【今回レビューする内容】 2025年 内蔵SSDドライブの性能とおすすめ・選び方:M.2 (Type2280) M.2 PCI-Express 3.0接続の製品:PCIe Gen3 Gen4 高速第3世代SSD 第4世代SSD
今回のお題
第3世代の内蔵SSDはどの製品がおすすめ?
どもAtlasです。
今日は、2025年6月現在、最新のPCI-Express 3.0接続のSSDの比較です(=第3世代SSD)。
第3世代SSDは、現在では「過去SSD」になりつつあると言えます。
1世代新しく高速なExpress 4.0(第4世代)が近年値下がりし、「スタンダードクラス」としての主役の座を奪ったからです。
とはいえ、古いノートPCに「格安」で入れ替えたいというニーズや、速度より耐久性を重視したいニーズにおいて、今でも一定の存在感はあると言えます。
実際、この世代の人気製品はSSDの売上上位を占めるものもあります。今回、改めて、しっかりと比較していこうと思っています。
1・PCIe gen3 内蔵SSDの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:WD〈米国〉
1-3:サムスン〈韓国〉
2・PCIe gen3 内蔵SSDの比較 (2)
2-1:マイクロン〈米国〉
2-2;その他の企業
3・内蔵SSDドライブのまとめ
=最終的なおすすめの提案【結論】
以下では、はじめに、第3世代SSDの「選び方の基本」を説明します。
その後、各社の製品をみていくという構成にしました。
読出速度 ★★★★★
書込速度 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
そして、いつものように、最後に「結論」として、上表のポイントから目的別・予算別のAtlasのおすすめ機種を提案していきます。
よろしくお願いします。
1・内蔵SSDドライブの比較 (1)
接続:SATA(2.5インチ)
用途:HDDからの換装
速度:〜560MB/s
2・内蔵SSDドライブの比較 (2)
接続:M.2 PCI-Express 3.0
用途:低予算での買換・耐久性重視
速度:2000MB/s〜
3・内蔵SSDドライブの比較 (3)
接続:M.2 PCI-Express 4.0
用途:PC・ノートPCの速度強化
速度:3200MB/s〜
4・内蔵SSDドライブの比較 (4)
接続:M.2 PCI-Express 5.0
用途:PCの超高速化(ゲーミングなど)
速度:10000MB/s〜
5・内蔵SSDドライブのまとめ 【結論】
=最終的なおすすめ製品の提案
今回は、このブログのSSDの比較記事全体としては、2回目の記事です。
なお、今回は、このブログの内蔵SSDドライブの比較記事全体としては、3回目記事となります。
1・第3世代の内蔵SSDの選び方の基本
1:書込・読出速度
2:耐久性と保証期間
3:廃熱構造
はじめに、第3世代SSDのスペック面からの「選び方の基本」を簡単に解説しておきます。
1・SSDの書込速度・読出速度
第1に、速度についてです。
速度規格としては、既に上位のPCI-Express 4.0(第4世代)と5.0(第5世代)が登場していて、そちらの方が高速です。
また、第4世代SSDは、第3世代SSDと端子が同じで、下位互換性があります。そのため、お持ちのPCが第4世代未対応でも、最大速度がその水準に落ちるだけで、お持ちの第3世代規格のPCで使えます。
例えば、1つ上位のPCI-Express 4.0は、現状で7400MBバイト/秒の製品が最速です。
PCI-Express 3.0と互換するので、おおよそ、3400MB/秒前後の速度でつながります。
この部分をはじめに説明したのは、理由があります。
なぜなら、最近は、大手だとPCI-Express 4.0のSSDのほうが安い場合が増えたからです。つまり(無理して)PCI-Express 3 0を選ぶ意味は、あまりないと言えます。
実際、大手はPCI-Express 3 0の製品を順次終息させています。例えば、WDだと、少し特殊なサーバー用となるWD Redを除けば、最新機種は全部第4世代です。
そのため、相当特殊なモバイルノートPCを利用しているなどかなり特殊事情がない場合は、次回記事となる【第4世代SSDの比較記事】で紹介している製品のうち、「安い」ものを選んだほうが良いように思います。
例えば、WDならば、第4世代の(速くない)WD Blueなどならば、消費電力(発熱)もおさえられています。
また、WDのサーバー用の高耐久モデル(WD RED)なども、まだこの世代なので、このクラス(第3世代)の製品を検討する意味もまだあります。
普通に使う分には、3000MB/s以上の読み書き速度できるものなら十分「現役」です。つまり、PCI-Express 3 0でも十分に出せる速度ですので、ゲームほか、速度を追い求めたい場合でないならば、第3世代を選んでもOKです。
例えば、古いノートPCの(とりあえずの)オーバーホールなどならば問題ないでしょう。
2・SSDの耐久性と保証
保証期間:5年間
書込耐久性:600TBW/ 1TB
第2に、耐久性と保証についてです。
保証期間については、ほぼ全てのブランドが「5年間保証」をつけています。
HDDより耐久性が高いので、この部分で差は付きません。
一方、M2タイプの内蔵SSDは、サーバー用などで、耐久性を求める方のために、書込耐久性(僧書込量)が明示されるのが普通です。
この数値が大きいほど「故障可能性」が低いです。
:300TBW(612GB)
:600TBW(1TB)
:1200TBW(2TB)
なお、同じシリーズのSSDの場合、例えば1TBの耐久性が600TBWだったら、2TBは1200TBWとなる「法則」なので、今回は1TBのSSDの場合の耐久性を示して比較しています。
先述のように、WDのWD REDなど、この部分にこだわった専用製品もこの世代にはあります。
3・SSDの廃熱
第3に、SSDの廃熱です。
先述のように、消費電力が高く、速度が高速な製品は既に、PCI-Express 4.0(第4世代)に移行しました。
逆に言えば、第3世代は、あまり速度が速くなく、低発熱な入門機に展開が限られます。ヒートシンクを標準装備したような「ゲーミング用」の展開は、このクラスにはもうないです。
そのため、第4世代機と違い、このクラスの場合、機種選びにおいてここはあまり気にしなくて良いでしょう。
ーーー
以上、内蔵SSDのスペック面からの「選び方の基本」を書きました。
これ以外の細かい部分は、具体的な製品紹介の中で書いていきます。
1・PCIe gen3 内蔵SSDの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:WD〈米国〉
1-3:サムスン〈韓国〉
2・PCIe gen3 内蔵SSDの比較 (2)
2-1:マイクロン〈米国〉
2-2;その他の企業
3・内蔵SSDドライブのまとめ
=最終的なおすすめの提案【結論】
1-2・WDのSSDドライブの比較
はじめに、米国のWD(ウエスタンデジタル)のSSDからです。
実質的に同会社である米国のSandiskのものも同時に紹介します。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントについては、赤系の文字色で、イマイチと思う部分については青字で、本文を記していきます。
【2021年発売】
【WD RED SN700シリーズ】
【250GB】
1・WD Red SN700 WDS250G1R0C
¥8,464 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:3100MB/s
書込速度:1600MB/s
ランダム:220K/180K IOPS
【500GB】
2・WD Red SN700 WDS500G1R0C
¥14,221 楽天市場 (6/28執筆時)
3・WD Red SN700 WDS500G1R0C-EC
¥13,400 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
読出速度:3430MB/s
書込速度:2600MB/s
ランダム:420K/380K IOPS
【1TB】
4・WD Red SN700 WDS100T1R0C
¥19,773 楽天市場 (6/28執筆時)
5・WD Red SN700 WDS100T1R0C-EC
¥20,190 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
読出速度:3430MB/s
書込速度:3000MB/s
ランダム:515K/560K IOPS
【2TB】
6・WD Red SN700 WDS200T1R0C
¥27,932 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
読出速度:3400MB/s
書込速度:2900MB/s
ランダム:480K/550K IOPS
【4TB】
7・WD Red SN700 WDS400T1R0C
¥55,848 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:3400MB/s
書込速度:3100MB/s
ランダム:550K/520K IOPS
【共通の仕様】
メモリ:3D NAND
I/F:PCI Express 3.0
ヒートシンク:あり(8mm)
保証期間:5年間
書込耐久性:2000TBW/ 1TB
WD RED SN700シリーズは、アメリカのWDが販売するWD REDシリーズのSSDです。
Redシリーズは、速度より耐久性に重きを置く、サーバー向けの製品です。
その点で特殊な製品ですが、同社の場合、スタンダード(WD Blue)の第3世代は終売で、次回に見る、第4世代に移行しています。
耐久性は、実際、1TBで、2000TBWという圧倒的な数字です。
第4世代にもこの値をしめす製品はなく、壊れにくさが強調されます。
サーバー用ほか、このブログの【ケースNASの比較】でみた製品のうち、SSDスロットがある上位機などには適合的な製品と言えます。
ドライブの速度は、平均して3000MB/秒前後と言えます。
第3世代でももう少し高速な製品はありますが、このシリーズは速度を追った製品ではないので、これで十分でしょう。
この水準でもHDDより10倍は高速ですし。
保証期間は、5年間です。
---
以上、WDのWD ReDシリーズの紹介でした。
ハードにアクセスするサーバー運用に耐えるものですので、とにかく「壊れにくい」という場合に第一の選択肢になります。
この方向性で強化しているもので、日本のデンキヤで手に入るのはこのモデルくらいですし、個人向けとしてもニッチなニーズがありそうです。
ーーー
このほか、WD・SANDISK連合からは、比較的安めの第3世代が他にも展開されます。
順番にみておきます。
【2021年発売】
【WD Green SN350シリーズ】
【240GB】
8・WD Green SN350 WDS240G2G0C
¥7,188 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:2400MB/s
書込速度:900MB/s
ランダム:160K/150K IOPS
【480GB】
9・WD Green SN350 WDS480G2G0C
¥9,609 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:2400MB/s
書込速度:1650MB/s
ランダム:250K/170K IOPS
【960GB(1TB)】
10・WD Green SN350 WDS960G2G0C
¥15,450 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:2400MB/s
書込速度:1900MB/s
ランダム:340K/380K IOPS
【2TB】
11・WD Green SN350 WDS200T3G0C-EC
¥20,300 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
11・WD Green SN350 WDS200T3G0C
¥17,933 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:3200MB/s
書込速度:3000MB/s
ランダム:500K/450K IOPS
【共通の仕様】
メモリ:3D NAND
I/F:PCI Express 3.0
ヒートシンク:
保証期間:3年間
書込耐久性:80TBW/ 1TB
第1に、WD Green SN350シリーズです。
WDブランドだと、1クラス下のスタンダードクラスのWD Blueはすでに第3世代が終息し、新機種は、第4世代に移行しています。
冒頭書いたように、接続面では「下位互換性」があるので、本体が対応してなくても(電力の問題さえクリアするならば)、速度が第3世代の限界値になるだけで、問題なく使えます。
こちらはBlueより下位のWD Greenです。こちらも、販売が終息しつつあり、価格もあまり安くないです。
ドライブの速度は、廉価版なので、先ほど見たRedに比べても落ちます。
耐久性は、特に注意点で、80TBW/ 1TBとかなり低いです。
保証期間は、3年間です。
WDの上位機は5年なので、やはり耐久性の弱さを反映しています。
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結論的にいえば、WDを指名買いしたい場合で、WD Redである必要がない使い方ならば、【第4世代SSDの比較記事】で紹介するWD Blueのほうが既に安いです
今だとそちらを選べば良いと言えます。
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【2024年発売】
【250GB】
12・SANDISK SSD PLUS SDSSDA3N-250G-G26
¥7,785 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
【500GB】
12・SANDISK SSD PLUS SDSSDA3N-500G-G26
¥7,920
読出速度:2400MB/s
書込速度:1500MB/s
ランダム:
【1TB】
13・ SANDISK SSD PLUS SDSSDA3N-1T00-G26
¥17,430 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
読出速度:3200MB/s
書込速度:2500MB/s
ランダム:
【2TB】
14・ SANDISK SSD PLUS SDSSDA3N-2T00-G26
¥24,458 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
読出速度:3200MB/s
書込速度:3000MB/s
ランダム:
【共通の仕様】
メモリ:3D NAND
I/F:PCI Express 3.0
ヒートシンク:
保証期間:3年間
書込耐久性:100TBW/ 1TB
第2に、SANDISK SSD PLUSです。
2024年に出た製品です。
若干速度が上ですが、WDグリーンと同級のSANDISK版です。
こちらの場合も、【第4世代SSDの比較記事】で紹介するWD Blueが既に安いですので、今選ぶものとしては微妙です。
先述のように、第3世代と下位互換性があるので、そちらでも問題ないです。
1-3・サムスンのSSDドライブの比較
続いて、韓国のサムスンの内蔵SSDドライブです。
【2021年発売】
【500GB】
15・サムスン 980 MZ-V8V500B/EC
¥9,071 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
16・サムスン 980 MZ-V8V500B/IT
¥9,980 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:3100MB/s
書込速度:2600MB/s
ランダム:170K/540K IOPS
【1TB】
17・サムスン 980 MZ-V8V1T0B/EC
¥ 15,636 Amazon.co.jp (6/28執筆時)
18・サムスン 980 MZ-V8V1T0B/IT
¥ 17,030 楽天市場 (6/28執筆時)
読出速度:3500MB/s
書込速度:3000MB/s
ランダム:170K/540K IOPS
【共通の仕様】
メモリ:V-NAND 3bit MLC
I/F:PCI Express 3.0
ヒートシンク:
保証期間:5年間
書込耐久性:600TBW/ 1TB
SSD 980シリーズは、サムスンが販売する第3世代のSSDです。
スペック的に、同社の下位機種にあたりますが、先述のように、同社のスタンダードクラス以上は、すでに第4世代に移行しました。
ドライブの速度は、第3世代としては平均的な速度です。
耐久性は、1TBあたりで600TBWです。
保証は、5年間です。
やはり、TBWが尽きた場合も保証が終わります。
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以上、サムスンのSSD 980シリーズの紹介でした。
サムソンの場合も、すでに第4世代のほうが安い状況があります。
同社の製品を買うとしても【第4世代SSDの比較記事】で紹介するより新しい同社の製品を選んだ方が良いかなと思います。先述のように、下位互換性があります。
次回に続く
第3世代SSDドライブのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、第3世代SSDの比較の1回目記事でした。
をみてきました。
しかし、記事は、もうすこしだけ「続き」ます。
2・PCIe gen3 内蔵SSDの比較 (2)
2-1:マイクロン〈米国〉
2-2;その他の企業
3・内蔵SSDドライブのまとめ
=最終的なおすすめの提案【結論】
続く2回目記事(こちら)では、これまで見れなかった各社の製品を追加でみていきます。
読出速度 ★★★★★
書込速度 ★★★★★
耐久性 ★★★★★
保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の3回目記事(こちら)では、全体の「結論」として、いつものように、目的別・予算別にAtlasのおすすめ機種!を提案しておきます。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら !