・369万画素・視野角100%・0.66倍
OVF:視野角95%・0.52倍
ファインダーは、アドバンスト・ハイブリッドビューファインダーを装備します。
これは、表示のタイムラグがない光学式(OVF)の上に、ピントエリアを拡大表示したり、各種データを重ねて表示できる電子式ファインダー(EVF)を組み合わせた、新世代のファインダーです。
また、OVFとしても、EVFとしても単独稼働できる仕様で、この機種の「売り」の部分です。
ネットワーク機能は、Wi-FiとBluetooth LEを搭載です。
スマホの位置情報(A-GPS)を自動取得できるほか、撮影画像の自動転送にも対応します。
動画撮影機能は、4K対応です。
単焦点機では珍しいですが、動画用の手ぶれ補正がないので、やはり「オマケ」レベルです。
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以上、富士フイルムのX100Vの紹介でした。
リコーのGR3のライバル機種です。
比較すると、レンズの明るさとオートフォーカスとファインダーや連写力も、こちらが強力です。
手ぶれ補正機能は、単焦点ではあまり意味が無いことをふまえると、画質を重視する場合はこちらを選ぶのも良いでしょう。
ただ、本体は重めで、Bluetoothが未搭載ですから、日常持ち歩く「ガジェット」として選ぶ場合は、より新しいGR3がオススメです。
結論的にいえば、(ハイアマチュア向け)カメラとしてはX100Vが、(気軽で一般的な)ガジェットとしてはGR3が優れていると言えます。
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【2017年発売】(中古)
28・富士フイルム X100 X100F-B
29・富士フイルム X100 X100F-S
¥156,000 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム:1倍
撮像素子:APS-C
広角側の明るさ:F2.0
望遠側の明るさ:-----
画素数:2430万画素
焦点距離 :23mm(単焦点)
手ぶれ補正:なし
モニター:3型(104万)
ファインダー:有機EL(236万)+OVF
AF:ハイブリッドAF(425点)
連写:約8コマ/秒
動画:4K対応(30p)
重さ:419グラム(電池込469g)
なお、本機の旧機種となるのがX100Fです。
ただ、現状は「中古市場」だけです。
X100Vと比較する場合、液晶モニターがチルト・タッチパネルに非対応である点、画素数が低めな点、4K動画の撮影に対応しない点、EVFの解像度が低い点、顔検出機能(AF)の精度が低い点、連写性能などが相違点です。
そのほか、レンズについても、F値などのスペックは同じですが、非球面レンズを1枚増やした新設計です。同社によれば、解像感とコントラストの面で、向上しています。
その他は、ネットワーク面でBluetoothが旧記の場合不採用です。
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要するに、画像エンジン、レンズ、ネットワークと全面的に見直した「2代目機」です。新機種は、初号機の問題点を全面的に間然した機種と見込めるので、新機種が良いでしょう。
3-3・SONYのデジタルカメラ
つづいて、ソニーの単焦点です。
【2012年発売】
【ローパス】
30・SONY DSC-RX1
¥203,683 楽天市場 (1/11執筆時)
【ローパスレス】(中古価格)
31・SONY DSC-RX1R
¥(148,800) 楽天市場 (1/11執筆時)
光学ズーム:1倍
撮像素子:フルサイズ
広角側の明るさ:F2.0
望遠側の明るさ:-----
画素数:2430万画素
光学ズーム: なし
焦点距離 :35mm(単焦点)
手ぶれ補正:なし
モニター:3型(130万ドット)
ファインダー:別売
AF:コントラスト式(25点)
連写:約5コマ/秒
動画:4K非対応
重さ:453グラム(電池込482g)
DSC-RX1は、現状で手に入る単焦点コンデジでは最高級クラスのモデルです。
正確には上位機としてSONYのDSC-RX1RM2という機種もありますが、35万円近い価格で安定している「プロ用」です。
なお、こちらについては、ローパスレスとローパスありの2種が選べます。
本体の重さは、電池込みで482グラムです。
こちらも、軽量性よりも操作性を重要視する設計です。レンズリングなど、一眼レフ並の工夫があり、使いやすさの面で、ハイアマチュアの需要に足るモデルです。
ズーム倍率は、単焦点なので1倍です。
撮像素子は、20万円台の一眼レフ並であり、フルサイズです。
APS-Cサイズより一回り大きな素子です。
一眼レフの場合は、フルサイズだと交換レンズ構成が変わるため敷居が高いです。
ただ、コンデジならばその心配がないので良さそうです。
レンズの明るさは、F2.0です。
この点では、富士フイルムと同じですが、35mm換算の焦点距離は、富士フイルムの場合23mmで、こちらは35mmです。
Atlasは大きな建物全体を撮りたい人なので、このタイプはやや不慣れですが、画角が狭めですので、スナップなどにはむしろ向く仕様です。
HDR機能は、対応です。
ISO感度は、オート時最大でISO25600という水準です。
手ぶれ補正は、単焦点機種の場合、この機種も採用しません。
オートフォーカスは、測距点25点、連写速度も、5コマ/秒です。
このあたりのスペックは振るいません。
この部分は、画像エンジンの新しさにも左右される部分なので、現状ではやや弱くなっています。
顔検出機能は、搭載です。
追尾機能もありますが、瞳AFには対応しません。
液晶モニターは、3インチの稼働しないタイプのモニターが付属します。
ファインダーは、付属せず、マルチインターフェースシュー経由の別売対応です。
ネットワーク機能は、Wi-Fiを含めて未搭載です。
動画もフルハイビジョン画質(60フレーム秒)までと限定的な対応です。
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以上、ソニーのDSC-RX1の紹介でした。
息の長いロングセラーですが、やはり、エンジン回りの設計の古さは感じます。
個人的には、フルサイズを長期で試したい願望はあるのですが、やや躊躇う部分もあります。
3-4・シグマのデジタルカメラ
つづいて、シグマの単焦点のコンデジです。
交換レンズでむしろ有名ですが、結構ニッチなカメラも出します。
【2015年発売】(中古含む)
【焦点距離 21mm】
32・SIGMA dp0Quattro
¥79,800 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
【焦点距離 28mm】
33・SIGMA dp1Quattro
¥74,800 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
【焦点距離 45mm】
34・SIGMA dp2Quattro
¥128,000 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
【焦点距離 75mm】
35・SIGMA dp3Quattro
¥169,800 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム:1倍
撮像素子:APS-Cサイズ
広角側の明るさ:F2.8(dp0以外)
望遠側の明るさ:-----
画素数:2430万画素
焦点距離 :35mm(単焦点)
手ぶれ補正:なし
モニター:3型液晶(130万)
ファインダー:別売
AF:25点(コントラスト)
連写:約5コマ/秒
動画:4K非対応
重さ:410-500g(電池除く)
シグマのQuattroは、交換レンズで有名な日本のシグマが発売するカメラです。
本機もサイズによっては新品在庫がすでにない機種です。
こちらは、焦点距離が異なる4種類の機種がラインアップされます。
本体の重さは、こちらは電池抜きの重さですが、410-500gです。
重さとしては、他機と同等クラスですが、16cmという横幅は非常に特徴的です。
なお、グリップ部分はバッテリーを搭載します。
割と電池を「喰う」機種のようで、面白い格好になっているようです。
ズーム倍率は、単焦点なので1倍です。
ただし、先ほど書いたように、焦点距離は4種から選べます。35mm換算値を載せておきましたが、売れ筋は、21mmと28mmの高各モデルです。実際、これくらいが使いやすいでしょう。
撮像素子は、APS-Cです。
こちらはシグマの米国の子会社が開発したFoveon X3センサーを採用します。
水平に配置する他社センサーと異なり、カラーフィルターを垂直に配列しているのが特徴で、セルごとに全ての色情報を記憶できます。
これにより、色や光の情報が残りやすいという特性や、モアレが発生しないなど優れた特性が得られます。
デジタルぽさがない、ヌメリを感じる解像感を得られることで一部に人気です。
レンズの明るさは、F2.0です。
手ぶれ補正は、採用しません。
オートフォーカスは、コントラスト式で、測距点9点と、この部分は他機より弱いです。
連写速度は、スペックは非公表です。
最大5コマ前後と思われます。
液晶モニターは、3インチの稼働しないタイプのモニターが付属します。
ファインダーは、付属しません。
別売で LCDビューファインダー(LVF-01)が用意されます。
Amazonの場合、セットとなるキットが選べますす。
ネットワーク機能は、Wi-Fiを含めて未搭載で、動画も未対応です。
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以上、シグマのQuattroの紹介でした。
Foveon X3センサーという明確な「主張」がある点で、興味深い機種です。
ややクセがある画質と、形状と使い勝手の悪さから、一般向けにはおすすめできません。自動で綺麗な写真がバッチリ撮れるカメラではないので。
しかし、写真を撮ることを芸術的な意味で「目的化」できる方は、考えても良い機種でしょう。
次回につづく!
高級コンデジのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、高級デジカメのうち単焦点なデジカメに関するレビューでした。
記事は、もう少し続きます。
1・小型の高級デジカメ(3-7倍)
1-1:キヤノン
1-2:パナソニック
1-3:ソニー
2・高倍率の高級デジカメ(8-25倍)
2-1:キヤノン
2-2:パナソニック
2-3:ソニー
3・単焦点の高級デジカメ(1倍)
3-1:リコー〈Pen〉
3-2:富士フイルム
3-3:ソニー
4・超高倍率ズームのデジカメ(40倍-)
4-1:キヤノン
4-2:ニコン
4-3:パナソニック
4-4:ソニー
5・おすすめの高級デジカメ 【まとめ】
=選び方の提案と、最終的なおすすめ
5回目記事(こちら)は、高級デジカメの記事の結論編です。
画質の良さ ★★★★★★
ズーム倍率 ★☆☆☆☆
フォーカスと連写 ★★★★☆
手ぶれ補正 ★☆☆☆☆
動画撮影 ★★★☆☆
軽量性 ★★☆☆☆
スマホ連携 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★★
ここまで紹介してきた全機種から、以上のような評価軸をもとに、目的別・予算別にオススメの「最強デジカメ」を提案していきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
→結論記事は、こちら!
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