1回目記事からの続きです→こちら
2-1・ASUSのモニターの比較
2回目記事のトップバッターは、台湾のエイスースのモニターです。
日本では、ゲーミング全般に強い印象のあるメーカーです。
1・27型フルHDモニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:イイヤマ〈日本〉
1-3:LG〈韓国〉
1-4:DELL〈米国〉
2・27型フルHDモニターの比較 (2)
2-1:ASUS〈台湾〉
2-2:ACER〈台湾〉
2-3:BenQ〈台湾〉
3・27型フルHDモニターの比較 (3)
3-1:HP〈米国〉
3-2:フィリップス〈欧州〉
3-3:アイオーデータ〈日本〉
4・27型フルHDモニターの比較 (4)
4-1:JAPANNEXT〈日本〉
4-2:Lenovo シャオミ ほか〈各社〉
4-3:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)でみた、「選び方の基本」に沿って解説していきます。
ーー
なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2022年発売】【27インチ】
17・ASUS VA27DCP
¥32,026 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
輝度:250cd/u
USB給電:65W
接続端子:HDMI USB-C
スタンド:チルト
保証期間:3年
18・ASUS VA27EQSB
¥26,070 楽天市場 (5/8執筆時)
輝度:300cd/u
USB給電:
接続端子:HDMI DP D-sub
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
保証期間:3年
19・ASUS VA27DQZ
¥14,969 楽天市場 (5/8執筆時)
輝度:250cd/u
USB給電:
接続端子:HDMI DP D-sub
スタンド:チルト
保証期間:5年
解像度:フルHD(1920×1080)
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
VA27DCP などは、台湾のASUSから販売されているモニターです。
なお、 同シリーズには3種のバリエーションがあります。
第1に、VA27DCPです。
最も最初に発売されていたモデルで、USB-C端子による65W給電が使えるのがポイントとなる製品です。
ただし、スタンドの可動性が悪くここがネックです。
第2に、VA27EQSBです。
こちらは、USB-C端子とその給電機能がない部分では、下位機です。
ただ、パネル輝度のスペックが若干良いほか、しっかりしたスタンドが付属します。
USB-C接続が不要ならば、最もおすすめできると言えます。
第3に、VA27DQZです。
こちらは、USB-C端子もがない上で、スタンドの可動性も悪いです。
あまりおすすめできません。
あとは、ほぼ同じなので、同時に見ていきます。
液晶パネルは、ノングレアのIPSです。
スペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)で、ごく普通のスタンダードなIPSパネルです。
VA27EQSBだけは輝度が300cd/uと少し良いです。
ただ、そちらを含めて、色域の情報がないので、(冒頭締めたAtlas基準の)IPS+までは行かない感じです。
応答速度は、オーバードライブ時、5ms(G to G)です。
自動画質調整は、「ASUS Splendid」として、8つのモードを搭載です。
海外メーカーは、この部分がない場合がありますが、本機はあります。
シアター・ゲームモード・読書などの自動的な画像調整(Splendid映像設定モード)が付属です。
画像補正機能は、バックライトのフリッカー対策がなされます。
チラツキ問題は少ないでしょう。
「ブルーライト」低減に注目した「ASUS Eye Care技術」も搭載されます。
ただ、ブルーライトを調整すると色調が変わるため、積極的にはおすすめしかねます。これは、他社機でも同じです。
そのほか、「映像美」という方向では、VividPixelテクノロジーとして、画像の輪郭を強調する機能が付属です。
暗い部分でのコントラスト表現を高めるASCRテクノロジーを含めて、他社の上位技術に匹敵する水準で搭載となっています。
スタンドは、先述のように、VA27EQSBのみ可動性の良いスタンドを装備します。
調整幅も、チルト(上35度 下5度)、高さ13cm、左右180度と回転と広いです。
台座もしっかり目で、安定感もあります。
接続端子は、上位機の場合、HDMIほか、USB-C端子が付属です。
そちらは、55WのUSB-C給電に対応です。
同じような他社の対応機はすでに、何機かみました。
繰り返せば、対応するノートPCに対して、USB-C接続に対応する上で、65W給電が可能です。
65Wだとゲーミング用などの高性能ノートPCを除けば、速度低下なしの充電ができるスペックです。
ケーブルは、HDMIとUSB-C双方とも付属です。
スピーカーは、未付属です。
保証期間は、3年です。
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以上、ASUSのVA27DCP などの紹介でした。
本格的なゲーミング用ではないですが、本機はゲーム・動画を見る際に有効な機能が目立つ構成です。その上で、上位機は、USB-C給電ができるのが良いところです。
一方、上位機はスタンドの性能は期待できないので、その部分が不要ならば、むしろ、VA27EQSBを選んだ方が満足感が高いかと思います。パネルの品質が「ちょい上」で、スタンドの可動性はかなり良いと言えますので。
もちろん、他社機との比較も必要なので、最終的なおすすめは、記事の最後の「結論」で改めて考えます。
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このほか、ASUSからは、同じくIPSパネル採用の、上位モデル・下位モデルの販売もがあります。
違いを順番にみておきます。
【2021年発売】【27インチ】
20・ASUS VY279HE(黒)
¥19,800 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
21・ASUS VY279HE-W (白)
¥21,500 楽天市場 (5/8執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:1ms(MPRT)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
接続端子: D-SUB HDMI
スタンド:チルト
VESA:75mm
スピーカー:
保証期間:3年
第1に、VY279Hです。
もともとは、ゲーム用だった製品(終売)の「アレンジ」なので、AMD FreeSyncに対応で、MPRTながら1msというゲーム性能をそのまま残します。
その上で、20分ごとの「休憩リマインダー」や、ベゼル(額縁)に抗菌剤の練り込み、色覚障害への配慮(カラーオーグメンテーション モード)など、新しい特徴を加えています。
ゲーム用をベースにして、ビジネス用、子供の学習用の要素も付け加え、汎用性を狙った製品と言えるでしょう。
ただ、映像美の部分で輪郭補正(VividPixelテクノロジー)に対応しないなど、同社の通常機と違いもあり、かえって、位置づけの中途半端感は感じました。
また、スタンドの稼働性も、本機もチルト式ですし、低いです。
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結論的にいえば、どっちつかず感があるので、一般用途でASUSで選ぶ場合は、最初に紹介した普通の製品のが良さそうです。
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【27インチ】
【2023年発売】
22・ASUS VA27DQF
¥26,182 楽天市場 (8/20執筆時)
接続端子: HDMI 1.4 DP
【2025年発売】
23・ASUS VZ27EHF
¥16,980 Amazon.co.jp (5/6執筆時)
【2024年発売】
24・ASUS VY279HF
¥19,880 楽天市場 (8/20執筆時)
接続端子: HDMI 1.4
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1300:1
応答速度:1ms(MPRT)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
接続端子: HDMI DP
スタンド:チルト
VESA:75mm
スピーカー:
保証期間:3年
第2に、VA27DQFです。
同じく、「アイケア」シリーズの製品です。
同社の他機と比べると、リフレッシュレートを100Hzと少し上げています。
本格的なゲーミング用ほどのスペックではないですが、ウェブや動画視聴時のカクツキ・チラツキを減らしたい方向けです。PC側の対応も必要です。
ただ、普通の書類仕事における「目の優しさ」にはさほど関係ないでしょう。マウスカーソルが見やすくなる程度です。
パネルは、しっかり、IPSです。
輝度は250cd/uと並ですが、コントラストは1300:1なので、少し良いパネルを使います。
色域は非公開で、広色域パネルではないです。
一方、こちらは、輪郭補正(VividPixelテクノロジー)などに対応する普通の仕様です。
ただし、スタンドはチルトのみ(上23° 下5°)です。
こうした点から、どちらかというと、ゲームや動画視聴よりのモニターです。
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【2023年発売】【27インチ】
25・ASUS VA27ECPSNY
¥29,180 楽天市場 (5/8執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:300cd/u
液晶方式:IPS+ ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大76Hz
HDR:
USB給電:65W
接続端子:HDMI DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:3年
第3に、VA27ECPSNY です。
家庭でも利用できますが、 ビジネス用として便利な機能を付与したシリーズです。
接続端子は、HDMI DP USB-Cです。
USB-C接続で65W給電に対応します。
その上で、本機はUSB3.0の速度のUSB-Aハブが3ポート付属で、ビジネス用に接続性を良くしています。
そのため「ドッキングモニター」という2つ名をつけています。
スタンドは、フル稼動です。
調整幅も、チルト角度(上35° 下 5°)、高さ13cm、左右(90度)と回転と良いです。
繰り返し述べてきたように、机は机の高さが調整できないため、上下の高さ調整は合った方が「目が疲れない」ので、この部分のスペックが良いに越したことはないです。
パネルは、このブログ基準でいうところの「IPS+」です。
スペックは、輝度(300cd/u)、コントラスト比(1000:1)、視野角(178°)、色域(sRGB:99%)のごく普通のスタンダードクラスのIPSパネルです。
冒頭示した基準で言えば、上位の「IPS+」に相当します。
一方、先述のVividPixelテクノロジー(輪郭補正)は省略ですので、家庭での楽しみのためのマルチメディア向けというわけではないです。
あくまで「ビジネス用」のラインです。
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結論的にいえば、仕事用にむく上位機という印象です。
USBハブを利用しない場合も、パネルの質が1段階良いので、その部分で選択肢になります。例えば、仕事と行っても、テレワークなどで、TV会議があるなどの場合に、向くと言えます。WEBカメラは別売ですが。
【27インチ】
【2024年発売】
26・ ASUS VU279CFE-B 【黒】
26・ ASUS VU279CFE-M【白】
26・ ASUS VU279CFE-G【緑】
26・ ASUS VU279CFE-P【桃】
¥23,217 azon.co.jp (5/8執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1300:1
応答速度:5ms
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:(15W)
接続端子:HDMI USB-C
スタンド:チルト(高さ)
VESA:75mm
スピーカー:
保証期間:3年
VU279CFEは、2024年から展開された、ASUSの新しいラインです。
iMacを彷彿とさせるカラフルなラインです。
本機もシリーズ名通り「目の優しさ」に一定程度注目したラインですが、24年登場で新仕様になる部分もあり、他機とは別にみています。
パネルは、ノングレア(非光沢)のIPSです。
輝度は普通(250cd/u)で、色域は非開示ですが、コントラスト比1300:1の「ちょい上位」仕様のパネルです。
おそらくBOE製でしょう。
応答速度は、MPRTでの評価値は1msですが、一般的なGtoGでは(普通の5ms)です。
本機も、そこそこな100Hzのリフレッシュレートが扱えますが、ゲーム用と言えるほどのスペックには至りません。
画質調整機能は、本機も「目の優しさ」への配慮が目立ちます。
とくに、明るさセンサーによる自動輝度調整に対応する点は見逃せないでしょう。
この部分はEIZOやベンキューが割と強い部分ですが、ASUSも本機は取り入れます。
このほか、ブルーライトカットとフリッカー対策のほか、5分間隔での休憩リマインダ表示ができる点、文字の識別しやすい色彩調整(赤強調表示)が可能です。
こうした要素を含めて「 EyeCareモニター」という名前を付けていると言えます。
自動画質調整は、本機も同社の画質向上技術(ASUS Splendid)を利用した諸モードに対応です。
映画・ゲーム・読み取り(=読書用)、シーン(風景写真)、夜景などから選べる仕様です。
また、本機の場合(Windowsのみですが)自社のディスプレイ管理ツール(DisplayWidget Center)を公開していて、細かいコントロールをアプリとしても行える仕様にしています。
接続端子は、HDMIとUSB-Cが1系統ずつです。
USB-Cはただ、PC給電への給電は非対応(最大15W出力)です。
スタンドは、チルト(上20° 下5度)ほか、仕様書だと高さ調整(3段階)できるような記載です。
ただ、本機は、設置時にネジ穴の位置で調整できるだけという話です。ユーザーの誤解を招きそうな説明なので、注意点と言えます。
スピーカーは、ありません。
保証期間は、本機も、3年です。
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以上、ASUS EyeCareモニターシリーズの紹介でした。
最近増えてきた「iMacライク」な見かけのモニターの1つと言えます。
「目の優しさ」の部分に配慮もある「IPS機」として評価できますが、先述のように、スタンドはこの点で言えばイマイチです。
実用面でも、ノートPCへのUSB給電を考えている場合、注意を要する機種です。
2-2・ACERのモニターの比較
続いて、台湾のエイサーです。
ASUS同様に、日本では、ゲーミングモニターに強い印象のあるメーカーです。
【2023年発売】 【27インチ】
(角形台座)
27・Acer Vero V7 V277Gbi
¥18,484 楽天市場 (5/8執筆時)
27・Acer Vero V7 V277Gbii
¥19,543 楽天市場 (5/8執筆時)
27・ Acer KA2 KA272G0bi
¥17,480 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
スピーカー:
(丸形台座)
28・ Acer KA3 SA273G0bmix
¥22,800 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
(廉価版台座)
28・ Acer EK1 EK271Gbmix
¥---- Amazon.co.jp (5/8執筆時)
スピーカー:内蔵 (2W×2)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1500:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:最大120Hz
HDR:
USB給電:
スタンド:チルト
VESA:100mm
保証期間:1年(本体は3年)
Vero V7 V277Gbi などは、Acerの販売する27型のフルHDモニターです。
同社の入門機相当の製品で宇。
複数の製品があります。
Vero V7シリーズは、一定の割合で再生プラスチックを採用する「サステナブル」な仕様です。
流通ルートで型番が2つありますが、性能差はないです。
KA2シリーズは、再プラの記述がないだけで、あとのスペックはV7と同じです。
KA3シリーズは、台座形状が丸形になり、スピーカーが付きます。
ただ、スタンドの稼働性自体は同じですし、そこまで大きな差はないです。
EK1シリーズは、KAシリーズよりチルトの稼動性が悪い(上20° 下5°)仕様です。
あとは変わりません。
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結論的にいえば、EK1を除けば、スピーカーも能力があるわけではないですし、仕様差は少ないで、値段で決めてOKでしょう。
以下、同時にみていきます。
パネルは、ノングレアのIPSです。
輝度(250cd/u)は普通ですが、コントラスト比(1500:1)色域(sRGB 99%)はそれなりに良いです。
2024年頃から各社増えてきたパネル種です。(このブログが定義した)IPS+の水準には至らないものの「ちょい上」IPSです。
応答速度は、4msです。
一部機種は(基準が緩い)VRBで1msとのスペックです。
GtoGは非開示ですが、実際は、最大4-5msほどでしょうし同じです。
画像補正機能は、最低限です。
一応、フリーカーレス機能と、ブルーライトカットは持ちますが、その程度です。
自動調整も特段強調できるものはないです。
スタンドは、いずれもチルト(上25°・下5°)のみです。
接続端子は、HDMIとD-Subを備えます。
D-subはそろそろ不要にも思います。
デジタル端子が1端子しかないですし、仕様はレトロです。
スピーカーは、総合4Wのステレオです。
保証期間は、パネルは1年です(本体3年)。
Veroシリーズは一時期5年のフル保証でしたが、やめたようです。
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以上、AcerのVero V7などのモニターの紹介でした。
パネルスペックは、輝度は普通ですが、コントラスト比はIPS系でもやや良い水準です。
ただ、画像補正にあまり個性がない上で、端子構成が古くさい上で、保証も弱めです。
チルト稼働のみのスタンドである点を含めてそこまでおすすめできません。
可動性のよいスタンドを装備する上位機が安いようならば、とくに候補にできます。
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このほか、Acerからは以上のような製品の展開があります。
簡単に紹介しておきます。
【27インチ】
【2025年発売】
29・Acer Vero B7 B277D6bmiprczx
¥35,409 楽天市場 (5/6執筆時
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1500:1
応答速度:4ms (GTG)
リフレッシュレート:最大120Hz
HDR:
USB給電:
接続端子: D-SUB HDMI1.4 DP1.2
スタンド:前後左右高さ回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵 (2W×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第1に、CB242YD3bmiprcxなどです。
同じグレードのカメラ・マイク付きです。
ウェブカメラは、500万画素で、マイク付きです。
顔認証(Windows Hello)に対応する水準で、WEB会議などもフルHDならば大丈夫です。
ただ、カメラの撮像素子やレンズのF値などの公開はなく、マイクも、最近多い、AIアルゴリズムでのノイズキャンセリングなどに対応するような説明はないです。
まあ、プライバシーシャッターはありますし、実用水準です。
接続は、D-SUB HDMI1.4 DP1.2です。
こちらもアナログ端子(D-sub)がありますが、デジタル2系統ですし、問題ないです。
USBハブは、USB-A(USB 3.0)が3つです。
スタンドは、一方、前後左右高さ回転ができる「パーフェクトスタンド」です。
調整幅は、高さ16.5cm、チルト角度(上35°・下5°)と左右(120°)と回転です。
また、VESAマウントも対応です。
保証は、本機もパネルは1年(本体は3年)です。
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結論的にいえば、上位機同様に、パネルスペックは悪くないです。
輝度は普通ですが仕事用ならば、むしろこの程度の方が(最低輝度が十分に落とせる点で)良いといえます。
スタンドの稼働性もこちらは良いので、カメラとマイクが欲しい場合は、選択肢にできます。
ただ、最近は、USB-C端子が付いて、オールインワン接続のモニターも増えました。本機は、そうではなく、PCとはオーディオケーブルと、ハブ共用のUSB-Bケーブルの接続は必要ですので、配線は煩雑でしょう。
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【2025年発売予定】【27インチ】
30・Acer SH272G0bmihux
¥------ Amazon.co.jp (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1500:1
応答速度:4-5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大120Hz
HDR:
USB給電:65W
接続端子: HDMI 1.4 USB-C
スタンド:前後 左右 高さ
VESA:100mm
スピーカー:内蔵 (2W×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第2に、SH242YG0bmihux です。
やはり、ビジネス用に向けた機種です。
パネルは、IPSです。
25年登場のここまでの機種とスペックは変わりません。
接続端子は、HDMI 1.4とUSB-Cが1つずつです。
USB-Cは65Wの給電対応で、この部分がここまでの他機に比べての特色です。
スタンドは、縦回転以外は、フル稼動です。
高さ(10cm)、チルト(上25° 下5°)は普通ですが、同社の丸形台座の場合、左右(スイーベル)が、360°回転なので、その部分の柔軟性が特長です。
Acerだと昔からあるタイプです。もちろん、配線による制限はありますが。
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結論的にいえば、65W給電が必要な方が選べば良いという製品です。
個人的には、このUSB-C端子の給電仕様で、1つ上でのカメラ・マイク付ならば「推せ」ますが、そうすると、電力的に厳しいのかなと思います。
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【2024年発売】【27インチ】
31・ Acer CB272E3bmirux
¥31,493 楽天市場 (5/8執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:1ms (VRB)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:90W
接続端子: HDMI USB-C
スタンド:前後左右高さ回転
VESA:100mm
スピーカー:内蔵 (2W×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第3に、CB272E3bmirux です。
やはり、ビジネス用に向けた機種ですが、ここまでの機種より1世代前の旧機です。
パネルは、一方、コントラスト比が1000:1になる旧仕様です。
これは、発売年の関係です。ただ、仕事ならば、このスペックでも問題ないです。
1つ上で見た機種からカメラ・マイクを省略した代わりに、90W給電のUSB-C端子をつけたモデルです。
90Wはかなり強力な給電力で、ゲーミング用ノートPCでも、急速充電できそうです。
応答速度は、GtoGではなく、VRB表記です。GtoGだと、5-6msかそれ以下でしょう。
スタンドの可動性は、良いです。
Acerでよく見る、ぐるぐる360度回るタイプです。
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結論的にいえば、仕事用のIPSパネル機で、ノートPCに強力充電できる製品を探している場合、値段によっては候補になりそうです。
また、USB-C電源だけで動くようなミニPC用にもニーズがあるかもしれません。
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【23.8インチ】
【2023年発売】
32・Acer AlphaLine KA272Ebmix
¥16,980 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
(廉価版スタンド)
32・Acer AlphaLine SA272Ebmix
¥17,800 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
応答速度:1ms (VRB)
接続端子: D-SUB HDMI
スタンド:チルト
33・Acer CB272Ebmiprx
¥18,799 楽天市場 (5/8執筆時)
応答速度:4ms (GTG)
接続端子: D-SUB HDMI DP
スタンド:前後左右高さ回転
解像度:フルHD(1920×1080)
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
輝度:250cd/u
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:
VESA:100mm
スピーカー:内蔵 (2W×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第4に、KA0 KA270Hbmixです。
同社の入門グレードのαラインの製品です。
ただ、パネルは、本機も旧仕様です。
パネルは、ノングレア(非光沢)のIPSです。
リフレッシュレートが高めの100Hzですが、同社のこのグレードの25年登場機より、コントラスト比が弱くなります。
スタンドは、下位機種はチルトのみです。
2種類ありますが、安い方が形状が異なり、若干安定性の部分で不利そうです。
上位機は、フルスペックのスタンドです。
Veroとは形状がことなり、ぐるぐる回せるAcerではお馴染みのタイプです。
可動幅は、高さ12cm、チルト(上25・下5)左右180度と回転です。
保証は、ただし、パネルは1年(本体3年)ですので、この部分では差があります。
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結論的にいえば、スタンドの稼働性の良いタイプで、価格重視ならば、わりと選べそうな製品の1つです。
ただ、画像補正などの個性はないので、あくまで、ストイックな仕事用という意味です。
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【2023年発売】
(通常版)
34・Acer AlphaLine KA0 KA270Hbmix
¥16,780 楽天市場 (5/8執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:VA ノングレア
コントラスト比:3,000:1
応答速度:1ms (VRB)
リフレッシュレート:最大75Hz
HDR:
USB給電:
接続端子: HDMI×2 Display port
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第5に、KA0 KA270Hbmixです。
こちらもαラインですが、パネルの種類が変わります。
パネルは、やや目が疲れやすいVAパネルです。
VAは動画視聴などにおいては「黒が締まる」メリットがあるものの、目が疲れやすいのが難点です。
スタンドは、チルトのみです。
今回の比較の主旨だと、少し選びにくい展開です。
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【27インチ】【2025年発売】
35・ Acer NITRO VG0 VG270Gbmipx
¥20,489 楽天市場 (5/6執筆時)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1500:1
応答速度:1ms (VRB)
リフレッシュレート:最大120Hz
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI 1.4×2 USB-C
スタンド:前後 左右 高さ
VESA:100mm
スピーカー:内蔵(2w×2)
保証期間:1年(本体は3年)
第3に、NITRO VG0です。
こちらは、ゲーム向けの機種として出しているものです。
リフレッシュレートは、ただ、新機種でも120Hzです。
ゲーム用の「本格機」とはまだまだ言えない水準です。
パネルは、IPSです。
スペックはここまでの機種と変わりません。
応答速度は、(基準の緩い)VRB 1msとの表記です。
ただ、GtoGだと新機種は最大4-5msあたりの普通のスペックです。
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結論的にいえば、ゲーム用入門機としてみても、物足りないスペックです。
この用途で考えているならば、【ゲーミングモニターの比較記事】で紹介したもののうち、安いものを選んだ方が良いと思います。
2-4・ベンキューのモニターの比較
続いてに、台湾のベンキューのモニターです。
【27インチ】
【2024年発売】
(本体白)
36・BenQ GW2786 GW2786TC
¥35,455 Amazon.co.jp (5/8執筆時)
36・BenQ GW2786 GW2786TC-JP
¥35,455 楽天市場 (5/8執筆時)
USB給電:65W
接続端子: HDMI DP USB-C
スタンド:前後左右高さ回転
(本体黒)
37・BenQ GW2790 GW2790T
¥27,091 Amazon.co.jp (8/20執筆時)
37・BenQ GW2790 GW2790T-JP
¥27,091 楽天市場 (8/20執筆時)
(ビジネス向け型番)パネルも3年保証
37・BenQ BL2790 BL2790T
¥(27,500) 楽天市場 (8/20執筆時)
USB給電:
接続端子: HDMI DP
スタンド:前後左右高さ回転
38・BenQ GW2790
¥22,182 Amazon.co.jp (8/20執筆時)
39・BenQ GW2790 GW2790-JP
¥22,672 楽天市場 (8/20執筆時)
USB給電:
接続端子: HDMI DP D-sub
スタンド:チルト
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1300:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
VESA:100mm
スピーカー:2W×2
保証期間: 1年(本体は3年)
GW2786TCなどは、台湾のPC周辺機器メーカーのベンキューが販売する製品です。
一般向けの製品ですが、仕事用としても高度な製品です。
複数の機種がありますが、後述するスタンドの仕様とUSB-C給電の有無、保証部分の違いになります。
なお、同社の場合、型番末尾が「-JP」の製品は、通常保証ほか、ドット抜け1ヶ月保証があります。
液晶パネルは、IPSです。
スペックは、輝度(250cd/u)、コントラスト比(1300:1で)、視野角(178°)、色域(sRGB 99%)です。
上表では、普通のIPSに分類されますが、その範疇で、スタンダードクラスのIPSより少し上級な仕様と言えます。
輝度が高ければ「IPS+」に届きますが、本機は「仕事向き」な仕様なので、無理に輝度を上げることの弊害(低機度調光の際の視認性の悪化)を避けるためもあって、(あえて)こうしているもと言えます。
応答速度は、5msです。
自動画質調整は、特段の名前はないですが、ゲーム・動画・写真などのモードはあります。
画質調整機能は、特長があります。
画質調整機能は、「目の優しさ」に関わる部分は、フリッカーフリー・ブルーライト軽減などの基本は当然おさえます。
その上で、このモデルは、環境光センサー(明るさセンサー)を搭載し、室内の明るさに応じた輝度調整にも対応します。
「ブライトネスインテリジェンス」(B.I. Gen2)という機能名です。第2世代機では、起点としたい明るさをユーザーが自由に決定できるようになり、利便性が増しました。
いずれにしても、適切な輝度でモニターを見ることは「目の疲れにくさ」にとって重要なので、今回の比較の趣旨からすると、「かなり良い製品」と言えます。
環境光センサーは、照明の明るさだけでなく、照明の色温度も検知して調整します。そのため、シンプルな明るさセンサーだけ搭載の他社機より、本機は能力が高いでしょう。
このほか、色調補正(赤・緑強調)、書類向けのePaperモードなど、目の優しさの配慮が行く届く製品です。
なおこうした設定は、Eye-CareUというアプリ設定できる利便性があります(Win・Mac)。
映像美の部分でも、同じく、環境光センサーを活かします。
画面内の画像も分析し、露出オーバーにならないよう輝度を的確に調整します。
方法は全く異なりますが、LGのブラックスタビライザーのように、映像のコントラストを鮮明にする効果が期待できます。
調整幅は、高さ13cm、チルト角度(上20° 下5°)と左右(90°)と回転です。
他社平均より若干狭めには思いますが、必要十分な水準です。
ただし、下位機だけはチルト角度のみの調整です。
モニターアームを別に買わないならば、おすすめしません。
接続端子は、下位機は、Display Port1つと、HDMIが2つです。
上位機は、Display Port・HDMI・USB-Cという構成で、より実用的です。
USB-Cは、ノートPCなどに対しての65W給電にも対応です。
15-16インチクラスのノートPCでも、さほど速度低下せずに利用中の充電も可能です。
上位機は、DP出力もあるため、デイジーチェーンで、マルチディスプレイ環境も構築できます。
また、速度はUSB3.0ですが、USBハブも2ポートあります。
スピーカーは、総合4Wです。
このほか、上位機だと、カメラは非搭載ですが、ウェブ会議などのニーズに、ノイズキャンセリング仕様のマイクを装備します。
カメラは、先述のように、USBハブもありますし、そちらを利用して別途取付式のものを導入しても良いでしょう。
保証期間は、本体3年、パネル1年です。
ただ、ビジネス用として売られるBL2790Tだけは、パネルを含めて3年と他社水準はあります。
なお、最近ベンキューは、一部の製品に、DELLやEIZOのように「ドット抜け(無輝点)保証」を付けはじめ、本機も対象になります。
ただし、型番末尾に「-JP」が付く機種のみで、期間も1ヶ月です。
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以上、ベンキューのGW2786TCなどの紹介でした。
USB-C給電ができる上、稼働性の良いスタンドを持つ部分で、他社の高性能機と競合できます。値段も安めかと思います。
特に「目への優しさ」へのこだわりは、(EIZOを除くと)他社よりこだわりを感じます。
自宅用で、昼夜で照明照度がかわるような環境ならば、環境光センサーは、高い実力を発揮するでしょう。
その部分を含めて、最終的な「おすすめ」は、記事の最後で改めて考えます。
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なお、同社の「アイケア」系モニターは以下のような下位機の展開もあります。
順番にみておきます。
【27インチ】
【2024年発売】
40・BenQ BL2790
¥(22,980) Amazon.co.jp (8/20執筆時)
接続端子: HDMI×2 DP
スピーカー:2W×2
保証期間:3年
(廉価版:アイケア機能なし)
41・BenQ GW2791 GW2791
¥18,870 楽天市場 (5/8執筆時)
接続端子: HDMI DP
スピーカー:
保証期間: 1年(本体は3年)
解像度:フルHD(1920×1080)
輝度:250cd/u
液晶方式:IPS ノングレア
コントラスト比:1300:1
応答速度:5ms (GTG)
リフレッシュレート:最大100Hz
HDR:
USB給電:
スタンド:チルト
VESA:100mm
第1に、BL2790です。
このグレードの下位機です。
パネル周りやアイケア周りの仕様はここまでの製品と同じです。
しかし、スタンドの稼動性が悪くチルトのみです。
第2に、GW2791です。
こちらは、廉価版です。
さらに、スピーカーがないほか、HDMIが1系統になります。
加えて、アイケア機能(ブライトネスインテリジェンス Gen2 )も省略ですので「ベンキューらしさ」があまりないと言えます。
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結論的にいえば、選ぶならば、先ほどの機種のほうが断然仕様が良いと言えます。
選ぶならばそちらでしょう。
次回に続く!
27型液晶モニターのおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は、27インチのFHDモニターの比較の2回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
3・27型フルHDモニターの比較 (3)
3-1:HP〈米国〉
3-2:フィリップス〈欧州〉
3-3:アイオーデータ〈日本〉
4・27型フルHDモニターの比較 (4)
4-1:JAPANNEXT〈日本〉
4-2:Lenovo シャオミ ほか〈各社〉
4-3:最終的なおすすめの提案【結論】
続く、3回目記事(こちら)は、HPなどの企業の製品を追加でみていきます。
液晶パネルの品質 ★★★★★
スタンドの性能 ★★★★★
動画ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の4回目記事(こちら)では、全体の結論として、今回紹介した全製品から、予算別・目的別に、Atlasのおすすめモニターを提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
3回目記事は→こちら
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