Top 空気清浄機 比較2025’【花粉に強い】空気清浄機84機の性能とおすすめ:PM2.5・花粉対応(4)

2025年04月10日

比較2025’【花粉に強い】空気清浄機84機の性能とおすすめ:PM2.5・花粉対応(4)

【今回レビューする内容】2025年 花粉に強い!空気清浄機の性能とおすすめ・選び方

【比較する製品型番】 POIEMA zero エアドッグ AirdogX5d X5d Airdog X5s Airdog Airdog X8D Pro Airdog X3D Airdog X1D Airdog mini AIR-MN-H1 Airdog mini portable AIR-MN-H1W410 AIR-MN-H1B410 シャオミ Xiaomi Mi Air Purifier 3H ダイソン Dyson Purifier Cool TP07WS TP07SB Dyson Purifier Cool Gen1 TP10 WW

今回のお題
花粉やPM2.5に強い空気清浄機のおすすめはどの機種?

 ども、Atlasです。

 今回は、2025年4月現在、最新の空気清浄機の比較の4回目記事です。

 4回目記事では、英国のダイソンの製品を紹介したあと、CMでお馴染みのエアドッグや、日本企業ながら海外志向のカドーなど、アジア系の高級志向の空気清浄機をいろいろ見ていきます。

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1・空気清浄機の比較 (1)
 1-1:選び方の基本の説明【導入】
 1-2:シャープ(日本)
 1-3:パナソニック(日本)
 1-4:ダイキン(日本)
2・空気清浄機の比較 (2)
 2-1:アイリスオーヤマ(日本)
 2-2:バルミューダ(日本)
 2-3:無印良品(日本)
 2-4:象印(日本)
 4-4:カドー(日本)
3・空気清浄機の比較 (3)
 3-1:ブルーエア(北欧)
 3-2:iRobot(米国)
4・空気清浄機の比較 (4)
 4-1:ダイソン(英)
 4-2:エアドッグ (シンガポール)
 4-3:シャオミ(中国)
5・空気清浄機の比較 (5)
 5-1:LGエレクトロニクス(韓国)
 5-2:Coway(韓国)
 5-3:Levoit(香港)
6・空気清浄機の比較 (6)
 6-1:フィリップス(オランダ)
 6-2:その他の企業
7・空気清浄機の選び方(まとめ)
 =最終的なおすすめの提案【結論】

 今回も、1回目記事の冒頭(こちら)で書いた『選び方の基本』に基づいて説明していきます。

 よろしくお願いします。

4-1・ダイソンの空気清浄機

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 はじめに、イギリスのダイソンの空気清浄機の紹介です。

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1・空気清浄機機能付扇風機
2・空気清浄機機能付ファンヒーター
3・空気清浄機機能付加湿器

 なお、ダイソン製品についてあらかじめ断っておくと、同社の製品は他の家電との「ハイブリッド家電」としての展開です。

 結構な多展開なので、全機種紹介してしまうと煩雑です。そのため、この記事自体では「代表的な一製品」だけ、「空気清浄部分」に絞って紹介します。

 ほかの機種を見比べたい場合は、このブログの【ダイソンの空調家電の比較】で、空気清浄機以外の面を含めた機種の比較をしています。

 ご面倒ですが、そちらをご覧ください。

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 なお、ヘッドホン型は(さすがに特殊すぎるので)【Dyson Zone空気清浄ヘッドホンの比較】として、単独記事で触れています。

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 というわけで、前置きがなくなりましたが、比較をはじめます。

 以下では、高評価できる部分を赤字系で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。


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 【2021年発売】

 44・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07WS
 44・ダイソン Dyson Purifier Cool TP07SB
  ¥37,399 楽天市場 (4/10執筆時)

 (下位機)24年追加

 44・ダイソン Dyson Purifier Cool Gen1 TP10 WW
  ¥36,855 Amazon.co.jp (4/10執筆時)

適用床面積:洋室 12畳
清浄時間:22分/8畳
最大風量:(17.4㎣/分)
サイズ:幅248×奥行248×高さ764mm
センサー :ニオイ・ほこりセンサー
フィルタ寿命1年

 Dyson Purifier Coolは、2021年に出たダイソンの新型の空気清浄機です。

 下位機として TP10 WWの発売もあります。

 こちらは、Wi-Fiほか、温湿度センサー・ニオイセンサーが非搭載です。風量もわずかに弱くなるので、空気清浄といしての能力はだいぶがあります。

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 こちらは、空気清浄機能以外に、送風ファンとしての機能を持つタイプです。

 先述のように、同社には色々な「ハイブリッド家電」がありますが、こちらは「オーソドックス」な方です。

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 本体サイズは、直径24.8cm×高さ76cm程です。

  大きいですが、設置面積は、狭めですむので設置性は良いです。

 350度の首振り機能をはじめとして、広いリビングのメイン機として利用できるサイズです。

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 本体の風量は、この機種は「ファンレスの送風機」なのでかなり強力です。

 スペックとしては、毎秒290Lの巻き込みというデータなので、最大17.4㎣/分となります。

 このタイプのダイソン製品については、モーター部分で巻き上げ、空気清浄を通過した風をリングの内周の細い切れ目から、風を円形に出しています。

 そして、空力的に言う「コアンダ効果」で、前方に向けて10倍の風をですので、(ファンとしては)ムラのない強風が得れます。

 ただし、空気清浄フィルタを通る風は、逆に言えば「1/10」程度なので、出てくる風が全て浄化された風ではないです。

 適用床面積は、そのため、本機については12畳です。

 カタログスペックの最大26畳は、60分の数値なので、多少現実離れした部分はあります。

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 一方、ダイソンは実験方法が異なり、単一のセンサーを利用した上図のようなやり方をとりません。

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 9つのセンサーを使い、リビングを再現した空間で、17畳程度の実空間に即した設備で測定しています。

 その点でいえば、8畳程度のリビングなら、本機はそれなりに効果があると言えそうです。

 帰宅後「涼みたい」気持ちで、直接風に当たってしまうと、清浄されない部分の空気が出てくるので、その点を気をつければ、OKでしょう。

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 「ほこり」用フィルターは、HEPA規格のフィルターです。

 先述のように、医療用を除く家庭用・業務用の空気清浄機で、これ以上の捕捉率の製品はありません。

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 ダイソン 5025 155 059067
  ¥7,064 楽天市場 (4/10執筆時)

 フィルター寿命は、「1年間」です。

 ただ、特別な説明が必要です。

 ダイソン機の場合、利用約4382時間後に「フィルタ交換サイン」がでます。

 24時間運転した場合約6ヶ月、半日運転した場合1年に相当します。

 同社は、1日12時間使う場合「年1回のフィルター交換をおすすめ」としていて、今もこの推奨表記は続いています。

 一方、この表記と並行する形で、2024年頃から「ダイソン空気清浄機ご利用のお客様の平均的な空気清浄フィルター交換はおおよそ5年に1回」とのアナウンスもはじめました。

 10年寿命の他社機との「対抗」の部分からでしょう。

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 結論的にいえば、フィルタの性能強化されたわけでもないので、他社空気清浄機と比べる場合、(推奨通り)1年交換の機種と考えるべきです。

 センサー運転できる機種なので、使い方によっては、実際長く保つ可能性はたしかにあります。

 しかし、ダイソン機の場合、涼をえるための「ファン」として始終使う季節があることを加味すれば、年中使う場合、そこまで保たないでしょう。

 ダイソンが「5年に1回」という数字をどのように調査したかは不明です。

 仮に「ダイソンストア(あるいはアプリ)」でのユーザーの買換頻度から計算したとすれば、それは、あまり参考にできません

 花粉シーズンだけ運転の方、夏シーズンだけ「ファン」としてのみ運用している方、あるいは、交換を(だいぶ長く)サボっていた人もいるわけですので。

 本体構造も、大きなゴミを事前に濾すプレフィルターがない構造ですので、長寿命(10年)を表明する他社機と、やはり同列ではないです。

 ランニングコストは注意点でしょう。

 ニオイフィルターは、ホコリ用フィルター内部に活性炭フィルタが内蔵されているので「搭載」です。

 また、ダイキンと同様に、有害ガスに対応できます。

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 センサーは、ニオイセンサー・ほこりセンサーをダブルで搭載です。

 自動運転には対応します。

 また、パナソニックと同じ超高感度センサー(0.3μm)なので、センサー部分ではこの機種は値段相応に優秀と言えます。

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 静音性は、最大運転時(12畳/30分のパワー)で使う場合、47.4dBです。

 最小運転時では、26.3dBなので、小型機には及びませんが「そこそこ静か」です。

 そのほか、スマホアプリ(iPhone/Android)で操作できるほか、空気の汚染状況についてもスマホでモニタリング可能だからです。

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 以上、Dyson Purifier Cool TP07WS の紹介でした。

 空気清浄機として向いた仕組みとは言えない部分もあります。

 ただ、ファンとしては優秀ですし、家電製品の統合による「断捨離」を考えるならば、選択肢にできます。

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 【2023年発売】470332-01

 45・Dyson Purifier Cool Formaldehyde TP09 NG
  ¥54,800 楽天市場(ダイソン) (4/10執筆時)

風の強さ:リビング向け
空気浄化速度:12畳/30分
暖房能力:
加湿機能:
スイング:350度
センサー:ニオイ・ほこり
騒音値: 29.3dB-48.0dB
ネットワーク:Wi-Fi

 なお、ダイソンは、TP09 NG という上位モデルを、2023年に出しました。

 直販限定となります。

 性能は一方、次の1点を除いて、先ほどの機種と同じです。

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 本機のみホルムアルデヒド(HCHO)検知センサーが搭載される点です。

 PM2.5と同じく、ホルムアルデヒドも粒子です。

 しかしホコリセンサーは高感度でも0.3μmあたりに検知限界があります。こちらは、その1500倍ほど細かいため、検知には専用センサーが必要です。

 本機の場合、固体式の新型センサーを載せて検知できるようにしています。

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 一方、検知できても除去できないと仕方ないわけですが、本機は、フィルタの内装に酸化分解触媒フィルタを追加していて、その作用で分解する仕組みです。

 触媒は自己再生型で消耗品ではなく、設計上の標準使用期間(10年)は使えるようです。酸化触媒を脱臭(ニオイ粒子)に使う例は見たことがありますが、この方向性での発想は、ダイソンが初めてかと思います。

 あとは、静音性がごく僅か異なるだけです。

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 【PH04/HP07/TP07/PH01/TP04/DP04/HP04】

 ダイソン 5025 155 059067
  ¥7,064 楽天市場 (4/10執筆時)

 消耗品も同じです。

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 結論的に言えば、ホルムアルデヒドの検知と対策に下位機種との差額分の「価値」を見いだせるか、がポイントになります。

 個人的には、新築・改装時のいわゆるシックハウス症候群を思い浮かべました。その部分でいえば、新居に引っ越す際などには、選んでも良いかと思います。

 もちろん、家中対策ができるわけでもないですが、例えば、子供部屋などに設置するなど、意義はあると思います。

4-2・エアドッグの空気清浄機

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 つづいて、エアドッグの空気清浄機からです。

 CMではお馴染みの製品で、高級な空気清浄機を出します。


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 【2022年発売】AirdogX5s X5s後継機

 46・エアドッグ AirdogX5d X5d
  ¥162,600 楽天市場 (4/10執筆時)

適用床面積:洋室 24畳
清浄時間:
最大風量:5.2㎣/分
サイズ:幅306×奥行31.6×高さ650
センサー:ホコリのみ(高感度)
フィルタ寿命交換不要

 Airdog X5は、最近CMでも話題な輸入製品です。

 インパクトのあるテレビCMでお馴染みの機種です。

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 日本では、2018年頃にスタートアップ(Makuake)で販売が開始され、現在は商社のトゥーコネクトが総代理店をつとめています。

 製品自体は2011年にシンガポールで創業したPOIEMAという空調企業のものです。

 そちらでは「poimea zero」という製品名でグローバルで売っています。

 CMでは、米国西海岸の「シリコンバレー由来」が強調されていましたが、「開発拠点になるラボがアメリカ」ということで、そのような表記です。

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 なお、2022年に新型番の機種(X5d)になりました。

 旧機と比較すると、CO2(二酸化炭素)センサーが付属です。

 暖房時ほかの換気を促すためめの警告用です。部屋の空気を汚すわけでも、換気ができる家電でもないので、ここはちょっとした「おまけ」と考えてください。

 あとは、ダイヤルの改良と、ストッパー付きキャスターが装備されたほどの違いですので、以下は、同時に見ていきます。

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 適用床面積は、最大24畳まで対応です。

 1回目記事でも書きましたが、空気清浄機の場合、最大適用床面積は「天井2.4m換算」で、30分で取り切れる畳数です。

 一方、8畳あたりの浄化時間が非開示です。

 ただ、同程度の適用畳数を示す他社機のスペックを参考にすれば、約10分/8畳といったところでしょう。

 本体サイズは、幅306×奥行316×高さ650mmになります。

 要するに、ライバルは、先ほど紹介したブルーエアの最上位機(Blueair Protect 7410i)です。サイズ感も似ています。

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 本体の風量は、米国のCADR基準からの換算で、5.2㎥/分です。

 カタログでは、「30分」で「65u//分」との表記です。

 単位は「平方」メートルですが、高さ2.4mという測定基準を示すので、他社と同列の「立方」メートル表記に直せば、先述の5.2㎥/分になります。

 本機の適用畳数「最大24畳」表記は、日本電機工業会基準(JEM1 467)です。(誤差はありつつも)計算結果はだいたい合うかなと思います。

 ちなみに、本機の旧機は「42畳」表記でした。

 新機種はパワーが落ちたのではなく、測定基準の表記を日本に合わせた結果でしょう。

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 結論的にいえば、本機は、パワー面で「24畳用」と思って他機の高級機と比べるべき機種です。

 つまり、(職場用としてはともかく)家庭用としては、先述の8畳あたりの清浄時間から考えるに、12畳あたりまでならば除去スピードが「高スペック」と言える機種にあたります。

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 気流制御は、このタイプによくある、下面吸引の上面排出です。

 直上に吹き上げるタイプなので、コアンダ効果を利用して空気を送る方向性でしょう。

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 フィルターは、一方、本機は交換不要の炭素繊維の「パーマネントフィルタ」です(TPAフィルター)。

 本機の最も特徴的な部分で、「水洗い」で能力が回復するとされます。

 お手入れの頻度は2ヶ月に1回が目処です。

 中性洗剤をつけ付属ブラシで水洗いして「自然乾燥」という手順です。ほぼ1日、空気清浄機を回せない日が出る点は注意点です。

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 一方、「poimea zero」のほか、本機も「スタートアップ」時は、食洗機での丸洗い・乾燥をしてOKという記述がありました。

 しかし、製品版となって以後、説明書に記述はないです。

 おそらく保証性の問題でしょう。加えて、食洗機にフィルターを入れるというのは、日本人の清潔概念から抵抗感があるからとも思います。

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 そうなると、「2ヶ月ごとの丸洗い」というのは、少し面倒です。

 後述するように、本機は電気集塵式なので、2ヶ月でも結構汚れます。

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 一方、フィルター性能は、0.0146μmの粒子を浄化という能力です。

 他社より数値がだいぶ良く、ここが「売り」にされています。

 しかし、基準となる粒子の粗さが異なり、また捕捉率も示されないので、HEPAフィルタ搭載製品とは、単純な比較はできません

 ただ、この点での不満は、あまりレビューされない点も確かですが。

 本機の仕組みは、「イオン化ワイヤーフレーム」でプラスイオンに耐電させたホコリを、マイナス耐電の集塵フィルターに吸着させる「電気集塵」が基本です。

 これは、ダイキンも今から10年程前まで、家庭用空気清浄機で取り入れていた方式です。 

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 ただ、当時のダイキン機と比較すると、本機は「イオン化ワイヤーフレーム」の電線の数がだいぶ多く強力です。

 これは、ホコリを帯電させる効果に付随して、発生したオゾン(ないしOHラジカル)で、「ニオイ」の脱臭効果も狙っているようです。

 脱臭の部分は、プラズマ放電を利用するダイキンの「ツインストリーマ」技術と似ています。

 一方、オゾンは濃度が濃いと有害なので、本機は、事後にオゾン除去フィルター(脱臭フィルタ)でオゾンを取り除く仕組みがとられています。

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 X5s オゾン除去フィルター AIR-X5-H5P011
  ¥9,680  (4/10執筆時)

 「ニオイ」用フィルターは、したがって、オゾン除去フィルターとの共用です。

 特殊処理した活性炭フィルターです。オゾン自体にも脱臭特性があるので、本機は脱臭力は強そうです。

 ただ、このフィルターは消耗品で1-2年で交換です。交換しないと効果は減衰していくでしょう。 

 その場合、(かなり長めにみて)2年で交換するとしても、10年で4.5万円という計算ですから、コストフリーではないです。

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 繰り返しますが、オゾンは濃度が濃いと有害です。

 そのため、本機はオゾン除去フィルターで酸化させて、初期値で0.01ppm以下まで「無害化」させています。

 オゾンは、敏感な人ならば0.01ppmから、普通の人でも0.02ppmからはニオイを感じるとされます。

 POIEMAによると、「フィルタ効果なし」でも基準以下(0.05ppm)に収まるそうです。しかし、このオゾン濃度は、「ニオイ」という部分では、無ではないレベルです。

 例えば、イオン発生機(プラズマクラスターなど)で発生する微量オゾンの枠は、おそらく越えます。

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 結論的にいえば、オゾンやその他のニオイ対策のために、このフィルタは定期交換するのが通常の利用法です。消耗品コストは折り込んでください。

 センサーは、搭載です。

 種類は明示されないのですが、ニオイセンサーはなく、ほこりセンサーだけだと思います。

 ただ、高感度センサーとの記載はあるので、その上位版です。

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 静音性は、最大運転時57dB未満とのスペックです。

 最小運転時で22dBですが、他社の縦型同様に、あまり静かではないでしょう。

 以上、Airdog X5dの紹介でした。

 空気清浄機としての性能は、値段相応な能力は発揮できる製品といって良いです。

 しかし、本機の方式の場合、しっかり2ヶ月ごとの洗浄する必要がある点、しない場合は、能力が落ちる点は注意点です。

 本機はよく行く近所の飲食店に置いてあり見かけますが、やはり、しっかり手入れができる方に合う機種と思います。

 ちなみに、ダイキンが電気集塵式をやめたのは、家庭でのメンテがたいへんすぎて不評だったという部分もあります。また、消耗品も現実的にはノーコストではない点も織り込んで考えたほうが良いでしょう。

 つまり、本機は、市場にあってほしいタイプの機種ですが、必ずしも万人に向くわけではないとも言えます。

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 【2023年発売】

 47・エアドッグ Airdog X3d
  ¥122,000 楽天市場 (4/10執筆時)

適用床面積:洋室 17畳
清浄時間:
最大風量:最大3.84㎣/分
サイズ:幅260×奥行260×高さ530mm
センサー:ホコリのみ(高感度)
フィルタ寿命交換不要

 なお、本機には下位機種があります。 

 基本的な仕組みは、Airdog X5dと同じです。

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 こちらも、グローバルでは、POIEMA FIT SGT350SEとして売られているモデルの日本版です。

 こちらも旧機は31畳表記でしたが、新機種だと17畳です。

 理由は先ほど示した通りで、パワーは同じです。

 ただ、風量最大3.84㎣/分なので、10分間で花粉を取り切ることを考えると、寝室や子ども部屋用といえます。

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 先述のCO2センサーは本機でも搭載になります。リモコンも付属です。

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 【2021年発売】

 48・エアドッグ Airdog X8D Pro
  ¥408,500 楽天市場 (6/22執筆時)

適用床面積:139畳
浄化時間:
最大風量:最大14.8㎣/分
サイズ:幅380×奥行380×高さ760mm
センサー:搭載
フィルタ寿命交換不要

 加えて、グローバルで、POIEMA ULTRAとして売られる、139畳モデルも販売されます。

 ただ、個人で必要な方は少ないでしょう。


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  【2024年発売】

 49・エアドッグ Airdog X1D
  ¥79,800 楽天市場 (4/10執筆時)

適用床面積:7畳
清浄時間:
最大風量:
サイズ:幅12.4×奥行35.5×高さ310mm
センサー:ほこり
フィルタ寿命交換不要

 Airdog X1Dは、エアドックの小型モデルです。

 小型ですので、シャープの24年モデル(FU-T40)あたりのライバルですが、価格は高めの高級機です。

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 本体サイズは、幅12.4×奥行35.5×高さ310mmです。

 サイズ感からすると、セミタワー型のパソコンほどで、実際、そのあたりを狙った製品かと思います。

 適用床面積は、最大7畳までとの表明です。

 清浄時間は、日本の基準ではないですが、30分で23平方メートルとの記載です。

 畳数換算は適当でないので出しませんが、「パワフル」な上位機とは少なくとも別コンセプトの製品です。小型でも「パワフル」という売り方の製品ではないと思います。

 本体の風量は、情報がないです。

 ただ、7畳用というデータから、1.5㎣/分前後かとは思います。

 気流制御は、特段情報はないです。

 下面給気の、上部廃棄ということしか分かりません。

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 フィルターは、上位機と同じです。

 プレフィルタを通った空気が、イオン化ワイヤーフレームに至り、交換不要の炭素繊維のパーマネントフィルタ(TPAフィルター)で濾して、その上にでオゾン除去フィルター(活性炭)で、有害なオゾンを取り切るという発想です。

 水洗いできる部分を含めて、上位機の仕様を踏襲している点で、兄弟機です。

 こちらも、お手入れの頻度は2ヶ月に1回が目処です。

 一方、本機については、集塵フィルターは、食洗機でもOKという記述があります。

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 ニオイ用フィルターは、本機も、オゾン除去フィルターがその機能を果たします。

 こちらは、洗えません。

 交換頻度や、別売の交換部品の指示はないです。オゾンを取る機構を兼ねる部分で、この部分はもう少しはっきりした情報が欲しい気はします。

 センサーは、大気センサーとの記載です。

 おそらく、ニオイセンサーはなく、ほこりセンサーだけだと思います。

 感度は不明です。

 静音性は、最大運転時47dB、最大で27dBです。

 7畳用ですし、静かです。

 以上、Airdog X1dの紹介でした。

 7畳用としてはかなり高級です。消耗品費がかからない部分を考慮にしてもかなりの高級機です。

 風量をふくめて、輸入時に日本の基準に合わせた情報を公開していないので何とも言えないですが、スペックだけで言えば、この値付けの理由はよく分かりませんでした。

 このシステムは、業務用の大型には向く部分はありそうですが、コスパ的に、小型機にむくかは論争的でしょう。

本機の場合、オゾン除去フィルターが安全性を担保すると言えますが、そこのメンテや、その機能性を担保できる耐用期間の明記がないのがわりと気になります。 

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  【2024年発売】

 【バッテリーなし】AIR-MN-H1B111

 50・Airdog Airdog mini AIR-MN-H1
  ¥44,000 楽天市場 (4/10執筆時)

 【バッテリーあり】

 51・Airdog mini portable AIR-MN-H1W410
 51・Airdog mini portable AIR-MN-H1B410
  ¥46,500 楽天市場 (4/10執筆時)

適用床面積:
清浄時間:
最大風量:
サイズ:幅7.3×奥行8.4×高さ310mm
センサー:ニオイ・ほこり
フィルタ寿命交換不要

 なお、さらに小型のエアドッグミニと、そちらにバッテリーを搭載したエアドッグミニポータブルが展開されます。

 こちらは、適用畳数も非開示(おそらく出せない)です。

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 フィルターは、超小型でも、同じシステムを利用する点は、首尾一貫しています。

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 清浄時間は、30分で4.3平方メートルとの記載です。

 さきほどの7畳用の1/5のほどの値です。

 正直なところ、居住空間だと、空気の移動があり密閉性がないので、花粉・ニオイ対策などに(ほぼ)効果はないように思います。

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 ただ、低濃度オゾンを利用する方式で、除臭力は期待できそうです。

 また、この方式の場合、自動車程度の空間の「脱臭」には効きそうです。バッテリー、あるいは、USBシガーソケットで動く仕様ですし、むしろ、主な狙いはそちらかなと思います。

 ただ、その場合【自動車用の消臭機の比較記事】で見たような各社の製品がライバルになりそうで、価格などの比較は必要に思います。

 先述のように、自宅空間では向かないと言えますし、折を見て、そちらの記事として、本機も比較して見ようと思っています。

4-3・シャオミの空気清浄機

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 つづいて、中国のシャオミの空気清浄機です。

 スマホやスマートウォッチのイメージですが、空気清浄機も日本進出しています。


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 【2020年発売】

 52・シャオミ Xiaomi Mi Air Purifier 3H
  ¥14,257 Amazon.co.jp (4/10執筆時)

適用床面積:洋室 30畳
清浄時間:30畳/30分
最大風量:最大6.3㎣/分
サイズ:幅240×奥行240×高さ520mm
センサー:ほこり(PMセンサー)
フィルタ寿命最大1年

 Mi 空気清浄機 3Hは、シャオミが販売する空気清浄機です。

 いくつか出していますが、日本で正規品が手に入るのは、本機のみです。

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 適用床面積は、最大30畳まで対応です。

 本機についても、8畳あたりの浄化時間が非開示ですが、仕組み的に他社機を参考にすれば、おそらく10-12畳のリビングまでなら、15分以内で対応できます。

 本体サイズは、幅240×奥行240×高さ520mmです。

 比較的小型で設置性が良いと言えます。

 本体の風量は、CADR基準ですが、6.3㎣/分です。

 風量の点で不満はないでしょう。バルミューダにも、同じような形の製品に大きくは負けません。

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 気流制御は、円柱形の他社機と同じで、下面吸引の上面排出です。

 リアチルト遠心ファンで空気を下面全方向から巻き込んでいく方式です。

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 Mi Air Purifier HEPA Filter
  ¥3,890 シャオミ直販

 「ほこり」用フィルターは、本機は、HEPA規格の円筒形のフィルターです。

 やはり、円柱状の他社製品と同型で、寿命も最大1年です。

 大きなホコリを取るプレフィルタがない構造なので、喫煙者でなくても、長持ちはしないと思います。

 「ニオイ」用フィルターは、写真のように一体型で、同時交換する方式です。

 活性炭フィルタ部分はやや薄めの作りですが、炭素材の利点で、日光に当てると吸着力が回復するという指示です。

 他社の場合も、(原理上)そういうものですが、提案されて改めて「それはそうか」と思いました。

 とはいえ、1年で交換していくのが本筋です。

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 センサーは、PMセンサーという名前で、レーザー式のほこりセンサーが搭載です。

 ニオイセンサーは未搭載となる点は注意です。

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 なお、丸いモニターは、有機ELのタッチパネルで、この部分を利用してモード切替などをします。

 このタイプのセンサーは、PM2.5をだけを分けて認識できるので、PC2.5が数値で示されます。そのほか、PM2.5の濃度で周りのカラーリングの色も変わります。

 なお、小さいですが、温度と湿度の表示もできる仕様なので、温湿度センサーも搭載ということになります。

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 静音性は、一方、最大運転時が64dBなので、ちょっとうるさめです。

 円筒形の機種で、ブラシレスモーターを使う機種はだいたいこんな感じです。構造的に仕方ないでしょう。

 ただ、最小運転時も33dBまでしか落ちない点は、日本メーカーの製品と比べると「ざっくり」です。

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 ネットワーク機能は、Wi-Fiが搭載です。

 シャオミらしいと言える部分ですが、スマホで操作できるほか、【スマートスピーカーの比較記事】で紹介したAIスピーカーのうち、Google Home (アシスタント)系ならば、音声操作ができます。

 以前に書きましたが、(加湿機能のない)空気清浄機の場合、エアコンや照明といった他の家電ほどは、リモート対応で便利になるシーンは少なめです。

 ただ、本機は、先述のように、あまり静かではなく、ニオイセンサーもないので、音声操作で、ON/OFFや運転強度を切り替えられる部分は便利かもしれません。

 以上、シャオミのMi 空気清浄機 3Hの紹介でした。センサーや静音性など、改善して欲しい部分はあります。

 ただ、円筒形の機種で、Wi-Fiを搭載し、しかも、2万円を切るのは、実際「安い」です。

 フィルタは1年寿命なので、10年トータルコストでは、結構高い点は、注意点でしょう。

 とはいえ、過度な喫煙者などで、そもそも(10年寿命のフィルタでも)「毎年交換しないと仕方ない」ような方が、2-3年で買い替える前提で「コスパ」で選ぶならば、本体価格の安さの面で、わりと良いかもしれません。最大2年分となる、フィルタ1回分セットされたモデルは、お買得ですし。

 どんな高級機もそうですが、結局、タバコ臭やヤニの色が本体にも付くため、あまり高価なものを買っても、長く使えないので。(なお、Atlasは喫煙者ではないです)。

次回に続く!
空気清浄機でおすすめは結論的にこの機種!!

 というわけで、今回は、空気清浄機の比較の4回目記事でした。

 記事はもう少しだけ続きます。

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5・空気清浄機の比較 (5)
 5-1:LGエレクトロニクス(韓国)
 5-2:Coway(韓国)
 5-3:Levoit(香港)
6・空気清浄機の比較 (6)
 6-1:フィリップス(オランダ)
 6-2:その他の企業
7・空気清浄機の選び方(まとめ)
 =最終的なおすすめの提案【結論】

 次回の5回目記事こちら )では、LGほか、ここまで見ていないアジア系の空気清浄機をまとめて見ていきます。

フィルター性能 ★★★★★
集塵スピード  ★★★★★
センサー運転  ★★★★★
加湿力     ★★★★★
消耗品コスト  ★★★★★
お手入れ    ★★★★★
コンパクトさ  ★★★★★

総合評価    ★★★★★

 その上で、最終回記事となる、結論編こちら】では、これまでの記事内容をふまえて、サイズ別のAtlasのおすすめ空気清浄機・加湿空気清浄機を選定し、提案していきます。

 大長編となりましたが、引き続きよろしくお願いします。

 5回目記事は→こちら

posted by Atlas at 19:02 | 空気清浄機

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