今回の結論
写真向けのカラープリンタのおすすめは結論的にこの機種!
1・写真用インクジェットの比較 (1)
1-1:エプソン
1-2:キヤノン
2・写真用インクジェットの比較 (2)
2-1:エプソン〈プロ用〉
2-2:キャノン〈プロ用〉
3・写真用インクジェットの比較 (3)
=最終的なおすすめ機種の提案
というわけで、ここまでの2回の記事では、エプソンとキヤノンの写真印刷対応の6色以上のプリンターを比較してきました。
最後に、いつものように、価格別・目的別にAtlasのおすすめ機種を選定したいと思います。
第1に、「1ランク上」の年賀状や写真のプリントアウトができる写真用プリンタの入門機としておすすめなのは、
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2022年発売】
5・EPSON Colorio EP-885AW 【白】
6・EPSON Colorio EP-885AB 【黒】
7・EPSON Colorio EP-885AR 【赤】
¥35,010 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【2021年発売】EP-883AW後継
5・EPSON Colorio EP-884AW 【白】
6・EPSON Colorio EP-884AB 【黒】
7・EPSON Colorio EP-884AR 【赤】
¥29,608 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
インク種類:染料インク
カラーインク数:5色
黒インク数: 1色
印刷速度:5.5枚/分(A4普通紙)
ふちなし印刷:対応
自動両面印刷:対応
サイズ:幅349×奥行340×高さ142mm
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★☆
画質(写真) ★★★★★★
印刷スピード ★★★★☆
総合評価 ★★★★★★
EPSONのEP-882A をオススメします。
新旧両機種ありますが、先述のように、基本スペックは同じです。値段で決めて良いかと思います。
「エプソンカラー搭載モデル」では、新しいインクで発色が良い点を評価しました。
カラー写真印刷を重要視する場合、キヤノンとエプソンとでは、カラーインクの数の差による性能差が明らかに見られます。
そういった点で、信頼性の高い6色カラーインクのこのモデルを選ぶのはとても良い選択です。
とくに、年賀状などカラー印刷を重視したい方は、こちらの機種が良いでしょう。
使い勝手の部分でも、コンパクト型の上、スキャナが搭載されるほか、 両面印刷機能とタッチパネル式ディスプレイという日頃の使い勝手にとって重要な機能を搭載しています。
さらに、自動オープン機能と自動電源オン/オフ機能も、無線LANで離れた所にプリンターを設置する場合、いちいちプリンターの電源を入れたりせずとも良いので、とても便利だと思います。
また、自動開閉時のギミックは、近未来的で高級感があります。
EPSON 6色増量パック KAM-6CL-L
¥6,830 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
EPSON 大容量ブラック KAM-BK-L
¥1,182 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約22.7円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約13.4円
フォト年賀状印刷 約19.3円
A4 Photoカラー 約73.8円
インクのコストパフォーマンスも、新インクながら、大容量インクタンクモデルであるため良好と言えます。
なお、保証が受けられなくなる可能性があるので。少なくとも1年間は純正インクを使いましょう。デンキヤでは消耗品はあまり割り引かないので、消耗品だけでもネットで買った方がお得です。
また、どのメーカーの製品もそうですが、付属品として添付されるのは「セットアップ用インクカートリッジ」であり、通常よりも用量が少ないタンクです。
そのため、少なくとも黒インクは、同時に1本買って置いた方が良いと思います。
印刷速度は、さほど速くないです。
ただ、ビジネス文書ならば、5.5枚/分程度まで出せるため、そう毎日印刷しないのであれば、十分快適だと思います。
EPSON 写真用紙L判 50枚 KL50PSKR
¥864 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
EPSON 写真用紙A4 50枚 KA450PSKR
¥2,864 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
写真を印刷しようと考えている方、最初は純正の光沢紙を使ってみることをオススメします!
というのも、メーカーはこれを基準にプリンターの印刷品質を設定しているからです。これを最初に使っておけば、自分のプリンターの潜在能力を理解できるでしょう
とにかく、迷ったらこれを買えば、画質的に公開しないだろう機種ですね。
第2に、写真印刷を趣味にしている方で、印刷コストが抜群に良く、アート写真印刷の練習用もにおすすめな上位機は、
Windows XP〜11 Mac 10.6〜13.0
【2020年12月発売】
11・EPSON エコタンク搭載 EW-M873T
¥57,772 楽天市場 (1/22執筆時)
【Amazon限定】(専用用紙付 説明書なし)
12・EPSON エコタンク搭載 EW-M873T1
¥62,000 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:4色
黒インク数: 3色
印刷速度:
ふちなし印刷:対応
自動両面印刷:対応
サイズ:幅403x奥行369x高さ162mm
インクコスト ★★★★★★★
画質(普通紙)★★★★★
画質(写真) ★★★★★★
印刷スピード ★★★☆☆
総合評価 ★★★★★★★
エプソンのEW-M873Tでしょう。
【6色必要】
EPSON マットブラック TOB-PB
¥1,791 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
EPSON シアン TOB-C
¥1,791 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約6.9円
A4カラー文書 約1.6円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約1,9円
フォト年賀状印刷 約2.8円
A4 Photoカラー 約10.5円
エコタンク機だけに、インクコストは、フォト向けの機種としては、どの機種よりも安いです。
本体サイズは、幅403x奥行369x高さ162mmです。
どこにでも気軽におけるサイズをキープします。
こうした機種は画質が疎かにされがちです。
しかし、本機は新開発のClearChrome K2 Plus インクの力で、アート紙でもにじみにくく印刷できる特性があります。
画質面でも、最近の写真に要求される「コントラスト」を強化したインクチョイスです。
おそらく、EP-10VA・EP-30VAからの「買い換え」の方も多そうですが、傾向は違うものの、十分納得感と新味のある画質だと思います。
EPSON Velvet Fine Art Paper
¥3,118 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
印刷コストは、その安さを繰り返すまでもないです。
プロ用の全色「顔料インク」の製品は、やはりランニングコストが悪いです。
その点、染料+顔料インクではありますが、印刷の習熟度をあげるには、本機は「もってこい」であり、この種のニーズはあるでしょう。
テレワーク用の文書印刷などとの兼用は、スキャナなどが搭載されるものの、印刷速度の部分で不向きです。
エプソンは、ヘッドが2系統あります。本機は、MACH方式(1/5,760インチ)で細かく滴下する写真仕様ですから。
やはり、兼用する場合は、キヤノンの家庭用が良いと思います。
その点だけを気をつければ、本機を購入しても問題ないでしょう。
第3に、モノクロ文書やテキストと画像が混在した文章を多く印刷するだろう人は、
Windows 7〜11 Mac 10.13〜13.0
【2022年モデル】
20・Canon PIXUS XK500
¥46,500 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:4色
黒インク数: 2色
印刷速度:15枚/分(A4普通紙)
ふちなし印刷:対応
自動両面印刷:対応
サイズ:幅372×奥行324×高さ139mm
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★★★★★★
画質(写真) ★★★★★
印刷スピード ★★★★★★
総合評価 ★★★★★★
キヤノンのPIXUS XK90が最適でしょう。
旧機種も残りますが、新機種の XK500の方がインクコストが安いので、こちらで良いかと思います。
モノクロ・カラー混在文書の印刷というニーズの場合、画質同様に印字速度が重要になってきます。
その点、キヤノンはモノクロA4普通紙で15枚/分、カラーA4普通紙でも10枚/分と2倍以上高速です。
カラー印刷のクオリティは、今年度はブルーインクの採用で、5色インクながら、従来弱いとされた、ライト系の発色の豊かさが旧機種より改善されています。
評判も良いので、年賀状印刷も高クオリティが期待できます。
モノクロ印刷は、文字印刷に強く、文字が滲みにくい顔料黒インクを搭載です。
この部分では、染料黒インクとなるエプソン・カラリオの下位シリーズより、期待値は高いです。
いずれにしても、普通紙の印字速度はエプソンを圧倒します。文字印刷のクオリティも顔料インク採用で文字のにじみや荒さが目立たず高品質です。
【6色マルチパック】
CANON XKI-N21+XKI-N20
¥3,564 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
【顔料ブラック大】
CANON XKI-N20PGBK
¥3,564 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
純正インクの単価は、こちらになります。
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約10.8円
A4普通紙カラー 約4円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約5.0円
フォト年賀状印刷 約7.4円
A4Photoカラー 約27.8円
先述のように、新モデルはインクが変わりました。
画質はそのままで、さらに値下がりしました。
なお、交換インクは、文字の印刷を考えて、顔料ブラックインクは少なくともプリンタ本体と同時に購入しておくことをおすすめします。
CANON 普通紙 A4 250枚 SW-101A4
¥750 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
用紙はどれでも良いです。
しかし大事な書類や、ビジネス用のDTP文書などについては、専用紙を使うと良いと思います。白色度が高く、コントラストの高い印字が得られますから。
Atlasも大事な申請書類などは、白色度の高い用紙を使って出しています。
また、光沢紙には及びませんが、買ったばかりのプリンターの品質もわかるでしょう。
キヤノン写真用紙光沢 L判 200枚
¥1,325 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
純正の写真専用用紙はこちらになります。
−−ー
Windows 7〜11 Mac 10.14〜13.0
【2022年11月発売】
15・Canon PIXUS TS8630BK
16・Canon PIXUS TS8630WH
17・Canon PIXUS TS8630RD
¥28,980 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
Windows 7〜11 Mac 10.13〜13.0
【2021年11月発売】
18・Canon PIXUS TS8530 【各色】
¥28,980 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
インク種類:染料+顔料インク
カラーインク数:4色
黒インク数: 2色
印刷速度:15枚/分(A4普通紙)
ふちなし印刷:対応
自動両面印刷:対応
サイズ:幅373×奥行319×高さ141mm
インクコスト ★★★★☆
画質(普通紙)★★★★★★
画質(写真) ★★★★☆
印刷スピード ★★★★★★
総合評価 ★★★★★
なお、同社の5色機には下位機もあります。
買われる際、1つ上でみた上位機とどの程度の値段差なのかにもよりますが、カラーを含めたビジネス文書中心の利用の場合、値段面でこれらを選んでも良いかと思います。
こちらも、画質は新旧でいじっていないため、旧機種でも良いです。
CANON 6色マルチパックBCI-331 +330
¥7,100 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
CANON ブラック大 BCI-330XLPGBK
¥2,000 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙 約22.1円
A4普通紙カラー 約12.2円
実際の印刷コスト
L判光沢紙 約14.0円
フォト年賀状印刷 約20.6円
A4Photoカラー 約77.3円
インクコストは、上位機とは差がかなりあるとはいえ、全体の平均値から見ると十分安めです。
カラーはそう頻繁には印刷しないようならば、本体価格が安い部分で、こちらでも良いかと思います。
第4に、専用の印画紙などに印刷して楽しむのに向いたハイアマチュア向け製品としては、
【2020年発売】
Windows 7〜11 Mac 10.9〜13.0
【A3ノビ】
21・EPSON プロセレクション SC-PX1V
¥89,980 楽天市場 (1/22執筆時)
インク種類:顔料インク
カラーインク数:6色
黒インク数: 4色
印刷速度:
ふちなし印刷:対応
自動両面印刷:
サイズ:幅515×奥行368×高さ185mm
インクコスト ★★★★★
画質(普通紙)★★☆☆☆
画質(写真) ★★★★★★★★
印刷スピード ★★★☆☆
総合評価 ★★★★★★★
エプソンのSC-PX1Vをオススメします。
「プロ用」ですので高価です。
しかし、10色顔料インク採用で、専用紙への印字品質については、サンプルを見た限りでも、現在的に最も優秀と言えます。
顔料インク機は、「にじまない」などメリット性が多い反面、光沢紙など用紙との相性の面で難しい部分があります。
その点で、エプソン機は、樹脂コーティングインキ・ライトグレー色のオーバーコートという対策もあります。
同社機はノズルの滴下も細かいので、表現力の部分で、本機は優秀です。
旧機種と比較しても、光沢紙に出力した際の質感はかなり向上しています。透明インク(グロスコーティング)はないですが、これらの対策の部分で、本機で問題ないでしょう。
EPSON IC10CL97 10色パック
¥20,291 Amazon.co.jp (1/22執筆時)
メーカー公表印刷コスト
L判光沢紙:約18.9円
実際の印刷コスト
L判光沢紙:約11.8円
フォト年賀状印刷:約17.4円
A4 Photoカラー:約65.3円
インク単価についても、意外に安いですし、ある程度気軽に印刷できるでしょう。
ハイアマチュア向けには、とても良い仕上がりの製品だと思いました。
補足:他方式のプリンターの紹介
というわけで、今回は、6色インクジェットプリンター複合機を紹介してきました。
1・A4インクジェット複合機(6色)
2・A4インクジェット複合機(4色)
3・A3インクジェット複合機
4・ビジネスインクジェット
5・A4モノクロレーザー
6・A4モノクロレーザー 複合機
7・A4カラーレーザープリンタ
8・A3カラーレーザープリンタ
9・プリンターの基本的な選び方
なお、予算的にこの価格帯のプリンターに手が出せないようならば、4色インクのプリンターが選択肢になります。
4色インクのおすすめ機種については第2回目に書きました。【インク代の安いカラープリンターの比較記事】からその記事を見てください。
また、ビジネス用で考えているならば、「黒インクだけでなく、カラーも顔料インク」とし、ビジネスに重要な「文字の耐水性」を高めたインクジェット複合機も選択肢に入ります。
その場合、上記4番の【おすすめビジネスインクジェットの比較記事】をご覧ください。
そのほか、年賀状・宛名ソフトを同時に購入することをお考えの方は【こちら】に、Atlasによる年賀状・宛名ソフトの比較記事を書いております。よろしければご覧ください!
Windowsのほか、Mac用についても掲載しました。
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というわけで、長かった記事もこれで最後になりました。
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