1回目記事からの続きです→こちら
2-1・シャークのふとん掃除機
2回目記事のトップバッターは、、パナソニックの布団掃除機です。
冒頭書いた区分では「ハイブリッドタイプ」を展開します。
1・布団専用掃除機の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:レイコップ〈韓国〉
1-3:AQUA〈日本〉
1-4:ダイソン〈イギリス〉
1-5:アイリスオーヤマ〈日本〉
1-6:コイズミ〈日本〉
1-7:シャーク〈アメリカ〉
2・布団専用掃除機の比較 (2)
2-1:パナソニック〈日本〉
2-2:シャオミ〈中国〉
2-3:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた、「選び方の基本」に沿いながら、各機をみていきます。
【2015年発売】(生産完了)
23・パナソニック MC-DF500G-S
24・パナソニック MC-DF500G-P
¥22,224 楽天市場 (5/22執筆時)
電源:コンセント式
重さ:2kg
叩き出し:6000回(パッド式)
吸引力:(450W)
ゴミセンサー:付属
MC-DF500Gは、パナソニックのふとんクリーナーです。
すでに生産完了ですが、まだ店頭在庫があり、購入はできる形です。ただ、少しずつ価格が上がっているので、そろそろ終わるでしょう。
接続方法は、コンセント式です。
吸引方法は、「ハイブリッドタイプ」です。
こちらも「吸い込み」重視の作りでありつつ、「叩き出し」に似たシステムも搭載します。
叩き出しは、独立した振動パッド(ビートブラシ)を持ちます(2)。
このブラシは、1分間に6000回で振動して、ほこりを「かきあげる」構造を取ります。
表面に振動を与えつつ、かき上げたホコリをノズルに吸いこませます。
シーツや薄めの布団が吸い付かず、しっかりとゴミをかき上げます。
吸引力は、吸込仕事率としては、情報非公開です。
ただ、450Wの電力を用いてモーターを動かすハイパワーモーターです。
また、ビートブラシと(水色の)スムースローラーのおかげで、吸い付かずに駆動できるため、吸引力と操作性が両立できています。
清潔面では、アクアでもみたハウスダスト発見センサーが強調できます。
本機のセンサー精度は高く、20μmまでの細かいダストを検知します。
したがって、ダニの死骸や糞まで感知できる精度です。
交換用パック(S型) 10枚 AMC-U2
¥784 Amazon.co.jp (5/22執筆時)
清潔性の面では、本機が、パック式を採用している点が強調できます。
これは、ゴミを捨てる際にゴミが散らないようにという配慮です。
ハウスダストの除去を最優先という設計です。
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以上、パナソニックのMC-DF500Gの紹介でした。
強い吸引力を持ちつつ、張り付き防止に配慮がある、代表的な「ハイブリッド機」です。アクア同様に評判の高い、精度の高いゴミセンサーを採用する部分も魅力でしょう。
ただ、先述のように、そろそろ在庫が尽きてきていますし、後継機もなさそうです。製造開始年からの時間を経た今だと、選択肢にできないでしょう。
2-2・シャオミのふとん掃除機

【2025年発売】
25・Xiaomi 布団クリーナー MJCMY02JP
¥5,480 Amazon.co.jp (5/22執筆時)
電源:コンセント式
重さ:1.63kg
叩き出し:12,000回/分(パッド式)
吸引力:
ゴミセンサー:
MJCMY02JP は、中国のシャオミの発売するフトンクリーナーです。
近年は、スマホ周辺機器に限らず、多くの生活家電を日本展開してきています。
接続方法は、コンセント式です。
吸引方法は、レイコップ的な「叩き出しタイプ」です。
本機の構造は、昔からあるパッド式です。
3系統の振動パッドが、枚分12000回振動し「叩き出し」を行う方式です。
2025年機ですが、先行するレイコップほかこの方式は、「回転式」に進化してきましたが、本機は、わりと古典的な方法とは言えるでしょう。
ただ、先述のように、(ベッドはともかく)ふとんについては、どのような方法でも「叩く」ことはある程度の意味があるように思います。
この方法で叩き出したほこり(同社だと「ダニ」と表現)を、12000PAと結構強めの真空率を誇る吸引部で、吸い取ります。
ダニ対策は、レイコップ・アクアと同じでUV(紫外線)を利用する仕組みです。
ただ、紫外線の波長は254nmなので、昔ながらの殺菌機の波長であり、ここは、アクアなどと比べると値段相応です。ただ、本体価格を考えると、ここは仕方ないです。
このほか、50度の温風乾燥機能というものがあり「ダニや細菌の抑制効果」が謳われます。
ただ、これは(ふとん乾燥機ならともかく)、短時間ふとんにあてるだけの掃除機で、そういった機能性が発揮されることはおそらくないでしょう。
第三者機関による検証情報もありませんので。
センサーは、未搭載です。
そのほか、ゴミ量センサー(ダストセンサー)を備えます。
ゴミの吸引量から、ゴミ残りが可視化されます。
フトンクリーナーという性質上、相性が良いセンサーといえ、ワンポイントです。
吸引力は、先述のように、12000PAです。
海外企業の場合、仕事率ではなく、真空率でしめしますが、そういった、一般的な掃除機と比べても、この部分は「強めの数字」です。
一方、この部分の数字は、ふとん用の場合、高ければ良いというわけでもない(=吸い付きすぎる)ですが、格安機の場合、むしろ弱い方が問題ですし、そこまでこだわる場合は、高級な専門機が必要です。
清潔性は、結構こだわりがあります。
本機は、サイクロン式ですが、4層フィルターで、排気に配慮されます。
また、フィルターは、洗浄可能です。
なお、フィルターの交換目安が2-3ヶ月とされます。
ふとん掃除機の場合、そう毎日使うものではないですが、示される寿命はやや短いような気はします。
おそらく保証面での免責のための記載かなと思います。、本体価格の安さからして仕方ないです。業務用のように使わない限り、問題ないでしょう。
その上で、メインフィルターも2個で980円ですし、価格的な問題は感じません。
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以上、シャオミの MJCMY02JP の紹介でした。5000円前後で手に入るのがやはり「売り」です。
毎日のように対策したいわけではないが、ちょっと「試したい」という感じの場合、良いでしょう。
あくまで「入門機」としてですが性能は偏りなく「割とまとまっている」感じがあります。吸引力の数字も良いですし、「日々使う」わけではないので、細かい使い勝手まで気にしないという場合、選択肢にできます。
同価格帯のノンブランドを買うならば、確実にこちらが良さそうです。
今回の結論
ふとんクリーナーのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、各社の布団掃除機を比較してきました。
最後に、いつものように、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種を提案しておきます。
第1に、家庭のアレルゲン対策として、総合性能が高い製品は、
【2024年発売】AQC-FT10R(W)
7・AQUA AQC-FT10R-W
¥16,800 楽天市場 (5/22執筆時)
電源:コンセント式
重さ:2.4kg
叩き出し:28,800回(回転式)
吸引力:
ゴミセンサー:あり
吸引力(ベッド)★★★★★
吸引力(ふとん)★★★★★
本体の操作性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
アクアのAQC-FT10Rが良いでしょう。
レイコップの最上位機(Pro)と迷いました。
ただ、そちらの上位装備(温風ヒーター)より、本機の深紫外線の工夫の方が、実用度が高そうな部分と、ゴミ量センサーが付属し、ゴミ残りの状況が把握できる点で、こちらを選びました。
方式はコンセント式です。
吸引タイプは、本編で書いたように、「ふとん叩き」よりながら、吸引力部分の汎用性もある点で、「ハイブリッドタイプ」とも言えそうです。
ベッドでも、布団でも、ソファでも、何にでも使いやすいと思います。
ゴミの吸塵は、ダブルローラーで、細かい毛から、大きなほこりまで、しっかりかき出す仕組みがあります。
吸い付きにくさにも配慮がありますし、構造的に、問題なさそうです。
アレルゲン対策の点でも、UV照射が利用できます。
先述のように、波長でUVの力は結構変わりますが、AQUAの場合、最近家電で増えている275nmの深紫外線です。
細菌対策になりますし、ワンポイントでしょう。
とくに、構造的に「ケトリ」は得意ですし、ペットを飼われている方には良さそうです。
課題は、若干重めの2.4kgという部分です。
ここを「しんどい」と感じる場合は、あとで「おすすめ」とする、レイコップやアイリスオーヤマ(の入門機)あたりが候補になると思います。
第2に、厚手のマットレスを、「パワー重視」で強力に吸引したい場合におすすめなのは、
【2017年発売】
9・DYSON V7 Mattress HH11 COM
¥41,000 Amazon.co.jp (5/22執筆時)
電源:コードレス式
重さ:1.76kg
叩き出し:なし
吸引力:15気筒(サイクロン式)
ゴミセンサー:なし
吸引力(ベッド)★★★★★★
吸引力(ふとん)★★★★☆
本体の操作性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
ダイソンのV7 Mattressでしょう。
ただ、同じモーターヘッドとフトンツールが付くV7 Trigger proが少し安いので今だとそちらが良いかもしれません。
いずれもハイブリッドタイプのコードレス機です。
しかし、15気筒であり、コード付きと比較しても、パワーが強いです。
その上で、排気がクリーンなのも、商品の性質上、魅力的です。
洋式で固めのマットの掃除を主に考えている方にの、ダニ・アレルゲン対策には最適と言えるでしょう。
本機は、吸引式です。
軽いふとんや、上にかけるケット系の吸引に弱いです。
付属する、モーター不採用の「ふとんツール」を使えばできますが、布団ユーザーメインの方が、本機を選ぶのは、割高だと思います。
そのため、やはり、布団については、「特化型」がよいでしょう。
第3に、日本の伝統的な「ふとん」に特化して考えた場合、おすすめできるのは、
【2023年発売】
1・レイコップRJS RJS-100JPPW
¥19,800 Amazon.co.jp (5/22執筆時)
電源:コンセント式
重さ:1.9kg
叩き出し:29,800回(回転式)
吸引力:
ゴミセンサー:なし
吸引力(ベッド)★★★☆☆
吸引力(ふとん)★★★★★★
本体の操作性 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
レイコップ社の「標準モデル」のReycop RJSでしょう。
上位機もありますが、下位機でもUV照射はありますし、上位機のみの、ヒーターはあまり効果的でないと思いますので、値段的にこちらを推します。
この用途はやはり、専用のふとん叩きタイプの方がマッチします。
ふとんの場合、「適度な吸引力」と「吸いつきを防ぐ仕組み」が重要です。
その点で言えば、本機は、叩き振動で吸引力を補う構造のほか、吸いつきを防ぐフロントグリル構造の工夫があります。
同社と同じような、「パワフル叩き」を採用する機種は、後発で色々出ています。
ただ、数回の改良を経た本機は、吸いつき防止の部分で進化しており伝統的なふとんへの対応力は高いです。
主な目的が「ふとん掃除」ならば、本機はオススメです。
第5に、低価格で導入できるふとんクリーナーとして最もオススメの製品は、
【下位機種】
(抗菌排気フィルターなし)2022年
13・アイリスオーヤマ FCA-A3-W
¥8,984 Amazon.co.jp (5/22執筆時)
(抗菌排気フィルターあり)2019年
14・アイリスオーヤマ IC-FAC3
¥9,300 Amazon.co.jp (5/22執筆時)
電源:コンセント式
重さ:1.6kg
叩き出し:7000回(パッド式)
吸引力:70W
ゴミセンサー:付属
吸引力(ベッド)★★★☆☆
吸引力(ふとん)★★★★☆
本体の操作性 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★☆
布団メインの利用で、値段重視ならば、アイリスオーヤマの FCA-A3-WかIC-FAC3が良いでしょう。
同社には上位機のもあります。ただ、現状の値段差だと、費用対効果がよいのはこちらに思います。
本機は、「叩く構造」がある製品ですので、ふとん用としての用途に合います。
吸込仕事率も、コードレスではない利点で、70Wを確保します。
吸引が強力すぎても布団に吸い付いて操作性が悪くなる場合もあるので、ふとん用ならば、この程度で必要十分だと思います。
そのほか、パナソニックと同等の精度のハウスダスト発見センサーを搭載していため、掃除の徹底度がわかる部分は、便利でに思います。
【2個セット】
・アイリスオーヤマ CF-FHK3
¥2,430 Amazon.co.jp (5/22執筆時)
なお、新機種は、排気フィルターが未付属になりました。
2機の値段差に注意してください。別に買うと2個でこの価格ですので。
CF-FT1 使い捨てフィルター 25枚
¥302 楽天市場 (5/22執筆時)
使い捨てフィルターは、どちらでも最初から25枚分付いています。
サイクロン式なのでなくても使えますが、フィルター掃除は使う方が「楽」ではあります。
ふとん用は(衛生面で)ゴミを毎回捨てて、綺麗に置いておきたいという方は多そうですし、良い工夫でしょう。
補足:寝具系家電の関連記事の紹介
というわけで、今回は、ふとんクリーナーを紹介しました。
なお、皆さんご存じでしょうが、ふとんクリーナーと類似した商品に、ふとん乾燥機があります。
こちらは、熱でふとんの中のダニを退治する方式を取る家電です。
ふとんクリーナーとどちらが「ダニに効果的」かは論争がある部分です。
ただ、ふとん乾燥機では、ダニは殺せてもダニの温床になるホコリは取り除けないことは確かであり、「ふとんクリーナー無用説」は、かなりの「極論」でしょう。
もちろん、「ふとんクリーナーでダニやその温床となるゴミを取り除いた後」、「逃げたダニを熱で一掃する」のが最高の対策です。
こうした考えから、より完全にダニを除きたい方は、こちらの【ふとん乾燥機の比較記事 】を合わせてご覧ください。今回と同じような方法で比較しています。
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