1回目記事からの続きです→こちら
2-1・ベンキューのプロジェクター
2回目記事のトップバッターは、ベンキューのプロジェクターです。
DLP式を採用する世界的な台湾企業で、日本でも人気です。
1・家庭用フルHDプロジェクターの比較(1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2: エプソン〈日本〉
1-3: Aladdin X〈韓国〉
2・家庭用フルHDプロジェクターの比較(2)
2-1:ベンキュー〈台湾〉
2-2:Acer〈台湾〉
2-3:JMGO〈中国〉
2-4:アンカー 〈米国〉
2-5:ASUS 〈台湾〉
2-6:他の企業
3・家庭用フルHDプロジェクターの比較(3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
1回目記事で紹介した各社の同じ基準で、みていきます。
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なお、前回同様に、以下では、高評価できる点は赤系の文字色で、イマイチな部分は青字系で書いていきます。
【2017年発売】
【2年間の点検保証なし】
11・BenQ DLPプロジェクター TH671ST
¥(127,500) Amazon.co.jp (6/25執筆時)
【2年間の点検保証あり】
12・BenQ DLPプロジェクター TH671ST-JP
¥127,500 楽天市場 (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP (0.48型)
光源:水銀ランプ
カラー:RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:10000:1
色域:Rec. 709 92%
明るさ :3000 ANSI ルーメン
100インチ投影距離:1.52〜1.84m
重さ :2.7キロ
TH685i-JPは、ベンキューが販売するプロジェクターです。
同社の場合、(モバイル用を除けば)4K機に注力するので、安めのフルHD機は少なめです。
ただ、特殊ニーズの製品はまだ展開があります。
こちらも、投影距離がかなり短く、スクリーンまでの距離が必要ない「ゲーム用短焦点機」です。
型番が2種類ありますが、末尾-JPの製品のみ、2年間の無償点検サービスが付帯です。現状で、未付属の型番がなくなっているので、そちらに統一かと思います。
重さは、2.7kgです。
自宅に据え置くタイプです。
解像度は、フルHDです。
フルHD機としては高額で10万円を越えます。
応答速度は、開示があり、16.7msです。
低遅延処理モードがある高級テレビほか、とくに、【ゲーミングモニターの比較記事】で紹介したような機種には遠く及ばないといえます。
ただ、現行品フルHDクラスのプロジェクターだと、それなりに「配慮がある」と言って良いスペックでしょう。
リフレッシュレートは、ただ、通常です。
現状で120Hz対応を探すならば【4Kプロジェクターの比較記事】で書いたような、もう少し上級なものしかないです。
投影方式は、DLP方式です。
同社は、この方式を展開する企業としては世界有数です。
3LCD式に較べて、明るさやカラー階調表現は(一般的に)負けるものの、とくに、部屋を暗くして利用する場合の「黒の表現力」は、ファンが多い方式です。
カラーホイールは、同社のDLP式の上位機だと、「明るさ」を強化するため、RGBカラーに白を足す6セグ(RGBWYC)などがあります。
ただ、本機は、一般的なRGBです。
色域は、DCI-P3のカバー率は非開示ですが、Rec. 709は92% です。
標準的な水準です。
明るさは、3000ANSIルーメンです。。
ANSIルーメンですし、DLP機ではそれなりに良いです。
先述のように、DLP式は、全白時の明るさ(光束)で、カラー時の光束は保証されませんが、ここまであれば、日中でも十分でしょう。
コントラスト比は、10000:1です。
まあまあな数字ではありますが、DLP式としてはあまり高くないです。
HDR10は、非対応です。
ゲーミング用として言えば、ここは残念です。
対応コンテンツも多いですし。
端子は、HDMI端子を2系統と、PC・映像機器用のアナログ端子2系統という構成です。
ネットワーク機能も、Wi-Fiは未装備です。
ただ、給電用のUSB-A端子はあるので、【STB機器の比較記事】で紹介した、他社端末は、USBで給電しつつ、HDMIでつなげて使えます。
こうした端末をつなげた方が、純正を買うより家庭用としてはむしろ利便性は高いでしょう。
投影距離は、100インチで1.52〜1.84mの1.2倍ズーム機です。
投影距離がかなり短く、スクリーンまでの距離が必要ない製品です。
先述のように「ゲーム用短焦点機」といえます。。
傾き補正も、垂直方向だけですが、自動補整機能があります。
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以上、ベンキューのTH671STの紹介でした。
ロングセラーですが、日中に対応できる明るさで、ゲーミング用に必要最低限の機能性(応答速度)がありつつ、設置が楽な短焦点という部分では、一定のプレゼンスがあります。
これ以上の性能となると、(すでに販売終了の機種を除けば)【4Kプロジェクターの比較記事】で書いたような、解像度(と価格)がもう1ランク上の製品を選ぶ必要があります。
フルHDでは業界最高クラスの応答速度を持つほか、6セグメントカラー・HDR対応の部分を含めて、画質面でも値段相応に期待できる製品です。
アクション・RPGを含めて「ゲームも高度かつ、快適に行いたい」という方には、有効な選択肢といえます。
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【2024年発売】
13・BenQ GV50-JP
¥119,800 楽天市場 (6/25執筆時)
13・BenQ GV50
¥119,800 Amazon.co.jp (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP
光源:レーザー
カラー:RGB(Rec. 709 92%)
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト比:100,000:1
重さ:2.1kg
明るさ:500ルーメン〈ANSI〉
バッテリー:最大2.5時間
100インチ投影距離:2.68m
このほか、ベンキューのフルHD機だと、丸形筐体の製品があります。
ただ、天井投影を意図した寝室用で、バッテリー搭載機になるため【モバイルプロジェクタの比較記事】のベンキュー項目で比較しています。
2-2・Acerのプロジェクター
続いて、台湾のAcerのプロジェクタです。
PC周辺機器メーカーとして日本では有名ですが、プロジェクターも結構出します。
【2022年発売】
14・Acer M511 ホワイト
¥113,734 楽天市場 (6/25執筆時)
(下位機:1280×800)
15・Acer M311 ホワイト
¥82,410 楽天市場 (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP(0.47型)
光源:水銀ランプ
カラー: RGBCYW
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:10000:1
明るさ:4500 ANSI ルーメン
100インチ投影距離:3.3-3.7m
重さ:3キロ
Acer M511 は、台湾のAcerのプロジェクターです。
下位機として Acer M311もありますが、フルHD解像度ではないですし、あまり魅力的に思えません。
重さは、3kgです。
サイズは、幅3132x高さ113.6x奥行240mmです。
基本的には、固定設置に向く製品です。
解像度は、フルHDです。
リフレッシュレートは、120Hz対応です。
高リフレッシュレートに対応するゲーム機(PS5ほか)やPCにつなげた場合に、表示品質(コマ落ちほか)が改善します。
なお、リフレッシュレートの部分は、【ゲーミングPCモニターの比較】で、もう少し詳しく説明しています。
応答速度は、ただし、情報がないです。
投影方式は、DLPです。
カラーセグメントは、6セグメントカラー(RGBWYC)ですので、少し上級です。
普通のDLPの3セグ機と比べれば上位とみて良いです。
明るさは、4500 ANSIルーメンです。
6セグ機の特長の1つで明るいです。昼間用として十分なスペックです。
コントラスト比は、10000:1です。
値はさほど高いとも言えませんが、RGBWYCです、白(W)セグを加えて低下する部分を、Dynamic Black機能で補い、この数字です。
色域は、値としては非開示です。
ただ、RGBWYCですし、悪くないかなと思います。
色調補正技術(Acer ColorBoost)や、フレーム内解析(Acer LumiSense)などの画像補正技術はしっかりしており、そこも、ワンポイントです。
端子は、HDMI端子を1つと、PC・映像機器用のアナログ端子という標準的な構成です。
投影距離は、100インチサイズで投影したい場合、3.3-3.7mというスペックです。
1.1倍の光学レンズを使っています。
傾き補正は、縦方向だけ対応で、レバー式の手動調整です。
Wi-Fi機能は、搭載です。
また「Android OS搭載」となりますが、Android TVではないです。
定額動画配信サービスを利用したい場合、ポルトガルのAptoide社が開発する(似た名前の)Aptoide TVアプリを利用する形式なります。
ようするに、Google OS上で動くAndroidのストアアプリです。スマホで言えば、AndroidならばGoogle PlayやiOSならばApp Storeを、他社が運営しているような感じです。
日本のVODアプリはあまりないです。
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以上、AcerのM511の紹介でした。
光源は十分明るく、日中でも使いやすそうな製品です。
コントラストは一方数値として低めですが、画質調製部分は中級機としてしっかりしてますし問題ないでしょう。
こうした機種は他社にもありますが、120Hz対応で比較的安く買えるフルHD機という部分がポイントと言えます。
2-2・JmGOのプロジェクター
続いて、中国深圳のジェイエムゴーが販売する4Kプロジェクターです。
RGBレーザー採用の機種を出す企業です。
【2023年発売】
【上位機】
16・JmGO N1 PRO
¥195,360 楽天市場 (6/25執筆時)
明るさ:1500ルーメン(CVIA)
重さ:4.5キロ
【下位機】
17・JmGO N1S
¥149,380 Amazon.co.jp (6/25執筆時)
明るさ:900ANSIルーメン
重さ:2キロ
パネルタイプ:DLP(0.47型)
光源:レーザー光源 (3ch)
カラー: RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:1600:1
色域: Rec.2020 110%
明るさ:1500ルーメン(CVIA)
100インチ投影距離:2,8m
JmGO N1 PROは、中国深圳のジェイエムゴーが販売するプロジェクターです。
同社は、同時に4Kも出していて、そちらは【4Kプロジェクターの比較】で取りあげていますが。ただ、10万円ほど高いので、こちらは割と「狙い目」です。
一方、下位機のN1Sも発売です。
ただ、明るさが800ルーメンと相当暗くなります。
この明るさだと「モバイル用(高級機)」とさほど変わらない部分も含めて、用途として少し特殊でしょう。発売時期の関係で、フォーカス部分の精度は下位機の方が少し良いのですが、明るさは重要なので、選ぶならば、上位機だと思います。
サイズは、241x236x203mmです。
ハンドルにもなる台座がユニークで、本格的な製品ながら持ちはこびも考えられています。
重さは4.5kgですので、お米の袋をイメージすれば、家庭内ならば問題ないです。
解像度は、1920x1080で、フルHD対応です。
投影方式は、DLPです。
光源は、レーザー光源です。
特に本機はRGBの3チャンネルともレーザー光源です。
4Kの高級機だと他社も出しますが、フルHDでは、本機が日本初かと思います。
従来2色機ならばあったのですが、緑色も使うのが新機軸です。
色域の向上効果は確実に見込めます。
色域は、DCI-P3のカバー率は非公開です。
しかし、同じく厳しいBT.2020(Rec.2020 )で110%です。
広色域プロジェクターといってよいです。
明るさは、1500ルーメンです。
ANSI並に条件が厳しいとも言われるCVIA基準の数字ですが、数字として明るくはないです。ある程度、日光を遮って使うべき製品です。
画像処理は、フレーム補完技術(倍速)は、記載がないです。
ただし、モーションエンハンサー(MEMC)の記述が見られます。
テレビにもみられる技術で、フレームとフレームの間に計算で補完フレームを入れることで、動く映像に強くするものです。
レイテンシーは10msです。ゲーミング用としてはカジュアルなレベルですが、リフレッシュレートは、最大240Hzですし「遊べる」でしょう。
投影距離は、100インチ投影の場合、2.8mとなります。
単焦点レンズなので、(デジタルズームしないならば)距離によって画面サイズが変わります。
ただ、基本的なコンセプトが「持ちはこび」という製品ですし、投影できる画面サイズを含めて問題はないです。
なお、短焦点ではないので、投射距離は1mからになります。
端子は、HDMI端子が2つです。うち片方がeARC対応です。
USB端子(USB2.0)がありますが、ストレージからのデータ再生用です。
この場合に対応できるフォーマットは未記載(調査中)です。
ネットワークは、Wi-Fi6とBluetooth5ともに採用です。
Bluetoothはコーデック的にSBC・AAC対応ですが、音楽を聴くような感じかは微妙でしょう。
Android TV 11.0が内蔵ですので、定額動画サービスも網羅的です。
傾き補正は、垂直方向に4度のみです。ただ、短焦点機なので、問題ないでしょう。
傾き補正は、自動ではないですが、垂直・水平方向への補正ができます。
オートフォーカスはむろん対応で、障害物回避機能もあります。
スピーカーは、総合20Wです。
ポータブルと考えれば良いと言えます。
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以上、JmGO N1 PROの紹介でした。
若干、ルーメン値が弱いとは言え、レーザーのRGB3原色で、広色域な上で、それなりの応答速度もある機種で、バランスが良いです。
「映像美」を優先する場合、フルHD機だと候補にできる機種の1つに思います。とくに、持ち運んでの利用には配慮があるため、普段は片付けておいたり、部屋や場所を換えて使うには、よさそうに思います。その点で言えば、Google TV搭載も仕様として良いです。
2-3・ANKERのプロジェクター
続いて、アメリカのアンカーのプロジェクターです。
モバイル用が先行していましたが、PopInのような天井型が2022年から展開になりました。
【2020年発売】(執筆時在庫なし)
【フルHD画質】【700ルーメン】
18・ANKER Nebula Nova D216052
¥(119,900) Amazon.co.jp (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP (0.33型)
光源:LED
カラー:RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:
色域:
明るさ:800ANSIルーメン
100インチ投影距離:約1.8m
重さ:4.7キロ
Nebula Nova D216052 は、ANKERの天井型設置型のプロジェクターです。
先ほどみたpopIn Aladdinと同じで、天井の引っかけシーリングにそのまま付く、照明兼用のハイブリッド型です。
そこでも書きましたが、引っかけシーリングの耐荷重が5kgなので、それに収まる重さにしています。
先述のように、昔は3kgが限界だったので、古い賃貸などの場合は注意しましょう。
シーリングソケットの交換はDIYで簡単なのですが、法律的に電気工事の資格が必要です。
照明としては、器具光束が6100ルーメンで14畳クラスです。
ただし、【LEDシーリングライトの比較記事】で紹介した専用機に比べると、幅47cmと小型なので、隅まで均一に明るいというわけではないです。
もちろん、専用の照明と較べた場合の話です。
一方、調光・調色も対応です。
ただ、演色値が非開示です。
こちらは、食卓などの鮮やかさに関係するスペックです。
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結論的にいえば、照明部分で言えば、リビングや書斎などが本機の適切な「居場所」ではなく、寝室やシアター専用にできる部屋に向くと言えます。
スピーカーは、総合20Wです。
そここそ強めで、普通のテレビ並みにはあります。
同社は、ポータブルスピーカーの製品展開もあるので、その技術を使ったものでしょう。
上方向からの振り下ろしのDolby Audio対応機ですが、ドルビーアトモスなどの立体音響規格は非対応です。
解像度は、フルHDです。
投影方式は、DLP方式です。
一方、素子サイズは、モバイル用に多い0.33型です。
光源は、情報がないですが、恐らく普通のRGBのLEDです。
コントラスト比・色域は、情報がないです。
明るさは、800ANSIルーメンです。
部屋を真っ暗にして利用するべき水準です。
ネットワークは、Bluetoothと共にWi-Fiが、本体に内蔵されます。
Android TV 9.0を装備するため、YouTubeほか、アマゾンのプライムビデオや、Netflixをはじめとしたアプリが、アプリとして利用できます。
端子は、本機もネットワーク前提なのでありません。
そのため、テレビコンテンツやゲームなどの転送は、(Chromecastのミラーリング機能を使える場合を除けば)正規の手段はないでしょう。
投影距離は、サイズ固定なので、投影距離で決まります。
100インチ投影の場合は、1.8mですので、この部分の設置性はPopInと同じです。
投影角度も、32.7°なので、やはりあまり変わりません。
傾き補正は、縦横とも手動ながら備わります。
固定するのが前提な製品ですので、これで良いでしょう。
オートフォーカスも対応です。
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以上、AnkerのNebula Nova D216052 の紹介でした。
popIn Aladdin X2 Plusと、公開されるプロジェクターとしてのスペックはだいたい同じです。正確には、モデルチェンジを経た「ライバル」ほうが少し良いですが、決定的な差はないです。
大きな違いは、照明の照度で、ある程度広い場所の照明としても使いたい場合、本機は良いかと思います。米国の企業ですし、広い部屋で利用したい方のニーズに応えたといえるかと思います。
ただし、先ほど書いたように、照射範囲、照明の径の部分に限界はあるので、リビング兼用シアター向けかといえるかは、微妙でしょう。
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【2021年発売】
19・ANKER Nebula Cosmos D2140511
¥86,999 Amazon.co.jp (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP(0.47型)
光源:LED
カラー:RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:
明るさ:1500ルーメン(ANSI)
100インチ投影距離:約2.66m
重さ:3.6キロ
このほか、アンカーからは、天井設置ではなく据置型のフルHD機になるNebula Cosmosも展開します。
本機は、LED光源の小型機ですので、やはり、日中使うには明るさがやや不足します。
RGBですので、画質(発色)は良さそうです。
投影距離は、単焦点なので、100インチだと、2.66mです。
本機も、Android TV(9.0)を搭載しいるので、ストリーミング配信の利用に便利なタイプと言えます。
スピーカーも、総合20Wとそこそこ強めのものを積むので、単体でも使いやすそうです。
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結論的にいえば、明るさの部分のスペックがやはりすこし弱いです。
暗い部屋に限定して考えてもも、画質(彩度・コントラスト)の部分で、値段からすると、ものなりなく感じる部分は少しあります。
【2025年発売】
20・ANKER Nebula Mars 3 Air D2325512
¥140,803 楽天市場 (6/25執筆時)
【2024年発売】
20・ANKER Nebula Mars 3 Air D2325511
¥89,990 Amazon.co.jp (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP(0.47型)
光源:LED
カラー:RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:400:1
色域:
明るさ:400ルーメン
100インチ投影距離: 2.81m
重さ:1.7キロ
ANKER Nebula Mars 3 Air は、Ankerが販売する小型のプロジェクターです。
2025年に型番が変わったのですが、スペック上の仕様差は見られません。流通ルートの違いで型番だけ違うパターンかなとおもいます。
いずれにしても、購入する時点で安い方で問題ないです。
重さは、1.7kgです。
こちらは、モバイルというには重さがありまが、自由に持ち運んで利用しやすい製品です。本機はバッテリー搭載で、キャンプなどの利用なども想定する機種です。
バッテリー部分を含めて、レビューをしていきます。
解像度は、1920x1080(フルHD)です。
投影方式は、DLPです。
光源はLEDです。
小型・省電力化しやすい方式なので、ポータブルだとよく使われます。
説明はないですが、普通の3LED(RGB)機でしょう。
明るさは、400ルーメンです。
完全に暗い場所で利用するものです。
コントラスト比も400:1ですので、画質を気にせずみるものです。
ただ、キャンプや、自宅内で子供と楽しむには十分ではあります。
バッテリーは、 動画再生で2.5時間です。
ようするに、映画1本分です。
本機は、標準・自動・エコモードがあります。
400ルーメンは「標準」で、それ以外の場合で、電源未接続は輝度が落ちます。
詳しい説明がないですが、標準だと2.5時間持つかは、明確に示されません。過去、同社の他機の場合でも、そうした仕様の場合があったので、分かれば後日追記します。
ただ、暗い場所ならば、エコモードでも見れるでしょうし、電源を取れるならば、最大輝度で問題ないです。
充電は、ACアダプタ経由です。
USBではないので、キャンプ利用時などは注意でしょう。
端子は、HDMIが1系統です。
そのほか、USB端子があります。フラッシュドライブ用とされますが、付属のWi-Fiドングルや、他社のSTB機器の給電用でしょう。
投影距離は、100インチで2.65mです。
ネットワークは、Wi-Fi5とBluetooth5.1を内蔵します。
仕様としてはGoogle TV なので、そのままNetflixなどが利用できます。
リモコンのマイクを利用する形ですが、Google アシスタントにも対応です。
傾き補正は、垂直・水平方向に、自動調整に対応です。
同社の「Nebula IEA 3.0」世代ですので、障害物回避ほか、自動でスクリーンサイズに合わせて拡大・縮小する「スクリーンフィット」にも対応です。
オートフォーカスはもちろん対応です。
スピーカーは、総合16Wのステレオです。
音楽ならば、バッテリーで8時間分動くので、Wi-Fiスピーカーとしても便利です。
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以上、ANKER Nebula Mars 3 Air の紹介でした。
軽く・小型で、バッテリー搭載で、2.5時間の映画が、フルHDで見れるという分かりやすい製品です。
明るさが400ルーメンなので、基本的に暗い場所で利用するものであることを認識して買うならば、選んでも良いかと思います。
【2023年発売】
21・ANKER Nebula Mars 3 D2333511
¥155,069 楽天市場 (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP (0.3型)
光源:LED
カラー:RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:
色域:
明るさ:1000 ANSI ルーメン
バッテリー:最大5時間
100インチ投影距離:約3.08m
重さ:4.5kg
Nebula Mars 3は、ANKERの高級製品です。
こちらも、バッテリー搭載機です。
重さは、4.5kgです。
重いですが、持ちはこびには配慮があります。
投影方式は、こちらもDLP式で、LED光源です。
解像度も、同じくフルHDです。
明るさは、ただ、先ほどの製品より良く、1000 ANSIルーメンです。
バッテリーも、5時間のバッテリー搭載です。
注意点は、Wi-Fiでエコモード利用時に5時間という点です。
エコモードは、300ルーメンです。
フルの明るさで利用する場合、短時間でしょう。
ただ、環境光センサーで周囲の明るさに合わせて、輝度を自動調整するAIモードがあります。ャンプなど、それなりに暗い場所で利用すること前提ならば、快適な視聴状況で、映画1本分ほどは保つ場合が多いと思います。
むろん、電源がとれる場所ならば1000 ANSIルーメンで、時間制限なく使えるので、先ほどの機種より明るい部分には意味があります。
バッテリーは、こちらは給電も可能で、USB-C(10W)・USB-A(15W)端子からスマホなどへの充電も可能です。
高速充電ではないですが、速度的には問題ないです。
蓄電容量は非開示ですが、動画再生で最大5時間分なので、相当量かと思います。
メーターで、バッテリー残量がわかります。
投影距離は、100インチで2.65mとそれなりに単焦点です。
最小30インチ(0.8m)〜200インチ(5.3m)です。
なお、100インチで3.08mで、短焦点ではないです。
端子は、HDMI端子・USB-Cにて接続対応できます。
USB-Aは、フラッシュドライブ用には使えます。
ネットワーク機能は、本機も、Bluetoothほか、Wi-Fi 5を搭載です。
ただし、こちらも、Google TVではなくAndroid TV 11です。
これは、発売時期の関係もあるので仕方ないです。とはいえ、特定の定額動画サービスを見る分には同じですし、アプリインストールもできます。こだわれば、という話です。
リモコンも付属しており、Google Assistantによる音声操作もできます。
スピーカーは、総計40Wとかなり強力です。
ドライバーサイズの情報はないです。しかし、センターにフルレンジで、左右にサラウンドスピーカー2系統という構成です。
おもしろい配置ですが、立体サラウンド(立体音響)ではないでしょう。規格として、ドルビーアトモスも未フォローです。
傾き補正は、縦横双方の自動台形補正に対応です。
そのほか、こちらも、高速AFや、自動でスクリーンを判別し投影サイズを決めてくれるスクリーンフィットなど、高度です。
防水性も、IPX3ですが、防雨耐性の表明があります。
小雨程度ならば問題ないです。ただ、(蓋付きの)端子部分は防水ではなさそうなので、Wi-Fi接続でないと駄目でしょう。
また、IPX3なので雨天で上映できるという意味でもないです。
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以上、アンカーのNebula Mars 3の紹介でした。
重さと価格からしたら当然ですが、バッテリー搭載型の製品では、最も画質が良く、高機能と言えます。
電源周りで相当アクロバットなことをする場合を除き、このレベルの画質をキャンプなどで得られる機器は無かった点で、かなり目をひく製品でした。
エコモード限定で「5時間」という限界はありますが、先述のAIモードもありますし、家族での利用などでは十分快適に思います。
自宅では1000ルーメンで、外出先で長時間使いたい場合は、節約しつつという感じで使えば、十分実用的です。
【2022年発売】
22・ANKER Nebula Cosmos Laser D23415F1
¥249,900 Amazon.co.jp (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP(0.47型)
光源:レーザー (ALPD 3.0)
カラー:RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:
色域:
明るさ:2400ルーメン
100インチ投影距離: 2.81m
重さ:4.7キロ
Nebula Cosmos Laser は、Ankerが販売する高級プロジェクターです。
こちらは、バッテリー搭載機ではないです。
投影距離は、100インチで2.81mです。
ズームレンズではないので、距離のみで画面サイズが調整できるタイプです。
その分、スペック的に「小さめ」に仕上げている点で、同社らしい製品です。
重さは、4.7kgです。
解像度は、1920x1080で、フルHD対応です。
明るさも、2400ルーメンです。
倍率レンズを搭載しないこと、また、レーザー光源を採用したことで明るく仕上げています。
投影方式は、DLP方式を取ります。
光源は、レーザー式です。先述のように、光源寿命が長めになる点や、暗い場所に設置した際、光源漏れが少ない利点など、良い部分が多い方式です。ただ、装置価格が高いので、高級機に主に搭載されます。
説明書だとALPD 3.0との記載です。
ALPD (Advanced Laser Phosphor Display)は世代がありますが、本機は、赤と青の2色のレーザーと、レーザーフォスファー(蛍光体)により、色の三原色を表す方式です。
本機が、レーザー式としては明るめなのは、この仕組みゆえです。
端子は、HDMI 2.0が2系統です。
そのほか、USB端子があります。フラッシュドライブ用とされますが、付属のWi-Fiドングルや、他社のSTB機器の給電用でしょう。
ネットワークは、付属ドングル(Nebula 4K Streaming Dongle)にて、Wi-Fi対応です。
こちらは、Android TV 10.0対応なので、各社のSTB機器をお持ちでない場合も、便利に使えるでしょう。
傾き補正は、垂直・水平方向に、自動調整に対応です。
普段はしまっておく方も多そうな製品なので、ここは充実します。
スピーカーは、総合20Wのステレオです。
ドルビーアトモスは非対応(Dolbyオーディオ)です。
最近の大画面テレビとだいたい同じくらいのスペックと考えてください。
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以上、ANKER Nebula Cosmos Laseの紹介でした。
フルHDクラスで、普段しまって置きやすいサイズで、日中も問題なく使える明るさ、という製品です。
短焦点ではないものの、意外にこのようなニーズに応える製品はいままでなかったといえます。
できればもうすこし安いと良いのですが、それでも、日本の住居事情を考えると、わりと「売れそう」な気がします。
また、個人的には、のちほど見る同社の4K機の方が(値段差をふまえても)どうせ買うならば、将来性があって良い気はします。
2-4・ASUSのプロジェクター
続いて紹介するのは、台湾のASUSです。
PC周辺機器メーカーとして日本では有名ですが、台湾のAcerと同じでプロジェクターも出します。
【2022年発売】
23・ ASUS ASUS H1
¥149,118 楽天市場 (6/25執筆時)
パネルタイプ:DLP (0.65型)
光源:LED
カラー:RGBB?
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:800:1
色域:Rec.709 125%
明るさ:3000 ルーメン
100インチ投影距離:約2.9m-3.5m
重さ:5.7キロ
SUS H1 は、台湾のASUSの販売する製品です。
重さは、5.7kgです。
据置用です。
解像度は、フルHDです。
リフレッシュレートは、120Hzです。
HDRには対応し、応答速度も非開示ですが、ゲーム用でしょう。
投影方式は、DLPです。
光源は、LEDです。
説明はないですが、おそらく4セグのRGBBか、6セグ(RGBRGB)かとおもいます。
色域は、したがって、広めです。
DCI-P3のカバー率ではないので、比較はできませんが、Rec.709 125%は、良い水準です。
明るさは、3000ルーメンです。
DLP式では明るめです。日中に使っても支障がないでしょう。
コントラスト比は、ただし、1:800の表記です。
ANSIルーメンの値でしょうが、良くはないです。
端子は、HDMI端子を2つという構成です。
そのほか、VGA(D-sub)もあります。
ネットワーク機能は、有線LANは装備します。
こちらは、主に企業のリモート管理用に用意されるものです。。
投影距離は、100インチ投影で、約2.9m-3.5mです。
傾き補正は、縦自動台形補正機能(自動キーストーン)が搭載です。
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以上、ASUS H1 の紹介でした。
高リフレッシュレート対応の他社機がライバルになる「ゲーム用」かと思います。
(ANSIルーメンという記載もないですし)コントラスト比が低いのが謎ですが、色域の広さも魅力なので、何かしら(ニッチな)用途はあろうかと思います。
ただ、有線LANと、アナログチックな端子が多く搭載されている点から、「企業向けの動画プロジェクター」というののが本質なのかと思います。
結論的にいえば、何を目的としているか、少し分かり辛い製品です。
2-5・その他のプロジェクター
最後に、ここまで見た企業以外の製品をまとめてみておきます。
【2024年発売】2450lm
(スタンドバンドル)
24・Dangbei N2 GRACBD01
¥53,100 楽天市場 (6/25執筆時)
(スタンドなし:プレゼントあり)
25・Dangbei N2 db-n2
¥59,800 楽天市場(直販) (6/25執筆時)
パネルタイプ:LCD
光源:LED
カラー:RGB
解像度:FHD 1920x1080
コントラスト:2000:1
色域:
明るさ:400ルーメン(ISO)
100インチ投影距離:2.7m
重さ:2,18キロ
Hangzhou Dangbei Network Technology Dangbei N2は、中国杭州市のDangbei(ダンベイ)が販売する製品です。
Dangbei N2 プロジェクタースタンド
¥10,800 Amazon.co.jp (6/25執筆時)
デンキヤ流通品は、通常別売のスタンドが付属します。
それ以外は未付属ですが、直販だとレビュー時限定の「おまけ」がありました。
サイズは、130x207x197 mmです。
重さは2,18キロですし、持ちはこびもできます。
また、先ほどのスタンドを利用する場合天井投影なども楽なので、寝室用には良いでしょう。
投影方式は、LED光源のLCD方式です。
ただ、色彩再現性が高いエプソンの3LCDではないです。
そのため、色域は非開示で、コントラスト比も2000:1です。
明るさは、400ルーメン(ISO)です。
完全に遮光した空間用です。モバイル用プロジェクターとこの部分は変わりません。
HDR10は、対応です
画像処理は、フレーム補完技術(倍速)は、記載がないです。
端子は、HDMI端子が1つです。
ネットワークは、Wi-Fi5とBluetooth5.0を装備です。
一方、Android TVやGoogle TVは装備しません。
ただ、独自OSがインストールされていて、Netflix YouTube Prime Videoなどは使えるとの記述です。
Netflixはとくに公式ライセンスがあるので、バンされないとの記載です。
いずれにしても、給電用のUSB端子はあるので、問題があった場合、サードパーティのSTB機器は使えるでしょう。
投影距離は、100インチ投影の場合、2.8mとなります。
傾き補正も、対応です。
オートフォーカスほか、障害物回避なども一通りできます。
このあたりの技術は中国系だとどこも、最近強いです。
スピーカーは、総合12Wです。
この手の製品としては、割と強めです。
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以上、Dangbei N2の紹介でした。
LCDで、明るさが暗めなのと、TVのOSの部分がやや気になりますが、寝室用で少し安めで考えるならば、選択肢にできそうな製品です。
その用途ならば、スピーカーがやや強い部分と、(付属モデルならば)スタンドで、天井投影なども楽にできるでしょう。
次回に続く!
入門用プロジェクターのおすすめは結論的にこちら!
というわけで、今回は、フルHD解像度のホームシアター向けのプロジェクターの比較の2回目記事でした。
しかし、記事は、もう少しだけ「続き」ます。
3・家庭用フルHDプロジェクターの比較(3)
3-1:最終的なおすすめの提案【結論】
解像度 ★★★★★
色表現 ★★★★★
黒の締まり ★★★★★
日中利用 ★★★★★
投影距離 ★★★★★
ゲーム利用 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回の3回目記事(こちら)は結論編です。
今回紹介した全機種から、Atlasのおすすめ機種を最終的に提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
3回目記事は→こちら!
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