1回目記事からの続きです→こちら
2-1・WI-FI6E対応の無線LAN子機
2回目記事のトップバッターは、新しい6GHz帯対応のWi-Fi6E(11ax)規格の無線LAN子機のうち、1回目のサイドで見切れなかった製品の紹介からです。
1・無線LAN子機の比較 (1)
1-1・選び方の基本の説明【導入】
1-2・USB子機〈小型:Wi-Fi5〉
1-3:USB子機〈小型・中型:Wi-Fi6, 6E〉
2・無線LAN子機の比較 (2)
2-1:USB子機〈中型:Wi-Fi6E〉
2-2:USB子機〈中型:Wi-Fi7〉
2-3:PCI Express子機〈Wi-Fi6, 6E, 7〉
2-4・最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿いながら、各機をみていきます。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2022年発売】
29・NETGEAR Nighthawk A8000-100PAS
¥11,976 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6E(11ax)
最大速度:1201Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:1201Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
本体サイズ:幅93×奥行31.4×高さ14.45 mm
A8000-100PAS は、米国のネットギアの製品です。
法人も得意とする、世界的なネット機器企業の製品です。
本体サイズは、幅93×奥行31.4×高さ14.45 mmです。
結構大きめです。可動式のアンテナがあるほか、サイドに大きめのホールがあり、そこで熱対策をしているようです。
接続規格は、本機も、Wi-Fi6Eです。
既に見たように、他社機もあとから出ましたが、日本でははじめて出た6GHz帯対応機はこちらでした
2.4GHz帯の電波は、普通にアンテナ2本の速度です。
本機の場合、ワイドバンド非対応なので、Wi-Fi6Eでも速度は最大1201Mbpsです。
発売時期の関係もありますが、主には、同社のメッシュWi-Fi用の備品として売られるからかと思います。
通信安定性は、ビームフォーミングとMU-MIMOと双方に対応です。
対応するOSは、6Eについては、Windows11がマストです。
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以上、 ネットギアのA8000-100PAS の紹介でした。
あとから出た機種に比べると、ワイドバンドに対応しない部分がネックです。
価格も少し高めですが、ここは企業利用に足る信頼性を担保するためでもあるでしょうし、ここは仕方ないでしょう。
2-2・最高速の無線LAN子機(Wi-Fi7)
つづいて、USBタイプの子機のうち、現行で最速規格になるWi-Fi7対応機をみていきます。
【2025年発売】
【通常製品】
30・エレコム WDC-BE28TU3-B
¥11,636 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
【法人向け製品】
31・エレコム WDB-BE28TU3-B
¥17,237 楽天市場 (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:2880Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:2880Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
本体サイズ:幅93×奥行31.4×高さ14.45 mm
WDC-BE28TU3は、日本のエレコムの製品です。
日本におけるWi-Fi7対応の初めての子機は本機でした。
なお、法人用が販売されています。
こちらは「IEEE 802.1X/EAP認証」という法人向けのセキュアなルーターに対応させるための特殊モデルです。一般向けではないので、選択肢にしなくてOKです。
本体サイズは、幅93×奥行31.4×高さ14.45 mmです。
すでにみた同社のWi-Fi 6E対応機に比べて一回り大きな製品です。
重さも約30gとそれなりなので、アトラスの感覚だと、常設ならば、USBケーブルを伸ばして使った方が、安全かなとは思います。
接続規格は、本機も、Wi-Fi7です。
2023年末から普及してきた最速規格になります。
既存規格との違いは、詳しくは【Wi-Fi7対応ルーターの比較記事】で書きました。
そのルーター子機版になります。
2.4GHz帯は、688Mbpsです。
5GHz・6GHz帯は、それぞれ2880Mbpsです。
3帯域ともに共用アンテナですが、これは小型子機の場合、普通でしょう。
同社のWi-Fi6Eと比べると、ワイドバンド(WB)非対応ですので、最大速度で言えば、そこまでの差ははないです。
通信安定性は、ただ、Wi-Fi6Eより充実します。
MLO・Multi-RUなどが、規格上のWi-Fi7の必須要件となる装備を備えるからです。同じく、Wi-Fi7の一部製品が対応するパンクチャリング(干渉波対策)も、本機は対応です。
それぞれの詳しい効果は、対応親機の比較記事となる、【Wi-Fi7対応ルーターの比較記事】で書いています。
ただ、ざっくり言って、通信安定性は、そうとうの効果はあります。
そのほか、ビームフォーミング(ビームフォーミングZ)やMU-MIMOなど、Wi-Fi6の必須装備ももちろん付属です。
対応するOSは、Windows11がマストです。
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以上、 エレコムのWDC-BE28TU3 の紹介でした。
速度面で、ワイドバンド非対応という部分で、WI-FI6Eとそこまで変わらないですが、通信安定化部分の技術は、やはり見どころです。
その部分で、お持ちのルーター親機がWi-Fi7対応だったり、今後買い替える予定がある場合は選んでも良いでしょう。
【2025年発売】
32・TP-Link Archer TBE400UH/A
¥9,800 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
33・TP-Link Archer TBE400UH
¥9,799 楽天市場 (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:2880Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:2880Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
本体サイズ:幅107×奥行30×高さ17.7mm
Archer TBE400UH/A は、TP-LINKのWI-FI7子機です。
本体サイズは、幅107×奥行30×高さ17.7mmです。
エレコムに比べて、やや大きい筐体です。
ただ、しっかりした専用台座とケーブル付きで、どちらかと言えば、そのように使う方が多いかなと思います。
なお、角状のアンテナを装備しますが、Wi-Fiの電波の場合、このギミックの有無でそこまで向上するとは個人的には思いません。
「お守り」程度の効果はあるでしょうが、むしろ、本機の場合、PCからケーブルで離して置く部分での改善効果のが上でしょう。
接続規格は、本機も、Wi-Fi7です。
アンテナはそれぞれの帯域にWB対応の2本ですので、速度は、1つ上のエレコム機と変わりません。
アンテナも、3帯域共通アンテナが2本ですし、同じです。
通信安定性も、WI-FI7の構成要件であるMLO・Multi-RUに対応です。
任意要件のプリアンブルパンクチャリングも同社の子機は対応するような記載です。
通信安定性は、やはり、Wi-Fi7は期待できます。
そのほか、ビームフォーミング(ビームフォーミングZ)やMU-MIMOなど、Wi-Fi6の必須装備ももちろん付属です。
対応するOSは、Windows11がマストです。
セキュリティは、しっかり、WPA3に対応です。
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以上、 TP-LINKのTBE400UHの紹介でした。
ノートPCに直挿しで利用する必要が必ずしもない場合、本機は候補にできます。
逆に、挿して使うことを前提の場合、重さとサイズの部分で、エレコム機の方が良いように思います。
お持ちのルーター親機がWi-Fi7対応で、その恩恵を試したい方は選んで良いでしょう。
2-3・PCIeなどの無線LAN子機の比較
つづいて、デスクトップ専用となるPCIeやM2接続の無線LAN子機です。
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ここでも、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2019年発売】
34・TP-Link Archer TX3000E
¥7,073 楽天市場 (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
最大速度:2402Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windowsのみ
TX3000E は、中国のTP-Linkが発売する上位機です。
接続は、USBではないです。
デスクトップPCのPCI Expressスロットに挿入して利用する方式です。
磁石付きの台座が付属し、離れた場所で安定的に受信させることが可能な仕様です。
ロープロファイルも標準対応です。
接続規格は、Wi-Fi6(11ax)です。
アンテナはそれぞれの帯域で2本です。
2.4GHz帯は、574Mbps(=72メガバイト/秒)です。
5.0GHz帯は、一方、2401Mbps(=300メガバイト/秒)です。
アンテナ2本でこの速度が出るのは、ワイドバンド(160 MHz)対応するからです。
現状では、これが子機の場合は「世界最高峰」です。むろん親機側の対応もマストです。
通信安定性は、基本となるビームフォーミングとMU-MIMOと双方に対応です。
対応するOSは、こちらはWindowsのみです。
このほか、本機は、Bluetooth5.0に対応のため、汎用の通信モジュールとしても利用可能です。
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以上、 TP-LINKTX3000E の紹介でした。
比較的安めでWi-Fi6に対応できる機種です。
PCIe 用だともう少し速い機種もありますが、アンテナ2本にすることでこの値段が実現できていると言えるでしょう。
なお、これらの製品を利用するには、本体(親機)Wi-Fi 6に対応することが必須です。
詳しくは【Wi-Fi6対応の無線LANルーターの比較記事】で紹介していますので、ご覧ください。
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なお、同社からは、速度的に下位機と言えるPCIeタイプの子機を多く出します。
順番にみておきます。
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【2020年発売】
35・TP-Link Archer TX50E
¥5,480 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
最大速度:2402Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windowsのみ
第1にArcher TX50E です。
基本的に、TX3000E の仕様と同じで、Bluetooth5.0にも対応します。
ただ、写真のように直付け前提の製品で、その部分が唯一の違いとなります。ただ、PCはノイズ源なので、台座を利用する形式の方が安定的だと思います。
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【2023年発売】
36・TP-Link Archer TX20E
¥4,000 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
最大速度:2402Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windowsのみ
第2に、Archer TX20E です。
形状は、1つ上のTX50Eとほぼ同じです。
接続規格は、Wi-Fi6(11ax)です。
いずれも、アンテナ2本になります。
2.4GHz帯は、最大574Mbps(=72メガバイト/秒)です。
5.0GHz帯の電波は、最大1201Mbps(=150メガバイト/秒)です。
1つ上で見た機種と比べると、ワイドバンド(WB)非対応で、5GHz帯の速度がすこし遅めになります。。
こちらも、Bluetooth対応です。
発売時期の違いで、こちらは、Bluetooth5.2になっています。
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結論的にいえば、割と値ごろ感がうまいこと出ている製品に思えます。
利用環境の関係で、そもそもさほどは速度が出ない場合、格安機として選択肢にできそうです。
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【2019年発売】
37・TP-Link AC1200 11ac Archer T4E
¥3,500 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
最大速度:866Mbps
2.4GHz帯速度:400Mbps
5.0GHz帯速度:866Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2
対応OS :Windowsのみ
第3に、Archer T4Eです。
格安ですが、Wi-Fi5の2本アンテナ機です。
したがって、速度は、 2.4GHz帯の電波は300Mbps、5GHz帯の電波は866Mbpsと、それぞれ「落ち」ます。
通信安定性の面では、ビームフォーミングは対応するのですが、「2本アンテナ」はUSBでも十分なので、内蔵スロットを1つ「潰す」意義はあまりない気がします。
【2024年発売】
38・ TP-Link Archer TXE72E
¥8,000 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi6E (11ax)
最大速度:2402Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
6.0GHz帯速度:2402Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windowsのみ
Archer TXE72E は、中国のTP-Linkが発売する上位機です。
接続は、こちらも、PCI Expressスロットに挿入して利用する方式です。
磁石付きの台座が付属する点ほか、先ほどみた同社の製品と変わりません。
ロープロファイルも標準対応です。
接続規格は、Wi-Fi6Eです。
USBタイプにもありましたが、3つの帯域が選べるトライバンド対応です。
2.4GHz帯は、574Mbps(=72メガバイト/秒)です。
5.0GHz帯・6GHz帯は、一方、2401Mbps(=300メガバイト/秒)です。
アンテナは合計2本で、WBなしの対応なので、この速度になります。
通信安定性は、こちらもビームフォーミングとMU-MIMOと双方に対応です。
対応するOSは、6Eは、Windows11がマストです。
このほか、本機は、Bluetooth5.3に対応のため、汎用の通信モジュールとしても利用可能です。
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以上、 TP-LINKのArcher TXE72E の紹介でした。
価格は少し上がりますが、世の中の規格の普及状況から言えば、Wi-Fi6Eを選んでおく意義はやはりあると思います。
ただ、後述するように、Wi-Fi7対応機も出たので、そちらとの比較は重要です。
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【2023年発売】
39・TP-Link Archer TXE75E
¥8,227 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi6E (11ax)
最大速度:1201Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:1201Mbps
6.0GHz帯速度:1201Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windowsのみ
なお、同社からは、もう一機、Wi-Fi6機対応機があります。
TXE75Eです。
速度的には、ただ、アンテナ2本機ですが、ワイドバンドに対応しないので、1201Mbpsが最高です。
値段差を考えても、今選ぶべきは先ほどの機種でしょう。
【2025年発売】
40・ TP-Link Archer TBE550E/A
¥12,900 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
41・ TP-Link Archer TBE550E
¥12,535 楽天市場 (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:5760Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:5764Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
Archer TBE550Eは、TP-Linkが発売するWI-FI7対応子機です。
流通ルートで型番は変わりますが、性能は同じです。
接続は、こちらも、PCI Expressスロットに挿入して利用する方式です。
本体にアンテナ直付けでも使えますが、電波干渉を考えれば、ケーブルでアンテナを離して磁石付きの台座を利用する方が良いでしょう。
ロープロファイル用のプラケットも同梱です。
接続規格は、本機も、Wi-Fi7です。
2.4GHz帯は、688Mbpsです。
5GHz帯は、2880Mbpsです。
6GHz帯は、5764Mbpsです。
アンテナ2本のワイドバンド(WB)対応なので、最高速度がここまで出ます。
PCIeで接続部分のボトルネックもないので(理論上)この速度がでます。
通信安定性も、WI-FI7の構成要件であるMLO・Multi-RUに対応です。
任意要件のプリアンブルパンクチャリングも同社の子機は非対応との記述はないです。
ビームフォーミング(ビームフォーミングZ)やMU-MIMOなど、Wi-Fi6の必須装備ももちろん装備です。
対応するOSは、Windows11 64bitがマストです。
セキュリティは、WPA3に対応します。
このほか、本機は、Bluetooth5.4に対応のため、汎用の通信モジュールとしても利用可能です。
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以上、 TP-LINKのArcher TBE550Eの紹介でした。
デスクトップPC用に強力なWi-Fiを備えたい場合、現状では候補にできる製品です。同社のWi-Fi6E機と比べても、そこまで価格は高くないですし、選んで良い製品です。
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【2025年発売】
42・ TP-Link Archer TBE400E/A
¥9,000 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
42・ TP-Link Archer TBE400E
¥9,082 楽天市場 (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:2880Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:2880Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
なお、TBE400E/Aは、同社のWI-FI7対応子機の下位機です。
こちらは、ワイドバンド非対応なので、6GHz帯の最高速度が2880Mbps(=360メガバイト/秒)と、一般的に言えば、遅くはないにせよ、上位機と比べれば遅めです。
加えて、マグネット付き充電台座もないので、直付け専用になります。
あとは同じです。
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結論的にいえば、基本的に、外付けできたほうが、電波状況は良いので、個人的には、上位機の方が良いかと思います。
【2025年発売】
43・ ASUS PCE-BE92BT
¥12,900 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:5760Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:5764Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
PCE-BE92BT は、ASUSが発売するWI-FI7対応子機です。
動作条件は、細かく指示があります。
Windows11(64bit)であるほか、インテル製マザーボードで、インテル製の第13世代以降のCPUの利用が条件として示されます。
接続は、こちらも、PCI Expressスロットに挿入して利用する方式です。
マグネットベースが付属する点を含めて、TP-LINK(上位機)と仕様はそう変わりません。
接続規格は、本機も、Wi-Fi7です。
2.4GHz帯は、688Mbpsです。
5GHz帯は、2880Mbpsです。
6GHz帯は、5764Mbpsです。
アンテナ2本のワイドバンド(WB)対応で、速度もTP-LINKと変わりません。
通信安定性も、WI-FI7の構成要件であるMLO・Multi-RUに対応です。
この部分も、TP-LINKと変わりません。
対応するOSは、Windows11がマストです。
そのほか、先述のように、インテル製のマザボである必要もあります。
セキュリティは、WPA3に対応します。
このほか、本機も、Bluetooth5.4に対応です。
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以上、 ASUSのPCE-BE92BT の紹介でした。
TP-LINKと比べて仕様差はないので、内蔵されるユニットは共通かもしれません。
一方、ASUSは、相性問題からか、先述のように、マザーボードとCPU部分の仕様が指示される点が注意点です。
今回の結論
信頼性の高いUSB無線LANの子機のおすすめはこれ!
というわけで、今回は、USB無線LANの子機について書いてきました。
最後にいつものように、目的別、予算別に「Atlasのおすすめ機種!」を提案したいと思います。
第1に、ノートPC用の小型タイプを探している方におすすめなのは、
【2024年発売】
1・バッファロー WI-U2-866D WI-U2-866DM/N
¥2,480 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
最大速度:480Mbps
2.4GHz帯速度:400Mbps
5.0GHz帯速度:866Mbps
接続規格:USB 2.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows
本体サイズ:幅15×奥行21×高8mm
最大速度 ★★★☆☆
到達距離 ★★★☆☆
携帯性 ★★★★★
通信安定性 ★★★★☆
総合評価 ★★★☆☆
バッファローの小型端末となる WI-U2-866DMをオススメします。
本体形状は、出幅10cm以下で、他社モデルをあわせても最小クラスです。
ケースサイズに余裕があれば、そのままモバイルできる大きさです。
モバイル用としては、携帯性が何よりも大事です。省スペースに越したことはないでしょう。
速度は、ただし、5GHz帯でも480Mbps(=60メガバイト/秒)です。
アンテナ2本の本機は、Wi-Fi規格の部分では866Mbpsです。
しかし、インターフェイスがUSB 2.0規格であるため、そこでボトルネックがあります。
現行水準で言っても速くはいです。
速度が欲しい使い方の場合は(大きさを我慢して)別の機種が良いでしょう。
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【小型タイプ】
15・ TP-Link Archer TX20U Nano/A
¥2,900 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
16・ TP-Link Archer TX20U Nano
¥3,039 楽天市場 (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi6(11ax)
最大速度:480Mbps
2.4GHz帯速度:400Mbps
5.0GHz帯速度:1201Mbps
接続規格:USB 2.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows
本体サイズ:幅15.7×奥行26.8×高7.5mm
最大速度 ★★★☆☆
到達距離 ★★★☆☆
携帯性 ★★★★☆
通信安定性 ★★★★★
総合評価 ★★★★☆
ただ、ご自宅のルーターがWi-Fi6対応の場合は、TP-LINKの小型タイプも候補です。
サイズは、幅15.7×奥行26.8×高7.5mmです。
出幅は、1.5cmほどですし、バッファローよりやや大きいとはいえ、こちらも小型です。
接続規格は、Wi-Fi6(11ax)です。
アンテナ2本なので、最大1201Mbpsですが、やはりUSB2.0の部分のボトルネックで、5GHz帯でも480Mbps(=60メガバイト/秒)に速度限界があります。
この点は、バッファロー機と変わりません。
通信安定化は、ただ、WI-FI6対応の部分で、バッファロー以上に優れます。
ビームフォーミングとMU-MIMOほか、OFDMAも対応になるからです。
割と重要ですし、この部分で、WI-FI6対応機を選ぶ意味はあるでしょう。もちろん、ルーター側もこの規格に対応しないと、ここは活かせませんが。
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【2022年発売】
2・エレコム WDC-867DU3S2
¥2,555 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
Wi-Fi規格:Wi-Fi5(11ac)
最大速度:867Mbps
2.4GHz帯速度:300Mbps
5.0GHz帯速度:866Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2
対応OS :Windows Mac (-10.15)
本体サイズ:幅16×奥行34×高さ8mm
最大速度 ★★★★☆
到達距離 ★★★☆☆
携帯性 ★★★★☆
通信安定性 ★★★★☆
総合評価 ★★★☆☆
一方、小型限定で、できるだけ速くという場合は、エレコム機が候補です。

本機は、USB3.0規格ですので、そこにボトルネックがないです。
その関係で、最大速度は、WI-FI5のアンテナ2本の速度、つまり、867Mbps(=108メガバイト/秒)と実用的な速度が出ます。
サイズは、幅16×奥行34×高さ8mmです。
結構出幅があるので、ソフトケースなどにいれて持ち運べるかは微妙ですが、外すことを厭わないならば、こちらでも問題ないでしょう。
第2に、Wi-Fi6、Wi-Fi6Eルーターを導入している方が、ノートPCでもその効果を実感したい場合におすすめなのは、
【2024年発売】
25・バッファロー AirStation WI-U3-2400XE2
¥4,484 楽天市場 (5/20執筆時)
26・バッファロー AirStation WI-U3-2400XE2/N
¥5,380 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi6E (11ax)
最大速度:2402Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
本体サイズ:幅80×奥行30×高さ22mm
最大速度 ★★★★★
到達距離 ★★★★☆
携帯性 ★★★☆☆
通信安定性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
バッファローの WI-U3-2400XE2でしょう。
2機種ありますが、流通ルートで型番が変わるだけですので、値段と送料で決めてOKです。
本体サイズは、幅80×奥行30×高さ22mmです。
Wi-Fi6・Wi-Fi6対応機はどれも大きめですので、ここは仕方ないです。
一方、他社の少し高い機種だと指向性アンテナが付きますが、ノートPC用の場合、可動性も限られるので、アンテナの有無はさほど大きな影響はないと思います。
入らない場合、筐体と離せる台座を利用して位置調整できれば十分だと思います。
接続規格は、Wi-Fi6Eです。
3つの帯域が選べるトライバンド対応です。
同社の製品を含めて、Wi-Fi6機もありますが(アンテナ数が同じなので)基本的に、サイズは変わりません。
値段も大きく変わらない上で、6GHz帯を扱える部分で、Wi-Fi6Eに対応しているほうが、より将来性があると思います。
ご近所の回線や、家の中の(遅い)IOT家電に由来する遅滞が少ない分、実効速度も期待できます。
ルーターが未対応な場合も、先行投資する意味はあるでしょう。
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【2024年発売】
28・TP-Link Archer TXE70UH
¥5,500 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi6E (11ax)
最大速度:2402Mbps
2.4GHz帯速度:574Mbps
5.0GHz帯速度:2402Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
本体サイズ:幅111.7×奥行30.5×高さ14.8mm
最大速度 ★★★★★
到達距離 ★★★★☆
携帯性 ★★★☆☆
通信安定性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
一方、同じ速度で、放熱も問題なさそうなTP-Linkの製品でも良いかと思います。
外観デザインは、バッファローのが(個人的には)良くみえますが、それ以外の部分で問題と感じる部分はないので、値段次第でこちらでも良いでしょう。
とくに、同社のルーターを利用中の方は、相性を含めてこちらが良いでしょう。
第3に、Wi-Fi7対応ルーターを導入しているかたにおすすめの、無線LAN子機は、
【2025年発売】
32・TP-Link Archer TBE400UH/A
¥9,800 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
33・TP-Link Archer TBE400UH
¥9,799 楽天市場 (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:2880Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:2880Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
本体サイズ:幅107×奥行30×高さ17.7mm
最大速度 ★★★★★★
到達距離 ★★★★★
携帯性 ★★☆☆☆
通信安定性 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
TP-LINKのWI-FI7子機となる、Archer TBE400UH/A が良いでしょう。
サイズは、幅107×奥行30×高さ17.7mmです。
正直本体にそのまま刺すのには向きません。
ただ、マグネット台座とケーブルが付属して、簡単に外付けにできるので、そういった使い方ならば、問題ないかと思います。
通信速度は、USB子機では、最高速の2880Mbps(=360メガバイト/秒)です。
この部分は、文句ないでしょう。家庭内でNAS運用をしている場合などを含めて、この速度があれば、快適につながります。
通信安定性も、WI-FI7の構成要件であるMLO・Multi-RUに対応です。
WI-FI6の構成要件であるMU-MIMOなどもしっかり装備されますし、問題ないです。
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【2025年発売】
【通常製品】
30・エレコム WDC-BE28TU3-B
¥11,636 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:2880Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:2880Mbps
接続規格:USB 3.0
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
本体サイズ:幅93×奥行31.4×高さ14.45 mm
最大速度 ★★★★★★
到達距離 ★★★★★
携帯性 ★★★☆☆
通信安定性 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
一方、エレコムからも、Wi-Fi 7対応機がでています。
速度面・通信安定性の面は、TP-LINKと変わりません。
ただ、本体が幅93×奥行31.4×高さ14.45 mmと若干小さめです。
(外す必要があるにせよ)持ち運んで利用する場合は、形状を含めて本機の方が良いでしょう。
逆に、外して使うならば、マグネット台座を保つ、TP-LINKが圧倒的に良いです。
第4に、デスクトップPCの無線化について、とことんこだわってやりたい方には、
【2025年発売】
40・ TP-Link Archer TBE550E/A
¥12,900 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
41・ TP-Link Archer TBE550E
¥12,535 楽天市場 (5/20執筆時)
速度規格:Wi-Fi7 (11be)
最大速度:5760Mbps
2.4GHz帯速度:688Mbps
5.0GHz帯速度:2880Mbps
6.0GHz帯速度:5764Mbps
接続規格:PCI Express
セキュリティ:WPA WPA2 WPA3
対応OS :Windows 11のみ
最大速度 ★★★★★★★
到達距離 ★★★★★★
携帯性 ☆☆☆☆☆
通信安定性 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
TP-Linkが発売する TBE550E/Aでしょう。
流通ルートの違いで型番が変わりますが、性能は同じです。値段で決めてOKです。
PCI Expressタイプは、より安い機種もあります。
ただ、今買う場合は、Wi-Fi7に対応していた方が、良いかと思います。
この規格は、普及が確実なので、将来性があるからです。
速度は、6GHz帯は、5764Mbpsです。
現状だとUSB子機では「出せない」速度である部分を含めて、(わざわざ)PCI Expressを買う意味を感じられるかと思います。
捕捉・オルタナティブな選択肢
というわけで、今回は、子機の話です。
最後にオマケで、「親機」を子機にして利用する方法について少し書いておきます。
【2023年発売】
・バッファロー AirStation WXR-11000XE12/N
¥44,980 Amazon.co.jp (5/20執筆時)
2.4GHz帯速度:1147Mbps
5.0GHz帯速度:4803Mbps
例えば、バッファローを発売するこの機種は、一般的に「親機」と言われるものです。
ただし、これらの機種は、親機としての利用のほか、事実上の「子機(中継機)」としても利用できます(もうすこし安いのもあり)。
要するに、この機種を購入し、上図のようにPCの間を有線LANで接続すれば、「子機」化できます。
WXR-5950AX12については、10Gbps級に対応できるLAN端子を積むので、理論上(家庭内ならば)4803Mbpsの最大速度が出せます。
一方、それ以外は、最大1Gbps(=1000Mpbs)という従来的なLAN端子の通信量の限界値がボトルネックになり、有線接続では1000Mbpsが最大速度になります。
先述のように、単体のUSB子機でもそれ以上の速度が望めるので、導入意義は乏しいでしょう。
1・標準の無線LANルーターの比較
速度: 2402Mbps(最大)
予算:7500円〜
用途:2LDK・一戸建て
2・安めの無線LANルーターの比較
速度:1300Mbps(最大)
予算:3千円〜
用途:1LDK・ワンルーム向け
3・高速なWi-Fi 6ルーターの比較
速度: 4803Mbps(最大)
予算:1.5万円〜
用途:大家族・ゲーマー・トレーダー
4・最速なWi-Fi 7 ルーターの比較
速度: 11520Mbps(最大)
予算:3万円〜
用途:高速10G回線ユーザー
5・メッシュWi-Fiルーターの比較
速度: 11520Mbps(最大)
予算:3万円〜
用途:旅館・自営業・3F建ての家庭
6・おすすめの無線LANルーター 【結論】
=予算別・目的別のおすすめ機種の提案
この方式でも良い場合は、このブログの他記事を参考になさってください。
さしあたって、前提条件の説明をしている1回目の記事からご覧頂ければ、分かりやすいでしょう。ただし、10Gbps級のLAN端子搭載機は、2番目の記事で紹介しています。
なお、「中継機(子機)」としての機能がある機種ならば、他社機でもこれは可能です。
中継は、基本的に既存のルーターと同じメーカーの方が安定します。さらに、相性問題があるので、同じ製品2台を利用する方が望ましく、各メーカーもそれを推奨します。
そのほか、同時に親機の検討もなされている方は、上記の記事をご覧ください。
基本的には、子機と親機のメーカーを揃えた方がスピードは出やすいですが、その点に過度に神経質になるより、単純にスペックの良いものを選んで良いと思います。
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ではでは。