【今回レビューする内容】2023年 最新の5合炊き炊飯器の性能とおすすめ・選び方
【比較する製品型番】三菱電機 炭炊釜 NJ-VVD10-W NJ-VED10 NJ-VEC10 NJ-VEB10 NJ-VVC10 NJ-VVB10 NJ-VVA10-W 東芝 真空IH保温釜 RC-10VRR RC-10VRP RC-10VSR RC-10VXR RC-10VXP RC-10HR RC-10VST-K RC-10VST-W RC-10VXT-K RC-10VXT-W RC-10VRT-K RC-10VRT-W シャープ KS-HF10B-B 日立 ふっくら御膳 RZ-X100DM RZ-BX100M-W RZ-AX10M R RZ-BC10M S RZ-H10EJ S
今回のお題
上手に炊ける!5合炊き炊飯器のおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今日は、2023年1月現在、最新の5.5合炊き(5合炊き)炊飯器の比較の3回目記事です。
1・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (1)
1-1:パナソニック
1-2:象印
2・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (2)
2-1:アイリスオーヤマ
2-2:タイガー
3・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (3)
3-1:三菱電機
3-2:日立
3-3:東芝
3-4:シャープ
4・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (4)
=最終的なおすすめの提案
3回目記事では、前回紹介できなかった、三菱電機・東芝・シャープの炊飯器を順番にみていきます。
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最後の「結論」では、全体の結論として、上表のようなポイントからAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
なお、炊飯機の「選び方の基本」は、1回目記事の冒頭(こちら)で書きました。
検索エンジンからいらしていただいた方は、そちらからお読みいただくとより分かりやすいかと思います。
よろしくお願いします。
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1・5合炊きの高級炊飯器
予算:3万円 〜
2・5合炊きの格安炊飯器
予算:1万円 〜
3・一升炊きの高性能炊飯器
予算:3万円 〜
4・一升炊きの格安炊飯器
予算:1万円 〜
5・3合炊き小型炊飯器
予算:1万円 〜
6・玄米・麦飯・糖質カット向け炊飯器
予算:1万円 〜
7・おすすめ炊飯器の選び方 【まとめ】
今回の記事は、このブログの炊飯器比較シリーズ全体では、上表の2回目の記事を構成する記事の1つとして書きました。
3-1・三菱電機の炊飯器の比較
はじめに、三菱電機の製品です。
三菱電機は面白い形の炊飯器を出しています。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で記しています。
【2022/7】
42・三菱電機 炭炊釜 NJ-VED10-W
¥22,862 楽天市場 (1/5執筆時)
【2021/7】
42・三菱電機 炭炊釜 NJ-VEC10-H
¥18,200 楽天市場 (1/5執筆時)
【2020/7】
42・三菱電機 炭炊釜 NJ-VEB10-W
¥18,280 楽天市場 (1/5執筆時)
炊飯方法:IH炊飯+水還元
圧力炊飯:
内釜素材:備長炭コート2層厚釜
内釜厚さ:2.0mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り
NJ-VEシリーズは三菱電機の入門機です。
新旧機種があります。
2022年機と2021年機は、さほどの機能差はないです。
あえて言えば、お手入れモード(水を沸騰させる)が着いたこと、開きボタンの部分を、抗菌仕様にした点が違いです。
2020年機は、それに加えて、炒飯モードが省略です。
ようするに、粘り気を出さないような炊飯プログラムです。面白いですが、炒飯だけのために炊飯することがあるかと言われると、実用度は微妙かもしれません。
炊飯方式は、IH式の炊飯器です。
ただし、こちらは、カードリッジで蒸気化した水分を還元する「うまさカートリッジ」を採用します。
これにより、沸騰温度(100度以上)を従来タイプのIH炊飯器よりも長時間維持でき、旨みを逃さず炊きあげることが可能です。
結果、ご飯のアルファ化をさらに効果的に引き出し、圧力を使わずに「ふっくら・甘みのある」ご飯の炊飯を実現できています。
こちらは、圧力炊飯より新しい技術です。
圧力炊飯器と較べるとより旨みを出すことが可能です。Atlasの感触としては、「しゃっきり系」「かためでハリのある」のご飯は特に得意でしょう。
逆に、「ふっくら系」「甘み」を重視したい場合は、可変圧力炊飯器のほうが良いと思います。
ヒーターの段数は、IHとシーズヒーターを合計して「7本」との数字です。
IHヒーターは下面に3段で、側面とふたに、シーズーヒータを4段搭載します。合わせて、「7重全面加熱」です。
パナソニック同様の「火力重視」の炊飯器ですが、パナソニックは、「IHヒーターだけで5本」なので、実際の火力は、パナソニックのほうが上位でしょう。
とはいえ、三菱は、タイガーのような底面加熱を重視しつつ、パナソニックのような全面加熱も併用する、折衷的な思想を持つとも、表現可能です。
いずれにしても、火力は十分に期待できます。
使われている釜は、三菱の「備長炭コート2層厚釜」になります。
コーティングを炭(炭素)で行うことで熱伝導率を高め、沸騰温度を維持し、旨みを引き出す仕組みです。
釜の厚さも2.0mmの厚みで十分です。
ご飯の堅さは、「普通」「かため」「やわらかめ」の3段階の調整ができるタイプです。
堅さの調整は、三菱独自の技術「可変超音波浸水」機能でなされます。
超音波により米への水分浸透率を調整することで炊き分けることができます。
標準でも甘くふっくらしたご飯を炊けることを考えると、とくに、「かため」で「しゃっきり」したご飯が好みの人には、重要ですね。
ご飯の保温は、ご飯の温度を「低め」に設定することで乾くのを防ぐ「食べ頃保温」モードが付いています。
これは簡易的な機能であまり高機能ではないですね。
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜と放熱板です。
IH式なので洗う点数が少なく楽です。放熱板についているカードリッジは開けて洗う必要がありますが、さほどの手間はかかりません。
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以上、 三菱電機の炭炊釜 NJ-VEシリーズの紹介でした。
超音波により米への水分浸透率を調整することで炊き分けることができますので、「かため」で「しゃっきり」したご飯が好みの人にとくにオススメできます。
また、「内蔵カードリッジ」による沸騰温度持続作用により、圧力IH炊飯器並の沸騰温度が維持できるため、「ふっくら・甘みのある」ご飯の炊飯もたけます。
ですから、日によってご飯の炊き加減を替えたい人にもおすすめできます。
掃除が楽なので、できるだけ食器洗いに時間をかけたくない人にもおすすめできますね。ただ、他機種と同様に、食器洗い乾燥機では洗えません。
【2022/7】
43・三菱電機 炭炊釜 NJ-VVD10-B
¥31,549 楽天市場 (1/5執筆時)
【2021/7】
43・三菱電機 炭炊釜 NJ-VVC10-W
¥25,270 楽天市場 (1/5執筆時)
【2020/7】
43・三菱電機 炭炊釜 NJ-VVB10-W
¥20,800 楽天市場 (1/5執筆時)
【2019/7】
43・三菱電機 炭炊釜 NJ-VVA10-W
¥23,364 Amazon.co.jp (1/5執筆時)
炊飯方法:IH炊飯+水還元
圧力炊飯:
内釜素材:ダブル炭コート5層圧釜
内釜厚さ:3.5mm
内釜保証:3年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り
三菱電機の炭炊釜 NJ-VVシリーズは、同社の中位機です。
本機も新旧機種があります。
2021年機と2022年機の違いは、下位機種同様に、ボタンの抗菌対応と、お手入れモードの搭載のみです。あとは、色の違いです。
2020年機は、先述の炒飯モードのほか、アジアの長粒米モード・冷凍用ご飯モードが省略です。
2019年機は、次年度からの内釜のフッ素コートの堅牢性が強化(ハードコート60)が、なされない仕様です。
一方、2021年機以降は、季節に応じたお米の水分量を反映できる、季節炊きモードが省略されました。
ただ、これは、センシングするような高度な仕組みでなく、自分で季節を選択するだけのものです。米の水分率は、季節要因よりも、保存要因のが影響するため、あまり意味がないと言えます。
なくても良いかと思います。
結論的に言えば、本機については、(値段差にもよりますが)2020年機以降の機種から、その時の値段で選べばOKでしょう。
下位機種と比べた場合の相違点は、内釜の素材です。
こちらは、5層構造のダブル炭コート5層圧釜を採用し、釜の厚みも3.5mmと相当厚くなっています。
特に、外装に備長炭コートが2重に掛けてあるほか、上部の放熱板にも炭コートがなされるため、さらなる遠赤効果が期待できます。ごはんをよりふっくら炊けるでしょう。
また、下位機種にもある玄米モードに加えて、麦飯モードがあるのも特長です。
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以上、三菱電機の炭炊釜 NJ-VVシリーズの紹介でした。
下位機種との大きな違いは内釜のコーティングと厚さだけです。
ただ、一番最初にも書きましたが、おいしいごはんを炊くためには、釜の厚みはかなり重要な要素です。
そのため、3.5mmの極厚の釜を採用しているこの釜は、性能面でかなり期待できると言えます。
「かため」で「しゃっきり」したご飯から「ふっくら・甘みのある」ご飯の炊飯まで、1万円代の普及価格帯の炊飯器よりもワンランク上の炊飯が可能といえます。
3-2・日立の炊飯器の比較
続いて、日立の炊飯器です。
日立は、パナソニックと似ており、「圧力」と「スチーム」にこだわったメーカーです。
【2020/9】
44・日立 ふっくら御膳 RZ-X100DM-W
¥23,800 楽天市場 (1/5執筆時)
炊飯方法:スチーム圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.3気圧
内釜素材:黒厚鉄釜
内釜厚さ:(2.2mm)
内釜保証:6年保証
保温機能:スチーム保温
堅さ調整:3通り
RZ-X100DM は、日立の「ふっくら御膳」シリーズの炊飯器です。
現在のところ、2020年機が最新です。
炊飯方式は、スチーム圧力IH炊飯です。
かけられる圧力は、1.3気圧までと、象印と同じで、業界最高水準です。
スチームと圧力を利用する炊飯は、パナソニックも取り入れます。
ただ、日立の場合、専用タンクなどはなく、炊飯時の蒸気を上フタで貯めて、蒸らしの時にご飯に還元する「給水レスオートスチーマー」式です。
日立は、可変圧力(Wおどり炊き)に類する機構も未付属ですから、パナソニックと仕組み上の違いは大きいです。ただそれでも、本体価格からすると優秀でしょう。
スチーム式は、基本的には「かため」「しゃっきり系」のご飯が得意です。ただし、圧力を伴うため、お米の中の粘り・甘みは、わりと引き出されます。
最近、日立は、「外硬内軟」という食感を1つの目標として据えましたが、本機もその方向性にあります。
結論的にいえば、「しゃっきり」ハリのあるご飯が好きな方には、IH炊飯器の「上位互換」として合うでしょう。
ヒーターの段数は、非公開です。
見た感じでは、2段IHで、側面にシーズヒーターが1本だと思います。
いずれにしても、火力自慢の機種ではないです。
使われている釜は、「黒熱鉄釜」です。
蓄熱性のよい鉄素材と、熱伝導性の良いアルミニウムを基材にしていますが、この部分は特段工夫はないです。
厚みは、新機種では非開示ですが、旧機は、厚さ2.2mmとされておりその水準でしょう。いずれにしても、厚み自慢ではないです。
ご飯の堅さは 標準モードのほかに、「しゃっきり・ふつう・もちもち」が選べます。
炊きあげたご飯の保温については、「スチーム保温」モードが搭載されます。
スチームを使ってご飯の乾燥を防ぐことが可能です。
ただし、最大24時間までなので、象印ほど強力ではなく、同種の機能を持つパナソニックの中位機並です。
お手入れは、洗う必要があるのは、ご飯のお釜のほか、給水レスオートスチーマープレート・蒸気キャップなど3点です。
点数は3点ですが、加熱板とプレートを分ける方式なので、実際的には洗浄を要する部品点数は1点多いです。
蒸気カット機能は、機能として搭載です。
同社の高級機は「ほぼ完全にカット」を謳い「蒸気カット」という表現を使います。
本機は、完全にカットするわけではないので「蒸気セーブ」という表現です。
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以上、日立の RZ-X100DMの紹介でした。
火力と内釜の工夫はイマイチながら、可変圧力と、給水不要のスチームの利用は大きな魅力といえる機種です。
とくに、しゃっきり系でハリのあるご飯が好きな方は、選択する価値があるでしょう。
一方、そうした炊飯器は他にもライバルがあるわけですが、加えて「蒸気セーブ機能」があるのは、本機の良い部分です。この機能があると便利なご家庭は、実際多いと思います。
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【2019/9】【黒厚鉄釜】
45・日立 ふっくら御膳 RZ-BX100M-W
¥27,780 Amazon.co.jp (1/5執筆時)
【2018/9】【黒厚鉄釜】
45・日立 ふっくら御膳 RZ-AX10M R
¥23,822 Amazon.co.jp (1/5執筆時)
炊飯方法:スチーム圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:黒厚鉄釜
内釜厚さ:2.3mm
内釜保証:6年保証
保温機能:スチーム保温
堅さ調整:3通り
なお、本機については、2018年機の在庫があります。
同性能の2019年機もありましたが、既に割高です。
先ほどみた新機種と比較すると、最高気圧が1.2気圧となります。その代わりに「蒸気カット対応」なので、密閉した棚には、より置きやすいです。
値段も安いですし、2018年機は、在庫があるうちは「かなりお買得」だと思います。
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なお、日立については、以上の下位機種もラインナップです。
【2021年発売】RZ-BG10M RZ-AG10M 後継品
46・日立 ふっくら御膳 RZ-G10EM-T
¥23,424 楽天市場 (1/5執筆時)
47・日立 ふっくら御膳 RZ-H10EJ S
¥19,800 Amazon.co.jp (1/5執筆時)
炊飯方法:圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.2気圧
内釜素材:黒厚鉄釜
内釜厚さ:2.3mm
内釜保証:6年/3年保証
保温機能:
堅さ調整:
第2に、RZ-G10EMです。
こちは、蒸気セーブはできますが、スチーム機能がない機種です。日立の魅力といえる部分なので、やや残念です。
また、キャップの形状が異なるので、蒸気セーブ量も少なくなります。
加えて、 RZ-H10EJ(銀色)は、内釜のカーボンフッ素の保証が3年と短くなります。
【2019年発売】
48・日立 ふっくら御膳 RZ-BC10M S
¥12,609 Amazon.co.jp (1/5執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:取って付き磨き釜
内釜厚さ:
内釜保証:6年保証
保温機能:
堅さ調整:
第3に、RZ-H10EJです。
こちらは、圧力もスチームも使わないIH式です。
内釜も、厚さ不詳の「取って付き磨き釜」となります。
内装は、カーボンフッ素加工ですが、外装に加工がなく、ステンレスむき出しので、錆の危険があります。あまりオススメはしません。
3-3・東芝の炊飯器の比較
続いて、東芝の炊飯器です。
同社の場合「長時間保温」に独自性があります。
【2021年発売】【1420W】(後継機あり)
49・東芝 真空IH保温釜 RC-10VRR-K【黒】
49・東芝 真空IH保温釜 RC-10VRR-W【白】
¥22,800 楽天市場 (1/5執筆時)
【2020年発売】【1250W】
49・東芝 真空IH保温釜 RC-10VRP-W【白】
49・東芝 真空IH保温釜 RC-10VRP-TS【茶】
¥24,233 楽天市場 (1/5執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:鍛造かまど銅釜
内釜厚さ:(5mm)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3通り
RC-10VRRは、東芝の2021年発売の入門機です。
なお、この製品は、2022年機が既に出ていますが、性能面で変化が大きかったので、この次、別に説明します。
一方、2世代前の2020年機もあります。
主な違いは、本体形状の部分を除けば、消費電力の部分です。
2021年機は1420Wと、従来の1250Wより強力です。「省エネ達成率」に沿わないといけないので、電気代の差はほぼないです。
強力な分、標準炊飯時に(3分ほど)時短効果があるほか、粒立の良いご飯に仕上がると東芝は表明します。ただ、注意点もあります。
第1に、レンジ台の許容出力です。
レンジ台のコンセントの多くは2コ口合計で1500Wですので、許容出力を考えてください。
例えば、同時にコーヒーメーカーなどの電源をとる場合には注意が必要です。
第2に、ブレーカーです。
通常機より電力を使うので、現状で、台所のブレーカーが落ちがちなご家庭は注意が必要です。
この2点に問題ななければ良いでしょう。
個人的には、味の面での改良というより、部品を1升炊きモデルと共通化させることによるコストダウンが目的のように(なんとなしに)思いました。
もちろん、それが値段に反映されるわけですし、そういった部分も重要です。
炊飯方式は、IH式炊飯です。
ヒーターの段数は、未公開です。
ただ、東芝も、発送としてタイガーに近く、底面加熱と釜の熱伝導性を重視する設計です。
東芝は、下面に集中的にヒーターを配置することで、かまどのように、下からの熱対流を促す仕組みです。それで、お米のかくはんを促す仕組みが取られます。
そのため、下面に7本のウェーブヒーターを搭載します。
使われている釜は、全面打ち出しの鍛造かまど銅釜です。
釜の厚みは、底部に熱源のある関係で、鍋底だけですが釜の厚みが5mmとなります。
その他の部分の数値は非開示です。
コーティングは、外は銅コートですが、内側はダイヤモンドチタンコートです。
炭系のコーティングですので、蓄熱温度重視でしょう。
ご飯の保温は、同社の真空技術が功を奏します。
これを強調し、この炊飯器は、真空IH炊飯器とも呼ばれます。
真空を作り出せることには、いくつか効果がありますが、例えば、「真空パック」と同等の原理で、保温の際の変色を防ぐ効果があります。0.5気圧です。
また、真空技術は、炊飯時に、お米を水に浸している際に吸水性を高める効果(真空ひたし)、逆にタイマー予約中に水を浸透しすぎないようにする効果があります。
ご飯の堅さは、3通り選択できます。
圧力を欠けない方式なので、しゃっきり系のお米が得意です。火力が強いため、甘みも期待できるでしょう。
その上で、真空αテクノロジーを活かしてごはんの甘みを増やす甘み炊きコースが加わります。
良い機能ですが、むしろこれ系の味がお好きならば、圧力をかける東芝の上位機が良いでしょう。
面白い部分では、お弁当コースがあげられます。
タイガーの「冷凍ご飯コース」に似ていますが、要するに、粘りを過度に出せずに、冷めても美味しい炊飯を志向するものです。
そのほか、タイガーの上位機のように、麦飯専用のコースもあります。
お手入れは、圧力をかけない方式なので楽だと思います。
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以上、RC-10VRPの紹介でした。
圧力をかけないため、「もちもち」系「甘い系」の炊飯はあまり期待できません。
しかし、「かため」「しゃっきり」系ならば、高レベルに炊飯できそうです。そうなるとライバルは三菱です。味の面では互角だとおもいますが、ご飯の保温を前提にするならば、東芝の機種は魅力です。
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【2022年6月発売】【1420W】
49'・東芝 真空IH保温釜 RC-10VRT-K【黒】
49'・東芝 真空IH保温釜 RC-10VRT-W【白】
¥20,232 楽天市場 (1/5執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:かまど銅釜
内釜厚さ:(2mm)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:3通り
なお、先述のように、このシリーズには、RC-10VRTという新しい後継機が出ています。
ただ、2022年機については、従来の厚さ5mm鍛造かまど銅釜(左図)をやめ、厚さ2mmのかまど銅釜にしています。
これに伴い、ヒーター(釜底ウェーブ)の数も5つと減っています。
特に味の向上を狙ったと言うより、最近の原料高・部品高を反映したものであり、スケールダウンです。
平均的な炊飯時間も多少ですが長くなりました。
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結論的にいえば、上でみた機種野在庫がある限りは、2022年機は除外して考えた方が良いでしょう。
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【2021/9】【1420W】
49'・東芝 RC-10HR
¥10,552 楽天市場 (1/5執筆時)
炊飯方法:IH炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:備長炭ダイヤモンド釜
内釜厚さ:2mm
内釜保証:1年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:2通り
なお、同じIH式の下位機種として RC-10HR(W)が登場しています。
ただ、本機については、「真空IH保温釜」という名称がないことから分かるように、上で説明した技術を使わない廉価版です。
内釜は2mmの厚みで、外装に遠赤コート、内装に備長炭ダイヤモンドコート、底にディンプル加工を施すなど工夫はあります。
しかし、内部素材などにあまり工夫がなく、コートについても3年保証がない点、IHヒーターや補助ヒーターの段数が公開されないなど、値段なりの部分が目立ちます。
炊き分けは、通常炊飯のほか、やわらかめが選べます。エコ炊飯を「かため」と勘定するならば、3通りです。
このグレードについては、アイリスオーヤマが強いので、そのライバル機といえますが、小さめな液晶パネルという部分を含めて、多少おすすめポイントに欠ける印象があります
【2022/6】
50・東芝 真空IH保温釜 RC-10VST-K
50・東芝 真空IH保温釜 RC-10VST-W
¥32,500 楽天市場 (1/5執筆時)
【2021/8】
50・東芝 真空IH保温釜 RC-10VSR-W
50・東芝 真空IH保温釜 RC-10VSR-K
¥47,540 楽天市場 (1/5執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:鍛造かまど銅釜
内釜厚さ:5mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:5通り
RC-10VSTは、東芝の炊飯器の中位機種です。
新旧両機種ありますが、性能は同じです。
炊飯方式は、下位機種と異なり、可変圧力IH方式です。
かけられる圧力は、1.05気圧までと、他社より相当弱いです。
メーカーもこの部分をあまり強調していないように思います。
一方、下位機種同様、引き続き下面に7本のウェーブヒーターを搭載しており、むしろこの部分の火力を活かして、美味しいご飯を炊き上げる機種です。
加えて、「真空技術」と「加圧技術」を応用した「真空αテクノロジー」が搭載です。
下位機種にも同名の機能がありますが、こちらは、真空(0.5気圧)でお米を水に浸している際に、減圧・加圧を繰り返すことで浸水効果を高める点で、より高度です。
使われている釜は、先ほどと同じく、全面打ち出しの鍛造かまど銅釜です。
釜の厚みも先ほどの機種と同じ仕様です。コーティングも、内枠リングの部分を除けば同じです。
ご飯の堅さは、本機は5通りです。
その上で、本機は「ねらい炊き」も搭載がです。
5通りの食感について「何分後に仕上げたいか」を設定できる機能です。
お手入れも、可変圧力式ですが、構造はさほど複雑ではありません。
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以上、東芝のRC-10VSTの紹介でした。
「真空αテクノロジー」をどの程度評価するかで評価が変わりそうです。
ただ、事前にお米を浸す時間を含めた場合の炊飯における「時短効果」は魅力です。同様の技術は、他社の超音波浸水もありますが、どちらかといえば、こちらの方が効果は高そうです。
忙しいご家庭に向く機種と言えそうです。浸水時間も含めた炊飯時間は、(時短ではない)おすすめコースでも50分を切ります。
【2022/6】
51・東芝 真空IH保温釜 RC-10VXT-K
51・東芝 真空IH保温釜 RC-10VXT-W
¥43,737 楽天市場 (1/5執筆時)
【2021/6】
51・東芝 真空IH保温釜 RC-10VXR-K
51・東芝 真空IH保温釜 RC-10VXR-W
¥35,148 楽天市場 (1/5執筆時)
炊飯方法:可変圧力IH炊飯
圧力炊飯:1.05気圧
内釜素材:鍛造かまど備長炭釜
内釜厚さ:7mm(最大)
内釜保証:3年保証
保温機能:真空保温
堅さ調整:5通り+銘柄
RC-10VXTは、東芝の炊飯器の上位機種です。
基本的には、先ほど紹介した下位機を若干改良した可変圧力炊飯器と言えます。
また、新旧両機種ありますが、性能は同じです。
使われている釜は、下位シリーズより上等です。
こちらは、鍛造かまど備長炭釜となります。
コーティングが、備長炭入りコートになったほか、熱伝導率が銅よりも優れる鉄を内層に加えた点で、釜としてのレベルは上です。
一方、下部のウェーブヒーターの数は7本と同様ですが、この機種のポイントとなる釜底の厚みは7mmと増しているため、味的な面で向上するでしょう。
そのほか、本機は「7銘柄」ですが、炊き分け機能も追加になります。
あとは、同じです。
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以上、東芝の RC-10VXTの紹介でした。
型落ちを除くと、予算的に4万を超えてくる機種です。
釜の材料費と加工費を考えると価格差は妥当かとは思いますが、このクラスの他機と較べた場合、多少割高感は感じます。
ただ、浸水時間を短くできる「真空αテクノロジー」と性能の良い真空保温を装備する点で、(炊く前も、炊いたあとも)時間のない忙しいには、引き続き向きます。
その上で、釜の質が良い分美味しく炊けるので、こうした条件にぴったり合う場合は、選択肢になるかと思います。
3-4・シャープの炊飯器
続いて、シャープの炊飯器です。
鴻海グループになってから生活家電のラインアップを増やしていますが、炊飯器も拡充傾向です。
【2019/10】
52・ シャープ KS-HF10B-B
¥19,762 Amazon.co.jp (1/5執筆時)
炊飯方法:IH式炊飯
圧力炊飯:
内釜素材:丸底厚釜
内釜厚さ:3mm
内釜保証:1年保証
保温機能:
堅さ調整:3通り
KS-HF10Bは、シャープの炊飯器です。
炊飯方式は、IH式炊飯です。
シャープは、今のところ「高級機」がなこともあり、圧力機構などを装備した製品はありません。
ヒーターの段数は、非公開です。
見た感じでは、2段だと思います。
フタ部分などのヒーターは採用せず、火力部分に大きな工夫はないです。
使われている釜は、厚さ3mmの「丸底厚釜」です。
方向性としては、東芝と似ており、かまどを再現する方向性です。
ご飯の堅さは「匠の火加減」と名付けられるコントロールで「ふっくら」「しゃっきり」の炊き分けが可能です。
ちなみに、「匠」とは、下澤理如さんのことで、マイコン制御の部分で、旧三洋電機で炊飯器やGOPANを開発した方です。
実際、氏による加熱制御のプロデュースが、最もこの機種の目立つ「売り」の部分です。
炊きあげたご飯の保温については、特段の機能はみられません。
お手入れは、IH式なので問題ありません。
蒸気カット機能は、ありません。
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以上、シャープの KS-HF10Bの紹介でした。
やや特徴に欠ける製品と言えます。あえて言えば、特徴は「匠の火加減」の制御の部分です。
ただ、工程管理はどこのメーカーも、(三洋機が優位だった時代から)試行錯誤を繰り返していることをふまえると、訴求力は弱いでしょう。
炊飯方式や釜・コーティングなどに独自の工夫が欲しいところです。
今回の結論
5.5合炊きの炊飯器のおすすめは、結論的にこれ!
というわけで、今回は3万円前後までの5合炊き炊飯器を比較の3回目記事でした。
しかし、記事はもう少しだけ「続き」ます。
4・5.5合炊き格安炊飯器の比較 (4)
=最終的なおすすめの提案
もちもち炊飯 ★★★★★
しゃっきり炊飯 ★★★★★
ご飯の甘み ★★★★★
保温性能 ★★★★★
手入れの手軽さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く4回目記事(こちら)は、結論編です。
今回の記事全体の「結論」として、全機種から目的別・予算別に最もオススメでできる機種を選定していきます!
引き続きよろしくお願いします。
4回目記事は→こちら