【今回レビューする内容】2022年 完全ワイヤレスイヤホンの音質・性能とおすすめ・選び方:
【比較する製品型番】YAMAHA ヤマハ TW-E7B TW-E5B TW-E3B TW-E3C AVIOT TE-J1 TE-BD11tR TE-BD11tR TE-BD21j TE-BD21f TE-D01m TE-D01gv TE-D01q2 TE-D01v final ZE8000 FI-ZE8DPLTW FI-ZE8DPLTW-BLACK FI-ZE8DPLTW-WHITE E2000 FI-ZE2DPLTW ZE3000 FI-ZE3DPLTW SNEXT ag AG-TWS04K AG-TWS03R AG-TWS02R AG-TWS08R AG-TWS07R AVIOT Openpiece S TE-S1 Openpiece M TE-M1 SOL REPUBLIC SOL AMPS AIR+ DENON AH-C630W AH-C830NCW EARIN A-3 Silver Black
今回のお題
「完全ワイヤレスイヤホン」のおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今回は、2022年11月現在、最新の、左右独立した完全ワイヤレスイヤホンの比較の5回目記事です。
1・完全ワイヤレスイヤホンの比較(1)
1-1:アップル〈米国〉
1-2:ソニー〈日本〉
1-3:BOSE〈米国〉
2・完全ワイヤレスイヤホンの比較(2)
2-1:パナソニック〈日本〉
2-2:JVC〈日本〉
2-3:オーディオテクニカ〈日本〉
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較(3)
3-1:JBL〈米国〉
3-2:ANKER 〈米国〉
4・完全ワイヤレスイヤホンの比較(4)
4-1:Beats〈米国〉
4-2:SHURE〈米国〉
4-3:Bang&Olufsen〈北欧〉
4-4:Jabra 〈北欧〉
4-5:Noble Audio〈米国〉
5・完全ワイヤレスイヤホンの比較(5)
5-1:ヤマハ〈日本〉
5-2:AVIOT〈日本〉
5-3:Final ag 〈日本〉
5-4:SOL REPUBLIC〈米国〉
6・完全ワイヤレスイヤホンの比較(6)
6-1:Amazon 〈米国〉
6-2:Google 〈米国〉
6-3:ゼンハイザー〈ドイツ〉
6-4:その他のブランド
7・完全ワイヤレスイヤホンまとめ【結論】
=予算別・目的別のおすすめ製品の提案
今回の5回目記事は、日本の老舗音響メーカーのヤマハほか、AVIOTなど日本の新興メーカーほかの製品をみます。
気軽に試せると言える1万円以下の製品が多いです。
なお、完全ワイヤレスイヤホンの「選び方の基本」は、1回目記事(こちら)で説明しました。
検索エンジン経由からきていただいた方は、今回の1回目記事からお読みいただけると分かりやすいかと思います。
よろしくお願いします。
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音質の良さ ★★★★★
ノイキャン ★★★★★
軽量性 ★★★★★
防塵・防滴性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各機種を一機ずつ比較していきます。
その上で、最後の「結論」部分では、上表のような観点から、目的別・予算別に、Atlasのおすすめ商品を紹介していきます。
5-1・YAMAHAのイヤホン
はじめに、日本のヤマハが販売する製品です。
比較的展開数を抑えていましたが、2022年に「ハイグレード」と呼べる機種が登場し、ラインナップは充実してきました。
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なお、今回も、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチだと思う部分を青字系で書きます。
【2022年発売】
71・ ヤマハ TW-E7B
¥23,380 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X Adapt
連続再生時間:6時間
ドライバー:10mm
マイク:搭載
ノイキャン:Wマイク
防水性能:IPX5
重さ:7.3g×2
TTW-E7Bは、日本のヤマハが販売する完全ワイヤレスイヤホンの最上位機です。
本体色は、ブラック:TW-E7B(B) ・ベージュ:TW-E7B(C)・ダークブルー:TW-E7B(AD) ・ホワイト:TW-E7B(W) の、4色展開です。
重量は、片側につき、7.3gです。
耳をほぼ被うサイズですが、音質を重視するハイエンド機の場合、この部分は妥協する必要があります。
とはいえ、価格的にライバルと言えるソニーのハイエンド(F-1000XM4)と同じ重さで収めていますし、ずっしり重いわけではでないですし、形状的な配慮もあります。
イヤーピースは、5サイズが同梱です。
特段工夫が見られるものではないですし、多めの付属で親切です。
ドライバーは、10mmです。
他社にはより大きいものを採用する機種がありますが、このサイズならば、基本的に十分、低音域が楽しめます。
振動板の素材は不明です。同社は硬質のPEEK素材を採用する例が多いですが、本機は違うかもしれません。
音抜けをよくするためにベント(孔)がドライバーの前後にあります。
他社でも説明しましたが、この構造だと完璧な音漏れ防止は無理なので、通常音量で聞くと、静かな車内(エンジン停止したバス、停車中の空いた電車)では、音が後ろの席の人に届く場合はありえます。
音質面は、 同社のスピーカーにも使われる「TRUE SOUND」が1つのキーワードです。
味付け少なめの「ピュアでクリアな音質」を追求する方向性です。完全ワイヤレスイヤホンながら、試聴すると、確かに「ヤマハの味」を感じられます。
そのほか、イコライザの部分で、人間の聴覚特性に合わせて音のバランスを調整する「リスニングケア」機能も搭載です。
ヤマハ機ではお馴染みのものです。
ノイズ対策は、Wマイク式のノイキャン機能を搭載です。
ヤマハでははじめてですが、他社も使うクアルコムのSocのようです。
耳側にもマイクがあり、音楽成分とノイズ成分を切り分けてキャンセルをします。この値段ならば、Wマイク式であることは当然ですが、評価できます。
なお、先述の「リスニングケア」機能は、これらのマイク解析の情報も使うので、「リスニングケア(アドバンスド)」と上位の名称がついています。
Bluetoothコーデックは、SBC・AAC・Apt-Xのほか、ハイレゾ転送が可能になな可変ビットレートのaptX Adaptiveにも対応です。
ただ、ドライバ部分の周波数特性が基準に満たないため「ハイレゾ対応」のマークは出していません。
一方、本機は低遅延の「ゲーミングモード」を搭載します。おそらく、このコーデックほか、(未対応の場合)SBCで遅延を遅くする処理が取られるのだと思います。
接続安定性の面では、Bluetooth5.2に対応します。
連続再生時間は、最大6時間です。
書き方が不明瞭ですが、おそらくノイズキャンセルオフ時の時間です。あまり長いとも言えないでしょう。
ケースは、フル充電約3回弱(16時間))の充電量です。
防水性は、IPX5等級です。
マイクは、こちらも搭載です。
クアルコムのSocなので、(通話時のマイクの)ノイズリダクションは可能です。
MEMSマイクですし、この部分は、高機能ではないにしても問題ない仕様です。
そのほか、外音取り込み(アンビエントサウンドモード)も搭載です。
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以上、ヤマハ TW-E7B の紹介でした。
大きめでも音質を重視したい場合で、10mm以上のドライバーが欲しい場合、パナソニックの最上位機と共に選択肢になると思います。
傾向として味付けの少ないヤマハ的な音質傾向が好きな方は良いかと思います。その他の部分もだいたい平均点以上で、短時間ながら聴いた時の印象も良好です。
ただ、先述のように、ベント孔から音が漏れやすくは感じたので(極めて静粛性が求められる)場所では使いにくい部分は感じます。
自宅などで集中したい際などに使うには全く問題なく、よいものです。
【2021年発売】
72・ ヤマハ TW-E5B
¥10,000 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X Adapt
連続再生時間:6時間
ドライバー:7mm
マイク:搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX5
重さ:6.5g×2
TW-E5B は、日本のヤマハが販売する完全ワイヤレスイヤホンの中級機です。
本体色は、グレー(TW-E5B(H) )・ブラック(TW-E5B(B))ほか、4色展開です。
重量は、片側につき、6.5gです。
オーバル形状でスッキリ見えるとはいえ、ドライバサイズに比して、あまり軽いとは言えません。
イヤーピースは、4サイズが同梱です。
ドライバーは、7mmです。
オーバル型の本体形状が奏功し、平均値より少し大きめです。
振動板は、硬質のPEEK素材を採用した上で、ユニットを同軸(統一直線)で配置します。
音質面では、上位機と同じく「TRUE SOUND」がキーワードで、味付け少なめの「ピュアでクリアな音質」です。
人間の聴覚特性に合わせて音のバランスを調整する「リスニングケア」機能も搭載です。
Bluetoothコーデックは、上位機と同じ構成です。
SBC・AAC・Apt-Xのほか、先述のaptX Adaptiveに対応です。
接続安定性の面では、Bluetooth5.2に対応します。
ノイズ対策は、一方、ノイキャン機能が非搭載です。
パッシブな遮音性はありますが、物足りなさはあります。
連続再生時間は、6時間です。
ケースは、3回分の充電量です。
防水性は、IPX5等級です。
マイクは、こちらも搭載です。
クアルコムのSocなので、(通話時のマイクの)ノイズリダクションは可能です。
MEMSマイクですし、この部分は、高機能ではないにしても問題ない仕様です。
外音取込機能(アンビエントサウンド)・ゲーミングモード(低遅延)も搭載です。
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以上、ヤマハ TW-E5B の紹介でした。
ノイズキャンセル搭載でないことを考えると、バッテリー容量は少なめで、本体も重めに思えます。
しかし、うるさくない場所で試聴すると「ヤマハの音」は楽しめます。この点で、同社の音の傾向が好きな方には、本機も選択肢になるでしょう。
ノイキャン機能なしでこの値段というのは、海外勢と比べると訴求力を欠く感じはします。ただ、先述のように「リスニングケア」などの独自技術や、しっかりと、自社の哲学に沿ったチューニングはなされるので、総合的には負けてないですし、あって良い製品でしょう。
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【2022年発売】
73・ ヤマハ TW-E3C
¥10,000 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
【2020年発売】
73・ ヤマハ TW-E3B
¥6,000 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X Adptive
連続再生時間:6時間
ドライバー:6mm
マイク:搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX6
重さ:5g×2
このほか、TW-E3Cという下位機種もあります。
ただ、こちらについては、ヤマハの魅力であるドライバ周りの工夫がないので、同社の製品から選ぶとしても、上位機が良いでしょう。
なお、TW-E3Bはその旧機種ですが、コーデックがAptXまでとなるほか、外音取込とゲーミングモードに非対応です。
5-2・AVIOTのイヤホン
続いて、日本のAVIOT(プレシードジャパン)が販売する製品です。
日本の新興ブランドで、「クラシックから最新のアニソンまで」日本の音を知り尽くした技術者が作っているという触れ込みで、主にネットで人気です。
ブランド運営会社は、バリュートレードという日本のオーディオ輸入業者で、先述のERATOの輸入にかかわったこともある企業です。
【2021年発売】
74・AVIOT TE-BD21j-ltd
¥17,820 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
74・AVIOT TE-BD21j-ltdpnk
¥24,255 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC Apt-X adpt
連続再生時間:9.5時間
ドライバー:BA×2+8mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX4
重さ:5.7g×2
TE-BD21j-ltd は、 プレシードジャパンがAVIOTブランドから発売する製品です。同社の最上位機です。
本機の場合、TE-BD21j-ltd が通常モデル、TE-BD21j-ltdpnkがピエール中野さんとのコラボモデルです。
基本的に同じ製品ですが、氏によるチューニングが施されるほか、ボイスガイダンス(花澤香菜さんと日のり子さん)などのおまけがつきます。
重量は、5.2gです。
わりと軽量です。
本体色は、通常版については、ドーンブルー( AVIOT TE-BD21j-ltd-B)・ローズゴールド(AAVIOT TE-BD21j-ltd-GL )から選べます。
イヤーピースは、3サイズ付属です。
通常のイヤーピースのほか、低反発素材を使うフォームイヤーピースがそれぞれのサイズで付属します。
音質面は、この機種は注目に値します。
なぜなら、複合的なハイブリッド・トリプルドライバー仕様を採るからです。
バランスドアマチュア型を利用した多ユニット機は、従来的に「SONYの得意分野」で、最近はANKERなども出しましたが、完全ワイヤレスでは、AVIOTが先行しました。
8mmのダイナミック型ドライバー(高密度パルプ振動板)1機と、バランスドアマチュア型小型ドライバー2機が組み合わされ、低音域と高音域を分担する仕様です。
こうした複合構成は、調整が難しいといわれます。
聞く前は低音域と高音域が強調される「ジャパニーズサウンド」かと思いましたが、わりと中音域に寄った構成でした。
ただ、イコライザーをいじると、やはり、BA+ダイナミック型らしい音になったので、そちらが本質かと思います。
好き嫌いはあるでしょうが、(普通のイヤホンで)BA型を愛用していた方には良いでしょう。
Bluetoothコーデックは、一方、SBC AACのほか、Apt-Xをフォローします。
その上で、最近登場した、可変ビットレートで低遅延のaptX Adaptiveにも対応します。
通信安定性の面では、Bluetooth5.2であり、期待できます。
ノイズ対策については、この機種も、ノンズキャンセラは非搭載です。
カタログの「パッシブノイズアイソレーション」とは、先述のフォームイヤーピースを利用した場合の、アナログな遮音性のことです。
その場合、マイクを利用した外音取り込みモードで、外音も取り込めます。
連続再生時間は、最大で9.5時間となります。
長めですが、aptX以上のコーデックを利用する場合は、6時間前後です。
防水性は、日常防水(IPX4等級)です。
マイクは、こちらも搭載です。
外音取り込みモードも搭載です。
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以上、AVIOTのTE-BD21j-ltd の紹介でした。
多ユニット化は、スピード感の向上のほか、高音域の充実を図る効果が期待できます。
また、今回(条件は厳しいながら)ハイレゾに対応できたので、トリプルドライバーを採用する価値はより高まったかと思います
音の担当を複数のドライバで分担するため、この方式は不自然な音の継ぎ目が発生しやすいという部分がありますが、数世代を経たこともあり、音質は(ドンシャリ系として)悪くなかったです。
ただ、ハイレゾ音源に興味がない場合は、あえて複数のドライバーを搭載したものを選ばなくても良いかと思うので、一般向けと言えない部分はあります。
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【2021年発売】
75・AVIOT TE-BD21j
¥14,652 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X
連続再生時間:9時間
ドライバー:BA×2+8mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX4
重さ:5.2g×2
なお、このシリーズには、いくつか旧機種が存在します。
TE-BD21j-pnk は、1世代前のものです。
ドライバー部分の素材が新機種と異なりますが、値段差の理由はむしろSOCの「ハイレゾ対応」の有無にあると思います。
逆に言えば、ハイレゾにどうしても対応する必要がある形を除けば、本機で良いでしょう。
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【2019年発売】
75'・AVIOT TE-BD21f
¥7,107 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz – 20kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X HD
連続再生時間:7時間
ドライバー:BA×2+9mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX4
重さ:5.9g×2
さらに、本機の2世代旧型の製品も、まだ多少在庫があります。
やや構成はことなりますが、こちらも同じく、ハイブリッド・トリプルドライバー仕様です。
だいぶ値段差もありますし、こちらを選んでも良いでしょう。
【2022年発売】
76・AVIOT TE-J1
¥19,701 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC LDAC
連続再生時間:9時間
ドライバー:BA×1+10mm
マイク: 搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IPX4
重さ:6g×2
AVIOT TE-J1も、 プレシードジャパンがAVIOTブランドから発売する製品です。
同社の上位機で、2番目に上位と言える位置づけです。
重量は、6gです。
最近はこのくらいの重さが上限になりつつあります。
同社の製品らしく、スッキリしていて、ファッション性が高いです。
本体色は、ホワイト(AVIOT TE-J1-WH)・ブラック(AVIOT TE-J1-BK)・ネイビー(AVIOT TE-J1-NB)・カーキ(AVIOT TE-J1-KH)という構成です。
イヤーピースは、3サイズ付属です。
音質面は、アドバンスド・ハイブリッド・ドライバーという名称です。
低音域を担当する10mmダイナミック型1基と、中音域・高音域を担当するBAドライバーが1基という構成です。
上位機と比べるとBAの数が1基少なくなります。多ければ良いは必ずしも言えませんが、値段には反映します。
一方、この構成でも、ハイレゾ対応は表明します。ただし、周波数帯域は未開示です。
Bluetoothコーデックは、一方、SBC AAC LDACという構成です。
LDACを採用することで、ハイレゾに対応させます。
通信安定性の面では、Bluetooth 5.2であり、期待できます。
ノイズ対策は、本機は、ノイキャンを搭載です。
ハイブリッドアクティブノイズキャンセリングという名前ですが、Wマイク式でしょう。
汎用チップを利用するため、ソニーやBOSEと違い、ノイキャンに関わる上位技術は未採用ですが、同社は、イヤーピースによるパッシブな遮音にはこだわりがあるようです。
外音取り込みは、対応です。
ただし、マイクを通じて外音を取り込むヒアスルーについては、言及がないです。
連続再生時間は、最大で9時間です。
ただ、LDACを使う場合、短くなるでしょう。
充電ケースは、19時間分のバッテリーを持ちます。
防水性は、日常防水(IPX4等級)です。
マイクは、搭載です(MEMマイク)。
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以上、AVIOTのAVIOT TE-J1の紹介でした。
同社の製品で、ノイキャンに対応するものでは最上位ですので、その部分を抑えたい場合は本機でしょう。
本体も小型でデザイン性もよいので、その部分で人気が出そうです。音の部分も、BA併用で、大手にはない工夫があるので、この部分の個性も含めて楽しめそうです。
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【2022年発売】
76'・AVIOT TE-BD11tR
¥16,940 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:18時間
ドライバー:BA×1+10mm
マイク: 搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IPX4
重さ:6g×2
一方、本機と同時に出たTE-BD11tRは、同じドライバー構成、同じノイキャンですが、性質が異なる製品です。
本体色は、ディープブラック(TE-BD11tR-BK)・ドーンブルー(TE-BD11tR-BL )・ダークルージュ(TE-BD11tR-RD)・ポーラーホワイト(TE-BD11tR-WH)です。
正確には、BAの種類とドライバー配置が異なり、本機は「重低音」を強調する仕様になります。
ULTRA DEEP BASSという名前ですが、SONYやANKERほかのように、ソフト・ハード的に低音域を高めるような工夫がある機種です。
その部分、ハイレゾ対応しないくて良い部分で、バッテリーが18時間と長持ちになります。
一方、本機は仕様書に重さが未記載ですので、おそらく、現行機の標準よりかなり重く大きいのではと思われます。
一度試着した方が良いかと思います。本機も、Wマイク式のノイキャンです。
【2022年発売】
【2マイク式ノイキャン】
77・AVIOT TE-D01v
¥8,633 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
【1マイク式ノイキャン】
77・AVIOT TE-D01q2
¥6,831 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:18時間
ドライバー:10mm
マイク:搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IPX4
重さ:6.3g×2
TE-D01vは、AVIOTが販売する、完全独立型のワイヤレスイヤホンの中級機です。
なお、TE-D01q2は、同じドライバサイズですが、ノイキャンが1マイク式となる下位機種です。
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結論的にいえば、値段差はあるものの、従来機は、少し重めでバランスがあまりよくなかった部分を含めて、これらから選ぶならば、やはり新しいTE-D01vでしょう。
重量は、6.3gです。
このシリーズの下位機種より軽量化されました。
ユニット自体はさほど小さめではないですし、超軽量でもないですが、平均値に収まります。
本体色は、ブラック(TE-D01v-BK)ほか、ネイビー(TE-D01v-NV)・アイスグリーン(TE-D01v-GR)・ホワイト(TE-D01v-WH)など6色構成です。
イヤーピースは、3サイズです。
ドライバーは、10mmです。
過度に小型化していないのは、ドライバサイズをキープしたかったからでしょう。
素材は、このシリーズの旧機種はグラフェン素材でしたが、今回は表示がないです。
Bluetoothコーデックは、SBC・AACに対応します。
接続安定性の面でも、Bluetooth5.2に対応しています。
ノイズ対策は、先述のように、上位機だけWマイク式のハイブリッドです。
おそらく、クアルコムの上位のSocで、他社も使われるものでしょう。
下位機種の TE-D01q2は、1マイク式です。
連続再生時間は、最大18時間という表記です。
ただ、ノイキャンON時とは書いていないため、ONにした場合は、平均的に言えば、2-3割短くなると言えます。
それでも短くはないです。
バッテリーケースは、約3回分フル充電可能という計算です。
マイクは、搭載です。
ノイキャン用のマイクとは別に、左右に通話用マイク(MEMSマイク)を装備します。
ビームフォーミングの記載はないですが、外音取り込みモードは搭載します。
また、片耳でも利用できる仕様で、マルチポイント対応なので、スマホとPCなど、2箇所とリンクさせて、待ち受けも可能です。
防水性は、IPX4等級なので、日常生活防水レベルです。
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以上、AVIOTのTE-D01vの紹介でした。
Wマイク式のノイズキャンセルに対応した、国内企業の格安機とい部分でプレゼンスがあります。
静粛性の部分ににこだわった機種としては比較的価格も安いので、その部分で人気があると言えると思います。
見かけが多少大きめですが、その部分に問題がないなら、アンダー1万円の海外製と十分以上に張り合えています。
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【2021年発売】(2マイク 10mm)
78・AVIOT TE-D01m2
¥13,365 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC Apt-X adaptive
連続再生時間:約10時間
ドライバー:10mm
マイク:搭載
ノイキャン:Wマイク式
防水性能:IPX4
重さ:6.5g×2
なお、AVIOTは、似たような型番のTE-D01m2という製品も販売があります。
比較する場合、本機はバッテリーが少し少ない分、軽めで小型になります。
ノイキャンは、クアルコムのSOCで確定的で、Wマイク式です。
また、このSOCは、上表にはない規格ですが、可変ビットレートのApt-x Adaptiveに対応します。
なお、Apt-x Adaptiveは、2021年末からハイレゾ(96kHz/24bit)対応になったので、本機も「ハイレゾ対応」を名乗ってます。
ただ、機器側(スマホ側)も対応していないと意味がなく、あまり普及もしていない規格なので、この部分を重視して買う方は希かと思います。
一方、先述のように、バッテリー量が少し少ないほか、内蔵マイクの部分で、風切り音対策がないので、マイクについては先ほどの機種の方が少し良いです。
結論的にいえば、この2機種だけで迷っているならば、基本的には、好みのサイズ感(装着感)で選んで良いかと思います。音質は大きくは変わりません。
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【2020年発売】
79・AVIOT TE-D01m
¥8,133 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC Apt-X adaptive
連続再生時間:6時間
ドライバー:6mm
マイク:搭載
ノイキャン:1マイク式
防水性能:IPX4
重さ:
一方、小型機の旧機種となるのがTE-D01mです。
ハイレゾに対応する前の世代だったので、こちらについては、ドライバが6mmと小さいままです。
また、本機は、ノイキャンの部分が「マイルドANC」という独自の言い回しの1マイク式です。
マイルドANCとは、要するに、ノイズキャンセルをする周波数を低音域に限定し、高音域その他は、カナル型イヤーピースの密閉力(=パッシブANC)に任せるという方式です。
ハイブリッド式(2マイク)はキャンセルがかかりすぎ、音質が変わるのでそれを避けた仕様にしたということです。
ただ、同社の製品を含めて、最近のWマイク式は、他社機同様に、ノイキャンレベルのかかりは調整できるため、現状ではそちらが良いかなと思います。
【2020年発売】
80・AVIOT TE-D01gv
¥6,336 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC Apt-X adaptive
連続再生時間:10時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX7
重さ:
TE-D01gvも、AVIOT(プレシードジャパン)が販売する完全独立型のワイヤレスイヤホンです。
重量は、非開示です。
イヤーピースは、 S・M・Lの3サイズ展開です。
通常のピースのほか、ウレタン製のピースが付属です。
Bluetoothコーデックは、こちらも、SBC AAC Apt-Xの対応です。
通信安定性の面では、Bluetooth5.2に対応です。
また、SOCは、クアルコムの新しいQCC3040です。
この場合、aptX Adaptiveに対応するため(SONYのXperiaの一部など)対応するスマホで利用する場合、音は途切れにくいでしょう。
音質面では、本機のドライバーは、6mmのダイナミック型です。
旧機種はグラフェン素材でしたが、新しくなって、チタン蒸着PU振動板とネオジウムマグネットになりました。コストダウンのためというより、音質を追求した結果のようです。
ノイズ対策には、ノイズキャンセリングは未装備です。
説明にcVcノイズキャンセリング機能とありますが、これはマイク専用です。
連続再生時間は、ステレオ再生で11時間です。
バッテリーケースは、約3回分フル充電できる程のバッテリー量です。
防水性は、 IPX7規格で、性能は良いです。
野外でのワークアウトでの利用は形状的に向かないでしょうが、ジムでの利用やシャワーを浴びながら、というならば問題ない性能です。
マイクは、搭載です。
その上で、アンビエントマイク(外音取り込み)が付属するのは、このグレードは贅沢です。
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以上、TE-D01gvの紹介でした。
1万円前後の製品としては、珍しく、IPX7等級の防水性と外音取り込みに対応します。
音質面でも、安易にグラフェンを利用しない部分に面白みがありますし、この値段ならば有力な候補に思えます。
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【2022年発売】
80'・AVIOT Openpiece M TE-M1
¥6,336 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:10.5時間
ドライバー:10mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX5
重さ:4.6g×2
なお、同社には、このほか、TE-S1という製品があります。
こちらも10mmのドライバーで、大きなウイングチップが付いている製品です。
本機については、密閉型(カナル)ではなく、耳を塞がない開放型なので、音が(だだっと)漏れることを前提に、長時間疲れずに使いたい、例えば、自宅でのテレワークなどに使うものです。
外音はそのまま聞こえるので、家事をしながらのようなシーンも想定できます。
一方、「音漏れ抑制モード」がありますが、限界はあるでしょうし、音質と両立は難しいです。
そもそも、図書館はもちろん、知らない人が多くいる場所でで使うような機種ではないという点に注意してください。
80'・AVIOT Openpiece S TE-S1
¥8,910 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:8時間
ドライバー:10mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX5
重さ:4.2g×2
こちらも、開放型です。
イヤーウイングを使う点は同じですが、「完全開放型」とでも言う仕様で、圧迫感をより緩めた感じになります。
テレワーク時代には、「あって良い製品」だと思いますが、SONYが最近注目しだしてから、各社とも出しはじめました。
ただ、先ほどの機種もそうですが、この手のタイプは、図書館はもちろん、電車で利用すると(停車時でなくても)確実に、隣席や後席のひとに「嫌がられる」ので、実際は使えません。
「音漏れ抑制モード」があるから、外でもどこでも、普通に使えるというわけではない点、注意してください。Atlasの隣席だったら、(おそらく)確実にAtlasは「肩を叩き」ます。
5-3・Final AGのイヤホン
続いて、日本のfinalが展開する格安な完全独立型のワイヤレスイヤホンです。
ag(エージー)ブランドが有名ですが、Final名義でも出します。
2019年からこの分野に参入ですが、自社工場を持ち、独自開発もできる企業です。
もともとは、他社へのイヤホンのOEMをしていて、その技術を活かした自社製品を開発した、ということとなります。
【2022年12月発売予定】
81・final ZE8000 FI-ZE8DPLTW
¥(36,800) Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC apt-X adapt
連続再生時間:5時間
ドライバー:13mm
マイク: 搭載
ノイキャン: 1マイク?
防水性能:IPX4
重さ;不明
ZE8000 FI-ZE8DPLTWは、日本のfinalが2022年に販売を始める最上位機です。
革新的な製品で(特段8Kと関係ないのですが)その解像感の良さから「8K SOUND」と名前を付けたという製品です。執筆時未発売なので、まだ試聴していない製品です。
なお、本機には関係ないですが、オーディオ分野は(ある種、類似分野と言える美容家電と同じで)魔術的キーワードを駆使する製品があるので、注意が必要です。
家電は「よくわからない魔術的キーワード」を駆使すると、メーカー側の利ざやが大きくなる傾向にあるようです。よくわからない表現は、「突き詰めて見ていくこと」が、家電を買う場合、消費者側としては(一般論として)重要になります。
後ほど試聴するつもりです。
実際、優れているかもしれませんが、「魔術的」表現は使わない方が良かったと思いますし、徹底的に情報を出した方が、ブランドイメージ的にも良いようには、Atlasには感じました。
重量は、非開示です。
この部分も問題点でしょう。
本体色は、ブラック(ZE8000 FI-ZE8DPLTW-BLACK)とホワイト(ZE8000 FI-ZE8DPLTW-WHITE )です。
イヤーピースは、5サイズが同梱です。
この部分は気が利いています。
ドライバーは、一方、本機のポイントで、13mmです。
重さを開示しない理由ではありますが、大原則として、ダイナミック型は、大きければそのほうが、音は安定します。
最近流行していると言えるエッジ部分の工夫もあるので、この部分の期待値は高いです。恐らく口径の大きさに主に由来する、「音の余裕」を「8K」と表現していると想像しています。
ただ、先述のように、重さが分からないので、(音自体の良さを楽しみたいオーディオ上級者が、短時間楽しむのではなく)、普通のユーザーが、毎日使う「実利用」に快適なのかは、別問題です。
ベント(孔)も見た感じ広めなので、音漏れの程度も確認しようと思っています。
接続安定性の面でもBluetooth 5.2に対応しています。
Bluetoothコーデックは、SBC・AAC・Apt-Xのほか、aptX Adaptiveに対応です。
周波数帯域は示さない機種ですが、この部分で、ハイレゾ対応を謳います。
ノイキャンは、搭載します。
汎用のクアルコムのSocでしょう。詳しい記載がないので、1マイク式だと思います。
一方、同社によると、「ノイキャン酔い」というものがあり、その圧迫感の軽減を機能として持つようです。一般的に共有されている見解ではないですが、この部分について、生理学的な説明や、統計的な説明はないです。
おそらく、「低音が抜けないこと」による違和感かなと思います。この部分は、今後の業界全体の反応を待ちたい部分です。
機能面では「ウインドカットモード」「ながら聴きモード」「ボイススルーモード」とアプリで選択は可能です。ボイススルーは、他社でも装備ですし、「ウインドカットモード」も、ようするに、マイク利用時の「風切り音の低減」なのではないかと思います。
連続再生時間は、最大5時間です。
長くはないですが、仕組み的には妥当かなと思います。
防水性は、IPX4等級です。
マイクは、搭載です。
この部分については、特段の機能性はないです。
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以上、final ZE3000の紹介でした。
この手の製品は、経験上、「実際に聴いたらすごかった!」という場合はあります。現段階ではなんとも言えない部分があります。また、ニッチで個性的な製品は市場にあるべきとも思っています。
実際、このサイズのドライバならば、音質はよいでしょうし、買う前にしっかり試聴されると良いかと思います。Atlasもそうするつもりです。
そのうち、専門誌による批評が始まるでしょう。
ただ、完全ワイヤレスイヤホンは「軽さ」という要素が、「ユーザー経験」では重要視されてきている現状をふまつつ、現実的な評価がなされることを識者には期待しています。
大きくて重くてももよいならば、音がよい機種はこれまでもありました。しかし、TWSの場合、それだと「趣味性」が強いとされた結果、そうしたものの多くは淘汰されてきた歴史がはあると思います。
同社に限りませんが、重量を書かない、システムについての具体的な説明をしない、そもそも(説明ができないとして)8Kという言葉を安易に使うなどとという点は、1ユーザーとして言えば、技術を売りにする企業には控えて欲しい気はします。
米国の「老舗」も書きませんけれども、これとは意味合いが異なります。
【2021年発売】
82・final ZE3000 FI-ZE3DPLTW
¥15,800 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC apt-X adapt
連続再生時間:7時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX4
重さ:5g前後×2
ZE3000は、日本のfinalが販売する、音質重視の上級機です。
重量は、非開示です。
ただ、小型モデルなので、他社の小型モデルと同じで、片側5g程度です。
イヤーピースは、TYPE Eという同社の専用設計のものが5サイズです。
通常の嫌ピースより、耳の入り口へのあたりをソフトにしていて、違和感を感じにくくしています。
このタイプは、聴いている際の遮音力(静粛性)がやや弱くになりますので、一長一短です。音漏れはベントがないのでしにくいです。
なお、SSサイズからの展開で、小耳への合いやすさを重視します。
ドライバーは、特殊樹脂製で6mmです。
ただ、エッジ(特殊シリコン)とを熱圧着によって一体成形していて、実際的な振動面積としては9mm相当の面積を実現します。
小型の振動板だと問題になる音の歪みをこれで押さえています。加えて、音抜けの部分では、本機はベント(孔)がない仕様です。
ただ、ベントなしで内圧を調整する「f-LINKダンピング」という仕組みで、音抜けをよくする工夫がなされます。
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結論的にいえば、イコライザなどによらず、ハード面で振動板の小ささを補う独自の仕組みが見られるといえます。
低音域も、ベントのない、小口径モデルとしては自然で充実していました。
接続安定性の面でもBluetooth5.2に対応しています。
Bluetoothコーデックは、本機もSBC・AAC・Apt-Xのほか、aptX Adaptiveに対応です。
ハイレゾには、(ドライバ性能部分で)対応しません。
ノイズ対策は、ノイズキャンセリングは未装備です。
パッシブな遮音もさほど重視していないので、そもそもうるさくない場所(自宅など)に向きます。
連続再生時間は、ステレオ再生で最大7時間です。
ケースを含めると、最大35時間です。
防水性は、IPX4等級です。
スポーツ用ではないので、十分です。
マイクは、搭載です。
ただ、この部分については、特段の機能性はないです。
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以上、final ZE3000の紹介でした。
ノイキャン非搭載機ですし、外出用ではなく、自宅などうるさくない場所「専用」といえます。
実際、音響関係の賞は、(ほぼ)静粛な環境での利用時の音質評価である部分は言及に値するでしょう。
しかし、そういった場所で利用するならば、口径の小ささ(本体の軽さ)に比して、音質がとても良いといえる機種です。実際、振動板のサイズを「疑う」ほどの自然な音圧を得られました。
一方、一般ユーザー向けに言えば、自宅用(室内用)ならば、(ファッション的な部分を含めて)あえて小型である必要性はあまりないです。また、10mm程度の口径の大きなものと比べると、やはり(価格に比した)音質面では及びません。
とはいえ、装着性に工夫のあるイヤーピースを含めて、小型/軽量だと聴き疲れしにくい部分はあります(特に小耳のかた)。
本機は、結構「尖ったコンセプト」で、万人向けに良い製品とは思いませんが、そういった部分がうまくマッチする方ならば、自宅用として有力候補にできる製品だと思います。個人的にもわりと気に入りました。
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【2022年発売】
82'・final ZE2000 FI-ZE2DPLTW
¥14,800 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC apt-X adapt
連続再生時間:7時間
ドライバー:6mm
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX4
重さ:5g前後×2
なお、本機と同じ構成で、チューニングだけを換えた製品として ZE2000が出ています。
チューニングで音が変わるのは、音響機器では当然ですが(限定モデルではなく)1年を待たずに出してきたのは、いくぶん「賞狙い」な部分はある気がしました。
値段を同水準で出しているのは好ましいと思いますが、実際「ファンディスク」のような位置づけの製品ですし、既存ユーザーの「割引」などはあってもよかったかなと思いました。
こちらは聴けていません。
ただ、特段問題点があっての改良ではないです。両社の発売時期の近さからして、final ZE3000がメーカーによって「選ばれた音」であったのだと思いますので、そちらをおすすめします。
【2020年発売】
83・ Final ag AG-TWS04K
¥12,800 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC apt-X
連続再生時間:6時間
ドライバー:
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:IPX7
重さ:
AG-TWS04Kは、日本のfinalが販売する、音質重視のモデルです。
こちらは「AG」ブランドで出している製品で、ターゲット層の部分で、カジュアル寄りと言えます。
重量は、非開示です。
こちらは小型モデルではないため、重さ情報の開示がないのは問題でしょう。
イヤーピースは、こちらも、TYPE Eが5サイズです。
やはり、小さい方に充実するのは同社の個性でしょう。
ドライバーは、情報非開示です。
音質については、イコライザーによらない調整を目指し、Bluetoothのコーデック由来の高音域のみ補正したとの記載です。
Bluetoothコーデックは、SBC AACに加えて、Apt-Xにも対応します。
SOCは、他社でもみられた少し大きめのクアルコムのQCC3020となります。
接続安定性の面でもBluetooth5.0に対応しています。
ノイズ対策には、ノイズキャンセリングは未装備です。
連続再生時間は、ステレオ再生で6時間です。AACまでならば9時間です。
ケースを含めると、最大180時間です。
防水性は、IPX7等級ですので完全防水です。
本機のワンポイントです。
マイクは、搭載です。
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以上、AG-TWS04Kの紹介でした。
購入者のレビューでは、(プラシーボはありそうですが)評価の高い機種です。
しかし、重さやドライバーのスペックの多くが非開示です。1万円以下というわけではない製品ですし、高級モデルとしては問題点でしょう。
BOSE Beatsなど米国の大手も同様の「秘密主義」の傾向があります。しかし、少なくとも情報量はもう少し多いですし、長年の技術の裏打ちもあります。また、そうしたブランドは、都会以外でも試聴環境があります。
【2019年発売】
84・ Final ag AG-TWS03R
¥(6,811) Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC
連続再生時間:5時間
ドライバー:
マイク: 搭載
ノイキャン:
防水性能:
重さ:
AG-TWS03Rは、日本のfinalが販売する格安な完全独立型のワイヤレスイヤホンです。
重量は、非開示です。
ただ、本体の小型性を誇る製品ですから、この部分で問題はないでしょう。
イヤーピースは、 SS・S・Mの3サイズ展開です。
また、SSは2系統添付されることから分かるように、「小耳な方」用に開発されたと言える製品です。
ドライバーは、情報非開示です。
ただ、さほど大きいとも思われません。
Bluetoothコーデックは、SBC AACの対応です。
接続安定性の面でも、しっかり、Bluetooth5.0に対応しています。
ノイズ対策には、ノイズキャンセリングは未装備です。
連続再生時間は、ステレオ再生で5時間です。
小型機としては優秀でしょう。ケースを含めると、最大17時間です。
防水性は、保証されません。
マイクは、搭載です。
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以上、AG-TWS03Rの紹介でした。
イヤホンは、中小メーカーの格安製品が「定期的に人気爆発」するのですが、本機も2020年のそれの候補です。
小さめの耳の方はとくに相性が良いでしょうし、今までサイズ面で導入を控えていた方が、試しに買うには割と良さそうです。
もちろん、1万円台の上位機とは音質面で差があるでしょうが、値段はとても魅力です。
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【2021年発売】
85・ Final Ag COTSUBU
¥6,980 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC AAC Apt-X
連続再生時間:5時間
ドライバー:
マイク: 搭載
防水性能:IPX4
ノイキャン:
重さ:3.5g×2
一方、同社の上位機として販売される ag COTSUBUは、形状自体が異なりますが、こちらも「小耳対応」の上位機として販売されます。
本体の重さは、3.5gです。
小型で耳にすっぽり入るタイプは他社にもありますが、本機はそのなかでも軽量性を突き詰めています。
同社の製品でも最も軽いとのことです。
ドライバーの情報は非公開ですので、音質部分は「不透明」です。
そのため、今回の比較の主旨にはそぐわないですが、わりとニッチなニーズはあろうかと思います。
5-5・ソルリパブリックのイヤホン
続いて、米国のSOL REPUBLICが直販する完全ワイヤレスイヤホンです。
アメリカ西海岸の新興のオーディオメーカーで、日本では輸入商社の完実電気が代理店です。
【2020年発売】
86・ SOL REPUBLIC SOL AMPS AIR+
¥4,900 Amazon.co.jp (11/30執筆時)
再生周波数帯域:20Hz-20kHz
コーデック:SBC・AAC
連続再生時間:6時間
ドライバー:9mm
マイク:搭載
ノイキャン:1マイク式
防水性能:IPX4
重さ:7.5g×2
SOL AMPS AIR+ は、アメリカ西海岸の新興のオーディオメーカーであるSOL REPUBLICの製品です。
日本では輸入商社の完実電気が代理店です。
本機は、ソニー同様に、ノイズキャンセラ搭載機となります。
本体色は、ブラックのほか、シルバーとシャンパンです。
重量は、片側について、7.5gです。
同じ、ノイズキャンセラ搭載のソニー機よりやや軽量です。
イヤーピースは、シリコン製のものが4サイズです。
高級機としては「あっさり」した構成です。
ドライバーは、9mmです。
この部分は、パナソニックを除けば最大サイズであり、大きめのものを採用します。
サイズは、音質を向上させる大きな要素ですが、重さを抑えたままで大きなドライバーを搭載できたのは「優秀」といえます。
Bluetoothコーデックは、SBCとAACのほか、Apt-Xに対応します。
このコーデックは、CD音質の転送ができるのでより優秀といえます。
ただし、aptXはiPhone側が未対応ですので、ウォークマンなどか、Android系のスマホのみ効果が期待できます。
接続安定性の面でも、しっかり、Bluetooth5.0に対応しています。
ノイズ対策は、先述のように、ノイズキャンセラが搭載です。
ただ、外音マイクの記載はありますが、内部マイクの記載はないため、おそらく、シングルマイク仕様でしょう。
この部分は、ソニーやAppleとの違いと言えそうです。ただし、外音取り込みモードは搭載します。
連続再生時間は、ステレオ再生/ノイキャンONで6時間と長寿命です。
バッテリーケースは、やはり、充電器を兼ねており、約3回分フル充電可能です。
マイクは、搭載です。
防水性は、IPX4等級なので、日常生活防水レベルです。
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以上、SOL REPUBLICのSOL AMPS AIR+ の紹介でした。
ノイズキャンセラ搭載とApt-Xを両方搭載する点が魅力です。
ノイズキャンセラの精度は他社機に及ばない部分はありますが、CD音質の再生も重視したい方は、良い選択肢です。
次回に続く
完全ワイヤレスイヤホンのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は音楽用の完全ワイヤレスヘッドホンの5回目記事でした。
記事はもう少しだけ、続きます。
6・完全ワイヤレスイヤホンの比較(6)
6-1:Amazon 〈米国〉
6-2:Google 〈米国〉
6-3:ゼンハイザー〈ドイツ〉
6-4:その他のブランド
7・完全ワイヤレスイヤホンまとめ【結論】
=予算別・目的別のおすすめ製品の提案
次回の6回目記事(こちら)では、ここまで見ていない、Amazon・Googleの製品ほか、ドイツのゼンハイザーなどの製品を追加でみていきます。
音質の良さ ★★★★★
ノイキャン ★★★★★
軽量性 ★★★★★
防塵・防滴性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の結論編(こちら)では、今回紹介した「全製品」から、予算別・目的別に、最終的なAtlasのおすすめ機種!を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。 引き続きよろしくお願いします。
6回目記事は→こちら!