1回目記事からの続きです→こちら
2-1・ASUSのモニターの比較
2回目記事のトップバッターは、台湾のエイスースのモニターです。
日本では、ゲーミング全般に強い印象のあるメーカーです。
1・小型液晶モニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:イイヤマ〈日本〉
1-3:LG〈韓国〉
1-4:EIZO〈日本〉
1-5:DELL〈米国〉
2・小型液晶モニターの比較 (2)
2-1:ASUS〈台湾〉
2-2:ACER〈台湾〉
2-3:フィリップス〈欧州〉
2-4:BenQ〈台湾〉
2-5:HP〈米国〉
3・小型液晶モニターの比較 (3)
3-1:アイオーデータ〈日本〉
3-2:他の企業〈各社〉
4・小型液晶モニターの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた選び方の基本の説明に沿って紹介していきます。
ーー
なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【21.5インチ】
【2023年発売】(一部21年)
16・ASUS VP229QY
¥16,113 楽天市場 (5/6執筆時)
接続端子:HDMI DP
スピーカー:あり
VESA:100mm
17・ASUS VY229HE
¥13,580 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
17・ASUS VP229HE
¥13,657 楽天市場 (5/6執筆時)
【100Hz】(24年追加)
17・ASUS VY229HE
¥13,580 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
接続端子:HDMI D-sub
スピーカー:
VESA:100mm
18・ASUS VP229HV
¥17,091 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
接続端子:HDMI×2
スピーカー:2W×2
VESA:100mm
19・ASUS VZ229HE-J
¥11,726 楽天市場 (5/6執筆時)
接続端子:HDMI D-sub
スピーカー:
VESA:
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms(GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
スタンド:チルト
保証期間:3年
VP229QYなどは、ASUSの21.5インチの液晶モニターです。
旧モデルを含めて複数の機種があります。
上で書いたように、主には、端子構成ほか、スピーカー・アーム交換時に使うVESAマウント・100Hzのリフレッシュレート対応の有無です。
一部製品で、応答速度がMPRTというゲーム用の数値表記になっている機種がありますが、実質的に性能は同じです。
---
結論的にいえば、大きな差ではないので、端子構成に注意しつつも、値段で決めてOKです。
あとは同じなので、同時にみていきます。
液晶パネルは、IPSです。
スペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)で、ごく普通のスタンダードなIPSパネルです。
色域は非開示ですが、ここも一般的な水準(sRGB 95%前後)のパネルだと思います。
フレームも流行の3辺ベゼルレスですし、質は良いです。
応答速度は、オーバードライブ時、5ms(G to G)です。
自動画質調整は、「ASUS Splendid」として、8つのモードを搭載です。
海外メーカーは、この部分がない場合がありますが、本機はあります。
シアター・ゲームモード・読書などの自動的な画像調整(Splendid映像設定モード)が付属です。
ゲーミングは、FPSゲームに有利なGamePlusを装備するほか、VP229HE に限ってはFreeSyncに対応します。
ただ、リフレッシュレートは低いので【ゲーミングモニターの比較記事】で書いたような、同社の専用機とは差があります。
あくまで、「一般向き」モニターです。
画像補正機能は、バックライトのフリッカー対策がなされます。
チラツキ問題は少ないでしょう。
「ブルーライト」低減に注目した「ASUS Eye Care技術」も搭載されます。
ただ、ブルーライトを調整すると色調が変わるため、積極的にはおすすめしかねます。これは、他社機でも同じです。
そのほか、「映像美」という方向では、VividPixelテクノロジーとして、画像の輪郭を強調する機能が付属です。
暗い部分でのコントラスト表現を高めるASCRテクノロジーを含めて、他社の上位技術に匹敵する水準で搭載となっています。
モニタースタンドは、チルト角度しか調整できないので、貧弱です。
なお、ASUS直販では「VA229QSB」というこのサイズの「フル稼動」スタンドモデルがありますが、在庫切れでした。
接続端子は、HDMI・D-SUB(アナログ端子)1つずつです。
ケーブルは、HDMIが付属です。
ただ、 VZ229HE-JのみD-subになります。サイネージなどの業務用を想定しているのかもしれません。
スピーカーは、先述のように、有無が選べます。
保証期間は、3年です。
---
以上、ASUSの21.5インチ製品の紹介でした。
純正のIPS液晶を搭載する部分が魅力です。
一方、スタンドについては、安い方(スピーカー付)については、VESA非対応で、あとから、スタンドを替えられない点がネックでしょう。
画像補正が、やや良い印象ですので、「目に優しい」という部分を考慮に入れなければ、「おすすめ」にしたと思います。
【2024年発売】(保証2年)
20・ASUS MB229CF
¥45,272 楽天市場 (5/6執筆時)
【Amazon限定】(保証4年)
20・ASUS MB229CF-J
¥41,980 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms(GTG)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:60W
接続端子:HDMI USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転(C型)
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年/4年
MB229CFは、ASUSの21.5インチの液晶モニターです。
後述するように、スタンドに特色がある製品です。
Amazonモデルは、保証が4年に延長されています。
その上で、少し安めです。
パネルは、IPSです。
スペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)で、普通のスタンダードなIPSです。
応答速度は、オーバードライブ時、5ms(G to G)です。
リフレッシュレートは100Hzです。
本格的なゲーミング用までいかないレベルですが、少し良いです。
Adaptive-Syncや、ゲーム用の Shadow Boostもありますので、そちらの用途もそれなりに「狙った」製品ではあります。
自動画質調整は、こちらも「ASUS Splendid」です。
画像補正機能は、しっかり、バックライトのフリッカー対策がなされます。
一方、映像美の部分では、VividPixel・ASCRなどの採用の言及はないです。
モニタースタンドは、複数の利用法が可能です。
順番にみておきます。
第1に、折りたたみ式キックスタンドです。
12度〜60度で自由な位置でチルトできます。
取り外せませんが、上に回すことで目障りにならず、収納可能です。
第2に、パーティションフックキットです。
付属のフックでぶら下げる形です。
スタンドなしで2.2kgほどですので、多くの場所に取り付けられそうです。
この仕様のために、本機は、後述するように端子類が側面装備になっています。
第3に、C型クランプアームです。
写真のように、机に固定するクランプで、付属の4軸モニターアームで運用する方式です。
可動幅は、高さ(14.4mm)チルト(上20°、下5°)、水平180°・垂直90°です。
十分でしょう。先述のように、モニターは軽量ですし、合板の机でも(たいてい)問題ないです。
--
結論的にいえば、この部分の工夫は、単品としてはこれまでになかった発想です。スタンドからモニターの脱着も簡単なので、フレシキブルな運用もできそうです。
接続端子は、HDMI・USB-C1つずつです。
USB-Cは、60Wの給電力で、ノートPCなどに対して、給電もできます。
なお、USB-Cは、本機(モニター)自体への電力供給もできます。
使用時13Wなので、18W以上の給電力がある、普通のUSBアダプタ、あるいは、その供給力のある、PCのUSB端子ならば、電源供給できそうです。
ただ、安定して利用したい場合は、やはり、DC電源でしょう。
ケーブルは、HDMIケーブルが付属です。
スピーカーは、そこそこ充実しており、(サブ)ウーファーありの2.1chです。
1.5Wのウーファー(左右は出力非公開)ですので、「迫力満点」とはいきませんが、一般的な内蔵スピーカーより良いですし、ポータブル的に使うならば十分でしょう。
保証期間は、3年です。Amazonモデルは4年です。
---
以上、ASUSのMB229CFの紹介でした。
価格はさすがに高めです。
しかし、自宅内や職場内で、持ち運んで色々な形状で利用できる製品で、便利そうです。とくに、外した状態でUSB-C給電で動く部分は、使い勝手の幅を拡げる工夫と言えます。サブディスプレイとして良いように思います。
2-2・ACERのモニターの比較
続いて、台湾のエイサーです。
ASUS同様に、日本では、ゲーミングモニターに強い印象のあるメーカーです。
【2023年発売】
21・Acer AlphaLine KA0 KA220QHbmix
¥13,453 楽天市場 (5/6執筆時)
21・Acer AlphaLine SA2 SA222QHbmix
¥11,980 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:VA ノングレア
コントラスト比:3000:1
応答速度:1ms (VRB)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:
接続端子: D-SUB HDMI
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵 (2W×2)
保証期間:1年(本体は3年)
Acer AlphaLine KA0は、台湾のAcerが出している21.5インチモニターです。
格安機にあたるAlphaLineシリーズに属します。
2機種ありますが、KA0のほうが少し仕様が良いです。
SA2は、電源が内蔵ではない(ACアダプタ)ほか、スピーカーがやや弱め(1W×2)です。VESAマウントも非対応です。ただ、少し安いので、気にならない場合、そちらでも良いでしょう。
液晶パネルは、VAです。
以前は、IPSモデルもありましたが、今だと、このシリーズはVAのみです。
パネルスペックは、輝度(250cd/u)、視野角(178°)、コントラスト比(3000:1)と、よく見られるVAのスタンダードクラスの性能があります。
色域は、NTSC値のみ開示(72%)ですが、一般的なsRGBでも95%前後はあるパネルです。製造企業は特定できませんが、例えば、台湾のAUOに似たスペックのパネルの製造がみられます。
いずれにしても、VAなので「目への優しさ」という意味ではイマイチですが、映像美は楽しみやすいので、仕事を除くそういった用途に向きます。
応答速度は、オーバードライブ時、1ms(VRB)です。
ただ、GtoGではなく、自主計測で、測定基準が甘いVRBです。
VAの格安パネルは応答速度はIPS以上に期待できないので、本格的なゲーミング用には向かないです。
リフレッシュレートは100Hz出せます。
画像補正機能は、ただし、値段相応に最低限です。
一応、フリーカーレス機能と、ブルーライトカットは持ちますが、その程度です。
自動調整も特段強調できるものはないです。
モニタースタンドは、チルト(上15° 下15°)のみです。
また、VESAマウントは、先述のように、KA0は対応です。
接続端子は、HDMI・D-Subを備えます。
ケーブルは、HDMIケーブルが1.5m付属です。
スピーカーは、総合4W(2W×2)の貧弱なものですが、付属します。
保証期間は、3年です。
ただ、Acerは、バックライトとパネルという重要な部分の保証が1年です。
この部分はマイナスです。
---
以上、ACerのAcer AlphaLine KA0の紹介でした。
かなり安めですが、VA液晶という部分が注意点です。
コントラスト比が高く、黒が締まるので映像試聴に向く部分はありますが、仕事を含めた汎用性には乏しいといえます。
ーーー
このほか、Acerからは、比較的格安な小型ディスプレイがほかにもいくつか出ています。
順番にみておきます。
【2023年発売】
【21.5インチ】
22・Acer Vero V7 V227QEbmixv
¥12,870 楽天市場 (5/6執筆時)
スピーカー:内蔵 (2W×2)
保証期間:5年
【2023年発売】(スピーカーなし)
23・Acer EK1 EK221QE3bi
¥11,980 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
スピーカー:
保証期間:1年(本体は3年)
解像度:フルHD(1920×1080)
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
輝度:250cd/u
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:
接続端子: D-SUB HDMI
スタンド:チルト
VESA:100mm
保証期間:5年
第1に、Vero V7シリーズなどです。
主に法人向けに出される展開で、こちらは仕様上註記のない「5年保証」です。
なお、Acer EK1も、こちらと仕様が似る機種です。
実際は、内蔵スピーカーや、スタンドの稼動性ほか、仕様が多少変わりますが大筋では同じです。
ディスプレイは、21.5インチです。
パネルは、IPS表記です。
輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、色域(sRGB 99%)ほか、IPSのスタンダード機の性能です。
リフレッシュレートは、100Hz対応です。
最近、スタンダード機でもこの部分が多少良い機種が増えてきました。
スタンドは、一方、チルトのみの稼動です。
素材面では、Veroシリーズのみ、35%の再生プラスチックを採用する「サステナブル」な仕様です。
企業の「グリーン調達」というより、その方向性に関心のある企業に向けたものと言えます。
保証は、Vero系のみ5年です。
あとは、1つ上で見たAlphaLineシリーズとそう変わらず、言及した部分はありません。
--
結論的にいえば、スペックは普通ですが、視野角や目への優しさの部分で優れる、IPSパネル採用機として、コスパは評価できます。
ただ、性能がイマイチなスタンドほか、画質補正を含めて、強調するべき個性はあまりないです。この会津のIPS系だけで比べて、より安い機種があれば、そちらでも良いという感じであり、無個性です。
ーーーー
【21.5インチ】
【2024年発売】EK220QE3bi
24・Acer NITRO VG0 VG220QE3bmiix
¥14,361 楽天市場 (5/6執筆時)
(廉価スタンド仕様)K220QE3bi
25・Acer EK220Q E3 EK221QE3bi
¥13,576 楽天市場 (5/6執筆時)
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1億:1(DCR)
リフレッシュレート: 100Hz
接続端子: D-SUB HDMI
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
応答速度:1ms (VRB)
HDR:
USB給電:
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第2に、NITROシリーズ・AOPENシリーズです。
これらも 21.5インチですが、ゲーム向けになります。
いくつか種類がありますので、さらに細かくみておきます。
QG221QBbmiixは、IPS採用のゲーム用という位置づけです。
リフレッシュレートは、ただ、最大100Hzまでです。
本格的なゲーミングモニターとしては入門機の域に達していない水準です。
ゲームに重要な、チラツキ対策(FreeSync)にも対応し、応答速度も1msです。
ただ、応答速度はVRBという「独自計算」の値で1msです。数字は良いですが、一般的なGtoG表記にすると5msほどでしょう。
コントラスト比は、ダイナミック比表記なので1億対1です。
一般的には、1000:1のパネルと考えてください。
VG220QBbmiixは、パネルがVAで、リフレッシュレートが75Hzまでです。
応答速度は、VRBで1msですが、IPSに比べてVAはこの部分で期待できません。
VAなので、コントラスト比は高く、動画は綺麗に見える一方、仕事には目が疲れやすいという部分で、すこしおすすめしにくい部分があります。。
QG221QBbmiixも台座の色以外は変わりません。ただ、スペック上、消費電力が多少多めになるだけの違いと言えます。
VG0 VG220QHbmiixは、リフレッシュレートが最大100HzまでのVAモデルです。
やはり、入門用のゲーミングモニターとはまだまだ言えない水準です。
AOPEN CV1 22CV1QH3biも、100Hz機のVAです。
ただ「ビジネス用」の高リフレッシュレート対応機という位置づけで、HDMIが1系統に減り、スタンド形状もすこし変わります。(写真)
---
結論的にいえば、IPS機を含めてですがスタンド性能が弱く、仕事用には向かないほか、ゲーミング用入門機としてみても、まだ物足りないスペックです。
この用途で考えているならば、【ゲーミングモニターの比較記事】で紹介したもののうち、安いものを選んだ方が良いと思います。
ーーーー
【2024年発売】 【19.5インチ】
26・Acer AOPEN E0 20E0Qbi
¥9,990 楽天市場 (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:200cd/u
液晶方式:TN ノングレア
コントラスト比:600:1
応答速度:6ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子: D-SUB HDMI
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵 (2W×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第3に、AOPEN E0 20E0Qbiです。
こちらは格安なTN液晶です。
安いですが、TNの唯一の取り柄といえる「応答速度」も低いですし、スペック的に選べる機種ではないです。
2-3・フィリップスのモニターの比較
続いて、オランダのフィリップスです。
世界的な総合家電メーカーですが、わりとビジネス用のモニターに強いと言えます。
【2019年発売】 【21.5インチ】
27・Philips 221E9/11
¥10,980 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:D-SUB HDMI×2
スタンド:チルト
VESA:75mm
スピーカー:なし
保証期間:5年
226E9QDSB/11は、オランダの家電メーカーのフィリップスの製品です。
こちらには姉妹機として226E9QDSB/11という製品もありましたが、現在は終売です。
液晶パネルは、非光沢のIPSを採用します。
正確にはIPSテクノロジーという表記です。
パネルスペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)です。色域は示しませんが、恐らくsRGBで95%前後の、普通のスタンダードなIPSです。
同社の関係性から言えば、サムスンのPLSでしょう。
IPSと性質は同じなので問題ないです。
応答速度は、オーバードライブ時、5ms(GTG)です。
自動画質調整は、同社のSmartImageを搭載です。
一方、本機はSmartImage ゲームモードを搭載し、ゲームにより特化した構成にしています。
AMD FreeSyncにも対応ですが、リフレッシュレート的に、本格的なゲーム用ではないです。
画像補正機能は、一方、LEDバックライトのチラツキを防止するフリッカー対策と、ブルーライト軽減機能は持ちます。
自動画質調整を含め、細かい調整機能はとくになく、価格なりの製品です。
一応、AMD FreeSyncには対応です。
モニタースタンドは、本機は、チルトのみと貧弱です。
ただし、「VESA規格に対応」するため、モニターアームだけ後から良いものに取り替えることは可能です。
接続端子は、HDMI・ DVI・D-subという構成です。
ケーブルは、HDMIケーブルとアナログケーブルが付属します。
---
以上、フィリップスの226E9QDSB/11の紹介でした。
5年の長期保証とIPSパネルが注目点です。
画像調整もそれなりに良いと思いますが、やはりスタンドがネックです。
ーーー
【21.5インチ】
【2020年発売】〈IPS〉
28・フィリップス 223V7QJAB/11
28・フィリップス 223V7QJAW/11
¥16,875 楽天市場 (5/6執筆時)
接続端子: D-SUB HDMI DVI
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
USB給電:
接続端子: D-SUB HDMI DP
スピーカー
【2023年発売】〈IPS + USB-C接続〉
29・フィリップス 223S9A/11
¥21,126 楽天市場 (5/6執筆時)
29・フィリップス 223S9AE/11
¥25,492 楽天市場 (5/6執筆時)
接続端子: D-SUB HDMI DVI
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
USB給電:65W
接続端子:HDMI DP USB-C
スピーカー
【2021年発売】〈VA〉
30・フィリップス 221V8L/11
¥11,727 楽天市場 (5/6執筆時)
接続端子: D-SUB HDMI
液晶方式:VA ノングレア
コントラスト比:3000:1
USB給電:
接続端子: D-SUB HDMI DP
スピーカー
【2023年発売】〈VA〉
31・フィリップス 221S9A/11
¥12,945 楽天市場 (5/6執筆時)
接続端子: D-SUB HDMI
液晶方式:VA ノングレア
コントラスト比:3000:1
USB給電:
接続端子: D-SUB HDMI
スピーカー:2W×2
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
コントラスト比:1000:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:最大76Hz
HDR:
スタンド:チルト
VESA:100mm
保証期間:5年
なお、本機は、特定量販店限定で台座形状の異なるモデルが販売されます。
複数、機種があります。
第1に、223V7QJAB/11は、1つ上で見た機種とそう変わらないモデルと言えます。
しっかり、IPS液晶採用のモデルですし。
あえて言えば、画質調整の部分で、ゲーム部分を簡略化し、シンプルに、オフィス、写真、映画、ゲームモードの搭載としています。
先ほど機種も、本格的なゲーム用ではないですし、基本的には、値段で決めてOKです。
第2に、223S9A/11、223S9AE/11は、その仕様に、USB-C端子を加えた上位モデルと言えます。
DELL機にもあったように、ノートPCに対して、USB-C給電(最大65W)に対応するモデルです。給電量はそれなりなので、ゲーミングノートPCを除けばフルスピード給電です。
第3に、241V8/11は、21.5インチで、液晶がIPSでなくVAです。
VAについては繰り返し述べてきたように、仕事用とすると特殊な部分に注意してください。
第4に、221S9A/11も、VAです。
接続端子の仕様と、簡易的なスピーカーが内蔵される部分が違いです。
---
結論的にいえば、仕事用としては、VAは避けて考えると良いかと思います。
2-4・ベンキューのモニターの比較
最後に、台湾のベンキューのモニターです。
【2018年発売】 【21.5インチ】
32・BenQ GW2283
¥15,840 楽天市場 (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大76Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI×2 D-Sub
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(1w×2)
保証期間: 1年(本体は3年)
GW2283は、BenQの21.5インチのモニターです。。
パネルは、IPSです。
スペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)、色域(NTSC:72%)のごく普通のスタンダードクラスのIPSパネルです。
上位仕様(IPS+)の水準には達しませんが、本機は「映像美」を重視する方向性の製品ではないので、むしろそれで良いでしょう。
応答速度は、4msです。
自動画質調整は、特段の名前はないですが、ゲーム・動画・写真などのモードはあります。
画質調整機能は、「目の優しさ」に関わる部分は、フリッカーフリー・ブルーライト軽減などの基本は当然おさえます。
その上で、このモデルは、環境光センサー(明るさセンサー)を搭載し、室内の明るさと、室内の照明色(色温度)とに応じた輝度調整にも対応します。
「ブライトネスインテリジェンスプラス」(B.I.+)という機能名です。
適切な輝度でモニターを見ることは「目の疲れにくさ」にとって重要なので、今回の比較の趣旨からすると、「かなり良い製品」と言えます。
とくに、本機は、色温度も把握する点で、シンプルな明るさセンサーだけ搭載の他社機より、本機は能力が高いでしょう。
「映像美」の部分でも、このセンサーを利用しつつ、画面内の画像も分析し、露出オーバーにならないよう輝度を的確に調整します。
モニタースタンドは、しかし、チルトのみで調整力はないです。
角度調整は上方向に20度とそれなりですが、優れるとも言えません。
接続端子は、HDMIが2つとD-SUB(アナログ端子)1つです。
このあたりは各社共通です。
スピーカーは、内蔵です。
保証期間は、本体3年、パネル1年です。
Acerと同じで、多少不利です。
---
以上、BenQのGW2283の紹介でした。
バックライト連動の輝度調整という明確な「売り」がある機種です。
その点で、特に動画の再生にはパワーを発揮するでしょう。ただ、モニタースタンドはシンプルな機種ですから、アームの交換などは視野に入れるべき製品です。
2-5・HPのモニターの比較
最後に、米国のHPーのモニターです。
【2021年発売】
【21.5インチ】2E2Y3AA-AAAA
33・HP M22f FHD
¥13,300 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:300cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI D-SUB
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
HP M22f FHDは、アメリカのヒューレットパッカード(HP)が販売する、21.5型のモニターです。
パネルは、IPSを採用します。
パネルスペックは、輝度(300cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)、色域(sRGB 99%)です。
輝度と色域が、フルHD解像度のIPSのスタンダードより少し良いです。
製造企業の特定はできませんが、(Atlasが便宜上名付けた)ちょい上な「IPS+」の水準にあります。「素性の良い」パネルと言って良いでしょう。
応答速度は、本機は、オーバードライブ時で5msです。
画像補正機能は、特に高機能ではないです。
しっかり、フリッカー対策はありますが、画像の自動調整機能の部分は多少弱く、シーンに応じた調整機能を持たない仕様です。
基本的に「PC側の調整に任せる」という機種です。米国系はこの方式が多いです。
モニタースタンドは、角度(上下チルト)のみしか変更できないスタンドです。
接続端子は、 HDMI・D-SUBが1系統ずつです。
ケーブルは、HDMIケーブルが付属します。
スピーカーは付属しない製品です。
保証期間は、3年です。
---
以上、HPの M22f FHDの紹介でした。
画像調整とスタンド調整力が「並」な代わりに、大手メーカー製として「安い」のが売りです。
ただ、外観は、下部以外フチのない3辺ベゼルレスで格好良い上で、パネルは、IPS+水準なので、価格にしては「悪くない」と思える製品ではあります。
ーーーー
なお、HPは、本機と同じく、安めのモデルが複数あります。
違いを順番にみておきます。
【2022年発売】【21.5インチ】
34・HP P22h G5 フルHDモニター
¥17,820 HPダイレクト (5/6執筆時)
34・HP P22h G5 価格.com限定モデル
¥17,710 HPダイレクト (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI D-SUB DP
スタンド:チルト・高さ
VESA:100mm
スピーカー:内蔵
保証期間:3年
第1に、HP P22h G5です。
価格.com限定モデルがありますが性能は同じです。
時期によって価格は前後するので、買われる場合は見比べてください。
パネルは、IPSです。
ただ、色域の表示がないので、おそらく、普通の(LGかどこかの)のスタンダードなIPSです。もちろん、仕事用などとして問題ないです。
スタンドは、チルト(上23°・下5度)と高さ(10cm)の調整ができます。
左右と回転は非対応ですが、格安機の範疇では「高性能」なほうです。
フリッカー対策もしっかりあります。
スピーカーは、上位機のみ付属します。
机面にぶつけて反響効果を狙う配置ですが、出力(パワー)非開示ですし、音楽を聴くためのグレードではないです。
端子は、HDMIとD-Sub((VGA)のほか、Display Portを装備します。
ケーブルは、全種とも1.8mで添付になります。
--
結論的にいえば、他社のスタンド調整機能が付く格安モデル(IIYAMAなど)のライバルとの「値段勝負」と言えます。
比べると、裏面も含めて無骨ではないデザインで、外回りの設計は良くみえます。スピーカーも(多少)こだわりがあるように見えます。
一方、やや高めではあるので、外観の良さにどこまで投資できるかという話になるでしょう。
ーーーー
【2024年発売】
【21.5インチ】9U5B0UT#ABJ
35・HP Series 3 Pro 322pf 21.5インチFHDモニター
¥16,390 HPダイレクト (5/6執筆時)
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
【21.5インチ】9U5A2AA#ABJ
36・HP Series 3 Pro 322pv 21.5インチFHDモニター
¥27,390 HPダイレクト (5/6執筆時)
液晶方式:VA ノングレア
コントラスト比:3000:1
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI D-SUB DP
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
第2に、HP Series 3 Pro です。
パネルは、IPSとVAの選択が可能です。
基本的にこのディスプレイを選ぶ方は仕事用でしょうし、VAを選ぶ方は少し特殊な目的がある方かと思います。
スタンドは、ただ、いずれも、稼働性がチルトのみ(上23° 下5度)のみです。
したがって、IPS機でもビジネスに向くと言いがたいです。
一方「プロ」という名前が付く理由は、100Hzと少し高めのリフレッシュレートに対応する部分と、ハードウェア制御のブルーライトカット(HP Eye Ease)に対応する部分とでしょう。
後者(HP Eye Ease)は同社の上位機のみに見られる仕様なので。
---
結論的にいえば、やはりスタンドの仕様が弱いです。
同社の製品を選ぶとしても、次に見る上位機が良さそうです。
【2023年発売】
【21.5インチ】6N4E8AA#ABJ
37・ HP E22 G5 フルHDモニター
¥24,970 HPダイレクト (5/6執筆時)
38・ HP E22 G5 価格.com限定モデル
¥24,860 HPダイレクト (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI DP
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
保証期間:3年
HP E22 G5 は、HPの21.5型モニターの上位機です。
液晶パネルは、本機も、ノングレアの、スタンダードなIPSです。
輝度は250cd/uになりますが、仕事用ではあまり高くても仕方ないですし、堅実な純正IPSを採用したのだと思います。
応答速度は、本機は、オーバードライブ時で5msです。
画像補正機能は、本機も特に高機能な自動調整ではないです。
フリッカー対策とブルーライトカット(HP Eye Ease)がある程度です。
ただ、手動調整時の操作性は、ボタン形状の進化(=ボタン外周を十字キーとして一体化)したので、手間は減るかと思います。
モニタースタンドは、一方、チルト角度(上23°・下5°)、高さ(150cm)、左右(90°)と回転(90°)ができます。
従来機に比べても、左右調整(スイーベル機構)の支点の改良で、調整時に台座ごと動くことも減り、軽く調整できるようになりました。
可動範囲は他社上位機と比べても遜色はないです。正確に言えば、EIZOのが稼働性は良いですが、値段差もありますし、比較はできないでしょう。
スタンドは、ケーブル収納も考えており「スッキリ」置けるというのもポイントです。
接続端子は、 HDMI・Display Portが1系統ずつです。
そのほか、USBハブが背面に4つあります。USB3.0(=USB3.2 gen1)ですので、(超高速SSDでなければ)ストレージ接続でも速度低下はさほど起こらない水準です。
1ポートのみスマホほかの充電対応です。
ケーブルは、いずれも1.8mで付属です。
スピーカーは付属しない製品です。
保証期間は、3年です。
ただし、ライバルのDELLなどと違って、無輝点保証は「なし」です。
---
以上、HPの HP E22 G5の紹介でした。
IPS採用で、稼働性のよいスタンドを装備する機種です。
画質の自動調整などの独自機能はさほど特長もないです。ただ、モダンで、「格好良い」スタンドである部分を含めて考えると、この価格帯では、良い選択肢の1つといえそうです。
次回に付く
目に優しい小型液晶モニターは、結論的にこれ!
というわけで、今日は、21.5インチ前後のモニターの比較の2回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
3・小型液晶モニターの比較 (3)
3-1:アイオーデータ〈日本〉
3-2:他の企業〈各社〉
4・小型液晶モニターの比較 (4)
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
次回の3回目記事(こちら)では、アイオーデータほか、今回紹介できていないその他の企業の製品を総覧します。
液晶パネルの画質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の4回目記事(こちら)で、紹介した製品全てから、「結論」として、予算別・目的別にAtlasのおすすめ機種!を選定していきます。
引き続き、よろしくお願いします。
3回目記事は→こちら!