今回の結論
音質が良いプリメインアンプのおすすめは結論的にこの機種!
1・プリメインアンプの比較 (1)
1-1:選び方の基本【導入】
1-2:2万円〜
1-3:5万円〜
2・プリメインアンプの比較 (2)
2-1:10万円〜
2-2:20万円〜
3・プリメインアンプの比較 (3)
=最終的なおすすめの提案【結論】
というわけで、今回はプリメインアンプの紹介でした。
最後に、いつものように、Atlasのおすすめ機種!を提案しておきます。
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なお、オーディオ専門誌は、専門家が各機で聴いた音源を「鋭い感性」で表現していくやり方をとっています。
ただ、聴覚(音の感じ方)は、音響心理学的に言っても個人差があります。
また、そもそも、出力の「主役」はスピーカーで、そこで音質が変わるわけですから、このブログの普段の書き方と比べて、詩的・文学的になりすぎるので、意識しつつ控えました。
そのため、今回は、(一般的な消費者が選ぶの場合同じように)、試聴をふまえつつも、メカ的な仕様の違いと、現代的な意味での実用性を軸に選ぶという方法で、「おすすめ」を提案します。
第1に、低予算で、おもに、TVシステムのオーディオ用として考えたい場合は、
【2018年発売】
4・SONY ステレオアンプ STR-DH190
¥26,425 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
定格出力(6Ω):
定格出力(4Ω):
インピーダンス: 6~16Ω
周波数帯域:10Hz~100kHz
アナログ端子:4
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:Bluetooth
スピーカー出力:1
サイズ:幅430×高133×奥行284mm
アンプのパワー ★★★★☆
音域の広さ ★★★★☆
ネットワーク再生 ★★★☆☆
設置性 ★★★★☆
ノイズ対策 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
SONYのSTR-DH190でしょう。
本機は、デジタル入力系統はないものの、ある程度のパワーがある機種です。
やや大きいですが、格安機の場合、小型化が音質の劣化の原因につながる場合が多いので、テレビ用のラックに入るならば、本機が良いでしょう。
音質面でも、しっかり、「リニア広帯域パワーアンプ」という工夫があり、ノイズ対策のほか、スピード感・パワーへの言及もあります。
周波数帯域もソニーらしく、音域の広さが特徴的ですし、値段の割に性能は悪くないです。
ネットワーク面でも、Bluetoothのみですが、AACまで対応していますし、この価格帯では利便性は高水準です。
第2に、小型で設置性のよいプリメインアンプとしておすすめできる機種は、
【2017年発売】
1・FOSTEX パーソナル・アンプ AP20d
¥21,780 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
定格出力(8Ω):20W×2
定格出力(4Ω):12W×2
インピーダンス: 4~8Ω
周波数帯域:20Hz~40kHz
アナログ端子:2
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:
スピーカー出力:1
サイズ:幅108×高42×奥行138mm
アンプのパワー ★★★☆☆
音域の広さ ★★★☆☆
ネットワーク再生 ★☆☆☆☆
設置性 ★★★★★★
ノイズ対策 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★☆
FOSTEX AP25でしょう。
中・上位機だと最近小型機といえる製品が「不作」で生産終了も続きます。
その中で、ある程度のパワーを持つ機種となると本機です。
基本、ハイレゾ・Bluetoothが「不要」で、アナログでしかつなげないならば、本機は候補にできるでしょう。
小型機としては、そこそこパワフルですし、設置性も良いと言えます。
大きくて古いスピーカー、あるいは、クセの強いスピーカーでないならば、これでも十分です。
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【2023年発売】【新製品】
16・TEAC AI-303-B
17・TEAC AI-303-S
¥65,023 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
定格出力(8Ω):25W×2
定格出力(4Ω):50W×2
インピーダンス: 4-8Ω
周波数帯域:2Hz-70kHz
アナログ端子:2
デジタル端子:光・同軸・USB×1
DAC:192kHz/32bit (DSD 11.2)
ネットワーク:Bluetooth 4.2
スピーカー出力:1
サイズ:幅215×高61×奥行254mm
アンプのパワー ★★★☆☆
音域の広さ ★★★★☆
ネットワーク再生 ★★★★★
設置性 ★★★★★★
ノイズ対策 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★★
一方、ハイレゾに対応する機種が欲しいが、ある程度小型なモデルが欲しい場合、少し高いもののTEAC AI-303は良い機種です。
ミドルグレードでこういった機種はこれまでなかったので、需要がある気がします。
幅215×高61×奥行254mm と小型で、スペック的に設計的にハイレゾ再生を優先にした色合いが強いのです。
USB端子の接続で、、384kHz/32bit対応、DSD 11.2MHz双方に対応で、光や同軸でも192 kHz/24bitまでなので、「USB DAC Amplifier」として、多機能です。
PCなどとも合わせやすそうです。
ネットワーク機能は、Bluetoothのみ搭載です。
ただ、上表のコーデックに「フル対応」なので、ワイヤレスでもハイレゾは扱いやすいでしょう。
個人的は(一回り大きくても)Wi-Fiか。せめてLANだけでも装備して貰えれば、ストリーミング配信全盛の昨今においては「現代的」だと思いました。
ヤマハが撤退してからこのグレードのネットワークアンプがなくなったので、とくに、そのように感じます。
第3に、リビングでの利用などで、映像機器についても対応させたい方におすすめなのは、
【2019年発売】
13・マランツ NR1200/FN
¥70,000 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
定格出力(8Ω):75W×2
定格出力(6Ω):100W×2
インピーダンス: 4~8Ω
周波数帯域:10Hz-100kHz
アナログ端子:3
デジタル端子:光 同軸 USB×1 HDMI×5
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:Bluetooth LAN Wifi
スピーカー出力:1
サイズ:幅440×高105×奥行378mm
アンプのパワー ★★★★★
音域の広さ ★★★★★
ネットワーク再生 ★★★★★
設置性 ★★★★☆
ノイズ対策 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
NR1200/FNを選ぶと良いでしょう。
利便性の部分で、本機は、光 同軸 USBというデジタル接続端子がつくほか、HDMI端子が5系統付属となります。
HDMI端子は、映像と音声を同時に送れるので、この接続方法だと、電源などの連動制御可能です。
一方、4Kコンテンツ(HDブルーレイ・4K対応ゲーム機など)は、テレビ経由でアンプに音声を入れると、著作権管理の関係で音質が劣化して送られます。そのため、上図の様に、アンプを真ん中にして、つなげるのが基本です。
一方、アンプが4K/HDRパススルー対応でないと、アンプを4K画質のまま通過しないのですが、本機は、対応できます。
なお、この辺の事情は、【おすすめサウンドバーの比較記事】で書いたので、詳しくはそちらをご覧ください。
本機は、サイズも高さがなく、コンパクトですし、ネットワーク再生の部分を考慮に入れないならば、5万円前後クラスでは、「最もおすすめ」です。
一方、とくに、映像機器と一緒に使わないという場合でも、5万円前後の機種として、「ネットワーク」「デジタル接続」とも、本機はしっかり網羅します。
その上で、下位機種ながら、本機はフルディスクリート構成であり、「音のキレイさ」という、マランツの思想も継いでいます。
ノイズ対策もしっかりしていますし、本機を選んで良いでしょう。
第4に、高級機で、音質と機能性が両立しているといえる製品は、
【2019年発売】
19・マランツ PM7000N/ FN
¥108,000 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
定格出力(8Ω):60W×2
定格出力(4Ω):80W×2
インピーダンス: 4-16Ω
周波数帯域:5-100 kHz
アナログ端子:3
デジタル端子:光×2 同軸 USB×1
DAC:192kHz/24bit (DSD 5.6)
ネットワーク:Bluetooth LAN Wi-Fi
スピーカ出力:1(2.1ch対応)
サイズ:幅440×高125×奥行379mm
アンプのパワー ★★★★★
音域の広さ ★★★★★
ネットワーク再生 ★★★★★
設置性 ★★★★☆
ノイズ対策 ★★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
マランツのPM7000 FNがおすすめです。
ネットワーク機能も、最近のモデルチェンジで完備となり、実用面で隙の無い機種になっています。
音がストリーミングサービスも、Spotify・Tunes in のほか、定額聴き放題サービスのAmazon Musicに対応しますし、Apple系以外のメージャーなサービスは網羅的です。
ハイレゾ音源もあるAmazon Music HDという上位の聴き放題サービスに対応します。ハイレゾ音源があまり持っていない方も、本機の機能を活かしやすいです。
とくに、2021年6月からは、これまでは「通常音質(SD音質)」の聴き放題サービスだったAmazon Music Unlimitedの料金だけで、追加料金なしで、HD音源が聴けるようになりました。
このサービスについては、同社の説明サイト(こちら)に詳しいです。
音質の部分では、新製品を継続的に出し、プリメインアンプを「真面目に」頑張って作るマランツだけに、期待値は高いです。
マランツのシステムは、「スピード感」「キレイな音」と形容できる小気味よい音がなりやすいです。どのメーカーの製品もうまく鳴らせますし、この値段を出す価値はあるでしょう。
一方、小型機ながら、本体の重さも十分あり、振動やノイズ対策もきっちりなされます。
普段の使い方において、ネットワーク再生が不要ならば最もおすすめできる機種です。
パワーも80Wと十分ありますし。再生周波数帯域も、5-100 kHzと広いです。
本機は結構試聴しましたが、マランツがもともと得意な高音域に加えて、低音域もしっかりでる製品ですので、スピーカーの実力を遺憾なく発揮してくれるでしょう。
端子も多く、デジタル入力の2系統あるため、この部分でも安心です。
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【2022年発売】
15・DENON PMA-900HNE
¥108,000 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
定格出力(8Ω):50W×2
定格出力(4Ω):85W×2
インピーダンス: 4~16Ω
周波数帯域:5Hz-100kHz
アナログ端子:4
デジタル端子:光×3 同軸×1
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:Bluetooth LAN Wifi
スピーカー出力:2(2.1ch対応)
サイズ:幅434×高131×奥行375mm
アンプのパワー ★★★★★
音域の広さ ★★★★★
ネットワーク再生 ★★★★★
設置性 ★★★★☆
ノイズ対策 ★★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
一方、ライバルを上げれば、デノンのPMA-900HNEです。
スペック的には、「ほぼ同級」です。
ただ、電源周りは伝統的にDENON系のが上ですので、厚みのある低音が欲しい場合は、こちらのほうが相性が良いかと思います。
個人的には、音楽再生だけを考えるならば、マランツのが好みです。ただ、プリメインアンプを、音楽ほかテレビ用に兼用する場合は、こちらのほうが向いているといえます。
第5に、フラッグシップ級で、音質と機能性が両立しているといえる製品は、
【2022年発売】
【メタル】MODEL40N/FN
30・ マランツ MODEL 40n
¥259,800 楽天市場 (7/6執筆時)
【ブラック】MODEL40N/FB
31・ マランツ MODEL 40n
¥(271,700)
定格出力(8Ω):70W×2
定格出力(4Ω):100W×2
インピーダンス: 4-16Ω
周波数帯域:5Hz~100kHz
アナログ端子:3
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:
スピーカ出力:1(2.1ch対応)
サイズ:幅443×高130×奥行432mm
アンプのパワー ★★★★★★
音域の広さ ★★★★★★
ネットワーク再生 ★★★★★
設置性 ★★★★☆
ノイズ対策 ★★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
マランツのMODEL 40nでしょう。
ネットワーク対応型の高級機では、現状でもっとも音質に期待できますので。
現状で言えば、やはり、ネットワークには最低限対応していないと、使い方が限定されてしまいますし、本機が良いかと思います。
もちろん、Wi-Fiを搭載する以上、他のオーディオ機器より「陳腐化」あるいは、故障可能性は高くなるでしょう。
その部分で言えば、最大でも「10年」くらい使うと考えて、予算オーバーに感じたら、デノン/マランツの下位機でも良いかと思います。
高級オーディオのメーカー修理費用は高いですし、Wi-Fi関係の部品は、保有期間を超えると直る可能性も低まる部分がどうしてもありますから。
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【2023年発売】
35・ヤマハ R-N2000A(BP)
¥429,000 楽天市場 (7/6執筆時)
定格出力(8Ω):90W×2
定格出力(4Ω):145W×2
インピーダンス: 4-8Ω
周波数帯域:5Hz~100kHz
アナログ端子:3
デジタル端子:光×2 同軸 USB HDMI
DAC:384kHz/32bit
ネットワーク:
スピーカー出力:2(2.1ch対応)
サイズ:幅435×高157×奥行473mm
一方、(今回の記事における)ハイエンドクラスで言うならば、ヤマハ R-N2000Aが良いように思います。
Atlasも今現在「プリメイン」を買い替えるならば、こちらかなと思います。
本編で書いたように、中身については、ノイズ対策を含めて、価格相応にしっかりしています。その上で、各スペックが、ハイレゾ水準という部分を評価しました。
その上で、主要な定額音楽サービスへの対応を含めて、ネットワーク面も現代的です。
できれば、Chromecast built-inならばより良かったかと思いますが、AirPlay2に対応ですい、Apple Musicを含めて、再生に問題ないです。
ただ、(人のことは言えないものの)ここまで高い製品は、本当に「趣味的」なので費用対効果は良くないとだけは言っておきます。
10万円前後でもハイレベルで良い音は十分に楽しめます。
補足:合わせて買いたいスピーカー
というわけで、今回は、プリメインアンプの紹介でした。
最後にいくつかの点で補足をしておきます。
1・ブックシェルフスピーカの比較
2・PC用スピーカーの比較
3・Bluetoothスピーカーの比較
第1に、合わせてスピーカーを選びたい方、このブログ「モノマニア」にはスピーカーの記事もあります。
プリメインアンプ用は、アンプ内蔵型のアクティブスピーカーでは駄目なので、上記1番の記事をご覧ください
4・サウンドバーの比較
5・ホームシアターシステムの比較
6・AVアンプの比較
7・ミニコンポの比較
第2に、「TV用」として考えている方、プリメインアンプ以外の選択肢も有り得ます。
アンプ内蔵型で、サラウンド感が強い「サウンドバー」や「5.1chホームシアターシステムとAVアンプのコンビ」という選択肢も考えられます。
上記の記事で紹介していますので、よろしければ、ご覧ください。
第3に、リモコンの話です。
また、アンプをTVなどと同時に利用する場合など、複数の機器を操作できる高性能リモコンがあります。
リモコンだけではなく「電気を付けて!」など、声でも操作したい方は、AmazonやGoogleの音声入力端末を購入するだけで、簡単に可能です。詳しくは、上記の記事をご覧ください。
Amazon オプティカルケーブル 1.8m
¥902 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
Amazon 同軸オーディオケーブル 1.2m
¥734 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
エレコム AVケーブル/音楽伝送USBケーブル 1.0m
¥826 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
audio-technica AT-CA64 1.3M
¥2,431 Amazon.co.jp (7/6執筆時)
なお、今回紹介した各製品には、ケーブル類は基本未付属ですので、ネットで購入を検討されている方は、お忘れなく。
デジタル接続なら、さほど高くなくても良いかと思います。アナログはノイズ対策の部分で、これくらい出しても(まあ)良いかと思います。
ではでは。