1回目からの続き記事です→こちら
3-1・ブラザーの特大インクプリンタ
1・A4カラープリンタの比較 (1)
1-1:エプソン
1-2:ブラザー
1-3:キヤノン
2・A4カラープリンタの比較 (2)
2-1:HP
2-2:エプソン〈特大インク〉
2-3:キャノン〈特大インク〉
3・A4カラープリンタの比較 (3)
3-1:ブラザー〈特大インク〉
3-2:HP〈特大インク〉
3-2:最終的なおすすめの提案【結論】
3回目記事では、ブラザーの発売する、低コストのインクジェットプリンターをみています。
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今回も以下の本文では、高評価できる部分は赤字で、イマイチな部分は青字で書いていくことにします。
Windows 7〜11 Mac 10.11〜13.0
【2021年発売】
37・BROTHER PRIVIO DCP-J1200N
¥19,098 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約16枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:非対応
サイズ:横幅435×奥行351×高さ161mm
DCP-J1200Nは、ブラザーのファーストタンク搭載機です。
大容量タンク搭載で、印字品質を落とさず、「インクコストが安い」のが自慢というシリーズになります。
本機のシステムは、プリンタ・スキャナ・コピー機能が付いた「複合機」です。
液晶パネルがなく、本体は、実用重視で「割り切った」感じの外観です。
本体サイズは、横幅435×奥行351×高さ161mmです。
ADF(原稿自動送り)ほか、自動両面印刷もないので、背は低めです。
いずれにしても、設置に問題なく、家庭用の省スペースモデルと言えます。
【モノクロ2500枚、カラー1500枚】
インクカートリッジ LC414BK【黒】
¥1,958 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インクカートリッジ LC414C【シアン】
インクカートリッジ LC414M【マゼンダ】
インクカートリッジ LC414C【イエロー】
¥2,039〜 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
注意点は、セット販売がなく単品販売の価格だと言うことです。
ただし、「ファーストタンクモデル」で、モノクロ2500枚、カラー1500枚というかなり多めの印刷可能枚数を実現しています。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約16.2円
A4普通紙カラー 約5.5円
A4モノクロ 約0.9円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約10.6円
フォト年賀状印刷 15.6円
A4フォトカラー 約58.6円
インクのコストパフォーマンスは、上表の通りです。
写真印刷のコストは、Amazonでの売価基準でみても、先ほどの機種より、さらに25%ほど安いです。
普通紙印刷のコストは、公開印刷コストベースでも、A4カラー印刷で1枚5.5円前後、A4白黒印刷の場合は、約0.8円程度です。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約10.0円
A4普通紙カラー 約4.1円
A4モノクロ 約1.6円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約4.5円
フォト年賀状印刷 約6.7円
A4フォトカラー 約25.0円
本機は、タンク詰め替え式ではなく、カードリッジ式ですので、先ほどみたキヤノンのPIXUS XK110(上表)がライバルと言えます。
比較すると、本体価格は本機が有利で、印刷コストは多少負けます。
キヤノンは(写真のように)「セット販売品」を買った場合の印刷コストになので、表に示したほどは大きくは変わらないとはいえ、少なからず差はあります。
ブラザーの場合、1回のインク交換にかかるコストは、1本2000円前後と高めです。その部分も含めて、仕事に使うにせよ、あまり一般家庭向きではないとは言えます。
インクは使わず放置しておくと劣化します。2年寿命ですから、「1回買って5年使おう!」というような動機ならば、この機種は避けた方が良いです。
少なくとも1ヶ月に100枚は印刷する方にだけオススメします。
カラー印刷のクオリティは、本機に限っては2021年モデルながら、1.5plの最小液滴量です。
この部分だけでみると、(諸説あるものの、ブラザー基準では)2plの2021年機より画質は上でしょう。
大容量インク搭載のビジネスモデルだからといって、ヘッドの質などが妥協された作りではないです。
文字印刷のクオリティも、下位機種と同じ水準です。
ここは、評判が良いため、期待して良い部分です。
印刷速度は、1分間にカラー9枚・モノクロ15枚です。
カラーはそこそこですが、仕事で速度が必要なのはモノクロなので、たいていは問題ないでしょう。
ネットワークは、本機も、Wi-Fiが装備されます。
ブラザーは2021年に新アプリになったのですが、(液晶のない)本機でも、スマホで全体の設定ができる用にするためでしょう。
スキャナー解像度は、1200dpi×2400dpiと平均値をクリアします。
ただし、1回目記事でみた同社の(大容量インクではない)中級機と比べた場合、ADF(原稿自動送り)が装備されません。
また、CDのレーベル印刷には非対応となり、NFCも未装備です。
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以上、 ブラザーのDCP-J1200Nの紹介でした。
本体価格がやや高額な分、インク価格を「相当やすくしている」というモデルです。
例えば、PTA活動で大量のチラシの印刷が想定されるなどの場合は、総コスト面でこの機種は有利でしょう。
一方、年間の印刷枚数が1000枚以下ならば、インクの対応期限からして、さきほどの機種で良いと思います。また、自動両面印刷がない部分も注意してください。
自動両面印刷を含めて、家庭向きにもう少し使いやすい仕様ならば、もう少し評価できるという意味では少し残念な製品ではあります。
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なお、これ以外の、ブラザーの仕事向けインクジェット機は、(カラーインクを含めて)「全量顔料インク」のビジネス向けです。
そのため、【ビジネスインクジェットプリンタの比較記事】で、別に紹介しています。
3-2・HPの特大インクプリンタ
最後に、HPの販売する低コスト型のインクジェットプリンターをみていきます。
Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【2023年発売】
【エントリーモデル】
〈通常型番〉(青はAmazon限定)
38・HP Smart Tank 5105 1F3Y3A0-AAAA
38・HP Smart Tank 5106 4A8D1A0-AAAA
¥28,000 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
〈価格.com限定モデル〉(同じ製品)
39・HP Smart Tank 5105 1F3Y3A0-AAAA
¥26,050 HPダイレクト (8/24執筆時)
自動両面印刷:非対応
サイズ:横幅434.7×奥行361.6×高さ157.3mm
【スタンダードモデル】
〈通常型番〉(青はAmazon限定)
40・HP Smart Tank 6005 2H1W1A0-AAAA
40・HP Smart Tank 6006 4A8D1A0-AAAA
¥36,500 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
〈価格.com限定モデル〉(同じ製品)
41・HP Smart Tank 6005 2H1W1A0-AAAA
¥33,120 HPダイレクト (8/24執筆時)
自動両面印刷:対応
サイズ:横幅427.5×奥行364×高さ198.6mm
インク種類:染料+顔料(ボトル)
カラーインク数:3色
黒インク数:1色
印刷速度:約12枚/分(A4普通紙/黒)
HP Smart Tank 5105などは、HPの出す大容量インクプリンタです。
複数の機種がありますが、色以外は2種類に大別できます。
上位機(スタンダード)のみ、自動両面印刷がつきます。そのほか、普通紙カラー印刷の速度がやや速め(5枚→7枚)で、給紙量も多め(100→150枚)です。
そのほか、パネル操作部の形状や、スキャナ出力が2種類(JPEG PDF)になるなど、こまごまとした部分で異なります。
ただ、最も大きな違いは、やはり自動両面印刷と言えます。利便性からしたら、それだけでも上位機が良いでしょう。
あとはだいたい同じですので、上位機ベースに説明をしていきます。
本機のシステムは、プリンタ・スキャナ・コピー機能が付いた「複合機」です。
部品形状的には先発のキャノン機に似ているため、何らかの関係(部品単位のOEM)があるかもしれません。ただ、給紙トレイは、こちらの場合は下部に備えます。
本体サイズは、横幅427.5×奥行364×高さ198.6mmです。
原稿自動送りがある分、下位構成より大きめですが、許容範囲でしょう。
【モノクロ6000枚、カラー8000枚】
HP32 インクボトル 1VV24AA 【黒】
¥2,360 楽天市場 (8/24執筆時)
HP31 インクボトル 1VU26AA 【シアン】
HP31 インクボトル 1VU27AA 【マゼンダ】
HP31 インクボトル 1VU28AA 【イエロー】
¥1,969 楽天市場 (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
本機も単品販売です。なお、初期ボトルとして、黒だけ2回分はいるので、少しお得感があります。
一方、HPの家庭用は、緊急時など、モノクロ書類を「黒インクだけで印刷」できましたが、本機はできません。
「その代わりのおまけ」かとも思いましたが、「キャノン機と並べた」というのが正確でしょう。
メーカー公表印刷コスト
A4普通紙カラー 約0.93円
A4モノクロ 約0.33円
インクのコストパフォーマンスは、上表の通りです。
楽天市場の価格は直販よりやや高めだったので、実際のコストは掲載していません。
先述のようにキヤノン機(G3370)とシステムが似ていますが、コストも同じほどです。
印刷コストは、したがって、特大インクモデルとしても「良コスパ」です。
カラー印刷のクオリティは、やや注意が必要です。
HPは、すでにみた家庭用と同じで、1滴あたりの細かさの開示がないです。
引き続、2種のサイズで滴下するデュアルドロップボリューム テクノロジーは採用ですが、この部分が、得意とは必ずしも言えないでしょう。
実際、印刷コストにも、フォト用紙の場合のコストは非開示ですので。
とはいえ、ふちなし印刷も、光沢紙も対応にはなります。
文字印刷のクオリティは、黒は顔料インクなので、そこそこ良いです。
ただし、カラー顔料インクではないので、本格的なビジネス用インクジェットではないとは言えます。
印刷速度は、1分間にカラー7枚・モノクロ12枚です。
下位機種はカラー5枚です。
カラーは少し遅めですが、やはりキャノンと仕様は似ます。
ネットワークは、Wi-Fiが装備されます。
スキャナー解像度は、1200dpi×1200dpiです。
必要十分のスペックです。
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以上、 HP Smart Tank 5105などの紹介でした。
既にみたキャノンの詰め替えタイプ(G3370)と仕様が似るので、ある意味そちらと「本体価格が勝負」な製品です。仕様はそう大きく変わらないといえますから。
ただ、下部に給紙トレイがある分、使いやすいように思えます。
画質面は強調する部分があまりないのですが、低コストで(ふちなし印刷を含む)カラーチラシを(本当に)大量に作るような場合は、キャノン同様に選択肢になるでしょう。
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【2023年発売】
【スタンダードプラスモデル】
〈通常型番〉
42・HP Smart Tank 7005 28B54A #ABJ
¥39,700 HPダイレクト (8/24執筆時)
〈価格.com限定モデル〉(同じ製品)
42・HP Smart Tank 7005 28B54A #ABJ
¥38,221 HPダイレクト (8/24執筆時)
サイズ:横幅427.5×奥行364×高さ198.6mm
【ハイエンドモデル】
〈通常型番〉
43・HP Smart Tank 7305 28B75A#ABJ
43・HP Smart Tank 7306 28B76A#ABJ
¥47,000 HPダイレクト (8/24執筆時)
〈Amazon限定型番〉(同じ製品)
44・HP Smart Tank 7306 28B76A0-AAAA
¥43,800 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
〈価格.com限定モデル〉(同じ製品)
45・HP Smart Tank 7305 28B75A#ABJ
45・HP Smart Tank 7306 28B76A#ABJ
¥43,870 HPダイレクト (8/24執筆時)
サイズ:横幅427.5×奥行364×高さ240mm
インク種類:染料+顔料(ボトル)
カラーインク数:3色
黒インク数:1色
印刷速度:約15枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
なお、以上の上位機も、同時発売になりました。
スタンダードプラスは、給紙トレイを250枚に増やした、実用性重視のモデルです。
そのほか、印刷速度が、カラー9枚/分・モノクロ15枚/分と、やや速くなります。
ハイエンドモデルは、それに加えて、上部にADF(原稿自動送り)を装備します。
300dpiでの読み取り速度は不明ながら、ADFも自動両面対応で35枚まで一度に取り込めます。コピー速度をみても、実用水準の速度だと思います。
あとは、利用するインクを含めて、先ほどと同じとなります。
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結論的にいえば、仕事で大量印刷に使う場合は、価格に応じて性能は良いと言えます。
ただ、カラー部分が染料インクですので、完全な「仕事用」ではないです。仕事用ならば【ビジネスインクジェットの比較記事】でみている、全量顔料インクのモデルも合わせて考えてください。
ただ、そちらと違って「ふちなし印刷」ができる部分で、本機のような機種もニーズはあるものと思います。
今回の結論
インクジェット複合機のおすすめは結論的にこちら!
というわけで、今回は、4色インクジェットプリンター複合機について比較しました。
最後に、いつものように、目的別・予算別に「Atlasのおすすめ機種」を提案していきます。
第1に、最大限のクオリティ(ベスト)は期待しておらず、人より優れた程度(ベター)のクオリティで満足できる人には、
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2019年8月発売】
1・EPSON Colorio EW-052A
¥6,677 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
1・EPSON Colorio EW-052A
¥6,680 楽天市場 (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約4枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:
サイズ:高さ146×長さ390×奥行300mm
インクコスト ★★★☆☆
画質(普通紙)★★★★☆
画質(写真) ★★★★☆
印刷スピード ★★★☆☆
総合評価 ★★★★☆
エプソンのEW-052Aで十分だと思います。
4色インクの構成ですが、黒が顔料インクであり、文字印刷にも強いため、「普通紙」や「普通紙年賀状」に印字するならば、こちらで良いと思います。
ただし、写真印刷をしたい方、自動両面印刷が必要の方、印刷速度を要求する方は、他の上級機のほうが良いでしょう。
EPSON 4色パック MUG-4CL
¥3,954 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
EPSON ブラック RDH-BK-L
¥1,773 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約30.5円
A4普通紙カラー 約15.2円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約22.3円
フォト年賀状印刷 32.8円
A4Photoカラー 約122.8円
交換インクは、こちらです。
インク価格は標準的ながら、独立インク式なので、(ブラザーは除き)HPやキャノンの下位機種より有利です。
なお、他メーカーの「入れ替えインク」を使うと、万一の場合保証が効かなくなるので、最低1年間は純正インクを使いましょう。
Amazonベーシック USB2.0ケーブル
¥957 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
なお、EPSONのプリンターは基本的に無線LANでつなぐことを前提としてか、USBケーブルが別売りです。
写真のような形状のケーブルがご自宅にない場合は、アマゾンで同時に購入されれば良いでしょう。
第2に、1万円台の予算で買える家庭向きの「中級モデル」として、総合性能が最も高いと言えるのは、
【2022年11月発売】
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
3・ブラザー PRIVIO DCP-J526N
¥12,764 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約17枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:高さ151×奥行341×横幅400mm
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★★
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★
ブラザーの DCP-J526Nが良いでしょう。
先ほど「おすすめ」にしたエプソン機より少し高いですが、値段差分、性能は良いです。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約23.1円
A4普通紙カラー 約9.9円
A4モノクロ 約3.0円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約15.5円
フォト年賀状印刷 約22.8円
A4Photoカラー 約85.4円
印刷コストは、エプソン機に比べると、はっきりわかるほど安めです。
同じ4色インクタンク機のエプソンと比較して、純正インクタンクの価格が、写真印刷で約15%、モノクロ印刷で約30%低コストです。
印刷速度も、1分間にカラー9.5枚・モノクロ17枚です。
とくに黒印刷は、約3-4倍ほどエプソン機より速いです。
画質の面も、ブラザー機では、上位にあたる1.5plの詳細さをだせます。
先述のように、ブラザーは、他社と違ってインクを増やさずに「4色」にこだわって、その水準を上げてきました。
そのため、文字も写真も、4色機だけで言えば、水準が高いです。
もう少し予算を出せば、だいたい同じコストで、印字水準がさらに良いキャノンの5色機が射程に入ります。しかし、上を見たらキリがないでしょう。
いずれにしても、エントリークラスの機種の中では、最も「家庭向き」で、費用対効果もよいオススメの機種が本機です。
【通常型番】
Brother 4色パック LC411-4PK
¥3,906 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
Brother ブラック2個 LC411BK-2PK
¥2,142 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【Amazon型番】(エコパック)
Brother 4色パック LC411-4PK-E
¥3,550 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
Brother ブラック2個 LC411BK-2PK-E
¥1,784 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
なお「注意」ですが、プリンターに初期付属するインクは、各社とも「スターターインクカートリッジ」と呼ばれる「印刷枚数がやや少ないものです」。
これは、ブラザーだけではなく、本体の実売価格を下げるため、どのメーカーもやっています。そのため、できれば、インクを1セット購入しておけば良いと思います。
アマゾンでは、本体や交換インクなどブラザー製品がデンキヤよりもかなり安く売っているので、ランニングコストも低く済むでしょう。
すぐ減っていく黒インクは、最初にまとめて買っておけば送料と手間の節約になります。
第3に、家庭用だが、主にテレワークなどの仕事に利用するという方におすすめな中級モデルは、
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2021年発売】
【FAXなし】
4・ブラザー PRIVIO DCP-J926N-W
4・ブラザー PRIVIO DCP-J926N-B
¥16,880 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【FAXあり】
5・ブラザー PRIVIO MFC-J904N
¥24,7216 楽天市場 (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約17枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:高さ172×奥行341×横幅400mm
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★☆
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★
ブラザーのDCP-J926Nでしょう。
「テレワーク時代」に適応できる「仕事寄りの家庭機」として、まとまった性能ですので。
本体の設置性は、他社の家庭用と同等程度で、邪魔になりにくいと言えます。
【Amazon型番】(エコパック)
Brother 4色パック LC411-4PK-E
¥3,550 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
Brother ブラック2個 LC411BK-2PK-E
¥1,784 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約23.1円
A4普通紙カラー 約9.9円
A4モノクロ 約3.0円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約15.5円
フォト年賀状印刷 約22.8円
A4Photoカラー 約85.4円
インクのコストパフォーマンスは、さきほど「「おすすめ」とした同社の下位機種と同じインクなので、やはり安いです。
この部分は、テレワークで手元資料の印刷が増えた方などには、重要です。
ヒューレット・パッカードの上位機もインクコストは安そうですが、独立タンクではなく、コストが読めないので、やはりブラザーの方が安心でしょう。
印刷スピードも、1分間にカラー16.5枚・モノクロ17枚です。
ビジネス用機に匹敵する速度が出せます。
その上で、USB・無線LAN(Wi-Fi)・有線LANと接続法も多様です。
もちろん、他社機も搭載する両面印刷機能を含めて、ビジネスに必要な機能は網羅します。
印字品質は、速度を高めたので、最小液滴量が1.5plではなく2plに落ちます。
ただ、ビジネス用文書の印刷では目に見えて分かる差は出ないでしょう。
インクの種類・構成もは同で、カラーは染料インク・黒は顔料インクという、「写真も文字も得意!」という組み合わせで、値段相応のクオリティを期待できます。
年賀状にしても、(凝った写真年賀状などでないならば)十分に対応できるでしょう。
スキャナの部分も、格安の家庭用中級機では珍しく、片面ながらADF付きです。
紙の書類のコピーなどが必要になった場合、あるいは、紙書類をPDFとして送るようなシーンにも便利です。
第4に、仕事で、カラー図表入りの文字印刷もする方で、高い印刷クオリティが欲しい方におすすめなのは、
Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【スキャナ・コピーなし】(2022年)
10・Canon PIXUS TR703a
¥16,500 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
サイズ:幅372×奥行365×高さ158mm
【スキャナ・コピーあり】(2019年)
11・Canon PIXUS TS6330 【各色】
¥25,980 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
サイズ:幅372×奥行315×高さ139mm
【スキャナ・コピーあり】(2020年)
12・Canon PIXUS TS7430【各色】
¥33,099 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数:2色
印刷速度:約15枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅376×奥行359×高さ141mm
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★★
画質(写真) ★★★★★
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★★
キヤノンのピクサスがよいでしょう。
とくに、中位機と上位機は(新機種がでたので)値段が下がり目ですからお買得感があります。
3機ありますが、印刷速度・品質・コストはどれも同じです。
ただ、下位機種のTR703aは、スキャナ・コピー機能がない点には注意してください。
また、印刷する際に、勝手にトレイが空いてプリント完了してくれるのは、上位機のTS7430のみです。
このギミックは、他社ではもう少し上級機しか搭載しないので、「結構高級感を感じ」ます。
文字印刷は、どの機種も同等です。
というより、他社と比較した場合、本機のような5色でなくとも、ブラザーの4色モデルで十分綺麗です。
ただし、例えば、飲食店のメニュー表作りなど、白黒文字とカラー写真の混在文書を印刷する際に、特にカラー部分の4色インクでは限界があります。
そのような用途に使いたい場合、予算が許すならば、5本インクタンクを使用しているキヤノンの上位機種 を選択するのは、おおいに「あり」でしょう。
【標準容量 5色マルチパック】
Canon BCI-381
¥5,363 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【ブラック大容量 1本】
Canon BCI-380XLPGBK
¥1,636 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクは、こちらになります。
キヤノンの上位機種は、文字に強く、水でにじみにくい顔料黒インクと、写真に強い染料黒インクを独立して両方搭載しています。そのため、文字と写真が混在したビジネス文書には特に強いです。
印字速度も、モノクロA4普通紙で15.0枚/分、カラーA4普通紙でも10枚/分と、ブラザー並の速度です。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約20.4円
A4普通紙カラー 約11.5円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約14.0円
フォト年賀状印刷 約20.6円
A4Photoカラー 約77.0円
印刷コストは、5色ながら、(2021年にコストアップする前の世代のインクなので)かなりの安値水準です。コスト面でも安心して利用できます。
ーー
ただ、「上には上がある」もので、キヤノンには、中間色のグレーインクを採用した、文字・カラー印刷にさらに向く上位機があります。
予算は2万円ほどからあるので、興味のある方は、上記の記事(こちら)をご覧ください
第4に、家庭で仕事をしている方などで、かなり多く印刷するだろう方におすすめな機種は、
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2022年発売】
36・Canon PIXUS XK110
¥36,600 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【2021年発売】
36・Canon PIXUS XK100
¥33,600 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 2色
印刷速度:15枚/分(A4普通紙)
ふちなし印刷:対応
自動両面印刷:対応
サイズ:幅372×奥行345×高さ142mm
インクコスト ★★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★☆
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★
Canon PIXUS XK110でしょう。
新旧ありますが、本編で書いたように、本体色以外の部分はマイナーチェンジですので、値段で決めてOKです。
印刷コストは、大容量インクタイプではないモノの、かなり良いです。
例えば、年間1000枚以上は印刷するという方は、本機を導入すれば、インクを合わせたトータルコストを大きく削れると言えます。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約10.0円
A4普通紙カラー 約4.1円
A4モノクロ 約1.6円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約4.5円
フォト年賀状印刷 約6.7円
A4フォトカラー 約25.0円
インク代は、A4普通紙の白黒印刷1.5円・カラーでも3 .8円と相当安いです。
エプソンのエコタンク搭載プリンターの上記には及びませんが、クオリティは同等の上で、印刷速度はこちらが上位です。
L判光沢紙 約5.3円ですし、インクカードリッジ式では「最安」です。
普通紙印刷でも、同じことが言えます。
【5色マルチパック】
XKI-N21 + XKI-N20
¥2,991 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【ブラック 1本】
XKI-N20PGBK
¥750 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
タンクも過度に大きくない普通サイズなので、家庭の個人用としては、インクの消費期限を気にしなくて良い部分で、扱いやすいでしょう。
本体価格は、一方、ここまで挙げた機種より高いです。
しかし、黒インクが文字に強い顔料黒インクのほか、写真に強い染料黒インクという構成です。
そのため、専用紙への写真印刷のクオリティは、普通の4色機より確実に上です。
ーーー
Windows 7〜11 Mac 10.11〜13.0
【2021年発売】
37・BROTHER PRIVIO DCP-J1200N
¥19,098 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色
黒インク数: 1色
印刷速度:約16枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:非対応
サイズ:横幅435×奥行351×高さ161mm
インクコスト ★★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★☆
印刷スピード ★★★★★
総合評価 ★★★★★
一方、本体価格を多少節約するとすれば、ブラザーの大容量タンク搭載のDCP-J1200Nでしょう。
本体サイズは、横幅435×奥行351×高さ161mmです。
やや幅広である点には注意してください。
また、ADF(自動原稿送り)はともかく、自動両面印刷がない点は、正直問題点である機種です。
ただ、これらの部分に問題を感じないならば、割と良い機種です。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約16.2円
A4普通紙カラー 約5.5円
A4モノクロ 約0.9円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約10.6円
フォト年賀状印刷 15.6円
A4フォトカラー 約58.6円
インク代は、A4普通紙の白黒印刷0.9円・カラーでも5.5円と本機も安いです。
普段の仕事から、年賀状印刷まで幅広く使えるでしょう。
【モノクロ2500枚、カラー1500枚】
インクカートリッジ LC414BK【黒】
¥1,958 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インクカートリッジ LC414C【シアン】
インクカートリッジ LC414M【マゼンダ】
インクカートリッジ LC414C【イエロー】
¥2,039〜 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクの単価は、上記の通りです。
本機は、1カードリッジでモノクロ2500枚、カラー1500枚も印刷できる機種です。
そのため、1年間で1000枚も印刷しないという水準の方は、こういった機種はあまり向かないことは、改めて言及しておきます。
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一方、ブラザーにせよ、キャノンにせよ、普通紙を含めて、相当枚数(年間1000枚前後)印刷する上で、写真(年賀状)も印刷するという方にオススメと言えます。
逆に、印刷するのが、「普通紙のモノクロ」と「普通紙のカラー」で、年賀状など、専用紙への写真(ふちなし印刷)は考慮しなくて良いならば、いずれの機種も、最上級の「おすすめ」とは言えません。
冒頭にも書いたように、カラーインクも含めて(にじまない)「顔料インク」を全量使うビジネス専用を買うほうが、満足度が高いでしょう。
このブログでは、そういった機種は【A4ビジネスインクジェットの比較記事】で紹介しています。
第5に、「年末だけ」など、プリンターを使う時期が不定期な方には、
【2020年7月発売】
Windows 7〜11 Mac 10.12〜13.0
【ADFなし】
15・HP ENVY 6020 7CZ37A#ABJ
¥9,880 楽天市場 (8/24執筆時)
【ADFあり】
16・HP ENVY Pro 6420 6WD16A#ABJ
¥14,980 楽天市場 (8/24執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:3色(一体型)
黒インク数:1色
印刷速度:約10枚/分(A4普通紙/黒)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅433×奥行361×高さ132 mm
インクコスト ★★★★☆
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★☆
印刷スピード ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
HP(ヒューレット・パッカード)のHP ENVY 6020をおすすめします。
ADFが必要ならば、上位機でも良いでしょう。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 非公開
A4普通紙カラー 約24.4円
A4モノクロー 約11.0円
独立タンクを不採用で、インクのコスパもイマイチですが、ヘッドがインクタンクに付属するという、素晴らしい「美点」を評価しました。
【240枚印刷可能】HP 67XXL 3YM59AAは終売
HP 67XL インク 黒増量 3YM57AA
¥2,443 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【200枚印刷可能】
HP 67XL カラー 3YM58AA
¥2,418 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
長期間ヘッドを利用しないと、ヘッドの目詰まりなどのトラブルを抱えやすいです。
その場合、インクをまるごと取り替えるだけで「新品ヘッド」になるため、(逆説的ですが)プリンタをあまり使わない方こそ使って欲しい機種です。
そのほか、片方のインクタンクが切れた場合、「黒だけ」で、黒印刷も可能です。逆に「カラーインクだけを混ぜて」黒も疑似的に再現できるので、「買い忘れ」対応力が高い点も「あまり使わない人向け」です。
こうしたニーズは、非常にありそうで、アメリカらしいメンテナンス性をよく考えたグローバル製品だと感じました。
サンワサプライ マルチカバー DCV-MLT2BK
¥901 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
なお、ほとんどしまっておく場合は、内部にホコリがかからないように、プリンターカバーを購入しても良いでしょう。
単なる風呂敷タイプなので、他機でも利用可能です。
第6に、写真印刷や年賀状など、クオリティがある程度必要なカラー写真印刷をメインに考えている人には
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2022年発売】
・EPSON Colorio EP-885A
¥29,880 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
【2021年発売】(性能は同じ)
・EPSON Colorio EP-884A
¥28,380 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
インク種類:染料インク
カラーインク数:5色
黒インク数: 1色
印刷速度:5.5枚/分(A4普通紙)
自動両面印刷:対応
サイズ:幅349×奥行340×高さ142mm
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約24.8円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約16.3円
フォト年賀状印刷 約24.0円
A4 Photoカラー 約88.0円
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★☆
画質(写真) ★★★★★★
印刷スピード ★★★★☆
総合評価 ★★★★★★
今回紹介してきた4色インクの商品だと品質が落ちます。
その場合、エプソンの6色インク採用の EP-882AWを選ぶとよいと思います。
ただし、エプソンの6色インクの機種は、基本的に、文字に弱く、写真に強い性質の染料インクを全量使うため、普通紙印刷にはさほど向きません。
どちらかと言えば、カラー写真印刷用ですから、その点は留意しましょう。
つまり、マット紙や光沢紙で写真年賀状を印刷するような用途ではなく、モノクロ普通紙への印刷や、普通紙にカラー印刷する程度の場合は、今回紹介した4色でも十分です。
【 EP-881AW】
EPSON 6色増量パック KAM-6CL-L
¥7,200 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
EPSON 大容量ブラック KAM-BK-L
¥1,277 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
純正インクは、こちらになります。
なお、EP-780Aを含む、高品質な6色インクのインクジェット複合機については、最新モデルを含めて上記のリンク記事を参考になさってください。
補足:用紙やインクに関する注意点!
ということで、今日は、最新機種のカラー複合機・インクジェットプリンターのオススメについて書いてみました。
最後に、インクに関する、注意点です。
第1に、スターターインクカートリッジについてです。
この点は先ほど説明したように、「オマケ程度の容量」しか入っていません。
アマゾンはプリンタ本体の価格もデンキヤより安いですが、純正インクは量販店よりかなり安いです。インク代と本体と総合的に考えれば、かなり費用を節約できます。
第2に、互換トナーや詰め替えインクについてです。
インクについては純正インクではない「互換インク」「入れ替えインク」があります。
しかし、1年間の本体保証期間中は(少なくとも)純正インクを使いましょう。不良品も中にはありますし、まさかの場合にプリンタの無料修理保証が効きません。
なお、故障については、各社共にメーカーのサポートセンターに電話をかけて、宅急便での引き取って修理して貰う方式なので、実店舗で買っても、ネットで買っても手間は変わりありません。
続いて、用紙の話です。
コクヨ PPC用紙 A4 500枚
¥1.085 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
コクヨ プリンター用上質普通紙250枚 A4
¥640 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
富士フイルム 画彩 100枚【各サイズ】
¥700 Amazon.co.jp (8/24執筆時)
プリンター複合機を買われた場合に適切な用紙ですが、「おすすめ」は上記のものです。
普通紙については、コクヨのPPC用紙の品質が高いです。格安品は紙厚が薄いものがあり、紙詰まりの原因になりますが、品質が安定しています。
上質普通紙は、高品質で仕上げたい場合利用する普通紙です。白色度が高く「にじみ」の少ない印刷を得ることができます。
写真光沢紙は、富士フイルムの画彩シリーズが、価格と品質を備えています。自社生産できるのでメーカー純正品より安く、品質が良いです。
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というわけで、今回は、前編と後編で4色インクのプリンターについて紹介しました。
1・A4インクジェット複合機(4色)
2・A4インクジェット複合機(6色)
3・A4ビジネスインクジェット
4・A3インクジェット複合機
5・A4モノクロレーザー
6・A4モノクロレーザー 複合機
7・A4カラーレーザープリンタ
8・A3カラーレーザープリンタ
9・プリンターの基本的な選び方 【まとめ】
なお、プリンター関連の記事は他にもありますので、これらもよろしくお願いします。
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(なお、1回目からの続き記事ですので、1回目記事をご紹介いただけると、いっそう嬉しいです!)
ではでは。