1回目記事からの続きです→こちら
4-1・ゼンハイザーのヘッドホン
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4回目記事のトップバッターは、ドイツの老舗音響メーカーのゼンハイザーのBluetoothヘッドホンヘッドホンです。
同社は、(音漏れする)開放型ヘッドホンのラインナップも多いですが、Bluetooth機器は、スタジオほか、外出先での利用も多いので、(音漏れしにくい)密閉型ヘッドホンが基本です。
1・Bluetoothヘッドホンの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:ソニー〈日本〉
1-3:BOSE〈米国〉
2・Bluetoothヘッドホンの比較 (2)
2-1:Apple〈米国〉
2-2:Beats〈米国〉
2-3:パナソニック〈日本〉
2-4:ヤマハ〈日本〉
2-5:オーディオテクニカ〈日本〉
3・Bluetoothヘッドホンの比較 (3)
3-1:JBL〈米国〉
3-2:Anker〈米国〉
3-3:SHURE〈米国〉
3-4:Scallcandy〈米国〉
4・Bluetoothヘッドホンの比較 (4)
4-1:ゼンハイザー〈ドイツ〉
4-2:B&W〈英国〉
4-3:ダイソン〈英国〉
4-4:B&O〈北欧〉
4-5:AKG〈北欧〉
5・Bluetoothヘッドホンの比較 (5)
5-1:NTTソノリティ〈日本〉
5-2:JVCビクター〈日本〉
5-3:AVIOT〈日本〉
5-4:final・Edifier・Sonos ほか
6・Bluetoothヘッドホンの比較 (6)
6-1:最終的なおすすめの提案【結論】
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また、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字列で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。

【2025年発売】
39・ゼンハイザー HDB 630
¥87,000 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:6Hz-40kHz
ドライバー:42mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX adapt
3D音響:
個人最適化:
連続再生時間:60時間
ノイズキャンセル:Wマイク式(自動)
有線接続:対応
重さ:311g
ゼンハイザー HDB 630は、ドイツのゼンハイザーの上位モデルです。

本体の重さは、311gです。
大きめのオーバーイヤー式ですので、それなりの重さはあります。
再生周波数帯域は、6Hz-40Hzです。
スペック的にハイレゾ対応水準で、同社も対応を明言します。

ドライバーは、42mmです。
無理に小型化せずに、従来のサイズを保っています。
構造的には、ゼンハイザーはオープン型(開放型)もだす企業ですが、密閉型でそれに近い「抜け感やディティールの正確性」を目指したとされます。
詳しい仕組みは非開示ですが、ドライバー自体の工夫ではなく、ハウジング内の音響処理と、チューニングによるもののようです。配置は、同社伝統の「E.A.R.」ではないですが、実際に、鼓膜に向けてダイレクトに向けた斜めドライバーで、音の自然さを重視しているようです。
音質は、高音域は「きらびやかさ」と「自然さ」が両立するハイレゾ向きの音質です。
中音域もドライバーサイズの配置が好影響し、明瞭さが高いです。低音域の質感(スピード感)も同じです。
重低音を含めた、低音域のボリューム感も良く、音質部分には大きな欠点なく、バランスが良い構成です。
小音量再生も問題ないですし、音の分離も、音場と定位感も優秀です。
音質のパーソナライズは、特段機能性を持ちません。

Bluetoothコーデックは、本機も、SBC・AAC・Apt-XのほかApt-X Adaptiveに対応です。

一方、 Bluetooth USB Cドングルを標準装備しているのがポイントです。
スマホに刺せば、Apt-X Adaptiveでの通信になるため、iOSを含めて刺せば使えます。音を出すだけならば、USB-Cドングルを刺すだけで利用できます。ハイレゾ設定も、アプリで切り替えるだけです。
映画・ゲームなどのコンテンツも、本機はドングル側の処理で、Apt-X Adaptiveで処理しておくる仕様なので、やはり、問題ないです。
立体音響は、特別な対応表明はないです。
「クロスフィード」機能の説明がありますが、これは3Dではなく、ステレオ(2D)について、頭内定位を弱めて、ステレオ感を出す機能です。ただ、これはこれで実用的な機能性です。
そのほか、パラメトリックEQに対応なので、帯域ごと数値指定で細かくイコライザ設定ができます。
通信安定性の面では、Bluetooth5.2に対応します。
問題ありません。

ノイズキャンセリング機能は、Wマイク式(自動)にあたります。
一方、本機のマニュアルを見る限り、片側に、マイクを内部・外部にそれぞれマイク1つ配置した、2マイク式です。
先行した下位機とこの部分の差はなさそうです。リアルタイム分析を伴う、Adaptive Hybrid ANC対応機の初期タイプ(第2世代)でしょう。

なお、本機は、スマホアプリ(Sennheiser Smart Control)でノイキャンのかかりを調整できます。装着中は「常にアダプティブノイキャンが有効で、外すとオフになる」という仕様です。
BOSEなどと同じで、Bluetooth接続せず音楽も聴いていない環境でも周辺ノイズを打ち消せるという使い方を優先した仕様です。
外音取り込みモードも搭載です。
連続再生時間は、60時間です。
かなりの長寿命です。

接続は、先述のUSB-Cドングルほか、有線ケーブルと、USB-Cで直接接続が可能です。USB-Cの場合「ロスレス」でつなげられる点で、ゼンハイザーも「ハイレゾ」愛用者向けに協調します。その場合、USB-DACは24bit/96Hzまでの対応ですので、(入門用とはいえ)ハイレゾ対応水準です。
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以上、ゼンハイザーのゼンハイザー HDB 630シリーズの紹介でした。
かなり高級ですが、ドライバー回りの性能は、密閉型のBluetoothヘッドホンとしては高レベルでまとまっています。持ちはこび用としては、やや大きく、重さはありますが、音質重視で欲しい方は多いでしょう。
音質的にハイレゾ音源の再生には向きます。接続方法も、ドングルを含めてしっかり用意されているので、あまり詳しくない方でも迷わず使えそうです。
ノイキャンも、他社にもう少し高度なものはありますが、実用上、合格点の水準です
こうした部分で、予算に都合がつけば、「使いたい場所ではどこでも使える高音質ヘッドホン」として、色々なシーンで役立ちそうです。

【2022年発売】
40・ゼンハイザー MOMENTUM 4 Wireless
¥48,000 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:6Hz-22kHz
ドライバー:42mmドーム型
コーデック: SBC AAC aptX adapt
3D音響:
個人最適化:
連続再生時間:60時間
ノイズキャンセル:Wマイク式(自動)
有線接続:対応
重さ:293g
MOMENTUM 4 Wirelessも、ドイツのゼンハイザーの製品です。
もともと、同社のBluetoothヘッドホンの上時期でしたが、先ほどみたHDB 630シリーズの登場で、中級機になりました。

本体の重さは、293gです。
本機も、大きめのオーバーイヤー式なので仕方ないですが、やや重量はあります。
再生周波数帯域は、6Hz-22Hzです。
上位機との違いで、ハイレゾ水準にはないです。
ドライバーは、42mmです。
サイズは同じですが、先述のように、ハイレゾに対応した作りにはしていません。
音質は、上位機と異なり、高音域はそこまで強調されない作りです。
ドライバーサイズの余裕から、低音域のボリューム感は上位機と同じく評価できますし、中音域も良質ですが、全レンジとも解像感より、暖かみを重視した傾向にあります。
ただ、音の素性は良いです。
音質のパーソナライズは、特段機能性を持ちません。

Bluetoothコーデックは、本機も、SBC・AAC・Apt-Xのほか、最近登場したApt-X Adaptiveに対応です。
ただし、上位機と違いドングルは装備しないほか、USB-C接続も対応しません。
立体音響は、特別な対応表明はないです。
クロスフィードも非対応です。
通信安定性の面では、Bluetooth5.2に対応します。
問題ありません。

ノイズキャンセリング機能は、Wマイク式(自動)にあたります。
先述のように、この部分は、上位機と仕様差はないようです。
いていない環境でも周辺ノイズを打ち消せるという使い方を優先した仕様です。
外音取り込みモードも搭載です。
連続再生時間は、60時間です。
本機もかなりの長寿命です。
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以上、ゼンハイザーのMOMENTUM 4 Wirelessシリーズの紹介でした。
同じユニットサイズですが、音の質と目指すこころは上位機とあまり被らない感じです。
とはいえ、低音域のボリューム感がある上で、中域以上はウォーム系の「なめらか」な音色であり、これはこれでファンが多そうに思えます。ただし、ハイレゾ向きな音質ではないです。
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【2024年発売】700177
33・ゼンハイザー ACCENTUM Plus Wireless
¥24,000 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
ノイズキャンセル:Wマイク式(自動)
コーデック: SBC AAC aptX Adapt
重さ:227g
【2023年発売】ACAEBT
34・ゼンハイザー ACCENTUM Wireless
¥24,245 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
ノイズキャンセル:Wマイク
コーデック: SBC AAC aptX HD
重さ:222g
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:6Hz-22kHz
ドライバー:37mm
3D音響:
個人最適化:
連続再生時間:50時間
有線接続:対応
なお、本機と同一世代の下位機と言えるのが、ACCENTUM Plus Wireless です。

上位機との差は、ドライバーサイズです。
こちらは、37mmと少し小さくなりますが、その分、多少軽いです。
見た感じ小さいので、その部分を重視するならば、本機でも良いでしょう。

一方、ACCENTUM Wirelessは、その旧機になります。
コーデックが、AptX adaptiveに非対応で、aptX HDまでの対応幅になります。
そのため、低遅延についての対策はできないと言えます。
ノイキャンは、新機種はWマイク式です。
ただ、旧機は、「アダプティブノイズキャンセリング」に非対応で、シーンに合わせた自動調整はないです。
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結論的にいえば、新機種については、口径以外あまり上位機と変わらないので、装着時の見た目と軽量感を重視したいならば、選んでも良いかなと思います。
この値段のライバル機と比べた場合も、外観の格好良さやバッテリーの保ちは目を引きますし、外出用には割と良いように思えます。
小さく、まt、あ周波数帯域の部分の評価が辛く、価格相応となります。
4-2・B&WのBluetoothヘッドホン

続いて、イギリスの音響メーカーとなる Bowers & Wilkins のヘッドホンです。
【2025年発売】Px7 S3/AB Px7 S3/CW x7 S3/IB
35・Bowers & Wilkins B&W PX7 S3
¥61,380 Amazon.co.jp (11/5執筆時

【2023年発売】Px7S2E/AB
35・Bowers & Wilkins B&W PX7 S2e
¥40,000 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:
ドライバー:40mm
コーデック:SBC AAC Apt-X HD Adpt
3D音響:空間オーディオ
個人最適化:
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
有線接続:対応
重さ:300g
PX7S3は、イギリスの音響機器メーカ Bowers & Wilkins のヘッドホンです。
2023年登場の B&W PX7 S2eの後継機です。
今回は、立体音響(空間オーディオ)への対応ほか、外観形状と装着感の変更(カップの小型化)最も目立つ改良点です。
若干重めなので、装着感の改善は大きいでしょう。それに伴ってドライバー回りの再設計もされましたが、振動板の素材などの変更はないです。
そのほか、後述するコーデックの追加と、ノイキャンユニットのアップグレードが見られます。
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結論的にいえば、それなりに値段差がありますが、装着感を高めた上で、対応音源的な「現代化」もみられますし、予算がある場合は、新機種が良いでしょう。
以下では、新機種をベースに見ていきます。

本体の重さは、300gです。
軽くはないです。
ただ、オーバーイヤー式ですので、これほどでしょう。
再生周波数帯域は、非開示です。
ハイレゾ再生について、対応の名言もないです。

ドライバーは、40mmです。
振動板は、従来と同じくバイオセルロース素材です。
エッジは固定せずフリーエッジにしていて、歪みを抑える構造です。
同社のスピーカーのような構造です。
音質は、音域の広さが強調できます。
高音域は、ハイレゾ対応水準かは不明です。ただ、音は自然で、「きらびやかさ」な輝きもクラス相応にある印象です。
中音域は、品質が良く、明瞭感も上々です。ゼンハイザー最上位機と変わりません。
低音域は、量感も質感もあります。ただ、重低音やや限られます。
クロスの品質も良いです。一方、音場と定位感は、そこまで広くないと言えます。
総じて、しまった低音と、明晰な中音域、刺さりにくい自然な高音域を特徴とする「聴きやすさ」重視の、昔ながらの「ハイファイ」という印象です。
音質のパーソナライズは、特段、機能性を持ちません。

Bluetoothコーデックは、一方、SBC・AAC・Apt-X・Apt-X HD・Apt-x Adaptiveに対応します。LDACを除けばほぼフルカバーです。
コーデック的には「ハイレゾ対応機」といえます。
このほか、サポート規格のApt-X Lossless(CD音質)にも、25年機からは対応表記です。
立体音響は、空間オーディオに対応予定(25年下半期)です。
自社の独自処理のようですが、詳細は搭載後加筆します。
ただ、ヘッドトラッキングには、非対応です。
通信安定性の面では、Bluetooth5.2に対応します。

ノイズキャンセリング機能は、搭載です。
一方、リアルタイムな自動処理(Adaptive ANC)については、旧機同様言及がないです。
普通のWマイク式でしょう。
マイクは、片側について外側2基、内側1基の3マイクです。
そのほか、通話専用に1マイクが装備です。
ただ、かかりの方向性としては、BOSEに近く、完全に無音にして音楽に集中できる「没入感」を重視するタイプです。
逆に言えば、常に周囲の騒音状況が変化する移動中(歩行中)で、「外音」の聞きとりを必要とするような場所での利用は、あまり向かないでしょう。

外音取り込みモードは付属です。
ただし、先述のように、本機のノイキャンの仕様だと騒音状況による調整は行いません。
そのほか、カップを上げると、音楽が自動的に停止するように、センサーが付いています。
連続再生時間は、30時間です。
マイクは、本機も搭載です。
新機種は、片側4基のマイクを全て使うという記述です。
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以上、 B&W PX7 S3の紹介でした。
このメーカーは、全体的に外観が格好良いので、個人的には好きです。一方、個性としては、豊かな低音域が強調できます。
その傾向が好きな方ならば、選んで良いでしょう。ただ、ノイズキャンセリングは、かかりの強度はともかく、状況対応力がイマイチなので、移動しながらの利用には向かない部分はありそうです。
ただ、そうした使い方でないならば構いませんし、設計からして、そういった用途を中心に考えている方は、そもそも選ばないともいえます。
音源的にも空間オーディオにも対応予定ですし、音源対応も(はっきりしないハイレゾ部分を除けば)問題ないです。

【2025年発売】
36・ Bowers & Wilkins PX8 Px8 S2/OB
36・ Bowers & Wilkins PX8 Px8 S2/WS
¥118,000 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
【2022年発売】
36・ Bowers & Wilkins PX8 Px8/B
36・ Bowers & Wilkins PX8 Px8/T
¥80,000 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:
ドライバー:40mm
コーデック:SBC AAC Apt-X Adptive
3D音響:
個人最適化:
連続再生時間:30時間
ノイズキャンセル:Wマイク式
有線接続:対応
重さ:310g
Bowers & Wilkins PX8 S2は、Bowers & Wilkins のフラッグシップです。
旧機種が残ります。
新機種は、USB-Cケーブルによるハイレゾ品質の有線接続(24bit/96kHz)に対応したほか、内蔵マイクが増量(片側3→4)しています。そのほか、上位機同様に、新機種のみ、2025年末のアップデートで、空間オーディオに対応予定です。

本体の重さは、310gです。
決して軽くはないです。ただ、装着した感じでは疲れにくそうな印象です。
デザイン的には、アームが鋳造アルミニウム、上部はナッパレザー(牛革のなめし)ですし、値段相応に贅沢です。

再生周波数帯域は、非開示です。
ドライバーは、下位機と同じで40mmです。
ただ、素材的にカーボンコーンであることが下位機種とスペック上判別できる違いです。加工が面倒な素材ですが、剛性がある点でむく素材でしょう。歪みが少なく、スピード感もある音質です。
ドライバを斜めに付ける独自の工夫も見られます。
音質は、ただ、音源との接続条件を平等にすれば、そこまで差はないでしょう。
高音域は、カーボン振動版の効果で、「きらびやかさ」は多少「プラス補正」があるでしょう。中音域は、明晰感はやや高まるでしょうが、価格差を反映するほどではないと思います。低音域も、同様です。
音質のパーソナライズは、特段機能性を持ちません。

Bluetoothコーデックは、一方、SBC・AA・Apt-X・Apt-x Adaptiveに対応します。
したがって、コーデック的にはハイレゾに対応できる水準です。そのほか、新機種(S2)からは、aptX Adaptiveのサポート規格になるaptX Losslessも公式フォローします。
立体音響は、空間オーディオに対応予定(25年下半期)です。
通信安定性の面では、Bluetooth 5.3に対応します。
ノイズキャンセリング機能は、搭載です。
詳しい仕様の説明はないですが、片側4マイクのようです。このうち、ANCに使うのは恐らく3つ(外2・中1)で、あとの1つは、通話用のビームフォーミングマイクだと思います。
恐らく、クアルコムのBluetoothSOCのノイキャン機能を使うものですが、自社の独立DSPの言及もあるので、なにかしら、ANCについて独自処理をなしているかもしれません。
マイクは、搭載です。
外音取り込みモードも付属です。
連続再生時間は、30時間です。
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以上、 Bowers & Wilkins PX8 S2の紹介でした。
印象的には、先ほどみたB&W PX7 S2を改良しで、ドライバ部分の工夫で音質の改善を図った機種に思えます。
ただ、主な値段差は外観の豪華さにあると言え、音質部分では下位機種と同傾向です。個人的には、ここまでは出さなくても良いかとは思います。
なんとなくですが、下位機の「空間オーディオ」が後日対応(2025年後半)とのアナウンスなので、それに合わせて、こちらも新機種が出そうな機はします。
4-3・ダイソンのヘッドホン

つづいて、日本のダイソンの密閉型構造のハイレゾヘッドホンです。
低音域の充実度に定評のあるメーカーです。

【2024年発売】
37・ダイソン Dyson OnTrac WP02
¥54,780 楽天市場 (11/5執筆時)
1・OnTrac WP02 BB [CNCコッパー]
2・OnTrac WP02 BB [CNCアルミニウム]
3・OnTrac WP02 CMDG [セラミックシナバー]
4・OnTrac WP02 DG [CNCブラックニッケル]
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:6Hz -21kHz
ドライバー: 40mmドーム型
コーデック: SBC AAC LHDC
3D音響:
個人最適化:
連続再生時間:55時間
ノイズキャンセル:Wマイク式(自動)
有線接続:対応
重さ:287g
Dyson OnTrac WP02は、イギリスの家電メーカーダイソンの製品です。
掃除機、LEDライト、空調家電などこのブログでもお馴染みの企業です。

ヘッドホンは、【空気清浄ヘッドホンの比較記事】で、相当ユニークな製品展開はありました。
しかし、(普通の)単体ヘッドホンは、このシリーズが初めてです。

本体の重さは、451gです。
しっかりした重さのある、本格的な製品と言えます。
ハウジングのデザインは「ダイソンぽい」パーツです。
この部分だけで、ダイソンの製品と分かるといえる意匠はさすがに思いました。

再生周波数帯域は、6Hz -21kHzというスペックです。
あくまで周波数帯域としてですが、ハイレゾ対応水準(40Hz)ではないです。
一方、低音域は豊かと言えそうです。
また、21Hzで止めているのは、人間の可試聴域の限界(と言われる数字)をふまえたこだわりかとも思いました。先行した空気清浄ヘッドホンと同じ数字ですし。
いずれにしても、ダイソンは「科学的根拠」が疑われる家電のスペック表記(例えば、家電のマイナスイオン発生、ふとん掃除機の叩き機能)には「黙っていない」企業です。Atlasの想像通りならば、そのうち、同じような展開があるかもしれません(あくまで予想)。
ドライバーは、40mmです。
振動板の素材面の説明など、細かい説明はないです。
ただ、大きさを(今だと)平均より大きい40mmにしている部分はこだわりでしょう。

Bluetoothコーデックは、SBC・AAC・LHDCに対応します。
なお、LHDCは、台湾企業(Savitech)マイナーなハイレゾ対応コーデックですが、あまり普及しているとは言いがたいです。
いずれにしても、(業界基準としての)ハイレゾ音源には非対応です。
立体音響や、音質のパーソナライズは、非対応です。
ここは、先端企業の高級オーディオとしていえば、弱点でしょう。
おそらく、他社外販の音響システムを導入すれば対応できたでしょうが、ダイソンですので、自社技術にこだわる部分があったようにも思いました。
通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応します。

ノイズキャンセリング機能は、Wマイク式(自動)です。
片側について4マイクとの記載で、リアルタイム分析もなすものです。
リアルタイムセンシングの回数は、毎秒38.4万回(左右合計8マイク)とのことです。
パッシブな遮音を含めて、-40dBの水準と公表があります。Socの提供企業は不明ながら、クアルコムでいうならばAdaptive Ancの「第3世代」あたりかと思います。

面白い部分は、アプリでのリアルタイムでのサウンドトラッキングです。
スマホアラート連動ですが、耳ケアを考えた数値の可視化で、ダイソンらしいと思いました。
連続再生時間は、ノイキャンONで55時間です。
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以上、Dyson OnTrac WP02の紹介でした。
外観に個性があり、目を惹くオーディオです。ノイキャン部分も及第点でしょう。
一方、ハイレゾはともかく、フィッティング部分のパーソナライズと、空間オーディオに対応していない部分は、今どきの高級機として、値段からすると残念と言えます。また、本格的な重さの製品なので、もう少し音周りの詳しい情報は欲しいところでしょう。
4-4・B&OのBluetoothヘッドホン

続いて、北欧デンマークの老舗となるBang&Olufsenのヘッドホンです。
その暖かみのある独特の音質は、ファンも多いです。

【2021年発売】
38・Bang&Olufsen B&O Play HX
¥77,182 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:20Hz-22kHz
ドライバー:40mmドーム型
コーデック: SBC AAC Apt-X Adpt
個人最適化:
3D音響:
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:1マイク式
有線接続:対応
重さ:285g
B&O Play HXは、デンマークのバング&オルフセンの製品です。
高級オーディオメーカーで、ヘッドホンでも高級機(Beoplay H100)を出しますが、20万円以内だと、本機が最上位になります。

本体の重さは、285gです
Bluetooth搭載モデルで、オーバーイヤーの高級機としては軽量です。
再生周波数帯域は、20Hz-22Hzです。
CD音質レベルまではそつなくこなしますが、ハイレゾは非対応です。
また、インピーダンスは、33Ωと高めですので、スマホよりも音楽機器用でしょうか。
ドライバーは、クラス平均の40mmを確保します。
これ以上の仕様の詳細の説明はないです。
音質は、全体的にフラットで、聴き疲れない音質です。
高音域は、過度な「きらびやかさ」はなく、自然さを大事にする印象です。
中音域は、明晰性はほどほどで聴きやすさ重視と言えます。
低音域も、質感、量感ともにこの価格帯の高級機としては自制的です。
音場と定位感も広いと言うより、ボーカルが近く感じる傾向です。
音源的には、中域を重視したいボーカル曲や、小編成の室内楽などに向く感じです。
音質のパーソナライズは、特段機能性を持ちません。

Bluetoothコーデックは、SBC・AACに対応します。
加えて、可変ビットで遅延が少ないApt-X Adaptiveに対応するのが、技術的な見どころです。
立体音響は、特別な対応表明はないです。
通信安定性の面では、一方、Bluetooth5.1に対応します。
問題ありません。
ノイズキャンセリング機能は、アクティブノイズキャンセルが搭載です。
詳しい説明はないものの、1マイク式で、さほど高度ではないです。
ヒアスルー(透過モード)も搭載です。
連続再生時間は、35時間です。
割と長めです。
そのほかは、イヤーカップ部がタッチセンサーとなり、ボリュームやノイキャンを含む各種操作に対応する部分が、違いと言えます。
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以上、B&O Play HXの紹介でした
音質は、ハイレゾ音源の視聴や、低音域のボリューム感を重視して聴くような感じではない印象です。むしろ、落ちついた音色で、長時間聴いても疲れにくい、ある種「大人向けののモデル」でしょう。
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【2022年発売】
【PS・PC】
39・Bang&Olufsen B&O Beoplay Portal
¥58,943 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
【XBOX】
40・Bang&Olufsen B&O Beoplay Portal
¥38,677 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:20Hz-22kHz
ドライバー:40mmドーム型
コーデック: SBC AAC Apt-X Adpt.
個人最適化:
3D音響:
連続再生時間:35時間
ノイズキャンセル:1マイク式
有線接続:対応
重さ:282g/279g
なお、Bang&Olufsenは、同じ価格帯で、Beoplay Portalという製品も出しています。
こちらは「ゲーミング用」という位置づけです。

【USB-C to USB-A変換端子付属】
SENNHEISER BTD-600
¥7,009 Amazon.co.jp (6/14執筆
Bluetoothも搭載です。
ただ、基本的には、同梱のUSBドングル(USB-C to USB-A変換アダプタ付き)をペアリングさせ、無線接続させることで遅延を防ぐ方式です(XBOX向けはXbox Wireless Connect)。

ユニットは、B&O Play HXと同じですが、パッド部分を通気性・耐久性のよい竹素材にしているほか、全体として、圧迫感を避けて、長時間プレイに対応できるようにしています。
用途特化型なので、ニーズに合わせて選択すればOKです。
4-5・AKGのヘッドホン

続いて、AKGのBluetoothヘッドホンです。
JBLと同グループですが、オーストリアの老舗オーディオ企業です。特長の異なる製品を出します。オープン型が得意な感じの企業ですが、こちらは密閉型です。

【2024年発売】AKGN9HYBRIDWHT
41・AKG N9 Hybrid AKGN9HYBRIDBLK
¥55,000 Amazon.co.jp (11/5執筆時)
タイプ:密閉型
再生周波数帯域:20Hz〜40kHz
ドライバー:40mm
コーデック:SBC AAC LDAC LC3 Plus
3D音響:
個人最適化:対応
連続再生時間:55時間
ノイズキャンセル:Wマイク式(自動)
有線接続:対応
重さ:281g
AKG N9 Hybrid は、オーストリアのAKGのBluetoothヘッドホンです。

本体の重さは、281gです。
軽さ自慢ではないですが、重いといえるほどでもない平均サイズです。
ドライバーは、40mmです。
ここも平均値です。ドライバーの素材や加工法などの情報はないです。
音質は、全体としてはフラットですが、高音域の抜け感がよく、明るく元気な印象です。
高音域は、抜け感がよく、元気な印象です。同社のヘッドホン型はそのタイプが多いです。中音域も明晰感は高めです。
低音域は、どちらかといえば、質感(スピード感)重視で、量感はほどほどにし、中音域に影響を与えない印象です。音場と定位感は、ややボーカルが前にでる感じで、広くはない傾向です。
音源は、無難になんでも合う印象ですが、良質な中音域と、高音域とのクロスの素直さから言えば、やはりボーカルをキレイに聴きたい方に合いそうです。
再生周波数帯域は、低音域は20Hzで、高音域は、40kHzです。
ハイレゾに公式に対応します。
音質のパーソナライズは、同社のAKG Headphonesアプリで可能です。
JBLなどと同じで、フィット調整した上で、音響をパーソナライズする方向です。

Bluetoothコーデックは、SBC・AACのほかLDACとLC3対応です(後者はアップデート対応)。LDACでハイレゾ対応させています。

一方、本機は、USB-Cドングル(2.4GHz Bluetooth送信機)が付属です。
これを利用する場合、LC3 Plusでの送信ができます。一部で話題の「超低遅延コーデック」で、LC3の半分以下の低遅延だと言われる、可変ビットレートのApt-X LLのライバルです。
ゲームや映像視聴用ですが、どの程度の遅延で済むかは、Atlasもレビューに割と注目しています。 通信安定性の面では、Bluetooth5.0に対応します。
連続再生時間は、55時間です。
立体音響は、特別な対応表明はないです。
ノイズ対策については、Wマイク式(自動)です(リアルタイム補正付きHybrid Adaptive ANC)。
マイクは、搭載です。
外音取り込みも可能です。
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以上、AKGのAKG N9 Hybridの紹介でした。
AKGらしく、あか抜けて元気な印象のヘッドホンです。全体的に応答性がよく、スピード感を感じる音であり、ハイレゾ用にも向きます。
その上で、音源の種類にもよりますが、フラットな音質で、あまり刺さらず聴き疲れない傾向です。ただ、このタイプは、音源に対して「素直」なので、SBC接続などでいれた低解像度ソースなどは、逆に粗さが目立つ部分はあるでしょう。
次回の予告
Bluetoothヘッドホンのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、Bluetoothヘッドフォンの比較の4回目記事でした。
しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。

5・Bluetoothヘッドホンの比較 (5)
5-1:NTTソノリティ〈日本〉
5-2:JVCビクター〈日本〉
5-3:AVIOT〈日本〉
5-4:final・Edifier・Sonos ほか
6・Bluetoothヘッドホンの比較 (6)
6-1:最終的なおすすめの提案【結論】
続く5回目記事(こちら)では、日本企業を中心に、ここまで見ていない各社ののBluetoothヘッドホンを引き続きみていきます。
音質の良さ ★★★★★
重低音 ★★★★★
ノイズキャンセル ★★★★★
ハイレゾ再生 ★★★★★
空間オーディオ再生 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最終回の結論編(こちら)では、ここまで紹介してきたBluetoothヘッドホン全てから、価格別・目的別にAtlasのおすすめ機種!を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
5回目記事は→こちら
