【今回レビューする内容】2023年 ミル付きコーヒーメーカーの性能とおすすめ・選び方:格安なミル付きのコーヒーメーカー:人気製品の紹介と性能ランキング
【紹介する製品型番】象印 EC-CB40-TD パナソニック NC-R400-C NC-R400-R NC-R500 カリタ Kalita MD-102N
今回のお題
ミル付きコーヒーメーカーのおすすめはどの機種?
どもAtlasです。
今回は、2023年1月現在、最新のミル付きのコーヒーメーカーの紹介です。
1・ミル付きコーヒーメーカーの比較
方式:手動
予算:5000円〜
2・全自動コーヒーメーカーの比較
方式: 全自動
予算:1万円〜
2回連続の記事となります。
今回は、1回目記事で、「手動式」のミル付きのコーヒーメーカーの比較です。
ミルで豆を挽く家庭と、ドリッパーでコーヒーを淹れる家庭が「独立」した製品です。キッチンの「省スペース化」が計れる製品です。
ただし、最近「廃れて」きていて、数はさほどありません。
一方、豆をホッパーに投入すれば、サーバーにコーヒーが出るまで「全自動」という機種は、2回目記事(こちら)で扱います。
よろしくお願いします。
抽出の工夫 ★★★★★
長時間保温 ★★★★★
お手入れ ★★★★★
濃さの調整 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各社のミル付きコーヒーメーカーを比較します。
そして、最後の「結論」では、上表のような観点から、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。
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1・紙フィルタ式コーヒーメーカー
2・ミル付きコーヒーメーカー
3・全自動コーヒーメーカー
4・ペーパーレスコーヒーメーカー
5・ネスレのエスプレッソメーカー
6・デロンギのエスプレッソメーカー
7・他社のエスプレッソメーカー
8・おすすめのコーヒーメーカー 【結論】
なお、今回の記事は、このブログのコーヒーメーカー関連記事全体としては、2回目記事として書いたものです。
1・ミル付きコーヒーメーカーの比較
では、具体的な機種のレビューに入ります。
以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字で、イマイチと思う部分を青字で書いていきます。
¥4,410 楽天市場 (1/8執筆時)
抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:プロペラ式
サーバー:ガラス製
最大容量:4杯分
サイズ:幅305×奥行150×高さ245mm
EC-CB40-TDは、象印が発売するミル付きコーヒーメーカーです。
ミル付きのコーヒーメーカーでは、最安クラスの製品です。かなりのロングセラー機です。
サイズは、30.5×15×24.5cmです。
ミル付きコーヒーメーカーとしては「大ぶり」です。「ロングセラー」製品だけに設計がやや古く、小型化への配慮はやや欠けます。
コーヒーポットは、4杯分です。
本体サイズからすると少ないです。
豆の挽き方は、回転するプロペラカッターを使う手動式です。
また、この製品については「挽く過程」が自動化されておらず、スイッチを押している間ミルが作動する構造です。
ただし、挽き加減を調整できるため、できるコーヒー粉の質はこの方式の枠内では、それなりに良いです。
もちろん、中細挽きも可能です。
【100枚】【2-4杯用】
メリタ ペーパーフィルター 1×2
¥299 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。
対応するのは、1×2のフィルターです。
コーヒーの味は、ハンドドリップにおける「ペーパードリップ」同様、雑味がなく「クリア」でオーソドックスな味です。
一方、バスケットの構造的に「蒸らし」に対する配慮は欠けます。
抽出温度についても、高温抽出に非対応です。
その点で言えば、(深煎りなどの豆を買わない限り)苦みは強調されない味と言い得ます。
使用後のお手入れは、ミルの部分も水タンクの部分も外して水洗いが可能です。
ミル付きコーヒーメーカーとしてはお手入れは、簡単と言って良い機種です。
また、2年間保つ浄水フィルターが採用されています。
コーヒーメーカーは、沸騰温度にはならないのでカルキ対策が必要です。そのため、メンテ面でメリット性があるでしょう。
保温は、ガラス製ポッド採用のため電気により煮詰まっていくタイプです。
基本的に利用しない方が良いでしょう。
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以上、象印のEC-CB40-TDの紹介でした。
今回紹介する機種の中では最も安い機種です。「安かろう悪かろう」ではなく、浄水機能の搭載や、丸ごと洗える構造など使い勝手の部分も評価できる機種です。
ただ、味の面では、温度・水流・蒸らしに関する特段の工夫がないので、本機を選ぶ意義はあまりなさそうです。
以前は、本機の姉妹機で、95度の抽出温度を達成できる構造の上位機がありましたが、ラインナップの整理でなくなりました。
2・パナソニック NC-R400-C
3・パナソニック NC-R400-R
¥14,800 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:プロペラ式
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅245×奥行170×高さ300mm
NC-R400は、パナソニックのコーヒーメーカーです。半自動式のミル付きコーヒーメーカーとしては、「しっかりした価格」です。
サイズは、24.5×17.0×30.0cmと象印よりスリムです。
設計の新しさが出ている部分でしょう。
コーヒーポットは、5杯までの分量に対応します。家庭用としては「ちょうど良いサイズ」でしょう。
豆の挽き方は、こちらもプロペラカッターです。
また、自動では挽けませんが、「ミルサイン」というLEDランプの点滅回数で、中細挽きと粗挽きを調整できる工夫が見られます。粉を見ても、挽き加減が自分では分からない方にはオススメです。
なお、粗挽きだと「スッキリ系」中細挽きだと「濃厚系」な味が出やすいです。
【100枚】【2-4杯用】
メリタ ペーパーフィルター 1×2
¥299 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
コーヒーの抽出は、こちらもペーパードリップ式です。
サイズは、こちらも、1×2の「Sサイズ」フィルターが適当です。
コーヒーの味は、この機種は、レベルが高いです。
パナソニックの場合、独特のバスケット構造を採用し、蒸らし時間にこだわっています。
抽出口の構造をWドリップ構造にすることで、蒸らし時間を効果的に伸ばしています。コーヒーのコク・香りはよいでしょう。
さらに、お湯を注ぐ際、ある程度の水を貯めてからシャワーで注ぐ方式のため、粉全体に湯が行き渡ります。
ムラがない点で、ペーパードリップの「お手本」と言える淹れ方ができる機能です。
また、マイコン制御で蒸らし時間などの制御ができるため、コーヒーの味を「マイルド・リッチ・アイス」の3通りに制御可能です。
「アイス」はアイスコーヒー用に、リッチより濃く抽出するモードです。
保温は、こちらも、電気により煮詰まっていくタイプです。
抽出したらボトルなどに移すのが良いでしょう。ただし、改善の工夫として、保温にマイコン制御が使われているため、煮詰まりにくい仕様ではあります。
使用後のお手入れは、ミル部分は、水洗い不可です。
そのため、付属ブラシなどで掃除した後、ふきんを利用します。
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以上、パナソニックのNC-R400の紹介でした。
1万円を超える高級機ですが、「蒸らし」と「ミルの挽き方」と味に関わる部分にこだわりがあるのが「売り」です。
完全に自動な製品もありますが、挽き加減を目視し、粉をフィルタに均一に淹れた方が「仕上がりがよい」のは確かです。
手間を惜しまずコーヒーメーカーを選ぶ場合、本機は良い選択肢の1つです。
4・パナソニック NC-R500
¥19,800 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
抽出方式:メッシュフィルタ(紙も可)
抽出温度:
ミル:プロペラ式
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅245×奥行170×高さ300mm
NC-R500は、上で紹介した、パナソニックのNC-R400の上位機です。
ただし、性能差の違いは付属品だけです。
NC-R500は、ステンレス製のメッシュフィルターが付属しており、紙フィルターを使わずにコーヒーを淹れることができます。
もちろん、紙フィルターを利用してもOKです。
コーヒーの味は、紙に較べて、油分が多くコクのある味のコーヒーが抽出されます。
ただ、プロペラ式のミルは、構造上、微粉がどうしても出やすいので、メッシュフィルターとの相性は必ずしも、良いとは言えないです。
雑味がでやすいからです。
その他の部分は、NC-R400と同じです。
なお、このジャンルの製品については【ペーパーレスコーヒーメーカーの比較記事】でも、別に数機種紹介しいます。
多少雑味があっても、「トロッと」濃い野性的なコーヒーが好みならば、この方式はマッチしやすいでしょう。
【カリタ3つ穴ドリッパー】
5・Kalita コーヒーメーカー MD-102N
¥6,580 楽天市場 (1/8執筆時)
抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:プロペラ式
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅215×奥行170×高さ310mm
MD-102N は、日本の老舗のコーヒー器具メーカーのKaritaが販売する製品です。
サイズは、幅215×奥行170×高さ310mmです。
コーヒーポットは、5杯までの分量に対応します。
したがって、パナソニックと同クラスです。
豆の挽き方は、プロペラカッターです。
【コーヒーミルの比較記事】でも書きましたが、同社はこの方式の単品も出している企業ですし、ミルの部分の信頼性はあります。
【2-4人用】【40枚】
カリタ ペーパーフィルター 102
¥127 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
コーヒーの抽出は、ペーパードリップ式です。
カリタだと102番が2-4杯用です。
コーヒーの味は、格安機の中では、「軽めでマイルド」といえます。
カリタは、伝統的に「三つ穴ドリッパー」を採用します。
縦に長く入るリブも作用して、よく見るメリタ(1つ穴)に比べて、抽出速度が速いので、「じっくり型」メリタに比べると、ライトなコーヒーの味です。
アロマシャワーで全体に満遍なくかける仕組みはありますが、その部分を含めてもマイルドです。
保温性能は、機能としては持ちますが、ガラス製ですし煮詰まるでしょう。
使用後のお手入れは、ガラスジャグは洗えますが、上側の水タンク・ミルは取り外せない仕様です。
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以上、KalitaのMD-102Nの紹介でした。
同社の「三つ穴ドリッパー」機は、(プロでない人の)ハンドドリップの再現性が高いとよく言われます。
実際、「のの字淹れ」でゆっくり注がない時に近い「マイルド」な味のコーヒーが再現できるのは確かなので、この傾向が好きな人には割と良いでしょう。
今回の結論
ミル付きコーヒーメーカーのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今日は、ミル付きコーヒーメーカーを紹介しました。
最後に、いつものように、Atlasのおすすめ機種!を提案しておきたいと思います。
第1に、手頃な値段のミル付きコーヒーメーカーとして、オススメできる機種は、
【カリタ3つ穴ドリッパー】
5・Kalita コーヒーメーカー MD-102N
¥6,580 楽天市場 (1/8執筆時)
抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:プロペラ式
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅215×奥行170×高さ310mm
抽出の工夫 ★★★★☆
長時間保温 ★★★☆☆
お手入れ ★★★★☆
濃さの調整 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★☆
カリタのMD-102Nでしょう。
以前は、象印が抽出温度を95度まで高める独自技術を採用する上位機を発売していました。
しかし、撤退したため、先ほど紹介したような、味の面で個性のない下位機だけが残っている状況です。
その点で言えば、本機が採用する「三つ穴ドリッパー」の部分が目立ってきます。
割とライト・マイルドな味に入る製品ですが、均一的に蒸らしつつ、しっかり抽出できる点で定評もありますし、現状では本機を推します。
他機もそうですが、ミル部分とコーヒーメーカー部分が別の「半自動式コーヒーメーカー」ですから、コーヒー豆の挽きムラは少ないでしょう。
一手間かける根気があれば、この機種は低価格でお買得です。
【2-4人用】【40枚】
カリタ ペーパーフィルター 102
¥127 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
コーヒーの味も、ペーパードリップですから「クリアで雑味のない喫茶店の味」が期待できます。
なお、最大5カップですが、ペーパーフィルターは、1×2サイズ(102)を利用するような指示です。
第2に、キッチン映えするオシャレなミル付きコーヒーメーカーとして、オススメできる機種は、
2・パナソニック NC-R400-C
3・パナソニック NC-R400-R
¥14,800 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
抽出方式:ペーパーフィルター
抽出温度:
ミル:プロペラ式
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅245×奥行170×高さ300mm
抽出の工夫 ★★★★★
長時間保温 ★★★☆☆
お手入れ ★★★★★
濃さの調整 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
パナソニックの NC-R500でしょう。
ミル付きコーヒーメーカーは、フルモデルチェンジした新型が出ないので、古典的な外観が多いなか、本機はなかなか「おしゃれ」です。
コーヒーの味の部分でも、滞留時間を長くして味を引き出す構造で、コーヒーの味を引き出しやすいと言えます。
手動式のミル付きのコーヒーメーカーでは珍しく、抽出方法にこだわっている製品ですから。
濃さも、柔軟に設定ができますし、同じ豆でも味の変化は付けやすく、飽きが来ないと思います。
【100枚】【2-4杯用】
メリタ ペーパーフィルター 1×2
¥297 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
こちらも、紙フィルターを利用する場合は、1×2サイズとの指定です。
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4・パナソニック NC-R500
¥19,800 Amazon.co.jp (1/8執筆時)
抽出方式:メッシュフィルタ(紙も可)
抽出温度:
ミル:プロペラ式
サーバー:ガラス製
最大容量:5杯分
サイズ:幅245×奥行170×高さ300mm
抽出の工夫 ★★★★★
長時間保温 ★★★☆☆
お手入れ ★★★★★
濃さの調整 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
一方、ステンレスフィルター付きの製品もあります。
この場合、コーヒーオイルが強く出るので、濃厚で、また、豆の個性がはっきり分かる点が魅力です。
ただ、先述のように、プロペラカッターとはあまり相性が良くないので、あえてなくても良いかと思います。
補足:コーヒーメーカー関連記事の紹介
というわけで、今回は、ミル付きのコーヒーメーカーの紹介でした。
なお、今回のような「一体型」は、プロペラ刃(右図)のモデルしかありません。
単品のミルの場合、挽きムラ・熱対策・微粉のなさの部分でよりすぐれる形式も選べます。
1・コーヒーミルの比較 (1)
1-1:メリタ〈ドイツ〉
1-2:デロンギ〈イタリア〉
1-3:ボダム〈北欧〉
1-4:カリタ〈日本〉
1-5:ラッセルホブズ〈英国〉
2・コーヒーミルの比較 (2)
2-1:みるっこDX〈各社〉
2-2:Wilfa〈北欧〉
2-3:他の製品〈各社〉
2-4:最終的なおすすめ機種の提案
興味のある方は、以上の記事で、比較しています。
よろしければご覧ください。
1・ミル付きコーヒーメーカーの比較
方式:手動
予算:1万円〜
2・全自動コーヒーメーカーの比較
方式: 全自動
予算:1万円〜
また、そういった高性能ミル搭載機機種は、一体型でも、今回の2回目記事でみるような「全自動製品」ならば、(少し高いですが)あります。
合わせて検討されても良いかと思います。
1・紙フィルタ式コーヒーメーカー
2・ミル付きコーヒーメーカー
3・全自動コーヒーメーカー
4・ペーパーレスコーヒーメーカー
5・ネスレのエスプレッソメーカー
6・デロンギのエスプレッソメーカー
7・他社のエスプレッソメーカー
8・おすすめのコーヒーメーカー 【結論】
そのほか、このブログ「モノマニア」では、コーヒーメーカーの記事がほかにもあります。
今回扱った全機種から、最終的な「オススメ商品」を紹介した8回目の記事などもありますので、よろしければ、ご覧ください。
また、オススメできるコーヒー豆については、産地別に以上の記事でまとめています。こちらもよろしくお願いします。
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