Top オーディオ製品 比較2025’【音質重視】ミニコンポ43機の性能とおすすめ・選び方 (3)

2025年06月17日

比較2025’【音質重視】ミニコンポ43機の性能とおすすめ・選び方 (3)

1回目記事からの続きです→こちら

今回の結論
高音質なミニコンポのおすすめは結論的にこの機種!

  202103271756.jpg

1・ミニコンポの比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:パナソニック
 1-3:JVC
2・ミニコンポの比較(2)
 2-1:マランツ
 2-2:DENON
 2-3:東芝
 2-4:KOIZUMI
 2-5:他の企業
3・ミニコンポの比較 (3)
 =最終的なおすすめの提案【結論】

 というわけで、今回は、ミニコンポの最新機を比較してきました。

 最後の3回目記事では、ここまで見た全機種のなかから、目的別、予算別にAtlasのおすすめ機種!を提案していきます。


 第1に、低音域の迫力を重要視した場合、おすすめできるミニコンポは、

 201808301100.jpg

 【2019年発売】

 6・パナソニック SC-PMX90-S
  ¥25,118 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:対応
最大出力:60W×2
スピーカー:14cm+1.9cm+1.5cm
外部接続: Bluetooth USB-DAC
コーデック:SBC
USBメモリ;対応  
配信: ラジオ(FM)

高音域再生力 ★★★★☆ 50kHz
低音域再生力 ★★★★★ 41Hz
アンプ性能  ★★★★★
ネットワーク ★★★☆☆
設置性の良さ ★★★★☆
総合評価   ★★★★☆

 パナソニックSC-PMX90でしょう。

  201808301102.jpg

 スピーカーは、14cmと大きめのウーファーです。

 大きさが物を言う部分なので、低音域は今回紹介したセット製品の中では最も力強いです。

  201808301104.jpg

 その上で、高音域も、スーパーツイーターの性能がはっきりと良いです。 

 3WAY方式は、音域間の受け渡しが「3箇所」発生するため、必ずしも音質が向上するわけでもない、難しい技術です。

 ただ、パナソニックは3WAY式を昔からかなり「頑張って」おり、利点である音場表現の豊かさを十分に引き出しています。

  201805102004.jpg

 スペック的に、50kHzですのでハイレゾ音源に対応できます。

 本機はWi-Fiを装備しないので、USB経由に限定ですが、ハイレゾを試して見たい場合、わりと良いかと思います。

 202302201712.jpg 

 ハイレゾ音源は、最近は、Amazon Musicでも対応になりました。

 音質を体験されたい場合は、現在キャンペーン中の【Amazonプライム会員】の「30日間の無料体験登録」を利用すると良いでしょう。

 曲が自由に選択できる有料版(Unlimited)もキャンペーンをしています。


 第2に、小型で設置性がよく、かつ格安のスピーカーとしておすすめできるのは

  201812160837.jpg

 【2021年発売】

 1・パナソニック SC-HC320-W
 2・パナソニック SC-HC320-K
  ¥13,591 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:
最大出力:10W×2 (8Ω)
スピーカー:8cm
外部接続: Bluetooth4.2
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM)

高音域再生力 ★★★☆☆
低音域再生力 ★★★☆☆
アンプ性能  ★★★☆☆
ネットワーク ★★★☆☆
設置性の良さ ★★★★★★
総合評価   ★★★★☆

 パナソニックSC-HC320でしょう。

 同じような形状の製品は、各社みてきましたが、音質部分で納得がいくのは本機くらいです。

 201812160838.jpg

 本体サイズは、幅409×高さ198×奥行107mmです。

 スピーカー込みで40cmの幅があれば設置できるので、この点この製品は優秀です。

 201808301026.jpg

 一方、同価格帯の他社製品には、単体のスピーカー独立型もあります。

 しかし、限られたスペースで、上図の様に「近接して」利用せざるを得ない場合、ステレオ感を出しにくく、共振などで、かえって音質が悪いです。

 その点で、スピーカーが一体で、音の拡がる方向性を含めてセットアップされたSC-HC300の方が、音質を期待できる側面があります。

 201906250911.jpg

 スピーカーは、1ウェイ方式(フルレンジ)です。

 格安機でも2ウェイ式は、あります。ただ、部品コストの関係で(工夫のない)格安のユニットを使わざるを得ないため、音質がさほど高くないです。

 その点で言えば、低価格機では「1ウェイ式のほうが安定」していると言えます。また、2ウェイ式より中音域が充実することもあり、方式としても決して劣らないでしょう。

  201906250912.jpg

 スマホ音源の再生は、Bluetoothで対応できます。

 SBC規格のみの対応ですが、MP3リマスター機能でアップコンバートされるため、この部分の性能も一定程度期待できます。

 こうした点で、この製品は、価格以上の音質は期待できます。

ーーーー

  202103271447.jpg

 【2021年発売】

 3・パナソニック ミニコンポ SC-HC420-S
 4・パナソニック ミニコンポ SC-HC420-K
  ¥17,173 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:
最大出力:20W×2 (8Ω)
スピーカー:8cm
外部接続: Bluetooth 4.2
コーデック:SBC
USBメモリ:可
配信: ラジオ(FM)   
高音域:★★★☆☆
低音域:★★★★☆

高音域再生力 ★★★☆☆
低音域再生力 ★★★★☆
アンプ性能  ★★★★☆
ネットワーク ★★★☆☆
設置性の良さ ★★★★★★
総合評価   ★★★★★

 ただし、十分に予算のある場合は、上位機のSC-HC420でも良いでしょう。

 201906251004.jpg

 下位機種と比較する場合、4GBのメモリーを内蔵し、ジュークボックス的に利用できる部分が目立ちます。

 201906251007.jpg

 しかし、むしろ注目したいのは、音を強化するため225mmのツイステッドポートが装備されている点です。

 小型機の難点をかなりの程度緩和できる工夫であり、音質面では、下位機種より強化されています。


 第3に、ストリーミング配信に対応できつつ、音域も広い上級機としては、

 201805101604.jpg

 【2021年発売】SC-PMX150-S後継機

 9・パナソニック SC-PMX900-S
  ¥43,570 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:対応
最大出力:60W×2
スピーカー:14cm+1.9cm+1.2cm
外部接続: Bluetooth Wi-Fi
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★★ 100kHz
低音域:★★★★★ 41Hz

高音域再生力 ★★★★★ 100kHz
低音域再生力 ★★★★★ 41Hz
アンプ性能  ★★★★★
ネットワーク ★★★★★
設置性の良さ ★★★★☆
総合評価   ★★★★★

 パナソニックの SC-PMX900でしょう。

 今回は、ミニコンポの場合、別記事より「パナソニック推し」が多いですが、実際、ほかの大手が体型的な開発を止めてしまったためです。

 上位機から隙間なしに、入門機まで揃えるのはパナソニックくらいですので。

  201601161246.jpg

 音質面では、下位機同様の3WAY式構成です。

 低音域用14cmのウーファー中音域用1.9cmのシルクドームツイーター高音域用1.2cmのスーパーソニックツイーターです。

 低音域に迫力はあるのはもちろん、高音域のトゥイーターが別にあることで、ここまで「おすすめ」にしてきた製品より、1クラス上の実力はあるでしょう。

 ハイレゾにも、向く構成です。

 202107131513.jpg 

 パーツ部分も、同社の高級オーディオラインの「テクニクス」と一部共通化されますし、「Tuned by Technics」である点も、付加価値です。

  201903291655.jpg

 ネットワーク機能の部分も、本機は、Wi-Fiを搭載します。

 2021年機と言うことで、ストリーミング配信の部分を含めて、仕様が「新しい」です。

 定額音楽サービスは、とくに、自社アプリで対応できる部分ほか、AirPlay2Chromecast built-in対応するので、メジャーサービスにだいたい対応できます。

 当分の間、この部分も「陳腐化しない」でしょう。

 価格は、やや高額ですが、低音域の迫力は、先ほどのSONY機より良いです。

 また、パナソニックは下位機種だとWi-Fiがないので、専ら、スマホを利用しての再生に利用するならば、少し予算を追加しても、本機を選ぶ価値がありそうです。


 第4に、デスクサイドやキッチン用として、最も音質が期待できるコンパクトな機種は、

 201808301129.jpg

 【2018年発売】

 14・JVC コンポ EX-S55-T【茶】
 15・JVC コンポ EX-S55-B【黒】
  ¥44,764 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:対応
最大出力:25W×2 (4Ω)
スピーカー:8.5cm
外部接続: Bluetooth
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★☆ 40kHz
低音域:★★★★★ 30Hz

高音域再生力 ★★★★☆ 40kHz
低音域再生力 ★★★★★ 30Hz
アンプ性能  ★★★★☆
ネットワーク ★★★☆☆
設置性の良さ ★★★★★★
総合評価   ★★★★★

 JVCEX-S55-Tでしょう。

 幅40cm×奥行30cmほどの設置スペースで設置できる小型機ですから。

 180830-0016-20%.png 

 先ほど書いたように、スピーカーは大きければ大きいほど良いわけではないです。

 十分な幅が取れなかったり、近くで聴く場合は、小型スピーカーの方が、ステレオ感は得やすいです。

 201601161120.jpg

 小型スピーカーにもかかわらず、スピーカー部分がかなり作り込まれているこちらの機種は、そういった用途に最も向く機種だと思います。

 とくに1WAY方式のスピーカーは、2WAYと違って「ユニット間での音の受け渡し」がないため、歌のボーカルを含む中音域が割と充実します。

 聴き疲れしにくい高級ミニコンポとして、非常に優秀だと思います。

ーーー

 201805101630.jpg

 【2018年発売】

 7・パナソニック SC-RS60-K
 8・パナソニック SC-RS60-W
  ¥25,719 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:対応
最大出力:40W×2
スピーカー:6.5cm+4cm
外部接続: Bluetooth2.1+EDR
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★☆☆ 50kHz
低音域:★★★★☆

高音域再生力 ★★★☆☆ 50kHz
低音域再生力 ★★★★☆
アンプ性能  ★★★★☆
ネットワーク ★★★☆☆
設置性の良さ ★★★★★★
総合評価   ★★★★★

 一方、JVCがやや「クラシック」に感じる場合は、パナソニックのSC-RS60です。

 201808301120.jpg

 本体サイズは、幅45x高さ10.7x奥行24.5cmです。

 設置スペースは見つけやすいでしょう。

 201808301123.jpg

 スピーカーは、2ウェイ式ですが、やや小型です。

 しかし、BOSE機を彷彿とさせる曲線型のツイステッドポートの採用で、この部分を緩和できています。

 Bluetooth音源も、SBCですが、先述のように、MP3 リ.マスターである程度、アップコンバートはできるため、音質部分も良いかと思います。

 ただ、コーン部分の工夫は、JVCのが「面白み」がありますし、おとも個性的だと思いますので、次点としました。


 第6に、予算に余裕がある中で、音質重視で製品を選ぶとすると、

 201903291443.jpg

 【2019年発売】

 20・marantz CDレシーバー M-CR612/FN
 21・marantz CDレシーバー M-CR612/FB
  ¥57,600 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

  201903291444.jpg

 ・DALI SPEKTOR1
  ¥26,388 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:対応
最大出力:60W×2(6Ω)
スピーカー:10cm+2.7cm
外部接続: Bluetooth Wi-Fi LAN 光
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)  

高音域再生力 ★★★★★
低音域再生力 ★★★★★
アンプ性能  ★★★★★
ネットワーク 
★★★★★★
設置性の良さ ★★★★☆
総合評価   
★★★★★★

 マランツのネットワークCDレシーバーをベースにする構成でしょう。

 201903291451.jpg

 将来にわたって長く使えるという点で言えば、Wi-Fiを装備する上で、音楽ストリーミング配信に、しっかり対応していないと話になりません。

 201903291632.jpg

 その点で言えば、アプリを介して、主要なサービスを網羅しているのは、デノンマランツの機種ほどしか、セパレート型では選択肢がない感じです。

 デノン機もありますが、音響的なパーツとノイズ対策の信頼性の部分で、やや本機が有利と判断しました。 

 201902021143.jpg

1・小型スピーカーの比較

 先述のように、デンキヤでは、同系列のダリZENSOR 1や、その事実上の後継機であるSPEKTOR1 がセットされる場合が多いです。

 この構成だとしっかり中音域も慣らしつつ、小型のシステムとしてとしては低音も出ていて、かなりよく感じます。

 ただ、必ずしも、このスピーカーにする必要はないので、このブログの【小型スピーカーの比較記事】で、好きな音質のスピーカーを選んで、合わせてみるのも良いでしょう。

  201805101438.jpg

 とくに、この構成では、スピーカー部分で、ハイレゾ音源に対応できないため、こだわりたい方は、【小型スピーカーの比較記事】で紹介している、ハイレゾ対応機を選びましょう。

ーーー

  202310101339.jpg

 【ネットワークCDレシーバー】

 【2023年発売】

 22・DENON CEOL RCD-N12-W 【白】
 23・DENON CEOL RCD-N12-K 【黒】
  ¥90,000 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

  202310101340.jpg

 【スピーカー・2本】(2018年)

 ・DENON CEOL SC-N10-WTEM 【白】
 ・DENON CEOL SC-N10-BKEM 【黒】
  ¥11,488 Amazon.co.jp (6/17執筆時)

ハイレゾ:対応
最大出力:80W×2(4Ω)
スピーカー:12cm+3cm
外部接続: Bluetooth Wi-Fi LAN 光
コーデック:SBC
USBメモリ;対応
配信: ラジオ(FM)
高音域:★★★★☆
低音域:★★★★☆

高音域再生力 ★★★★☆
低音域再生力 ★★★★★
アンプ性能  ★★★★★
ネットワーク 
★★★★☆
設置性の良さ ★★★★☆
総合評価   
★★★★★

 ただ、やや予算を抑えつつ、加えて、「低音域」を重視するならば、マランツの兄弟ブランドとなるDENONのセットが良いかと思います。

 従来は、BOSEを推していましたが、並行輸入しか手に入りません。テクニクス機も良いですが、ミニコンポで10万超えは、ややバランスが悪く、上級者向きに思いました。

 逆に、先ほど「おすすめ」にした、パナソニック3WAYほど「ゴツく」ないので、低音も重視したいが、外観も重視したい場合も、本機は良いかと思います。

 本編で書いたように、HDMIとフォノ端子対応が不要ならば、旧機で構いません。

  201906251211.jpg

 システム的に、本機はかなり小型と言えます。 

 70×30cmほどのスペースがあれば設置可能なミニシステムです。

 しかし、大きめのウーファと、十分なアンプ出力で、低音域が「太い」DENONらしい音がします。

 ハイレゾ音源には、アンプ側の仕様で対応水準にないのですが、CD音質までなら、問題なく、スペック通りの良音を得られます。

 201903291632.jpg

 ネットワーク面も、Wi-Fi搭載で、マランツ同様に、主要なストリーミングサービスには対応できます。

補足:ミニコンポのオルタナティブ

 というわけで、今回は、ミニコンポの比較でした。

 最後に、ミニコンポ以外に「とり得る選択肢」について、補足しておきます。

1・小型スピーカーの比較
2・プリメインアンプの比較
3・ミニコンポの比較
4・PC用スピーカーの比較
5・Bluetoothスピーカーの比較

 201611050927.jpg 

 第1に、「CDの再生機能は不要で、スマホからだけ再生できれば良い!」とお考えならば、ミニコンポよりも、Bluetoothスピーカーを選ばれたほうが良いかもしれません。

 これについては、上記5番のリンク記事で紹介しています。

 201805101909.jpg

 第2に、オーディオ中級者のように、スピーカーとアンプを自分で組み合わせたい!とお考えならば、「プリメインアンプ」+「小型スピーカー」の構成を考えましょう。

 もし、CDレシーバーが不要なら、こちらの方が同じ予算で、高音質なオーディオが入手できる可能性があります。

 その場合、上記1番・2番の記事をご覧ください。合わせて5万円前後の予算から購入できるでしょう。

---

 最後になりましたが、今回の記事が皆さんのお役に立ったようならば幸いです。

 ではでは。

posted by Atlas at 15:03 | オーディオ製品

 このブログ家電批評モノマニアには家電やモノの比較記事が約400本あります。

 よろしければ、各記事へのリンク集をご利用ください!

 家電批評モノマニアは、「家電ブログランキング」に参戦中です。右のリンクから「クリックで応援」お願いします!  201302192014.jpg
          

Googleなどの検索エンジンでは

「家電批評モノマニア」「家電ジャンル」or「型番」

の単語入力で、このブログの個別記事検索ができます!





          




 今後の記事は、【Twitter アカウント】でツイートしています。お題も募集中!

monomani31.png