1回目記事からの続きです→こちら
3-1・タイガーの炊飯器の比較
3回目記事のトップバッターは、、タイガーの炊飯器です。
同社は、「底面加熱」にこだわる企業です。
この場合、釜の質(熱伝導性)が結構重要になりますので、その部分の質には注目です。
1・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:パナソニック
1-3:象印
2・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (2)
2-1:日立
2-2:アイリスオーヤマ
2-3:三菱電機
3・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (3)
3-1:タイガー
3-2:東芝
4・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (4)
4-1:ティファール
4-2:シャープ
4-3:Amazonベーシック
4-4:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿って、各機を比較していきます。
--
なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2025年発売】
40・タイガー 炊きたて JPW-L100-HD
¥24,480 楽天市場 (7/1執筆時)
【2024年発売】
40・タイガー 炊きたて JPW-X100-HD
¥22,500 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
【2023年発売】JPW-S100HM
40・タイガー 炊きたて JPW-S100-HM
¥35,300 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
【特定店向け型番】(旧機ベース)JPW-10BKK
40・タイガー 炊きたて JPW-10BK-K
¥29,800 楽天市場 (7/1執筆時)
40・タイガー 炊きたて JPW-10E9-HC
¥17,340 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:遠赤3層土鍋コート釜
内釜厚さ:2mm
内釜保証:3年保証
保温機能:粒立ち保温
堅さ調整:
JPW-L100は、タイガーの炊飯器「炊きたて」シリーズ炊飯器です。
旧機種が残ります。
2024年機は、25年に新設された「おにぎりモード」がない程度の違いです。
2023年機も、同じです。
2022年機は、その後の世代と比べると、内鍋の土鍋粉末を若干少なめになります。
このほか、特定店向けに、2種類の特別版(アウトレット)の販売があります。
第1に、JPW-BK10です。
ビックカメラ系に卸される型番です。
2021年モデル(JPW-B100HD)をベースにした機種です。そのため、後述する保温機能(粒立ち保温)は、23年からなので未対応です。
新機種とくらべると、おにぎりモードほか、麦飯メニューが省略になる代わりに、「すし・カレー用」メニューが加わります。
サイトの説明だと、「内釜の厚さ」と「少量旨み炊き」もオリジナル要素とありますが、これは旧機と比べた場合のオリジナル要素であり、2022年以降だと普通に搭載でしたので差ではないです。
ただ、こちらだけ、操作パネル部分に抗菌加工がなされます。
第2に、JPW-10E9です。
エディオン系です。やはり2021年機をベースにこちらは「お弁当用」の炊飯モードに入れ替えています。
--
結論的にいえば、通常炊飯部分にはあまり差が無いため、あまり長時間保温しないならば、旧機種を含めて、値段で決めてOKです。
炊飯方式は、IH炊飯です。
他社同様、この価格帯だと圧力は使いません。
ヒーターの段数は、タイガーは全機とも非公開です。
ただ、電熱ヒーター(シーズヒーター)は使われないため、「段数」で表現すれば、下段2カ所のIH2段と推定できます。
なお、タイガーの場合、鍋底130度の高温度を、熱伝導性の高い釜で全体に回すのが効率的と判断しています。
機能名は24年から極うま強火IHですが、旧名(剛火IH)と機能性は同じです。
タイガーは「(ガス火などの)土鍋ご飯の再現」が社是です。
そのため、下火のみで「全面加熱」をしないという考えは、ポリシーとして「納得」です。
使われている釜は、2mmの3層遠赤釜です。
遠赤効果がより高い「土鍋コーティング」が表面に採用されます。
実際の土鍋ではありませんので蓄熱性は特にないですが、「遠赤効果」が期待できます。これにより、ご飯をより「ふっくら」させる効果があります。
ご飯の堅さは、調整のできないタイプです。
他社でも見た時間をかけて、旨みを引き出すプレミアム炊飯(極うま)はあります。
あとは、25年から新設された「おにぎりモード」ほか、冷凍ご飯用、炊きこみ、おこわ、おかゆといったモードです。
一方、炊き込みご飯については「おこげ」をつくるモードがあります。
白米用はないにせよ、安めの機種でおこげを作れるのは珍しいです。
健康米は、玄米・麦飯・雑穀米が選べます。
麦飯は、押し麦と、もち麦にモードが分かれます(特定店向け型番除く)。
同社は麦飯に以前から力を入れています。健康によいですが、専用のモードでないと相当不味いので、チャレンジしたいかたには良いでしょう。
一方、本機は、調理機能が付属しています。
同社の【レシピ集】にあるメニューが、仕掛けるだけでできるというのが売りです。
相当量のメニューがあって面白いです。
ご飯の保温は、炊飯にも利用する蒸気センサーを利用した粒立ち保温プログラムを採用します。
この価格帯の製品で、保温部分で主張がある製品は(保温技術にこだわる東芝を除けば)少ないですし、ワンポイントです。
お手入れ は、IH炊飯器のため、特段面倒な手入れは不要です。
---
以上、タイガーのJPW-L100の紹介でした。
炊飯器をつかったレシピ提案の多さは面白いと言えます。
特段の個性はないですが、少量炊飯が得意な点と、麦飯系が得意な部分があえて言えばポイントです。
ーーー
【2025年発売】
41・タイガー 炊きたて JPW-M100-KV
41・タイガー 炊きたて JPW-M100-WY
¥28,800 楽天市場 (7/1執筆時)
【2024年発売】
41・タイガー 炊きたて JPW-Y100-KV
41・タイガー 炊きたて JPW-Y100-WY
¥18,112 楽天市場 (7/1執筆時)
(アマゾン型番)
41・タイガー 炊きたて JPN-N100-K
¥24,800 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
【2023年発売】
41・タイガー 炊きたて JPW-T100-KV
¥21,200 楽天市場 (7/1執筆時)
【2022年発売】
41・タイガー 炊きたて JPW-H100-K
¥17,800 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:2層遠赤黒厚釜
内釜厚さ:1.5mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:
なお、本機の下位機としてJPWY100の販売があります。
旧機がありますが、本機の場合も、25年からの「おにぎりモード」の新設が違いとなります。
炊飯部分で言えば、1.5mmの2層遠赤黒厚釜ですので、上でみた機種と差があります。
本機も、調理機能が付属しています。同社の【レシピ集】にあるメニューに対応しますが、多少ですが、先ほどの機種より少ないです。
いずれにしても、ご飯の味は少し犠牲にされる部分はあるため、個人的には、あまりおすすめしません。保温面の工夫(粒立ち保温)もないです。
【2025年8月発売】
42・タイガー 炊きたて JPV-X100-KO
42・タイガー 炊きたて JPV-X100-WO
¥55,800 楽天市場 (7/1執筆時)
【2024年発売】
42・タイガー 炊きたて JPV-S100-KO
42・タイガー 炊きたて JPV-S100-WO
¥31,487 楽天市場 (7/1執筆時)
【2023年発売】JPV-G100KM JPV-G100WM
42・タイガー 炊きたて JPV-G100-KM
42・タイガー 炊きたて JPV-G100-WM
¥33,800 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
【2022年発売】
42・タイガー 炊きたて JPV-A100-KM
42・タイガー 炊きたて JPV-A100-WM
¥49,249 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:遠赤5層蓄熱コート釜
内釜厚さ:2mm
内釜保証:3年保証
保温機能:粒立ち保温
堅さ調整:
JPV-S100も、タイガーの圧力式炊飯器です。
旧モデルが残ります。
2024年機は、25年機から増えた「おにぎりモード」がないです。
その代わり「お弁当モード」があったのですが、「もっちり」に炊く点では、両者とも共通していました。ただ、おにぎりに向く「ほどけやすい」米質にするため、吸水後、一気に加熱するような、新プログラムです。
2023年機は、玄米GABAメニューがない以外は性能差は見られません。
普通の玄米モードはありますが、時間をかけて炊くことでGABAを増やすというメニューです。
2022年機は、後述する内鍋のコート材(ヒートカットパウダー)が以降の世代より少なめになります。
---
結論的にいえば、23年機以降で買われる際に最も安いものでOKでしょう。
あとは同じなので同時にみていきます。
炊飯方式は、最大1.25気圧の圧力IH式です。
方式自体は悪くなく、同社のIH式炊飯器の「上位」と言って良いです。
ただ、次にみますが、タイガーは高級機を含めて、「可変圧力IH式」にこだわりを持って開発してきた背景があります。
そのため、可変性がない本機は、同社の製品としては「やや異端」と言えます。
ヒーターの段数は、非公開です。
ただ、実際的には先ほどの機種同様の底面IHヒーター(剛火IH)です。
使われている釜は、5層の土鍋蓄熱コート釜です。
内釜のコートは遠赤土鍋コーティングです。
下位機にもありました。遠赤効果でごはんを「ふっくら」させるための工夫です。
本機の場合、外側部分が土鍋蓄熱コートです。その上で「ヒートカットパウダー」を蒸着させています。内部の中空ガラスビーズの練り込みもあります。
こうした部分で、土鍋の蓄熱性が下位機より良いと言えます。
したがって、炊飯時に重要な「沸騰の持続性」の期待値は高いです。
同社の高級機のように「本当の土鍋(萬古焼)」ではないですが、工業的にそれを摸したものとして、その再現性は高いと言えます。
ただし、内釜の厚みは、2mmに止まるため、あくまでこの価格帯の製品として「工夫がある」という話です。
なお、内釜は3年保証です。
ご飯の堅さは、調整できない製品です。
モードは、時間をかけて炊くプレミアム炊飯(極うま)ほか、お弁当用、冷凍ご飯用、すしカレー用・炊込みご飯、が選べます。
すしカレー用は「かため」には炊けるので、食感調整ができるといえばそうです。
おこげご飯は、炊き込みご飯のモードとして対応です。
泊枚用はないです。
一方、本機は、同社のIH式にもみられた調理機能が付属しています。メニュー構成は圧力式のため、少し異なります。
同社の【レシピ集】をみると、(低)圧力を活かしたメニューや無水調理にも対応します。
ちなみに、タイガーは逆に「料理が得意だが、炊飯もできる」という逆の感じの製品もだします。【多機能調理機の比較記事】で紹介しました。
健康米は、(汎用の)雑穀米、玄米、GABA多め玄米、麦飯などがあります。
白米系だと、他社の多くの機種同様、寿司カレー用、おこわ、炊き込みご飯などが作れます。
ご飯の保温 は、下位機同様、蒸気センサーと連動する「粒立ち保温」です。
お手入れは、圧力式ですが、内ふたはシンプルなので、面倒ではなさそうです。
---
以上、タイガーのJPV-S100の紹介でした。
ご飯の味の面では、やはり、同社ならば(ずっとこだわってきた)可変圧力式が良いかと思います。
ただ、炊飯以外の調理の部分で本機が魅力的なのはたしかです。
その部分に惹かれた方は、【多機能調理機の比較記事】で紹介したような他社機と、ちょっと比べてから購入しても良いかと思います。
ーーー
【2025年発売】
43・タイガー 炊きたて JPV-Y100-KV
¥47,800 楽天市場 (7/1執筆時)
【2024年発売】
43・タイガー 炊きたて JPV-T100-KV
¥29,176 楽天市場 (7/1執筆時)
(エディオン系)JPV10E4K
43・タイガー 炊きたて JPV-10E4K
¥34,800 楽天市場 (7/1執筆時)
(ヤマダ系)JPV10Y4K
43・タイガー 炊きたて JPV-10Y4K
¥32,400 楽天市場 (7/1執筆時)
【2023年発売】
43・タイガー 炊きたて JPV-H100-KV
¥28,000 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
(ビック系)JPV10BK
43・タイガー 炊きたて JPV-10BK-K
¥45,800 楽天市場 (7/1執筆時)
(Amazon系)
43・タイガー 炊きたて JPV-N100 JPV-N100K
¥37,800 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:3層遠赤特厚釜
内釜厚さ:2mm
内釜保証:3年保証
保温機能:粒立ち保温
堅さ調整:
そのほか、 JPV-H100などは、ほぼ同じ形状ですが、下位機です。
大きな違いは内釜です。
内鍋は、「3層遠赤特厚釜」です。
プレスが3層に減じられます。
そのほか、液晶パネルも少し小さめの格安仕様です。
メニューも、寿司・カレー用・お弁当向けの炊飯モードがないなど、メニュー構成も少し異なります。
下位機も旧モデルが残ります。
新旧の違いは、先ほど上位機で説明したものと同じです。
なお、こちらは各年とも「オリジナル要素」を加えた特定量販店向けの製品があります。
エディオン系は、「さつまいもメニュー」が「おまけ」で加わります。
なお、サツマイモは、微量の水を内鍋にはって皮のまま1時間前後茹でるというものです。「ねっとり・ほっくり」で蜀漢を選べます。わりとユニークです。
ビック系は、同じく、「すし・カレー」が追加です。
加えて、液晶が、上位シリーズと同じサイズで、少し大きくなります。
ヤマダ系は、「ベイク(簡易パン・ケーキ)・雑穀おかゆ」がおまけです。
Amazon系は、仕様は通常機(23年機)と同じですが、タイガーのロゴがあります。
---
結論的にいえば、下面のみ熱源を持ち、内釜の熱伝導力で全体を加熱するタイガー方式では、他社以上に内釜の質は重要です。
値段差をみても、選ぶならば、先ほどの機種のが良いかなと思います。
【2023年発売】JPI-T100WY
44・タイガー 炊きたて JPI-Y100-WY
¥36,800 楽天市場 (7/1執筆時)
(エディオン系限定)JPI10E4W
44・タイガー 炊きたて JPI-10E4W
¥39,800 楽天市場 (7/1執筆時)
【2022年発売】JPI-T100TC
44・タイガー 炊きたて JPI-T100-TC
¥33,000 楽天市場 (7/1執筆時)
【2021年発売】JPI-H100TD
44・タイガー 炊きたて JPI-H100-TD
¥34,900 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
(ビック系限定)(2021年モデルの改良版)
44・タイガー 炊きたて JPI-BK10K
¥31,480 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:遠赤5層蓄熱コート釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:粒立ち保温
堅さ調整:
JPI-Y100は、タイガーの炊飯器「炊きたて」の中位機です。
本体色は、従来は茶・黒系でしたが、2023年からは白系になっています。
こちらは、旧機種と特定店向け型番があります。
エディオン限定版は、先ほどの機種と同じです。
2種類の食感の「サツマイモメニュー」がおまけつきます。
通常製品より安いようならば選んでも良いでしょう。
2022年機は、新機種と比べて、内釜に吹き付けるヒートカットパウダー(土鍋粉末)の量が若干少なく、遠赤効果が1%だけ少ない点が主な違いです。
2021年機は、ヒートカットパウダーの工夫自体がされない世代でした。
そのほか炊飯プログラムが旧世代であるほか、保温でも、炊飯用の蒸気センサーを利用する後述する「粒立ち保温プログラム」が未搭載でした。
ただ、保温は、この世代は、ふたの水分を利用する別の工夫(つや艶内ふた)があったので大差ではないです。
このほか、ビック系の「特定店向け型番」があります。こちらは、2021年モデルの仕様に、操作パネル部分だけ抗菌加工した製品です。
--
結論的にいえば、現状の値段差・機能差で言えば、2022年機以降から選ぶのが良いかと思います。あとは同じですので、同時にみていきます。
炊飯方式は、可変圧力IH炊飯になります。
かけられる圧力は、最大1.25気圧(105℃)です。
通常の圧力IHは、圧力を逃がす弁が1つです。しかし、こちらは2カ所あります。そのため、炊飯中にも圧力を可変的に切り替えられます。
一方、同じ方式はパナソニックも採用しますが、目的が異なります。
パナソニックは、「米を踊らせる」という目的でした。しかし、タイガーは、気圧・温度を炊飯中に制御することで、お米の甘みと粘りをバランスよく引き出すという、直接的な「味」の意味で利用しています。
そのため、圧力ボールを2つ用意し、1.25気圧・1.05気圧という固定値で可変できる、W圧力仕様にしています。
この部分で、タイガーの可変圧力炊飯器は、圧力炊飯器の進化形と言え、先述の「下面過熱」方式とともに、同社の上位機の味を決定づける「核心的技術」です。
ヒーターの段数は、非公開です。
ただ、釜包みIHという新型ヒーターで、写真から推定すれば、下面に「2段」でしょう。
いずれにしても、タイガーは、「鍋底130度」の高温度と「内釜の厚み」で勝負するメーカーなので、この部分は重視しなくて良いでしょう。
使われている釜は、本機も、5層の土鍋蓄熱コート釜(遠赤5層厚釜)です。
こちらは、厚みが3mmとかなり厚くなっています。
圧力IH炊飯器は、厚みを持たせるのが難しいのですが、健闘しています。釜の形状も、熱をよりムラ無く伝えることができる構造になっています。
先ほども書いたように、同じ形式の炊飯器ならば、釜の厚みが熱い方が、熱の維持に有利で、味の面で有利になります。
ご飯の堅さは、調整のできないタイプです。
こちらも、「極うまモード」という、時間をかけて甘さを引き出す「プレミア炊飯器能」は付属しますが、食感の細かい調整はできません。
少量炊飯用・冷凍用ご飯のメニューは搭載です。
なお、冷凍ご飯メニューは、「レンジでチン」して美味しく炊けるように、ベタ付きを抑えた炊飯をする方向性です。
おこげご飯は、「炊き込みおこげ」として炊き込みご飯モードの選択肢として搭載です。
健康米は、白米以外だと、雑穀、玄米、麦飯に対応です。
下位機種に較べると、「麦めし」メニューが充実します。
押し麦・もち麦に合わせた炊飯モードのほか、「麦がゆメニュー」も追加されます。
先述のように、タイガーは麦に昔から力を入れています。
ご飯の保温は、本機も、炊飯にも利用する蒸気センサーを利用した粒立ち保温プログラムを採用します。
お手入れは、圧力式なので、通常のIH炊飯器に較べると洗浄するパーツの点数は多いです。
しかし最近の製品は非常にお手入れ性能が向上しています。
この機種も内ぶたに蒸気孔が付属するタイプであり、柔らかいスポンジがあれば簡単にお手入れ可能です。通常のIH炊飯器と洗う点数はほぼ同じで済みます。
---
以上、タイガーのJPI-Y100の紹介でした。
この価格帯の製品としては、かけられる圧力や、丸釜の厚みの点で価値が高い機種です。
課題となる長時間保温も、旧機種は「つや艶内ふた」、新機種は蒸気センサーを利用した「粒立ち保温プログラム」と工夫があります。
また、下面過熱なので、美味しいおこげご飯が炊けるのも魅力でしょう。あとは、食感の「炊き分け」ができれば、より良い機種になりそうです。
【2023年8月発売】JPA-Z100(KM)
45・タイガー 炊きたて JPA-Z100-KM
¥38,666 楽天市場 (7/1執筆時)
45・タイガー 炊きたて JPA-Z100K
¥59,400 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
【2021年発売】
45・タイガー 炊きたて JPA-X100-KC
¥29,200 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:遠赤5層蓄熱コート釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:粒立ち保温
堅さ調整:(銘柄炊き)
JPA-Z100は、タイガーが提案するIOT炊飯器です。
1つ上でみた機種と較べる場合、Wi-Fiを搭載する部分が、はっきりした違いです。
ネットワークを活用した「新しい炊飯器」としての提案がある機種です。
旧機種が残ります。
主な違いは、内鍋のコートです。
先ほどの機種の場合と同じで、新機種にだけ、外装にヒートカットパウダーが吹き付けられています。効果量としては、1%ほどの遠赤効果のアップと言うことです。
そのほか、旧機は保温の工夫が旧世代の「つや艶内ふた」になりますが、先ほど書いたように、ここは問題ないです。
----
結論的にいえば、ヒートカットパウダーについては効果はあるでしょうが、現状の価格差で言えば、旧機がだいぶお買い得です。
あとは、だいたい同じなので新機種をベースに以下、紹介していきます。
基本性能は、1つ上で紹介したJPI-Y100シリーズと同じです。
繰り返せば、タイガー独自の最大1.25気圧の可変圧力IH炊飯に対応し、3mmの遠赤5層蓄熱コート釜を採用する製品です。
その部分で言えば、実売3万円台の製品の「仲間」ですが、少し高いのは、「IOT家電化に伴う費用」といえます。
以下、「この炊飯機にできること」を紹介します。
第1に、銘柄炊き分けです。
50銘柄の米種をスマホで選び、1銘柄を炊飯器に転送して炊飯できます。
「米・食鑑定士協会」の監修のデータからなのである程度信頼性はあるでしょう。
炊き分け指標としては、「かたさ・ねばり」のデータをふまえたもので、その要素を抽出してデータベース化したものです。
水分率などもみれる他社高級機に比べれ高度ではないですが、値段的には頑張っています。
スマホでの米データの更新もなされますので、最新のデータが手に入ります。
Atlasのような「新しいマイナー銘柄好き」には嬉しいです。
TIGER HOME
¥0 Apple App Store
TIGER HOME
¥0 GooglePlay
第2に、スマホでの設定・通知機能です。
以上のTIGER HOMEアプリを利用します。
炊飯時間の予約や、炊き上がりまでの時間、完了時の通知、保温系か時間の表示に対応します。
ここまでは「想定内」ですが、お米(精米)の残量の通知は、けっこう考えたなと思いました。毎回定量で、お米を炊飯器にしか使っていないならば、予想はある程度正確でしょう。
そのほか、Wi-Fiでタイガーのサーバーを利用する方式なので、実家のご両親の「見まもり」にも使えます。
第3に、Amazon Dash機能です。
お米が少なくなると通知が来て、Amazonから事前に選んでおいた銘柄を、自動発送される機能です。
残量通知と連動しての「自動配達」になるため発送時の確認がないのは注意点ですが、事前に銘柄を選んでおけばOKです。
選べる銘柄は、Dash対応なので、同社の本体が売っている「Amazon限定ブランド」及び、一部の「定額お得便」対象のお米です。
Amazonで、【定額お得便対応のお米のリスト】【Amazon限定ブランドのリスト 】を確認しておけば良いでしょう。
そのほか、ヨドバシ.comやJoshinのショップとの連携も出来ます。
---
以上、タイガーのJPA-Z100の紹介でした。
機能的には、1つ上で見た「3万円台の炊飯器」と同じなので、上で書いたIOT家電としての部分に付加価値を見いだせるならば、選択肢にできるでしょう。
提案としては面白く、ニーズもある機種だと感じました。設定も、スマホアプリ上で、炊飯器との接続設定ができるので、使いやすそうに思います。
【2023年発売】(後継機あり)
46・タイガー ご泡火炊き JPI-X100-KX
46・タイガー ご泡火炊き JPI-X100-WX
46・タイガー ご泡火炊き JPI-X100-RX
¥34,980 楽天市場 (7/1執筆時)
【2022年発売】
46・タイガー ご泡火炊き JPI-S100-KT
46・タイガー ご泡火炊き JPI-S100-WS
¥44,027 楽天市場 (7/1執筆時)
(特定店向け型番)
46・タイガー ご泡火炊き JPI-S10N-K JPI-S10NK
46・タイガー ご泡火炊き JPI-S10N-W JPI-S10NW
¥44,800 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
【2020年発売】
46・タイガー ご泡火炊き JPI-A100 WO
46・タイガー ご泡火炊き JPI-A100 KO
¥36,800 Amazon.co.jp (7/1執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:遠赤9層土鍋かまどコート釡
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:粒立ち保温
堅さ調整:
JPI-Xシリーズも、タイガーの炊飯器です。
本機は旧モデルがかなりの年数で残ります。
2023年発売のJPI-X100をベースとしつつ、機能面の違いを示しておきます。
第1に、2022年発売のJPI-S100です。
2022年モデルで1世代前です。
先ほどみた機種と同じで、内釜に吹き付けるヒートカットパウダー(土鍋粉末)の量が若干少なく、遠赤効果が1%だけ少ない点が主な違いです。あとは、液晶のバックライドがオレンジになる程度です。
なお、JPI-S10Nは特定店向け(WEB限定)で卸される型番ですが、性能は同じです。
第2に、2021年発売のJPI-G100です。
この世代は在庫がないですが、それ以前の機種が残るので確認しておきます。
こちらは、それ以降の機種「省略」された、ふたの親水加工(つや艶内ふた)が付属です。
ただ、これ以降の新機種は、蒸気センサーを利用した「粒立ち保温プログラム」で、制御が高度化したので、これ以降の機種が劣るわけではないです。
第3に、2020年発売のJPI-A100です。
大きな違いは内鍋形状です。
これ以降の製品と比較すると、底の表面積が12%狭いです。
タイガーは熱源が下部なのでわり重要な違いです。
そのほかは、(簡易的なスロークッカーのように使う)調理モードと、お手入れ用の圧力洗浄コースが備わらない程度です。
---
結論的にいえば、現在選ぶ場合は、2022年以降がよさそうです。
あとは同じなので、以下、同時に紹介していきます。
炊飯方式は、下位機種同様、最大1.25気圧(105℃)の可変圧力IH炊飯です。
ヒーターの段数も同じで、本機も釜包みIHとなります。
使われている釜は、しかし、遠赤9層土鍋かまどコート釡です。
土鍋に近い形状を採用することで、お米の対流をより促す構造です。
2020年機からは「ご泡火炊き」ということで、釜底に凹凸をつけることで、炊き上がりに影響する泡立ちを強化したほか、中空素材を含む、蓄熱素材の採用で、沸騰時の火力を10%向上させています。
厚さは3mmと下位機種と同じですが、実際の性能は上位でしょう。
コーティングは、面白いです。
内側は、下位機種と同じで、遠赤土鍋コーティングです。
外側は、しかし、土鍋蓄熱コーティング & かまどコーティングです。
タイガーは、「(ガスでの)土鍋炊飯の再現」を目指す方向性なので、ご飯の下面からの対流を重視します。
本機は、上部(銅)と下部(土鍋)とでコーティングを変えることで、温度差を利用して対流を促進させています。
タイガーの高級機は先述のように「本当の土鍋」なのですが、そちらも、上下の温度差を作り出すことに力点が置かれます。その発想が、下位機にも降りてきているという意味で、好感触です。
ご飯の堅さは、本機も調整のできないタイプです。
時間で甘さを引き出すモードは(極うま)、下位機種同様あります。
あとは、すしカレー用、おかゆ、おこわといった定番メニューです。
おこげは、こちらも炊き込みご飯のみ設定できます。
また、このグレードも、タイガーのもうひとつの特長である、先述の「調理メニュー」もあります(レシピ)
ご飯の保温は、こちらも、蒸気センサーを利用した粒立ち保温プログラムが搭載です。
中級機同士で比べると、象印・東芝ほか、この部分に特に注力する企業と比べるとそう高度ではなく、明確な保温対応時間も示されません。
しかし、半日程度は美味しさがキープされますので、必要十分なレベルはあります。
お手入れは、下位機種同様です。
パーツは多めですが、(圧力式のなかでは)そう難しくもないです。
---
以上、タイガーのJPI-Xシリーズの紹介でした。
形状・コーティング・層の厚みと三拍子揃う「内釜の品質」でしょう。
タイガーの炊飯器は、先述のように(ガス火などでの)「土鍋」を理想像とするため、底面加熱方式です。その仕組み上、内釜の性能(熱伝導性)は、他社より重要です。
やや価格が高いですが、釜の形状に工夫を加えた機種は、味の上であきらかに「上位」です。
底面加熱のタイガーは内釜の性能で大きく味が変わるため、予算があれば選んでよいでしょう。
ーーー
【2024年6月発売】
【上位版】
・タイガー ご泡火炊き JRI-A100
¥46,387 楽天市場 (7/1執筆時)
【下位版】
・タイガー ご泡火炊き JRI-B100
¥32,925 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH(多段階圧力)
圧力炊飯:1.25気圧
内釜素材:遠赤9層土鍋かまどコート釡
内釜厚さ:3mm
内釜保証:3年保証
保温機能:粒立ち保温
堅さ調整:3段階
なお、このグレードについては、後継機が登場しています。
ただ、売出時価格で入門機と言うより、高級機の1つとなったので【5.5合炊き高級炊飯器の比較記事】の方で取りあげています。
興味のある方は、そちらをご覧ください。その後継機を含めて見ています。
3-2・東芝の炊飯器の比較
続いて、東芝の炊飯器です。
同社の場合「長時間保温」に独自性があります。
【2025年5月発売】
47・東芝 真空IH RC-10RWB-K 【黒】
47・東芝 真空IH RC-10RWB-W 【白】
¥26,990 楽天市場 (7/1執筆時)
【2024年発売】
47・東芝 真空IH RC-10RWA-K 【黒】
47・東芝 真空IH RC-10RWA-W 【白】
¥24,260 楽天市場 (7/1執筆時)
【2023年発売】RC-10VRR-K 後継機
47・東芝 真空IH RC-10VRV-K【黒】
47・東芝 真空IH RC-10VRV-W【白】
¥24,999 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:鍛造銅かまど丸釜
内釜厚さ:(2mm)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3段階
RC-10RWBは、東芝のIH式の炊飯器です。
旧機種が残ります。
2025年機は、2024年機と仕様差はないです。
2024年機は、23年機に対して若干形が変わったほか、炊飯プログラムの変更がありました。
食感など「メーカーおまかせ」のプレミアムモードが「極匠コース」になりました。
旧機までは「甘み炊き」でしたが、最近のブランド米は基本低アミロースで(元から)甘いものが増えた関係か、多少炊飯時間を早めて(1時間程度)、粒立ちも重視した感じです。
食感調整できる通常モードも「本かまど」から「匠炊き」に名前を変えましたが、こちらはそう大きく変えていないと思われます。
一方、「ねらい炊き」という、仕上がり時間を設定できる(35-50分)モードがありましたが、それは省略になりました。味や、利便性の部分であまり便利でもないので、なくても構わないと思います。
あとは、変わりません。ヒーターなどの機構や内鍋・パワーなどメカ的な部分は新旧ともに同じです。プログラムだけ変更したと考えてください。
---
結論的にいえば、現状の値段差ならば、新機種で良いでしょう。
炊飯方式は、IH式炊飯です。
ヒーターの段数は、未公開です。
ただ、東芝も、発送としてタイガーに近く、底面加熱と釜の熱伝導性を重視する設計です。
東芝は、下面に集中的にヒーターを配置することで、かまどのように、下からの熱対流を促す仕組みです。それで、お米のかくはんを促す仕組みが取られます。
そのため、下面に7本のウェーブヒーターを搭載します。
その上で、東芝は、ごはんの浸水面の工夫があります(真空ひたし)。
東芝はポンプで気圧をコントロールする機構(0.6気圧)があります。
これを利用してお米への吸水を促すという仕組みです。浸水時の工夫は他社も別の仕組みがありますが、東芝の真空式も効果があるでしょう。
なお、タイマー予約中には水を浸透しすぎないようにしています。
使われている釜は、全面打ち出しの鍛造銅かまど丸釜です。
釜の厚みは、底部に熱源のある関係で、鍋底だけですが釜の厚みが5mmとなります。
その他の部分の数値は非開示です。銅は蓄熱性・熱伝導性ともに優れた素材ですので、東芝は内釜に「こだわりがある」と言えます。
タイガーと同じで、下面のみに熱源をもつ製品ですので内釜素材はとくに重要になります。
コーティングは、外は銅コートですが、内側はダイヤモンドチタンコートです。
炭系のコーティングですので、蓄熱温度重視でしょう。
ご飯の保温は、同社の真空技術が功を奏します。
これを強調し、この炊飯器は、真空IH炊飯器とも呼ばれます。
真空を作り出せることには、いくつか効果がありますが、例えば、「真空パック」と同等の原理で、保温の際の変色を防ぐ効果があります。0.7気圧です。
ご飯の堅さは、3通り選択できます。
圧力を欠けない方式なので、しゃっきり系のお米が得意です。火力が強いため、甘みも期待できるでしょう。
その上で、先述の真空機能(真空αテクノロジー)を活かしてごはんの甘みを増やす甘み炊きコースが加わります。
良い機能ですが、むしろこれ系の味がお好きならば、後で見る圧力をかける東芝の上位機が良いでしょう。
ご飯のおこげをつける機能はないです。
健康米は、玄米、麦ごはんコースと雑穀米の汎用メニュー(発芽玄米・胚芽米ほか)があります。
お手入れは、圧力をかけない方式なので楽だと思います。
消費電力は、1420Wです。
政府の「省エネ達成率」に沿わないといけないので、炊飯時の電気代が高くなる訳ではないです。
強力な分標準炊飯時に(3分ほど)時短効果があるほか、粒立の良いご飯に仕上がると東芝は表明します。最近は、高級機だと、この仕様が増えてきました。
ただ、注意点もあります。
レンジ台に炊飯器を置かれている場合、許容電力に注意してください。多くは2コ口合計で1500Wですから。そのほか、ブレーカーについても注意が必要です。
東芝機は、他社機よりも電力が多めなので、この部分は注意してください。
---
以上、東芝のRC-10RWBの紹介でした。
圧力をかけないため、「もちもち」系「甘い系」の炊飯はあまり期待できません。
しかし、「かため」「しゃっきり」系ならば、高レベルに炊飯できそうです。そうなるとライバルは三菱です。味の面では互角だとおもいますが、ご飯の保温を前提にするならば、東芝の機種は魅力です。
ーーー
なお、本機に前後するグレードの製品が東芝からほかにも出ています。
違いを順番に確認しておきます。
【2022年発売】黒:RC-10VRT-Kは終売
48・東芝 真空IH保温釜 RC-10VRT-W【白】
¥39,999 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:かまど銅釜
内釜厚さ:(2mm)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3段階
第1に、RC-10VRT-Kです。
先ほどの機種の2022年機になるのですが、こちらのみ釜を換えていました。
従来の厚さ5mm鍛造かまど銅釜(左図)ではなく、厚さ2mmのかまど銅釜でした。
これに伴い、ヒーター(釜底ウェーブ)の数も5つと減らしていました。
特に味の向上を狙ったと言うより、原料高・部品高を反映したものだったかと思います。ただ、おそらく銅材の価格が最近落ち着いているので、新機種ではもとに戻したということでしょう。
平均的な炊飯時間も多少ですが長いです。あまりおすすめしません。
ーーーー
【2024年10月発売】RC-10HW (W)
49・東芝 RC-10HW
¥13,066 楽天市場 (7/1執筆時)
【2021年発売】
49・東芝 RC-10HR
¥12,800 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:備長炭ダイヤモンド釜
内釜厚さ:2mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:2段階
第2に、RC-10HRです。
さらに、同じIH式の下位機種として RC-10HR(W)があります。
ただ、本機は、「真空IH保温釜」という名称がないことから分かるように、上で説明した真空技術を使わない廉価版です。
正確には同社の場合、(IHヒータ不採用の)マイコン式の下位機(RC-10AMX-W RC-10AMX-K)があります。ただ、先述のように、ご飯の味を重視したい場合、マイコン式は5.5合炊きだとやめておいたほうが良いでしょう。
内釜は2mmの厚みです。
外装に遠赤コート、内装に備長炭ダイヤモンドコート、底にディンプル加工を施すなど工夫はあります。
しかし、内部素材などにあまり工夫がなく、コートについても3年保証がない点、IHヒーターや補助ヒーターの段数が公開されないなど、値段なりの部分が目立ちます。
炊き分けは、通常炊飯のほか、やわらかめが選べます。エコ炊飯を「かため」と勘定するならば、3通りです。
このグレードについては、アイリスオーヤマが強いので、そのライバル機といえますが、小さめな液晶パネルという部分を含めて、多少おすすめポイントに欠ける印象があります。
ーーーー
【2024年12月発売】RC-10BHW-K RC-10BHW-W
50・東芝 RC-10BHW(K)
50・東芝 RC-10BHW(W)
¥18,647 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:備長炭ダイヤモンド釜
内釜厚さ:2mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:3段階
第2に、RC-10BHWです。
本機も、真空技術が未搭載の、普通のIH炊飯機です。
1つ上の製品の「プチ上位」で、外観が上位機相当のガラスタッチパネルになります。
その上で、しっかり3段階の炊き分け(かため・ふつう・やわらか)ができます。
ただ、そのかわり、麦ごはんが削除になっているので、完全に上位とも言えません。火力や、内釜などの水準はかわらず、機能面で個性もないので、特に選べる要素があるわけではないです。
あとは、特に違いません。
---
結論的にいえば、やはり「真空」がない東芝機は(安くても)イマイチ選びにくいです。
ーーーー
【2024年11月発売】RC-10FPW-H RC-10FPW-W
51・東芝 RC-10FPW(H)
51・東芝 RC-10FPW(W)
¥28,115 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:備長炭ダイヤモンド釜
内釜厚さ:2mm
内釜保証:1年保証
保温機能:(潤白保温)
堅さ調整:2段階
第3に、RC-10FPW(H) です。
東芝の「圧力式」の廉価版になります。
ただ、1.2気圧と若干弱い上で、3段階の炊き分けも不可です。
なにより、本機も「真空」に非対応です。
保温については、加熱制御の効率化(潤白保温)という機能性はあります。
しかし、他社の圧力式に較べても、火力・内鍋・炊き分けなどの部分で、際立つ個性がない印象です。
あえて言えば、10種の調理コースですが、炊飯において本質的な部分ではないです。
そのほか、本機は、仕様面ではタッチパネルではないので、筐体グレードは1つ上の製品よりも下になるのが注意点です。
---
結論的にいえば、やはり「真空」のない、東芝機は選ぶ要素に少し欠けるように思います。
選ぶならば、先ほどの搭載機か、あるいは、次に見る、上位機の搭載機が良いでしょう。
ちなみに、24年末に「真空未搭載」の機種(=ここまで見た見どころの少ない3機)が一気に増えました。結果、ラインナップが複雑化し、ユーザーが(かえって)選びにくくなってしまった感じがあるのが、すこし残念です。
【2024年発売】
52・東芝 真空圧力IH RC-10HGW-K
52・東芝 真空圧力IH RC-10HGW-W
¥24,716 楽天市場 (7/1執筆時)
【エディオン限定】RC10HGWE4W(白のみ)
52・東芝 真空圧力IH RC-10HGWE4(W)
¥33,800 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:鍛造銅かまど丸釜
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3段階+銘柄炊き
RC-10HGW-Kは、東芝の新型では1ランク上の機種です。
エディオン限定モデルは、内鍋下面の凹凸(ウェーブヒーター)が「14」と倍増です(=倍増釜底WAVE加工)。
東芝の最高級機と同じ内釜にした特注品で、例年見るものです。
そのほか、専用メニュー(豆腐コース・パン発酵コース・パン・ケーキ)のオマケが付きます。
ただ、若干高めになる傾向ではあります。
あとは、同じですので、同時にみていきます。
炊飯方式は、下位機種と異なり、可変圧力IH方式です。
かけられる圧力は、ただ1.05気圧までと、他社より弱いです。
メーカーもこの部分をあまり強調していないように思います。
一方、下位機種同様、引き続き下面に7本のウェーブヒーターを搭載しており、むしろこの部分の火力を活かして、美味しいご飯を炊き上げる機種です。
本機も、「真空技術」と「加圧技術」を応用した「真空αテクノロジー」が搭載です。
したがって、これを利用する「真空ひたし」にも同じく対応できます(0.6気圧)
使われている釜は、先ほどと同じく、全面打ち出しの内釜素材:鍛造銅かまど丸釜です。
釜の厚みも最大5mmなので先ほどの機種と同じ仕様です。
コーティングも、内枠リングの部分を除けば同じです。
ご飯の堅さは、下位機種と同じく3通りの炊き分けです。
ただ、少し時間のかかるプレミア炊飯モードとなる「極匠炊き」があります。
従来の「甘み炊き」の改良版です。
今回は甘みより「ふっくら粒立ちの良いごはん」という部分を強調します。味としてはもちもち系です。最近のお米は低アミロースでもとも甘いので、PRの方向性は良いかと思います。
一方、5銘柄に限りますが、いわゆる「銘柄炊き」にも対応します。
全国区の「ゆめぴりか」がないのが割と意外でした。
東芝の場合、食感調整と銘柄炊き分けは併用できる仕様です。
なお、本機も、おこげご飯は炊けません。
お手入れも、可変圧力式ですが、構造はさほど複雑ではありません。
---
以上、東芝のRC-10HGWの紹介でした。
下位機種と比べると「可変圧力式」である部分が目に見える差異です。
ただ、先述のように、あまり高圧ではないので、IH式に較べて、味の面でどこまで有効かは東芝機の場合「微妙」に思えます。
おそらく、銘柄を含めた「炊き分け」のちょっとした個性付けのために付けているのでしょうが、銘柄炊き不要ならば、IH式でも良いかと思います。
ーーー
【2023年発売】
【通常型番】
53・東芝 真空IH保温釜 RC-10VSV-K
53・東芝 真空IH保温釜 RC-10VSV-W
¥31,363 楽天市場 (7/1執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:鍛造かまど銅釜
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:5段階
先述のように、東芝は、2023年発売の旧機が残ります。
今年度は、圧力・蒸気弁周りの改良があり、炊飯プログラムも「追い焚き」の火力強化がありました。
プログラムも、この世代だと「極匠炊き」に非対応です。
銘柄炊き分けもできませんが、その代わりに、食感は5段階調整でした。
--
結論的にいえば、可変圧力式を「マスト」と考える場合、価格面でこちらが選択肢でしょう。
新機種よりだいぶ安いので、お買得感を感じます。追い炊き部分の技術改良はありますが、やはり、費用対効果はこちらのほうが良いですので。
ただ、先述のように、東芝の場合、可変圧力機構に、他社ほど力を入れているようには思えないため、IH式でもよいような気はします。
今回の結論
5.5合炊きの炊飯器のおすすめは、結論的にこれ!
というわけで、今回は、比較的安めの5.5合炊き炊飯器の比較の3回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
4・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (4)
4-1:ティファール
4-2:シャープ
4-3:Amazonベーシック
4-4:最終的なおすすめの提案【結論】
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く4回目記事(こちら)は、フランスのT-Falとシャープの炊飯器をみたあと、結論編に入ります。
今回の記事全体の「結論」として、全機種から目的別・予算別に最もオススメでできる機種を選定していきます!
引き続きよろしくお願いします。
4回目記事は→こちら