1回目記事からの続きです→こちら
3-1・山善のXグリルの比較
3回目記事のトップバッターは、山善の製品です。
はじめに「焼肉特化型」のホットプレートでは、歴史が長い東証上場の輸入商社です。
1・ホットプレートの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:象印〈日本〉
1-3:タイガー〈日本〉
1-4;アラジン〈日本〉
1-5:バルミューダ 〈日本〉
2・ホットプレートの比較 (2)
2-1:デロンギ〈イタリア〉
2-2:パナソニック〈日本〉
2-3:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-4:BRUNO〈日本〉
2-5:レコルト〈日本〉
3・ホットプレートの比較 (3)
3-1:山善〈日本〉
3-2:ザイグル〈韓国〉
3-3:その他の製品〈各社〉
4・ホットプレートの比較( 4)
4-1:最終的なおすすめの提案 【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿いながら、各機をみていきます。
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今回も、以下ではAtlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2021年発売】
44・山善 XGRILL +PLUS YGMB-X120
¥5,800 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
プレート寸法:約40×25cm
【大きめ】(2023年発売)
45・山善 XGRILL GRANDE YGMD-WX130(B)
¥7,600 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
プレート寸法:約47×24cm
対応人数:2−4人
加熱方式:電熱ヒーター
表面加工:フッ素コート
焼肉:波形プレート(穴あき)
たこ焼き:
減煙焼き肉グリル YGMB-X120は、日本の山善が販売する焼肉用のホットプレートです。
同社は、季節家電に強いイメージですが、格安な家電製品については全般的にプレゼンスあるといえる輸入商社です。本機も「煙の出にくさ・油ハネのすくなさ」を前面に出している製品です。
なお、2023年に同じ機能性をもつ大きめも登場しています。
本体サイズは、幅48.5×奥行28.5×高さ8.5cmです。
大きめは、幅58×奥行30×高さ8cmです。
プレートは、約40×25cmです。
大きめだと先述のように、約47×24cmになります。
網の部分以外でも焼ける点をふまえると、いずれにしても2-4人用でしょう。
加熱方式は、一般的な、電熱線を使った方式です。
ただ、プレートの裏面をX形状にする工夫と、表面をダイヤモンド形状にする2つの工夫で、余分な油を落としやすくしています。
他社でも、(主に)味の面でこうした工夫をする製品はありますが、本機は、油煙を削減するためにこの仕組みを使います。
実際、80%の削減という数値が示されますが、まあ妥当なところでしょう。
温度設定は、保温80度と、強・中・小の3段階です(最大230℃)
本体のお手入れは、電源まわりを除けば、バラして全て掃除できます。
ただ、フッ素加工が表面だけなので、この部分はネックです。
安全面では、特段の工夫はみられないです。
感熱棒は差し込み式です。
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以上、山善のXGRILL +PLUS YGMB-X120 の紹介でした。
難しい工夫をしているわけでもないですが、油落としによる、煙の防止は理に適っており、この部分に工夫を加えたのが評価できます。
サーモやコーティングなどに値段が見えるので、(この値段の製品だけ見ても)ベストではないですが、しっかり、温度を調整し、適切な温度に設定して使うならば、煙対策の部分は額面通りにはいくでしょう。
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このほか、同社は、XGRILLシリーズとして以下のような製品展開があります。
【2024年発売】
(電源コード 2.7m)
46・山善 XGRILL TRIPLE YHP-TX130(B)
¥8,980 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
(電源コード 2.2m)
47・山善 XGRILL TRIPLE NEHP-013TX
¥21,230 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:2−4人
加熱方式:電熱ヒーター
表面加工:フッ素コート
プレート寸法:約47×24cm
焼肉:波形プレート(穴あき)
たこ焼き:28個
第1に、XGRILL TRIPLE YHP-TX130(B)です。
電源コードの長さが短めの製品(EHP-013TX)もありますが、そのほかの性能は同じです。
写真で分かるように、減塩グリルに、たこ焼き・平面プレートも付けたものです。
たこ焼きプレートは、直径43×深さ25.5mmです。
他社は40mm(30個)が多いので、28玉ながら大玉が作れます。
もう少しフチが高い方が作りやすくありそうですが、ワンポイントでしょう。
平面プレートは、普通のものです。
ただ、お好み焼きなどを作るさい、上ぶたが立てられるのは結構良い工夫でしょう。
サイズは、他機と若干異なりますが、いずれにしても2-4人用です。
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結論的にいえば、主にはXカットの焼肉プレートが欲しい方に向きます。
その上で、他の調理にも使いたい方はこちらを選ぶとよいでしょう。
新しく加えた2つのプレートにも、それぞれ「ワンポイント」の工夫があるのは、好感がもてます。
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【2024年発売】YGME-FX100(B)
48・山善 XGRILL PREMIUM YGMC-FX100
¥10,800 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:1−2人
プレート寸法:約30×20cm
たこ焼き:
【2021年発売】
49・山善 XGRILL PREMIUM YGMC-FXT130
¥17,059 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
(たこ焼きプレートなし)
49・山善 XGRILL PREMIUM YGMC-FX130(B)
¥13,940 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:2−4人
プレート寸法:約36×22cm
たこ焼き:24個
加熱方式:電熱ヒーター
表面加工:フッ素コート
焼肉:波形プレート(穴あき)
第2に、XGRILL PREMIUM YGMC-FXシリーズです。
こちらは、減煙部分で本機の上位機になります。
プレートサイズは、2サイズです。
大きい方でも下位機よりやや小さめですが、2-4人用の水準ではあります。
小さい方は、1-2人用の小型です。
構造は、先ほどの機種と基本仕様は同じです。
ただ、下部にファンを付けて、煙をフィルターでこすような構造で、煙を部屋に充満しにくくしています。
のちほどみる、スモークリーンIIIが先行していた発想で似ていますが、本機はフィルター式なので、その部分の手入れは必要です。
ファンユニットも、油分を含むので手入れは必要ですが、洗うにしても構造が結構複雑なので、この部分は、課題でしょう。
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【2023年発売】
50・ピーコック魔法瓶工業 WY-E130(B)
¥7,227 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:2−3人
加熱方式:電熱ヒーター
表面加工:フッ素コート
プレート寸法:約30×22cm
焼肉:アーチ型プレート(穴あき)
たこ焼き:
このほか、他社ですが、ピーコック魔法瓶も焼肉プレートを出します。
本機は、ファンなどは使わず構造上の工夫で、煙対策している製品です。
全体が孔に見えますが、真ん中部分が孔で、そこに向かって傾斜があり、油切れを良くする仕組みです。
なお、感熱棒は差し込み式です、
水洗いできますが、差し込み口部分を濡らさないよう、上を向けて洗う機種です。やや気を使う部分はあるでしょう。
3-2・ザイグルのグリラーの比較
つづいて、「焼肉特化型」の製品を出す韓国のザイグルの製品です。
焼肉の本場からの輸入製品で、ギミックもインスタ映えするので、広範な層に人気があります。ホットプレートというより、アラジンのような「グリラー」型です。
【2022年発売】
51・ザイグルサークル炙輪 NC-400
¥22,500 楽天市場 (4/25執筆時)
【旧製品】NC-300後継機
51・ザイグルプラス JAPAN-ZAIGLE PLUS
¥16,280 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:3−5人
加熱方式:遠赤カーボン
表面加工:フッ素コート
プレート寸法:40cm/32.4cm
焼肉:波形プレート(穴あき)
たこ焼き:
ザイグルサークル炙輪は、焼肉の本場韓国のメーカーで、テレビ通販で話題が沸騰したユニークな焼き肉用ホットプレートです。
ザイグルプラスは、実際的に本機の旧製品です。
色以外の仕様は、Atlasが見た限りですが同じです。
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結論的にいえば、在庫があるうちは「ザイグルプラス」で良いでしょう。
付属するプレートは、新旧ともに、網目のグリルプレートとフラットプレートです。
フラットプレートは、しきいがあるので、汁気のある食材にも使えます。
半分ずつ2セット付属するので、写真のような併用も(原理的に)可能です。
本体サイズは、直径40cmです。
ほぼプレートと同様のサイズですが、家庭用としても大きめです。
加熱方式は、赤外線ヒーター(遠赤カーボン)です。
上部にヒーターを搭載し、遠赤外線で肉を焼いていく仕組みです。
輻射熱を併用する方式なので、油飛びやけむりが出にくく、家庭での焼肉の最も嫌な部分を緩和できます。また、プレートが高温にならないので、肉の焦げ付きなども控えめです。
火力は、遠赤カーボンの場合、アラジンのグラファイトヒーターと同じで、直上からでも表面の加熱力が高いので、焼肉向きです。
仕組み的に煙が出にくいのも、それと同じです。
比べると、僅かですが、使用開始前の速暖性が落ちるのと、近赤外線量が少ないので、厚みのある食材への熱の浸透は少し弱めに思えます。
ただ、表面火力が重要な焼肉なら問題ないです。魚でも、本機に乗る程度のものならば、しっかり加熱可能でしょう。
本機の場合一、般的な温度調整ダイヤルほか、8段階の高さ調節で火力を変えられます。
なお、背を低く調整すると照射範囲は狭まる仕様ですので、熱ムラと「バーター」には鳴ります。
また、ヒーターの特性から言えば、焼き上がりにかかるまでの時間が若干ですが長いとも言えます。
ただ、これは使用方法によるところもあり、すみに置く野菜などを火の通りが良いように、気をつけて小さめに切るのがコツと言えると思います。
本体のお手入れは、上部の鉄板は水洗いできる仕様です。
お手入れ面でも配慮があります。
ただし、汁受け皿を持つ方式なので、その部分の掃除は必要です。
安全面では、一方、センサーや、マグネットプラグなどの特別な工夫はないです。
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以上、ザイグルプラスの紹介でした。
かなり特殊で、コツが必要なホットプレートです。
しかし、焼肉専用で考えるならば、良い選択肢です。新築物件や賃貸物件など、煙を出す料理に抵抗がある方は、特に良いでしょう。
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なお、ザイグルは、売り方が「通販番組的」な製品なので、商品ラインナップが分かりにくいのが、難点です。
ただ、結論的にいえば、普通に「焼肉メイン」に考えるならば、8段階の高さ調整が可能で、大人数に対応もできるザイグルプラスが総合的には最もバランスがとれた製品です。
【2020年発売】
【1枚プレート】
52・ザイグル炙輪(あぶりん) kjs1111
¥39,382 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:1−2人
加熱方式:遠赤カーボン+電熱線
表面加工:フッ素コート
プレート寸法:27.4cm×16cm
焼肉:波形プレート(穴あき)
たこ焼き:
ザイグル炙輪(あぶりん)は、韓国のZAIGLEの販売する焼き肉用ホットプレートです。
本体サイズは、幅34×奥行16cm×高さ25cmほどです。
焼肉専用機では、かなりコンパクトと言って良いです。
プレートは、通常の横長プレートは、27.4cm×16cmですので、1-2人向きです。
このほか、別売で、ワイドプレート・ワイドフラットプレートがあります。
以前はセット販売があったのですが、今は見られませんので、手に入るかは不明です。
フラットプレートは穴がないので、焼きそばなどの大量調理にも向きます。
加熱方式は、一方、本機は、上下ダブル加熱方式です。
ようするに、上部のカーボンヒーター(赤外線)のほか、プレート下部にシーズーヒーター(電熱線)を新たに装備します。
ザイグルの欠点は、焼けるまでのスピードでしたので、そこに手を入れた形です。
一方、電熱線での下から加熱が伴う場合、上部加熱式のザイグルの良い点だった、煙・油ハネの少なさ・焦げ付きの少なさが犠牲になりそうです。
ただ、この部分は、調理時間の経過後、プレートを加熱しすぎない「おりこう加熱」で対策がみられます。ただし、メーカーによると煙の出にくさでは、上部加熱の他機よりは少し負けます。
本体のお手入れは、上部の鉄板は水洗いできる仕様です。
また、穴から落ちた油については、機能的な水受けから出せる構造で、機能的です。
安全面では、下位機種同様、特段工夫はなく、ケーブルも直付けです。
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以上、ザイグル炙輪(あぶりん)の紹介でした。
登場後の数世代の改良で、スピードという最大の課題に手を付けた新製品です。その上でコンパクト性も追求されているので、まさに「ザイグルの上位機」といって良いでしょう。
一方、本機は上火加熱(遠赤)だけの加熱もダイヤルで調整可能ですが、弱火(保温)以上はだせません。グリル用途の場合、注意してください。
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53・ザイグル パーティー2 ZAIGLE ZG-KJS1333
¥19,800 楽天市場 (4/25執筆時)
なお、ザイグル系で一般の電気店ルートにも流通するザイグル パーティー2については、上部のヒーターが固定です。
利用上あまり問題ないですが、お手入れや調理後の取り出しの際に、動く方が多少便利とは言えます。
先ほどの機種も、電源ONの際に回すと切れるような仕様なので、安全面で問題ないですが、電気店ルートということで、安全性により配慮したのかもしれまません。
ただ、基本的に値段で決めて良いかと思います。
3-3・その他のホットプレート
最後に、ここまで見ていない企業の製品をまとめて見ておきます。
54・シナジートレーディング スモークリーン DSK2002
¥10,580 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:2−4人
加熱方式:遠赤外線ヒーター
表面加工:フッ素コート
プレート寸法:23×38cm
焼肉:波形プレート(穴あき)
たこ焼き:
スーパー吸煙グリル スモークリーンIII は、大阪の輸入商社のシナジートレーディングが販売する製品です。
同社は、中国製のキッチン家電を日本にいくつか輸入していますが、ホットプレートは、この機種が唯一です。
本体サイズは、プレートが23×38cmですので、4人家族程度の焼肉ならば余裕でこなせるでしょう。
加熱方式は、遠赤外線ヒーターの採用が明言されます。
穴あきプレートの採用もあわせて、焼肉には向く製品です。
一方、この製品は、側面に静音ファンを装備し、煙(油煙)を吸いこみます。
吸いこんだ油分は空気で冷やされて、下部の油受けに溜まる構造です。フィルターを利用しないので、メンテも楽です。
山善でみた方式と似ていて、だいたい同じです。
本体のお手入れは、電源まわりを除けば、バラして全て掃除できます。
この点は、気が利いています。ただ、シロッコファンの部分など、洗うべき部分の構造は少し複雑ではあります。
安全面では、特段の工夫はみられないです。
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以上、スーパー吸煙グリル スモークリーンIII の紹介でした。
割とロングセラーな機種なのですが、これは「煙対策」が優れているからでしょう。
一方、ファンを伴う構造的もあり、1200W機としては最高温度の部分で難があり、多人数の焼肉用としては、この部分は「課題」です。
55・プリンセス テーブルグリル ピュア
¥16,800 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:2−4人
プレート寸法:幅56×奥行25.5cm
56・プリンセス テーブルグリル ミニピュア
¥11,900 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:1−2人
プレート寸法:幅39×奥行25.6cm
加熱方式:電熱ヒーター
表面加工:セラミックコート
焼肉:湾曲プレート(穴あき)
たこ焼き:
テーブルグリル ピュア 103030 は、オランダの新興調理家電メーカーのプリンセスが販売するホットプレートです。
小型モデルとして、テーブルグリル ミニピュア103035もあるので、同時にみていきます
本体サイズは、大きな方で、幅61.4.x奥行22.2x高さ7cmです。
まな板のように長細い形状で、大きめのファミリーサイズです。
小さな方は、幅39.4.x奥行.22.2x高さ7.5cmとなります。
加熱方式は、こちらも一般的な電熱線を使った方式です。
付属するプレートは、着脱できない湾曲したセラミックプレートのみです。
ただ、写真のようにテーブル映えするセラミック製のプレートで、デザイン性の高いモデルです。
従来のホットプレートの常識を覆す「オシャレさ」で、正直びっくりしました。プレートサイズも、幅56×奥行25.5cmと大きいです。
また、湾曲したセラミックプレートの真ん中には穴があり、油受けに油が落ちる仕様です。
表面加工は、セラミック加工がなされています。
ただし、タイガーのセラミックコーティングとことなり、一層目にセラミック加工がなされるため、肉などをこんがり焼くのが得意です。
遠赤効果も期待できます。
本体のお手入れは、一方、セラミック加工は、フッ素加工より一般的に焦げ付いた場合の手入れはたいへんです。
ただ、本機は「ノンオイル調理OK」で、利用後もに「ふき掃除でもOK」とされます。
おそらく、サーモスタット(温度調整装置)を、過熱しにくいように調整しているのでしょう。
ただ、セラミック加工ですので、相当丁寧に利用しないと、長期的にはあまり期待できない部分はあるかもしれません。
また、レビューについても、本機は「インスタ映え」的な意味で買う人が多いものなので、長期間使い込んだときに果たしてどうなのかは、(セラミック加工だけに)注意してください。
とはいえ、外せるので、水洗いしたい場合も対応できますし、無駄になることはないでしょう。
なお、本機には、真ん中に油を落とすための穴があり、その底面に取り外しできるオイルトレーがあります。オイルトレーは外して水洗いできます。
収納性は、電源ケーブル(感熱棒)も取り外せますので、それなりに良いです。
安全面では、本機は本体を外せない構造ですので、プレート取り付けに関わるトラブルからはフリーでしょう。問題ないと思います。
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以上、プリンセスのテーブルグリル ピュアの紹介でした。
デザイン性が高く、来客時に「受ける」こと間違いない製品だと思います。
一方、セラミック加工の部分の機能部分の保ちについては、さほど期待値は高くないでしょう。
焼肉を含めてこびり付くような食材への長期的対応力については課題と言えます。
57・ アイリスオーヤマ IHU-A10-B
¥10,970 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:1−2人
加熱方式:埋込ヒーター
表面加工:フッ素樹脂
プレート寸法:約幅40×奥行25cm
焼肉:
たこ焼き:
IHU-A10-Bは、アイリスオーヤマが販売する薄型プレートの製品です。
サイズは、幅46.5×奥行26.6×高さ6.2cmです。
加熱方式は、埋込ヒーター式です。
本機は、プレートだけで熱源ユニットが見あたらない見かけです。
これは、ヒーターがプレートと一体型で、埋め込まれているからです。
ヒーター自体は、電熱ヒーター(シーズーヒーター)でしょう。それを金属(アルミ)に鋳こんである仕様でしょう。
温度は、3段階で調節可能です。保温もできます。
なお、似た方式は、他社に先行例( J-FUN abien MAGIC GRILL JF-MG02)がありました(上図)。ただ、2025年4月に破産手続開始で現在販売停止で、手に入らない状況です。
abienモデルは、ヒーターが異なっていて、高密度な薄型サーキットヒーターを複雑な経路で回して、熱回りを均質化する仕組みでした。
アイリス機は、ヒーター種などは非開示ですが、埋め込んで一体にして見栄えをよくしている部分では、その方式の後発機じといえ、薄型でスタイリッシュです。
付属するプレートは、したがって、一体型プレートのみです。
プレート自体にフチが浅いので、このタイプは料理によっては飛び散りはあるでしょう。
足もとは、はめ込み式で、ズレないような配慮もあります。
表面加工は、フッ素加工がなされます。
本体のお手入れは、ユニット一体型ですが、普通に水洗いできる仕様です。
収納性も、シンプル構造で、立て掛けで置けますし、配慮があります。
安全面は、ケーブルについては、マグネット式にはなっていません。
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以上、アイリスオーヤマのIHU-A10-Bの紹介でした。
薄型の製品は、現行機でも他にありますので比較は必要でしょう。
ただ、薄型でシンプルなデザイン性で、見栄えがあり、保管しやすい形状である部分は評価できるでしょう。
気になるのは、埋込式になった場合の源の温度です。1300W機ですので、おそらく問題ないと思いますが、最大温度は不明です。
また、ひちはありますが、低いので、飛び散り部分で、焼肉にはあまり向かないかなと思います。短時間で焼き上げて、保温にできる点では、ステーキ的なものには向くでしょう。
あとは、飛び散らない料理(焼きそばなど)なども、もちろん問題ないです。

58・ラドンナ Toffy スリムグリルプレート K-GP2-PA
¥16,500 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:2-4人程度
加熱方式:シートヒーター
表面加工:フッ素樹脂
プレート寸法:約幅47×奥行27.5cm
焼肉:
たこ焼き:
K-GP2-PA は、ラドンナの販売するホットプレートです。
セレクトショップ系家電が得意で、ペールグリーンのキッチン家電は最近よくみかけます。
本体サイズは、幅50.3.x奥行28x高さ3cmです。
プレートは、約幅47×奥行27.5cmです。
焼き面は割と大きめです。
加熱方式は、本機は、薄型のシートヒーターを利用するものです。
この方式の場合、中央部の火力が心配ですが、(先行したabien MAGIC GRILL と同じで)、中央部を複雑な構造にすることで、配線で工夫しています。
温度設定は、ただし、最大220度です。
250℃は不要としても、一般的なホットプレート(230度)より多少火力が弱めになります。
付属するプレートは、黒色のプレートのみです。
アイリス機と同じでフチはありますが、このタイプは、焼肉だと飛び散りはあるでしょう。
串焼きなどには良さそうです。
表面加工は、フッ素です。
本体のお手入れは、本機は、プレートを外し普通に手洗いできます。
収納性は、スタンドを展開すると縦置きできる仕様です。
安全面では、ケーブルについては、マグネット式にはなっていません。
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以上、ラドンナの K-GP2-PAの紹介でした。
外観のスマートなデザイン性や、手入れのしやすさなどこのタイプだと工夫がある後発機であると思います。
先述のように温度がさほど出せない製品ですが、飛び散りを考えるともともと焼肉などには向かない仕様ですので、そこは問題ないかと思います。
割と安めですし、大人数も使えそうなので、結構人気になりそうな感じがあります。
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なお、埋込式ヒーターを利用している製品が他にもあります。
簡単に確認しておきます
【2024年発売】
59・コイズミ スマートクックプレート KHP-0901/K
¥12,827 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:1-2人程度
加熱方式:シートヒーター
表面加工:フッ素樹脂
プレート寸法:約幅38×奥行29.5cm
焼肉:
たこ焼き:
第1の、コイズミの KHP-0901です。
同じようなフィルムヒーターを利用した小型機が出ています。
サイズは、幅395×奥行295×高さ52mmです。
プレートは、幅38×奥行29.5cmですので、1-2人用あたりのサイズです。
しっかりフッ素コートがあります。
温度的に、焼肉は想定しないものです。
お好み焼きあたりならもんだいないでしょうが、そこまで火力は出せないという点は留意事項です。
ヒーターは、本機も、シートヒーター(フィルムヒーター)です。
立ち上がりは、100度まで65秒と優秀です。
小型なのでそこまで問題ないでしょうが、ヒーター配置は普通で熱ムラ対策の言及はないです。
安全面は、マグネットプラグで、問題ないです。
お手入れも、シンプル構造で、簡単です。
収納も楽でしょう。
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結論的にいえば、そもそも焼肉利用は前提としない機種ですので、200度までで火力が構わない使い方ならば、シンプル形状で、安めといえますし、良いかと思います
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【2024年発売】
60・サンコー Everill HPLT24HBK
¥14,800 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:1-2人程度
加熱方式:シートヒーター
表面加工:フッ素樹脂
プレート寸法:約幅37.4×奥行25.4cm
焼肉:
たこ焼き:
第2に、サンコーのEverill HPLT24HBKです。
サンコーは、ユニーク家電の企画で有名な秋葉原の企業です。
サイズは、幅410×奥行281×高さ85mmです。
コイズミとサイズは変わりません。
なお、コントローラー込みの場合、横サイズは492mmです。
立てた状態の高さは(恐らく熱源の問題もあり)8.5cmと、このタイプでは高めですが、通常のホットプレートよりは低いですし、問題ないです。
プレートは、幅37.4×奥行25.4cm です。
1-2人用あたりのサイズです。
本機も、フッ素コートがあります。
パワーは、一方、2段階(170度〜230度)です。
最大温度は、230度と高いです。
へりもそれなりに高く最大温度も高いので、焼肉利用もある程度想定しています。
ただ、専用機ではないですし、飛び散りはするでしょう。油落としの溝もないです。
ヒーターは、本機も、シートヒーター(フィルムヒーター)です。
配線パターンは、写真を見る限り、旧Abein機並に複雑で、熱ムラは少なそうに見えます。
収納は、折りたたみ式台座である部分を含めて楽です。
安全面は、マグネットプラグは、非対応です。
お手入れも、シンプル構造で、簡単です。
プレートはそのまま洗えます。
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結論的にいえば、スタンド台座は「映えない」実用重視ですが、収納はこのほうが楽そうです。重さも軽いので、持ちはこびも楽です。
一方、本機は、温度の表現力が、230度と170度だけです。焼きそばやお好み焼き、餃子などは、その中間あたりの温度が欲しい気もしますし、ホットケーキなども温度が高すぎるようには思います。
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【2024年発売】
61・ラッセルホブズ ベーシックホットプレート 3100JP
¥6,000 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:1−2人
加熱方式:
表面加工:フッ素コート
プレート寸法:約30×20cm
加熱方式:電熱ヒーター(埋込式)
焼肉:(対応)
たこ焼き:
第3に、英国のラッセルホブズの 3100JPです。
日本の大石アンドアソシエイツが輸入してます。製造はアジアでしょう。
サイズは、幅440×奥行255×高さ60mmです。
こちらも1-2人用の小型です。
プレートは、だいたい幅30×奥行20cm です。
本機も、フッ素コートがあります。
パワーは、ダイヤル式で無段階ですが、80℃〜230度の幅です。
ただ、おそらく、本機はキッチリした温度表現はできないでしょう。
ヒーターは、埋込式です。
おそらく、フィルムヒーターではなく、普通に電熱線を埋め込んでいると思います。
加熱も200度まで2分との表記で、熱回りも普通なので。
一方、構造的に本機は、油受けがあります。
焼肉にはそもそも向かないので、個人的には、トングか箸で、キッチンペーパーで拭けば足りるようには思いますので、掃除部分が増えるだけ手間に思います。
あとは、特段言及したい部分はないです。プレートは水洗いでき、フッ素加工もあります。
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結論的にいえば、「ラッセルホブズ」ブランドの製品にしては、デザイン面も、機能面も、あまり見どころがないように思います。
「ベーシックホットプレート」という製品名ですし、できるだけ、安くというコンセプトかと思います。
【2024年発売】
62・evercookDECO DUO GRILL HPY-121BK
¥39,800 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
62・evercook DECO DUO GRILL HPY-121(KA)
¥11,756 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:2−4人
加熱方式:
表面加工:フッ素コート
プレート寸法:約20×20cm
加熱方式:電熱ヒーター
焼肉:(対応)
たこ焼き:
DECO DUO GRILL HPY-121は、ドウシシャが販売するホットプレートです。
家電ほか、フライパン出すことも有名な日本の家電商社ですが、フライパンのブランド名( evercook)で出した製品です。
2系統の型番が見られますが、性能は同じです。
本体サイズは、幅420×奥行300×高さ80mmです。
プレートサイズ的に、2-4人用といったところです。
なお、折りたたみ式ですが、真ん中のスリットは油落とし用になります。
1枚での利用ができる部分は結構考えています。
加熱方式は、普通の電熱線式(シーズヒーター)です。
こちらは、薄型のサーキットヒーターではなく、アルミダイカストのプレート下部に、普通の電熱線を埋め込んだ形状です。
ヒーターとプレートが密に接触するので、熱ムラが少ない利点があります。
この部分で、温度が安定するので「減煙モード(170度と200度)」では、不意に温度があがらず、煙が出にくいとされます。
一方、このモードでは油ハネもしにくいとされますが、やはり、見映え重視の構造上、そこは課題でしょう。
温度調整は、220度までの5段階です(80 140 170 200度)です。
半面で600Wのヒーターが2面で、それぞれで温度調整できます。
ただ、強火力だと、油飛びと煙は出やすいでしょう。
なお、焼肉とステーキはこの温度です。
本体のお手入れは、いくつかの手順を要します。
本機はパワフルなヒーターを埋め込んでいる関係で、蕪に遮熱板があります。そちらのをロックで外した上で、スリットの下にある油受けトレー、端の油受け容器とそのふたを洗います。
プレートも、電熱線は埋込ですが、裏面に凹凸はあるので、全体としてメンテは、他機より「手間」に思えます。
本体ほか、銀色の遮熱板も洗えません。
安全面では、コードは取り外せない仕様です。
一方収納は、折りたたんで長方形で収納できるので、割と便利です。
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以上、ドウシシャのevercook DECO DUO GRILL の紹介でした。
総じて、既存のホットプレートの良いところを組み合わた面白い製品に思えますが、課題もあるでしょう。
使ったあとの収納性は、折りたたみ式方式の本機の最も良い部分です。
煙が出にくい温度(170度、200度)で作るもの、あるいは、お好み焼き(まぜ焼き)など煙が出ないものならば高温でも問題なく使えると思います。
一方、焼肉やステーキなどの温度(220度)だと恐らく、煙と油ハネに困る仕様です。
あえて言えばですが、焼肉は2面それぞれで温度調整できる仕様であることを考えると、煙に関しては対策は可能だと思います。
焼けたものは素早く別面に置くような使い方、前半と後半で、鉄板の利用法を入れ替えるなどすれば、対策はある程度できるでしょうから。
しかし、油飛びは、デザイン重視でベゼルが低めである点で、やはり、どうしてもある程度の「覚悟」が必要に思います。この形状の他社機と同じです。
このほか、片付け(洗い物)自体は、洗い物の点数や、プレートの形状を含めてそこまで楽でないのが課題に見えます。
【2022年発売】
63・KOIZUMI KSG-1201/H
¥9,970 楽天市場 (4/25執筆時)
対応人数:2−4人
加熱方式:電熱ヒーター
表面加工:セラミック/フッ素
プレート寸法:幅40×奥15cm(推定)
焼肉:平面プレート
たこ焼き:24個
KSG-1201/Hは、KOIZUMIが販売するホットプレートです。
本体サイズは、幅40.5x奥行26.0x高さ14.5cmです。
2-4人用と言えます。
加熱方式は、一般的な、電熱線を使った方式です。
本機は、最大250度ですので、本格派です。
付属するプレートは、3枚です。
汎用性のある平プレートと、仕切り深なべ・たこ焼きプレートの3セットです。
仕切り深なべは、汁物の調理が2種類同時にできる点が独創的です。
熱源はそれぞれ別なので、独立ボタンで調整できる点は面白いでしょう。
一方、焼肉専用プレートはない部分は、注意点です。
表面加工は、平プレートとたこ焼きプレートがフッ素加工です。
深鍋は、セラミックコーティングです。水気のある料理に使う分には、これで問題ないでしょう。
本体のお手入れは、本機も解体できるため、構造的に問題ないでしょう。、
本体の収納性は、特別な収納ケースなどはが付属しません。
付属する箱に収納することはできますが、入れるのは面倒です。
安全面は、本機は、電源ケーブルがマグネット式です。
保管時に便利なだけでなく、コードにまつわるトラブルも防ぎやすいでしょう。
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以上、KOIZUMIのKSG-1201の紹介でした。
深鍋タイプで、かつ、同時料理できる製品は珍しいでしょう。この用途に魅力を感じる場合は、選択肢になると思います。一方、収納が面倒なのが欠点と言えます。
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【2022年発売】
64・KOIZUMI KSG-1220/C
¥19,800 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:2−4人
加熱方式:電熱ヒーター
表面加工:セラミック/フッ素
プレート寸法:幅45×奥20cm(推定)
焼肉:平面プレート
たこ焼き:24個
なお、本機を一回り大きくした大容量モデルもあります。
2-4人用としては、少し大きめになりますので、テーブルの「主役」になりますが、使い回しは、逆に悪くなるので、どちらかといえば、汁物用かなと感じます。
【2022年発売】
65・MK HASAMIZE TK-H315K
¥14,000 Amazon.co.jp (4/25執筆時)
対応人数:2-3人
加熱方式:電熱ヒーター×2
表面加工:フッ素
プレート寸法:幅40×奥15cm(推定)
焼肉:平面プレート
たこ焼き:24個
TK-H315K は、エムケー精工が販売するホットプレートです。
信州の老舗企業で、割とニッチな白物家電を多く出します。
業務用でも、黒ニンニク作成機などをつくる一風変わった会社です。
本体サイズは、幅32x奥行41.0x高さ18.5cmです。
1回目記事で、デロンギのマルチグリラーをみましたが、それをラウンド形状にしたような製品で、「2面焼き」です。
ただ、提案される料理は「日本ローカル」で、ハンバーグの両目の焼き付けや、お好み焼きなどが提案されます。
お好み焼きはとくに「裏返さず焼ける」点は、失敗しがちな部分にメスを入れており、けっこう「欲しいな」と思わせます。
付属するプレートは、平面プレート・波型プレートが上下2面ずつです。
焼肉については、焼けますが、高機能でもないでしょう。
一方、個人的に(よく食べるので)ピザ焼きの写真が気になりました。
上下両面加熱は(石窯の再現ではないにせよ)ピザチェーンの焼き方と基本同じなので、ありかなとおもいます。28cmまでです。
ただ、生地(強力粉)からの焼き上げで、市販のクラフトを利用するのは少し難しい部分はありそうです。手造りでも仕組み的に、クリスピーな仕上げも難しい気がします。
そのほか、具もあまり載せすぎるとくっつきやすいでしょう。
表面加工は、フッ素コーティングです。
本体のお手入れは、プレートは洗えます。
丸いので食洗機に入りそうな感じがありますが、不可との表記です。
本体の収納性は、特段ケースなどは付きません。
安全面は、電源ケーブルが本機は直付けです。
開く構造で天面も熱源という製品ですので、お子さんなどには気をつけて使った方がよい部分はあると言えます。
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以上、MKの HASAMIZE TK-H315Kの紹介でした。
ハンバーグ・お好み焼き、あるいは、羽根を付けたい餃子焼きなど、なんとなく便利なシーンは多そうです。
焼肉は「できれば良い」という感じで良い方で、裏返しが不得意な方にはかなり良い選択肢でしょう。
次回に続く!
ホットプレートのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ホットプレートの比較の3回目記事でした。
しかし、記事は、もう少しだけ「続き」ます。
4・ホットプレートの比較( 4)
4-1:最終的なおすすめの提案 【結論】
焼肉の仕上がり ★★★★★
煙・油はね対策 ★★★★★
掃除のしやすさ ★★★★★
収納性 ★★★★★
温度ムラのなさ ★★★★★
調理の多彩性 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く、4回目記事(こちら )は、結論編です。
今回紹介する全機種から、目的別・用途別に「おすすめ機種」を提案していくつもりです。
引き続き、よろしくお願いします。
4回目記事は→こちら!