【今回レビューする内容】2021年 小型23.8インチの4K液晶ディスプレイの価格・性能とおすすめ・選び方:23.8インチ 24インチ
【比較する製品型番】 LG 24UD58-B JAPANNEXT JN-IPS244UHDR LG UltraFine 4K Display HMUA2J/A
今回のお題
小型4K液晶モニターのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2021年1月現在、最新のパソコン用高解像度モニターの比較です。
第1回・4Kモニター(27型 28型)
第2回・4Kモニター(31.5型 32型)
第3回・4Kモニター(40型以上)
第4回・4Kモニター(23.8型)
記事は、画面サイズ別に、4つに分けています。
今回の4回目記事では、24型(23.8インチ)のPC用小型4Kモニターを紹介します。
なお、1回目記事には、基本的な選び方についての情報があります。
検索エンジンから来ていただいた方は、【1回目記事】からお読みいただくとわかりやすいかと思います。
よろしくお願いします。
1・液晶パネルの品質 ★★★★★
2・スタンドの性能 ★★★★★
3・動画ゲーム対応 ★★★★★
4・品質保証 ★★★★★
5・総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社のモニターを一機ずつ比較していきます。
そして、最後の「結論」では、上表のような観点から、「Atlasのオススメ機種」を提案していきます。
1・24型の4Kモニターの比較
では、具体的な機種の紹介です。
4K用は中大型モニターが主流なので、このサイズの小型機は、驚くほどに販売点数がないです。
そのため、現行機種を全機種紹介しています。
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なお、以下では、イマイチな部分は青字で、高評価できる部分は赤字で、本文を書いていきます。
【2016年】
65・LGエレクトロニクス 24UD58-B
¥33,672 楽天市場 (1/16執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:250cd/m2
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms(GTG)
HDR:
接続端子:HDMI2.0x2 DisplayPortx1
スタンド:上下チルト【VESA100mm】
スピーカー: 非搭載
保証期間:3年
24UD58-B は、LGの23.8インチの4Kモニターです。
同社はいくつかシリーズがありますが、こちらは、最も価格の安いラインです。
解像度は、もちろん4K画質です。
液晶の品質は、視野角が広く目に優しいIPS液晶を採用している点で高いです。
4K液晶モニターは、TN液晶という視野角の狭い格安液晶を使う場合も見られます。
しかし、高級液晶テレビ同様のIPS液晶を使うこちらのモニターは、目の疲れの予防に高い性能を期待できます。
液晶の輝度は、250cd/m2です。
最近の水準からすると、やや低めです。
輝度は、動画の品質にも影響する部分ですので、この点はネックです。
ただ、書類仕事用は輝度が不要ですし、(無理に輝度を上げた製品は)十分に輝度が落とせず、書類仕事において目が疲れる使場合があります。
そのため、この部分は、用途によっては欠点とも言えません。
少なくとも、ビジネス用と考えれば、これでも良いでしょう。
応答速度は、逆に、オーバードライブ時に5ms(GTG)です。
ゲーム向きののモニターではないですが、動きのある動画への対応力があるでしょう。
画質調整機能は、LGはテレビメーカーでもあるので、それなりに充実します。
黒表現を強化する、ブラックスタビライザーや、超解像技術も採用です。
その上で、最近のPCモニターの標準装備となってきた、フリッカー対策機能や、ブルーライトカット機能も付属です。
HDRは、非対応です。
HDR(ハイダイナミックレンジ)は、ゲームや動画コンテンツで輝度ピークをあげることのできる新技術です。TVでは標準採用となりつつあります。
ただ、「格安パネル」の場合、輝度ピークを無理にあげると、目の優しさの部分が犠牲になるので、(対応するゲームをするなどでない限り)必須でもないです。
両ケーブルも付属するのも嬉しい部分です。
HDCP2.2にも、対応です。
対応しない場合、4KTVとしての利用に(著作権的に)制限がかかりますが、こちらは問題ない仕様です。
スタンドの品質は、その一方で、イマイチと言えます。
本機の場合、前後チルト(角度の調整)のみ対応だからです。
モニターの高さや左右の向きの調整に対応できません。小型モニターで高さ調整機能がないのは、目の疲れやすさの面では「致命的」です。
幸い、VESA規格に対応するため、【モニターアームの比較記事】で紹介したような高性能品に交換することはできます。
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以上、LGの23.8インチモデルの紹介でした。
小型の4Kモニターはラインナップがかなり少ないです。というより、自社工場で製造ができる大手の製品は、これくらいしかないです。
その点で言えば本機は、貴重な存在です。ただ、モニターアームは交換した方が良いでしょう。
【2019年】
66・JAPANNEXT JN-IPS244UHDR
¥30,770 楽天市場 (1/16執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:300cd/m2
液晶方式:AAS ノングレア
コントラスト比:1,000:1
応答速度:5ms(GTG)
HDR:
接続端子:HDMIx2 DisplayPortx2
スタンド:上下チルト【VESA100mm】
スピーカー: 非搭載
保証期間:1年
JN-IPS244UHDRは、JAPANNEXTが販売する、24インチの格安4Kディスプレイです。
同社は、工場を持たないファブレス企業で、中国の協力企業に生産を依頼しています。
ただし、安さの分、サポートや保証期間は大手ほど期待できないため、その部分を「分かった」人が選ぶべき製品です。
液晶の品質は、AAS液晶です。
珍しいタイプですが、台湾のInnoluxが製造するIPS式液晶です。
JAPANNEXTは、IPS-AASという表記で書いています。
権利の関係でIPSを名乗れないのですが、表示品質はIPSと同等です。ただ、信頼性の部分では及ばないので、調達価格の安さからの採用でしょう。
ただし、HDRは、非対応です。
応答速度は、オーバードライブ時5msで、輝度は、300cd/m2です。
HDRは、非対応です。
画質調整機能は、取り立てて目立ちません。
FPSゲーム用の3つの画質調整モードを持つのは強調できます。
フリッカーセーフやブルーライト軽減モードなど、基本は抑えているので、画像処理面で、明確に劣る部分はなさそうです。
接続端子は、HDMIが2つと DisplayPortという構成です。
HDCP2.2にも、対応です。
保証期間は、しかしながら、1年のみです。このあたりは、最近のモニターと比較して劣ります。
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以上、JN-IPS244UHDRの紹介でした。
4Kの場合、IPSパネル製造元のLGエレクトロニクスが、「格安製品」の基準となりますが、それに較べて「数千円安い」点が、同社の訴求力でしょう。
ただ、サードパーティ製の液晶パネルを使用する点は問題ないにせよ、保証期間の短さがネックです。
液晶パネルの場合、ドット欠けや色ムラに象徴されるよう、個体ごと品質の差(=不良数)がPC製品としては多いです。そのため、保証期間の長さが「品質の良さ」を裏打ちする部分があります。
その点を考えると、リスクを避ける意味でも、初心者は避けた方が良いでしょう。
【23.7インチ】4989027015852
67・LG UltraFine 4K Display 24MD4KL-B
¥86,980 楽天市場 (1/16執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:540cd/m2
液晶方式:IPS グレア
コントラスト比:1,200:1
応答速度:14ms (GTG)
HDR:
接続端子:Thunderbolt3 x1
スタンド:上下高さ【VESA100mm】
スピーカー:内蔵(5w×2)
保証期間:3年
LG UltraFine 4K Displayは、LGから発売されているモニターです。
サイズは、23.7インチです。
2019年5月に(同じ名前で)「密かに更新」され、2代目になりました。
また、これまでは、Apple直販限定でしたが、後述するApple直販の6K対応「Pro Display XDR」の発表に前後して、一般的なデンキヤでも販売が始まりました。
液晶の品質は、本機も、IPS液晶です。
4K解像度ですが、画面が500cd/m2と輝度が高い点が「特徴」です。
おそらく、LEDの工夫による広色域化がなされていると思われます。
ただし、グレア液晶(光沢)です。もちろん、低反射加工(Low reflective treatment)ですが、蒸着技術を駆使したiMac系とは異なります。
応答速度は、画面サイズを考慮しても14msとかなり遅いです。
HDRは、機能として持ちません。
画質調整機能は、旧機種のApple Thunderbolt Displayの場合、Macに最適化された調整がなされていました。
しかし、こちらについては、他社製ということでそのような表記はありません。
画質に関わる調整機能は他モデルに較べると少ないと言えます。機能的には画面分割機能が目立つ程度です。
接続端子は、注意が必要です。
というのも、こちらは、接続ポートに、Thunderbolt 3 (USB-C) を搭載した製品であるからです。また、Thunderbolt3のないMacMiniについては、動作が保証されないことになります。
また、Windows系でもUSB-Cとして互換性がありますが、あくまでMac専用として開発されたものであり、Windows系での動作保証はありません。
実際、画面サイズや、前面カメラとスピーカーが内蔵される点も、Appleの一体型PCであるiMacに準じています。
HDCP2.2は、対応を明記しません。
スタンドの品質は、こちらの場合、上下の角度と、高さ調節に対応します。iMacと比べると自由度は高いです。
一方、便利そうな部分は、USB-PDに対応する(出力専用)USB-C端子が3つ付属すること、チャット用カメラが付属することです。このあたりは、Mac用を意識しています。
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以上、LG UltraFine Displayの紹介でした。
Macユーザーで、5Kを狙う場合はこの機種が選択肢になるでしょうが、画面サイズ比で考えると価格が値頃とは言えません。
次回に続く!
おすすめの4K/5K液晶モニターは、結論的にこれ!
というわけで、今回の前編記事では、PC用の4K 5Kディスプレイについて書いてきました。
記事はもう少し続きます。
第1回・4Kモニター(27型 28型)
第2回・4Kモニター(31.5型 32型)
第3回・4Kモニター(40型以上)
第4回・4Kモニター(23.8型)
第5回・おすすめの4Kモニター 【結論】
1・液晶パネルの品質 ★★★★★
2・スタンドの性能 ★★★★★
3・動画ゲーム対応 ★★★★★
4・品質保証 ★★★★★
5・総合評価 ★★★★★
続く5回目記事(こちら)では、最後に、「まとめ」として、ここまで紹介した全てのモデルから、予算別・目的別のAtlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
5回目記事は→こちら
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