【今回レビューする内容】 2025年 PC用大画面4K液晶ディスプレイの価格・性能とおすすめ・選び方: 42.5インチ43インチ 50インチ 55インチ 65インチ 75インチ 85インチ 大型PC用ディスプレイ サイネージ用:機種の違いと性能ランキング
【比較する製品型番】IODATA LCD-U751DX LCD-U751DX/UE LCD-U751DX-AG LCD-U431D EX-U431D LCD-U501V EX-U501V LCD-U551D LCD-U551D-AG EX-U551D LCD-U651D LCD-U651D-AG EX-U651D LCD-U431DX EX-U431DX LCD-U501VX EX-U501VX LCD-U551DX EX-U551DX LCD-U651DX EX-U651DX LGエレクトロニクス 3SQ700S-W/LG Dell U4323QEJ P5524Q JAPANNEXT JN-IPS4302UHDR JN-IPS65UHD-U JN-IPS65UHD-U-H2 JN-IPS65UHD-U-H5 JN-IPS5503TUHDR JN-IPS5503TUHDR-H2 JN-IPS5503TUHDR-H5 JN-Si43UHDR-24 JN-Si55UHDR-24 JN-IPS7500UHDR-U JN-IPS7500UHDR-U-H2 JN-IPS7500UHDR-U-H5 JN-V55UHD-U JN-V55UHD-U-H2 JN-V55UHD-U-H5 JN-V65UHD-U JN-V65UHD-U-H2 JN-V65UHD-U-H5 N-V7000UHDR-U JN-V7000UHDR-U-H2 JN-V7000UHDR-U-H5 JN-V750U-U JN-V750U-U-H3 JN-V750U-U-H5 JN-V43UHDR-U JN-V43UHDR-U-H2 JN-V43UHDR-U-H5 JN-V500UHDR-U JN-V500UHDR-U-H2 JN-V500UHDR-U-H5 JN-V60UHDR-U JN-HDR60V4K JN-HDR60V4K-H5 JN-V5500UHDR-N JN-V6500UHDR-N JN-IPS60UHDR-M JN-IPS60UHDR-M-H3 Philips Business Monitor 439P1/11 ほか
今回のお題
大画面4Kモニターのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2025年5月現在、最新の、大画面の4K液晶モニターを比較します。
仕事用・サイネージ用ほか、「テレビ代わり・テレビ兼用」で導入を考えている方も多い製品です。
パネル品質に特に注意しながら、それぞれの用途に向く機種を提案していきます。
そのほか、サイネージ用途で買う方を想定し、年間電気代の情報を比べるほか、保証期間の長さや保証内容にもふれていきます。
1・大画面4Kモニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:アイオーデータ〈日本〉
1-3:LG〈韓国〉
1-4:EIZO〈日本〉
1-6:DELL〈米国〉
2・大画面4Kモニターの比較 (2)
2-1:JAPANNEXT〈日本〉
2-2:フィリップス〈オランダ〉
3・4Kモニターの比較
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
記事では、はじめに、大画面モニターの「選び方の基本」を説明します。
その上で、以上のようなメーカー順で、各社の製品をみていくつもりです。
液晶パネルの画質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
また、最後の「結論」では、上表のような観点から、いつものように、「Atlasのオススメ機種」を提案していきます。
よろしくお願いします。
1・4Kモニターの比較 (1)
:サイズ:27型・28型
;解像度:4K 5K
2・4Kモニターの比較 (2)
:サイズ:31.5型・32型
;解像度:4K 6K
3・4Kモニターの比較 (3)
:サイズ:40型以上
;解像度:4K
4・4Kモニターの比較 (4)
:サイズ:23.8型以下
;解像度:4K
5・4Kモニターまとめ
=最終的なおすすめ機種の提案
なお、今回の記事は、このブログの4Kモニター比較記事全体としては、3回目記事となります。
1-1・大画面4Kモニターの選び方の基本
はじめに、大画面4Kモニターの「選び方の基本」について書いておきます。
液晶パネルの品質など、4K液晶モニター全体の「基本的な選び方」は、一連の4Kモニターの比較記事の導入記事(こちら)で、かなり詳しく説明しました。
今回の記事だけ読んでも分かるように書きますが、興味のある方は、導入記事(こちら)をご覧頂くと分かりすいと思います。
仕事用で大画面機を考えている方は、1回目記事(こちら)で書いた「4Kモニター特有の注意点」だけ把握しておけば実際、、追加して説明したい注意点はありません。
しかし、サイネージ用あるいは、ご自宅でのテレビ代わりとして、大画面4Kモニターの導入を考えている場合、追加で注意して欲しいことがあります。
以下、順番に記していきます。
1・サイネージ利用の場合
はじめに、利用目的が、サイネージ利用の場合です。
この場合、常時付けっぱなしの時間が長いでしょうから電気代が問題になります。
そこで、今回の記事では、1日の8.4時間をON、15.6時間をOFFにして1年間使った場合の、期間電気代を示そうと思います。
電気代は高騰していますが、2023年に改訂された家電業界の基準額に合わせて、Atlasが計算しました。
家庭用でも「毎日のようにテレビのように見る」場合、示す額面(1日8.4時間)を基準にすれば、「省エネ」か分かるかと思います。
そのほか、モニターは、「発熱」するので、1日あたりの最大稼働時間の定めがあります。総使用時間がわかる「保証用タイマー内蔵」のような製品だと守らないと、長期保証が切れます。
12時間のものが多いですが、24時間稼動可のものもあります。
サイネージ用に売られている製品については、この部分もスペックも今回書いていきます。
そのほか、USB-Aスティックをさすことにより、映像・音楽・写真が流せるメディア再生機能機能があるテレビがあります。4K静止画・動画も対応できる機種もあります。
ポータブルのDVDプレーヤーなみにシンプルではありますが、JPEGの写真・MP3の音楽・MP4などの動画ファイルの再生ができます。サイネージ用に連続再生(ループ再生)を簡単にできるようにするという用途です。
2・テレビ代わりでの利用の場合
続いて、家庭で、TV代わり、あるいはTV兼用で使う場合です。
最近の製品はテレビほど便利出ないにせよ、たいていの機種にリモコンは付くので、その用途で使う方も増えてきたかと思います。
ただ、この場合「選び方」において特別な注意点があります。
なぜなら、PCモニターは、テレビや最近増えているチューナーレステレビと比べて不便な部分が多いからです。
以下、チューナーレステレビとPCモニターとの違いについて、列記します。
第1に、ストリーミング機器との連携です。
多くの方は、ストリーミング機器(Goole TVほか)の利用を考えていると思います。
【STB機器の比較記事】で取りあげた、Goole・Amazonなどの製品は、HDMI端子でTVと接続したうえで、TVからUSB経由で電源をとる仕組みの機種が多いです。
しかし、PCモニターの多くは、電源共有用のUSB端子がない場合が多いです。
TVレコーダーをつなげる場合も、電源連動ができないなど不便なシーンはあります。
第2に、スピーカーです。
PCモニターは、アンプの出力が弱く、映像視聴に耐えられる水準のものは(なくなないにせよ)少ないです。
第3に、価格です。
同じ画面サイズ同士で較べる場合、PCモニターより、チューナーレステレビ(あるいは普通のテレビ)のが安い場合が多いです。
性能差と言うより、市場規模の差です。
PCモニターの場合、Display Portなどパソコン特有の端子でもつながるように設定しなければならない部分も、価格が変わってくる理由です。
第4に、画質です。
液晶テレビもPCモニターも、インターレース(地デジ)を、プログレッシブ変換して出す方式なので、画質は変わりません。
しかし、PCモニターは、基本的にテレビ特有の画像補正回路がないです。
そのため、【ブルーレイレコーダーの比較記事】で書いた機種で、相当高度な補整ができる機種でないと、出力される画質は悪いです。
一方、画像補正がないので応答速度が速くなり、PCモニターのほうがゲームに有利という側面はあります。しかし、それ以外の部分でメリットはないように思えます。
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結論的にいえば、TV代わりしたい場合、あるいは、テレビとPCモニターを兼用したいという方は、(PCモニターではなく)「テレビ」を選ぶことをオススメします。
TVにPCをつなげる方向性で考えた方が、画質や利便性の部分で満足感は得られるでしょうから。
1・4K液晶テレビの比較【導入編】
:選び方の基本の説明
:東芝・レグザ〈日本〉
2・シャープの4K液晶TVの比較
:アクオス〈日本〉
3・ソニーの4K液晶TVの比較
:ブラビア〈日本〉
4・Panasonicの4K液晶TVの比較
:ビエラ〈日本〉
5・LGの4K液晶TVの比較
:ナノセル〈韓国〉
6・ハイセンスの4K液晶TVの比較
:Hisense TV〈中国〉
7・TCLの4K液晶TVの比較
:TCL TV〈中国〉
8・各社の4K液晶TVの比較
:フナイ〈日本〉
:アイリスオーヤマ〈日本〉
9・各社の4K液晶TVの比較
:オリオン
:maxzen・DMM ほか
10・おすすめの4K液晶テレビ 【結論】
=全機からのおすすめの提案
なお、このブログだと、以上の記事で、4K液晶テレビを見ています。「どうやらテレビのがよさそうだ」と思った方は、以上の記事をご覧ください。
なお、格安のチューナーレステレビだと9番の記事(こちら)で、各社の製品をみています。
特段「チューナーレス」でなくても良いならば、チューナーレスで画質調整が良い機種はほぼないので、その他の大手メーカー機をオススメしています。
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以上、4K大画面モニターの選び方の基本の紹介でした。
以下では、冒頭書いたような、メーカー順に各機を紹介していきます。
1-2・IO-DATAのモニターの比較
はじめに、日本のアイオーデータの製品です。
三菱電機の液晶モニター部門を吸収して、プレゼンスを高めた日本のPC周辺機器メーカーです。
なお、同社の場合、大画面4Kモニターは、家庭用でも(もちろん)使えますが、どちらかと言えば、法人用、サイネージ用の展開に思えます。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2024年発売】
[42.5インチ]
1・IODATA LCD-U431D
¥74,800 楽天市場 (5/1執筆時)
2・IODATA EX-U431D
¥69,800 Amazon.co.jp (5/1執筆時)
パネル:ADS ハーフグレア
コントラスト比:1200:1
応答速度:6ms (GTG)
VESA:100×200mm
年間電気代:7,217円
[49.5インチ]
3・IODATA LCD-U501V
¥65,233 楽天市場 (5/1執筆時)
4・IODATA EX-U501V
¥---- Amazon.co.jp (5/1執筆時)
パネル:VA ハーフグレア
コントラスト比:4000:1
応答速度:5ms (GTG)
VESA:200×200mm
年間電気代:8,188円
[55インチ]
5・IODATA LCD-U551D
¥101,900 楽天市場 (5/1執筆時)
6・IODATA EX-U551D
¥89,800 Amazon.co.jp (5/1執筆時)
(抗菌加工)
7・IODATA LCD-U551D-AG
¥112,379 楽天市場 (5/1執筆時)
パネル:ADS ハーフグレア
コントラスト比:1200:1
応答速度:6ms (GTG)
VESA:300×300mm
年間電気代:9,337円
[65インチ]
8・IODATA LCD-U651D
¥148,000 楽天市場 (5/1執筆時)
9・IODATA EX-U651D
¥------ Amazon.co.jp (5/1執筆時)
(抗菌加工)
10・IODATA LCD-U651D-AG
¥158,194 楽天市場 (5/1執筆時)
パネル:ADS ハーフグレア
コントラスト比:1400:1
応答速度:7ms (GTG)
VESA:400×400mm
年間電気代:12,933円
解像度:4K(3840×2160)
輝度:500cd/u
応答速度:6ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子: HDMI 2.0×3
スタンド:固定式
スピーカー:内蔵(5w×2)
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
連続稼働時間:18時間/1日
LCD-U431Dは、アイオーデータの販売する大画面4Kテレビです。
なお、型番が2系統ありますが、流通ルートの違いで、性能は同じです。
同社の大画面機以外は、LCD型番だと5年保証なのでが、大画面機だと、EX型番と同じ3年でした。
画面サイズは、42.5インチから65インチまでの4サイズです。
同サイズで、複数型番がありますが、保証年数の違いです。
あとは、一部サイズで、本体に抗菌塗装(光触媒コート)をしているモデルがあるのに気をつければ、見分けは簡単でしょう。
そちらは、医療機関や学校関係の訴求かと思います。
最大稼働時間は、いずれも1日・18時間と長めです。
パネルは、ADSパネルで、50インチのみVAパネルです。
ADSは、IPSと同じ性質をもつBOEが生産するパネルです。
テレビ用としても最近は採用例が多いです。50インチのADSは生産がないので、テレビもVAになることが多いです。
モニターの表面は、動画向きのハーフグレア加工です。テレビ的な利用を見すえた製品です。
輝度は、500cd/uと高めです。
輝度が高い場合、日光に影響されることが寄り少ないと言えますし、一般利用ほか、サイネージに向く仕様とも言えます。
応答速度は、オーバードライブ時に、6ms(GTG)です。
平均値ほどであり、問題ないです。
HDRは、HDR10ですが、対応です。
画質調整機能は、「映像美」に関する部分で割と充実します。
同社の場合、10段階で自動的に発色を調整するエンハンストカラー機能がポイントです。
ただ、家庭用むけだと、バックライトの輝度調整でコントラスト調整をするCREXや、超解像技術の搭載モありますが、本機は未搭載です。
この部分で、若干「サイネージ向き」な訴求とは思います。フリッカー対策も、輝度16以上で効果があるという記載です。
接続端子は、HDMI2.0が3系統です。
HDCP2.2にも、対応です。
スタンドは、一方、固定式で動かせません。
大きなモニターの場合、この部分はあまり重視しないで良いでしょう。
VESA規格には対応します。
こちらも大画面は、マウントサイズが変わる(400×200mm)ので、注意が必要です。
スピーカーは、総合10Wのステレオスピーカーです。
そのほか、リモコンが付属する点は、この機種の特色です。
ビデオやゲームなどの操作にも一部対応している、TVのリモコンのような多機能リモコンです。
電気代は、冒頭示した基準、1年間運用した場合、49.5だと8,188円です。
本機については、そこまで安くないです。
メディア再生機能は、サイネージ用の一部製品に搭載されます。
4Kフォーマットも対応です。
本機は、USBメモリの採用で、写真(Jpeg)と動画(MP4・MPEG-2)・音楽(MP3)の再生ができます。また、液晶の電源ONと同時に、自動再生させる機能もあります。
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以上、アイオーデータの LCD-U431D2の紹介でした。
ハーフグレアなので、基本的に家庭用の「テレビ代わり」のような使い方もできます。ただ、どちらかと言えば、業務用の訴求でしょう。営業時間中常時可動のようなサイネージ用に開発された製品とみなせます。
その用途には、輝度スペックを含めて割とよく見えますが、若干高めとなる光熱費は注意点と言えます。
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【2024年発売】
[43インチ]
11・IODATA LCD-U431DX
¥48,900 楽天市場 (5/1執筆時)
12・IODATA EX-U431DX
¥(48,800) Amazon.co.jp (5/1執筆時)
パネル:ADS ハーフグレア
コントラスト比:1200:1
応答速度:6ms (GTG)
VESA:100×200mm
年間電気代:4,953円
[50インチ]
13・IODATA LCD-U501VX
¥63,223 楽天市場 (5/1執筆時)
14・IODATA EX-U501VX
¥63,800 Amazon.co.jp (5/1執筆時)
パネル:VA ハーフグレア
コントラスト比:5000:1
応答速度:5ms (GTG)
VESA:200×200mm
年間電気代:6,141円
[55インチ]
15・IODATA LCD-U551DX
¥46,980 楽天市場 (5/1執筆時)
16・IODATA EX-U551DX
¥71,800 Amazon.co.jp (5/1執筆時)
パネル:ADS ハーフグレア
コントラスト比:1200:1
応答速度:7ms (GTG)
VESA:200×100mm
年間電気代:7,880円
[65インチ]
17・IODATA LCD-U651DX
¥122,685 楽天市場 (5/1執筆時)
18・IODATA EX-U651DX
¥99,800 Amazon.co.jp (5/1執筆時)
パネル:VA ハーフグレア
コントラスト比:5000:1
応答速度:6ms (GTG)
VESA:400×300mm
年間電気代:10,605円
[75インチ] (25年追加)
17・IODATA LCD-U751DX
¥242,044 楽天市場 (5/1執筆時)
17・IODATA LCD-U751DX/UE
¥229,800 Amazon.co.jp (5/1執筆時)
(抗菌加工)
17・IODATA LCD-U751DX-AG
¥273,834 楽天市場 (5/1執筆時)
パネル:ADS ハーフグレア
コントラスト比:1400:1
応答速度:7ms (GTG)
VESA:400×300mm
年間電気代:11,259円
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子: HDMI 2.0×3
スタンド:固定式
スピーカー:内蔵(5w×2)
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年/5年
連続稼働時間:18時間/1日
なお、LCD-U431DXなどは、本機の下位仕様です。
先ほどの機種と仕様はほぼ同じですが、輝度を30%ほど落として350cd/uにしています。
結果、年間消費電力量が、安めの水準に落ちついていると言えます。
その部分を重視する場合、あるいは、室内利用ほか、さほど日光の影響がなく、(たまに使うだけの)会議室への据置など、輝度が必要ない使い方の場合、本機でも良いかと思います。
この輝度ならば、一般的にそこまで暗いわけではなく4Kディスプレイの平均値ほどなので、実用が疎外されるわけではないです。
1-3・LGのモニターの比較
続いて、LGエレクトロニクスの4Kモニターです。
同社は、自社で(部品としての)IPSが生産できる世界的企業です。性能の良い機種が割安の場合が多いです。
【2023年発売】
【42.5インチ】(執筆時在庫なし)
19・LGエレクトロニクス 43SQ700S-W/LG
¥(62,800) Amazon.co.jp (5/1執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:300cd/u
パネル:IPS グレア
コントラスト比:1,200:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:HDR10
USB給電: 65W
接続端子:HDMI2.0x2 USB-C (Wi-Fi)
スタンド:チルト
VESA:2
スピーカー:内蔵(10w×2)
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
年間電気代:6,741円
連続稼働時間:表記なし
3SQ700S-W/LG は、LGの42.5インチの大型4Kディスプレイです。
本機は、同社がAmazon限定で売っている製品です。
どちらかと言えば、チューナーレステレビに近い感じです。
本体仕様は、両機ともチューナーレスTVに近いです。
LGのWebOSを積んでいて、外部機器なしで、Netflixほかアプリ対応できるメジャーな定額動画サービスなどの視聴が可能です。
リモコンも付属します。また、【LGの4Kテレビの比較記事】でみている同社のTV用の上位リモコンも使えます。むろん、TVチューナーは、未付属です。
そのほか、本機は、Wi-Fiを搭載するので、同社のアプリ(LG ThinQアプリ)で、スマホをリモコンとしての操作にも対応できます。
加えて、スマホからの映像のキャストも、AppleのAirplay2や、ミラキャストに対応するため、専用のSTB機器がなくても可能です。
液晶パネルは、グレアのIPSです。
輝度は、300cd/uです。
同社は(親切に)最低輝度も記載しますが、210cd/uなので、そこまで光量は落とせないと言えます。
ようするに、明るさの調整幅が狭いといえますので、PCモニターとしては、基本的には日中利用に向くという感じかと思います。
色域は、DCI-P3 80%で、コントラスト比は、1200:1です。
若干、コントラスト比が高めではありますが、ごくスタンダードな(普通の)IPSになります。
一方、本機は、トレーダー用の分割モニターとしての利用の提案もあります。
ただ、先述のように表面処理は「グレア(光沢)」なので、その用途の場合、映り込みには対策が必要でしょう。応答速度は、5ms(GTG)です。
極めて優秀ではないものの、ゲームでも問題ないです。
HDRは、HDR10に対応します。
対応する映画・ゲームなどでは、輝度表現が最適化されます。
画像補正機能は、「目の優しさ」の部分も、フリッカー対策・明るさ調整など必要な機能は網羅します。
一方、同社の(大画面ではない)小型モニターに見られる超解像技術(Super Resolution+)などは、このサイズだと非搭載です。ゲーム向けの暗部強調(Black Stabilizer)が目立つ程度です。
これは、他社機にも言えますが、大画面PCモニターは、TVと違って、凝った画質補正はあまり搭載されず、また、強調されもしません。
利用するハード側の補正に主には依存すると考えてください。
接続端子は、HDMI 2.0 が2系統と、 DisplayPort・USB-Cです。
USB-C端子は、ノートPCなどに最大65Wの給電に対応できます。
そのほか、速度がUSB2.0なのでキーボード・マウスなどに限定されますが、USB-Aハブが3系統と、LANポートが付属です。
接続性は、それなりに充実します。
HDCP2.2にも、対応です。
スタンドは、ただし、チルトのみです。
スピーカーは、総計、20Wのリッチバススピーカーが採用されている点が目立ちます。
安めの4Kテレビの内蔵スピーカーほどの水準はあります。
よりこだわる場合、【サウンドバーの比較記事】紹介したような製品を導入するとよいでしょう。本機は、HDMIがeARC対応なので、高性能なマルチチャンネル機の増設もわりと手軽ですし。
保証は、3年間です。
LGは、期間内のパネルの無輝点保証もするため、保証は手厚いです。
常時消灯(黒点)こそ保証されませんが、それは他社も同じです。この期間の保証自体行うのは、LGを除けば、DELLくらいです。
電気代は、一方、普通に利用する場合、1年で6,741円です。
割と安めです。一方、サイネージ用ではないので、連続稼働時間などは未記載です。
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以上、LGの3SQ700S-W/LG の紹介でした。
冒頭書いたように「チューナーレステレビ」的に使いたい場合、候補です。
TV用として開発された「チューナーレステレビ」と違って、デスク上で、キーボード、マウスなどと合わせて、PCとしても使いやすい仕様である点に、メリットを感じる方は多いかもしれません。
ただし、液晶パネルは「グレア」なので、PC用モニターとしては、簡単なブラウジングや動画視聴などはともかく、文字を見つめるような仕事には、あまり向かない点が注意点でしょう。
1-4・EIZOのモニターの比較
続いて、日本のEIZOのモニターです。
老舗の液晶メーカーで、品質で選びたい場合、人気のあるメーカーです。
【2024年発売】
【42.5インチ】(ブラック・ホワイト)
20・EIZO FlexScan EV4340X-BK
21・EIZO FlexScan EV4340X-WT
¥163,800 Amazon.co.jp (5/1執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:
USB給電: 94W
接続端子:HDMIx2 DP USB-C
スタンド:固定式
VESA:200mm / 100mm
スピーカー:内蔵(4w×2)
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:5年(無輝点保証)
年間電気代:
連続稼働時間:表記なし
EV4340X-BK は、EIZOの42.5インチの大型4Kディスプレイです。
2024年に登場した新シリーズです。
ここまで大きなディスプレイは、家庭用(一般用)としては同社初かなと思います。
コンセプトは、もともとマルチディスプレイ環境で作業していた方の代替用です。
サイネージ用や、映像視聴用ではない点では、LGと同じです。
したがって、パネル処理はしっかりノングレアです。
液晶パネルは、ノングレア(非光沢)のIPSです。
かなり高額の製品ですが、輝度・コントラスト比・色域(sRGB相当)をみても、ごく普通の4Kパネルです。
Black-IPSなど上位モデルではなく、この部分では面白みに欠けます。
応答速度も、5ms(GTG)です。
HDRも、フォローがないです。
画像補正機能は、ただ、EIZOだけに「目の優しさ」に関わる部分の仕様は良いです。
なお、EIZOの場合、最低輝度が1cd/uまでしっかり落とせることも、注目点です。
目の疲れを防止するためには、輝度を十分に下げた状態での視認性が重要です。 EIZOはこの点で優れています。
また、明るさセンサー(Auto EcoView)で、低輝度時にもしっかり見やすい状況に調整する力も優れます。なお、カタログでは「環境光を感知し」と説明がありますが、同じセンサーを使うベンキューと違って照明の色温度もみれる環境光センサーではないです。
ディスプレイの輝度のみに関係する部分なので、この仕様にしているようです。ただ、暖色系の照明だとうまく反応しないことは(少し)あり得るでしょう。
そのほか、フリッカー対策・ブルーライトカットなど、他社の主要機能は網羅します。
とくに、周囲の明るさがわかるので、特に低輝度に調整した際に、フリッカーを完全にカットすることも可能です。
表示色数は、EIZO機はデザイナーを除けば1677万色の8bitフルカラーです。
他社の場合、もう少し安いクラスでも10.7億色フルカラーの機種はあります。
しかし、8ビットパネルをディザリング処理を使ったFRC技術(Frame Rate Control)で「底上げ」している疑似10.7億色のものも多いです。
FRC処理(ディザリング)は、仕組み上点滅(錯視)を利用しますし、弊害としてチラツキにより目が疲れる可能性はあります。EIZOの場合、仕事用は「目の優しさ」優先だから、EIZO機はこの仕様にしているように思います。
なお、表示色数は階調表現においてやや差が付く程度で、本質的な画質にはさほど関係しません。
接続端子は、HDMIx2 DisplayPortx1 USB-Cです。
4画面までのPinP(Picture in Picture)対応なので、4PCの画面を一度に出すこともできます。
USB-C端子は、ノートPCなどに対して94Wまで給電に対応できます。
USBハブは、USB-C1つ、USB-A2つです。
いずれも、速度はUSB3.0クラスです。USB-Cは、15Wですが、スマホなどへの給電力があります。
HDCP2.2は、対応です。
スタンドは、固定式です。
チルトもできないのは、画面サイズが大きいとは言え、LGとの差でしょう。
VESA規格には対応します。
スピーカーは、総合8Wです。
ビジネス用ならばこんなものでしょうが、TV用より弱いです。
保証期間は、5年保証が付属です。
6ヶ月の無輝点保証も付属です。
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以上、EIZOのEV4340X-BKの紹介でした。
「目の優しさ」の部分で、先述の技術が目立つ製品です。ただ、そこを除くと、同社の製品にしては、あまり個性がないように思います。スタンドもその方面の工夫がないですし、パネルも平凡なものなのです。
Atlasは、小画面・中画面では、EIZOを「おすすめ」する場合が多いのですが、本機はすこし微妙に思いました。
「目の優しさ」を重視するならば、この画面サイズを使うこと自体も矛盾を感じるので、値段ほか、スタンド部分を含めて、先ほどのLG機で十分な気はします。
ミーティングなどの共用で、この値段をあえてだす価値があるかも、やや微妙です。
1-5・デルの4Kモニターの比較
続いて、米国のデルの大画面4Kモニターです。
【2019年発売】
【42.51インチ】
22・Dell U4323QE
¥144,800 DELL(ストアフロント) (5/1執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:
USB給電:90W
接続端子:HDMI2.1x2 USB-C×1 DP
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA:200mm /100mm
スピーカー:内蔵(8w×2)
4K動画再生:
保証期間:3年
年間電気代:23,813円
連続稼働時間:表記なし
U4323QE は、DELLが販売する、42.5インチの大型4Kディスプレイです。
仕事向けのモニターで、同時接続4台まで可能という機種です。
画面分割も可能ですし、USBハブを通した自動KVM(マウス・キーボードのシームレスな共有)にも対応です。
液晶パネルは、IPSです。
LGのものでしょう。
輝度は、350cd/uとしっかりあり、応答速度も問題ありません。
色域は、sRGB95%カバーです。
広色域モデルと言えるほどはないので、スタンダードなIPSの「ちょい上位」くらいのグレードと考えてください。
HDRは、非対応です。
家庭用を狙った機種ではないからでしょう。
画像補正機能も、特段言及するべき点はないです。
目への優しさの部分で重要なフリッカー対策の記述もないのが、やや気になります。
接続端子は、HDMI2.1x3 DisplayPortx1 USB-Cx1です。
先述のように、同時に4台まで接続できます。
USB-Cは、ノートPCほかに対して90Wの給電が可能です。
この水準だと、ゲーミングノートでも速度低下なしに給電できます。ミニPCもおそらく大丈夫でしょう。
USBハブは、かなり充実します。
USB-C(USB3.0)が3ポート、USB-A(USB3.0)が2ポート、裏面にあります。
加えて、写真のようなクイックアクセスポートが、USB-C、USB-Aと前面に1つずつ用意されます。USB-Cは、15W給電なので、そこそこの速度でスマホの充電が可能です。
LAN端子(1Gps)も備えます。
HDCP2.2は、対応明記がないです。
スタンドは、さすがに回転はしませんが、それ以外はフル稼動です。
調整幅は、高さ6cm、チルト角度(10° 下5°)、左右(40°)です。
また、100mmないし、200mmのVESAマウントに対応できますので、交換も可能です。
スピーカーは、総計8Wです(総合16W)。
工夫のあるものではないですが、パワーだけで言えば、普通の格安4Kテレビの水準です。
リモコンは、一方、DELLは未付属です。
保証期間は、3年です。
DELLは保証期間内の無輝点保証をしているので、他社より手厚い保証と言えます。
年間電気代は、冒頭の計算式を使う場合、23,814円です。
安くはないです。
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以上、DellのU4323QEの紹介でした。
USBハブの多さ、接続端末が多い場合の利便性など、普段の仕事における利便性を重視した、ある種の「ステーション型」のモニターと言えます。
パネルや、画質調整部分はあっさりですが、とくに、画質が不要な職場の場合、割と良い高級機に思えます。
また、大画面で高性能なスタンドを採用する機種も珍しいので、個人でも、マルチモニターをやめて、机をスッキリさせたいトレーダーなどには割と向くと思います。
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【2019年発売】
【55インチ】(台座なし)
23・Dell P5524Q
¥183,800 DELL(ストアフロント) (5/1執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:VA ノングレア
コントラスト比:4000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:60Hz(4K)
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI2.1x2 USB-C×1 DP1.2 LAN
スタンド:チルト 左右 高さ
VESA:400mm
スピーカー:内蔵(10w×2)
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
年間電気代:8,072円
連続稼働時間:表記なし
このほか、VA液晶を採用するPシリーズにも、大画面機はあります。
他社にもありますが、台座のないタイプで、壁掛けほか、適宜台座やアームを用意して利用してくれ、というモデルです。
以外と、大手の大画面だとVAは少ないので希少価値はありそうです。
見つめるような仕事に使うわけではないので、コントラスト比が高く「黒の締まる」性質のあるVAは悪くないように思います。
実際、会議室に置くなどする場合は、見やすいでしょう。
次回に続く
4K液晶モニターのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、40インチ以上の4K液晶モニターの比較の1回目記事でした。
しかし、記事は、もう少しだけ続きます。
2・大画面4Kモニターの比較 (2)
2-1:JAPANNEXT〈日本〉
2-2:フィリップス〈オランダ〉
3・4Kモニターの比較
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら )では、今回紹介できなかった、日本のJAPANNEXTなどの大画面4Kモニターを追加で紹介します。
液晶パネルの画質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、結論編となる、最終回記事【こちら】で、 ここまで紹介した全てのモデルから、予算別・目的別のAtlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら