前編からの続きです→こちら
4・ポラールのランニングウォッチ
つづいて、フィンランドのポラールのランニングウォッチです。
このブログでは【サイクルコンピュータの比較記事】でも紹介した企業ですが、心拍数計を基盤としつつ、総合的な健康管理に強みを持つ企業です。
世界的には、ガーミンの「ライバル企業」で、Webベースの科学的なトレーニング分析に強みがあります。
【2020年】【MLサイズ Sサイズ】
45・POLAR Ignite ブラック
46・POLAR Ignite ホワイト
47・POLAR Ignite ローズ
48・POLAR Ignite イエロー
49・POLAR Ignite オレンジ
¥27,522〜 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:2衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載(VO2Max対応)
最大稼働時間:17時間
ネットワーク:Bluetooth LE
重さ:35g
防水:3気圧 (30M)
POLAR Igniteは、ポラールのランニングウォッチです。
ガーミンのForeAthlete 235Jあたりが値段的なライバルでしょう。
リストバンドは、本機は購入時にサイズを選ぶ方式です。
手首周り130〜185 mmがSサイズ、155〜210 mmがM/Lサイズです。
対応するGPSは、アメリカのGPS衛星とロシアのグロナスです。
対応が2衛星ですので、純粋に数としては少なめです。日本のみちびき未対応なのは残念です。
モーションセンサーも、搭載です。
3Dジャイロではないですが、値段的には妥当です。
運動データは、基本部分として、「走行距離・ペース・速度・時間・ルート」が計測できます。
加えて、加速度センサーで、高度も計測でき、アップダウン表示にも対応できます。
自動ラップも記録可能ですが、こちらについては、あまり高度ではないです。
日常生活データは、本機もステップ計測ができるので、歩数計として利用できます。
睡眠量は、睡眠ステージの分析も含めてできます。
その上で面白いのは、Nightly Recharge ステータスの表示です。これは、睡眠の質と、自律神経の変化(ANS)をふまえて、前日のトレーニング負荷からの回復状況を表示してくれます。
ユニークな機能です。
心拍数センサーも、腕時計に内蔵されます。
先述のように、そもそも同社は、心拍計の企業ですし、Precision Primeセンサーの精度は期待値が高いです。
もちろん、心拍数からVO2max(最大酸素摂取量)が計測・表示可能です。
面白いのは、心拍数とスピードゾーン(5段階区分での走った速度を区分して時間で表示)から、利用後すぐに、Running Index スコアを得れることです。
モチベーションアップにもつながるでしょう。
GPSの最大稼働時間は、17時間です。
結構長持ちです。
スマホとの連動は、本機も、Bluetoothを用いる形式です。
省電力のBluetooth LEで、着信通知などを受けられます。
一方、本製品の最大の特長は、データ分析機能です。
同社のウェブベースのサービス(Polar Flow)では、取得したデータを表示するだけでなく、運動中のデータ(5段階のスピードゾーンの時間)や、疲労回復量の分析をふまえて、かなり高度な、ランニングトレーニングプログラムを組んでくれます。
5キロ・10キロ・ハーフマラソン・フルマラソンなど、日時的な目標や、トレーニング可能日をふまえてですので、合理的です。
同社のサービスは、自転車や水泳など、他のスポーツも高度な分析や提案に対応してくれますので、やはり、この部分で人気の機種です。
「100以上のスポーツ」に対応可能です。
防水性は、3気圧防水(水深30M)です。
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以上、 POLAR Igniteの紹介でした。
他社に比べて優る部分は、やはり、Webベースのデータ分析機能です。サードパーティのサービスを利用せずとも、専門的な分析ができますから。
アプリも用意されますが、ポラールは、Webベースで自社のクラウドデータを預かってくれるため、長期的にデータを見ていきたい場合、「紛失」の危険がない点も良いでしょう。
一方、本製品のUIは日本語化はされていますが、日本語版の説明書やカタログがあまり親切とは言えず、正直言ってかなり分かりにくいにくいです。
スペックの違いも明示化されないので、購入前に仕様が分かりずらく、この点でも他社に負けています。中級者以上に向きます。
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【2020年】【MLサイズ S/Mサイズ】
50・Polar Vantage M
¥35,890〜 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:2衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載(VO2Max対応)
最大稼働時間:30時間
ネットワーク:Bluetooth LE
重さ:45g
防水:3気圧 (30M)
なお、ポラールについては、Polar Vantage M という、上位シリーズもあります。
Igniteと比較する場合、本機は、ディスプレイ解像度が詳細であるほか、バッテリー量や、バンドや本体の素材が良質化します。
一方、ランニングウォッチとしての機能面では、さほど大きな違いがないです。
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結論的にいえば、基本的にはPOLAR Igniteで問題ないでしょう。
高機能化するほど、重くなるという部分もありますので。
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51・Polar Vantage V Titan
¥71,800〜 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:2衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載(VO2Max対応)
最大稼働時間:40時間
ネットワーク:Bluetooth LE
重さ:59g
防水:5気圧 (50M)
さらに、Polar Vantage M Polar Vantage Lと上位機もあります。
こちらについても、値段がここまで違う理由は、(一般的な時計と同じで)素材部分が高級だからです。
機能面では、Stravaとの連携強化やメモリ量の増加、また気圧計の搭載などが見どころです。
ただ、ランニングウォッチとしての機能と、データ分析機能の部分では、基本的にはPOLAR Ignite GPSと同じで、さほど変わりません。
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【2020年】【MLサイズ Sサイズ】
52・ ポラール Grit X
¥56,027〜 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:4衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載(VO2Max対応)
最大稼働時間:40時間
ネットワーク:Bluetooth LE
重さ:64g
防水:5気圧 (50M)
一方、Grit Xという製品もあります。
こちらについては、みちびきを含めて4衛星への対応や、気圧計(高度計)に加えて、デジタルコンパスを搭載する機種です。ただし、スントは異なり、温度計の記載はないですね。
一方、GPSを利用しつつ40時間の稼働とスタミナ部分はかなりの配慮があります。
ただ、重さが64gということで、スントの上位機のように、ランニングウォッチというより、むしろ、多機能なタフネスウォッチというのが正解でしょう。
今回の結論
GPSランニングウォッチのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、腕時計タイプのランニングウォッチを紹介しました。
最後に、いつものように、Atlasのおすすめ機種を提案しておきたいと思います。
第1に、十分なデータをGPSランニングウォッチの入門機としておすすめなのは、
【2019年】
5・ガーミン ForeAthlete 45S 010‐02156‐40
6・ガーミン ForeAthlete 45S 010‐02156‐41
7・ガーミン ForeAthlete 45S 010‐02156‐45
8・ガーミン ForeAthlete 45S 010‐02156‐40
¥24,800 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:4衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載(VO2Max対応)
最大稼働時間:11時間
ネットワーク:Bluetooth
重さ:36g
防水:5気圧
1・GPSの精度 ★★★★★
2・計測データの種類 ★★★★☆
3・本体の軽量性 ★★★★★
4・日常の健康管理 ★★★★★
5・総合評価 ★★★★★
米国のガーミンのForeAthlete 45でしょう。
「ForeAthlete 」シリーズの入門機ですが、しっかり4衛星に対応するほか、心拍数計によりVO2Maxの計測に対応するなど、現行水準で必要な機能は網羅していますので。
同社からはより下位のシリーズもありますが、トレーニング中の文字盤の視認性や装着感を考える場合、アスリートに最適化された 「ForeAthlete 」シリーズである意味があります。
その上で、歩数や睡眠レベルの分析機能を含め、日常生活に関わる計測も、「そこそこ楽しめる」ため、普段使いにも良いでしょう。
GPSを動かさなければ、バッテリー消費も少ないですし、問題ありません。
第2に、本格的に科学的トレーニングを行いたい方におすすめできる機種は、
【2019】【音楽再生機能なし】
14・Garmin ForeAthlete 245 010-02120-48
15・Garmin ForeAthlete 245 010-02120-42
¥34,800 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
【2019】【音楽再生機能あり】
16・Garmin ForeAthlete 245 Music 010-02120-71
17・Garmin ForeAthlete 245 Music 010-02120-70
18・Garmin ForeAthlete 245 Music 010-02120-72
¥39,800 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
【2020】【音楽再生機能あり】〈オリンピックモデル〉
19・Garmin ForeAthlete 245 Music 010-02120-73
¥39,800 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:4衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載(VO2Max対応)
最大稼働時間:22時間
ネットワーク:Bluetooth Wi-Fi
重さ:38.5g
防水: 5気圧(50M)
1・GPSの精度 ★★★★★
2・計測データの種類 ★★★★★★
3・本体の軽量性 ★★★★★
4・日常の健康管理 ★★★★★
5・総合評価 ★★★★★
ガーミンの Fore Athlete245 をおすすめします。
より上位の機種があるので、予算が豊富なかたは、同社の上位機でも良いでしょう。
ただ、これより上位の機種の場合、別売の器具を導入することが計測の前提となるという意味で「プロ用」なので、一般ランナーならば、このグレードで良いと思います。
そうは言っても、トレーニング効果(TE)の測定など、普通のスマートウォッチではできない、専門機独自の機能もありますし、「買って後悔することはない機能性」でしょう。
2機種ありますが、 音楽を聴きながらワークアウトしたい場合は、ForeAthlete 245 Musicが良いでしょう。
Wi-Fi搭載なので、各社の定額聴き放題サービスもダウンロード利用できますので。
体験されたい場合は、現在キャンペーン中の【Amazonプライム会員】の「30日間の無料体験登録」を利用すると良いでしょう。
イヤホンは、このブログでは【Bluetoothイヤホンの比較記事】で、スポーツタイプを含め紹介しています。
スマホとの連動面も、Connect IQ ストア対応ですから、好きなアプリでカスタマイズ性が高い点も、良い部分です。
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【2020年】【MLサイズ Sサイズ】
45・POLAR Ignite ブラック
46・POLAR Ignite ホワイト
47・POLAR Ignite ローズ
48・POLAR Ignite イエロー
49・POLAR Ignite オレンジ
¥27,522〜 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:2衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載(VO2Max対応)
最大稼働時間:17時間
ネットワーク:Bluetooth LE
重さ:35g
防水:3気圧 (30M)
1・GPSの精度 ★★★★☆
2・計測データの種類 ★★★★★
3・本体の軽量性 ★★★★★
4・日常の健康管理 ★★★★★
5・総合評価 ★★★★★
一方、もう一機挙げるとすれば、POLAR Ignite GPSです。
先述のように、同社のWEBサービスと連携しつつのデータ分析は、ガーミン以上に細かいです。
データ重視で、科学的かつストイックに分析していきたい場合は、こちらの方が良いです。無料ですが、サードパーティのサービスを利用する必要がない細かいですから。
その上で、日常生活の分析(歩数や睡眠量など)も優れるので、日常用との兼用にも向きます。
ただ、説明書や機能の説明が十分に日本語化されておらず、あまり親切ではないです。
Atlasも同社のシステムを使っていた時期がありますが、今も昔も初心者向けの「とっつきやすさ」は期待できないです。ある程度、腰を据えて「自分をポラール化」したい方に向きます。
第3に、トレイルランやクロスカントリー向けのタフネスウォッチとしては、
【2018年】
41・SUUNTO 9 BARO【各色】
¥54,600 Amazon.co.jp (1/19執筆時)
搭載GPS数:4衛星
モーションセンサ:搭載
心拍数計:搭載
最大稼働時間:25時間
ネットワーク:Bluetooth
重さ:81g
防水: 10気圧(100M)
1・GPSの精度 ★★★★☆
2・計測データの種類 ★★★★★★
3・本体の軽量性 ★★★☆☆
4・日常の健康管理 ★★★★☆
5・総合評価 ★★★★★
SUUNTO 9 BARO がよいでしょう。
GPS利用時の「スタミナ」を考えると、長時間・複数日に及ぶ競技については、別に考える必要があるからです。
GPS利用時で「最大120時間」というのは、業界最高でしょう。
時計本体の堅牢性も、おそらく「業界最強」なので、ハードな競技をする場合で、剛性も重視したい場合はこの機種をむしろ選ぶべきです。
補足・その他の健康家電について
というわけで、今回はランニングウォッチの紹介でした。
なお、このブログ「モノマニア」には、健康家電について、以下のような記事があります。
1・スマホと連動する体重計
2・ワイヤレス活動量計
3・ランニングウォッチ
4・スマホ対応血圧計
5・スマホ対応基礎体温計
6・EMS腹筋ベルト
これらもよろしくお願いします。
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