1回目記事からの続きです→こちら
3-1・エレコムのUSB-PD対応機
4回目記事のトップバッターは、日本のPC周辺機器メーカーで、エレコムのバッテリーです。
1・USBモバイルバッテリーの比較(1)
1-1:選び方の基本の解説 【導入】
1-2・Anker〈一般型〉
2・USBモバイルバッテリーの比較(2)
2-1・Anker 〈コンセント内蔵型〉
2-2・Anker 〈Qi充電型〉
3・USBモバイルバッテリーの比較(3)
3-1・Anker〈ケーブル直付型〉
3-2・Anker〈大容量型〉
4・USBモバイルバッテリーの比較(4)
4-1:エレコム
4-2:AUKEY
5・USBモバイルバッテリーの比較(5)
5-1:バッファロー
5-2:マクセル
5-3:他の企業
5-4:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も1回目記事の冒頭(こちら)で示した「選び方の基本」に即して、今回も説明していきます。
1・通常型
2・コンセント内蔵型
3・Qi充電型
4・大容量型
なおエレコムも、(Ankerほどではないですが)展開数が多いです。
そのため、アンカーと同じく、以上のように区切って、それぞれの製品をみていきます。---
なお、以下の記事では、Atlasのオススメポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う分を青字系で記していきます。
1・通常型のバッテリー
【2022年発売】
39・エレコム DE-C39-12000BK
39・エレコム DE-C39-12000WH
¥4,563 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:12000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力 :20W (12V 1.67A)
出力 :20W (12V 1.67A)
本体重量:約310g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:搭載
保証期間:1年
サイズ:長さ159×幅78×高さ17mm
DE-C39-12000シリーズは、エレコムが2022年から展開を始めた新製品です。
注目点は、電池の種類で、こちらはリン酸鉄リチウムイオン電池です。
最近スマホバッテリーで主流のリチウムポリマー電池や、以前からの(コバルト系)リチウムイオン電池より、低発熱・高寿命なので、電気自動車に採用されることが多い電池です。
スマホバッテリーでのこの2つの特長は活きるといえるので、面白い素材を使ったという印象です。
とくに、(パナソニック・ソニー撤退後)通常の2倍となる1000回の充放電対応を、公式に表明したモデルは久しぶりです。
充電容量は、12000mAhです。
重さは、310gです。
サイズは、長さ159×幅78×高さ17mmです。
それなりに薄めではありサイズ感は良いですが、この容量の製品として少し重めです。
(無理やり感がありますが)1グラムあたりの充電容量から、10000mAhに換算しても約250gということになるので、やはりこのように言えるかと思います。
端子構成は、USB-AとUSB-Cです。
後者は、充電と共用です。
出力は、USB-Cは、PD対応で、20W (12V 1.67A)です。
USB-Aは、一方、QC3.0互換表記はなく、12Wになります。
同時出力の場合、合計で20Wです。
日本メーカーの場合、あまり汎用チップを載せないようで、「中速充電」あたりの対応速度スペックがあまり良くない(あるいは、よく分からない)部分はあります。
エレコム USB コンセント 充電器 20W
¥1,199 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
入力は、20Wです。
充電に要する時間は、USB-C(PD)の20W給電ですので、約3時間です。
PD対応の20W以上の給電器を利用した場合の数字になります。
バッテリーの安全性は、温度センサーを含む、多重防護の記載があります。
耐久性は、1000回です。
リン酸鉄リチウムイオン電池は、この部分が「最大のメリット」と言えます。
パススルー機能は、対応です。
「まとめて充電」という名前です。最近は、Anker機に対応機が少なくなったので、出張時など、バッテリーの給電と、スマホ充電を一度にしたい場合、本機は有利です。
低電流モードは、搭載です。
保証期間は、1年です。
繰り返し充電寿命が長いので、もう少し長めでもいい感じはありますが、仕方ないでしょう。
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以上、エレコムのDE-C39-12000シリーズの紹介でした。
個人的に「中身のバッテリーの信頼性」は重視したいので、候補にしたい機種の1つになります。
パススルー・低電流モードをふくめて、機能面も充実しているので、問題ありません。あとは、電池の製造企業の開示があれば、完璧に思えます。
ただ、先述のように重さが少し課題です。
持ち運んで使うには、もうすこし軽いほうが良いと感じます。逆に、出張用・PC兼用だともう少し容量が欲しい部分はあるので、その部分で「中途半端感」は感じました。
ーー
以下、このほか、エレコムの販売する製品を順番にみておきます。
【2022年発売】
40・エレコム Stylxy EC-C06BK
¥2,672 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力 :20W (12V 1.67A)
出力 :20W (12V 1.67A)
本体重量:約268g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:搭載
保証期間:1年
サイズ:77×142×17mm
第1に、EC-C06BKです。
先ほどの機種とは容量を除きほぼ同じ仕様です。
革シボとシルバーという「クラシックカメラ風」が外観を持つのが特徴です。
ただ、本機は、はリン酸鉄リチウムイオン電池ではなく、普通のリチウムイオン電池になります。
したがって、低発熱・高寿命というポイントは「省略」になります。
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【2023年発売】
(USB-Cケーブルなし)
41・エレコム EC-C11BK
¥2,790 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
ブラック: EC-C11BK
しろちゃん:EC-C11WF
ホワイト: EC-C11WH
(USB-Cケーブルあり)
41・エレコム DE-C44-10000BK
¥3,498 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
ブラック: DE-C44-10000BK
ブルー:DE-C44-10000BU
ピンク: DE-C44-10000PN
しろちゃん:DE-C44-10000WF
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:2ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力:18W (9V 2A)
出力 :20W (12V 1.66A)
本体重量:約184g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:
保証期間:1年
サイズ:長さ114×幅60×高さ17mm
第2に、EC-C11BK です。
普通形状で、普通のリチウムイオン電池の下位機です。
2系統ありますが、USB-Cケーブルの有無以外は同じです。
USB-PDに対応する上で、USB-Aポートが2系統あるのは、最近だと割と珍しいように思えます。
充給電の速度も、それなりの速度です。
重量も、約184gと割と軽めです。
パススルーも対応です。
USB-Cが入出力共用で1端子ですので、USB-Cを利用したい場合、パススルー不可ですが、小型軽量機ですし、ここは妥協するべきところでしょう。
安全面でも、PSE基準に合致する上で、温度検知についても記載があります。
保証は、1年と短い部分はありますが、あとは、取り立てて欠点はみられません。
サイドに5段階の電源メーターも付属です。
---
結論的にいえば、日本企業の製品であることをマストとする場合で、USB-A端子が多い方が便利に感じる場合、選択肢になるでしょう。
アンカーの最新機に比べると、カラーの残量メーターや、USB-PD PPSを含めた最新機能は未搭載ですが、価格的には勝負になっています。
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【2023年発売】
【通常型番】(USBケーブルあり)
42・エレコム DE-C46L-10000BK
¥3,864 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(USBケーブルなし)
42・エレコム EC-C13LBK
42・エレコム EC-C13LWF
¥3,290 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
ブラック: DE-C46L-10000BK
ホワイト:DE-C46L-10000WH
ブルー: DE-C46L-10000PU
ピンク: DE-C46L-10000PN
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
【通常型番】(USBケーブルあり)
43・エレコム DE-C47L-10000BK
¥3,980 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(USBケーブルなし)
43・エレコム EC-C14LBK
43・エレコム EC-C14LWF
¥1,990 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
ブラック:DE-C47L-10000BK
ホワイト:DE-C47L-10000WH
USB-A出力:
USB-C出力:2ポート
蓄電容量:10000mAh
高速給電:USB-PD
入力:18W (9V 2A)
出力 :20W (12V 1.66A)
本体重量:約190g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:
保証期間:1年
サイズ:長さ81.5cm×奥行58cm×高さ26.5mm
第3に、DE-C46L-10000シリーズです。
端子構成は、USB-CとUSB-Aが1つずつです。
ただ、USB-C2系統となるDE-C47L-10000シリーズもその部分を除けば同じですので、同時にみていきます。
出力は、USB-Cで最大20W、USB-Aで12Wです。
2ポート同時利用する場合は、どちらの製品も15Wです。
ようするに、USB-PDに対応するUSB-C製品の充電をメインに考えた場合のみ、選択肢になる機種です。複数同時で使う場合、能力低下が著しい、変則仕様とも言えます。
入力は、こちらの18Wです。
充電時間は、適切な出力のUSBアダプタ・ケーブルをつ買えば、2.5時間です。
重量も、約190gと割と軽めです。
パススルーも、対応です。
安全面でも、多重防護などの記載があります。
保証は、1年です。
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結論的にいえば、1つ上の製品より同時接続時の速度低下が大きい製品です。
形状も、こちらは厚みがある製品なので、そこにも若干注意が必要です。
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【2024年発売】
【通常型番】(USBケーブルあり)
44・エレコム DE-C49-10000DGY
¥3,580 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(USBケーブルなし)
44・エレコム EC-C16BK
¥3,010 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
ダークグレー:DE-C49-10000DGY
ピンク:DE-C49-10000PN
パープル:DE-C49-10000PU
ホワイト: EC-C16WH
しろちゃん: DE-C49-10000WFEC-C16WH
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:
入力:15W (5V 3A)
出力:15W (5V 3A)
本体重量:約200g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:搭載
保証期間:1年
サイズ:長さ89.5×奥行63.4高さ23.5mm
第4に、DE-C49-10000シリーズです。
端子構成は、USB-CとUSB-Aが1つずつです。
こちらは、USB-PDやその他の互換規格に対応しない製品です。
出力も、入力も、15W水準という、普通の製品です。
充電時間は、4時間20分ほどです。あまり速くないです。
重量は、ただ、約200gと割と軽めです。
大きさは、同社がいうようにカードサイズですが、厚みはあります。
パススルーも、対応です。
安全面でも、多重保護の記載があります。
保証は、1年です。
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結論的にいえば、USB-PDにも、その他の互換規格にも対応表記がないので、スペックで言えば、例えばiOS系だと実際は12Wあたりの速度かと思います。
エレコム機を買うにしても、もう1ランク上を選んでも良いかと思います。
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【2023年発売】
45・エレコム EC-C05BK
45・エレコム EC-C05WF
¥2,330 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:
入力:15W (5V 3A)
出力:15W (5V 3A)
本体重量:約231g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:搭載
保証期間:1年
サイズ:長さ143×奥行70×高さ16mm
第5に、EC-C05BK です。
薄型形状の廉価版になります。
サイズは、長さ143×奥行70×高さ16mmです。
こちらも、15Wの充給電です(USB-Aは12W)。
ただ、パススルー非対応で、本体が重めです。
見どころはあまりない機種です。
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【2024年発売】
【通常型番】(USBケーブルあり)
46・エレコム DE-C66-10000BK
¥3,777 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(ケーブルなし)
46・エレコム EC-C37BK
46・エレコム EC-C37WF
46・エレコム EC-C37WH
¥2,490 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
ブラック:DE-C49-10000DGY
ブルー: DE-C66-10000BU
レッド:DE-C66-10000RD
しろちゃん:DE-C66-10000WF
ホワイト: DE-C66-10000WH
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:2ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:
入力:10W (5V 3A)
出力:15W (5V 3A)
本体重量:約230g
充電用端子: USB-C + microUSB
パススルー:
低電流モード:
保証期間:1年
サイズ:長さ140×奥行69×高さ15.5mm
第6に、EC-C05BK です。
こちらも薄型形状です。
ただ、1つ上の製品に、USB-A端子を増設した仕様です。
やはり、15Wの充給電です(USB-Aは12W)。
ただ、パススルー非対応で、本体が重めです。
やはり、そこまで見どころはあまりない機種です。
【2024年発売】
47・エレコム DE-C51L-10000BK
47・エレコム DE-C51L-10000WF
¥5,116 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:2ポート
高速給電:USB-PD
入力:20W (9V 2.22A)
出力:30W (20V 1.5A)
本体重量:約205g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:対応
保証期間:1年
サイズ:長さ106×奥行52.0高さ28.0mm
DE-C54-10000シリーズは、エレコムのスマホ用の高出力タイプです。
サイズは、長さ106×奥行52.0高さ28.0mmです。
今どきのモバイルバッテリーとしては、若干太めといえる製品です。
小さめですが、デジタル式の残量表示ができるのは、ワンポイントです。
重量は、約206gと軽めです。
昔から太めの製品の方が軽い場合はたまにありました。
バッテリー容量は、10000mAhです。
十分でしょう。
端子構成、30WのUSB-Cが2系統と、12W出力のUSB-Aが1系統です。
同時出力の場合、合計で24Wです。
入力は、USB-Cの片側を利用する共用式です。
そこは問題ないですが、入力は20Wと(悪くないにせよ)普通の電力です。
エレコム USB コンセント 充電器 20W
¥1,199 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
充電時間は、それでも2時間という数字を出していて、結構速いです。
むろん、USB-PD(20W)に対応する充電アダプタ・ケーブルは(他機同様)必要です。
安全面でも、PSE基準に合致する上で、温度検知についても記載があります。
保証は、1年です。
一方、電池寿命は標準の2倍で1000回です。
この数字は、昔パナソニックが出していた以外は、どこも出せない寿命で、大きなポイントです。良いことですが、バッテリーはふとしたことで不良になるので、やはり保証が長い方が安心です。
そのほか、パススルーも、低電流モードも対応です。
特にパススルー対応という部分は、同級のアンカーに比べても良いと言えます。
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以上、エレコムのDE-C54-10000シリーズの紹介でした。
エレコム製の10000mAh前後のモバイルバッテリーだけで言えば、上位と言える良い仕様に思います。ディスプレイも、アンカー機が「基本装備」という状況になっていたので、付属するのは良いことです。
あとは、保証の部分が課題ですが、パススルー充電(まとめて充電)に対応し、バッテリーとスマホが同時に充電できるのは良い点です。
アンカーだと、この速度クラスで対応機はないので、ワンポイントと言えるでしょう。
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このほか、エレコムからは、高出力タイプとして、次の機種も発売されます。
順番にみていきます。
【2024年発売】
48・エレコム DE-C69L-10000BK
48・エレコム DE-C69L-10000WF
¥5,112 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(ケーブルなし)
48・エレコム EC-C41LBK
48・エレコム EC-C41LWF
¥3,320 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-A出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力:30W (20V 1.5A)
出力:30W (20V 1.5A)
本体重量:約190g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:対応
保証期間:1年
サイズ:長さ81.5×奥行58.0高さ26.5mm
第1に、DE-C69L-10000シリーズです。
サイズは、長さ81.5×奥行58.0高さ26.5mmです。
重さは、190gです。
本機は、1端子ですが、片側ずつに配置することで、小型化を図った機種です。
厚みはありますが、問題ないです。ただ、デジタル残量計はなく、4段階のLEDでの表示に止まります。
端子構成は、USB-A(12W)、USB-C(30W)です。
ただ、同時利用の場合は、15Wと先ほどの機種と比べてもかなり落ちます。
USB-C端子は、入出力共用です。
充電時間は、本機も2時間です。
安全面では、多重保護の言及があります。
パススルー、低電流モードは、本機も対応です。
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結論的に言えば、200g以下の軽めで、30Wの高速充電対応という部分が目立ちます。
アンカーの30Wクラス機だとこのサイズはないので。
30W出力が活かせるスマホ(iPhone 15以降など)をお持ちで、それ1台だけ充電できればOKという場合、候補にできると思います。
一方、出張用などとしては、パススルーできるのは便利ですが、ポート数が少ないので、あまり向きません。
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【2024年発売】
49・エレコム DE-C70L-10000BK
¥5,178 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(ケーブルなし)
49・エレコム EC-C42LBK
¥3,320 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:2ポート
USB-A出力:
高速給電:USB-PD
入力:30W (20V 1.5A)
出力:30W (20V 1.5A)
本体重量:約190g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:対応
保証期間:1年
サイズ:長さ81.5×奥行58.0高さ26.5mm
第1に、DE-C70L-10000BKです。
1つ上の製品と同サイズ・スペックですが、両側がUSB-C端子になるモデルです。
あとは同じです。
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結論的に言えば、1つ上の製品よりも、30W出力が活かせるスマホ(iPhone 15以降など)には、より向く構成に思います。
この構成ならば、出張時に、パススルー充電する場合、iPhoneまでUSB-Cでつながるため、バッテリーも、スマホも高速充電できるからです。
個人的には、もっと端子があった方が便利なのですが、上図のような使い方で十分という場合、200gを切る軽さである部分を含めて、かなりよくみえる製品です。
エレコム 急速充電器 30W
¥2,290 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
ただし、この使い方をしたい場合、30Wの対応充電器は買ってください。
【2025年発売】
50・エレコム DE-C55L-9000LG
50・エレコム DE-C55L-9000B
¥4,563 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:9000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力 :30W (20V 1.5A)
出力 :45W (20V 2.25A)
本体重量:約350g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:搭載
保証期間:1年
サイズ:長さ106×幅31×高さ10.6mm
DE-C55L-9000シリーズは、エレコムが2025年から展開を始めた新製品です。
同社は電池部分に特徴のある製品を多く出しますが、本機もそうです。
こちらは、ナトリウムイオンモバイルバッテリーです。
最近レアアースを使ったバッテリーに対して、こちらは、持続可能な「ナトリウム」を原料に使っている部分で、特徴があります。
一方、良い部分もあり、リチウム系に比べて、熱暴走しにくいほか、特に、繰り返し充電耐性が、約5000回評価です。
毎日使っても10年以上という評価値で、実際的はに「永久」という言葉をあてても良さそうに思います。
充電容量は、一方、9000mAhです。
重さは、350gで、サイズは、長さ106×幅31×高さ10.6mmです。
容量に対する、重さやサイズは、課題があると言えます。
端子構成は、USB-AとUSB-Cです。
後者は、充電と共用です。
出力は、USB-Cは、PD対応で、45Wです。
蓄電容量を考えなければ、PC用にもモバイルなら使えそうです。
USB-Aは、18Wですが、まあ問題ないです。
同時出力の場合、合計で20Wです。
入力は、30Wです。
充電に要する時間は、2時間との表記です。
バッテリーの安全性は、先述のように、ナトリウムイオン方式は、そもそも発熱しにくい仕組みであり良いです。
その上で、放電時の環境温度として、高温耐性(50度)、低温耐性(-35度)の表記で、リチウム系と比べて、極地に相当に強いです。
とくに、日本だと寒冷地だと冬使えない場合があるので、このスペックは魅力です。
パススルー機能は、対応です。
低電流モードは、搭載です。
保証期間は、1年です。
ここは引き続き課題です
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以上、エレコムのDE-C55L-9000シリーズの紹介でした。
冒頭で見た同社の「リン酸鉄」のモデルよりも、さらに長寿命で極地耐性も強い点が「売り」でしょう。他社機より、これらの部分は、確実に優秀です。
一方、先述のように重さが少し課題です。あとは、バッテリー保証年数も、ここまでの「繰り返し充電耐性」があれば、もう少し長くして欲しい気もします。他の部分が先に壊れたら意味がないので。
こうした点と、値段面で、一般向けにはあまりおすすめできないのですが、環境耐性が高いリチウムポリマーに比べても、相当に極地耐性があるので、特に、ウィンタースポーツ愛好家などには、良い部分があります。
2・コンセント内蔵型のバッテリー
【2021年発売】
51・エレコム DE-AC07-10000BK
51・エレコム DE-AC07-10000WH
¥5,545 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力 :コンセント
出力 :20W (9V 2.22A)
本体重量:約275g
充電用端子:
パススルー:対応
低電流モード:
保証期間:1年間
サイズ:高さ90×幅81×奥行34mm
DE-AC07-10000シリーズは、エレコムの電源内蔵タイプです。
AnkerのPowerCore Fusion 10000と同じパススルー対応のコンセント給電タイプです。出張用などとして人気です。
充電容量は、10000mAhです。
重さは、278gです。
非内蔵タイプより50g前後重い水準です。
ただ、USBコンセント充電器を持っていくよりは総量は軽いです。
サイズは、高さ90×幅81×奥行34mmとなります。
アンカー機と比べると、わずかに蓄電量が多いですが、やや大きめになります。
重さはそう変わりません。
充電に要する時間は、公称で4時間30分です。
端子構成は、USB-Cが1ポートと、USB-Aが1ポートです。
出力は、USB-Cが最大20W、USB-Aが12Wです。
併用時は、最大15Wになります。
このあたりの仕様は、アンカー機と変わりません。
バッテリーの安全性は、過充電・過放電・過電流防止・短絡保護・温度検知機の記載があります。
ここもアンカーと同じです。
パススルー機能は、対応です。
低電流モードは、記載がないです。
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以上、エレコムのDE-AC07-10000シリーズの紹介でした。
アンカー機(9700mAh)と比べる場合、わずかに蓄電量が多いです。
ただ、保証年数ほか、本体がやや大きめになるのがモバイル用とてはネックでしょう。
3・ワイヤレス充電型のバッテリー
【2024年発売】
52・エレコム DE-C54-10000BK
52・エレコム DE-C54-10000WH
¥5,821 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(ケーブルなし)
52・エレコム EC-C26BK
¥4,040 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:
USB-C出力:2ポート
Qi充電:1ポート (7.5W)
高速給電:USB-PD
入力:20W (9V 2.22A)
出力:20W (9V 2.22A)
本体重量:約220g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:
低電流モード:
保証期間:1年
サイズ:長さ115×奥行66.6高さ20.1mm
DE-C54-10000シリーズも、エレコムのUSBバッテリーです。
本機は、アンカーにもあった、ワイヤレス充電(Qi)対応製品です。
MagSafe規格準拠で、マグネット吸着で充電できるiPhone専用となる製品です。
給電力は、ただ、Qi2水準ではなく、初代Qi世代相当で7.5Wです。
アンカー機で書いたようにQi2は、ワイヤレスで15W給電に対応になっているほか、安全面でも規格整備があったため、差があります。
重さは、220gです。
このタイプとしては軽めです。
バッテリー容量は、10000mAhです。
端子構成は、ワイヤレスほか、USB-Cが2ポートです。
出力は、20Wです。
合計2ポート利用する場合は、合計18Wになります。
USB-PDにも対応表明があります。
入力(本機への充電)も、20Wです。
充電時間は、3.5時間です。
そこそこ速いです。
安全性は、特別な工夫はないです。
パススルー機能は、未対応です。
あとは、言及したい違いはないです。
低電流モードは、記載がないです。
保証期間は、1年です。
アンカーに比べるとここが課題です。
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以上、エレコムのDE-C54-10000シリーズの紹介でした。
価格的にはこのタイプでは安めです。
ただ、肝心な充電速度の部分でQi2水準のバッテリーが出てきた現状では、若干選びにくい感じがあります。
4・大容量のバッテリー
【2024年発売】
53・エレコム DE-C52-20000BK
53・エレコム DE-C52-20000WH
¥7,250 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
【Amazon向け型番】(ケーブルなし)
54・エレコム EC-C24BK
54・エレコム EC-C24WF
¥4,040 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:20000mAh
USB-A出力:
USB-C出力:2ポート
高速給電:USB-PD
入力:20W (12V 1.67A)
出力:20W (12V 1.67A)
本体重量:420グラム
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:対応
低電流モード:
保証期間:1年
USB PD-PSS:
サイズ:長さ131.5 x幅69.3 x 高さ27.6mm
第7に、DE-C52-20000シリーズです。
蓄電容量は、20000mAhの大容量モデルです。
出力・入力とも20Wで、同時入力時で最大15Wです。
一方、端子は、いずれもUSB-C端子である部分は、用途によっては注意点です。
充電時間は、6時間表記です。
パススルーは、対応ですが、低電流モードは記載がないです。
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結論的にいえば、20Wクラスで探している場合、わりと安めに買える機種の1つとしてプレゼンスがあります。
ただ、これは他社も含めてですが、20000mAhだと、10000mAhの2倍以上で、本機の場合は厚みも出ますので、そのあたりは了解してください。
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【2021年発売】
55・エレコム DE-C34-20000BK
55・エレコム DE-C34-20000WH
¥3,858 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:20000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力:20W (12V 1.67A)
出力:20W (12V 1.67A)
本体重量:435グラム
充電用端子: USB-C(専用)
パススルー:対応
低電流モード:あり
保証期間:1年
USB PD-PSS:
サイズ:約150 x 75 x 27mm
第8に、DE-C34-20000シリーズです。
こちらも蓄電容量が、20000mAhで、1つ上のの旧機種と言えます。
入出力は、USB PD対応で、20Wの入出力に対応します。
出力端子は、先ほどの機種と異なり、USB-Aもあります。
また、USB-C端子が給電用・充電用と別々にある仕様です。
USB-Aは、ただ、定格12Wですので、弱めです。
2ポート利用する場合、合計で20Wまでですです。
充電時間は、6時間です。
低電流モード・パススルーもできます。
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結論的にいえば、この蓄電容量が必要で、かつ、USB-Aが必要ならばこちらでしょう。
ただ、個人的には10000mAhあたりで運用できるワークスタイルを模索した方が良いとは思います。
【2023年発売】
56・エレコム EC-C39BK
56・エレコム EC-C39WF
¥3,140 Amazon.co.jp (2/14執筆時)
蓄電容量:20000mAh
USB-A出力:2ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:
入力:15W (5V 3A)
出力:15W (5V 3A)
本体重量:約320g
充電用端子: USB-C(共用)
パススルー:搭載
低電流モード:
保証期間:1年
サイズ:長さ118×奥行72×高さ29mm
第9に、DE-C34-20000シリーズです。
蓄電容量は、こちらも20000mAhです。
入出力は、弱めの15Wです。
その代わり、重さが320gとこのクラスでは少し軽めです。
USB-Aは、同じ仕様の定格12Wですので、弱めです。
2ポート利用する場合、合計で15Wまでです.。
充電時間は、6時間です。
低電流モードの記載はなく、パススルーはできます。
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結論的にいえば、用途次第ではありますが、蓄電量と、出力のバランスがあまり良くないように思います。
おそらく、スマホの、あるいは、バッテリーへの充電時間をストレスに感じるでしょう。
4-2・無印良品のバッテリーの比較
続いて、無印良品のモバイルバッテリーです。
そこまで特徴的な構成ではないものの、2025年からの「参入」で、目新しかったので取りあげました。
【2021年発売】
57・無印良品 MJ-PSMB100
¥3,994 Amazon.co.jp (6/2執筆時)
蓄電容量:10000mAh
USB-A出力:1ポート
USB-C出力:1ポート
高速給電:USB-PD
入力 :コンセント
出力 :20W (9V 2.22A)
本体重量:約280g
充電用端子:
パススルー:対応
低電流モード:
保証期間:1年間
サイズ:高さ108×幅84×奥行38mm
MJ-PSMB100 は、無印良品のモバイルバッテリーです。
どこからからの調達でしょうが、同社らしい、シンプルな外観です。
充電容量は、10000mAhです。
重さは、280gで、サイズは、高さ108×幅84×奥行38mmです。
このタイプでは、ごくわずか大きめには思いますが、問題ないです。
LEDですが、残量メーターもあります。
非内蔵タイプより50g前後重い水準です。
入力は、コンセントです。
充電に要する時間は、4時間から5時間という記載です。
端子構成は、USB-Cが1ポートと、USB-Aが1ポートです。
出力は、USB-Cが最大20W、USB-Aが18Wです。
併用時は、最大15Wになります。
このあたりの仕様は、同じタイプの、アンカー機、あるいは、エレコム機と同じです。
バッテリーの安全性は、多重保護のようなものの、詳しい説明がないです。
パススルー機能は、対応です。
このシリーズは、コンセントに挿した状態で充電器として利用することが想定されるため、他社同様、この仕様です。
低電流モードも、記載がないです。
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以上、無印良品のMJ-PSMB100 の紹介でした。
必要な機能は備えている上で、安めという無印良品らしい機能性です。
一方、アンカーに比べて保証期間が短めなのがネックですが、このタイプでは、アンカーもあまり安い機種を出しませんし、率直に「安め」です。
新展開の企業なのでもう少し「様子見」したい感じもあります。ただ、個人的には信頼している企業の1つです。どこでもある無印良品ですし、出張先で「忘れた」ことに気づいたら、Atlasも(おそらく)これを買うでしょう。
次回に続く
USBモバイルバッテリーのおすすめは結論的にこちら!
というわけで、今回は、モバイルバッテリーの比較の4回目記事でした。
しかし、記事は、もう少しだけ「続き」ます。
5・USBモバイルバッテリーの比較(5)
5-1:バッファロー
5-2:マクセル
5-3:他の企業
5-4:最終的なおすすめの提案【結論】
電池の容量 ★★★★★
本体の軽さ ★★★★★
充電の速さ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
次回の、最終回記事(こちら)では、ここまで見ていない企業の製品をみたあと、結論編に入ります。
全機種の中から、目的別・予算別にAtlasのおすすめ機種!を選定したいと思います。
引き続きよろしくお願いします。
5回目記事は→こちら!