1回目記事からの続きです→こちら
4-1・パナソニックのサウンドバー
4回目記事のトップバッターは、パナソニックのシアターバーです。
数はさほど多くないですが、入門機から高級機までバランス良くラインナップがあります。
1・サウンドバーの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:ヤマハ〈日本〉
1-3:ソニー 1〈日本〉
2・サウンドバーの比較 (2)
2-1:ソニー 2〈日本〉
2-2:JBL〈米国〉
3・サウンドバーの比較 (3)
3-1:BOSE〈米国〉
3-2:POLK Audio〈米国〉
4・サウンドバーの比較 (4)
4-1:パナソニック〈日本〉
4-2:SONOS〈米国〉
4-3:ゼンハイザー 〈ドイツ〉
5・サウンドバーの比較 (5)
5-1:DENON〈日本〉
5-2:harman/kardon〈米国〉
5-3:Bowers & Wilkins〈英国〉
5-4:Cretive〈シンガポール〉
5-5:TVS REGZA(東芝)〈日本〉
6・サウンドバーの比較 (6)
6-1:シャープ〈日本〉
6-2:LG〈韓国〉
6-3:TCL・ハイセンス ほか
7・サウンドバーの比較 (7)
7-1:最終的なおすすめの提案【結論】
今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた「選び方の基本」に沿いながら、各機をみていきます。
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また、以下ではいつものように、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2018年発売】
【サブウーファー付属】
32・パナソニック SC-HTB250-K
¥24,799 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
【サブウーファーなし】
32・パナソニック SC-HTB200-K
¥14,278 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.1ch
実用最大出力:合計120W
TVとの接続:光 HDMI(入出力)
サブウーハ接続: 内蔵式
ネットワーク:Bluetooth (AAC)
ハイレゾ音源:
パススルー:
サイズ:幅450×高さ51×奥行135mm
SC-HTB200シリーズは、パナソニックのシアターバーでは最も安い入門機です。
サイズは、長さが45cm、高さが5.1cmです。
寸法的にTVの半分程度で、脚の下に収まる点で、設置しやすい機種です。
チャンネル数は、2.1ch方式です。
中音域を再生する4×10cmの変則型のコーン型ウーハーと、サイズ不明ながら、高音域に対応するツイーターが2組搭載される2ウェイ2スピーカーです。
本体価格が安い割にバランスの良い音質です。しかし、出力は合計で80W(ウーハー込みで120W)です。
上位機と比較すると、サウンドバーとしての音圧は弱めです。
ただ、この価格帯としては健闘していますし、TV内蔵スピーカーと比較すれば「雲泥の差」です。
サブウーファー(重低音)は、上位機のSC-HTB250-Kのみ搭載です。
置き方は、縦置きでも横置きでも構いません。
ただし、出力は40Wで、さほど強力とも言えません。ウーハーまでの配線は、Bluetoothにできるため、設置性は良いでしょう。
本体側は、新開発のダイナミックエアロポート(バスレフ)で低音を補う形になっているので、これらを、合わせればある程度の迫力は出せる機種です。
バーチャルサラウンド再生は、非対応です。
3Dも2Dも対応しないのは、若干「寂しい」といえます。
サウンドモードは、標準・音楽・映画から選べます。
ソニーと比べると環境に合わせた自動的なモード選択はできません。また、セリフ・ニュースの聞きとりを良くする「クリアボイス」に相当する機能もないです。
TVとの接続は、HDMIケーブルを使う方法と、光デジタル音声ケーブル(オプティカルケーブル)を使う方法とから選べます。
ケーブルは「別売」です。なお、HDMIの場合は、TV側の「ARC」とあるHDMI端子とつなげます。
光ケーブルでも音質は変わらないので、どちらでもOKです。
ただ、HDMIだと、HDMI-CEC規格に対応するため、パナソニックや他社のTVと、音声の電送のほか、TVと連動したON/OFFや音量のリモコン操作も可能です。
スマホなどの音源再生は、Bluetoothで対応できます。
転送時の音質(コーデック)はSBCほか、iOS系もフォローするAACが対応です。
圧縮音源ならば、ほぼ劣化・遅延なしで送れるでしょう。
なお、(原理的に)Bluetoothでもテレビ音声は送れますが、上位のコーデックを含めて「音の遅延(口パクのズレ)」が生じるので、どのメーカーも有線でつなげるのが、サウンドバーの場合普通です。Wi-Fi搭載機の場合も然りです。
無線LAN/有線LANは非搭載です。そのため、iPhoneからボタン1つで接続可能なAirplayは非対応です。
4Kパススルー機能は、非搭載です。
冒頭で詳しく説明したように、4Kテレビ利用者には対応して損はない部分です。
ハイレゾ音源の再生は、非対応です。
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以上、パナソニックの入門機SC-HTB200シリーズの紹介でした。
パナソニック製のテレビユーザーには、特に導入しやすい機種です。
また、「ワイヤレスサブウーファー付」を選べば、2万円前後の製品として、スピーカー総合出力では遜色がないといえます。ただ、4K液晶TVに対応できない点は長期間使う予定ならばネックです。
【2019年発売】
33・パナソニック SC-HTB900-K
¥80,600 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:3.1ch
実用最大出力:合計505W
TV接続:光 HDMI(入力2出力1)
サブウーハ接続:Bluetooth
ネットワーク:Bluetooth LAN Wi-Fi
ハイレゾ音源:対応
パススルー:4KHDR
サイズ:幅1050×高さ78×奥行129mm
SC-HTB690は、パナソニックのシアターバーの最上位機種です。
サイズは、長さ1050×高さ78×奥行129mmです。
下位機種より長いですので、大きなテレビに向けた製品です。
壁掛け金具も同梱されているので、ネジで壁に取り付けすることも可能です。
据置する場合は、本機は高さが78cmと割とあります。
他社機のテレビ(東芝など)で、スタンド株から画面までの高さが短めなTVは、画面と被らずに設置できるか、あらかじめ寸法をはかってください。
チャンネル数は、 3.1ch方式です。
他社の上位機には、5.1ch式以上もあります。
ただ、スピーカーの数としては、6.5cmのコーン型スピーカーが6本で、左右のみツイーター2本という豪華な構成ですから、ひけを取っていません。
いたずらにチャンネル数を増やすより、TVとして重要な「人の声の聞き取りやすさ」に配慮した結果だと思います。
実際、今回は、パナソニックの高級オーディオ部門である「テクニクス」の監修なので、迫力とともに「音そのものの綺麗さ」を追う方向性です。
バーチャルサラウンド再生は、下位機種同様、DTS:Virtual:Xにて「3D立体音響」に対応できます。
Dolby AtmosやDTS:Xに、対応する部分も同じです。
このほか、ベルリン フィルハーモニック ホール モードとして、会場音響を再現できる、クラシック好き向きのモードも見どころでしょう。
サウンドモードは、下位機より多彩です。
その上で、セリフの聞きとりを4段階で強調できる「明瞭ボイス」機能も追加されるため、この部分は豪華と言えます。
コンテンツに合わせたモードの自動調整はできませんが、問題ないでしょう。
サブウーファー(重低音)は、Bluetooth接続タイプです。
本体のスピーカーと合計で505Wの出力ですから、音圧も十分です。
TVとの接続は、こちらも、HDMIケーブルを使う方法と、光デジタル音声ケーブル(オプティカルケーブル)を使う方法から選べます。
ただし、ステレオ以上の多チャンネル音声データを扱える機種なので、「4Kパススルー」のようにつなげるのが基本でしょう。
「HDMI-CEC規格」にも対応し、TVのON/OFFと電源が連動できます。
スマホなどの音源再生は、Bluetooth・Wi-Fiに対応です。
圧縮転送規格は、下位機種と比較すると、iPhoneで採用されるAAC対応なので、進化がみられます。
Wi-Fiは、説明書を見ると搭載です。有線LANもあります。
回線が太いので、音源をCD音質・ハイレゾ音質のままで再生可能です。
また、本機は、Chromecast built-in対応なので、定額聴き放題サービス(Spotify/Google Play/ Apple Musicなど)の、ダイレクト再生ができます。
スマホで楽曲を選んでおけば、スマホの介在なしに、各社のサーバーから音楽が直接サウンドバーに行くので、その間、(電話・ゲームなどを含め)スマホを自由に使え、電池の減りも少ないです。
Google系のサービスですが、iOS系の端末でも普通に使えます。
一方、Apple系のAirPlay2には対応しません。なお、AirPlayやChromecast built-inなど、こうした規格について興味のある方は、【ミニコンポの比較記事】の冒頭に少し詳しく書きました。
4Kパススルー機能は、搭載です。
その上で、4KHDRパススルーにも対応する点が重要です。
UHD規格のブルーレイディスク(4K)を再生したい場合も、映像を劣化させず、そのままパススルー可能です。
ただし、eARCは非対応です。
ハイレゾ音源の再生は、対応します。
Bluetooth経由だと、AACのみ対応なのでハイレゾ音源は転送できません。
【パナソニックのディーガの比較記事】で書いたように、最近の同社のレコーダーは、ハイレゾ音源も保存できますので、それ経由での利用を想定しているのでしょう。
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以上、パナソニックのSC-HTB900の紹介でした。
「テクニクスブランド」での新設計で、より音質が強化された最上位機として評価できます。
音の圧力より、「音の綺麗さ」「聞き取りやすさ」に重点が置かれているので、ゲームやシアターはもちろん、クラシックなど、「従来のオーディオ」が得意とするジャンルには特に向くでしょう。
実際、ベルリンフィルのホールに出向いて、音響設計を反映しているそうです。
4-2・SONOSのサウンドバー
つづいては、アメリカ西海岸のソノスのサウンドバーです。
2002年の創業と新しい企業です。
このブログの【スマートスピーカーの比較記事】でも同社の製品を紹介したことがありますが、同社は、ストリーム配信の部分の利便性で人気が火が付いた企業です。
同社のサウンドバーもその部分が強いと言えます。
【2021年発売】【各色】
34・Sonos Beam (Gen 2) BEAM2JP1BLK
34・Sonos Beam (Gen 2) BEAM2JP
¥47,800 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:3.0ch
実用最大出力:
TV接続:HDMI
サブウーハ接続:有線
ネットワーク:Wi-Fi
ハイレゾ音源:
パススルー:eARC
サイズ:幅651 x高さ69x奥行100mm
Sonos Beamは、ソノスのサウンドバーでは最も小型なものです。
サイズは、長さ651 x高さ69x奥行100mmです。
ここまで見たように、もっと小型なものはありますが、このサイズなら、たいていのTVボードに邪魔にならず設置できます。
チャンネル数は、かなり変則的な構成なのですが、3.0ch相当としておきます。
センター部分がトゥイーターと2基のウーファーの3WAY方式で、左右の側面に斜め方向に向かうウーファーが1基ずつあります。
サブウーファー(重低音)はないですが、(スピーカーユニットのない)パッシブラジエーター3基で、低音域を拡幅させる構造です。
音質は、SONOSのスピーカーはどれもユニークな配置で個性豊かですが、サラウンド感とバランス調整に定評があります。
本機は、小型ユニットでどう立体的なサラウンド感を出すか、という部分の同社の1つの回答に思えます。
バーチャルサラウンド再生は、詳細不明ですが、対応します。
3D規格的にはドルビーアトモスに対応するので、高さ方向のデータも(仮想的に)扱えるようです。
ただ、地デジなどのコンテンツを、3Dにアップコンバートする技術(DTS Virtual:Xなど)は未記載です。
サウンドモードは、他社のような「映画・スポーツ」などと分ける形では未装備です。
ただ、スマホを介して、セリフ強調(スピーチエンハンスメント)や、ナイトサウンドの設定は可能です。本機のターゲット層的に言っても、問題ないと感じます。
Sonos S2 コントローラ
¥0 Apple App Store (7/10執筆時)
Sonos S2 コントローラ
¥0 Google Play (7/10執筆時)
スマホなどの音源再生は、Wi-FiないしLANを利用します。Bluetoothはありません。
音楽ストリーミング配信は、SONOSの人気の「秘密」です。
Apple Music・Spotify・Amazon Music・TunesInを含む50を越えるストリーム配信を登録でき、複数ログインしたまま、好きな楽曲を探して、プレイリストが作成できるからです。
Apple系のAirPlay2も規格対応しますので、この部分は充実します。
4Kパススルー機能は、非対応です。
ただ、本機はeARC対応ですので、最新テレビの場合は上のつなぎ方をすれば大丈夫です。
逆に言えば、先述のドルビーアトモスを利用したい場合は、テレビがeARC対応でないと音源そのままのデータは来ないので、音質は劣化します。
ハイレゾ音源の再生には、対応しません。
なお、他社にもありましたが、Amazonの音声AIが内蔵されるため、専用端末なしに、Amazonの音楽サービスの再生や、天気などの情報の取得も行えます。
具体的にできることについては、このブログの【Amazon Echoの比較記事】をご覧ください。
加えて、本機を含めて、同社のWi-Fiを搭載するモデルについては、アマゾンの音声AIのほか、「SONOSのAI(Sonos Voice Control)」もいて、「Hey Sonos」を起動コマンドとして、【こちらのリストにあるコマンド】が入ります(日本語対応)。
先述のように、本機の場合、先述の音楽ストリーミングービスを束ねられる「自社アプリが便利」でそこが人気です。音声AIで、それを制御できないと「面白くない」ため、この仕組みをを用意しています。AIの「賢さと耳」自体は、純正AIに及びませんが、用途限定ですし、良いかと思います。
【2023年発売】(1台の価格)
・Sonos Era 300 E30G1JP1BLK
・Sonos Era 300 E30G1JP1
¥53,900 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
なお、本機とペア化できる、リアスピーカー(というには多機能ですが)がでました。
ペア増設で10万以上なので結構します。やや別の観点からになりますが【Amazon EchoなどAlexa対応スピーカーの比較記事】のほうで、この機種については紹介しています。
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以上、Sonos Beamの紹介でした。
不思議な構成のスピーカー配置ですが、小型機ながら、サラウンド感が高め水準なサウンドバーと言えます。
また、構成的に、センターを強化しているため、TVとして大事な「セリフのクリアさ」の部分にも配慮があります。
ただし、eARC対応のテレビでない場合、本機は真価を発揮し得ない点は、注意点と言えます。
【2022年発売】
35・Sonos Sonos Ray [ブラック]
35・Sonos Sonos Ray [ホワイト]
¥22,000 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:2.0ch
実用最大出力:
TV接続:HDMI
サブウーハ接続:有線
ネットワーク:Wi-Fi
ハイレゾ音源:
パススルー:
サイズ:幅559 x高さ71x奥行95mm
Sonos RAYは、2022年夏秋シーズンに発売が予告されている製品です。
同社の製品では「最安」であり、Sonos Beamに輪をかけて小型です。
サイズは、長さ559 x高さ71x奥行95mmです。
Panasonicなどより短いものはありますが、設置性は良いです。
サイズ的に高さは少しありますが、「テレビ台のキャビネット内に入るサイズ」として口絵に出して売っています。
5mm以上のスペースが上下左右にあれば、このようにおいても「問題ない」と言明されています。
チャンネル数は、一般的な2.0ch構成です。
左右にトゥイーターとウーハーを1つずつ装備する2WAY式です。
低音は、バスレフポートで補う形式です。
サブウーファー(重低音)は、未付属です。
音質は、本機については、出力の情報がないです。
(ボード内に入れてもOKな仕様ですし)少なくとも爆発的な低音を期待して買う製品ではないと言えます。
ただ、ユニットもセンターでの聞きとりを重視した配置なので、堅実な一方で、音圧ほか、サラウンド感という部分では、先ほど書いた上記との差は確実に存在すると言えます。
バーチャルサラウンド再生は、諸規格に非対応です。
サウンドモードは、1つ上の下位機と同じ仕様です。
スマホで、スピーチエンハンスメントとナイトサウンドの設定だけ可能です。
Sonos S2 コントローラ
¥0 Apple App Store (7/10執筆時)
Sonos S2 コントローラ
¥0 Google Play (7/10執筆時)
スマホなどの音源再生は、本機もWi-FiないしLANを利用します。
入門機でも「それなりの値段」となるのは、この部分が充実するからでしょう。
同社の製品が売れる理由ですので、ここは外しません。
音楽ストリーミング配信は、上位機同様のレベルで対応できます。
4Kパススルー機能は、非対応です。
そもそも、多チャンネルの音源は対応しないので、仕様的には問題ないです。
ハイレゾ音源の再生には、対応しません。
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以上、Sonos RAYの紹介でした。
音質面では、サラウンドと低音部分でサイズ感ゆえの限界を感じます。
ただ、設置性・利便性は良い機種です。
小型のユニットでWi-Fi部分が充実した機種は割と珍しいので、T音楽のストリーミング配信を多用する方は、選択肢の1つとしても良いでしょう。
【2020年発売】
36・Sonos Sonos Arc ARCG1JP1BLK
¥99,800 楽天市場 (7/10執筆時)
36・Sonos Sonos Arc ARCG1JP1
¥90,717 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:5.0.2ch
実用最大出力:
TV接続:光 HDMI LAN
サブウーハ接続:有線
ネットワーク:Wi-Fi LAN
ハイレゾ音源:
パススルー:eARC
サイズ:幅1142 x高さ87x奥行116mm
Sonos Arcも、米国のSonosの販売するサウンドバーです。
サイズは、長さ1142 x高さ87x奥行116mmです。
長さに「容赦がない感じ」ではあります。
また、高さも8.7cmですので、据置の場合、液晶画面下部と重ならないかは、事前にチェックが必要です。
かなりの「大物」で、同社も50インチ以上のテレビと合うと説明します。
チャンネル数は、詳しい情報がないですが、変則的な5.2ch方式でしょう。
左右2基と中央2基で総計4基のスピーカーは、トゥイーター+ウーファーの構成です。
その上で、側面に2基のウーファー、上面に2基のハイトスピーカーです。
なお、総出力情報がないので、スペック的に謎な部分は多いです。
サブウーファー(重低音)は、明示的には搭載されない仕様です。
ただ、側面のウーファーなどが、実際的にはその役割を果たしていそうです。
sonos surround set
【サブウーファ】
・Sonos SUB Gen3 SUBG1BLK
¥79,800 楽天市場 (7/10執筆時)
・Sonos SUB Gen3 SUBG1JP1
¥72,545 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
【サテライト】
・Sonos ONE SL
¥28,000 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
・Sonos Era 300 E30G1JP1BLK
・Sonos Era 300 E30G1JP1
¥53,900 Amazon.co.jp (7/10執筆時
一方、本機ては、ワイヤレスサブスピーカーとサテライトスピーカーの「リアルサラウンド」セットも提案されます。価格としては、総額で25万前後からですが。
サブウーファーは、D級アンプ2台の、周波数帯域25Hzというスペックが開示です。いずれもWi-Fiで接続です。
サテライトのほうは、先ほども出しましたが【Amazon EchoなどAlexa対応スピーカーの比較記事】で、詳しく紹介しています。単体で運用できるスピーカーでもあるので。
バーチャルサラウンド再生は、対応します。
3D音響についても、リアルにハイトスピーカーがある機種なので対応できるといえます。
規格としては、しっかりドルビーアトモス対応です。
サウンドモードは、1つ上の下位機と同じ仕様です。
スマホで、スピーチエンハンスメントとナイトサウンドの設定だけ可能です。
スマホなどの音源再生および音楽ストリーミング配信は、下位機種同様ですが、充実します。
そのほか、ハイレゾに対応しない部分、4Kパススルー機能非対応で、eARCがないと真価を発揮できない点なども、下位機種と同じになります。
設置は、高級機らしくマイクを利用して調整するTrueplay機能があります。立体音響は作りやすいでしょう。
機能面では、トゥイーター構成の工夫などで「セリフのクリアさ」を重視している点や、小音量でのバランスを重視している点など、値段相応の特質があります。
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以上、Sonos Arcの紹介でした。
専用サブウーファーで底上げしない方向性なので、小音量でもバランスが崩れず、使いやすそうな点が評価できます。本機の場合も、「セリフのクリアさ」の部分も納得の配慮で、期待値は高いです。
「リアル」な3D立体音響を試したい方や、音楽のストリーム配信サービスを多用している方で、音楽再生もサウンドバーを利用したい方は、候補の1つにできます。
【2025年1月発売】
37・Sonos Arc Ultra
¥122,500 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:9.1.4ch
実用最大出力:
TV接続:光 HDMI LAN
サブウーハ接続:有線
ネットワーク:Wi-Fi LAN BT
ハイレゾ音源:
パススルー:eARC
サイズ:長さ1178 x高さ75x奥行110.6mm
Sonos Arc Ultra も、米国のSonosの販売するサウンドバーのハイエンド機です。
サイズは、幅117.8 x高さ7.5x奥行110cmです。
ハイエンド機らしい長さです。50インチ以上のテレビ向きです。
チャンネル数は、9.1.4chです。
詳しい配置は非公開です。
写真を見る限りですが、左・右・中央に2基ずつのミッドレンジウーファー、正面3基と、上向きに2基と、側面2基のシルクドーム型のトゥイーターが、低音域用のウーファー1基です。
サブウーファー(重低音)は、、明示的には内蔵されません。
ただ、ウーファーのユニットは、4モーター駆動のデュアルメンブレンウーファー(Sound Motionウーハー)で、長いウェーブガイドとともに低音(重低音)を強化する仕組みがあります。
Sonos Sub 4
¥89,836 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
下位機で見た、サブウーファーほか、同時登場となる、ワイヤレスサブウーファも利用できます。
ただ、この構成ならば、本体だけでも、低音のボリュームは、リビングなら十分そうです。
買って満足できなかった、増設を考えるフローで良いかと思います。
バーチャルサラウンド再生は、下位機種同様に対応します。
ドルビーアトモスは、本機もリアルにハイトスピーカーがあるので、しっかり対応です。同社も、9.1.4chデータをしっかりレンダリングして処理していることを表明しています。
あとの部分は、音響に関わる部分は、下位機と大きく変わりません。
ただ、これらのスピーカーの制御のため、下位機より少なくなくとも30%は強いCPU(1.9GHz×4)、2倍のメモリを搭載するほか、Wi-Fi規格の進化(Wi-Fi6)など、スペック面の強化が見られます。
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以上、Sonos Arc Ultra の紹介でした。
リアスピーカーなどの増設もできますが、やはり、バーだけで9.1.4chが「リアル」で再生できるという部分が見どころといえます。価格も、仕様に比して値ごろ感があります。
この点で、多チャンネルデータを持つ映画などをよく見る方には、有力な候補になるでしょう。
一方、他社上位機に比べても、かなり複雑な構造でスピーカーをバーに凝縮している機種です。また、ユニット配置を含めた詳しい解説があまりないです。
BOSEなどもそうですが、SONOSがそこまで老舗企業でない(202年創業)部分を含めて少し懸念材料です。日本の住宅環境だと設置環境を選びそうな「気配」を感じました。
ただ、自動チューニング(Trueplay)もありますし、扉絵ほどに片付いている、変則的な構造ではないスクエアなリビングならば、杞憂かと思います。実力を発揮してくれるでしょう。
4-3・ゼンハイザーのサウンドバーの比較
続いて、ドイツの音響機器メーカーであるゼンハイザーです。
ポータブルオーディオ製品については、それなりに安いモデルも日本で展開しますが、サウンドバーについては、超高級機のみの展開です。
それでも仕組みとして面白いので「他山の石」的なものとしてご覧ください。
【2023年発売】
SB02S Black-JP SB02S SB02SC
38・ゼンハイザー AMBEO Soundbar Mini SB02S
¥69,800 楽天市場 (7/10執筆時)
チャンネル数:7.1.4ch(註記あり)
実用最大出力:合計250W
TV接続:光 HDMI(入出1)
サブウーハ接続:内蔵式
ネットワーク:Bluetooth5.2 Wi-Fi 6
ハイレゾ音源:
パススルー:4K HDR + eARC
サイズ:長さ700×高さ69×奥行101mm
Zennheiser AMBEO Soundbar Miniは、ドイツのゼンハイザーが販売するサウンドバーです。
サイズは、長さ700×高さ69×奥行101mmです。
ポイントは、高級の多チャンネル基としては例外的に、長さが短いことです。設置性を重視する場合、選択肢になりそうです。
なお、高さは標準的なのですが、奥行は短めです。
チャンネル数は、技術仕様(こちら)では7.1.4chとされます。
構成は、正面に左右2個の4cmのフルレンジ(広帯域チューナー)、側面左右に、サラウンドスピーカーとして、4cmフルレンジが1基ずつ、それに上向きにロングスローウーファーが2基で、合計6つです。
つまり、実スピーカー構成は、4.0.2ch配置で、スピーカーごと役割を分けて7.1.4ではないと言えます。
ただ、センハイザーの場合自社のAMBEO3D仮想化技術(AMBEO Immersive Audio)を用いて設置場所のスペースキャリブレーションデータと合わせながら、7.1.4にして標準出力させています。
これは、特定の「仮想サラウンドモード」ではないので、そのため、7.1.4という書き方をしているようです。
リアルというべきか、バーチャルというべきかは微妙ですが、リアスピーカーの配置が難しいサウンドバーという家電の形式では「あり」なのは間違いないです
入力音源も、ドルビーアトモスほか、SONYの開発した360 Reality Audioにも対応となります。
したがって、Dolby Atmosにせよ、そちらにせよ、「Amazon Music HD(こちら)」で配信されるような3Dオーディオ音源の場合、立体音響が再現できます。
サラウンド再生は、本機は標準再生で仮想化システム(AMBEO)を利用するので(強制)対応と言えます。
設定で(他社の仮想化システムの)「Dolby Virtualizer」も利用できますが、AMBEO技術との並行利用はできません。
サウンドモードは、音楽、映画、ニュース、ニュートラル、スポーツの各モードがあります。
加えて、音源を自動判別しての自動調整となるAdaptiveモードがあります。テレビだと搭載するメーカーは割とありますが、サウンドバーだと、ソニーは搭載しますが、他社だと「珍しい」です。むろん、コンテンツ判定は完璧ではないですが。
そのほか、センタースピーカーがない構成ですが、センターチャネルの音量は個別に設定できますし、ニュースモードもありますし、このクラスを選ぶ中級者ならば、問題ないと思います。
Sennheiser AMBEO Sub 700155
¥59,800 Amazon.co.jp (7/10執筆時
サブウーファー(重低音)は、備えません。
純正のサブウーファーを合わせる場合、4.1.2ch(的)にできるということになります。
こちらは、20cmのユニットで350Wです。
出力は、本体は、250W、サブウーファーを合わせて総計600Wの出力です。
本体は、D級アンプを採用します。
TVとの接続は、HDMI 2.0を使う方法と、光デジタル音声を使う方法が選択できます。
スマホなどの音源再生は、Bluetooth・Wi-Fi双方に対応します。
有線LAN端子もあります。
Bluetoothは、AACまでの対応なです。
Wi-Fiは、規格としては、Apple系のAirPlay2にも対応で、Google Chromecast(build-in)には対応しています。
それらで対応できるストリーミング配信(Apple Music Spotify Amazon Musicなど)ならば、ダイレクトで扱えるでしょう。
音声AIは、Google Homeほか、Amazon Alexaとの連携に対応です。
ただ、日本語対応については、即時かは不明です。
4Kパススルー機能は、HDRを含めて対応です。
eARCも装備です。
ハイレゾ音源の再生には、周波数帯域的な話トイして言えば、明示的には業界基準には非対応です。
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以上、ゼンハイザーのAMBEO Soundbar Mini SB02S の紹介でした。
表記上のチャンネル数と、実際のスピーカー数が呼応しない部分はあるのですが、それでも、仮想化技術を使って、ここまでのチャンネル数を表記できた小型機種は今までなかったかと思います。
一方、リアルなセンタースピーカーはないですが、設置する部屋の状況に応じた調整(ルームキャリブレーション)と、ニュースモードを含めて自動音声調整があるので、リビング利用は基本問題ない音質です。
ある場合、センターチャネルの音量を個別調整もできます。
ただ、(自動キャリブレーション以外は)設定は必要ですし、説明書もあまり親切ではないので、ターゲット層は上級者、あるいは、おまかせ設定だけで使う初心者と言えます。、中級者は、どうにも評価が分かれそうな製品に思えます。
【2023年発売】SB02M Black-JP
39・ゼンハイザー AMBEO Soundbar Plus
¥178,000 Amazon.co.jp (7/10執筆時)
チャンネル数:7.1.4ch(註記あり)
実用最大出力:合計400W+350W
TV接続:光 HDMI(入3出1)
サブウーハ接続:内蔵式
ネットワーク:Bluetooth5.2 LAN Wi-Fi 6
ハイレゾ音源:
パススルー:4K HDR + eARC
サイズ:W1050×H78×D120mm
AMBEO Soundbar Plus SB02M Black-JP は、ドイツのゼンハイザーの上位機です。
同社の最上位機は、21年発売のAMBEO Soundbar Max SB01-JPですが、30万円オーバーですので、それを、サウンドバーとして「常識的な値段」まで下げた製品と言えます。
サイズは、W1050×H78×D120mmです。
同社が先行して発売していたSB01-JPは超大型でしたが、こちらはだいぶ加減があります。
チャンネル数は、(表記上)7.1.4chです。
スピーカー数は総計で9です。
アルミニウムのフルレンジが7基(5.1cm)と、セルロース素材のウーファー(10.2cm)が2基という構成です。
配置は、左、中央、右にフルレンジが1基ずつ、サラウンドスピーカーとして、フルレンジがサイドに1基ずつ、そして、上向きハイトスピーカーとして、フルレンジとウーファが左右に1基ずつという構成です。フルレンジで高音域もカバーする構成です。
上向きスピーカーのうち、ウーファー2基は、天井後方に音を飛ばすためのロングスローウーファーです。
上向き4基のユニット調整で、4chの「リアルな立体音響」を再現する構成です。ユニットごとフレームで区切られており、天井にビームする方向もそれぞれ異なることになります。
つまり、リアルスピーカー数だけで言えば、5.0.4(的)になります。しかし、先ほどの機種と同じで、自社のAMBEO仮想化技術を標準利用するので、7.1.4と表記します。
サラウンド再生は、本機も、標準で仮想化システムを使うので(強制的にですが)7.1.4chです。
ただ、実スピーカー数がこちらのが多いので、リアルな没入感はより増すでしょう。
サウンドモードは、下位機種と同じ構成です。
繰り返せば、音楽、映画、ニュース、ニュートラル、スポーツの各モードがある上で、音源を自動判別しての自動調整となるAdaptiveモードがあります。
Sennheiser AMBEO Sub 700155
¥90,000 Amazon.co.jp (7/10執筆時
サブウーファー(重低音)は、備えません。
こちらも、350WのMBEO Subがあり、その利用前提とした機種でしょう。
その場合、5.1.4ch(的)になります。
出力は、本体と合わせて、総計750Wの出力です。
本体は、D級アンプを採用します。
あとの部分は、先ほどの機種と同じです。
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以上、ゼンハイザーのAMBEO Soundbar Plus SB02M Black-JPの紹介でした。
サブウーファー別売なものの、合わせれば、実質的に同社の旧ハイエンド機よりは安いので、安心した製品です。
とくに日本市場では課題だったと言える、サイズも加減されたので、予算さえ用意すれば、音質的にも、技術的にも楽しめそうな印象を持ちました。
スピーカーごと完全に役割分担しての7.1.4chではないにせよ、自社の3D空間オーディオ技術を利用してそれを再現する部分で期待値は高いです。
ただ、サブウーファーを含めると結構の出費ですし、一般家庭は、ここまでのものの用意は不要です。50万(あるいはその倍)を越えるテレビと合わせるようなものでしょう。
次回に続く!
最新のTVに向いたサウンドバーのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、TV用サウンドバーの比較の4回目記事でした。
記事は、まだまだ「続き」ます。
5・サウンドバーの比較 (5)
5-1:DENON〈日本〉
5-2:harman/kardon〈米国〉
5-3:Bowers & Wilkins〈英国〉
5-4:Cretive〈シンガポール〉
5-5:TVS REGZA(東芝)〈日本〉
6・サウンドバーの比較 (6)
6-1:シャープ〈日本〉
6-2:LG〈韓国〉
6-3:TCL・ハイセンス ほか
7・サウンドバーの比較 (7)
7-1:最終的なおすすめの提案【結論】
次回、5回目記事(こちら)では、重低音に強い日本のデノンほか、海外の音響メーカーの製品をみていきます。
少し安めのAnkerほか、ユーロ系の高級メーカーも含みます。
音質の良さ ★★★★★
聞きやすさ ★★★★★
低音の迫力 ★★★★★
サラウンド感 ★★★★★
ネットワーク ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回記事(こちら)では、今回紹介した全機種から目的別・予算別に「Atlasのおすすめ機種」を提案していきます。
5回目記事は→こちら
引き続きよろしくお願いします。